JPH10195169A - 重合性を付与した天然有機高分子化合物の製造方法 - Google Patents

重合性を付与した天然有機高分子化合物の製造方法

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JPH10195169A
JPH10195169A JP9003693A JP369397A JPH10195169A JP H10195169 A JPH10195169 A JP H10195169A JP 9003693 A JP9003693 A JP 9003693A JP 369397 A JP369397 A JP 369397A JP H10195169 A JPH10195169 A JP H10195169A
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organic polymer
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polymerizable
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JP9003693A
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English (en)
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Tetsuyoshi Fujita
哲良 藤田
Masahiro Okubo
雅裕 大久保
Mina Oonishi
美奈 大西
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビニル重合性のない天然有機高分子化合物を
化学的に処理して、単独で重合も重合可能であると共に
各種のビニル重合物と共重合可能であり、天然有機高分
子化合物がもつ機能を有し、かつ可撓性などに優れた皮
膜や成形物を形成できる重合性を付与した天然有機高分
子化合物の製造方法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも1級アミノ基もしくは2級ア
ミノ基もしくは水酸基を含有する実質的にビニル重合性
を有さない天然有機高分子化合物と、重合性の炭素−炭
素不飽和基とイソシアネート基の両方を含有する重合性
不飽和基含有イソシアネート化合物を、pH5から13
の含水溶液下に反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合性を付与した
天然有機高分子化合物の製造方法に関するものであり、
さらに詳しくは本来ビニル重合性を有さない天然有機高
分子化合物を、化学的に処理して得られる、単独で重合
も重合可能であると共に各種のビニル重合物と共重合可
能な天然有機高分子化合物の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】皮革産業、繊維産業および食品加工業な
どから床皮、絹残糸、およびキチンなどの副産物が大量
に産出されている。これらは機能性高分子として、医
療、バイオ産業の分野でコラーゲン、ゼラチン、絹フィ
ブロインおよびキトサンとして活用されている素材で構
成されている物質である。最近では、これらを溶液状ま
たは粉末状にして、繊維加工剤として利用したり、汎用
高分子との複合化すなわち成型物や塗料に混入するなど
して利用して用途を広げており、成型物、繊維、塗料、
その他の広範な分野で使用される有用な材料であること
が認められてきた。しかし、これらの使用においては、
単なる混合、混入により利用しているに過ぎないため、
複合化する基材との密着性が悪く、強度などの物性が低
下する傾向があった。
【0003】そこで、最近、天然有機物のもつアミノ基
を利用して水溶性又は水性エマルジョンの樹脂と反応さ
せることが行われている。この場合、前記水溶性又は水
性エマルジョンの樹脂の例としてポリウレタン樹脂があ
り、例えば、具体的には、ブロック化イソシアネート基
を有する比較的低分子量〜中分子量域の熱反応型ポリウ
レタンエマルジョンが挙げられる。これらのエマルジョ
ンは、含有されているポリウレタンのウレタン骨格中に
アニオン性、カチオン性、もしくは非イオン性の親水性
基を導入して自己乳化分散性を付与し、これを水中に分
散させたもの、又は疎水性のウレタン樹脂に乳化剤を添
加して強制的に水に分散させたものである。しかし、ブ
ロック化イソシアネート基を有する比較的低分子量から
中分子量域の熱反応型ポリウレタンエマルジョンの場合
は、ブロック化剤が解離する温度以上で処理する必要が
あり、そのために被着体材料の耐熱性が問題となり、適
用できる温度範囲が限られる。また、比較的高分子量域
のポリウレタンエマルジョンの場合、例えば、耐熱接着
性、耐溶剤性、耐薬品性などの性能に劣り、その向上が
望まれているのが現状である。
【0004】これら従来のポリウレタンエマルジョンの
諸欠点を改良するため、従来よりトリメチロールメラミ
ンなどのメラミン系、エポキシ系、ブロック化イソシア
ネート系などの各種架橋剤の配合が試みられている。そ
の結果、ある程度の性能の向上は認められているもの
の、大半は性能的に末だ不十分である。また、これらの
架橋剤を添加して架橋させる場合、架橋剤の反応基の反
応温度以上の処理温度を必要とするなどの理由により、
乾燥に必要な温度で成膜でき、良好な物性を発現できる
という従来のポリウレタンエマルジョンの利点が損なわ
れてしまい、また、被着体材料の耐熱性を考慮すれば加
工条件が制約されると共に、適応できる温度範囲が限ら
れてくる。
【0005】また、これらの架橋剤を添加して架橋させ
る場合、天然有機物がポリウレタン樹脂とこれら架橋剤
の自己重合体との相互侵入網目(IPN)のような分子
の絡まりにより物性改善が行われる機構であるため、硬
化後の樹脂の可撓性が劣り、脆い皮膜層を生じるという
欠点があり、更に、硬化収縮が著しいために被着材料へ
の接着不良が生じ易いという欠点を有している。従っ
て、上記性能のより一層の向上が望まれているのが実状
である。
【0006】そこで、これらの天然有機物にグラフト共
重合の技術を適用することが試みられてきた。例えば、
特開平3−126800号公報および特開平5−148
330号公報には、アミノ基を有するポリマーやタンパ
ク質類をエポキシ化合物で処理した後、ビニルモノマー
を共重合させる技術が開示されている。この方法ではア
ミノ基含有天然有機高分子化合物にメタクリル酸グリシ
ジルなどの重合性エポキシ化合物を反応させて化学的に
修飾して、天然有機高分子化合物に重合性を付与してい
るが、活性アミノ基を利用する反応としてはエポキシ基
との反応は速度が遅く、繊維加工などの工業用途で使用
するには十分な生産性が確保できない欠点がある。また
繊維加工剤に応用した場合に、基布との密着性が悪くな
り洗濯耐久性が劣ったり、風合いが硬くなり商品価値が
低下する傾向がある。
【0007】また、重合性不飽和基を含有するイソシア
ネート化合物を用いて活性アミノ基含有化合物にビニル
重合性を付与する技術が特開平6−166739号公報
および特開平7−292046号公報に開示されてい
る。しかしながら当技術は合成高分子化合物にビニル重
合性を付与する技術に関するものであり、天然有機高分
子化合物に関するものではない。
【0008】米国特許第3,227,030号明細書及
び第3,308,075号明細書には、ゼラチンと重合
性不飽和基含有イソシアネート化合物を脱水したジメチ
ルスルホキシド溶媒条件下で、反応させる例が示されて
いる。当方法により重合性を付与した天然有機高分子化
合物を製造することは可能である。しかしながら当方法
では、ゼラチンを含めた多くの天然有機高分子化合物が
有機溶媒に対して十分な溶解度を有さないこと、また有
機溶媒に溶解した状態で反応に関与するアミノ基もしく
は水酸基が活性な状態を取りにくいことから、反応速度
及び反応率が低く工業的な生産性の点で十分な技術とは
いえない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、本来
ビニル重合性を有さない天然有機高分子化合物を、化学
的に処理して得られる、単独で重合も重合可能であると
共に各種のビニル重合物と共重合可能であり、天然有機
高分子化合物がもつ機能を有し、かつ、可撓性、密着
性、耐熱性、耐水性などの物性に優れた皮膜や成形物な
どを得ることができる重合性を付与した天然有機高分子
化合物の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる問題
について鋭意研究した結果、アミノ基もしくは水酸基を
含有する天然有機高分子化合物に、水の存在下、重合性
不飽和基含有イソシアネート化合物を添加し反応させる
ことにより課題を解決できることを見いだし、本発明を
成すに到った。
【0011】すなわち、本発明の請求項1の発明は、少
なくとも1級アミノ基もしくは2級アミノ基もしくは水
酸基を含有する実質的にビニル重合性を有さない天然有
機高分子化合物と、重合性の炭素−炭素不飽和基とイソ
シアネート基の両方を含有する重合性不飽和基含有イソ
シアネート化合物を、pH5から13の含水溶液下に反
応させることを特徴とする重合性を付与した天然有機高
分子化合物の製造方法である。
【0012】本発明の請求項2の発明は、請求項1記載
の重合性を付与した天然有機高分子化合物の製造方法に
おいて、原料として用いられる天然有機高分子化合物
が、水の存在下で活性な1級もしくは2級アミノ基を含
有することを特徴とする。
【0013】本発明の請求項3の発明は、請求項1ある
いは請求項2記載の重合性を付与した天然有機高分子化
合物の製造方法において、原料として用いられる天然有
機高分子化合物が、コラーゲン、ゼラチン、セリシン、
フィブロイン、ケラチン、カゼイン、アルブミン、キト
サンから選ばれることを特徴とする。
【0014】本発明の請求項4の発明は、請求項1ない
し請求項3記載の重合性を付与した天然有機高分子化合
物の製造方法において、原料として用いられる重合性不
飽和基含有イソシアネート化合物が、2−メタクリロイ
ルオキシエチルイソシアネートあるいはメタクリロイル
イソシアネートであることを特徴とする。
【0015】本発明の請求項5の発明は、請求項1ない
し請求項4記載の重合性を付与した天然有機高分子化合
物の製造方法において、原料として用いられる天然有機
高分子化合物への重合性不飽和基含有イソシアネート化
合物の添加を、(重合性不飽和基含有イソシアネート化
合物の末端NCO基)/(天然有機高分子化合物中のア
ミノ基もしくは水酸基)のモル比が1/100〜100
/100の範囲となるように添加することを特徴とす
る。
【0016】本発明の請求項6の発明は、請求項1ない
し請求項5記載の重合性を付与した天然有機高分子化合
物の製造方法において、乳化分散させて反応を行う際の
反応温度が5〜40℃であることを特徴とする。
【0017】本発明の請求項7の発明は、請求項1ない
し請求項6記載の重合性を付与した天然有機高分子化合
物の製造方法において、不飽和基を0.1〜3.0ミリ
モル/g含有する重合性を付与した天然有機高分子化合
物を製造することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明で原料として用いられる天
然有機高分子化合物は、本来ビニル重合性を有さず、か
つ同一分子内に少なくとも1つ以上の1級アミノ基もし
く2級アミノ基もしくは1つ以上の水酸基を有すること
を特徴とする。このような天然有機高分子化合物として
は、具体的には、例えばコラーゲン、ゼラチン、エラス
チン、セリシン、フィブロイン、ケラチン、カゼイン、
アルブミン、グロブリン、ホエータンパク質、酵素など
の蛋白質類、セルロース、デンプン、キチン、キトサ
ン、ヒアルロン酸、アルギン酸、プルラン、カードラ
ン、シクロデキストリンなどの多糖類、コレステロール
などの脂質類などを挙げることができる。
【0019】このような天然有機高分子化合物の中でも
特に水溶性を有しており水の存在する条件で溶液として
用いることができ、かつ同条件下で活性な1級アミノ基
もしくは2級アミノ基を含有するものが好ましい。
【0020】活性なアミノ基とは、イソシアネート基と
の反応に対して活性であることを示し、電離により4級
のアンモニウム塩の化学構造などになっておらず、ま
た、他の官能基との水素結合などによる物理化学的な保
護を受けていない状態をいう。但し平衡状態にあり、液
性や温度条件などにより可逆的にイソシアネート基との
高反応性なアミノ基を生じうる場合には活性であるとす
る。このような活性なアミノ基を含有する天然有機高分
子化合物としては、例えばコラーゲン、ゼラチン、セリ
シン、フィブロイン、アルブミン、カゼインなどの蛋白
質類や、キトサンなどの多糖類を挙げることができる。
【0021】本発明で用いられる重合性の炭素−炭素不
飽和基とイソシアネート基の両方を含有する重合性不飽
和基含有イソシアネート化合物とは、同一分子内に無置
換もしくは置換された(メタ)アクリロイル基、アリル
基、ホモアリル基及びスチレン基からなる群から選択さ
れる少なくとも1個の基と、少なくとも1個のイソシア
ネート基とを含有する化合物である。またこのイソシア
ネート基は無修飾の活性イソシアネート基であっても、
あるいは重亜硫酸塩やケトン、アルコールなどにより保
護されているイソシアネート基であってもよい。
【0022】本発明で用いられる重合性不飽和基含有イ
ソシアネート化合物を例示すると、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロヘ
キシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、トリレンジイソシアネート、ジフエニルメタン
ジイソシアネートなどの一般的な有機ポリイソシアネー
ト又はこれらの2量体もしくは3量体と、ヒドロキシル
メタアクリレート、ヒドロキシルアクリレートなどのア
クリロイル基含有ヒドロキシル基化合物及び/もしくは
これらのアルキレンオキサイド付加物、又はアリルアル
コール及び/もしくはアリルアルコールのアルキレンオ
キサイド付加物との付加反応生成物などが挙げられる。
また、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネー
ト、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイ
ソシアネート、メタクリロイルイソシアネートなどが挙
げられる。これらの中でも特に水存在条件下での反応の
容易さと、反応後の生成物の重合性の高さから、2−メ
タクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタクリロ
イルイソシアネートが好ましく用いられる。
【0023】本発明においては水の存在する条件下で、
原料天然有機高分子化合物と重合性不飽和基含有イソシ
アネート化合物との反応が行われるが、重合性不飽和基
含有イソシアネート化合物が水に対する溶解性を有して
いるかどうかは特に限定されず、水に対する溶解性を全
く有さない化合物も同様に用いることができる。
【0024】本発明の重合性を付与した天然有機高分子
化合物は、アミノ基もしくは水酸基を含有する原料天然
有機高分子化合物に、重合性不飽和基含有イソシアネー
ト化合物を添加して、原料天然有機高分子化合物中のア
ミノ基もしくは水酸基と重合性不飽和基含有モノマー中
のイソシアネート基を反応させることにより得ることが
できる。
【0025】一般にイソシアネート基含有化合物は活性
水素含有官能基との優れた反応性を有する。本発明にお
いては、原料天然有機高分子化合物中に含有する水酸基
やアミノ基が活性水素含有基として反応基となる。特に
アミノ基はその反応性に優れており、同様な活性水素を
有する水分子に優先して反応する。したがって、本発明
においては水を含有する条件下で原料天然有機高分子化
合物のアミノ基とイソシアネート基を反応させて目的と
する重合性を付与した天然有機高分子化合物を得る方法
が最も好ましく用いられる。
【0026】活性アミノ基含有天然有機高分子化合物
に、重合性不飽和基含有イソシアネート化合物を添加し
反応させる場合は、水を加えた攪件条件下に行う。特に
高速攪拌条件が好ましく、ホモミキサー、ホモジナイザ
ーなどの乳化分散装置を用いた乳化分散が行われる。
尚、乳化分散を行う場合、重合性不飽和基含有イソシア
ネート化合物の末端イソシアネート基と水との反応を抑
制する意味で、また、急激な反応、局部的な反応による
乳化破壊などが原因で生じるゲル化、後の製品安定性、
経時安定性を考慮して、乳化分散温度は低温が好まし
く、5〜40℃、好ましくは5〜30℃の範囲で、より
好ましくは5〜20℃の範囲で実施され、通常5〜12
0分かけて反応が実施される。
【0027】この反応温度が5℃未満では、活性アミノ
基と重合性不飽和基含有イソシアネート化合物との反応
が遅くなると共に、重合性不飽和基含有イソシアネート
化合物と水との副反応が起こるので好ましくない。一
方、反応温度が40℃を超えると、重合性不飽和基含有
イソシアネート化合物と水との副反応が誘発されるため
に、活性アミノ基と重合性不飽和基含有イソシアネート
化合物との反応率が低下する。従って、必然的に活性ア
ミノ基含有天然有機高分子化合物の骨格への重合性不飽
和基の導入量が減少することとなる。
【0028】これらの重合性不飽和基含有イソシアネー
ト化合物は、活性アミノ基含有天然有機高分子化合物中
へ添加して混合されて、より好ましくは滴下して混合さ
れて反応が行われる。尚、この時、水とイソシアネート
基との副反応を抑制し、天然有機高分子化合物のアミノ
基とイソシアネート基との反応を促進するため、リン
酸、塩酸、ベンゾイルクロライトなどを添加することが
できる。
【0029】重合性不飽和基含有イソシアネート化合物
の添加量は、(重合性不飽和基含有イソシアネート化合
物の末端NCO基のモル数)/(活性アミノ基含有天然
有機高分子化合物中のアミノ基もしくは水酸基のモル
数)の比が1/100〜100/100の割合となるよ
うに設定され添加される。
【0030】この比が100/100を超える(イソシ
アネート基のモル比が大きい)と、重合性不飽和基含有
イソシアネート化合物と水との反応による遊離状態の重
合性不飽和基含有尿素体、重合性不飽和基含有アミン化
合物が多くなるので好ましくない。また、この比が1/
100未満(イソシアネート基のモル比が小さい)では
必然的に重合性不飽和基の導入量が減少し、本発明に係
わる重合性を付与した天然有機高分子を含む組成物の物
性発現効果が小さくなり、更に、活性アミノ基が多量に
残存すると、硬化後の皮膜の焼け、黄変などが増長する
ので好ましくない。
【0031】原料天然有機高分子化合物と重合性不飽和
基含有イソシアネート化合物との反応を含水溶液条件下
で行う場合に、原料天然有機高分子化合物中のアミノ基
がより活性な状態になっていることが好ましい。例え
ば、原料天然有機高分子化合物がタンパク質の場合、等
電点を境にしてカルボキシル基とアミノ基が互いに可逆
的なイオン化と脱イオン化をおこす平衡を有しているの
で、本発明で特に重要な活性アミノ基量を増加させるた
めには等電点より高いpH条件で反応を行うことが好ま
しい。さらに、アミノ基を活性化させるためには、等電
点よりさらにpHで1から4程度高い液性条件を選ぶこ
とがより好ましい。しかし逆にpHが高すぎるとタンパ
ク質の主鎖の加水分解を起こし分解するため、pHの上
限は13程度とすることが好ましい。多くの水溶性タン
パク質の等電点はpH4から10の範囲にあることが多
く、このことより、通常、反応時のpH条件は5より1
3程度が好ましく用いられる。
【0032】上記により含水溶液中において反応して得
られる重合性を付与した天然有機高分子化合物は、原料
天然有機高分子化合物と同様に水溶性を有することが好
ましい。反応して得られる重合性を付与した天然有機高
分子化合物が水溶性であり、また水溶液としての取り扱
いが可能になることにより、通常の天然有機高分子化合
物を適用している広範囲の用途及びプロセスに、そのま
ま適用することが可能になる利点がある。逆に、上記反
応により水溶性が失われる場合は、含水溶液中から反応
生成物が分離、析出する可能性があり、部分的に高濃度
の溶液を生成することにより、予期をせず不溶性の重合
物を生成するなどの取り扱い上の問題も生ずるため好ま
しいとはいえない。
【0033】本発明で得られる重合性を付与した天然有
機高分子化合物のビニル重合性炭素−炭素不飽和結合
は、一般的に用いられるヨウ素滴定法により定量するこ
とができる。含有する不飽和結合の量は反応時に添加し
た原料天然有機高分子化合物と不飽包和基含有イソシア
ネート化合物の添加量比により左右されるが、天然有機
高分子化合物中の反応点、すなわちアミノ基もしくは水
酸基の存在量や、また反応生成物の重合性の点を考慮す
ると、生成した重合性天然有機高分子化合物1gあたり
に0.1ミリモル以上、3.0ミリモル/g以下の量で
含有することが好ましい。
【0034】不飽和結合の含有量が0.1モル/g未満
では重合性天然有機高分子化合物中のビニル基濃度が低
く、その重合性が極端に低下するために好ましいとはい
えない。また不飽和結合の含有量が3.0ミリモル/g
を超えても重合架橋点の増加による耐水性向上などが上
限に達しそれ以上の効果が期待できないこと、また、重
合物の架橋密度を必要以上に高めることにより硬化後の
樹脂の可撓性が劣り、脆い皮膜層を生じることや、硬化
収縮が著しいために被着材料への接着不良を生ずるなど
の欠点が顕著になることから好ましいとはいえない。
【0035】本発明において、重合性不飽和基含有イソ
シアネート化合物との反応性および反応生成物の重合性
を鑑みると、原料天然有機高分子化合物の分子量は小さ
いほうが有利であるが、本発明の目的とする天然有機高
分子化合物だけのもつ特徴的な機能を各種の用途に付与
するという点においては、より分子量の高い原料天然有
機高分子化合物を用いることが必要でありそれにより効
率的に目的を達成できることになる。このような観点か
ら、本発明で得られる重合性を付与した天然有機高分子
化合物の平均分子量は2000以上であることが好まし
い。ここでいう分子量とは、通常の限外濾過クロマトグ
ラフィーやゲル電気泳動などにより求められる、標準物
質に対する相対分子量である。分子量が2000未満で
あると各種用途に適用した場合に前述した天然有機高分
子化合物特有の機能の付与効果が不十分になり好ましく
ない。
【0036】上記のようにして製造される本発明の重合
性を付与した天然有機高分子化合物は、単独で重合した
り、重合性を付与した異なる天然有機高分子化合物同志
で共重合することが可能であるが、二重結合含有モノマ
ー及び/又は二重結合含有オリゴマーと共重合すること
も可能である。このような二重結合含有モノマー及び二
重結合含有オリゴマーとしては、具体的には、例えば、
単官能、二官能、多官能の(メタ)アクリロイル基含有
化合物を挙げることができる。
【0037】単官能の(メタ)アクリロイル基含有化合
物としては、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、エチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、メチルアクリルアミド、ポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アルコー
ル及びフェノール類のポリエチレンオキサイド付加物の
モノ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
【0038】二官能の(メタ)アクリロイル基含有化合
物としては、例えば、トリメチロールプロパンジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ピスフェノールAのポリエチレンオキサイド付加物
のジ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
【0039】多官能の(メタ)アクリロイル基含有化合
物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレートなどを挙げることができる。
【0040】これら二重結合含有モノマー及び/又は二
重結合含有オリゴマーを配合する場合の配合方法は、本
発明に係わる重合性を付与した天然有機高分子化合物に
直接添加する方法、又は、これらの二重結合含有モノマ
ー及び/又は二重結合含有オリゴマ一を、水に前もって
溶解、分散した後に本発明に係わる重合性を付与した天
然有機高分子化合物に添加する方法を採用することがで
きる。更に、必要に応じて乳化剤を使用することができ
る。
【0041】また、本発明に係わる重合性を付与した天
然有機高分子化合物は、ラジカル重合、アニオン重合や
カチオン重合などの一般の重合方法により単独、もしく
は共重合することができる。特に水を含む系ではラジカ
ル重合が好ましく行われる。ラジカル重合は、加熱によ
るラジカル生成で開始することも可能であるが、好まし
くは一般のラジカル重合に用いられる開始方法、例え
ば、過酸化物、レドックス系やアゾ系の開始剤の添加
や、光や電子線照射によるラジカル生成を適用できる。
【0042】
【作用】本発明により製造される重合性を付与した天然
有機高分子化合物は、重合性不飽和基を有しているた
め、単独で重合したり、あるいは重合性を付与した異な
る天然有機高分子化合物同志で共重合して、耐水性、不
溶性などの物性を付与できるほか、二重結合含有モノマ
ー及び/又はオリゴマーと共重合が可能となり、密な分
子構造を形成することができる。この結果、天然有機高
分子化合物だけがもつ優れた機能を皮膜や成形物などに
付与できるとともに、可撓性、密着性、耐熱性、耐水性
などの物性に優れた皮膜や成形物などを得ることができ
るので、広範な分野への適用が可能となる。
【0043】また、二重結合含有モノマ一及び/又はオ
リゴマーを共重合することにより、これらのモノマ一や
オリゴマーの保有する物性を付与することができるた
め、要求される物性を有する適当なモノマーもしくはオ
リゴマーを選択することにより、従来のポリウリレタン
エマルジョンと天然有機高分子化合物との混合物では解
決できなかった耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性などの性能
を併有させることが可能となる。従って、適用分野毎に
異なる要求物性に対応することができるようになり、一
層広範囲の需要に対応することができる。
【0044】本発明により製造される重合性を付与した
天然有機高分子化合物は、水溶性を有しており、他の水
溶性のラジカル重合性のモノマーもしくはオリゴマーと
任意の割合で混合した水溶液を調製することができる。
上記の性質を利用して種々の混合割合の水溶液から、種
々の割合で共重合物を製造することができる。使用する
用途分野により目的とする皮膜もしくは成形物などの物
性が異なるため、共重合モノマー種やオリゴマー種、ま
たはその共重合割合を変更し、種々の用途分野に対する
要求に応えることのできる皮膜や成形物などを得ること
が可能になる。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、後述する実施例、比較例における「部」及
び「%」は、特に明示がない限り、各々重量部及び重量
%を示す。 (実施例1) (1)アミノ基を含有する天然有機高分子化合物と重合
性不飽和基含有イソシアネート化合物の付加反応 系内温度20℃にて、平均分子量約20000のゼラチ
ンの20%水溶液100部をホモミキサーを用いて30
00rpmで高速攪拌し、その中ヘハイドロキノンモノ
メチルエーテル0.2部をイソプロピルアルコール2部
に溶解した溶液を添加し、その後にpH7.5に調整し
た。次にこのゼラチン水溶液を約1000rpmで攪拌
しているところに、2−メタクリロイルオキシエチルイ
ソシアネート1.2部を10分間を要して徐々に滴下し
た。その後、継続して20分高速攪拌を実施した。
【0046】反応生成物は水溶液で得られ、原料ゼラチ
ンと同様に水溶性を有していることが確認された。また
反応生成物の平均分子量は20000〜22000であ
り、付加反応由来と考えられる分子量の増加のみが確認
され、原料ゼラチンの架橋などによる変化は認められな
い。また、赤外吸収スペクトルにより、原料ゼラチンに
は認められない1653cm-1位置に尿素結合のカルボ
ニル伸縮振動由来と考えられるピークを確認できた。さ
らにヨウ素滴定により不飽和基を定量したところ、0.
6ミリモル/gであった。また、反応前のゼラチン溶液
の活性アミノ基濃度をキンヒドロン試薬を用いた呈色か
ら定量した値と、添加した2−メタクリロイルオキシエ
チルイソシアネートのモル数から(2−メタクリロイル
オキシエチルイソシアネートの末端イソシアネート基/
原料ゼラチン中の活性アミノ基)のモル比は、約50/
100であった。
【0047】(2)重合性を付与した天然有機高分子化
合物の重合性評価 2−1;単独重合系 前記付加反応生成物の水溶液に、開始剤として過硫酸ア
ンモニウムを0.3部添加し、窒素気流下、室温で30
分放置し単独系で重合させた。これを乾燥した後にJI
S K6503法によりその不溶解分率を測定した。そ
の結果、重合後のゼラチン誘導体は重量比で76%が耐
水不溶化されていた。 2−2;共重合系 前記付加反応生成物の20%水溶液に、二重結合含有モ
ノマーとしてポリエチレングリコール(n=14)ジメ
タクリレートを、(ゼラチン/モノマー)重量比で10
0部/100部となるように添加して、シャーレに分注
し、さらに開始剤として過硫酸アンモニウムを0.5部
添加して、120℃の熱風乾燥機中で1時間放置し、重
合、乾燥を行い皮膜を得た。この皮膜について上記と同
様の方法で求めた不溶解分率は>95%であった。
【0048】(実施例2) (1)アミノ基を含有する天然有機高分子化合物と重合
性不飽和基含有イソシアネート化合物の付加反応 系内温度20℃にて、平均分子量約100000のコラ
ーゲンの5%水溶液100部をホモミキサーを用いて2
000rpmで高速攪拌し、その中ヘハイドロキノンモ
ノメチルエーテル0.2部をイソプロピルアルコール2
部に溶解した溶液を添加した後、pHを8.0に調整
し、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
0.7部を10分間を要して徐々に滴下した。その後、
継続して1時間高速攪拌を実施した。反応生成物は水溶
液で得られた。反応生成物の平均分子量は約12000
0であった。また赤外吸収スペクトルにより、原料コラ
ーゲンには認められない1653cm-1位置に尿素結合
のカルボニル伸縮振動由来と考えられるピークを確認で
きた。さらにヨウ素滴定により不飽和基を定量したとこ
ろ、1.0ミリモル/gであった。実施例1と同様の方
法で測定し求めた(2−メタクリロイルオキシエチルイ
ソシアネートの末端イソシアネート基/原料コラーゲン
中の活性アミノ基)のモル比は、約100/100であ
った。
【0049】(2)重合性を付与した天然有機高分子化
合物の重合性評価 2−1;単独重合系 前記付加反応生成物水溶液に、開始剤として過硫酸アン
モニウムを0.3部添加し、窒素気流下、室温で30分
放置し重合させた。これを乾燥した後に実施例1と同様
の方法により不溶解分率を測定した。その結果、重合後
のコラーゲン誘導体は重量比で85%が耐水不溶化され
ていた。
【0050】(実施例3) (1)アミノ基を含有する天然有機高分子化合物と重合
性不飽和基含有イソシアネート化合物の付加反応 系内温度25℃にて、カゼインの30%水溶液100部
をホモミキサーを用いて2000rpmで高速攪件し、
その中ヘハイドロキノンモノメチルエーテル0.2部を
イソプロピルアルコール2部に溶解した溶液を添加した
後、pHを7.5に調整し、2−メタクリロイルオキシ
エチルイソシアネート0.2部を10分間を要して徐々
に滴下した。その後、継続して1時間高速攪拌を実施し
た。反応生成物は水溶液で得られた。反応生成物の平均
分子量は25000であった。またヨウ素滴定により不
飽和基を定量したところ、0.2ミリモル/gであっ
た。実施例1と同様の方法で測定し求めた(2−メタク
リロイルオキシエチルイソシアネートの末端イソシアネ
ート基/原料カゼイン中の活性アミノ基)のモル比は、
約10/100であった。
【0051】(2)重合性を付与した天然有機高分子化
合物の重合性評価 2−1;単独重合系 前記付加反応生成物水溶液に、開始剤として過硫酸アン
モニウムを0.3部添加し、窒素気流下、室温で30分
放置し重合させた。これを乾燥した後に実施例1と同様
の方法により不溶解分率を測定した。その結果、重合後
のカゼインは重量比で67%が耐水不溶化されていた。
【0052】(比較例1) (1)不活性化アミノ基を含有する天然有機高分子化合
物と重合性不飽和基含有イソシアネート化合物の付加反
応 実施例1と同様のゼラチンを使用して、アミノ基が活性
化しないように、塩酸でpHを3に下げてアミノ基を塩
にした20%ゼラチン水溶液を用いて、実施例1と同様
の反応を行った。反応生成物は水溶液で得られた。反応
生成物の平均分子量は20000であり、原料ゼラチン
からの分子量の変化は認められなかった。またヨウ素滴
定により不飽和基を定量したところ、0.06ミリモル
/gであった。実施例1と同様の方法で測定し求めた
(2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートの末
端イソシアネート基/原料ゼラチン中の活性アミノ基)
のモル比は、830/100であった。pH3の条件で
はゼラチンは殆ど活性アミノ基を有していない。
【0053】(2)反応生成物の重合性評価 2−1;単独重合系 前記付加反応生成物水溶液に、開始剤として過硫酸アン
モニウムを0.3部添加し、窒素気流下、室温で30分
放置し重合させた。これを乾燥した後に実施例1と同様
の方法により不溶解分率を測定した。その結果、重合処
理後のゼラチンの不溶解分率は0.6%であった。
【0054】(比較例2)実施例1と同様のゼラチンを
使用したが、実施例1のようにイソシアネート化合物と
の付加反応を行わずに、その20%水溶液を用いて、実
施例1と同様の方法で単独重合を行った。反応生成物を
乾燥した後に不溶解分率の測定を行ったところ全量が溶
解した。用いたゼラチンのヨウ素滴定による不飽和基を
定量したところ、0.06ミリモル/gであった。
【0055】
【発明の効果】本発明の製造方法により得られる重合性
を付与した天然有機高分子化合物は、重合性不飽和基を
有しているので単独重合もしくは二重結合含有モノマー
及び/又はオリゴマーと共重合ができため、従来のポリ
ウリレタンエマルジョンと天然有機高分子化合物との混
合物では解決できなかった、天然有機高分子化合物だけ
がもつ機能を有しながら、皮膜や成形物などの耐熱性、
耐溶剤性、耐薬品性などの性能を併有させることが可能
となった。また、モノマー及び/又はオリゴマーを共重
合して、これらのモノマー及び/又はオリゴマー由来の
物性を複合的に付与することが可能になったので、適用
分野毎に異なる物性の要求に応じて、広範囲の需要に対
応することができる。
【0056】本発明の製造方法により得られる重合性を
付与した天然有機高分子化合物は、例えば、樹脂へグラ
フト重合したり共重合したりする方法、樹脂、不織布、
紙などの各種基材へ練り込む方法、樹脂成形物、フィル
ム、シート、繊維、紙、合成皮革類などの各種基材へ単
独でコーティングする方法、もしくは塗料、表面処理
剤、インキなどヘ配合して各種基材へコーティングする
方法、印刷、転写、パディング処理、スプレー処理など
により各種基材へ適用する方法、さらには重合性を付与
した天然有機高分子化合物の皮膜を各種基材へ貼付、接
着、ラミネートして複合化する方法、無機材料などへ複
合化する方法などにより各種の広範囲の用途分野へ適用
できる。前記各種基材としては天然繊維、半合成繊維や
合成繊維の糸、織物、編物など、PVCレザー、合成皮
革や人工皮革などの皮革類、樹脂成形物やフィルム、シ
ート、樹脂粉体、また不織布や紙、無機材料としてはセ
ラミックスやその他の無機基材、金属などを挙げること
ができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1級アミノ基もしくは2級ア
    ミノ基もしくは水酸基を含有する実質的にビニル重合性
    を有さない天然有機高分子化合物と、重合性の炭素−炭
    素不飽和基とイソシアネート基の両方を含有する重合性
    不飽和基含有イソシアネート化合物を、pH5から13
    の含水溶液下に反応させることを特徴とする重合性を付
    与した天然有機高分子化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 原料として用いられる天然有機高分子化
    合物が、水の存在下で活性な1級もしくは2級アミノ基
    を含有することを特徴とする請求項1記載の重合性を付
    与した天然有機高分子化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 原料として用いられる天然有機高分子化
    合物が、コラーゲン、ゼラチン、セリシン、フィブロイ
    ン、ケラチン、カゼイン、アルブミン、キトサンから選
    ばれることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載
    の重合性を付与した天然有機高分子化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 原料として用いられる重合性不飽和基含
    有イソシアネート化合物が、2−メタクリロイルオキシ
    エチルイソシアネートあるいはメタクリロイルイソシア
    ネートであることを特徴とする請求項1ないし請求項3
    記載の重合性を付与した天然有機高分子化合物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 原料として用いられる天然有機高分子化
    合物への重合性不飽和基含有イソシアネート化合物の添
    加を、(重合性不飽和基含有イソシアネート化合物の末
    端NCO基)/(天然有機高分子化合物中のアミノ基も
    しくは水酸基)のモル比が1/100〜100/100
    の範囲となるように添加することを特徴とする請求項1
    ないし請求項4に記載の重合性を付与した天然有機高分
    子化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 乳化分散させて反応を行う際の反応温度
    が5〜40℃であることを特徴とする請求項1ないし請
    求項5に記載の重合性を付与した天然有機高分子化合物
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 不飽和基を0.1〜3.0ミリモル/g
    含有する重合性を付与した天然有機高分子化合物を製造
    することを特徴とする請求項1ないし請求項6に記載の
    重合性を付与した天然有機高分子化合物の製造方法。
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