JPH0651772B2 - 水膨潤性樹脂組成物 - Google Patents

水膨潤性樹脂組成物

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JPH0651772B2
JPH0651772B2 JP1027682A JP2768289A JPH0651772B2 JP H0651772 B2 JPH0651772 B2 JP H0651772B2 JP 1027682 A JP1027682 A JP 1027682A JP 2768289 A JP2768289 A JP 2768289A JP H0651772 B2 JPH0651772 B2 JP H0651772B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は水膨潤性樹脂組成物に関し、更に詳しくはシー
リング材料、防水剤、保水剤、結露防止剤、吸汗性材
料、生理用品等の材料として有用な水膨潤性樹脂組成物
に関する。
(従来の技術及びその問題点) 従来、水膨潤性樹脂としては、例えば、水溶性樹脂を架
橋したもの、澱粉等に水溶性モノマーをグラフト重合し
たもの、親水性樹脂と疎水性樹脂からなるブロック共重
合体等が知られている。
上記水溶性ポリマーの架橋物は、架橋密度が低いと高い
膨潤性を示すが、水中に溶出し、一方、架橋密度が高い
と水中には溶出しないが膨潤性が低下するという問題が
あり、高い膨潤性と優れた水不溶性が両立しない。又、
単独では使用困難である為有機媒体中に分散させて使用
するが、有機媒体に対する親和性が低い為種々の問題が
ある。
又、グラフト化物は天然物を基材としている為微生物分
解性があり、吸水状態での長期安定性に欠けるという欠
点があり、又、有機媒体に対する親和性が低いという問
題がある。
又、ブロック共重合体タイプのものは、膨潤性、吸水安
定性、有機媒体に対する親和性等が優れているが、その
製造方法に問題があり、応用分野が限定されるという欠
点がある。
従って本発明の目的は上記の如き従来技術の欠点を解決
した水膨潤性樹脂組成物を提供することである。
(問題点を解決する為の手段) 上記目的は以下の本発明によって達成される。
即ち、本発明は、水膨潤性樹脂と非水系有機媒体とから
なり、該水膨潤性樹脂が末端にα,β−エチレン系不飽
和基を有する疎水性重合体鎖と、(メタ)アクリル酸を
主成分とするモノマーとの共重合体のアルカリ金属塩及
び/又は親水性アミン塩であり、上記(メタ)アクリル
酸が共重合体中において40乃至95重量%を占めることを
特徴とする水膨潤性樹脂組成物である。
(作 用) 末端にα,β−エチレン系不飽和基を有する疎水性重合
体鎖と、特定範囲量の(メタ)アクリル酸を主成分とす
るモノマーとの共重合体の水溶性塩は、媒体との親和性
に優れ、高い膨潤度、吸水安定性、水に対する不溶性等
を有し、種々の用途に有用である。
(好ましい実施態様) 次に好ましい実施態様により本発明を更に詳しく説明す
る。
本発明を主として特徴づける水膨潤性樹脂は、末端に
α,β−エチレン系不飽和基を有する疎水性重合体鎖と
(メタ)アクリル酸を主成分とするモノマーとを共重合
させ、これをアルカリ金属及び/又は親水性アミンで造
塩することによって得られる。
本発明で使用するα,β−エチレン系不飽和基を末端に
有する疎水性重合体鎖とは、スチレン、(メタ)アクリ
ル酸エステル、アクリロニトリル等の単独重合体又は共
重合体の末端に(メタ)アクリロイル基等のα,β−エ
チレン系不飽和基を有するものである。
この様な疎水性重合体鎖は、上記モノマーの重合に際し
て、3,3′−アゾビス−3−シアノ酪酸、4,4′−アゾビ
ス−4−シアノ吉草酸、4,4′−アゾビス−4−シアノ
−1−ペンタノール、2,2′−アゾビス−2−シアノ−
プロパノール等のアゾ系、過酸化水素、コハク酸ペルオ
キシド、グルタール酸ペルオキシド等の過酸化物系等の
様な官能基を有する重合開始剤を用いて重合する方法、
或いはチオグリコール、チオグリセリン、チオグリコー
ル酸、チオコハク酸、チオプロピオン酸等の官能基を有
する連鎖移動剤を用いて重合する方法等により、重合体
の末端に水酸基やカルボキシル基を導入し、これらの官
能基を利用して、例えば、(メタ)アクリル酸、ヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル
酸グリシジル、無水マレイン酸等を反応させることによ
って、その末端にα,β−エチレン系不飽和基を導入す
ることによって得られる。
この様な末端にα,β−エチレン系不飽和基を有する疎
水性重合体鎖自体は、マクロマー或いはマクロモノマー
と云われているものであり、種々のものが入手出来本発
明において使用出来る。この様な疎水性重合体鎖は、い
ずれの分子量のものでもよいが、分子量が低すぎると得
られる水膨潤性樹脂の水溶性が高くなり、又高すぎると
水膨潤性が不十分となるので好ましい平均分子量の範囲
は1,000乃至20,000、好ましくは1,500乃至15,000の範囲
である。
上記マクロマーと共重合させるモノマーは(メタ)アク
リル酸を主成分とするものであって、本発明の目的を防
げない限り他の疎水性又は親水性のモノマー、例えば、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリレー
ト等のノニオン性モノマー、スルホプロピルメタクリレ
ートカリウム塩、スチレンスルホン酸ナトリウム塩、2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、モ
ノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフ
ェート等のアニオン性モノマー等を併用してもよい。
特に重合に際してはポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート及び/又はポリエチレングリコールモ
ノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリレート(アルキ
ル基の炭素数は1乃至12)を共重合させることによっ
て、得られる水膨潤性樹脂の液状媒体中における分散安
定化が著しく向上するので好ましい。これらの安定化モ
ノマーは得られる共重合体の40重量%以下、好ましくは
0.5乃至30重量%を占める量で用いる。
又、共重合体に架橋構造を与える為に、例えば、ジエチ
レングリコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジメタクリレート、P−ジビニルベンゾール、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート1モルとチ
オグリコール酸(又はそのソーダ塩)1乃至3モルとの
付加生成物、N,N′−メチレンビスアクリルアミド等の
少量の多官能性モノマーを併用することも出来る。これ
らの多官能性モノマーは得られる共重合体の5重量%以
下、好ましくは0.1乃至3重量%を占める量で用いる。
又、(A)−(B)−(A)又は[(A)−(B)]n
(nは1以上の数値を示し、Aはポリスチレン又はポリ
メチルメタクリレートであり、Bはポリブタジエン又は
ポリイソプレンである)で表される疎水性ブロック共重
合体又は疎水性グラフト共重合体を含有させることによ
って、共重合時の反応系のモノマーの分散安定化剤とし
て作用し、均一な共重合体が得られ、更に得られる共重
合体においては、共重合体の疎水性重合体鎖間を連結す
る物理的架橋剤又は補強剤として作用するので、水膨潤
性樹脂の水中での溶出分が減少するので好ましい。特に
好ましいのは、(A)−(B)−(A)型のブロック又
はグラフト共重合体である。これらのブロック又はグラ
フト共重合体は、共重合体(水膨潤性樹脂)中で5重量
%以下、好ましくは0.5乃至5重量%を占める割合で使
用する。
マクロマーと(メタ)アクリル酸との共重合比率は、
(メタ)アクリル酸が少なすぎると得られる共重合体の
水膨潤性が不足し、一方、多すぎると得られる共重合体
の水不溶性が低下するので、マクロマーは得られる共重
合体中で約2乃至60重量%を占め、一方、(メタ)アク
リル酸は得られる共重合体中で40乃至95重量%を占める
範囲の使用割合が必要である。
共重合は、例えば、シクロヘキサン、トルエン、キシロ
ール、ターペン、ナフテン、メチルエチルケトン、ジオ
キサン、ジメチルホルムアミド或いはそれらの混合物等
の如くマクロマーの良溶媒中で行うのが好ましい。重合
方法自体はラジカル重合開始剤を用いる公知の溶液重合
方法等でよく、特に限定されない。
この様にして得られた共重合体中のカルボキシル基をリ
チウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属又は好
ましくは沸点が150℃以上の親水性アミン、例えば、モ
ノ、ジ又はトリエタノールアミン等により中和すること
によって本発明の水膨潤性樹脂が得られる。親水性アミ
ンがアンモニアやメチルアミンの如く低沸点のものであ
ると、これらのアンモニアやアミンが遊離して得られる
水膨潤性樹脂の水膨潤度が変化するので好ましくない。
中和量は共重合体中のカルボキシル基の50モル%乃至10
0モル%、好ましくは60乃至80モル%であり、中和に際
しアルカリを過剰に使用すると共重合体の加水分解が生
じる恐れがあるので好ましくない。中和の方法はいずれ
の方法でもよいが、好ましい方法は重合溶媒中で共重合
後引続いて行うのがよく、中和された共重合体は数μm
以下の微細な粒子として析出するので、そのまま或いは
バインダー等の必要な添加剤を加えて塗工液や含浸液と
して利用出来る本発明の水膨潤性樹脂組成物となる。
又、本発明においては前記の分散液から公知の方法で水
膨潤性樹脂を分離して固体状又は粉末状とし、他の媒体
中に分散させることも出来る。
本発明で使用する媒体とは、天然若しくは合成高分子或
いはこれらの高分子を含んでいてもよい非水性液状媒体
である。使用される天然高分子や合成高分子の如き固体
状媒体として好ましいものは、天然ゴム、ポリブタジエ
ン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ブタジエン−
スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重
合体、ポリクロロプレン、エチレン−プロピレンゴム、
アクリル系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リビニルブチラール樹脂、シリコーンゴム、ウレタンゴ
ム等であり、共重合体としてはランダム共重合体、グラ
フト共重合体、ブロック共重合体が各々使用され、中で
もテレキーリック型マルチ型、ラジアル型のブロック共
重合体が強度も優れ、好ましいものである。
又、非水性液状媒体は単独で水膨潤性樹脂に配合した
り、又は前記の固体状媒体に柔軟性、加工性、触感等を
改良する為に添加するものであり、前記の如き一般的な
有機溶剤、可塑剤、プロセスオイル、油、流動パラフィ
ン、ワセリン等及びポリイソブテンの如く液状ポリマー
等が好ましいものである。
上記した如き固体媒体及び液体媒体は単独で配合出来る
他、有機溶剤に溶解若しくは分散した形で使用するのも
好ましい。
本発明で使用する水膨潤性樹脂はイオン性であるにも係
わらず水に不溶であり、又、有機溶剤にも多くの場合不
溶乃至難溶であり、又、溶融しない性質を有している。
従って、本発明の水膨潤性樹脂は微粉末状又は有機溶剤
中での分散体として使用されることが好ましい。従っ
て、この水膨潤性樹脂と前記した固体状、液体状媒体或
いはそれらの有機溶媒溶液乃至分散液との混合の手段
は、従来公知の分散機や混合機、例えば、ロールミル、
バンバリーミキサー、ニーダー、ディゾルバー、ボール
ミル、サンドミル等が好ましく使用出来る。
本発明の水膨潤性樹脂組成物を構成する必須成分は上述
の通りであるが、その他各種の添加剤をその使用目的等
に応じて任意に添加することが出来る。例えば、水、界
面活性剤、香料、各種染顔料、各種充填剤、紫外線吸収
剤、安定剤、発泡剤、各種無機塩、各種アルカリ性剤、
各種酸性剤等が必要量併用される。
又、上記成分を配合する際に使用する水膨潤性樹脂は、
そのイオン性基がフリーの型でも塩の型でもよく、その
使用目的によって決定される。イオン性基がフリーの型
のものは樹脂組成物を製造する途中の工程或いは最終の
工程で中和して塩の形にすることも出来るし、又、その
イオン性基の種類に従って適当なアルカリ性剤又は酸性
剤を混合しておき、吸水した際にイオン性基が中和され
る様にすることも出来る。
又、本発明の水膨潤性樹脂組成物は、各種の形態をとる
ことが出来、大別すれば常温で固状及び液状である。固
状の場合には粉末状、ペレット状、顆粒状、各種成形
品、繊維状、含浸処理物等であり得、更にいわゆるマス
ターバッチ状でも最終製品でもよい。この様な固状の製
品としては、吸湿性の大な繊維、合成皮革基材、各種建
築物や地下構築物の目地止水剤或いは紙おしめ、生理用
品、含水保冷枕等の衛生、医療用品、光通信や電線ケー
ブルの走水防止剤、土壌保水剤、育苗保水剤、湿度調節
材、靴やその中敷等の吸汗・吸湿性基材、魚類或いは果
実等の保冷保存材料等の農林・水産用品等が挙げられ
る。
一方、ペースト状若しくは液状製品としては、塗料、コ
ーティング材、処理剤及び印刷インキ等が挙げられ、特
に塗料として有用である。例えば、各種構造物の継目や
亀裂部或いは結合部にこの様な塗料を適用すれば、それ
らの間隙部が充填されるのみならず、充填後にその部分
に水が浸水しようとすると、その水によって形成されて
いる塗料が一層膨脹し、それ以上の水の浸水を完全に防
止することが出来る。特に本発明の組成物は水に対して
可逆的に膨脹を繰返すので長期的な防水効果が期待され
る。又、本発明の液状の組成物を各種物品、例えば、織
布や不織布等の含浸剤として使用すれば、それら各種物
品の性質を改質することが出来る。更に各種プラスチッ
クフイルムやガラス或いは金属板等の如く結露性材料の
表面に適用すれば優れた結露防止効果を示す。
(効 果) 以上の如き本発明によれば、本発明で使用する水膨潤性
樹脂は、前記に詳述した如くその構造により優れた利点
を有する。即ち、その親水性基がイオン性であることか
ら吸水速度又は水膨潤速度が大で、しかもその吸水能又
は膨潤度が非常に大きい。
しかもその構造中の疎水性重合体鎖の拘束作用により実
質的に水中に溶解したり又は水中に滲み出したりするこ
とがない。
又、含水した膨潤物の固定が疎水性重合体鎖の拘束によ
ってなされている為、従来の架橋点による水膨潤性樹脂
に比べ物理的強度に優れている。
(実施例) 次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのない限り重量
基準である。
実施例1 末端にα,β−エチレン系不飽和基としてメタクリロイ
ル基を有する分子量約7,000の重合性ポリスチレンとア
クリル酸とを夫々重量比で60/40、40/60、30/70、25
/75の比率で、溶媒としてシクロヘキサン/トルエン/
メチルエチルケトン=30/40/40(重量比)を使用し、
重合開始剤として1部のα,α′−アゾビスイソブチロ
ニトリルを使用し、重合容器中で50乃至60℃で6時間重
合させた。その後苛性ソーダを加えて重合体のカルボキ
シル基の75モル%を中和した。得られた分散液は乳化状
態であり、析出した粒子は0.1乃至2μmの粒子径を有
していた。これを乾燥した塊状物を水中に24時間浸漬し
た後、吸水量を測定して水膨潤度を求めたところ下記の
結果が得られた。
尚、水膨潤度は吸水膨潤後のサンプルの重量を吸水膨潤
前のサンプルの重量で除した値である。 水膨潤性樹脂 水膨潤度(倍) (1)アクリル酸40%物 10 (2)アクリル酸60%物 30 (3)アクリル酸70%物 50 (4)アクリル酸75%物 100 次に上記のアクリル酸60%物の水膨潤性樹脂に、ライト
プロセスオイルの量(重量比)を下記の如く変えて混練
して紐状に成形し、上記と同様に水膨潤度を測定したと
ころ下記の結果が得られた。水膨潤性樹脂/プロセスオイル 水膨潤度 (1)90/10 33.0 (2)80/20 38.8 (3)70/30 40.7 (4)60/40 32.7 (5)50/50 27.0 以上の如き本発明の水膨潤性樹脂組成物は保水剤として
も有用である。
実施例2 26.3部の末端メタクリロイル基を有する重合性ポリスチ
レン(分子量約6,000)、73.6部のアクリル酸及び4.7部
の(ポリスチレン)−(ポリブタジエン)−(ポリスチ
レン)型のブロック共重合体(ポリスチレン分30%、分
子量20万)を用いて実施例1と同様に共重合及び中和し
て水膨潤性樹脂を得た。このものの水膨潤度は50倍であ
った。
以上の水膨潤性樹脂と可塑剤(ジオクチルアジペート、
DOA)とを可塑剤の量(重量比)を下記の如く変えて混
練して紐状に成形して本発明の水膨潤性樹脂組成物を得
た。
この成形物の水膨潤度の変化は下記の通りであった。 水膨潤性樹脂/DOA 水膨潤度 90/10 64.8 80/20 98.8 70/30 74.0 上記の表よりDOA20%添加迄可塑剤の効果が有効である
ことが判かる。
ここで使用した水膨潤性樹脂は水中での耐久性と分散液
の安定性に優れており、ゴム状物質と混合して塗布する
塗料型としても有用であり、保水剤、シーリング剤、結
露防止剤用としても有用である。
実施例3 25部の末端にメタクリロイル基を有する重合性ポリメチ
ルメタクリレート(平均分子量10,000)75部アクリル酸
及び(ポリスチレン)−(ポリイソプレン)−(ポリス
チレン)型のブロック共重合体(ポリスチレン分20%、
分子量10万)1部を、320部のメチルエチルケトンと80
部のトルエンとからなる混合溶媒中で、1部のα,α′
−アゾビスイソブチロニトリルを用いて実施例1と同様
に重合及び中和して乳液状の安定な分散液が得られた。
この乾物の水膨潤度は約40倍であり、結露防止用不織布
の含浸剤として有用である。
実施例4 25部の末端にメタクリロイル基を有する重合性ポリメチ
ルメタクリレート(分子量10,000)、5部の末端にメタ
クリロイル基を有する重合性ポリブチルアクリレート
(平均分子量12,000)、70部のアクリル酸及び1.5部の
ラウロイルパーオキサイドを実施例3と同様の方法にて
重合及び中和して得た水膨潤性樹脂の水膨潤度60倍であ
った。
この分散液にアクリルゴムを加えてなる水膨潤性塗料を
帆布にコーティングし乾燥したものは防水性及び通気性
に優れたものである。
実施例5 2部の末端にメタクリロイル基を有する重合性ポリスチ
レン(平均分子量15,000)、71.5部の40%アクリル酸ナ
トリウム水溶液、1.3部の1モルのジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレートと3モルのチオグリコール酸ナ
トリウム付加物の57%水溶液、7.1部のアクリル酸、
(ポリスチレン)−(ポリブタジエン)−(ポリスチレ
ン)型のブロック共重合体(ポリスチレン分30%、分子
量15万)2部及び0.1部の過硫酸カリウムを200部のシク
ロヘキサン、30部のトルエン、1.8部のソルビトールモ
ノステアレート中で65℃にて重合する。析出物をメタノ
ールで洗浄して乾燥する。この水膨潤性樹脂の水膨潤度
は約350倍である。
この水膨潤性樹脂の粉砕物をクロロプレンゴムと混練し
たものはシーリング材の止水材として有用である。
実施例6 実施例3のアクリル酸をメタクリル酸に代えて中和剤を
水酸化カリウムに変えて、以下実施例3と同様にして得
た水膨潤性樹脂の水膨潤度は30倍であった。このものは
実施例3と同じ用途において耐久性に優れたものであ
る。
実施例7 実施例2の中和剤をトリエタノールアミンに変えて、以
下実施例2を同様にして得た水膨潤性樹脂の水膨潤度は
3倍であった。補強材無しでこれを不織布にコーティン
グしたものはフイルム形成能がよく、吸汗材として優れ
た性質を示した。
実施例8 実施例3の重合性ポリメチルメタクリレートに代えて、
末端にメタクリロイル基を有する重合性ポリアクリロニ
トリル−ポリスチレン共重合体(ポリアクリロニトリル
25%含有、平均分子量(6,000)を用いて実施例3と同
様にして水膨潤度50倍の水膨潤性樹脂の分散液を得た。
これをイソプロピルアルコールで析出させ、濾過、乾燥
及び粉砕し、スチレン−ブタジエンのブロック共重合体
に混練したものはシーリング材として有用であった。
実施例9 末端にα,β−エチレン系不飽和基としてメタクリロイ
ル基を有する分子量約5,500の重合性ポリスチレン10
部、同様に末端メタクリロイル基を有する分子量6,000
のポリブチルアクリレート15.2部、ポリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート(ポリエチレングリコー
ルの分子量約450)10部、アクリル酸18.9部、アクリル
酸ナトリウム92.8部、(ポリスチレン)−(ポリブタジ
エン)−(ポリスチレン)型のブロック共重合体(ポリ
スチレン分40%、分子量15万)1.2部及びアゾイソブチ
ルニトリル1.2部を用いてシクロヘキサン/メチルエチ
ルケトン/トリエン/メタノール=30/30/20/20(重
量比)中で共重合させ、濃縮して固形分40%の水膨潤性
樹脂の分散液を得た。分散粒子の平均粒子径は0.3μm
であった。
上記分散液を不織布に塗布及び乾燥したものは光通信用
ケーブルの送水防止テープとして有用であった。
実施例10 8部の末端メタクロイル基を有する重合性ポリスチレン
(分子量約10,000)、12部の末端メタクロイル基を有す
る重合性ポリブチルアクリレート(分子量約7,000)、8
0部のアクリル酸ソーダ及び0.5部の(ポリスチレン)−
(ポリイソプレン)−(ポリスチレン)型のブロック共
重合体(ポリスチレン分30%、分子量20万)を共重合し
て得られた水膨潤性高分子をシクロヘキサン−トルエン
−メタノールの混合溶媒系に1乃至5μmに微分散した
物(水膨潤度約100倍、固形分30%)38部、20%アサプ
レン(ASAPRENE)T−431溶液(旭化成(株)の登録商
標)57部、プロセスオイル5部、灯油520部及び微量の
香料を混合して本発明の水膨潤性組成物を得た。
換気扇の羽根(ポリプロピレン製)に上記の組成物を塗
布及び乾燥後、そのままの状態で1ケ月実際に使用後、
水で濡らして被膜を膨潤させて被膜を剥離したところ、
被膜は極めて簡単に剥離され、全く汚染されていない表
面が現われ、防汚剤として有用であった。
実施例11 実施例9で使用したと同じ高分子でカルボン酸フリーの
水膨潤性高分子の分散液(固形分30%)72.8部、20%ク
ロロプレントルエン溶液27.2部及びメチルエチルケトン
100部を混合して本発明の水膨潤性組成物を得た。
上記組成物をアルミニウム型材の表面のスプレーで塗布
し、乾燥させて被膜を形成させた。その状態で1ケ月放
置後、10%酢酸ソーダ水溶液に約1時間浸漬し、水洗し
たところ、被膜は膨潤して簡単に剥離され、全く汚染さ
れていない表面が表われ、防汚剤として有用であった。
実施例12 実施例9の水膨潤性樹脂組成物を固形分30%に希釈した
もの30部、20%アサプレンT−431溶液57部、プロセス
オイル5部、灯油250部及び微量の香料を混合して本発
明の水膨潤性樹脂組成物を得た。
垢や埃等で汚れた窓ガラスに上記の本発明の組成物をス
プレーにて塗布及び風乾後、表面に水を散布して被膜を
膨潤させ、ガラスよりフイルム状で剥したところ、埃等
の汚染は剥離した被膜に取り込まれガラスは完全に洗浄
され、洗浄剤として有用であった。
実施例13 実施例9の組成物(固形分40%)とポリウレタンエラス
トマー(ポリエーテル型、粘度約200cpsat25℃、固形分
25%)とを固形分重量比で85:15に混合して本発明の水
膨潤性樹脂組成物とした。この液を目付量92g/m
(厚さ300μm)のポリエステル/レーヨン不織布に
固形分で60g/mの割合で塗布及び乾燥したものは、
約1,700g/mの吸水能力を有し、又、給水時の強度の
低下もなく、結露防止性シートとして有用であった。
実施例14 目付量70g/mのポリエステル製不織布(厚さ約200μ
m)に、粘度約200ポイズ(25℃)のポリウレタンエラ
ストマー(ポリエーテル型)を約15g/m(固形分基
準)の割合で塗工及び乾燥して剥離層を形成し、更にそ
の上に実施例9の水膨潤性組成物を固形分基準で25g/
の割合で塗布及び乾燥し、更にその表面に15%アク
リルゴム溶液と実施例9の水膨潤性樹脂組成物とを固形
分重量比で5:95の割合で混合したものを約40g/m
(固形分)で塗布した。このシートは光通信用ケーブ
ルの切断時の走水防止用テープとして有用であった。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水膨潤性樹脂と媒体とからなり、該水膨潤
    性樹脂が末端にα,β−エチレン系不飽和基を有する疎
    水性重合体鎖と、(メタ)アクリル酸を主成分とするモ
    ノマーとの共重合体のアルカリ金属塩及び/又は親水性
    アミン塩であり、上記(メタ)アクリル酸が共重合体中
    において40乃至95重量%を占めることを特徴とする水膨
    潤性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】疎水性重合体鎖の分子量が1,000乃至20,00
    0であり、共重合体中において2乃至60重量%を占める
    請求項1に記載の水膨潤性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】疎水性重合体鎖が、スチレン、メチルメタ
    クリレート、エチルメタクリレート又はアクリロニトリ
    ルの単独重合体又は共重合体である請求項1に記載の水
    膨潤性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】親水性アミンが150℃以上の沸点を有する
    アミンである請求項1に記載の水膨潤性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】共重合体が共重合体の5重量%以下を占め
    る多官能性モノマー単位を含んでいる請求項1に記載の
    水膨潤性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】共重合体が、共重合体の5重量%以下を占
    める(A)−(B)−(A)又は[(A)−(B)]n
    (nは1以上の数値を示し、Aはポリスチレン又はポリ
    メチルメタクリレートであり、Bはポリブタジエン又は
    ポリイソプレンである)で表される疎水性ブロック共重
    合体又は疎水性グラフト共重合体を含有する請求項1に
    記載の水膨潤性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】共重合体が共重合体の40重量%以下を占め
    るポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート単
    位及び/又はポリエチレングリコールモノアルキルエー
    テルモノ(メタ)アクリレート単位を含んでいる請求項
    1に記載の水膨潤性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】媒体が可塑剤、溶剤、樹脂又は樹脂溶液で
    ある請求項1に記載の水膨潤性樹脂組成物。
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