JPH10194284A - 梱包用ベースシート付きパレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤を用いずに発泡プラスチック製のベー
スパッドをベースシート上に設け、しかもこれを容易に
固定・取外しすることができる梱包用ベースシート付パ
レットを提供する。 【解決手段】 衝撃に弱い機器類を上面に載置した状態
で外箱をかぶせることにより該機器類を梱包する梱包用
ベースシート付パレット１０において、梱包用ベースシ
ート付きパレットは、上面に機器類を載置するパレット
本体１１と、パレット本体上面に一体化されるベースシ
ート１２と、ベースシート上面の適所に一体的に突設さ
れた少なくとも一つの突起２２と、該突起を囲むように
ベースシート上面に形成された起伏自在な複数の押え部
材２３と、各突起に嵌合する穴を有し該穴を突起に嵌合
することによりベースシート上面に着脱自在に止着され
るベースパッド１３と、を有し、各押え部材を起立状態
で固定することによりベースパッドの側面を押えるよう
に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ、スキャナ等、衝撃に弱い機器類を外
力から保護しつつ梱包するための梱包用ベースシート付
パレットの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ、スキ
ャナ等の機器類は衝撃に弱い為、これらを段ボール箱等
に梱包して運搬する際には、緩衝材等を用いた種々の保
護対策が採られる。例えば、梱包用ベースシート付段ボ
ールパレットを用いた梱包方法では、緩衝材として発泡
プラスチックが多く使用されている。図５(a) は梱包用
ベースシート付段ボールパレットの従来例を示す分解斜
視図であり、(b) はそのＸ−Ｘ断面図である。この梱包
用ベースシート付段ボールパレット１は、段ボール紙を
直方体状に畳むことにより形成した段ボールブロック２
を所定の間隔をおいて配置すると共に各段ボールブロッ
ク２の上下両面を段ボールシート３、４により挟み込ん
で一体化することにより形成したパレット本体５と、パ
レット本体５の上面３に接着等により一体化されたベー
スシート６と、ベースシート６上の適所に接着剤７によ
り接着固定される発泡プラスチック製のベースパッド８
とを有する。ベースシート６は、パレット本体の矩形の
上面３に接着固定される矩形の上面６Ａと、上面６Ａの
四辺に設けられたフラップ６Ｂとを有する。ところで、
発泡プラスチックによる環境汚染が社会的に重要な問題
となるにつれ、発泡プラスチックから成るベースパッド
８を分別して回収し、リサイクルする必要が生じてき
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例で
は、ベースシートの上面６Ａに接着剤７を用いて発泡プ
ラスチックから成るベースパッド８を接着しているた
め、接着剤が塗布されているとベースパッドをリサイク
ルできないという不具合があった。本発明は上記に鑑み
てなされたものであり、接着剤を用いずに発泡プラスチ
ック製のベースパッドをベースシート上に設け、しかも
これを容易に固定・取外しすることができる梱包用ベー
スシート付パレットを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】上記目的を達成する為、本
発明は、衝撃に弱い機器類を上面に載置した状態で外箱
をかぶせることにより該機器類を梱包する梱包用ベース
シート付パレットにおいて、上記梱包用ベースシート付
パレットは、上面に機器類を載置するパレット本体と、
パレット本体上面に一体化されるベースシートと、ベー
スシート上面の適所に一体的に突設された少なくとも一
つの突起と、該突起を囲むようにベースシート上面に形
成された起伏自在な複数の押え部材と、各突起に嵌合す
る穴を有し該穴を突起に嵌合することによりベースシー
ト上面に着脱自在に止着されるベースパッドと、を有
し、上記各押え部材を起立状態で固定することにより上
記ベースパッドの側面を押えるように構成したことを特
徴とする。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した形態
例により詳細に説明する。図１(a) 及び(b) は本発明の
一形態例のベースシート付パレットの分解斜視図、及び
組み付け状態を示す斜視図、図２(a) 乃至(c) は係止部
材の構成及び動作を示す図、図３は機器類を梱包した状
態を示す縦断面図、図４は梱包した箱に衝撃が加わる状
態を示す図である。このベースシート付パレット１０
は、例えば段ボールシートから成るベースシート付段ボ
ールパレットであり、このベースシート付パレット１０
は、図５(b)に示した如き構成を有したパレット本体１
１と、パレット本体１１の四角いフラットな上面に固定
されたベースシート１２と、ベースシート１２の上面に
着脱自在な発泡プラスチックから成るブロック状のベー
スパッド１３と、を有する。ベースシート付パレット１
０には、図４に示すように外箱１５をかぶせることによ
り機器類１６を梱包することができる。ベースシート１
２は、上面が四角い形状のパレット本体１１の上面に接
合一体化される四角い上面部分２０と、上面部分２０の
四辺に上下方向に折り曲げ自在に連設されたフラップ２
１と、上面部分２０の適所に適当な数（この例では４か
所）に突設された立方体状の突起（ベースシートと同材
質、例えば段ボールシートを折り曲げた構成）２２と、
各突起２２の４つの側面に対応する上面部分２０上に夫
々配置された起伏自在な押え部材２３を有する。上記ベ
ースパッド１３の底面には各突起２２に整合する形状の
角穴（穴）２４が形成され、この角穴２４を突起２２に
嵌合することによりベースパッド１３を上面部分２０に
着脱自在に固定することができる。図１(b) は全てのベ
ースパッド１３を各突起２２に嵌合固定した状態を示し
ているが、このままではベースパッド１３が傾倒する等
の虞れもあるので、ベースパッド１３の四辺に対応する
上面部分２０に位置する起伏自在な係止部材２３を用い
てベースパッドを係止する。

【０００６】図２(a) (b) 及び(c) はこの係止部材の操
作方法と、係止方法を示す図であり、押え部材２３は、
ベースシート１２の上面部分２０の適所を連結辺３０ａ
を残してコ字状に切り込みすることにより、(b) に示す
ように起伏自在な四角い押え片３１及び押え片３１が嵌
合する凹所３２を形成したものであり、押え片３１の中
央部には連結辺３０ａと平行な折り曲げ線３０ｃを形成
することにより、(c)のように折り曲げ可能にしてい
る。連結辺３０ａと対向する対向辺３０ｂの両端角部に
は小突起状の固定片３３を突出させると共に、図２(a)
に示した非突出状態に於て固定片３３が着座する第１の
切欠き３６を上面部分２０に形成する。また、第１の切
欠き３６よりも連結片３０ａ寄りの位置には押え片３１
が(c) のように突出したときに固定片３３が着座する第
２の切欠き３７を形成する。符号３８は図２(a) に示し
た非突出状態にある押え片３１を(b) のように引き上げ
る際に指を入れる手掛かりとするための切欠きである。

【０００７】以上の構成に於て、図１(b) のように各突
起２２に対して各ベースパッド１３の角穴２４を嵌合さ
せた状態で、図２(a) に示した切欠き３８内に指を入れ
て押え片３１を図２(b) のように持ち上げてから折り曲
げ線３０ｃを山折りにし、固定片３３を第２の切欠き３
７に係合させると、図２(c) に示したように山型に固定
することができ、この山型に突出した各押え片３１によ
りベースパッド１３の四つの側面を押えてその傾倒、抜
落ちを防止することができる。

【０００８】図３は上記手順によってベースシート１２
上に固定されたベースパッド１３上に機器類１６を着座
させた上で外箱１５をかぶせ、起立状態にしたフラップ
２１に設けた穴２１ａを外箱１５に設けた穴に対してク
リップ４０等により固定することにより、梱包を完了す
る。なお、符号４１は梱包された機器類１６の上部を保
護するパッドである。

【０００９】図４は梱包した製品の落下試験に於ける落
下方向の一例を示したものである。このような方向で落
下されるため、ベースパッド１３の横方向にも大きな力
がかかるが、突起２２はベースシート１２に接着固定さ
れており、又押え片３１がその四側面を押えているた
め、ベースパッド１３が脱落することがなく、製品の保
護が万全となる。梱包を開放して機器類を取りした後
は、ベースシート付パレット１０及び外箱１５は廃棄さ
れるが、発泡プラスチックから成るベースパッド１３は
段ボールから成るベースシート１２の突起２２から取り
外しが容易であるので、これだけをパレットから取り外
して、段ボール部分とは別個にリサイクルに供すること
ができる。つまり、従来のように発泡プラスチック部分
がパレットに接着されることがないので、プラスチック
部分の除去が容易であり、段ボール部分との分別作業が
容易となる。

【００１０】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、パレット
本体１１と、パレット本体１１の四角いフラットな上面
に固定されたベースシート１２とから成る段ボールシー
ト製のベースシート付パレット１０において、ベースシ
ートのフラットな上面部分に同材質の突起を一体化する
と共に、この突起に着脱自在に嵌合する穴を有したブロ
ック状のベースパッド（発泡プラスチック等の樹脂製）
を取付けた上で、ベースシート上面に起伏自在に設けた
押え部材２３によりベースパッドの四側面を押えるよう
にしたので、樹脂製のベースパッドを接着剤を用いずに
ベースシート上に固定することができ、しかも容易に取
り外しができるので、より有効に発泡プラスチックの回
収、リサイクルができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】(a) 及び(b) は本発明の一形態例のベースシー
ト付パレットの分解斜視図、及び組み付け状態を示す斜
視図。

【図２】(a) 乃至(c) は係止部材の構成及び動作を示す
図。

【図３】機器類を梱包した状態を示す縦断面図。

【図４】梱包した箱に衝撃が加わる状態を示す図。

【図５】(a) 及び(b) は従来の梱包箱を構成するベース
シート付パレットの分解斜視図、及びそのＸ−Ｘ断面
図。

【符号の説明】

１０ ベースシート付パレット、１１ パレット本体、
１２ ベースシート、１３ ベースパッド、１５ 外
箱、１６ 機器類、２０ 上面部分、２１ フラップ、
２２ 突起、２３ 押え部材、２４ 角穴（穴）、３０
ａ 連結辺、３０ｂ 対向辺、３０ｃ 折り曲げ線、３
１ 押え片、３２ 凹所、３３ 固定片、３６、３７
切欠き、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 機器類を上面に載置した状態で外箱をか
   ぶせることにより該機器類を梱包する梱包用ベースシー
   ト付パレットにおいて、 上記梱包用ベースシート付パレットは、上面に機器類を
   載置するパレット本体と、パレット本体上面に一体化さ
   れるベースシートと、ベースシート上面の適所に一体的
   に突設された少なくとも一つの突起と、該突起を囲むよ
   うにベースシート上面に形成された起伏自在な複数の押
   え部材と、各突起に嵌合する穴を有し該穴を突起に嵌合
   することによりベースシート上面に着脱自在に止着され
   るベースパッドと、を有し、 上記各押え部材を起立状態で固定することにより上記ベ
   ースパッドの側面を押えるように構成したことを特徴と
   する梱包用ベースシート付パレット。