JPH10193789A - 記録材料 - Google Patents

記録材料

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JPH10193789A
JPH10193789A JP9002235A JP223597A JPH10193789A JP H10193789 A JPH10193789 A JP H10193789A JP 9002235 A JP9002235 A JP 9002235A JP 223597 A JP223597 A JP 223597A JP H10193789 A JPH10193789 A JP H10193789A
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JP
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recording
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Application number
JP9002235A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Hosoi
憲行 細井
Toshiaki Aono
俊明 青野
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 湿度の変化に対しても、透過濃度差が極め
て少なく、ブロッキングが生じにくく、保存時の画像の
転写がなく、サーマルヘッドによる荷重跡や傷等が生じ
にくい熱記録用又は熱現像用の記録材料の提供。 【解決手段】 支持体の片面に熱記録又は熱現像し得る
少なくとも1層の記録層及び中間層、保護層を順次積層
した記録材料において、該中間層に無機質の層状化合物
を含有する。無機質の層状化合物のアスペクト比は20
以上、好ましくは100以上であり、特に好ましくは、
200以上である。無機質の層状化合物は、雲母が好ま
しく、特に好ましくは膨潤性のフッ素系合成雲母であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録材料に関し、特
にサーマルヘッドで記録し、透過で観察する場合に安定
して高画質を得ることができる感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録方法は、(1)現像が不要であ
る、(2)支持体が紙の場合は紙質が一般紙に近い、
(3)取扱いが容易である、(4)発色濃度が高い、
(5)記録装置が簡単で安価である、(6)記録時の騒
音が無い等の利点があるためファクシミリやプリンター
の分野、POS等のラベル分野等に用途が拡大してい
る。このため感熱記録材料に対する要求も多様化し、多
色記録できるものやオーバーヘットプロジェクター用の
透明な感熱記録材料も開発されてきている(例えば特開
昭63−46084号)。
【0003】また、近年における超音波スキャナー、C
Tスキャナー等の医療用機器の電子化に伴い、これらの
デジタル画像を直接記録できる透明な感熱記録材料も開
発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの記録材料にお
いては、外気の環境変化、特に湿度の変化によって感度
が変化し、透過濃度差が生じることがあり、また、表面
のベタツキが生じ、保存時に画像が他の記録材料側に転
写する結果、所望の画像を得られないことがある。さら
に、保存時に記録材料に荷重がかかると記録材料に荷重
跡が発生したり、サーマルヘッドによる画像形成の際に
は、記録材料の表面に傷が生じる等の問題があった。
【0005】本発明の目的は、湿度の変化等による感度
の変化が極めて少なく安定した画像を維持できると共
に、保存時に荷重跡や記録材料表面にサーマルヘッドに
よる傷が生じにくい記録材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の記録材料は、支持体の片面に熱記録又
は熱現像し得る少なくとも1層の記録層及び中間層、保
護層を順次積層した記録材料において、該中間層に無機
質の層状化合物を含有することを特徴とするものであ
る。
【0007】中間層に含有される無機質の層状化合物
は、雲母が好ましく、特に好ましくは、膨潤性のフッ素
系合成雲母であり、そのアスペクト比が20以上、好ま
しくは100以上、特に好ましくは200以上である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における支持体は、特に限
定されるものではなく、紙、合成紙、ポリマー樹脂フィ
ルム等が用いられるが、ポリマー樹脂フィルムの場合、
実質的に透明であれば何ら制限されるものではないが、 ヘイズ値(%)=(拡散透過率/全光透過率)×100 上記式で表されるヘイズ値が40%以下のポリマー樹脂
フィルムが好ましく、さらに好ましくはヘイズが20%
以下、さらに好ましくは10%以下のポリマー樹脂フィ
ルムである。
【0009】また、本発明においては、支持体はJIS
−Z8701記載の方法により規定された色度座標上
の、A(x=0.2805,y=0.3005)、B
(x=0.2820,y=0.2970)、C(x=
0.2885,y=0.3015)、D(x=0.28
70,y=0.3040)の4点で形成される四角形の
領域内に着色した透明なポリマー樹脂が好ましい。
【0010】透明なポリマー樹脂を着色させる方法とし
ては、透明なシート材料、例えばポリエチレンテレフタ
レートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィル
ム、三酢酸セルロースフィルム、ポリプロピレンフィル
ム、ポリスチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポ
リ塩化ビニリデンフィルム、ポリアクリルフィルム、ポ
リカーボネートフィルム等の樹脂フィルムを成形前に樹
脂に青色染料を混練してフィルムを成形する方法、青色
染料を適当な溶剤に溶かした塗布液を調製しこれを透明
無色な樹脂フィルム上に公知の塗布方法、例えばグラビ
アコート法、ローラーコート法、ワイヤーコート法など
によって塗布、乾燥する方法などが挙げられる。なかで
も青色染料を混練したポリエチレンテレフタレートやポ
リエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂をフィル
ムに成形し、これに耐熱処理、延伸処理、帯電防止処理
を施したものが好ましい。
【0011】着色に使用する染料としては、特に制限が
ないが、一般に青色または青紫色に着色されたレントゲ
ン写真フィルム支持体に使用される染料が好ましい。こ
のような染料としては、特公昭47−8734号、特公
昭47−30294号、特公昭51−25335号、等
に記載の染料を挙げることができる。染料は単独あるい
は混合して使用することができる。このような青色また
は青紫色染料の例として以下の構造式で示される化合物
を挙げることができる。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
【化3】
【0015】本発明において、着色に使用する上記染料
の種類や添加量を調整して支持体をJIS−Z8701
記載の方法により規定された色度座標上の、A(x=
0.2805,y=0.3005)、B(x=0.28
20,y=0.2970)、C(x=0.2885,y
=0.3015)、D(x=0.2870,y=0.3
040)の4点で形成される四角形の領域内に着色する
のが好ましい。着色がxを横軸に、yを縦軸にとった色
度座標上で点Aと点Dを結ぶ直線よりも上の領域になる
と緑がかった青色となり好ましくない。また同じく点B
と点Cを結ぶ直線よりも下側の領域になると赤みが増し
て好ましくない。さらに点Dと点Cを結ぶ直線よりも右
側の領域になると黄色みが増し、特にハイライト部分の
画像観察を行なううえで好ましくない。支持体の厚さに
は特に制限がないが、一般に25〜200ミクロンの厚
さを有するものが好ましい。
【0016】本発明においては、感熱記録層と反対の面
の入射光角20°で測定した光沢度を50%以下、特に
好ましくは30%以下にする目的で、光反射層防止を設
けることもできる。光反射防止層は、高分子バインダー
および微粒子状物質を含有する。
【0017】高分子バインダーとしては、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、デンプン類、ゼラチン、変性ゼラチン、ポ
リビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコ
ール、ポリアクリルアミド、ポリスチレン及びその共重
合体、ポリエステル及びその共重合体、ポリエチレン及
びその共重合体、エポキシ樹脂、アクリレート及びメタ
アクリレート系樹脂及びその共重合体、ポリウレタン樹
脂並びにポリアミド樹脂等が挙げられる。微粒子状物質
は、支持体表面で反射して画像を見にくくする波長範囲
の光の反射を防止し光沢が少ない良好な記録画像を得る
ためには入射光角20°で測定した光沢度が50%以
下、特に好ましくは30%以下になるように適切な微粒
子を選択することが可能である。なかでも特に画質を劣
化させず光沢が調整できるという観点で粒径が1〜20
μmの微粒子状物質が好ましく、特に1〜10μmの微
粒子状物質が好ましい。
【0018】このような微粒子状物質の具体例として
は、大麦、小麦、コーン、米、豆類より得られるでんぷ
ん等の微粒子の他、セルロースファイバー、ポリスチレ
ン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素ホルマ
リン樹脂、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリメチル
(メタ)アクリレート樹脂、塩化ビニル及び酢酸ビニル
の共重合体樹脂、ポリオレフィン等の合成高分子の微粒
子、炭酸カルシウム、酸化チタン、カオリン、スメクタ
イト粘土、水酸化アルミ、シリカ、酸化亜鉛等の無機物
の微粒子等を挙げることができる。これらの微粒子状物
質は2種以上併用してもよい。また感熱記録材料の透明
性を良好なものとする観点からは、屈折率が1.45〜
1.75の微粒子状物質が好ましい。
【0019】微粒子状物質は光反射層の高分子バインダ
ーに対し、0.5〜10重量%の範囲で、更に好ましく
は1〜5重量%の範囲で使用される。0.5重量%未満
では光反射の効果が不十分であり、10重量%を越える
と光沢は少なくなるが、画像が薄ボケて不鮮明になるの
で好ましくない。
【0020】本発明においては、常温において互いに隔
離されている発色剤と顕色剤とを加熱することにより互
いに接触させて発色させることにより画像を記録する。
発色剤および顕色剤としては、発色前は各々実質的に無
色であるが、互いに接触することにより発色反応を起こ
す成分であり、これらの組合せとしては下記(ア)〜
(ス)のようなものを挙げることができる。
【0021】(ア)光分解性ジアゾ化合物とカプラーと
の組合せ。 (イ)電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物の組合
せ。 (ウ)ベヘン酸銀、ステアリン酸銀のような有機金属塩
とプロトカテキン酸、スピロインダン、ハイドロキノン
のような還元剤との組合せ。 (エ)ステアリン酸第二鉄、ミリスチン酸第二鉄のよう
な長鎖脂肪族塩と没食子酸、サリチル酸アンモニウムの
ようなフェノール類との組合せ。 (オ)酢酸、ステアリン酸、パルミチン酸などのニッケ
ル、コバルト、鉛、銅、鉄、水銀、銀塩のような有機酸
重金属塩と、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫
化カリウムのようなアルカリ土類金属硫化物との組合
せ、または前記有機酸重金属塩と、s−ジフェニルカル
バジド、ジフェニルカルバゾンのような有機キレート剤
との組合せ。
【0022】(カ)硫化銀、硫化鉛、硫化水銀、硫化ナ
トリウム等の(重)金属硫酸塩とNa−テトラチオネー
ト、チオ硫酸ソーダ、チオ尿素のような硫黄化合物との
組合せ。 (キ)ステアリン酸第二鉄のような脂肪族第二鉄塩と
3,4−ジヒドロキシテトラフェニルメタンのような芳
香族ポリヒドロキシ化合物との組合せ。 (ク)シュウ酸銀、シュウ酸水銀のような有機貴金属塩
と、ポリヒドロキシアルコール、グリセリン、グリコー
ルのような有機ポリヒドロキシ化合物との組合せ。 (ケ)ペラルゴン酸第二鉄、ラウリン酸第二鉄のような
脂肪族第二鉄塩と、チオセシルカルバミドやイソチオセ
シルカルバミド誘導体との組合せ。 (コ)カプロン酸鉛、ペラルゴン酸鉛、ベヘン酸鉛のよ
うな有機酸鉛塩と、エチレンチオ尿素、N−ドデシルチ
オ尿素のようなチオ尿素誘導体との組合せ。
【0023】(サ)ステアリン酸第二鉄、ステアリン酸
銅のような高級脂肪酸重金属塩とジアルキルジチオカル
バミン酸亜鉛との組合せ。 (シ)レゾルシンとニトロソ化合物との組合せのような
オキサジン染料を形成する物。 (ス)ホルマザン化合物と還元剤及び/又は金属塩との
組合せ。
【0024】これらのなかでも、本発明においては
(ア)の光分解性ジアゾ化合物とカプラーの組合せ、
(イ)の電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物の組
合せ、(ウ)の有機金属塩と還元剤の組合せが好まし
く、特に(ア)及び(イ)の場合が好ましい。電子供与
性染料前駆体(発色剤)と酸性物質(顕色剤)の組合せ
またはジアゾ化合物(発色剤)とカップリング化合物
(顕色剤)の組合せを用いることが好ましく、特に画像
鮮明性の観点からは前者の組合せを採用することが好ま
しい。
【0025】本発明で使用する電子供与性無色染料は実
質的に無色であるものであれば特に限定されるものでは
ないが、エレクトロンを供与して、あるいは酸等のプロ
トンを受容して発色する性質を有するものであって、ラ
クトン、ラクタム、サルトン、スピロピラン、エステ
ル、アミド等の部分骨格を有し、顕色剤と接触してこれ
らの部分骨格が開環もしくは開裂する略無色の化合物が
好ましい。
【0026】発色剤の例としては、トリフェニルメタン
フタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジ
ン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオー
ラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフ
ェニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピ
ラン系化合物、フルオレン系化合物など各種の化合物が
ある。フタリド類の具体例は米国再発行特許明細書第2
3,024号、米国特許明細書第3,491,111
号、同第3,491,112号、同第3,491,11
6号および同第3,509,174号、フルオラン類の
具体例は米国特許明細書第3,624,107号、同第
3,627,787号、同第3,641,011号、同
第3,462,828号、同第3,681,390号、
同第3,920,510号、同第3,959,571
号、スピロジピラン類の具体例は米国特許明細書第3,
971,808号、ピリジン系およびピラジン系化合物
類は米国特許明細書第3,775,424号、同第3,
853,869号、同第4,246,318号、フルオ
レン系化合物の具体例は特願昭61−240989号等
に記載されている。
【0027】このうち特に黒発色の2−アリールアミノ
−3−H、ハロゲン、アルキル又はアルコキシ−6−置
換アミノフルオランが有効である。具体例としてたとえ
ば2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフル
オラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−シクロヘ
キシル−N−メチルアミノフルオラン、2−p−クロロ
アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジオクチルアミノ
フルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N
−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−アニ
リノ−3−メチル−6−N−エチル−N−ドデシルアミ
ノフルオラン、2−アニリノ−3−メトキシ−6−ジブ
チルアミノフルオラン、2−o−クロロアニリノ−6−
ジブチルアミノフルオラン、2−p−クロロアニリノ−
3−エチル−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフ
ルオラン、2−o−クロロアニリノ−6−p−ブチルア
ニリノフルオラン、2−アニリノ−3−ペンタデシル−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−エ
チル−6−ジブチルアミノフルオラン、2−o−トルイ
ジノ−3−メチル−6−ジイソプロピルアミノフルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−イソブチル−
N−エチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチ
ル−6−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミ
ノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−N−エ
チル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−アニリノ
−3−メチル−6−N−メチル−N−γ−エトキシプロ
ピルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6
−N−エチル−N−γ−エトキシプロピルアミノフルオ
ラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N
−γ−プロポキシプロピルアミノフルオランなどが挙げ
られる。
【0028】これらの発色剤に対する顕色剤としては、
フェノール化合物、有機酸もしくはその金属塩、オキシ
安息香酸エステル等の酸性物質が用いられ、その具体例
は例えば特開昭61−291183号に記載されてい
る。顕色剤の例としては、2,2−ビス(4’−ヒドロ
キシフェニル)プロパン(一般名ピスフェノールA)、
2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
2,2−ビス(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクロ
ロフェニル)プロパン、1,1−ビス(4’−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4’−ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4’−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4’−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4’−ヒド
ロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4’−ヒド
ロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4’−ヒド
ロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4’−ヒド
ロキシフェニル)オクタン、1,1−ビス(4’−ヒド
ロキシフェニル)−2−メチル−ペンタン、1,1−ビ
ス(4’−ヒドロキシフェニル)−2−エチル−ヘキサ
ン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ドデカ
ン、1,4−ビス(p−ヒドロキシフェニルクミル)ベ
ンゼン、1,3−ビス(p−ヒドロキシフェニルクミ
ル)ベンゼン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルフ
ォン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)ス
ルフォン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ペンジ
ルエステル等のビスフェノール類、
【0029】3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル
酸、3,5−ジ−タ−シャリーブチルサリチル酸、3−
α−α−ジメチルペンジルサリチル酸、4−(β−p−
メトキシフェノキシエトキシ)サリチル酸等のサリチル
酸誘導体、またはその多価金属塩(特に亜鉛、アルミニ
ウムが好ましい)、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエ
ルテル、p−ヒドロキシ安息香酸−2−エチルヘキシル
エステル、β−レゾルシン酸−(2−フェノキシエチ
ル)エステル等のオキシ安息香酸エステル類、p−フェ
ニルフェノール、3,5−ジフェニルフェノール、クミ
ルフェノール、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシ
−ジフェニルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−フェ
ノキシ−ジフェニルスルフォン等のフェノール類が挙げ
られる。このなかで発色性向上の目的にはビスフェノー
ル類が好ましい。顕色剤は発色剤の50〜800重量%
使用することが好ましく、さらに好ましくは100〜5
00重量%である。また上記の電子受容性化合物を2種
以上併用してもよい。
【0030】本発明で使用するジアゾ化合物とは後述す
るカップリング成分と呼ばれる顕色剤と反応して所望の
色相に発色するものであり、反応前に特定波長の光を受
けると分解し、もはやカップリング成分が作用しても発
色能力を持たなくなる光分解性ジアゾ化合物である。こ
の発色系における色相はジアゾ化合物とカップリング成
分が反応して生成したジアゾ色素により決定される。従
って、良く知られているようにジアゾ化合物の化学構造
を変えるか、カップリング成分の化学構造を変えれば容
易に発色色相をかえることができ、組み合わせ次第で略
任意の発色色相を得ることができる。
【0031】本発明における光分解性ジアジ化合物とは
主に芳香族ジアゾ化合物を指し、具体的には芳香族ジア
ゾニウム塩、ジアゾスルフォネート化合物、ジアゾアミ
ノ化合物を指す。ジアゾニウム塩は一般式ArN2 +
- で示される化合物である。(式中、Arは置換された
あるいは無置換の芳香族部分を表し、N2 + はジアゾニ
ウム基を、X- は酸アニオンを表す。ジアゾスルフォネ
ート化合物は多数のものが知られており、各々のジアゾ
ニウム塩を亜硫酸塩で処理することにより得られる。ジ
アゾアミノ化合物はジアジ基をジシアンジアミド、サル
コシン、メチルタウリン、N−エチルアントラニックア
シッド−5−スルフォニックアシッド、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、グアニジン等でカップリ
ングさせて得られる。これらのジアゾ化合物の詳細は例
えば特開平2−136286号等に記載されている。
【0032】本発明に用いられるジアゾ化合物とカップ
リングして反応させるカップリング成分は、例えば2−
ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリドの他、レゾルシン
を初めとして特開昭62−146678号に記載されて
いるものを挙げることができる。
【0033】本発明においてジアゾ化合物とカップリン
グ成分の組み合わせを用いる場合、カップリング反応を
促進するため塩基性物質を添加してもよい。塩基性物質
としては水不溶性または難溶性の塩基性物質や加熱によ
りアルカリを発生する物質が用いられる。それらの例と
しては無機および有機アンモニウム塩、有機アミン、ア
ミド、尿素やチオ尿素およびその誘導体、チアゾール
類、ピロール類、ピリミジン類、ピペラジン類、グアニ
ジン類、インドール類、イミダゾール類、イミダゾリン
類、トリアゾール類、モルフォリン類、ピペリジン類、
アミジン類、フォリムアジン類、ピリジン類等の含窒素
化合物が挙げられる。これらの具体例は例えば特開昭6
1−291183号等に記載されている。塩基性物質は
2種以上併用しても良い。
【0034】本発明において使用する発色剤または顕色
剤は、感熱記録層中に公知の方法により固体分散して使
用することもできるが、感熱記録層の透明性向上の観
点、常温で発色剤と顕色剤の接触を防止するといった生
保存性の観点(カブリ防止)、および所望の熱エネルギ
ーで発色させるというような発色感度の制御の観点から
カプセル化して用いることが好ましい。
【0035】本発明で使用するマイクロカプセルの製造
には、界面重合法、内部重合法、外部重合法のいずれの
方法も採用することができるが、特に、電子供与性無色
染料、ジアゾニム塩等を含有した芯物質を、水溶性化合
物を溶解した水溶液中で乳化した後、その油滴の周囲に
高分子物質の壁を形成させる界面重合法を採用すること
が好ましい。
【0036】高分子を形成するリアクタントは、油滴の
内部および/又は油滴の外部に添加される。高分子物質
の具体例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルム
アルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレ
ンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共
重合体等が挙げられる。好ましい高分子物質はポリウレ
タン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカ
ーボネートであり、特に好ましくは、ポリウレタン及び
ポリウレアである。高分子物質は2種以上併用すること
もできる。前記水溶性高分子の具体例としては、ゼラチ
ン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が
挙げられる。
【0037】例えば、ポリウレアをカプセル壁材として
用いる場合には、ジイソシアナート、トリイソシアナー
ト、テトライソシアナート、ポリイソシアナートプレポ
リマー等のポリイソシアナートと、ジアミン、トリアミ
ン、テトラアミン等のポリアミン、アミノ基を2個以上
含むプレポリマー、ピペラジンもしくはその誘導体また
はポリオール等とを、水系溶媒中で界面重合法によって
反応させることにより容易にマイクロカプセル壁を形成
させることができる。
【0038】また、例えばポリウレアとポリアミドから
なる複合壁もしくはポリウレタンとポリアミドからなる
複合壁は、例えばポリイソシアナートと酸クロライドも
しくはポリアミンとポリオールを用い、反応液となる乳
化媒体のpHを調整した後、加温することにより調整す
ることができる。これらのポリウレアとポリアミドから
なる複合壁の製造方法の詳細については、特開昭58−
66948号公報に記載されている。
【0039】また、本発明で使用するマイクロカプセル
は、発色するエネルギーをコントロールするため、必要
に応じてガラス転移温度の異なるカプセル壁を有するマ
イクロカプセルを2種以上混合して用いることができ
る。
【0040】本発明では、マイクロカプセル壁をより低
温で物質透過性にするため、マイクロカプセル壁として
用いるポリマーに適合した可塑剤の中から、好ましくは
融点が50℃以上、好ましくは120℃以下で常温では
固体であるものを選択して用いることができる。例え
ば、壁材が、ポリウレア、ポリウレタンからなる場合
は、ヒドロキシ化合物、カルバミン酸エステル化合物、
芳香族アルコキシ化合物、有機スルホンアミド化合物、
脂肪族アミド化合物、アリールアミド化合物等が好適に
用いられる。記録材料の保存性を良好なものとする観点
からは、発色剤をマイクロカプセル化すると共に、顕色
剤を乳化分散物とすることが好ましい。
【0041】本発明においては、前記顕色剤を固体分散
物として使用することもできるが、感熱記録層の透明性
を向上させ感熱記録材料の光透過性を良好にする観点か
ら、前記顕色剤を水に難溶性または不溶性の有機溶剤に
溶解せしめた後、これを界面活性剤を含有する水溶性高
分子を保護コロイドとして有する水相と混合し、乳化分
散した分散物の形で使用することが特に好ましい。
【0042】乳化分散に使用される有機溶剤としては、
高沸点オイルの中から適宜選択することができる。なか
でも好ましいオイルとしては、エステル類の他、ジメチ
ルナフタレン、ジエチルナフタレン、ジイソプロピルナ
フタレン、ジメチルピフェニル、ジイソプロピルビフェ
ニル、ジイソブチルビフェニル、1−メチル−1−ジメ
チルフェニル−2−フェニルメタン、1−エチル−1−
ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1−プロピル
−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、トリア
リルメタン(例えば、トリトルイルメタン、トルイルジ
フェニルメタン)、ターフェニル化合物(例えばターフ
ェニル)、アルキル化合物、アルキル化ジフェニルエー
テル(例えば、プロピルジフェニルエーテル)、水添タ
ーフェニル(例えば、ヘキサヒドロターフェニル)、ジ
フェニルエーテル等が挙げられる。これらの中でも特に
エステル類を使用することが、乳化分散物の乳化安定性
の観点から好ましい。
【0043】エステル類としては、燐酸エステル類(例
えば、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ブチ
ル、燐酸オクチル、燐酸クレジルフェニル)、フタル酸
エステル(フタル酸ジブチル、フタル酸−2−エチルヘ
キシル、フタル酸エチル、フタル酸オクチル、フタル酸
ブチルベンジル)、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、
安息香酸エステル(安息香酸エチル、安息香酸プロピ
ル、安息香酸ブチル、安息香酸イソペンチル、安息香酸
ベンジル)、アビエチン酸エステル(アビエチン酸エチ
ル、アビエチン酸ペンジル)、アジピン酸ジオクチル、
コハク酸イソデシル、アゼライン酸ジオクチル、シュウ
酸エステル(シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチ
ル)、マロン酸ジエチル、マレイン酸エステル(マレイ
ン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチ
ル)、クエン酸トリブチル、ソルビン酸エステル(ソル
ビン酸メチル、ソルビン酸エチル、ソルビン酸ブチ
ル)、セバシン酸エステル(セバシン酸ジブチル、セバ
シン酸ジオクチル)、エオレングリコールエステル類
(ギ酸モノエステル及びジエステル、酪酸モノエステル
及びジエステル、ラウリン酸モノエステル及びジエステ
ル、パルミチン酸モノエステル及びジエステル、ステア
リン酸モノエステル及びジエステル、オレイン酸モノエ
ステル及びジエステル、)トリアセチン、炭酸ジエチ
ル、炭酸ジフェニル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、
ほう酸エステル(ほう酸トリブチル、ほう酸トリペンチ
ル)等が挙げられる。このなかでも特に燐酸トリクレジ
ルを単独または混合してもちいた場合には、乳化物の安
定性が最も良好であり好ましい。上記のオイル同士また
は他のオイルとの併用も可能である。
【0044】本発明においては、上記の有機溶剤に、更
に低沸点の溶解助剤として補助溶剤を加えることもでき
る。このような補助溶剤としては、例えば酢酸エチル、
酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、およびメチレンクロラ
イド等を特に好ましいものとして挙げることができる。
【0045】これらの成分を含有する油相を混合する水
相に、保護コロイドとして含有せしめる水溶性高分子
は、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性
高分子、のなかから適宜選択することができるが、特に
ポリビニルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体が
好ましい。
【0046】また、水相に含有させる界面活性剤は、ア
ニオン性またはノニオン性の界面活性剤のなかから、上
記保護コロイドと作用して沈澱や凝集を起こさないもの
を適宜選択して使用することができる。好ましい界面活
性剤の例としては、アルキルベンゼンスルホン酸ソー
ダ、アルキル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチ
ルナトリウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)等を挙げ
ることができる。
【0047】本発明における乳化分散物は、上記成分を
含有した油相と保護コロイド及び界面活性剤を含有する
水相を、高速攪拌、超音波分散等の通常の微粒子乳化に
用いられる手段を使用して混合、分散せしめ容易に得る
ことができる。
【0048】また、油相の水相に対する比の値(油相重
量/水相重量)は0.02〜0.6が好ましく、特に
0.1〜0.4であることが好ましい。0.02以下で
は、水相が多すぎて希薄となり十分な発色性が得られ
ず、0.6以上では逆に液の値の粘度が高くなり、取扱
いの不便さや塗液安定性の低下をもたらす。
【0049】上記のように調整した感熱層液を支持体上
に塗布するに際しては、公知の水系または有機溶剤系の
塗液を用いる塗布手段が用いられる。この場合、感熱層
液を安全かつ均一に塗布するとともに、塗膜の強度を保
持するために、本発明においては、メチルセルロール、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、澱粉類、ゼラチン、ポリビニルアルコール、カル
ボキシ変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミ
ド、ポリスチレン及びその共重合体、ポリエステル及び
その共重合体、ポリエチレン及びその共重合体、エポキ
シ樹脂、アクリレート及びメタアクリレート系樹脂及び
その共重合体、ポリウレタン樹脂並びにポリアミド樹脂
等をマイクロカプセルとともに併用することができる。
【0050】また、感熱記録層には、必要に応じて、顔
料、ワックス、硬膜剤等を添加してもよい。感熱記録層
は発色剤及び顕色剤の全量が0.1〜10g/m2 にな
るように塗布されること及び該層の厚みが1〜20μm
になるように塗布されることが望ましい。
【0051】本発明においては、目的とする感熱記録材
料を得るために、記録感度の異なる感熱記録層を2層以
上重層に塗設することができる。
【0052】本発明においては、支持体から感熱記録層
や光反射防止層が剥がれることを防止する目的で、マイ
クロカプセルなどを含有する感熱層や光反射防止層を塗
布する前に、支持体上に下塗り層を設けることが望まし
い。下塗り層としては、アクリル酸エステル共重合体、
ポリ塩化ビニリデン、SBR、水性ポリエステル等を用
いることができ、膜厚としては0.1〜0.5μmとす
ることが望ましい。
【0053】下塗り層上に感熱記録層や光反射防止層を
塗布する時に、感熱記録層や光反射防止層塗液に含まれ
る水分により下塗り層が膨潤して、感熱記録層に記録さ
れた画像が悪化することがあるので、グルタルアルデヒ
ド、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のジ
アルデヒド類及びほう酸等の硬膜剤を用いて硬膜させる
ことが望ましい。これらの硬膜剤の添加量は、下塗り素
材の重量に応じて0.20重量%〜3.0重量%の範囲
で、希望する硬化度に合わせて適切な添加量を選ぶこと
ができる。
【0054】また、本発明においては 記録材料のブロ
ッキング防止、耐可塑剤性改良、塗膜強度の向上、湿度
変化による感度変化の防止等を目的に、中間層に無機質
の層状化合物が含有される。
【0055】本発明で使用する無機質の層状化合物とし
ては、一般式A(B,C)2-5 410(OH,F,
O)2 〔ただし、AはK,Na,Caの何れか、B及び
CはFeII,FeIII,Mn,Al,Mg,Vの何
れかであり、DはSi又はAlである。〕で表される雲
母群、一般式3MgO・4SiO・H2 Oで表されるタ
ルク、テニオライト、モンモリロナイト、サポナイト、
ヘクトライト、りん酸ジルコニウムなどが挙げられる。
【0056】上記雲母群においては、天然雲母としては
白雲母、ソーダ雲母、金雲母、黒雲母及び鱗雲母が挙げ
られる。また、合成雲母としては、フッ素金雲母KMg
3 (AlSi3 10)F2 、カリ四ケイ素雲母KMg
2.5 Si4 10)F2 等の非膨潤性雲母、及びNaテト
ラシリリックマイカNaMg2.5 (Si4 10)F2
Na又はLiテニオライト(Na,Li)Mg2 Li
(Si4 10)F2 、モンモリロナイト系のNa又はL
iヘクトライト(Na,Li)1/8 Mg2 /5Li
1/ 8 (Si4 10)F2 等の膨潤性雲母等が挙げられ
る。更に合成スメクタイトも有用である。
【0057】本発明においては、上記の無機質の層状化
合物の中でも、合成の無機質の層状化合物であるフッ素
系の膨潤性雲母が特に有用である。
【0058】本発明で使用する無機質の層状化合物のア
スペクト比は20以上であり、好ましくは100以上、
特に好ましくは200以上である。尚、アスペクト比は
粒子の長径に対する厚さの比である。アスペクト比が大
きい程、得られる効果が大きい。
【0059】本発明で使用する無機質の層状化合物の粒
子径は、その平均長径が0.3〜20μm、好ましくは
0.5〜10μm、特に好ましくは1〜5μmである。
また、該粒子の平均の厚さは、0.1μm以下、好まし
くは、0.05μm以下、特に好ましくは、0.01μ
m以下である。
【0060】このようにアスペクト比が大きい無機質の
層状化合物の粒子を中間層に含有させると、塗膜強度が
向上し、サーマルヘッドによる荷重跡が形成されること
がなく、また、記録材料のブロッキングが解消され、記
録材料表面のベタツキがなくなると共に、湿度の変化に
よる画像の濃度差が極めて少なく感度が安定する。
【0061】無機質の層状化合物の中間層に含有される
量は、中間層に使用されるバインダーの量に対し、重量
比で5/1〜1/100であることが好ましい。無機質
の層状化合物の量が重量比較例で1/100未満である
と、無機質の層状化合物を添加する効果がなく、5/1
を越えると、塗膜にひび割れが生じる虞れがある。各種
の無機質の層状化合物を使用した場合でも、これらの無
機質の層状化合物の合計の量が上記の重量比であること
が好ましい。
【0062】さらに、感熱記録層表面での光散乱による
見かけの透明性が低下すること等を防止するため、感熱
層の上に保護層を公知の方法により設けることが好まし
い。保護層についての詳細は、例えば「紙パルプ技術タ
イムス」(1985年9月号)2〜4ページおよび特開
昭63−318546号等に記載されている。
【0063】保護層の透明性を良好なものとする上か
ら、特に完全鹸化ポリビニルアルコール、カルボキシ変
性ポリビニルアルコール、シリカ変性ポリビニルアルコ
ール等が好ましい。保護層には公知の硬膜剤、ワックス
類、顔料等が含有されてよい。本発明においては、従来
から使用されている上記の保護層とともに、又はそれら
の保護層に代えてシリコーン樹脂を主成分とする保護層
を設けることもできる。これによって、感熱記録層の透
明性を損なうことなく、耐水性が良好となる。感熱記録
層、保護層、光反射防止層、下塗り層は、ブレード塗布
法、エアナイフ塗布法、グラビア塗布法、ロールコーテ
ィング塗布法、スプレー塗布法、ディップ塗布法、バー
塗布法等の公知の塗布方法により塗布される。
【0064】
【実施例】以下に、実施例を示し本発明を具体的に説明
するが、本発明は以下実施例のみに限定されるものでは
ない。文中で使用する濃度は、全て重量%である。
【0065】(実施例−1) マイクロカプセル液Aの調整 発色剤として2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチ
ル−N−ブチル−アミノフルオラン1.9gと山本化成
(株)製発色剤GN−2 0.25gと山本化成(株)
製発色剤GN−169 0.36gと1−メチル−3−
メトキシ−6−ジエチルアミノ−フルオラン0.59
g、チバガイギー(株)製バーガスクリブトRED I
−6B 0.2g、チバガイギー(株)製チヌビンP
0.08g、カプセル壁材としてトリメチルプロパンの
キシリレンジイソシアネート付加物(イソシアネート含
有率11.6%、タケネートD−110N 武田薬品工
業(株)製商品名)0.4gとビスフェノールAとキシ
リレンジイソシアネートの1対2モル付加物1.1gと
スミジュールN3200(住友化学(株)製カプセル壁
材の商品名)1.0gをブタノール0.08gと酢酸エ
チル3.6gとの混合溶媒に添加して溶解した。得られ
た溶液を8重量%のポリビニルアルコール(PVA21
7C クラレ(株)製)水溶液7.5gとイオン交換水
2.6gを混合した水相に混合した後、エースホモジナ
イザー(日本精機株式会社製)を用いて10000rp
mで5分間乳化を行なった。得られた乳化液に更に4%
テトラエチレンペンタミン水溶液1.55gを添加した
後、40℃で3時間カプセル化反応を行なって平均粒径
0.7μmのカプセル液を調整した。なお、平均粒径は
全て株式会社堀場製作所製レーザー回折粒度分布測定装
置を用いて測定した50%体積平均粒径の値を使用し
た。
【0066】マイクロカプセル液Bの調整 発色剤として2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチ
ル−N−ブチル−アミノフルオラン1.3gと山本化成
(株)製発色剤GN−2 0.17gと山本化成(株)
製発色剤GN−169 0.25gと1−メチル−3−
メトキシ−6−ジエチルアミノ−フルオラン0.40
g、チバガイギー(株)製バーガスクリブトRED I
−6B 0.14g、チバガイギー(株)製チヌビンP
0.05g、カプセル壁材としてトリメチロールプロ
パンのキシリレンジイソシアネート付加物(イソシアネ
ート含有率12.5%、タケネートD−110NH 武
田薬品工業(株)製商品名)4.00g、ブタノール
0.05g、酢酸エチル3.6gとの混合溶媒に添加し
て溶解した。得られた溶液を8重量%のポリビニルアル
コール(PVA217C クラレ(株)製)水溶液7.
5gとイオン交換水2.6gを混合した水相に混合した
後、エースホモジナイザー(日本精機株式会社製)を用
いて10000rpmで5分間乳化を行なった。得られ
た乳化液に更に4%テトラエチレンペンタミン水溶液
1.55gを添加した後、40℃で3時間カプセル化反
応を行なって平均粒径0.7μmのカプセル液を調整し
た。なお、平均粒径は全て株式会社堀場製作所製レーザ
ー回折粒度分布測定装置を用いて測定した50%体積平
均粒径の値を使用した。
【0067】顕色剤乳化物の分散液Aの調整 ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−ブチル0.
34g、下記構造式(1)で示される顕色剤0.83g
【0068】
【化4】 と、下記構造式(2)で示される顕色剤0.83g
【0069】
【化5】 と、下記構造式(3)で示される顕色剤0.58g
【0070】
【化6】 と、スミライザーMDP−S(住友化学(株)製商品
名)0.39g、チヌピン328(チバガイギー(株)
社製商品名)0.35gをトリクレジルホスフェート
0.08gとマレイン酸ジエチル0.04gと酢酸エチ
ル1.5gの混合溶媒に添加して溶解した。得られた溶
液を8重量%のポリビニルアルコール(クラレ(株)製
PVA217C)水溶液4.1gとイオン交換水8.2
g、およびp−ノニルベンゼン−ブチルエーテルスルフ
ォン酸ソーダ2%水溶液0.9g、ドデシルスルフォン
酸ソーダ2%水溶液0.9gを混合した水相に混合した
後、エースホモジナイザー(日本精機株式会社製)を用
いて10000rpmで平均粒径0.5μmになるよう
に乳化を行った。
【0071】顕色剤乳化物分散液Bの調整 下記構造式(4)で示される顕色剤0.93g
【0072】
【化7】 と、下記構造式(5)で示される顕色剤0.93g
【0073】
【化8】
【0074】と、スミライザーMDP−S(住友化学
(株)製商品名)0.37gと、スミライザーBBM−
S(住友化学(株)製商品名)0.37gと、1,1,
3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン0.37gと、チヌビン328
(チバガイギー(株)社製商品名)0.35gとをトリ
クレジルホスフェート0.08gとマレイン酸ジエチル
0.04gと酢酸エチル1.5gの混合溶媒に添加して
溶解した。得られた溶液を8重量%のポリビニルアルコ
ール(クラレ(株)製PVA217C)水溶液4.1g
とイオン交換水8.2g、およびp−ノニルベンゼン−
ブチルエーテルスルフォン酸ソーダ2%水溶液0.9
g、ドデシルスルフォン酸ソーダ2%水溶液0.9gを
混合した水相に混合した後、エースホモジナイザー(日
本精機株式会社製)を用いて10000rpmで平均粒
径0.5μmになるように乳化を行った。
【0075】保護層液の調整 (1)顔料分散液の調整 水99.0gにカオリン(水沢化学(株)製カオグロ
ス)24.8gを加え3時間攪拌した。この分散液9
9.3gに花王株式会社製の40%分散剤(ポイズ53
2A)4.6g、10%ポリビニルアルコール水溶液
(クラレPVA105)10g、30重量%ステアリン
酸亜鉛分散液(中京油脂株式会社Z−7−30)10.
4g、10%ドデシルベンゼンスルフォン酸Na塩水溶
液0.6g、水6.8gを加え、ボールミルで分散して
平均粒径0.8μmとした。
【0076】(2)保護層液−1の調整 水51.3g、6重量%ポリビニルアルコール水溶液
(クラレ株式会社PVA124C)407.7g、2
0.5重量%ステアリン酸亜鉛分散物(中京油脂F15
5)0.42g、1.14%ほう酸水溶液21.4gに
上記カオリン分散物28.2gを加え、更に30重量%
ワックス分散液(融点68℃のパラフィンワックス、平
均粒径0.25μm)3.11g、4%フッ素ポリマー
水分散液(ダイキン工業ME413)4.5g、10%
ドデシルベンゼンスルォン酸Na塩水溶液10.5g
と、下記構造式(6)で示される化合物
【0077】 (6) C8 17SO2 N(C3 7 )CH2 COOK の2重量%を水溶液16.7gを混合して保護層液−1
を得た。
【0078】(3)保護層液−2の調整 8重量%ポリビニルアルコール(KL−318 クラレ
(株)社製)水溶液100gに20%コロイダルシリカ
(日産化学(株)製、 スノーラックスC)10g、シ
リコーンオイルエマルジョン(SH490 東レシリコ
ーン(株)製)40gを加え保護層液−2を調整した。
【0079】中間層液の調整 (1)雲母分散液の調整 水184gに合成雲母(ソマシフME−100:コープ
ケミカル(株)社製の商品名)16gを添加し、ホモジ
ナイザーを用いて平均粒径(レーザ散乱法)3μmにな
る迄分散し、雲母分散液を得た。
【0080】(2)中間層液−1の調整 調整済の雲母分散液6gに水100gを加え、ポリビニ
ルアルコール(PVA−124 クラレ(株)製)8重
量%水溶液12gを加えよく攪拌した後、2−エチルヘ
キシルスルホコハク酸ソーダ2重量%液を10g加え、
中間層液−1を得た。
【0081】(3)中間層液−2の調整 中間層液−1のポリビニルアルコール(PVA−124
クラレ(株)製)の代わりにゼラチン8重量%水溶液
に変えた以外は中間層液−1と全く同様の方法で中間層
液−2を得た。
【0082】紫外線フィルター層用カプセルの調整 チヌビンPS(チバガイギー(株)製商品名)1.58
gと、チヌビン328(チバガイギー(株)製商品名)
6.28gと、チヌビン343(チバガイギー(株)製
商品名)5.22gと、下記構造式(7)で示される化
合物1.44g
【0083】
【化9】 と、下記構造式(8)で示される化合物7.28g
【0084】 (8) O=P−(OCH2 CH2 CH(CH3 )CH2 C(CH3 2 CH3 3
【0085】とを酢酸エチル8.18gに添加して70
℃に加熱、溶解した後35℃に冷却した。これにカプセ
ル壁剤としてタケネートD110N(武田薬品工業株式
会社製のカプセル壁剤の商品名)0.9gとバーノック
D750(大日本インキ社製のカプセル壁材の商品名)
0.3gを加え、35℃で40分間保温した。得られた
溶液を15重量%のポリビニルアルコール水溶液(クラ
レ株式会社製PVA205)116.3gと10重量%
のドデシルベンゼンスルフォン酸Na塩の水溶液8.0
gを混合した水相に混合した後、エースホモジナイザー
(日本精機株式会社製)を用いて15000rpmで1
5分間乳化を行ない、50%体積平均粒径0.25μm
の乳化物を得た。得られた乳化液に更に58gの水及び
テトラエチレンペンタミン0.15gを添加した後、4
0℃で3時間カプセル化反応を行なって平均粒径0.2
5μmのカプセル液を調整した。
【0086】紫外線フィルター層用塗液の調整 水42.31g、9.54重量%シラノール変性ポリビ
ニルアルコール(クラレ株式会社製R2105)水溶液
42.0gに上記の紫外線フィルター層用カプセル液
(固形分濃度24.15%)13.36gを加え、更に
下記構造式(9)で示される化合物
【0087】
【化10】 の50量%水溶液16.87gと20%コロイダルシリ
カ(日産化学(株)製、スノーテックスO)65.3g
を混合して紫外線フィルター層用塗液を調整した。
【0088】バック層液の調整 水47.82gに平均粒径5μmのライススターチ(松
谷化学社製)0.105gを加え十分に分散した後、2
重量%スルフォコハク酸ジ(2−エチル)ヘキシル水溶
液2.5g、及び下記構造式(10)で示される化合物
【0089】 (10) O=P−(OCH2 CH2 CH(CH3 )CH2 C(CH3 2 CH3 3 の2重量%水溶液1.66g、20%コロイダルシリカ
(日産化学スノーテックスO)16.67gを混合して
バックコート層用塗液を調整した。
【0090】透明支持体の作成 厚さ175μmの、JIS−Z8701記載の方法によ
り規定された色度座標上の、x=0.2850、y=
0.2995に着色された青色のポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルムの一方の面に、SBRラテッ
クスを乾燥塗布量が0.32g/m2 になるように塗布
した。この上に5重量%ゼラチン水溶液(新田ゼラチン
#810)20gと粒径2.2μmのポリメチルメタク
リルアミド粒子0.048gと3重量%1,2−ベンゾ
チアゾリン−3−オン水溶液0.12gと2重量%スル
フォコハク酸ジ(2−エチル)ヘキシル水溶液1.01
gを混合した塗液を、乾燥塗布量が0.09g/m2
なるように塗布した。引続き、他方の面にも同様に塗布
を行なった。
【0091】感熱記録材料−1の作成 前記両面下塗りを施した支持体上の一方の面に、前記紫
外線フィルター層用塗液を乾燥固形分で1.8g/m2
になるように塗布、乾燥した。引続き紫外線フィルター
層上に前記バックコート層用塗液を乾燥固形分で2.2
g/m2 になるように塗布乾燥した。次に紫外線フィル
ター層及びバックコート層を設けたのと反対側の面に、
前記マイクロカプセル液A(固形分濃度20.9%)1
6.3gと前記マイクロカプセル液B(固形分濃度3
0.7%)25.2gと前記顕色剤乳化物分散液B(固
形分濃度21.0%)114.4gと下記構造式(1
1)で示される化合物
【0092】
【化11】
【0093】の50重量%水溶液1.8gと15重量%
ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製PVA205
C)水溶液240gとスノーテックス−O(日産化学
(株)製コロイダルシリカ)24gを混合した塗液を、
乾燥重量が8.96g/m2 になるように塗布、乾燥し
た。引き続きこの塗布物の上に、前記カプセル液A(固
形分濃度20.9%)8.8g及び下記構造式(12)
で示される化合物
【0094】
【化12】
【0095】の50重量%水溶液0.3gを予め混合し
た塗液8.92gと、前記顕色剤乳化物分散液(A)
(固形分濃度21.3%)28.2gに40重量%グリ
オキザール水溶液0.18g及び水0.18gを予め混
合した塗液18.6g及びスノーテックス−O(日産化
学(株)製コロイダルシリカ)1.8gを混合し速やか
に乾燥重量が5.97g/m2 になるように塗布乾燥し
た。さらにこの塗布物の上に前記中間層−1を乾燥重量
が0.5g/m2 になるように乾燥した。引き続きこの
塗布物の上に、前記保護層塗液を乾燥重量が2.5g/
2 になるように乾燥し、本発明にかかわる感熱記録材
料を得た。
【0096】(実施例−2) マイクロカプセル液Cの調整 下記構造式(13)で示されるジアゾニウム化合物5g
【化13】
【0097】にメチレンクロライド15g、トリクレジ
ルフォフフェート5g、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート15gおよびm−キシリレンジイソシアナ
ートのトリメチロールプロパン3:1付加物の75重量
%酢酸エチル溶液(武田薬品株式会社:タケネートD1
10N)20gを加え、均一に混合して油相溶液を作製
した。
【0098】得られた油相溶液を7重量%のポリビニル
アルコール(クラレ株式会社:PVA217E)水溶液
60gの水相に混合した後、エースホモジナイザー(日
本精機株式会社製)を用いて8000rpmで5分間乳
化を行なった。得られた乳化液に更に50gの水を添加
した後、40℃で3時間カプセル化反応を行なって平均
粒径1.5μmのカプセル液を調整した。反応終了後に
得られた液にイオン交換樹脂(オルガノ株式会社:MB
−3)10mlを添加し30分攪拌した後、ろ過してマ
イクロカプセル液Cを得た。
【0099】マイクロカプセル液Dの調整 下記構造式(14)で示されるジアゾニウム化合物5g
【化14】 にメチレンクロライド15g、トリクレジルフォフフェ
ート5g、トリメチロールプロパントリメタクリレート
15gおよびトルイレンジイソシアネートのトリメチロ
ールプロパン3:1付加物の75重量%酢酸エチル溶液
(大日本インキ株式会社:バーノックD750)20g
を加え、均一に混合して油相溶液を作製した。
【0100】得られた油相溶液を7重量%のポリビニル
アルコール(クラレ株式会社:PVA217E)水溶液
60gの水相に混合した後、エースホモジナイザー(日
本精機株式会社製)を用いて8000rpmで5分間乳
化を行なった。得られた乳化液に更に50gの水を添加
した後、40℃で3時間カプセル化反応を行なって平均
粒径1.5μmのカプセル液を調整した。反応終了後に
得られた液にイオン交換樹脂(オルガノ株式会社:MB
−3)10mlを添加し30分攪拌した後、ろ過してマ
イクロカプセル液Dを得た。下記構造式(15)で示さ
れるカプラー化合物4.3g
【0101】
【化15】 と、下記構造式(16)で示されるカプラー化合物0.
7g
【0102】
【化16】
【0103】と1,2,3−トリフェニルグアニジン5
gとトリクレジルフォスフェート0.8gとマレイン酸
ジエチル0.2gを酢酸エチル25gに溶解した。得ら
れた溶液を8重量%のポリビニルアルコール水溶液40
gと水15g、およびドデシルベンゼンスルフォン酸ナ
トリウム0.5gを混合した水相に混合した後、エース
ホモジナイザー(日本精機株式会社製)を用いて100
00rpmで平均粒径0.5μmになるように乳化を行
った。
【0104】感熱記録材料の作成 前記ジアゾニウム化合物を含有するマイクロカプセル液
C2.5g、マイクロカプセル液D2.5gと、カプラ
ー乳化物10gを攪拌、混合し、混合した液を実施例1
で用いた、ポリエチレンテレフタレート(PET)支持
体上に固形分で15g/m2 になるように塗布、乾燥し
て感熱記録層を形成した。さらに、得られた感熱記録層
上に乾燥重量が0.5g/m2 になるように攪拌した
後、保護層液を乾燥重量が0.3g/m2 になるよう
に、塗布、乾燥して透明な感熱記録材料を作製した。そ
の後感熱記録材料の感熱層を設けた面と反対側の面に実
施例1で用いたバック層液Aを固形分で1.0g/m2
となるように塗布、乾燥して光反射防止層を設け、本発
明にかかる透明な感熱記録材料を作成した。
【0105】(比較例1)中間層を設けない以外は実施
例1と全く同様にして感熱記録材料を得た。 (比較例2)中間層−1液の中に雲母分散液を加えない
以外は実施例1と全く同様にして感熱記録材料を得た。 (比較例3)中間層−2液の中に雲母分散液を加えな以
外は実施例1と全く同様にして感熱記録材料を得た。
【0106】こうして得られた感熱記録材料を用いてサ
ーマルプリンター(富士写真フィルム株式会社FTI−
1000)を使用して、画像を記録した。得られた画像
はいずれもムラのない鮮鋭な画像であった。
【0107】<評価> (1)得られた画像の記録面と塩ビラップ(信越ポリラ
ップ350 信越ポリマー(株)製)をコンタクトさせ
50℃、80%RHで1週間保存後画像の変化を調べ
た。 (2)得られた画像の記録面同士を重ね合せ1kg/c
2 の荷重を加え40℃、90%RHで1週間保存後画
像の変化を調べた。 (3)得られた画像の記録面より200kg/cm2
荷重を1分間加え跡のつき具合を調べた。 (4)得られた感熱記録材料をサーマルプリンター(富
士写真フィルム(株)社製FTI−1000)を使用し
て25℃、20%RH、及び、25℃、70%RHで記
録し70mJ/mm2 での両条件の透過濃度差を調べ
た。
【0108】結果を表1に示す。
【表1】
【0109】表1から、実施例1及び実施例2は高温高
湿下においても画像の転写がなく、画像の変化がなく、
しかも表面のベタツキもないが、中間層を有しない比較
例1は、地肌部にカブリが生じ、画像が転写し、表面の
ベタツキも生じている。また、中間層に無機質の層状株
としての雲母が添加されていない比較例2及び比較例3
では、表面のベタツキが生じ、比較例2では、地肌部に
カブリが生じている。また、実施例1及び実施例2は塗
膜強度が高く、荷重跡がみられないが、比較例1〜ひ3
はいずれも荷重跡がみられる。さらに比較例1〜比較例
3は、実施例1及び実施例2に比べて透過濃度差が約1
0倍程度と大きくなっている。
【0110】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、湿度の
変化等に対しても、感度の変化が極めて少なく安定した
画像を維持できると共に、記録材料表面にサーマルヘッ
ドによる荷重跡や傷が生じにくい効果を発揮することが
できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の片面に熱記録又は熱現像し得る
    少なくとも1層の記録層及び中間層、保護層を順次積層
    した記録材料において、該中間層に無機質の層状化合物
    を含有することを特徴とする記録材料。
  2. 【請求項2】 無機質の層状化合物のアスペクト比が2
    0以上である請求項1に記載の記録材料。
  3. 【請求項3】 無機質の層状化合物のアスペクト比が1
    00以上である請求項2に記載の記録材料。
  4. 【請求項4】 無機質の層状化合物のアスペクト比が2
    00以上である請求項3に記載の記録材料。
  5. 【請求項5】 無機質の層状化合物が、雲母である請求
    項1に記載の記録材料。
  6. 【請求項6】 雲母が、膨潤性のフッ素系合成雲母であ
    る請求項5に記載の記録材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004042653A (ja) * 2002-07-12 2004-02-12 Nitto Denko Corp ハードコートフィルム
CN100372693C (zh) * 2003-03-03 2008-03-05 王子制纸株式会社 热转印接收片材
WO2011046080A1 (ja) 2009-10-14 2011-04-21 王子製紙株式会社 感熱記録材料

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