JPH07103202B2 - 水膨潤性樹脂組成物 - Google Patents

水膨潤性樹脂組成物

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JPH07103202B2
JPH07103202B2 JP8688989A JP8688989A JPH07103202B2 JP H07103202 B2 JPH07103202 B2 JP H07103202B2 JP 8688989 A JP8688989 A JP 8688989A JP 8688989 A JP8688989 A JP 8688989A JP H07103202 B2 JPH07103202 B2 JP H07103202B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は水膨潤性樹脂組成物に関し、更に詳しくはシー
リング材料、走水防止剤、防水剤、保水剤、結露防止
剤、吸汗性材料、生理用品等の材料として有用な水膨潤
性樹脂組成物に関する。
(従来の技術及びその問題点) 従来、水膨潤性樹脂としては、例えば、水溶性樹脂を架
橋したもの、澱粉等に水溶性モノマーをグラフト重合し
たもの、親水性樹脂と疎水性樹脂とからなるブロック共
重合体等が知られている。
上記水溶性ポリマーの架橋物は、架橋密度が低いと高い
膨潤性を示すが、水中に溶出し、一方、架橋密度が高い
と水中には溶出しないが、膨潤性が低下するという問題
があり、高い膨潤性と優れた水不溶性が両立しない。
又、単独では使用困難である為、有機媒体中に分散させ
て使用するが、有機媒体に対する親和性が低い為種々の
問題がある。
又、グラフト化物は天然物を基材としている為微生物分
解性があり、吸水状態での長期安定性に欠けるという欠
点があり、又、有機媒体に対する親和性が低いという問
題がある。
又、ブロック共重合体タイプのものは、膨潤性、吸水安
定性、有機媒体に対する親和性等が優れているが、その
製造方法に問題があり、応用分野が限定されるという欠
点がある。
本発明者は上記問題を解決するものとして、末端にα,
β−エチレン系不飽和基を有する疎水性重合体鎖と、
(メタ)アクリル酸を主成分とするモノマーとの共重合
体のアルカリ金属塩及び/又は親水性アミン塩からなる
水膨潤性樹脂を提案した(特願平1-27682号明細書参
照)。
上記新規水膨潤性樹脂は種々の問題点を解決したもので
あるが、有機溶剤中における分散安定性及び水と接触し
た時の水膨潤速度がやや不満足であるという問題が残っ
た。
従って、本発明の目的は上記の如き問題点を解決した水
膨潤性樹脂組成物を提供することである。
(問題点を解決する為の手段) 上記目的は以下の本発明によって達成される。
即ち、本発明は、水膨潤性樹脂と媒体とからなり、該水
膨潤性樹脂が末端にα,β−エチレン系不飽和基を有す
る疎水性重合体鎖と、(メタ)アクリル酸と、ポリエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート及び/又はポ
リエチレングリコールモノアルキルエーテルモノ(メ
タ)アクリレート(以下ノニオンモノマーという)を主
成分とするモノマーとの共重合体のアルカリ金属塩及び
/又は親水性アミン塩であり、上記ノニオンモノマーが
上記共重合体の40超乃至70重量%を占めることを特徴と
する水膨潤性樹脂組成物である。
(作用) 末端にα,β−エチレン系不飽和基を有する疎水性重合
体鎖と(メタ)アクリル酸と特定量のノニオンモノマー
を主成分とするモノマーとからなる共重合体の水溶性塩
は、媒体との親和性及び媒体中における分散安定性に優
れ、高い膨潤速度、膨潤度、吸水安定性、水に対する不
溶性等を有し、種々の用途に有用である。
(好ましい実施態様) 次に好ましい実施態様により本発明を更に詳しく説明す
る。
本発明を主として特徴づける水膨潤性樹脂は、末端に
α,β−エチレン系不飽和基を有する疎水性重合体鎖と
(メタ)アクリル酸と特定量の特定のノニオンモノマー
とを共重合させ、これをアルカリ金属及び/又は親水性
アミンで造塩することによって得られる。
本発明で使用するα,β−エチレン系不飽和基を末端に
有する疎水性重合体鎖とは、スチレン、(メタ)アクリ
ル酸エステル、アクリロニトリル等の単独重合体又は共
重合体の末端に(メタ)アクリロイル基等のα,β−エ
チレン系不飽和基を有するものである。
この様な疎水性重合体鎖は、上記モノマーの重合に際し
て、3,3′−アゾビス−3−シアノ酪酸、4,4′−アゾビ
ス−4−シアノ吉草酸、4,4′−アゾビス−4−シアノ
−1−ペンタノール、2,2′−アゾビス−2−シアノ−
プロパノール等のアゾ系、過酸化水素、コハク酸ペルオ
キシド、グルタール酸ペルオキシド等の過酸化物系等の
様な官能基を有する重合開始剤を用いて重合する方法、
或いはチオグリコール、チオグリセリン、チオグリコー
ル酸、チオコハク酸、チオプロピオン酸等の官能基を有
する連鎖移動剤を用いて重合する方法等により、重合体
の末端に水酸基やカルボキシル基を導入し、これらの官
能基を利用して、例えば、(メタ)アクリル酸、ヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル
酸グリシジル、無水マレイン酸等を反応させることによ
って、その末端にα,β−エチレン系不飽和基を導入す
ることによって得られる。
この様な末端にα,β−エチレン系不飽和基を有する疎
水性重合体鎖自体は、マクロマー或いはマクロモノマー
と云われているものであり、種々のものが入手出来本発
明において使用出来る。この様な疎水性重合体鎖は、い
ずれの分子量のものでもよいが、分子量が低すぎると得
られる水膨潤性樹脂の水溶性が高くなり、又、高すぎる
と水膨潤性が不十分となるので、好ましい平均分子量の
範囲は1,000乃至20,000、好ましくは1,500乃至15,000の
範囲である。
上記マクロマーと共重合させるモノマーは(メタ)アク
リル酸とノニオンモノマーとを主成分とするものであ
る。
マクロマーと(メタ)アクリル酸との共重合比率は、
(メタ)アクリル酸が少なすぎると得られる共重合体の
水膨潤速度が不足し、一方、多すぎると得られる共重合
体の水不溶性が低下するので、マクロマーは得られる共
重合体中で約2乃至60重量%を占め、一方、(メタ)ア
クリル酸は得られる共重合体中で約20乃至55重量%を占
める範囲の使用割合が好ましい。
又、ノニオンモノマーとしては、ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート及び/又はポリエチレング
リコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリレー
ト(アルキル基の炭素数は1乃至12)を使用し、該ノニ
オンモノマーのポリエチレングリコールセグメントの分
子量は約160乃至10,000程度のものが好ましく、分子量
が約160未満であると、親水性が不十分であり、一方、1
0,000を越えると重合時の反応液の粘度が高くなり好ま
しくない。
又、これらノニオンモノマーの使用量は最終的に得られ
る共重合体の約40重量%超乃至約70重量%の範囲が好ま
しく、使用量が40重量%以下であると、膨潤速度が不十
分であり、一方、70重量%を越えると水膨潤度が低くな
るので好ましくない。
この様なノニオンモノマーを上記の範囲の割合で使用す
ることによって、得られる水膨潤性樹脂の表面が改質さ
れ、水に対する漏れが良くなり、初期膨潤速度が向上す
る。又、カルシウムイオンやマグネシウムイオン等の重
金属イオンを含む水に対しても膨潤度の低下が相対的に
少ない。更に本願発明者により既に提案した水膨潤性樹
脂に混合することによって、該樹脂の水膨潤速度を著し
く向上させることが出来る。
又、本発明の目的を妨げない限り他の疎水性又は親水性
のモノマー、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート等のノニオンモノマー、スルホプロピルメタクリ
レートカリウム塩、スチレンスルホン酸ナトリウム塩、
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、
モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホス
フェート等のアニオン性モノマー等を前記必須モノマー
に併用してもよい。
又、共重合体に架橋構造を与える為に、例えば、ジエチ
レングリコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジメタクリレート、P−ジビニルベンゾール、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート1モルとチ
オグリコール酸(又はそのソーダ塩)1乃至3モルとの
付加生成物、N,N′−メチレンビスアクリルアミド等の
少量の多官能性モノマーを併用することも出来る。これ
らの多官能性モノマーは得られる共重合体の5重量%以
下、好ましくは0.1乃至3重量%を占める量で用いる。
又、(A)−(B)−(A)又は[(A)-(B)]n或いは
(A)−B)n(nは1以上の数値を示し、Aはポリスチ
レン又はポリメチルメタクリレートであり、Bはポリブ
タジエン又はポリイソプレンである)で表される疎水性
ブロック共重合体又は疎水性グラフト共重合体を含有さ
せることによって、共重合時の反応系のモノマーの分散
安定化剤として作用し、均一な共重合体が得られ、更に
得られる共重合体においては、共重合体の疎水性重合体
鎖間を連結する物理的架橋剤又は補強剤として作用する
ので、水膨潤性樹脂の水中での溶出分が減少するので好
ましい。特に好ましいのは(A)−(B)−(A)型の
ブロック又は(A)−(B)n型のグラフト共重合体であ
る。これらのブロック又はグラフト共重合体は、共重合
体(水膨潤性樹脂)中で5重量%以下、好ましくは0.5
乃至5重量%を占める割合で使用する。
前記モノマーの共重合は、例えば、シクロヘキサン、ト
ルエン、キシレン、ターペン、ナフテン、メチルエチル
ケトン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド或いはそれ
らの混合物等の如くマクロマーの良溶媒中で行うのが好
ましい。重合方法自体はラジカル重合開始剤を用いる公
知の溶液重合方法等でよく、特に限定されない。
この様にして得られた共重合体中のカルボキシル基をリ
チウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属又は好
ましくは沸点が150℃以上の親水性アミン、例えば、モ
ノ、ジ又はトリエタノールアミン等により中和すること
によって本発明の水膨潤性樹脂が得られる。親水性アミ
ンがアンモニアやメチルアミンの如く低沸点のものであ
ると、これらのアンモニアやアミンが遊離して得られる
水膨潤性樹脂の水膨潤度が変化するので好ましくない。
中和量は共重合体中のカルボキシル基の50モル%乃至10
0モル%、好ましくは60乃至80モル%であり、中和に際
しアルカリを過剰に使用すると共重合体の加水分解が生
じる恐れがあるので好ましくない。中和の方法はいずれ
の方法でもよいが、好ましい方法は重合溶媒中で共重合
後引続いて行うのがよく、中和された共重合体は数μm
以下の微細な粒子として析出するので、そのまま或いは
バインダー等の必要な添加剤を加えて塗工液や含浸液と
して利用出来る本発明の水膨潤性樹脂組成物となる。
又、本発明においては前記の分散液から公知の方法で水
膨潤性樹脂を分離して固体状又は粉末状とし、他の媒体
中に分散させることも出来る。
本発明で使用する媒体とは、天然若しくは合成高分子或
いはこれらの高分子を含んでいてもよい液状媒体であ
る。使用される天然高分子や合成高分子の如き固体状媒
体として好ましいものは、天然ゴム、ポリブタジエン、
ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ブタジエン−スチ
レン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合
体、ポリクロロプレン、エチレン−プロピレンゴム、ア
クリル系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ
ビニルブチラール樹脂、シリコーンゴム、ウレタンゴム
等であり、共重合体としてはランダム共重合体、グラフ
ト共重合体、ブロック共重合体が各々使用され、中でも
テレキーリック型、マルチ型、ラジアル型のブロック共
重合体が強度も優れ、好ましいものである。
又、液状媒体は単独で水膨潤性樹脂に配合したり、又は
前記の固体状媒体に柔軟性、加工性、触感等を改良する
為に添加するものであり、前記の如き一般的な有機溶
剤、水、可塑剤、プロセスオイル、油、流動パラフィ
ン、ワセリン等及びポリイソブテンの如く液状ポリマー
等が好ましいものである。
上記した如き固体媒体及び液体媒体は単独で配合出来る
他、有機溶剤に溶解若しくは分散した形で使用するのも
好ましい。
本発明で使用する水膨潤性樹脂はイオン性であるにも係
わらず水に不溶であり、又、有機溶剤にも多くの場合不
溶乃至難溶であり、又、溶融しない性質を有している。
従って、本発明の水膨潤性樹脂は微粉末状又は有機溶剤
中での分散体として使用されることが好ましい。従っ
て、この水膨潤性樹脂と前記した固体状、液体状媒体或
いはそれらの有機溶媒溶液乃至分散液との混合の手段
は、従来公知の分散機や混合機、例えば、ロールミル、
バンバリーミキサー、ニーダー、ディゾルバー、ボール
ミル、サンドミル等が好ましく使用出来る。
本発明の水膨潤性樹脂組成物を構成する必須成分は上述
の通りであるが、その他各種の添加剤をその使用目的等
に応じて任意に添加することが出来る。例えば、界面活
性剤、香料、各種洗顔料、各種充填剤、紫外線吸収剤、
安定剤、発泡剤、各種無機塩、各種アルカリ性剤、各種
酸性剤等が必要量併用される。
又、上記成分を配合する際に使用する水膨潤性樹脂は、
そのイオン性基がフリーの型でも塩の型でもよく、その
使用目的によって決定される。イオン性基がフリーの型
のものは樹脂組成物を製造する途中の工程或いは最終の
工程で中和して塩の形にすることも出来るし、又、その
イオン性基の種類に従って適当なアルカリ性剤又は酸性
剤を混合しておき、吸水した際にイオン性基が中和され
る様にすることも出来る。
又、本発明の水膨潤性樹脂組成物は、各種の形態をとる
ことが出来、大別すれば常温で固状及び液状である。固
状の場合には粉末状、ペレット状、顆粒状、各種成形
品、繊維状、含浸処理物等であり得、更にいわゆるマス
ターバッチ状でも最終製品でもよい。この様な固状の製
品としては、吸湿性の大な繊維、合成皮革基材、各種建
築物や地下構築物の目地止水剤或いは紙おしめ、生理用
品、含水保冷枕等の衛生、医療用品、光通信や電線ケー
ブルの走水防止剤、土壌保水剤、育苗保水剤、湿度調節
材、靴やその中敷等の吸汗・吸湿性基材、魚類或いは果
実等の保冷保存材料等の農林・水産用品等が挙げられ
る。
一方、ペースト状若しくは液状製品としては、塗料、コ
ーティング材、処理剤及び印刷インキ等が挙げられ、特
に塗料として有用である。例えば、各種構造物の継目や
亀裂部或いは結合部にこの様な塗料を適用すれば、それ
らの間隙部が充填されるのみならず、充填後にその部分
に水が浸水しようとすると、その水によって形成されて
いる塗料が一層膨脹し、それ以上の水の浸水を完全に防
止することが出来る。特に本発明の組成物は水に対して
可逆的に膨脹を繰返すので長期的な防水効果が期待され
る。又、本発明の液状の組成物を各種物品、例えば、織
布や不織布等の含浸剤として使用すれば、それら各種物
品の性質を改質することが出来る。更に各種プラスチッ
クフイルムやガラス或いは金属板等の如く結露性材料の
表面に適用すれば優れた結露防止効果を示す。
(効果) 以上の如き本発明によれば、末端にα,β−エチレン系
不飽和基を有する疎水性重合体鎖と(メタ)アクリル酸
と特定量のノニオンモノマーを主成分とするモノマーと
からなる共重合体の水溶性塩は、前記に詳述した如くそ
の構造により優れた利点を有する。
即ち、その親水性基が特定割合のイオン性基とノニオン
性基とからなるので、初期の吸水速度又は水膨潤速度が
大で、しかもその吸水能又は膨潤度が非常に大きい。
しかもその構造中の疎水性重合体鎖の拘束作用により実
質的に水中に溶解したり又は水中に滲み出したりするこ
とがない。
又、含水した膨潤物の固定が疎水性重合体鎖の拘束によ
ってなされている為、従来の架橋点による水膨潤性樹脂
に比べ物理的強度に優れている。
(実施例) 次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのない限り重量
基準である。
実施例1 末端にα,β−エチレン系不飽和基としてメタクリロイ
ル基を有する分子量約7,000の重合性ポリスチレン8
部、末端にα,β−エチレン系不飽和基としてメタクリ
ロイル基を有する分子量約6,000の重合性ポリブチルア
クリレート12部、アクリル酸6部、アクリル酸ソーダ2
3.4部、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(P
EG分子量約300)60部及びα,α′アゾビスイソブチロ
ニトリル1部を、シクロヘキサン/トルエン/メチルエ
チルケトン/メタノール/水の比が70/8.5/8.5/10/3で
ある混合溶媒280部に溶解し、更に(ポリスチレン)−
(ポリブタジエン)−(ポリスチレン)型のブロック共
重合体(ポリスチレン分30%、分子量約20万)1部を添
加して共重合し、ゾル状の本発明の水膨潤性樹脂を得
た。この樹脂の純水中における水膨潤度は約15倍であ
り、海水中では約10倍であった。
上記水膨潤性樹脂のゾル(固形分30%)、重合性ポリス
チレン−重合性ポリブチルアクリレート−アクリル酸ソ
ーダの水膨潤性樹脂の分散液(ポリスチレン10%、水膨
潤度約100倍、平均粒径約0.5μm、固形分35%)及びポ
リブチルアクリレートを主成分とするアクリルゴム溶液
(固形分20%)を、夫々固形分で78.2部/8.7部/13.1部
の割合で混合して本発明の水膨潤性樹脂組成物とした。
上記組成物をポリエステル不織布に塗布及び乾燥させた
ものは、初期膨潤速度が大で、海水に対しても漏れが良
く、光通信用ケーブルの走水防止用テープとして有用で
あった。
実施例2 末端にα,β−エチレン系不飽和基としてメタクリロイ
ル基を有する分子量約7,000の重合性ポリスチレン10
部、アクリル酸5部、アクリル酸ソーダ20部、ポリエチ
レングリコールモノメタクリレート(PEG分子量約160)
65部及びα,α′アゾビスイソブチロニトリル1部を、
シクロヘキサン/トルエン/メチルエチルケトン/メタ
ノール/水の比が70/8.5/8.5/10/3である混合溶媒280部
に溶解し、更に(ポリスチレン)−(ポリブタジエン)
−(ポリスチレン)型のブロック共重合体(ポリスチレ
ン分40%、分子量約10万)0.5部を添加して共重合し、
ゾル状の本発明の水膨潤性樹脂を得た。この樹脂の純水
中における水膨潤度は約10倍であり、海水中では約8倍
であった。
上記水膨潤性樹脂を分離して、これをポリエチレンに30
%の割合で配合してフイルム化した農業用フイルムは、
優れた結露防止性を有していた。
又、上記水膨潤性樹脂溶液にポリウレタン樹脂をバイン
ダーとして加えた塗工液を、農業用ポリエチレンフイル
ムに塗布及び乾燥したものは、同様に結露防止性に優れ
ていた。
実施例3 末端にα,β−エチレン系不飽和基としてメタクリロイ
ル基を有する分子量約10,000の重合性ポリメチルメタク
リレート10部、末端にα,β−エチレン系不飽和基とし
てメタクリロイル基を有する分子量約5,000の重合性ポ
リスチレン15部、アクリル酸10部、アクリル酸ソーダ30
部、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(PEG
分子量約1,000)45部及びα,α′アゾビスイソブチロ
ニトリル1部を、シクロヘキサン/トルエン/メチルエ
チルケトン/メタノール/水の比が47/10/30/10/3であ
る混合溶媒350部に溶解し、更に(ポリスチレン)−
(ポリイソブチレン)−(ポリスチレン)型のブロック
共重合体(ポリスチレン分15%、分子量約20万)1部を
添加して共重合し、ゾル状の本発明の水膨潤性樹脂を得
た。この樹脂の純水中における水膨潤度は約25倍であ
り、海水中では約12倍であった。
上記樹脂液にポリウレタンバインダーを固形分比で30/7
0の割合で加えて塗工液を調製した。この塗工液をポリ
エステル糸の表面に糸の75%の量で塗布及び乾燥させて
得られた糸は、親水性に優れており、この糸から作成し
た網は海苔の養殖に適していた。
実施例4 実施例1における溶媒組成を、シクロヘキサン/トルエ
ン/メチルエチルケトン/メタノール/水=21.5/43/2
1.5/3.0/11とし、他は実施例1と同様にして水膨潤性樹
脂溶液を得た。この溶液はそれ自体でフイルム形成能が
あり、海水に対して濡れ速度が大であるので、他の水膨
潤性樹脂のトップコート層として使用すると、該塗工物
の水膨潤速度が著しく改善された。応用例としては、光
通信用ケーブルの走水防止剤やおむつ用の水吸収性不織
布の表面処理剤として有用であった。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水膨潤性樹脂と媒体とからなり、該水膨潤
    性樹脂が末端にα,β−エチレン系不飽和基を有する疎
    水性重合体鎖と、(メタ)アクリル酸と、ポリエチレン
    グリコールモノ(メタ)アクリレート及び/又はポリエ
    チレングリコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)ア
    クリレートを主成分とするモノマーとの共重合体のアル
    カリ金属塩及び/又は親水性アミン塩であり、上記ポリ
    エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート及び/又
    はポリエチレングリコールモノアルキルエーテルモノ
    (メタ)アクリレートが上記共重合体の40超乃至70重量
    %を占めることを特徴とする水膨潤性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】疎水性重合体鎖の分子量が1,000乃至20,00
    0であり、共重合体中において2乃至60重量%を占める
    請求項1に記載の水膨潤性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】アクリル酸又はメタクリル酸が共重合体中
    において20乃至55重量%を占める請求項1に記載の水膨
    潤性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】疎水性重合体鎖が、スチレン、メチルメタ
    クリレート、エチルメタクリレート又はアクリロニトリ
    ルの単独重合体又は共重合体である請求項1に記載の水
    膨潤性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】親水性アミンが150℃以上の沸点を有する
    アミンである請求項1に記載の水膨潤性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】共重合体が共重合体の5重量%以下を占め
    る多官能性モノマー単位を含んでいる請求項1に記載の
    水膨潤性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】共重合体が共重合体の5重量%以下を占め
    る(A)−(B)−(A)又は[(A)-(B)]n或いは(A)
    −(B)n(nは1以上の数値を示し、Aはポリスチレン又
    はポリメチルメタクリレートであり、Bはポリブタジエ
    ン又はポリイソプレンである)で表される疎水性ブロッ
    ク共重合体又は疎水性グラフト共重合体を含有する請求
    項1に記載の水膨潤性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】媒体が可塑剤、溶剤、樹脂又は樹脂溶液で
    ある請求項1に記載の水膨潤性樹脂組成物。
JP8688989A 1989-04-07 1989-04-07 水膨潤性樹脂組成物 Expired - Fee Related JPH07103202B2 (ja)

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