JPH10188363A - 光ディスクの初期化装置及び初期化方法 - Google Patents

光ディスクの初期化装置及び初期化方法

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JPH10188363A
JPH10188363A JP8341798A JP34179896A JPH10188363A JP H10188363 A JPH10188363 A JP H10188363A JP 8341798 A JP8341798 A JP 8341798A JP 34179896 A JP34179896 A JP 34179896A JP H10188363 A JPH10188363 A JP H10188363A
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optical disk
light
initialization
substrate
disk
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JP8341798A
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Yoshihiro Akimoto
義浩 秋元
Noriko Kikuchi
紀子 菊地
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の欠陥を発生させるようなことがなく、
短時間で光ディスクの初期化を行うことが可能な光ディ
スクの初期化装置及び初期化方法を提案する。 【解決手段】 本発明にかかる光ディスクの初期化装置
は、例えば相変化型光ディスクを初期化する光ディスク
の初期化装置であって、光ディスクの全面に対して光の
照射を行う光源と、この光源と光ディスクとの間に配設
されるフィルタとを有し、このフィルタが、上記光源か
ら出射された光のうち、光ディスクを構成する基板の吸
収波長領域の光を減衰させるものである。また、光ディ
スクの初期化方法は、例えば相変化型光ディスクを初期
化する際、光源からの光を基板の吸収波長領域の光を減
衰させるフィルタを介して光ディスクに照射することに
より光ディスクの初期化を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光を照射すること
により情報信号の記録再生を行う光ディスクに対して初
期化を行う光ディスクの初期化装置及び光ディスクの初
期化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ光の照射により情報信号の記録再
生が行われる光ディスクとしては、光磁気ディスク、相
変化型光ディスク等の光ディスクが提案されている。
【0003】これらの光ディスクは、いずれもポリカー
ボネート等のプラスチック或いはガラス製の透明基板上
に記録膜や反射膜等の機能膜からなる記録層が形成され
た構成となっている。
【0004】このような光ディスクとしては、予めエン
ボスピットが形成され、再生専用として利用される光デ
ィスクと、光磁気ディスクや相変化型光ディスクのよう
に情報信号を必要に応じて記録再生が可能な光ディスク
とがある。この情報信号の記録再生が可能な光ディスク
のうち、相変化型光ディスクは、記録再生時において、
外部磁界を印加する必要がないので、光磁気ディスクと
比較して記録再生装置の小型化が可能であり、かつ、オ
ーバーライトを容易に行うことが可能であり、次世代の
情報記録媒体として研究が進められている。
【0005】この相変化型光ディスクにおいては、記録
工程、再生工程、消去工程をレーザ光の出力を高、中、
低と三段階に変化させることによって行う。
【0006】上記の記録工程では、記録する情報信号に
応じて高出力のレーザ光を結晶状態となっている記録層
に照射し、記録層の温度を融点以上に上昇させることに
よって冷却時に記録層がアモルファス状態になるように
変化させる。このとき、記録層は、結晶状態と反射率が
異なるので、記録ピットを形成することが可能である。
【0007】また、上記の再生工程では、低出力のレー
ザ光を照射することによって、上記の結晶状態とアモル
ファス状態とで記録層の光学定数が異なることによる反
射率の違いを検出することによって情報信号の再生を行
う。
【0008】また、上記の消去工程では、記録層に記録
工程時よりも低く、かつ、再生工程時よりも高い出力の
レーザ光を照射し、記録層を結晶化温度以上、融点以下
にすることによって、冷却時において、記録層を結晶状
態にすることによって情報信号の消去を行う。
【0009】ところで、相変化型光ディスクの記録層
は、成膜時において、真空蒸着法やスパッタリング法の
非平衡プロセスで形成されるので、通常、アモルファス
状態となっている。この記録層がアモルファス状態のと
きにおいては、記録再生時の反射率が非常に小さくな
り、フォーカシングやトラッキングを安定してかけるこ
とが困難となる。したがって、相変化型光ディスクで
は、初期の状態で記録層をアモルファス状態から結晶状
態に変化させる光ディスクの初期化が行われる。このよ
うに相変化型光ディスクは、記録層を結晶状態にするこ
とによって、反射率を大きくし、フォーカシングやトラ
ッキングが安定してかかるようにする光ディスクの初期
化が必要不可欠である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したような光ディ
スクの初期化方法は、連続発光するレーザ光を光学系で
集束させることにより、幅広のスポットに形成して初期
化を行う。そして、このレーザ光は、長軸方向を、光デ
ィスクのトラックと直交させて走査される。そして、こ
の光ディスクの初期化方法は、光ディスクを回転させた
状態で、光ディスクの半径方向に集束したレーザ光を走
査させることにより光ディスクの初期化を行っていた。
【0011】しかしながら、この光ディスクの初期化方
法は、光ディスク上をレーザ光により走査しないと全面
を初期化することができないため、非常に多くの時間を
要するという問題点がある。
【0012】そこで、近年、上述のようなレーザ光を使
用する光ディスクの初期化方法に代えて、短時間で初期
化することが可能なキセノンランプを使用する光ディス
クの初期化方法の開発が進められている。このキセノン
ランプを使用する光ディスクの初期化方法によれば、1
回の発光で光ディスクの全面を初期化することが可能で
ある。
【0013】しかし、このキセノンランプから発光され
る光は、発光スペクトルとして紫外線領域の波長を含ん
でいるので、ポリカーボネート等の合成樹脂基板に吸収
される。このように、キセノンランプを使用した光ディ
スクの初期化においては、合成樹脂基板が光を吸収する
ことによって温度が上昇してしまう等の不都合が生じ、
欠陥を発生させる等の問題点がある。
【0014】そこで、本発明は、上述のような問題点に
鑑みて提案されたものであり、光ディスクの初期化によ
って基板の欠陥を発生させるようなことがなく、かつ、
短時間で光ディスクの初期化を行うことが可能な光ディ
スクの初期化装置及び光ディスクの初期化方法を提案す
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決する
本発明にかかる光ディスクの初期化装置は、記録膜の状
態を変化させて情報信号の記録再生が行われる光ディス
クを初期化する光ディスクの初期化装置において、光デ
ィスクの全面に対して光の照射を行う光源と、光源と光
ディスクとの間に配設されるフィルタとを有し、フィル
タが、上記光源から出射された光のうち、基板の吸収波
長領域の光を減衰させることを特徴とするものである。
【0016】なお、上述の光ディスクの初期化装置にお
いて、フィルタが、光源から出射される光のうち、紫外
線領域の波長の光を減衰させるようにしても良い。
【0017】また、上述の光ディスクの初期化装置にお
いて、基板が、例えばポリカーボネートからなるものを
使用して良い。
【0018】また、上記の光ディスクの初期化装置にお
いては、光源が、例えばキセノンランプを使用しても良
い。
【0019】このように構成された光ディスクの初期化
装置は、基板の全面に対して光の照射を行う光源と、光
源と基板との間に配設され、上記光源から出射された光
のうち、基板の吸収波長領域の光を減衰するフィルタと
を有するので、基板が光を吸収するようなことがなく光
ディスクの初期化を行うことが可能となる。したがっ
て、この光ディスクの初期化装置によれば、基板に欠陥
を発生させるようなことがなく、光ディスクを初期化す
ることが可能となる。
【0020】また、本発明にかかる光ディスクの初期化
方法は、記録膜の状態を変化させて情報信号の記録再生
が行われる光ディスクを初期化する際、光源からの光を
基板の吸収波長領域の光を減衰させるフィルタを介して
光ディスクに照射することにより光ディスクの初期化を
行うことを特徴とするものである。
【0021】なお、上述の光ディスクの初期化方法にお
いては、光源から出射される光のうち、紫外線領域の波
長の光を減衰させるようにしても良い。
【0022】また、上述の光ディスクの初期化方法にお
いては、基板をポリカーボネートからなるものとしても
よい。
【0023】また、上記の光ディスクの初期化方法にお
いては、光源をキセノンランプとしても良い。
【0024】このような光ディスクの初期化方法は、基
板の全面に対して光を照射する光源と基板との間に、光
源から出射された光のうち、基板の吸収波長領域を減衰
するフィルタを配設させて光ディスクの初期化を行うの
で、基板が光を吸収するようなことがなく光ディスクの
初期化を行うことが可能となる。したがって、この光デ
ィスクの初期化装置によれば、基板に欠陥を発生させる
ようなことなく、光ディスクを初期化することが可能と
なる。
【0025】なお、上述の光ディスクの初期化方法にお
いて、光ディスクを動かしながら光源からの光を光ディ
スクに照射するようにしてもよい。
【0026】また、光源からの光が光ディスクに照射し
ている間に、光ディスクを0.02回転以上回転させて
もよい。
【0027】このような光ディスクの初期化方法は、光
ディスクの初期化を行う際に、光ディスクを動かしなが
ら初期化を行うことによって、光ディスクの全面亘って
ほぼ均一に初期化を行うことが可能である。また、この
光ディスクの初期化方法は、光源からの光が光ディスク
に照射している間に、光ディスクを0.02回転以上回
転させることにより、さらに初期化の均一性を向上させ
ることが可能である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる光ディスク
の初期化装置及び光ディスクの初期化方法について図面
を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施の形態に
かかる光ディスクの初期化装置及び光ディスクの初期化
方法は、本発明を適用した好適な具体例の一例であるか
ら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更が可能であ
る。
【0029】本実施の形態にかかる光ディスクの初期化
装置1は、図1に示すように、光ディスク2に対して光
を照射するキセノンランプ3と、キセノンランプ3を所
定の位置に固定する固定用スタンド4と、光ディスク2
が載置される載置台5と、所定の波長領域の光を減衰さ
せるフィルタ6とからなる。
【0030】この固定用スタンド4は、キセノンランプ
3を所定の位置に固定するとともに、キセノンランプ3
と光ディスク2との間隔を自在に変更することが可能と
なっている。なお、本実施の形態において、この固定用
スタンド4は、光ディスク2の全面を均一に初期化する
ことができるように、キセノンランプ3と光ディスク2
との間隔t1を約20cmとなるようにキセノンランプ
3を固定している。
【0031】載置台5には、光ディスク2が載置され、
この載置された光ディスク2の略中心位置にスピンドル
モータ7が配設されている。上記の光ディスク2は、初
期化時において、所定の回転数で回転される。
【0032】キセノンランプ3は、固定用スタンド4に
固定されて、光ディスク2から間隔t1で配設されてい
る。ここで、キセノンランプ3は、載置台5に載置され
た光ディスク2の略中心部から垂直方向上に配設されて
いる。また、キセノンランプ3は、上述のように配設さ
れ、光ディスク2への発光パワーが調整されることによ
って、光ディスク2の全面に亘って均一に照射させるこ
とが可能となり、光ディスク2を構成する記録層を結晶
状態とすることが可能である。また、このキセノンラン
プ3の光ディスク2に対向する面には、キセノンランプ
3から出射される光のうち、波長が紫外線領域である光
を減衰させることが可能なフィルタ6が配設されてい
る。
【0033】このフィルタ6は、上記のキセノンランプ
3と光ディスク2との間に配設されている。また、この
フィルタ6は、光ディスク2と対向するように配設され
ている。したがって、このフィルタ6は、キセノンラン
プ3から出射される紫外線領域の波長を有する光を減衰
させることが可能である。したがって、このフィルタ6
は、光ディスク2に対して紫外線領域の波長の光を入射
させないようにすることが可能である。
【0034】上述したような光ディスクの初期化装置1
を構成する載置台5に載置されている光ディスク2は、
図2に示すように、射出成形技術により成形されて、一
方面が凹凸状に形成されることによって溝8aが形成さ
れたディスク基板8と、このディスク基板8の溝8aが
形成されている面に積層された記録層9と、この記録層
9上に積層された紫外線硬化樹脂からなる保護層10と
が積層されてなる。
【0035】ディスク基板8は、本実施の形態におい
て、ポリカーボネートが成形されてなり、約1.2mm
厚に成形されている。ここで、ディスク基板8は、図3
に示すような透過率を示す。なお、図3は、縦軸を光の
透過率[%]とし、横軸を光の波長[nm]として示し
た図である。この図3によれば、ディスク基板8は、約
400nm以下の紫外線領域の波長の光に対して透過率
が小さくなっている。すなわち、このディスク基板8
は、紫外線領域の波長の光を吸収することとなる。な
お、このディスク基板8は、ポリカーボネートからなる
基板に限らず、透明な材料からなる基板であれば良い。
【0036】記録層9は、記録再生時において、相状態
が変化することによって記録ピットが形成される層であ
る。本実施の形態においては、この記録層9の相状態を
結晶状態にするために初期化を施す。また、本実施の形
態において、記録層9は、上述のディスク基板8上に積
層され、第1の誘電体膜としてZnS−SiO2を約1
00nm、記録膜としてGeSbTeを約20nm、第
2の誘電体膜としてZnS−SiO2を約20nm、反
射膜としてAlを約100nmをこの順に積層させてな
る。なお、本実施の形態においては、これら第1の誘電
体膜、記録膜、第2の誘電体膜、反射膜をRFスパッタ
リング法により積層させている。
【0037】保護層10は、本実施の形態において、紫
外線硬化樹脂で構成されている。この保護層10は、記
録層9上に形成されることによって、記録層9の腐食等
を防止する。この保護層10は、記録層9上に例えばス
ピンコート法によって形成される。なお、本実施の形態
において、この保護層10は、約15μmとなるように
形成されている。
【0038】このように構成された光ディスクの初期化
装置1は、キセノンランプ3と光ディスク2との間に紫
外線領域の波長の光を減衰させるフィルタ6が配設され
ているので、図4に示すような波長依存性を有する光を
光ディスク2に照射する。なお、図4は、縦軸に光ディ
スク2に照射される光の相対パワー[%]を示し、横軸
に光ディスク2に照射される光の波長[nm]を示した
図である。なお、相対パワー[%]とは、波長555n
mの光を出射する光源の出射パワーを100としたとき
の相対値である。
【0039】図4によれば、フィルタ6をキセノンラン
プ3と光ディスク2との間に配設させないときの光の相
対パワー特性Aは、約400nm以下の紫外線領域の波
長を含む。このように、紫外線領域の波長を含む光を光
ディスク2に照射して、初期化を行うと、目視で、ディ
スク基板8内に約30程度の欠陥が発生する。このディ
スク基板8内の欠陥は、ディスク基板8が図2に示した
ような透過率と波長との関係を有する場合において、約
400nm以下の紫外線波長領域の光の吸収が大きいこ
とに起因する。したがって、このディスク基板8は、キ
セノンランプ3からの光に含まれる紫外線波長領域の光
を吸収することによって、欠陥が生じてしまう。
【0040】一方、フィルタ6をキセノンランプ3と光
ディスク2との間に配設させて初期化を行ったときの光
の相対パワー特性Bは、約400nm以下の紫外線波長
領域の光が減衰されている。このように、フィルタ6を
キセノンランプ3と光ディスク2との間に配設させるこ
とによって、キセノンランプ3は、光ディスク2に対し
て紫外線領域の波長を含まない光を照射することが可能
となる。このように、紫外線領域の波長を含まない光を
光ディスク2に対して照射したとき、上述のようなディ
スク基板8の欠陥は、発生しない。
【0041】したがって、この光ディスクの初期化装置
1は、キセノンランプ3を用いて光を照射し、光ディス
ク2の初期化を行っても、ディスク基板8が吸収する紫
外線波長領域の光をカットすることが可能となる。した
がって、この光ディスクの初期化装置1によれば、ディ
スク基板8に欠陥を生じさせずに初期化を行うことが可
能である。
【0042】また、光ディスク2の初期化を行う際に、
光ディスク2を例えばスピンドルモータ7等の光ディス
ク駆動手段によって回転させても良い。
【0043】ここで、図5は、縦軸に反射率の周内変動
率[%]とし、横軸を光ディスク2の移動量[rot/
1flash]及び回転数[rpm]として示した図で
ある。 なお、反射率の周内変動率とは、光ディスク2
を構成する記録層9の全面において反射率を測定したと
きの反射率の変動率である。また、移動量とは、1回の
照射時間内に光ディスク2が回転した量である。また、
図5に示した反射率の測定においては、キセノンランプ
3の1回の照射時間を約400μsecとし、光ディス
ク2の回転数を2000〜5000rpmの範囲で変化
させることによって光ディスク2の1回の照射時間内に
おける移動量を変化させている。
【0044】この図5によれば、移動量が約0.013
rot/1flashのとき、反射率の周内変動率が約
16%となり、移動量が約0.017rot/1fla
shのとき、反射率の周内変動率が約12%となり、移
動量が約0.02rot/1flash以上となると、
反射率の周内変動率が約10%以下となっている。
【0045】このように、光ディスクの初期化装置1
は、光ディスク2の移動量を約0.02rot/1fl
ash以上となるように光ディスク2の回転数を約30
00rpm以上とすることによって、反射率の周内変動
率が約10%以下とすることが可能となる。したがっ
て、この光ディスクの初期化装置1によれば、光ディス
ク2を構成する記録層の反射率を光ディスク2の全面に
亘ってほぼ均一に初期化することが可能となる。
【0046】以上説明したように、上述したような光デ
ィスクの初期化装置1によれば、キセノンランプ3と光
ディスク2との間に紫外線波長領域の光を減衰するフィ
ルタ6を配設させることにより、ディスク基板8が紫外
線波長領域の光を吸収するようなことがない。したがっ
て、この光ディスクの初期化装置1は、キセノンランプ
3を光源として使用しても、ポリカーボネートからなる
ディスク基板8に欠陥を発生させることなく、高速に初
期化を行うことが可能である。
【0047】また、上述の光ディスクの初期化装置1
は、光ディスク2の初期化時において、光ディスク2を
約0.02rot/1flash以上の移動量で回転駆
動させながら初期化を行うことにより、光ディスク2の
全面に亘ってほぼ均一の反射率となるように光ディスク
2を初期化させることが可能である。
【0048】なお、本実施の形態においては、光源をキ
セノンランプ3とし、フィルタ6を紫外線波長領域の光
を減衰させるフィルタとし、ディスク基板8をポリカー
ボネートからなるものとしたが、これに限られず、他の
材料からなるディスク基板においてもそのディスク基板
の吸収する波長領域が判ればこの波長領域を減衰させる
フィルタを用いて光ディスクの初期化を行うことによ
り、ディスク基板の欠陥の発生を防止することが可能で
ある。
【0049】つぎに、本実施の形態にかかる光ディスク
の初期化方法について説明する。本実施の形態にかかる
光ディスクの初期化方法は、先ず、光ディスクをスピン
ドルモータ等の光ディスク駆動手段によって移動量が約
0.02rot/1flashとなるように回転駆動さ
せる。なお、本実施の形態において、キセノンランプの
1回の照射時間を約400μsecとしたとき、スピン
ドルモータは、約3000rpm以上の回転数で光ディ
スクを回転駆動させる。
【0050】次に、キセノンランプを駆動させ、回転駆
動されている光ディスクに光を照射する。このとき、キ
セノンランプと、光ディスクとの間にフィルタを挿入し
て光ディスクの初期化を行う。ここで、このフィルタ
は、光ディスクに対して照射されるキセノンランプの光
の波長のうち、基板が吸収する波長領域の光を減衰させ
るようなフィルタである。なお、本実施の形態において
は、光ディスクの基板としてポリカーボネートからなる
ディスク基板を用い、フィルタとして紫外線波長領域の
光を減衰させるフィルタを用いている。
【0051】このような光ディスクの初期化方法は、上
述のように、キセノンランプと光ディスクとの間にフィ
ルタを挿入しながら光ディスクの初期化を行うので、光
ディスクを構成するディスク基板がキセノンランプの光
を吸収するようなことがなく、光ディスクの初期化を行
うことが可能となる。したがって、この光ディスクの初
期化方法は、光ディスクの初期化をキセノンランプで行
った後においても、光ディスクを構成するディスク基板
に欠陥を発生させるようなことなく、光ディスクを初期
化することが可能となる。
【0052】また、この光ディスクの初期化方法は、光
ディスクを回転させながら初期化を行うので、光ディス
クを構成する記録層の反射率を光ディスクの全面に亘っ
てほぼ均一に初期化を行うことが可能となる。
【0053】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる光ディスク初期化装置は、記録層を結晶状態にする
ことにより初期化が行われる光ディスクと光源との間に
配設され、上記光源から出射された光のうち、基板の吸
収波長領域の光を減衰するフィルタを配設させているの
で、基板が、光源からの光を吸収するようなことがな
い。したがって、この光ディスクの初期化装置によれ
ば、光ディスクが光を吸収することによって生ずる欠陥
を生じるようなことがない。したがって、この光ディス
クの初期化装置は、高速に光ディスクの初期化を行うこ
とが可能となる。また、この光ディスクの初期化装置
は、光ディスクの初期化を行う際に、光ディスクを1回
の照射時間内に所定の移動量以上で回転駆動させること
により、光ディスク全面において反射率をほぼ均一に初
期化することが可能となる。
【0054】また、本発明にかかる光ディスクの初期化
方法は、基板の全面に対して光を照射する光源と基板と
の間に、光源から出射された光のうち、基板の吸収波長
領域を減衰するフィルタを配設させて光ディスクの初期
化を行うので、基板が、光源からの光を吸収するような
ことがない。したがって、この光ディスクの初期化方法
は、光ディスクが光を吸収することによって生ずる欠陥
を生じさせるようなことがない。したがって、この光デ
ィスクの初期化方法によれば、高速に光ディスクの初期
化を行うことが可能となる。また、この光ディスクの初
期化方法は、光ディスクの初期化を行う際に、光ディス
クを1回の照射時間内に所定の移動量以上で回転駆動さ
せながら初期化を行うことにより、光ディスク全面にお
いて反射率をほぼ均一に初期化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光ディスクの初期化装置の一例
を示す概略図である。
【図2】光ディスクの構成の一例をを示す断面図であ
る。
【図3】ポリカーボネート樹脂からなるディスク基板に
おける光透過率と、ディスク基板に照射される光の波長
の関係を示す図である。
【図4】光ディスクに照射される光の相対パワーと、光
ディスクに照射される光の波長との関係を示す図であ
る。
【図5】光ディスクの反射率の周内変動率と、光ディス
クの回転数及び移動量との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 光ディスクの初期化装置、2 光ディスク、3 キ
セノンランプ、5 載置台、6 フィルタ、7 スピン
ドルモータ、8 ディスク基板、9 記録層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録膜の状態を変化させて情報信号の記
    録再生が行われる光ディスクを初期化する光ディスクの
    初期化装置において、 光ディスクの全面に対して光の照射を行う光源と、 上記光源と光ディスクとの間に配設されるフィルタとを
    有し、 上記フィルタが、上記光源から出射された光のうち、基
    板の吸収波長領域の光を減衰させることを特徴とする光
    ディスクの初期化装置。
  2. 【請求項2】 上記フィルタが、紫外線領域の波長の光
    を減衰させることを特徴とする請求項1記載の光ディス
    クの初期化装置。
  3. 【請求項3】 上記光ディスクの基板が、ポリカーボネ
    ートからなることを特徴とする請求項1記載の光ディス
    クの初期化装置。
  4. 【請求項4】 上記光源が、キセノンランプであること
    を特徴とする請求項1記載の光ディスクの初期化装置。
  5. 【請求項5】 記録膜の状態を変化させて情報信号の記
    録再生が行われる光ディスクを初期化する際、 光源からの光を基板の吸収波長領域の光を減衰させるフ
    ィルタを介して光ディスクに照射することにより光ディ
    スクの初期化を行うことを特徴とする光ディスクの初期
    化方法。
  6. 【請求項6】 上記フィルタによって、紫外線領域の波
    長の光を減衰させることを特徴とする請求項5記載の光
    ディスクの初期化方法。
  7. 【請求項7】 上記光ディスクの基板が、ポリカーボネ
    ートからなることを特徴とする請求項5記載の光ディス
    クの初期化方法。
  8. 【請求項8】 上記光源が、キセノンランプであること
    を特徴とする請求項5記載の光ディスクの初期化方法。
  9. 【請求項9】 光ディスクを動かしながら光源からの光
    を光ディスクに照射することを特徴とする請求項5記載
    の光ディスクの初期化方法。
  10. 【請求項10】 光源からの光が光ディスクに照射して
    いる間に、光ディスクを0.02回転以上回転させるこ
    とを特徴とする請求項9記載の光ディスク初期化方法。
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