JPH1019082A - 液体封入式防振装置 - Google Patents

液体封入式防振装置

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JPH1019082A
JPH1019082A JP17100396A JP17100396A JPH1019082A JP H1019082 A JPH1019082 A JP H1019082A JP 17100396 A JP17100396 A JP 17100396A JP 17100396 A JP17100396 A JP 17100396A JP H1019082 A JPH1019082 A JP H1019082A
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洋一 河本
Sumio Uchida
純生 内田
Shinichi Kusashita
真一 草下
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 液体封入式防振装置において、噴流効果を十
分に発揮させることにより、特に低周波領域の振動に対
する減衰効果の向上を図る。 【解決手段】 横向きの内筒体と外筒体2とを弾性体3
により連結し、内筒体より上側に平衡室を、下側に受圧
室をそれぞれ形成する。両室を互いに連通する一対のオ
リフィス6,7を、それぞれ、内筒体の軸線を挟んで左
右の両側位置に、内筒体の軸線X方向に互いに離して形
成する。両室に液体を封入する一方、平衡室の上側に気
体を封入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自動車の
エンジンマウントやサスペンションブッシュ等に用いら
れる円筒形の液体封入式防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の液体封入式防振装置
として、内筒体と外筒体とを弾性体により連結するとと
もに、この弾性体の内部に、受圧室と平衡室とそれら両
室を連通するオリフィスとからなる減衰系を設け、上記
受圧室及び上記平衡室の内部に封入された液体が上記オ
リフィスを通じて流動する際の液柱共振等により振動を
減衰させるようにしたものが知られている(例えば、特
開昭62−224746号公報参照)。このものでは、
入力される振動の周波数に対応して減衰系の損失係数 t
anδが最大値となるピーク周波数域において、オリフィ
スを通じての液柱共振が生じ、これにより、上記振動が
最も効果的に減衰されるようになっている。ここで、上
記ピーク周波数fz は、上記オリフィスの断面積と長さ
とを、それぞれ、a,Lとして、簡易的に、 fz = α×√(a/L) (αは定数) と表される。一方、上記オリフィスを流動する流体マス
Mは、このオリフィス内を流動する液体の密度をρとし
て、 M = a×L×ρ と表される。つまり、オリフィスの長さLが長いほど、
オリフィスを流動する流体により大きなマス効果が得ら
れ、これにより、低周波領域の振動に対してより大きな
減衰効果が得られるようになっている。
【0003】ところで、上記オリフィスにおいて発生す
る液柱共振により、このオリフィス内の液体は上記両液
室間を交互に激しく流動し、このオリフィスから上記平
衡室内に流入する際に、このオリフィスの上記平衡室に
臨む開口の向きに噴流となって進む。このような液体の
流れを図9に基づいて説明すると、オリフィス100か
ら平衡室110内に流入する液体は、このオリフィス1
00の開口101から噴流120となって流入すること
になる。この際、上記オリフィス100を流動する流体
マスMは、上記液体Lの密度をρとして、 M = a×(L+L´)×ρ と表される。つまり、上記オリフィス100の見掛けの
オリフィス長さが、上記噴流120の長さL´だけ長く
なったのと同様の効果(以下、噴流効果という)が得ら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
液体封入式防振装置においては、受圧室と平衡室とをそ
れぞれ連通する一対のオリフィスが、外筒体の内周面に
沿う一の円周上において内筒体を挟んだ両側位置にそれ
ぞれ形成されており、それらのオリフィスの平衡室側の
開口が上記円周上で対向する構成になっている。このよ
うな構成の従来の液体封入式防振装置の平衡室内におけ
る噴流の流れについて、図10に基づいて説明すると、
同図において、一対のオリフィス200,210の平衡
室220側の一対の開口201,211が上記平衡室2
20に臨んで外筒体の内周面(図示省略)に沿って対向
しているため、上記両開口部201,211からそれぞ
れ流入する噴流202,212は、上記平衡室220の
中央で互いに衝突してしまうことになる。このため、上
記噴流202又は212の長さは、長くても上記外筒体
の内周面上における上記両開口201,211の間隔d
の半分にしかなり得ず、十分な噴流効果が得られない。
従って、オリフィスを流動する流体によるマス効果を十
分に増大させ得ないため、低周波領域の振動に対して十
分な減衰効果を得られないという不都合がある。
【0005】また、上記従来の液体封入式防振装置にお
いて平衡室に空気を封入してエアダイヤフラムとして用
いる場合、平衡室に噴出した噴流が互いに衝突すると、
上記封入空気を巻き込むことによりこの空気が液体中に
混入し易くなる。そして、上記封入空気が液体の中に混
入すると、オリフィスを通過する液体中で気泡が発生す
るため、オリフィスにおける液体の所定の流動量を確保
することができず、このオリフィスにおいて所期の減衰
効果が得られないという不都合がある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、オリフィスに
よる噴流効果を十分に発揮させることにより、特に低周
波領域の振動に対する減衰効果の向上を図ることにあ
る。併せて、平衡室に空気を封入した場合においても、
噴流同士の衝突による上記空気の巻き込みを防止するこ
とにより、常に、所期の減衰効果が得られるようにする
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、内筒体と、この内筒体の周
囲を囲む外筒体と、この外筒体と上記内筒体との間に介
装されて両者を連結する弾性体と、この弾性体内に画成
されてそれぞれ液体が封入された受圧室と平衡室と、上
記内筒体を挟んで両側位置にそれぞれ形成され、上記受
圧室と上記平衡室とを互いに連通する一対のオリフィス
とを備えた液体封入式防振装置を前提とする。このもの
において、上記一対のオリフィスを、上記液体が上記受
圧室から上記平衡室の側に流動した際に、上記平衡室側
の各開口からこの平衡室内に対し上記液体が互いに衝突
しない向きに流入するよう配設する構成とするものであ
る。
【0008】上記の構成の場合、内筒体もしくは外筒体
に入力される振動によって一対のオリフィスの両方にお
いて発生する液柱共振により、それらのオリフィスの平
衡室側の開口から一対の噴流が上記平衡室内に流入す
る。そして、これらの噴流が上記一対の開口のそれぞれ
からそれぞれの開口の向きに伸びて互いに衝突すること
がないため、上記一対の噴流は互いに邪魔されることな
く十分に長く伸びることができる。これにより、上記オ
リフィスを流動する流体によるマス効果を十分に大きく
させることが可能になる。つまり、液体封入式防振装置
において見掛けのオリフィス長を長くして十分な噴流効
果を得ることが可能になり、これにより、低周波領域の
振動に対する減衰効果を十分に向上させることが可能に
なる。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、平衡室を受圧室よりも上側位置に配置し、
上記平衡室の一部に、この平衡室に封入された液体の液
面が一対のオリフィスの平衡室側の各開口よりも上方に
位置するよう、気体を封入する構成とするものである。
【0010】上記の構成の場合、請求項1記載の発明に
よる作用に加えて、平衡室内で噴流が互いに衝突するこ
とがないため、噴流が上記平衡室に封入された気体を巻
き込むことがなく、これにより、上記気体の液体への混
入が防止される。このため、上記液体中での気泡発生が
防止され、オリフィスを通じての液体の流動量が確保さ
れる。しかも、上記平衡室内の液面位置が、上記一対の
オリフィスの開口よりも上側位置にあるため、上記各オ
リフィスを通じての液体の流動が確保される。これらに
より、上記一対のオリフィスにおいて常に所期の減衰効
果を得ることが可能になる。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の発明における一対のオリフィスの平衡室側の
各開口の向きを、この各開口から上記平衡室内に流入す
る液体の各流線がそれぞれ上記両開口を結んだ仮想線か
ら離れる向きに延びるよう設定する構成とするものであ
る。
【0012】上記の構成の場合、請求項1又は請求項2
記載の発明における一対のオリフィスの平衡室側の各開
口の向きがそれぞれ特定される。すなわち、上記各開口
の向きが、これらの各開口から上記平衡室内に流入する
液体の各流線が上記両開口を結んだ仮想線から離れる向
きに延びるように設定されているため、上記各開口から
上記平衡室内に流入する噴流は、それぞれ、上記仮想線
から離れる向きに延びて行き、互いに衝突することがな
い。従って、上記各噴流同士の衝突が確実に防止され、
これにより、上記請求項1又は請求項2記載の発明によ
る作用を確実に得ることが可能になる。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明における各オリフィスを、内筒体の軸線方向に互いに
離れた各位置において互いに平行な面に沿って延び、か
つ、受圧室と平衡室との間を外筒体の内周面に沿って延
びるよう形成する構成とするものである。
【0014】上記の構成の場合、請求項3記載の発明に
おける一対のオリフィスの配置が具体的に特定され、こ
れにより、これらのオリフィスの平衡室側の各開口の位
置及び向きが具体的に特定される。すなわち、これらの
オリフィスは、平衡室内に臨んで内筒体の軸線方向に離
れて互い違いに開口し、かつ、それらの向きが互いに平
行になるように設定される。このため、上記一対の開口
から上記平衡室内に流入する噴流は、それぞれ、外筒体
の内周面に沿って互いに平行に伸びてゆき、上記外筒体
の内周面に沿った上記開口同士の間隔と等しい長さまで
伸びることが可能である。従って、噴流同士が平衡室の
中央で互いに衝突してしまう従来の液体封入式防振装置
と比較して、噴流の長さを略2倍にさせることが可能に
なり、これにより、請求項3記載の発明による作用を確
実に得ることが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0016】図1〜図5は、本発明の実施形態に係る液
体封入式防振装置を自動車のエンジンマウントとして適
用した例を示し、図1において、1は軸線Xが略水平方
向となるよう配置されるとともに振動発生源であるエン
ジン(図示省略)に連結された内筒体、2はこの内筒体
1の周囲を囲むよう配置されるとともに振動受部である
車体側(図示省略)に連結された外筒体、3はこの外筒
体2と上記内筒体1との間に介装されて両者を互いに連
結する弾性体である。また、4はこの弾性体3内におい
て振動入力方向である鉛直方向(図1,図2及び図4に
おける上下方向;以下、単に上下方向という)の上側位
置に画成された平衡室、5は上記弾性体3の下側位置に
画成された受圧室、6,7(図2参照)は上記内筒体1
の軸線Xを挟んで上下方向に直交する方向(図1,図3
及び図5における左右方向;以下単に左右方向という)
の両側位置にそれぞれ形成され、上記平衡室4及び上記
受圧室5を互いに連通する一対のオリフィスである。な
お、上記平衡室4及び上記受圧室5には、気体8と液体
9とが封入されており、上記内筒体1が上記エンジンの
自重を受ける1G負荷状態で、上記液体9の液面9aが
上記一対のオリフィス6,7の上記平衡室側の両開口6
a,7a(図2参照)よりも上方に位置するようになっ
ている上記弾性体3は、図4及び図5にも示すように、
外周側位置に窓付きの補強筒10を備えており、この補
強筒10を外周側位置に埋め込んだ状態でこの補強筒1
0及び上記内筒体1と一体にゴムの加硫成形により形成
されている。そして、上記弾性体3は、上記補強筒10
の外周面に加硫接着されたゴム層31を介して上記外筒
体2内に圧入されてこの外筒体2と一体的に連結されて
いる。上記補強筒10の上下方向両側には、それぞれ、
窓部10a,10bが形成されており、上記弾性体3に
おいて上記各窓部10a,10bに対応する位置には、
それぞれ、凹部3a,3b(図2参照)が形成されてい
る。そして、これらの凹部3a,3bのうち、上側に配
置された凹部3aと上記外筒体2の内周面2aとに画成
されて上記平衡室4が形成されており、同様に、下側に
配置された上記凹部3bと上記外筒体2の内周面2aと
により上記受圧室5が形成されている。また、上記弾性
体3は、上記凹部3a及び3b内においてそれぞれ上下
方向に突出するよう形成されたストッパ部3c,3dを
備えており、これらのストッパ部3c,3dは、それぞ
れ、上記外筒体2の内周面2aに当接することにより、
弾性体3の上下方向への変形を制限するようになってい
る。
【0017】上記一対のオリフィス6,7は、それぞ
れ、上記内筒体1を挟んで左右両側位置に軸線X方向に
平行に互いに離れて配置されており、ゴム層31が平衡
室4から受圧室5まで切り欠かれた凹溝部と外筒体2の
内周面2aとにより円弧状に画成されている。すなわ
ち、上記オリフィス6は、図2及び図3に示すように、
弾性体3内の上記軸線X方向の後側(図2における右
側、図3における上側)寄りに配置されており、上記オ
リフィス7は、上記弾性体3内の上記軸線X方向の前側
(図2における左側、図3における下側)寄りに配置さ
れている。そして、上記一対のオリフィス6,7は、図
3に示すように、平衡室4内に臨んで上記軸線X方向の
後側寄りと前側寄りとに互い違いに開口しており、これ
らの開口6a,7aの開口方向は、どちらも上記軸線X
に直交する方向に設定されている。
【0018】なお、図2及び図3中、15,15,…は
弾性体3の前後端側の外周面に一体形成されたシールリ
ップである。
【0019】つぎに、上記実施形態に係る液体封入式防
振装置を適用したエンジンマウントの作用・効果を説明
する。
【0020】エンジンが発生する振動が内筒体1に伝達
されると、この内筒体1が外筒体2に対して上下方向に
相対的に変位することにより、平衡室4の容積と受圧室
5の容積とが交互に拡大又は縮少することになる。これ
により、液体9は一対のオリフィス6及び7を通じて強
制的に流動させられ、この流動に伴って上記一対のオリ
フィス6及び7において発生する液柱共振等により上記
振動が減衰される。この際、上記平衡室4内に封入され
ている気体8が圧縮又は膨脹されることにより、上記液
体9の上記平衡室4と上記受圧室5の間での移動に伴う
体積変動が吸収されるため、上記液体9の上記一対のオ
リフィス6及び7を介しての流動量が確保される。
【0021】上記一対のオリフィス6及び7において発
生する液柱共振により、液体9は、上記一対の開口6a
及び7aのそれぞれから平衡室4内に噴流となって流入
するが、この際、図6に示すように、それらの噴流6
1,71は、上記の互い違いに配置された開口6a,7
aからそれぞれ噴出して外筒体2の内周面2aに沿って
互いに平行に伸びて行くため、互いに衝突することがな
い。このため、上記一対の噴流61及び71は、互いに
邪魔されることなく、上記外筒体2の内周面2aに沿っ
て上記両開口6a及び7aの間隔と等しい長さまで伸び
ることができる。従って、噴流同士が平衡室の中央で互
いに衝突してしまう従来の液体封入式防振装置と比較し
て、上記噴流61及び71の長さを略2倍にさせること
ができるため、見掛けのオリフィス長の増大により上記
一対のオリフィス6及び7を通して流動する液体9のマ
ス効果を十分に大きくさせることができ、これにより、
低周波領域の振動に対する減衰効果の向上を十分に図る
ことができる。また、上記一対の噴流61及び71が互
いに衝突することがないため、これらの噴流61又は7
1が上記平衡室4内に封入された気体8を巻き込むこと
がなく、上記気体8が液体9中に混入することがない。
このため、上記液体9中に混入した気体8が気泡となる
ことがなく、上記一対のオリフィス6,7を通じて流動
する液体9の流動量が減少されることがない。これによ
り、上記一対のオリフィス6,7において常に所期の減
衰効果を得ることができる。
【0022】図7は、本実施形態に係る液体封入式防振
装置を用いて、入力される振動の周波数fに対する損失
係数 tanδの値の変化を測定したものである。同図に実
線Aで示すように、従来の液体封入式防振装置(同図に
破線Bで示す)と比較して、低周波領域において、損失
係数 tanδの値が増大している。つまり、本実施形態に
係る液体封入式防振装置では、従来の液体封入式防振装
置と比較して低周波領域の振動に対する減衰効果が向上
している。
【0023】<他の実施形態>なお、本発明は、上記実
施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形
態を包含するものである。すなわち、上記実施形態で
は、一対のオリフィス6及び7を外筒体2の内周面に沿
って円弧状に形成しているが、これに限らず、例えば、
弾性体3の内筒体1寄りの位置に形成してもよい。ま
た、上記実施形態では、一対のオリフィス6及び7を軸
線X方向に互いに平行に離して形成しているが、これに
限らず、例えば、図8に示すように、一対のオリフィス
301及び302について、それら各開口の向きを、平
衡室300に対して開口303から流入する噴流304
の流線305と、上記平衡室300に対して開口306
から流入する噴流307の流線308とが、それぞれ、
上記両開口303及び306同士を結んだ仮想線309
から離れるように設定すればよい。
【0024】上記実施形態では、液体封入式防振装置と
して平衡室4内に気体8を封入したものを用いている
が、これに限らず、平衡室4及び受圧室5に液体9のみ
を封入したものを用いてもよい。この場合、平衡室の一
部を薄肉の可撓性ダイヤフラムにより画成することによ
り、上記平衡室を拡縮可能に形成すればよい。
【0025】上記実施形態では、内筒体1をその軸線X
が略水平方向を向くよう配置しているが、これに限ら
ず、平衡室4が受圧室5よりも上側位置に配置されてい
ればよい。
【0026】上記実施形態では、液体封入式防振装置を
自動車のエンジンマウントに適用した例を示している
が、これに限らず、例えば自動車のサスペンションブッ
シュ等種々の適用が可能である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における液体封入式防振装置によれば、一対のオリフ
ィスのそれぞれから平衡室内に流入する一対の噴流が、
互いに衝突することなく十分に長く伸びることができる
ため、上記一対のオリフィスを流動する液体のマス効果
を十分に増大させることができ、これにより、低周波領
域の振動に対して十分な減衰効果を得ることができる。
【0028】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、平衡室内の気体が噴
流に巻き込まれて液体中に混入することを防止すること
により、上記液体中での気泡の発生を防止することがで
き、オリフィスを通じての液体の流動量を確保すること
ができる。これにより、上記オリフィスにおいて常に所
期の減衰効果を得ることができる。
【0029】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
1又は請求項2記載の発明における一対のオリフィスの
平衡室側の各開口の向きが特定され、上記一対のオリフ
ィスから噴出される噴流同士の衝突が確実に防止され
る。これにより、上記請求項1又は請求項2記載の発明
による作用を確実に得ることができる。
【0030】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
3記載の発明における一対のオリフィスの配置が具体的
に特定され、これにより、これらのオリフィスの平衡室
側の各開口の位置及び向きがが具体的に特定される。こ
れにより、請求項3記載の発明による作用を確実に得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す横断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る弾性体の右側面図であ
る。
【図3】図2の弾性体の上面図である。
【図4】図1のA−A線における断面図である。
【図5】図1のB−B線における断面図である。
【図6】平衡室を中心として一対のオリフィスを周方向
に展開した図である。
【図7】入力される振動の周波数とこの周波数に対する
損失係数との関係を表す図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る図6相当図であ
る。
【図9】オリフィスから流入する噴流を示す概念図であ
る。
【図10】従来の液体封入式防振装置に係る図6相当図
である。
【符号の説明】
1 内筒体 2 外筒体 2a 外筒体の内周面 3 弾性体 4,300 平衡室 5 受圧室 6,7,301,302 オリフィス 6a,7a,303,306 開口 8 気体 9 液体 305,308 流線 309 仮想線 X 軸線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒体と、 上記内筒体の周囲を囲む外筒体と、 上記内筒体と上記外筒体との間に介装されて両者を連結
    する弾性体と、 上記弾性体内に画成され、それぞれ液体が封入された受
    圧室と平衡室と、 上記内筒体を挟んで両側位置にそれぞれ形成され、上記
    受圧室と上記平衡室とを互いに連通する一対のオリフィ
    スとを備えた液体封入式防振装置において、 上記一対のオリフィスは、上記液体が上記受圧室から上
    記平衡室の側に流動した際に、上記平衡室側の各開口か
    らこの平衡室内に対し上記液体が互いに衝突しない向き
    に流入するよう配設されていることを特徴とする液体封
    入式防振装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 平衡室は受圧室よりも上側位置に配置されており、 上記平衡室の一部には、この平衡室に封入された液体の
    液面が一対のオリフィスの平衡室側の各開口よりも上方
    に位置するよう気体が封入されていることを特徴とする
    液体封入式防振装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、 一対のオリフィスの平衡室側の各開口の向きは、この各
    開口から上記平衡室内に流入する液体の各流線がそれぞ
    れ上記両開口を結んだ仮想線から離れる向きに延びるよ
    う設定されていることを特徴とする液体封入式防振装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 各オリフィスは、内筒体の軸線方向に互いに離れた各位
    置において互いに平行な面に沿って延び、かつ、受圧室
    と平衡室との間を外筒体の内周面に沿って延びるよう形
    成されていることを特徴とする液体封入式防振装置。
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