JP2000038403A - 新規なキトサン誘導体及びその用途 - Google Patents

新規なキトサン誘導体及びその用途

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JP2000038403A
JP2000038403A JP20932098A JP20932098A JP2000038403A JP 2000038403 A JP2000038403 A JP 2000038403A JP 20932098 A JP20932098 A JP 20932098A JP 20932098 A JP20932098 A JP 20932098A JP 2000038403 A JP2000038403 A JP 2000038403A
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chitosan
chitosan derivative
fiber
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Masashi Hatanaka
正志 畠中
Masahito Futagami
優人 二上
Naoaki Misu
直明 三須
Shinya Matsuhira
伸也 松比良
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キトサン成分が容易に溶出、脱落することの
ない製品を製造可能な、新規なキトサン誘導体、該キト
サン誘導体を含有する組成物あるいはキトサン成分を含
有する高分子材料及びその用途を提供すること。 【解決手段】 キトサンのグルカン構造の一部または全
部に重合性不飽和基を導入した新規なキトサン誘導体、
該キトサン誘導体を含有する重合性組成物、該重合性組
成物を重合させて得られる高分子複合材料とその製造方
法及び含有する繊維処理剤及び塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単独重合あるいは
各種の不飽和基含有モノマーと共重合可能で、繊維処理
剤あるいは塗料等の原料として有用な新規なキトサン誘
導体及びその用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】キトサンはカニやエビの甲殻、昆虫の外
骨格などに含まれるキチンをアルカリ加水分解して得ら
れる多糖類で、豊富なバイオマスとして注目されてい
る。キトサンは細菌、真菌に対する増殖抑制作用を有す
ることから、抗菌、防臭素材への応用が近年盛んに検討
されてきた。キトサンは一般の有機溶媒には不溶である
が、希塩酸、有機酸水溶液中ではアミノ基が4級化して
可溶となり、高分子材料としての利用度はキチンに比較
して格段に高く、繊維、塗料その他の幅広い分野で使用
できる材料であることが認められてきた。
【0003】キトサンを抗菌剤として使用する場合、酸
水溶液に溶かして基材表面にコーティングすることによ
って抗菌効果を発現させることができるが、キトサンの
アミノ基は4級化されて酸と塩を形成するため、水洗な
どによって抗菌成分が溶出、脱落しやすい欠点がある。
【0004】そこで最近、キトサンと汎用高分子とを混
合し、得られた複合組成物を熱融着等の手段で基材へ固
定化して抗菌性を付与する処理剤の開発が試みられてい
る。たとえば、特開平7−242772号には、水性媒
体中にキトサン分解物を溶解させておき、乳化剤、重合
開始剤を加えた状態でα,β−不飽和モノマー類を滴下
して重合させたエマルジョンからキトサン含有高分子複
合化物を取り出し、熱融着樹脂とともに繊維表面に付着
加工する技術が開示されている。また、特開平6−22
0104号、特開平7−42076号には合成樹脂エマ
ルジョンをキトサンの酸水溶液で塩析して得られたキト
サン含有高分子複合体および該複合体を有機溶剤に溶解
させてなるコーティング加工剤が開示されている。しか
しながらこれら複合体はキトサンと複合化する材料との
単なる混合によって成り、キトサンと複合化する高分子
との間には何ら化学的結合が存在しないため、水洗など
によるキトサン成分の溶出、脱落はある程度抑えられる
ものの、未だ不十分な改善にとどまっている。
【0005】キトサンを含む水溶液中でモノマーをエマ
ルジョン重合させ、キトサン含有高分子複合体を得る技
術は上記の他、特開平3−41105号、特開平9−3
106号などに開示されているが、これらの技術によっ
て得られる高分子複合体がキトサンと高分子の単なる混
合である点は同様であって、エマルジョンが十分な安定
性をもたず、必要に応じて乳化剤や分散安定剤を添加し
なければならない欠点もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような現
状に鑑みて、キトサン成分が容易に溶出、脱落すること
のない製品を製造可能な新規なキトサン誘導体を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは上記の課題を
解決するべく鋭意研究を重ね、本発明を完成するに至っ
た。すなわち本発明は 1)キトサンの(1→4)−2−アミノ−2−デオキシ
−β−D−グルカン構造の一部または全部が下記一般式
(1)で表される構造で置換されたことを特徴とするキ
トサン誘導体、 一般式(1);
【化3】 (式中、Rは重合性の炭素−炭素不飽和基を含む基を表
す。) 2)一般式(1)のRが下記一般式(2)の構造である
請求項1記載のキトサン誘導体、 一般式(2);
【化4】 (式中、R1 はアクリロイル基またはメタクリロイル基
を表し、nは1〜6の整数を表す。)
【0008】3)上記1)及び2)に記載のキトサン誘
導体を含有することを特徴とする重合性組成物、 4)上記1及び2)に記載のキトサン誘導体及び該キト
サン誘導体と共重合可能な一種以上のモノマーを含有す
ることを特徴とする重合性組成物、
【0009】5)上記3)に記載の重合性組成物を重合
させてなることを特徴とする高分子複合材料、 6)上記1)及び2)に記載のキトサン誘導体及び該キ
トサン誘導体と共重合可能な一種以上のモノマーとを共
重合させてなることを特徴とする高分子複合材料、 7)水性媒体中、上記1)及び2)に記載のキトサン誘
導体を重合してなることを特徴とするエマルジョン組成
物、 8)水性媒体中、上記1)及び2)に記載のキトサン誘
導体および該キトサン誘導体と共重合可能な一種以上の
モノマーとを共重合してなることを特徴とするエマルジ
ョン組成物、
【0010】9)上記1)及び2)に記載の重合性不飽
和基を有するキトサン誘導体を単独重合するかあるいは
該キトサン誘導体と共重合可能な一種以上のモノマーと
共重合することを特徴とする高分子複合材料の製造方
法、 10)上記3)及び4)に記載の重合性組成物を含有す
ることを特徴とする繊維処理剤、 11)上記3)及び4)に記載の重合性組成物を用いる
ことを特徴とする繊維の処理方法、 12)上記3)及び4)に記載の重合性組成物を用いて
処理された繊維、 13)上記5)及び6)に記載の高分子複合材料を含有
することを特徴とする繊維処理剤、 14)上記5)及び6)に記載の高分子複合材料を用い
ることを特徴とする繊維の処理方法、 15)上記5)及び6)に記載の高分子複合材料を用い
て処理された繊維、 16)上記7)及び8)に記載のエマルジョン組成物を
含有することを特徴とする繊維処理剤、 17)上記7)及び8)に記載のエマルジョン組成物を
用いることを特徴とする繊維の処理方法、
【0011】18)上記7)及び8)に記載のエマルジ
ョン組成物を用いて処理された繊維、 19)上記3)及び4)に記載の重合性組成物を含有す
ることを特徴とする塗料、 20)上記3)及び4)に記載の重合性組成物を用いる
ことを特徴とする成形物の処理方法、 21)上記3)及び4)に記載の重合性組成物を用いて
処理された成形物、 22)上記5)及び6)に記載の高分子複合材料を含有
することを特徴とする塗料、 23)上記5)及び6)に記載の高分子複合材料を用い
ることを特徴とする成形物の処理方法、 24)上記5)及び6)に記載の高分子複合材料を用い
て処理された成形物、 25)上記7)及び8)に記載のエマルジョン組成物を
含有することを特徴とする塗料、 26)上記7)及び8)に記載のエマルジョン組成物を
用いることを特徴とする成形物の処理方法、 27)上記7)及び8)に記載のエマルジョン組成物を
用いて処理された成形物、に関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のキトサン誘導体は如何なる方法によって製造さ
れたものであっても構わないが、好適にはキトサンを原
料にして化学反応により容易に製造できる。ここでいう
キトサンとは、(1→4)−2−アセトアミド−2−デ
オキシ−β−D−グルカン構造を有するキチンの脱アセ
チル化物であり、(1→4)−2−アミノ−2−デオキ
シ−β−D−グルカン構造を有するものである。一般に
天然キチンのアセトアミド基の一部はすでにアミノ基と
なっているが、本発明で好適に用いられるキトサンは脱
アセチル化率が20モル%以上のものが抗菌性が強いの
で好ましく、特に好ましくは脱アセチル率80モル%以
上のものである。また本発明で好適に用いうるキトサン
及び本発明のキトサン誘導体は製造反応条件によって、
あるいは溶解等の目的で酢酸、塩酸等の酸性化合物と混
合した場合等に、アミノ基の一部あるいは全部が4級塩
の状態になっていることがあるが、ここでいうキトサン
及びキトサン誘導体はそれらの状態の構造のものを含
む。
【0013】本発明で用いうるキトサンの分子量は特に
限定されないが、一般に分子量の低いキトサンの方が高
いものよりも抗菌性が高く、酸水溶液中の粘度も低いの
で、取り扱いの上でも好適である。キトサンの好ましい
分子量は10000〜500000である。
【0014】本発明のキトサン誘導体は新規物質であ
る。本発明者らはキトサンに不飽和基含有イソシアネー
ト化合物や不飽和基含有酸クロライド等を反応させる等
の方法によって、本発明のキトサン誘導体が容易に得ら
れることを見いだした。以下に本発明のキトサン誘導体
の好適な製造方法について例示する。なお、本発明にお
ける「(メタ)アクリ」とは、「アクリ」「メタクリ」
のいずれをも意味する。
【0015】本発明の新規なキトサン誘導体の好適な製
造に用いられる重合性不飽和基含有イソシアネート化合
物は、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジ
イソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の一般的
な有機ポリイソシアネートあるいはこれらの2量体、3
量体のイソシアネート基の一部と、水酸基含有不飽和酸
エステル化合物及び/またはこれらのアルキレンオキサ
イド付加物との付加反応物等を例示できる。上記水酸基
含有不飽和酸エステル化合物としては、ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレートあるいはそれらのアルキレンオキサイド付
加物等が好適に用いられる。また2−(メタ)アクリロ
イルオキシエチルイソシアネート、m−イソプロペニル
−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、(メタ)
アクリロイルイソシアネート等、分子中に重合性不飽和
基及びイソシアネート基の両方の官能基を含有する化合
物を例示できる。また重合性不飽和基含有酸クロライド
としては(メタ)アクリル酸クロライドを例示できる。
【0016】キトサンは有機酸、希塩酸水溶液に可溶で
あるが、イソシアネート化合物あるいは酸クロライドは
水と反応するため、水系での反応は好ましくない。キト
サンは有機溶媒には溶けないが、膨潤させることが可能
であり、一般にアミノ基はイソシアネート基あるいは酸
クロライドとの反応に優れているので、キトサンと不飽
和基含有イソシアネート化合物あるいは不飽和基含有酸
クロライド化合物との反応は有機溶媒中、膨潤状態で良
好に行うことができる。キトサンを膨潤させる溶媒とし
ては、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、
N−メチル−2−ピロリドン等の非プロトン性溶媒を例
示できる。
【0017】重合性不飽和基は、キトサンのアミノ基の
1〜50モル%に相当する量を導入することが望まし
い。50モル%を越えてキトサンのアミノ基を修飾する
と、酸水溶液への溶解性が減少し、抗菌活性も低下する
ので抗菌剤への応用の観点からは好ましくない。修飾率
が1モル%より少ないと他の重合性モノマーとの共重合
が困難となるため好ましくない。
【0018】上記の新規キトサン誘導体の製造における
反応条件は原料の種類、反応性、所望の生産性などを勘
案して任意に設定できるが、一般に反応温度は0〜10
0℃の範囲で行うことが好ましく、更に好ましくは20
〜60℃である。0℃よりも低い温度だと反応速度が低
くなり生産性が低下するので好ましくない。100℃よ
りも高い温度での反応は反応の制御、反応選択率、エネ
ルギー効率等の観点から好ましくない。すなわち上記反
応は一般に比較的穏和な条件でも進行するので、室温
等、比較的低温で反応を行うことが好ましい。反応時間
は特に反応温度により制御されるが、一般的には10分
〜10時間の範囲で適宜選択できる。反応時間が短かす
ぎると原料の反応率が十分でない場合があり好ましくな
く、長すぎることは生産性の観点から好ましくない。
【0019】反応後、生成したキトサン誘導体は濾別、
遠心分離、蒸発乾固等、一般の単離方法を適宜選択して
単離することが出来る。一般には反応混合物を濾過して
生成したキトサン誘導体を単離し、アルコール等の溶媒
で洗浄後乾燥することにより高純度の本発明のキトサン
誘導体を得ることが出来る。また用途によっては上記反
応生成物をそのまま利用することが出来る。すなわち反
応生成物に重合性不飽和化合物及び重合開始剤を添加し
てキトサン誘導体を含む重合性組成物を作製し、繊維処
理剤、塗料等の各種用途に利用したり、該重合性組成物
の重合反応を行い、重合体を作製したりすることも場合
により可能である。
【0020】本発明で得られる重合性を付与したキトサ
ン誘導体は、単独であるいは本発明のキトサン誘導体と
共重合可能な重合性不飽和基を有するモノマー、オリゴ
マー、ポリマー等の化合物と組み合わせることで、重合
性組成物として種々の用途に適用できる。例えば重合性
組成物溶液に繊維等の基材を含浸し、重合することによ
り、あるいは樹脂またはガラス、コンクリート等の無機
材料等からなる成形物を含浸後あるいは成形物表面に塗
布後重合することにより、繊維あるいは成形物等の基材
にキトサン誘導体を固定化することが出来る。
【0021】本発明で得られる重合性を付与したキトサ
ン誘導体は、ラジカル重合反応により単独重合あるいは
重合性不飽和基含有モノマーと共重合することができ、
キトサン成分を含有する高分子複合材料を製造すること
ができる。ラジカル重合はアゾ化合物、過酸化物等、一
般的な重合開始剤を用いて行うことが出来る。重合性不
飽和基含有モノマーとしては、不飽和酸エステル、不飽
和カルボン酸、不飽和酸アミド、不飽和ニトリル化合
物、スチレン系モノマー等、一般のモノマーが例示され
るが、安定な水系エマルジョン形成のためにはエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオ
ールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート
等の単官能(メタ)アクリロイル基含有化合物、エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、アルキルジオールの
ジ(メタ)アクリレート等の二官能(メタ)アクリロイ
ル基含有化合物、トリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート等の多官能(メタ)アクリロイル基含有化合物
等を例示できる。
【0022】特に本発明で得られるキトサン誘導体を有
機酸または希塩酸水溶液に溶かし、単独重合あるいは不
飽和基含有モノマーを添加して共重合を行うと、該キト
サン誘導体が架橋剤かつ分散安定剤として作用し、安定
性に優れたエマルジョン組成物を生成することが出来、
各種用途に有用である。例えば、酸性の水性媒体中で重
合を行って得られるエマルジョンに綿、羊毛、レーヨ
ン、アセテート、ナイロン、アクリルおよびポリエステ
ル等の繊維を浸して絞り、熱キュアすることによって簡
単にキトサン由来の抗菌性を付与した繊維を得ることが
可能で、衣料、寝具、家庭内装、自動車内装等、各種用
途に適用できる。
【0023】こうして得られた高分子複合材料は各種用
途に適用可能である。例えば該材料を各種樹脂中に混入
し、キトサン成分含有樹脂コンパウンドとして有用であ
る。具体例としては、塩化ビニル樹脂中に混練し、シー
ト状に成形して得られる成形物であるキトサン固定化塩
化ビニルシートは、抗菌性材料として壁紙、包装材、レ
ザーシート等に用いることができる。
【0024】またそれ以外にも各種の用途分野へ適用で
き、たとえば建材、壁紙、木工(床、家具等)、シーリ
ング剤、プラスチック(家電、トイレタリー等)、レザ
ー、陶器、タイル、紙、不織布、食品用フィルム、浸透
膜、フィルター等の各種成型物への抗菌性付与が挙げら
れる。抗菌性付与の他にも、印刷基材(紙処理、インキ
固定化)、化粧品基材(カプセル、パウダー)、吸着剤
(油分離、吸水剤)、接着剤等の用途を挙げることがで
きる。
【0025】上記のように本発明のキトサン誘導体の適
用方法としては、重合性組成物として、固体(粉体、粒
状等)の高分子材料として、あるいはエマルジョン組成
物として等各種形態での使用が可能であり、各種基材、
成形物等への単独でのコーティングもしくは塗料や表面
処理剤への配合によるコーティングの他、樹脂への練り
混み、本発明のキトサン誘導体を単独でもしくは他の重
合性不飽和基含有モノマーとともに樹脂へグラフト重合
する方法等がある。上記のように本発明の重合性を付与
したキトサン誘導体は重合性不飽和基を有しているた
め、単独重合もしくは重合性不飽和基含有モノマーとの
共重合が可能で、キトサン由来の特性を損なうことなく
汎用高分子と複合化をすることができる。
【0026】また本発明で得られる、キトサン誘導体及
び必要に応じて他の重合性不飽和基含有モノマーとを必
須成分とする重合性組成物及び該重合性組成物を重合し
て得られる高分子複合材料は繊維処理剤、塗料その他各
種用途に有用である。該複合材料は本発明のキトサン誘
導体を含有する高分子材料であり、キトサン誘導体成分
が高分子中に化学結合しているため、該重合性組成物あ
るいは該複合材料を用いて処理した繊維、成形物などの
各種基材から容易に溶出、脱落することがない。
【0027】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。 (実施例1:キトサン誘導体=化合物1の製造)キチン
から得られる脱アセチル化率86%、分子量30000
0のキトサン1.0gを19.0gのジメチルスルホキ
シドに添加し2時間かけて攪拌、膨潤させ、0.018
gの2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
(キトサンのアミノ基の2モル%に相当)を1.0gの
ジメチルスルホキシドに溶かしたものを10分かけて滴
下した。室温で4時間攪拌し、濾過、メタノールで十分
洗浄後、風乾し、薄黄色粉末1.0gを得た。
【0028】この化合物の2%重酢酸重水溶液中でのプ
ロトンNMR分析結果は以下の通りであった(一般式3
及び図1参照)。 一般式3;
【化5】 δ:1.90 (a) 2.00 キチンのアセチル残基由来 2.05 重酢酸由来 3.15 (b) 3.34 メタノール由来 3.4−4.1 (c,d,e,f,g) 4.8 (h) 5.75 (i) 6.15 (j) ×:内部標準(2,2−ジメチル−2−シラペンタン−
5−スルホネート) 2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートの仕込
量に対し100%のプロトンがスペクトルの積分により
定量され、キトサンとの反応が定量的に進行したことが
わかった。
【0029】(実施例2:キトサン誘導体=化合物2の
製造)実施例1で、2−メタクリロイルオキシエチルイ
ソシアネートの量を0.460g(キトサンのアミノ基
の50モル%に相当)に代えた他は、実施例1に準じて
反応を行った。得られた化合物はプロトンNMRにて実
施例1と同じ位置に化学シフトが観測された。またアミ
ノ基の修飾率が高いため、KBrペレット中、赤外線ス
ペクトルにて、尿素結合、メタクリロイル基由来のエス
テル結合、炭素−炭素二重結合が確認された(図2参
照)。 1715cm-1 エステル結合(メタクリロイル基由来) 1548cm-1 尿素結合 816cm-1 炭素−炭素二重結合 他のピークはキトサン由来。
【0030】(実施例3:キトサン誘導体=化合物3の
製造)2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
に代えて0.016gの2−アクリロイルオキシエチル
イソシアネート(キトサンのアミノ基の2モル%に相
当)を用いた他は実施例1に準じて反応を行い、薄黄色
粉末1.0gを得た。
【0031】(実施例4:キトサン誘導体=化合物4の
製造)2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
に代えて0.410gの2−アクリロイルオキシエチル
イソシアネート(キトサンのアミノ基の50モル%に相
当)を用いた他は実施例1に準じて反応を行い、薄黄色
粉末1.0gを得た。
【0032】(実施例5:キトサン誘導体=化合物5の
製造)2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
に代えて1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートの2
−ヒドロキシエチルメタクリレート片末端付加物0.0
30g(キトサンのアミノ基の2モル%に相当)を用い
た他は実施例1に準じて反応を行い、薄黄色粉末1.0
gを得た。
【0033】(実施例6:キトサン誘導体=化合物6の
製造)2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
に代えて0.012gのメタクリル酸クロライド(キト
サンのアミノ基の2モル%に相当)を用いた他は実施例
1に準じて反応を行い、薄黄色粉末1.0gを得た。
【0034】(実施例7:エマルジョンの製造)実施例
1で得たキトサン誘導体(化合物1)0.65gを2%
酢酸水溶液50gに溶かし、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート0.65g、30%過酸化水素水0.1gを
混合、70℃で4時間、窒素雰囲気下加熱、攪拌する
と、白く乳濁したエマルジョンが生成した(エマルジョ
ン中の固形分濃度2.6%)。生成したエマルジョンは
常温で1ヶ月以上沈降物を生じることなく安定であっ
た。こうして得られたエマルジョンは、繊維処理剤、塗
料等のコーティング組成物等として有用である。
【0035】(実施例8:繊維処理)実施例7で得たエ
マルジョンに20cm四方の綿100%の布を含浸さ
せ、100%の絞り率でピックアップ後、110℃で1
時間乾燥機中で加熱処理した。水で1分間すすいで酢酸
を除いた後、再び110℃で2時間乾燥機中で加熱乾燥
すると、綿布には2.5%の重量増加が認められ、本発
明のキトサン誘導体と2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートとの複合化物が溶出することなく繊維に融着された
ことがわかった。
【0036】こうして処理した綿布をシェークフラスコ
法によって枯草菌に対する抗菌活性を測定すると、未処
理の綿布を基準として、枯草菌の死滅率が93%とな
り、キトサン由来の抗菌性が付与されたことがわかっ
た。洗濯耐久性をJIS L0844(洗濯堅牢度試
験)A法に準じた方法により、10回洗濯、乾燥を行っ
た後に、上記と同様にして抗菌活性を測定して評価した
ところ、洗濯後の重量減少率は12.0%、枯草菌死滅
率は95%となり、成分の脱落が非常に少なく、抗菌活
性を維持していることがわかった。ポリエステル100
%の布を用いて同様の繊維処理を行うと、布に2.4%
の重量増加が認められ、抗菌活性試験では99%の枯草
菌死滅率となった。綿布の場合と同様に、洗濯耐久性も
良好な結果となった(表1)。
【0037】実施例2〜6で得た化合物2〜6について
も実施例7に準じて製造したエマルジョンを用いて同様
の繊維処理を行い、シェークフラスコ法によって抗菌活
性を測定すると、未処理の綿布を基準として、枯草菌の
死滅率が90%以上となり、キトサン由来の抗菌活性が
認められた。また、洗濯耐久性も化合物1を用いた場合
と同様に良好な結果を得た。表1にその結果を示した。
【0038】(比較例1:エマルジョンの製造)実施例
1で得たキトサン誘導体の代わりに非修飾のキトサン
0.65gを用いて実施例7に準じてエマルジョンを製
造したが、生成したエマルジョンは1日で沈降物が生成
し再分散不能となり、本発明で得られるキトサン誘導体
を用いて作成した実施例7のエマルジョンと比較して明
らかに不安定であった。
【0039】(比較例2:繊維処理)比較例1で製造し
たエマルジョンを用いて実施例8と同様の操作で繊維処
理を行った。処理した綿布には枯草菌に対する抗菌活性
が確認されたが、綿布の重量増加は2.0%であった。
ポリエステル100%の布を用いて同様の繊維処理を行
ったところ、抗菌活性が認められたが布の重量増加は
2.1%であった。上記のエマルジョン処理した綿布及
びポリエステル布について、洗濯耐久性を実施例8の方
法に準じて評価したが、10回の洗濯後、重量減少率は
綿布で55%、ポリエステル布で62%であり、抗菌活
性も著しく低下した(表1)。これらの例では、キトサ
ンと2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの間に化学
結合が存在しないためにキトサン成分が溶出しやすくな
っているものと推察される。
【0040】(実施例9:塗膜の形成)実施例7で製造
したエマルジョンをアプリケータでガラス板上200μ
mの厚さに塗工し、110℃で30分加熱するとクリア
な塗膜が形成した。この塗膜は良好な耐摩擦性を有し、
水中では若干の膨潤が認められたが、溶出することはな
かった。また、実施例7に準じて2−ヒドロキシエチル
メタクリレートの代わりに、n−ブチルメタクリレート
を用いて製造したエマルジョンから同様の塗膜を作成し
た。この塗膜は耐水性に優れ、水中で膨潤することもな
く、成分の溶出で表面にタックが生じることもなかっ
た。実施例2〜6で得られたキトサン誘導体を用いたエ
マルジョンも同様に塗工可能で、耐水性に優れた塗膜を
形成した(表2)。
【0041】(比較例3:塗膜の形成)比較例1で製造
したエマルジョンを用いて実施例9の方法に準じて塗膜
を作成したが、エマルジョンが極めて不安定であるため
基材への塗工が困難であり、得られた塗膜は均一性に欠
けるものとなった。この塗膜は水溶性であり、水に漬け
ると直ちに溶解し、溶出したキトサン成分で表面がべと
ついた(表2)。また非修飾キトサンとn−ブチルメタ
クリレートを用い、実施例7に準じてエマルジョンを製
造し塗工試験を行ったが、塗膜に耐水性は見られず、水
中ではキトサン成分が溶出して表面がべとついた(表
2)。これらの塗膜はキトサンと高分子の間に化学結合
が存在しないため、酢酸で4級化したキトサンが水中で
直ちに溶出してくるものと推察される。
【0042】(実施例10:繊維へのグラフト重合) 1)ポリエステル繊維の活性化処理 水1000重量部に、ベンゾイルパーオキサイド1重量
部、界面活性剤(第一工業製薬社製、商品名ノイゲンE
T)2重量部及びモノクロルベンゼン8重量部を加え、
均一に攪拌混合した処理液を作製した。上記処理液にポ
リエステル繊維(平織り、100g/m2 )を含浸し、
80℃で30分間処理した後、水洗し、常温にて風乾
し、活性化処理ポリエステル繊維を得た。 2)繊維処理剤液の作製 水90gに、実施例1で合成したキトサン誘導体1g、
アクリル酸4g及びN,N−ジメチルアクリルアミド5
g及び重合開始剤である2,2’−アゾビス(2−アミ
ジノプロパン)・2塩酸塩(和光純薬社製、商品名V−
50)0.5gを添加攪拌し、繊維処理剤として使用で
きる重合性懸濁液を作製した。 3)繊維のグラフト処理 上記繊維処理剤懸濁液に窒素気流下、活性化処理したポ
リエステル繊維を含浸し、80℃で60分間反応させ
た。水洗後110℃で2時間乾燥機中で加熱乾燥する
と、繊維には3.0%の重量増加が認められ、本発明の
キトサン誘導体が溶出することなく繊維に融着されたこ
とがわかった。
【0043】こうして処理したポリエステル繊維をシェ
ークフラスコ法によって枯草菌に対する抗菌活性を測定
すると、未処理の繊維を基準として、枯草菌の死滅率が
98%となり、キトサン由来の抗菌性が付与されたこと
がわかった。洗濯耐久性をJIS L0844(洗濯堅
牢度試験)A法に準じた方法により、10回洗濯、乾燥
を行った後に、上記と同様にして抗菌活性を測定して評
価したところ、洗濯後の重量減少率は8.0%、枯草菌
死滅率は97%となり、成分の脱落が非常に少なく、抗
菌活性を維持していることがわかった。
【0044】(実施例11:キトサン含有高分子複合材
料の作製)実施例1で得た化合物1を3.0g、2%酢
酸水溶液100gに溶かし、メチルメタクリレート4.
0g、ポリエチレングリコールジメタクリレート3.0
g及びカルボン酸系アニオン性界面活性剤0.2gを加
え強制攪拌して懸濁後、30%過酸化水素水0.1gを
添加し、70℃で4時間、窒素雰囲気下で重合反応を行
った。生成した沈殿を濾別後水洗し、キトサン含有高分
子微粒子を得た。
【0045】(実施例12:キトサン誘導体含有塩化ビ
ニルシートの作製)実施例11で得られたキトサン含有
高分子微粒子(平均粒径10μm)を塩化ビニル樹脂に
7重量%添加し、三本ロールを用いて180℃で200
μm厚の塩ビシートを作製した。こうして得られた塩ビ
シートをシェークフラスコ法によって枯草菌に対する抗
菌活性を測定すると、未処理のシートを基準として、枯
草菌の死滅率が99%となり、キトサン由来の抗菌性が
付与されたことがわかった。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明のキトサン誘導体は単独重合ある
いは不飽和基含有モノマーと共重合して高分子複合体を
形成する。キトサン誘導体成分は化学結合によって高分
子に固定化されているので、溶出、脱落することがな
い。繊維処理剤、塗料等、各種用途に応用可能なキトサ
ン誘導体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】化合物1のプロトンNMRチャートである。
【図2】化合物2の赤外線スペクトルチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三須 直明 福島県河沼郡河東町大字東長原字長谷地 111番 昭和電工株式会社東長原工場内 (72)発明者 松比良 伸也 福島県河沼郡河東町大字東長原字長谷地 111番 昭和電工株式会社東長原工場内 Fターム(参考) 4C090 AA02 AA05 AA08 BA47 BB36 BB65 BB69 BB72 BB82 BB98 BD24 BD36 CA35 DA21 DA28 4J002 AB05W BG07X GB00 GD02 GG02 GH01 GJ01 GJ02 GK02 GK04 GL00 HA04 HA07

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キトサンの(1→4)−2−アミノ−2
    −デオキシ−β−D−グルカン構造の一部または全部が
    下記一般式(1)で表される構造で置換されたことを特
    徴とするキトサン誘導体。 一般式(1); 【化1】 (式中、Rは重合性の炭素−炭素不飽和基を含む基を表
    す。)
  2. 【請求項2】 一般式(1)のRが下記一般式(2)の
    構造である請求項1記載のキトサン誘導体。 一般式(2); 【化2】 (式中、R1 はアクリロイル基またはメタクリロイル基
    を表し、nは1〜6の整数を表す。)
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のキトサン誘導
    体を含有することを特徴とする重合性組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のキトサン誘導
    体及び該キトサン誘導体と共重合可能な一種以上のモノ
    マーを含有することを特徴とする重合性組成物。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の重合性組成物を重合さ
    せてなることを特徴とする高分子複合材料。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載のキトサン誘導
    体及び該キトサン誘導体と共重合可能な一種以上のモノ
    マーとを共重合させてなることを特徴とする高分子複合
    材料。
  7. 【請求項7】 水性媒体中、請求項1または2に記載の
    キトサン誘導体を重合してなることを特徴とするエマル
    ジョン組成物。
  8. 【請求項8】 水性媒体中、請求項1または2に記載の
    キトサン誘導体および該キトサン誘導体と共重合可能な
    一種以上のモノマーとを共重合してなることを特徴とす
    るエマルジョン組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1または2に記載の重合性不飽和
    基を有するキトサン誘導体を単独重合するかあるいは該
    キトサン誘導体と共重合可能な一種以上のモノマーと共
    重合することを特徴とする高分子複合材料の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項3または4に記載の重合性組成
    物を含有することを特徴とする繊維処理剤。
  11. 【請求項11】 請求項3または4に記載の重合性組成
    物を用いることを特徴とする繊維の処理方法。
  12. 【請求項12】 請求項3または4に記載の重合性組成
    物を用いて処理された繊維。
  13. 【請求項13】 請求項5または6に記載の高分子複合
    材料を含有することを特徴とする繊維処理剤。
  14. 【請求項14】 請求項5または6に記載の高分子複合
    材料を用いることを特徴とする繊維の処理方法。
  15. 【請求項15】 請求項5または6に記載の高分子複合
    材料を用いて処理された繊維。
  16. 【請求項16】 請求項7または8に記載のエマルジョ
    ン組成物を含有することを特徴とする繊維処理剤。
  17. 【請求項17】 請求項7または8に記載のエマルジョ
    ン組成物を用いることを特徴とする繊維の処理方法。
  18. 【請求項18】 請求項7または8に記載のエマルジョ
    ン組成物を用いて処理された繊維。
  19. 【請求項19】 請求項3または4に記載の重合性組成
    物を含有することを特徴とする塗料。
  20. 【請求項20】 請求項3または4に記載の重合性組成
    物を用いることを特徴とする成形物の処理方法。
  21. 【請求項21】 請求項3または4に記載の重合性組成
    物を用いて処理された成形物。
  22. 【請求項22】 請求項5または6に記載の高分子複合
    材料を含有することを特徴とする塗料。
  23. 【請求項23】 請求項5または6に記載の高分子複合
    材料を用いることを特徴とする成形物の処理方法。
  24. 【請求項24】 請求項5または6に記載の高分子複合
    材料を用いて処理された成形物。
  25. 【請求項25】 請求項7または8に記載のエマルジョ
    ン組成物を含有することを特徴とする塗料。
  26. 【請求項26】 請求項7または8に記載のエマルジョ
    ン組成物を用いることを特徴とする成形物の処理方法。
  27. 【請求項27】 請求項7または8に記載のエマルジョ
    ン組成物を用いて処理された成形物。
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