JPH11134723A - 情報記録媒体の初期化方法及び初期化装置 - Google Patents
情報記録媒体の初期化方法及び初期化装置Info
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- JPH11134723A JPH11134723A JP29665997A JP29665997A JPH11134723A JP H11134723 A JPH11134723 A JP H11134723A JP 29665997 A JP29665997 A JP 29665997A JP 29665997 A JP29665997 A JP 29665997A JP H11134723 A JPH11134723 A JP H11134723A
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- mask
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- light
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Abstract
(57)【要約】
【課題】書き換え可能な相変化光記録媒体を、熱による
ダメージが少なく、かつ短時間で初期化する。 【解決手段】キセノンランプ１０とディスク９との間に
マスク１１を設け、記録媒体への部分的照射を多数回行
う。
ダメージが少なく、かつ短時間で初期化する。 【解決手段】キセノンランプ１０とディスク９との間に
マスク１１を設け、記録媒体への部分的照射を多数回行
う。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザ光等の記録用
ビームによって、たとえば映像や音声などのアナログ符
号をＦＭ変調したものや、電子計算機のデータや、ファ
クシミリ信号やディジタルオーディオ信号などのディジ
タル情報を記録することが可能な情報記録媒体の初期化
方法及び初期化装置に関するものである。
ビームによって、たとえば映像や音声などのアナログ符
号をＦＭ変調したものや、電子計算機のデータや、ファ
クシミリ信号やディジタルオーディオ信号などのディジ
タル情報を記録することが可能な情報記録媒体の初期化
方法及び初期化装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】結晶−非晶質間の相変化を利用して情報
の記録を行う相変化型光ディスクにおいて、記録するレ
−ザ照射時間とほぼ同じ程度の時間で結晶化が行える高
速消去が可能な記録膜を用いた場合には、１つのエネル
ギービームのパワーを、いずれも読み出しパワーレベル
より高い２つのレベル、すなわち高いパワーレベルと中
間のパワーレベルとの間で変化させることにより、既存
の情報を消去しながら新しい情報を記録する、いわゆる
オーバーライト（重ね書きによる書き換え）が可能であ
る。
の記録を行う相変化型光ディスクにおいて、記録するレ
−ザ照射時間とほぼ同じ程度の時間で結晶化が行える高
速消去が可能な記録膜を用いた場合には、１つのエネル
ギービームのパワーを、いずれも読み出しパワーレベル
より高い２つのレベル、すなわち高いパワーレベルと中
間のパワーレベルとの間で変化させることにより、既存
の情報を消去しながら新しい情報を記録する、いわゆる
オーバーライト（重ね書きによる書き換え）が可能であ
る。
【０００３】このような記録膜を真空蒸着法およびスパ
ッタリング法などで形成した直後（as depo.状態）は少
なくとも一部分が非晶質状態となっているか、または準
安定な結晶状態となっている。このようなas depo.状態
は通常、反射率が低く、オートフォーカスやトラッキン
グが不安定になりやすい。そこで、記録膜を予め初期化
（初期結晶化）している。従来は、この初期化の手段の
１つとして、特開平4−186530 号のように、例えば、出
力１〜２Ｗの高出力レーザのビームを長円形の光スポッ
トとして、その長手方向が記録媒体の半径方向にほぼ一
致するようにして照射し、記録膜を結晶化温度以上融点
以下の温度範囲になるようにして結晶化させていた。ま
た、特開平4−281219 号のように、例えば、フラッシュ
光照射により全面初期化していた。
ッタリング法などで形成した直後（as depo.状態）は少
なくとも一部分が非晶質状態となっているか、または準
安定な結晶状態となっている。このようなas depo.状態
は通常、反射率が低く、オートフォーカスやトラッキン
グが不安定になりやすい。そこで、記録膜を予め初期化
（初期結晶化）している。従来は、この初期化の手段の
１つとして、特開平4−186530 号のように、例えば、出
力１〜２Ｗの高出力レーザのビームを長円形の光スポッ
トとして、その長手方向が記録媒体の半径方向にほぼ一
致するようにして照射し、記録膜を結晶化温度以上融点
以下の温度範囲になるようにして結晶化させていた。ま
た、特開平4−281219 号のように、例えば、フラッシュ
光照射により全面初期化していた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従来技術を用いて情報
記録媒体の初期化を行った場合、例えば特開平4− 1
86530号に記載の初期化方法においては、確実に初期結
晶化させるために、初期化ビームの送り速度を遅くして
記録媒体上の同一場所に多数回照射を行う必要があり、
そのためにディスク全体の初期化に数分の時間を要して
いた。また装置が高価になるという問題があった。さら
に、特開平4−281219 号に記載の初期化方法において
は、短時間で全面を初期化できるというメリットはある
ものの、ディスク構造によっては初期化時に記録膜の収
縮によるクラックの発生や欠陥の成長などが生じ、問題
となっていた。
記録媒体の初期化を行った場合、例えば特開平4− 1
86530号に記載の初期化方法においては、確実に初期結
晶化させるために、初期化ビームの送り速度を遅くして
記録媒体上の同一場所に多数回照射を行う必要があり、
そのためにディスク全体の初期化に数分の時間を要して
いた。また装置が高価になるという問題があった。さら
に、特開平4−281219 号に記載の初期化方法において
は、短時間で全面を初期化できるというメリットはある
ものの、ディスク構造によっては初期化時に記録膜の収
縮によるクラックの発生や欠陥の成長などが生じ、問題
となっていた。
【０００５】本発明の目的は、上記従来技術における問
題点を解決し、短時間でかつ確実な初期結晶化を行うた
めの情報記録媒体の初期化方法及び初期化装置を提供す
ることにある。
題点を解決し、短時間でかつ確実な初期結晶化を行うた
めの情報記録媒体の初期化方法及び初期化装置を提供す
ることにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術におけ
る問題点を解決するために、本発明の初期化方法におい
ては、初期化用光源としてパルス発光可能な光源を用
い、この初期化用光源と記録媒体との間にマスクを設け
て光源からの光の一部を遮断し、記録媒体への部分的照
射を多数回行うことにより記録媒体全面を初期化する。
この時、マスクを移動または回転させて初期化を行った
り、あるいは記録媒体を移動または回転させて初期化を
行うことにより記録媒体全面初期化が可能となる。初期
化用光源としては、キセノンランプやハロゲンランプな
どが好ましい。また、初期化時のパワーの低減や欠陥発
生を防ぐ意味で記録媒体を加熱した状態で初期化を行う
ことも効果がある。
る問題点を解決するために、本発明の初期化方法におい
ては、初期化用光源としてパルス発光可能な光源を用
い、この初期化用光源と記録媒体との間にマスクを設け
て光源からの光の一部を遮断し、記録媒体への部分的照
射を多数回行うことにより記録媒体全面を初期化する。
この時、マスクを移動または回転させて初期化を行った
り、あるいは記録媒体を移動または回転させて初期化を
行うことにより記録媒体全面初期化が可能となる。初期
化用光源としては、キセノンランプやハロゲンランプな
どが好ましい。また、初期化時のパワーの低減や欠陥発
生を防ぐ意味で記録媒体を加熱した状態で初期化を行う
ことも効果がある。
【０００７】本発明では、ディスクの全面に初期化光を
照射するのではなく、部分的に照射する。これにより、
照射により記録膜が吸収した熱を瞬時に逃がすことがで
きクラックの発生や欠陥の成長は抑制される。次の２回
目の照射では第１回目に照射した部分とは異なる場所を
同様に照射する。これを繰り返すことにより記録媒体全
面の初期化を完了する。この場合の照射位置の変更は、
マスクを移動または回転させたり、あるいは記録媒体を
移動または回転させればよい。また、マスクと記録媒体
との距離を近づけた方が、確実な初期化が可能である。
照射するのではなく、部分的に照射する。これにより、
照射により記録膜が吸収した熱を瞬時に逃がすことがで
きクラックの発生や欠陥の成長は抑制される。次の２回
目の照射では第１回目に照射した部分とは異なる場所を
同様に照射する。これを繰り返すことにより記録媒体全
面の初期化を完了する。この場合の照射位置の変更は、
マスクを移動または回転させたり、あるいは記録媒体を
移動または回転させればよい。また、マスクと記録媒体
との距離を近づけた方が、確実な初期化が可能である。
【０００８】本発明に用いる初期化装置は、初期化用光
源と記録媒体との間にマスクを設けて光源からの光の一
部を遮断し、記録媒体への部分的照射を多数回行うこと
により記録媒体全面を初期化することを特徴としてい
る。用いる光源としては、パルス発光可能なキセノンラ
ンプやハロゲンランプが好ましい。さらに、マスクを移
動または回転させる手段，記録媒体を移動または回転さ
せる手段，マスクと記録媒体との相対位置の関係を制御
する手段，初期化用光源の発光周期と記録媒体あるいは
マスクの移動あるいは回転を制御する手段を少なくとも
有し、かつ記録媒体を加熱する手段，記録媒体の両側か
ら初期化を行う手段のうち少なくとも１つ以上の手段を
有してもよい。
源と記録媒体との間にマスクを設けて光源からの光の一
部を遮断し、記録媒体への部分的照射を多数回行うこと
により記録媒体全面を初期化することを特徴としてい
る。用いる光源としては、パルス発光可能なキセノンラ
ンプやハロゲンランプが好ましい。さらに、マスクを移
動または回転させる手段，記録媒体を移動または回転さ
せる手段，マスクと記録媒体との相対位置の関係を制御
する手段，初期化用光源の発光周期と記録媒体あるいは
マスクの移動あるいは回転を制御する手段を少なくとも
有し、かつ記録媒体を加熱する手段，記録媒体の両側か
ら初期化を行う手段のうち少なくとも１つ以上の手段を
有してもよい。
【０００９】光源の発光領域内の一点、反射鏡あるいは
レンズを用いる場合はそれらの有効領域内の一点と上記
マスクの開口部の外縁上の各点とを結ぶ線を記録媒体方
向に延ばして記録媒体の記録面との交点を求め、上記マ
スクの開口部の外縁上の各点に対応する、上記交点群が
記録膜面上に作る図形を、上記光源発光領域内、あるい
は反射鏡あるいはレンズの有効部分内のすべての点に対
応して求めたとき、それら図形をすべて含む領域の面積
が５cm2以下１mm2以上が好ましい。特に１cm2以下３mm2
以上が好ましい。
レンズを用いる場合はそれらの有効領域内の一点と上記
マスクの開口部の外縁上の各点とを結ぶ線を記録媒体方
向に延ばして記録媒体の記録面との交点を求め、上記マ
スクの開口部の外縁上の各点に対応する、上記交点群が
記録膜面上に作る図形を、上記光源発光領域内、あるい
は反射鏡あるいはレンズの有効部分内のすべての点に対
応して求めたとき、それら図形をすべて含む領域の面積
が５cm2以下１mm2以上が好ましい。特に１cm2以下３mm2
以上が好ましい。
【００１０】本発明では、少なくとも基板上に保護層，
光記録膜，中間層，反射層の順に形成した記録媒体を用
いる。この時、各層の膜厚を以下の範囲にすることによ
り良好な特性が得られた。まず、保護層の膜厚は、５０
ｎｍ以上１５０ｎｍ以下が好ましく、特に６０ｎｍ以上
１３０ｎｍ以下が好ましい。光記録膜の膜厚は、１０ｎ
ｍ以上５０ｎｍ以下が好ましく、特に１２ｎｍ以上４０
ｎｍ以下が好ましい。中間層の膜厚は、５ｎｍ以上５０
ｎｍ以下が好ましく、特に１０ｎｍ以上３０nm以下が好
ましい。反射層の膜厚は、３０ｎｍ以上４００ｎｍ以下
が好ましく、特に５０ｎｍ以上３００ｎｍ以下が好まし
い。
光記録膜，中間層，反射層の順に形成した記録媒体を用
いる。この時、各層の膜厚を以下の範囲にすることによ
り良好な特性が得られた。まず、保護層の膜厚は、５０
ｎｍ以上１５０ｎｍ以下が好ましく、特に６０ｎｍ以上
１３０ｎｍ以下が好ましい。光記録膜の膜厚は、１０ｎ
ｍ以上５０ｎｍ以下が好ましく、特に１２ｎｍ以上４０
ｎｍ以下が好ましい。中間層の膜厚は、５ｎｍ以上５０
ｎｍ以下が好ましく、特に１０ｎｍ以上３０nm以下が好
ましい。反射層の膜厚は、３０ｎｍ以上４００ｎｍ以下
が好ましく、特に５０ｎｍ以上３００ｎｍ以下が好まし
い。
【００１１】用いる記録膜としては、高速結晶化が可能
な結晶−非晶質相変化光記録膜や、非晶質−非晶質間変
化を利用する記録膜，結晶系や結晶粒径の変化などの結
晶−結晶間相変化記録膜が好ましいが、他の記録膜を用
いてもよい。特に、Ｇｅ−Ｓｂ−Ｔｅ系記録膜やＡｇ−
Ｉｎ−Ｓｂ−Ｔｅ系記録膜などの相変化を利用した記録
膜などを用いれば良い。また、記録膜中に主成分材料よ
りも高融点であるＣｒ2Ｔｅ3などの高融点材料を添加し
た記録膜、反射層を２層にした記録媒体などを用いれ
ば、記録膜の流動による記録膜膜厚変化を抑制すること
ができ好ましい。ここで反射層を２層にした場合の第１
層目の膜厚は、２０ｎｍ以上３００nm以下が好ましく、
特に５０ｎｍ以上１５０ｎｍ以下が好ましい。第２層目
の膜厚は、３０ｎｍ以上４００ｎｍ以下が好ましく、特
に５０ｎｍ以上３００ｎｍ以下が好ましい。
な結晶−非晶質相変化光記録膜や、非晶質−非晶質間変
化を利用する記録膜，結晶系や結晶粒径の変化などの結
晶−結晶間相変化記録膜が好ましいが、他の記録膜を用
いてもよい。特に、Ｇｅ−Ｓｂ−Ｔｅ系記録膜やＡｇ−
Ｉｎ−Ｓｂ−Ｔｅ系記録膜などの相変化を利用した記録
膜などを用いれば良い。また、記録膜中に主成分材料よ
りも高融点であるＣｒ2Ｔｅ3などの高融点材料を添加し
た記録膜、反射層を２層にした記録媒体などを用いれ
ば、記録膜の流動による記録膜膜厚変化を抑制すること
ができ好ましい。ここで反射層を２層にした場合の第１
層目の膜厚は、２０ｎｍ以上３００nm以下が好ましく、
特に５０ｎｍ以上１５０ｎｍ以下が好ましい。第２層目
の膜厚は、３０ｎｍ以上４００ｎｍ以下が好ましく、特
に５０ｎｍ以上３００ｎｍ以下が好ましい。
【００１２】記録膜を初期結晶化させる際、基板上に記
録膜等の各層を形成し、少なくとも例えば紫外線硬化樹
脂の保護コートをした後で行う方が記録膜へのダメージ
が少なくて好ましい。特に、紫外線硬化樹脂の保護層を
塗布した構造の光記録媒体と保護板とを紫外線硬化樹脂
等の接着剤あるいはホットメルト法などにより貼り合わ
せを行った後に行うのが好ましい。また、前記光記録媒
体同士の貼り合わせを行った両面記録媒体の場合には、
両面側から照射を行った方が短時間で初期化ができ好ま
しい。
録膜等の各層を形成し、少なくとも例えば紫外線硬化樹
脂の保護コートをした後で行う方が記録膜へのダメージ
が少なくて好ましい。特に、紫外線硬化樹脂の保護層を
塗布した構造の光記録媒体と保護板とを紫外線硬化樹脂
等の接着剤あるいはホットメルト法などにより貼り合わ
せを行った後に行うのが好ましい。また、前記光記録媒
体同士の貼り合わせを行った両面記録媒体の場合には、
両面側から照射を行った方が短時間で初期化ができ好ま
しい。
【００１３】また記録膜を初期化する動作は、記録媒体
のサーティファイ（読み出しによる欠陥検査）と同時、
あるいはその前後に行えば良い。そして、記録膜を初期
化する、あるいは融点の少し下まで昇温する上記の動作
は、メーカーが記録媒体を製造した段階（製造方法に関
する）で行えばよい。また、本発明は、ディスク状のみ
ならず、カード状などの他の形態の記録媒体にも適用可
能である。
のサーティファイ（読み出しによる欠陥検査）と同時、
あるいはその前後に行えば良い。そして、記録膜を初期
化する、あるいは融点の少し下まで昇温する上記の動作
は、メーカーが記録媒体を製造した段階（製造方法に関
する）で行えばよい。また、本発明は、ディスク状のみ
ならず、カード状などの他の形態の記録媒体にも適用可
能である。
【００１４】
（実施例１）図２は、本実施例に用いる案内溝を有する
書き換え型光ディスクの構造断面図を示したものであ
る。まず直径１２０mm，厚さ０.６mm の案内溝（トラッ
クピッチ：１.４８μｍ 、Ｕ字型溝）を有するポリカー
ボネート基板１上に、マグネトロンスパッタリング法に
よって厚さ約１００ｎｍのＺｎＳ−ＳｉＯ保護層２を形
成した。次に、Ｇｅ2Ｓｂ2Ｔｅ5 の化合物組成の記録膜
３を約２０ｎｍの膜厚に形成した。次にＺｎＳ−ＳｉＯ
中間層４を約２０ｎｍの膜厚に形成した。そして、更に
Ｓｉ層（第１反射層）５を８０ｎｍ、Ａｌ−Ｔｉ層（第
２反射層）６を約１００ｎｍ形成した。これらの膜形成
は同一スパッタリング装置内で順次行った。その後、こ
の上に紫外線硬化樹脂層７を塗布した後、２液混合室温
硬化型接着剤８で、同じ構造のもう一枚のディスクとの
貼り合わせを行った。
書き換え型光ディスクの構造断面図を示したものであ
る。まず直径１２０mm，厚さ０.６mm の案内溝（トラッ
クピッチ：１.４８μｍ 、Ｕ字型溝）を有するポリカー
ボネート基板１上に、マグネトロンスパッタリング法に
よって厚さ約１００ｎｍのＺｎＳ−ＳｉＯ保護層２を形
成した。次に、Ｇｅ2Ｓｂ2Ｔｅ5 の化合物組成の記録膜
３を約２０ｎｍの膜厚に形成した。次にＺｎＳ−ＳｉＯ
中間層４を約２０ｎｍの膜厚に形成した。そして、更に
Ｓｉ層（第１反射層）５を８０ｎｍ、Ａｌ−Ｔｉ層（第
２反射層）６を約１００ｎｍ形成した。これらの膜形成
は同一スパッタリング装置内で順次行った。その後、こ
の上に紫外線硬化樹脂層７を塗布した後、２液混合室温
硬化型接着剤８で、同じ構造のもう一枚のディスクとの
貼り合わせを行った。
【００１５】このようにして作製した貼り合わせディス
ク９の初期化方法について述べる。本実施例では初期化
用光源として発光波長８１０ｎｍに発光ピークがある円
筒状のキセノンランプ１０（発光時間（半値幅）：約２
ｍｓ）を用いた。ランプの発光時間は、１００μｓ以上
５ｍｓ以下が好ましい。
ク９の初期化方法について述べる。本実施例では初期化
用光源として発光波長８１０ｎｍに発光ピークがある円
筒状のキセノンランプ１０（発光時間（半値幅）：約２
ｍｓ）を用いた。ランプの発光時間は、１００μｓ以上
５ｍｓ以下が好ましい。
【００１６】図１は、キセノンランプ１０とマスク１１
とディスク９との関係を模式図で表したものである。キ
セノンランプ１０とディスク９の間にマスク１１があ
る。これにより光源からの光の一部を遮断してディスク
の一部分に初期化光を照射することが可能となり、全面
一括初期化に比べて温度が必要以上に長時間上昇するこ
とはなくなり記録膜の熱変形や欠陥成長などを防ぐこと
ができる。
とディスク９との関係を模式図で表したものである。キ
セノンランプ１０とディスク９の間にマスク１１があ
る。これにより光源からの光の一部を遮断してディスク
の一部分に初期化光を照射することが可能となり、全面
一括初期化に比べて温度が必要以上に長時間上昇するこ
とはなくなり記録膜の熱変形や欠陥成長などを防ぐこと
ができる。
【００１７】図３は、ディスク全面初期化までの一過程
を示した図である。まず、上記のように作製したディス
ク９にマスク１１を介してフラッシュ光を照射すること
により、部分初期化領域が生じる。さらにマスク１１を
フラッシュ光が通過する部分１２の幅だけ移動させた
後、２回目のフラッシュ光照射を行うことにより、ディ
スク全面の初期化が可能となる。この時、マスクの移動
量はフラッシュ光が通過する部分１２の幅以下であれば
よいが、その場合には全面初期化に要するフラッシュ光
照射回数は多くなる。
を示した図である。まず、上記のように作製したディス
ク９にマスク１１を介してフラッシュ光を照射すること
により、部分初期化領域が生じる。さらにマスク１１を
フラッシュ光が通過する部分１２の幅だけ移動させた
後、２回目のフラッシュ光照射を行うことにより、ディ
スク全面の初期化が可能となる。この時、マスクの移動
量はフラッシュ光が通過する部分１２の幅以下であれば
よいが、その場合には全面初期化に要するフラッシュ光
照射回数は多くなる。
【００１８】また、本実施例のようにマスクを移動させ
るのではなく、同様にディスクを移動させても良い。両
方を移動させても良い。
るのではなく、同様にディスクを移動させても良い。両
方を移動させても良い。
【００１９】図４は、マスクの形状を円形にし、かつフ
ラッシュ光が通過する部分１２′を放射状に形成したマ
スク１１′を用いた場合の例を示したものである。ま
ず、上記のように作製したディスク９にマスク１１′を
介してフラッシュ光を照射することにより、部分初期化
領域が生じる。さらにマスク１１′をフラッシュ光が通
過する部分１２′の幅だけ回転（この例では６０度）さ
せた後、２回目のフラッシュ光照射を行うことにより、
ディスク全面の初期化が可能となる。
ラッシュ光が通過する部分１２′を放射状に形成したマ
スク１１′を用いた場合の例を示したものである。ま
ず、上記のように作製したディスク９にマスク１１′を
介してフラッシュ光を照射することにより、部分初期化
領域が生じる。さらにマスク１１′をフラッシュ光が通
過する部分１２′の幅だけ回転（この例では６０度）さ
せた後、２回目のフラッシュ光照射を行うことにより、
ディスク全面の初期化が可能となる。
【００２０】この時、マスクの回転量はフラッシュ光が
通過する部分１２′の幅以下であればよいが、その場合
には全面初期化に要するフラッシュ光照射回数は多くな
る。初期化時間を考えると、ディスクの回転量はフラッ
シュ光が通過する部分１２′の幅以下でフラッシュ光が
通過する部分１２′の幅の１／１０以上が好ましい。
通過する部分１２′の幅以下であればよいが、その場合
には全面初期化に要するフラッシュ光照射回数は多くな
る。初期化時間を考えると、ディスクの回転量はフラッ
シュ光が通過する部分１２′の幅以下でフラッシュ光が
通過する部分１２′の幅の１／１０以上が好ましい。
【００２１】また、本実施例のようにマスクを回転させ
るのではなく、同様にディスクを回転させても良い。両
方を回転させても良い。
るのではなく、同様にディスクを回転させても良い。両
方を回転させても良い。
【００２２】また、初期化時のパワーの低減や欠陥発生
を防ぐ意味で記録媒体を加熱した状態で初期化を行うこ
とも効果があった。
を防ぐ意味で記録媒体を加熱した状態で初期化を行うこ
とも効果があった。
【００２３】光源の発光領域内の一点、反射鏡あるいは
レンズを用いる場合はそれらの有効領域内の一点と上記
マスクの開口部の外縁上の各点とを結ぶ線を記録媒体方
向に延ばして記録媒体の記録面との交点を求め、上記マ
スクの開口部の外縁上の各点に対応する、上記交点群が
記録膜面上に作る図形を、上記光源発光領域内、あるい
は反射鏡あるいはレンズの有効部分内のすべての点に対
応して求めたとき、記録膜へのダメージを抑え、かつ短
時間での初期化を行うためには、それら図形をすべて含
む領域の面積が５cm2以下１mm2以上が好ましい。特に１
cm2以下３mm2以上が好ましい。
レンズを用いる場合はそれらの有効領域内の一点と上記
マスクの開口部の外縁上の各点とを結ぶ線を記録媒体方
向に延ばして記録媒体の記録面との交点を求め、上記マ
スクの開口部の外縁上の各点に対応する、上記交点群が
記録膜面上に作る図形を、上記光源発光領域内、あるい
は反射鏡あるいはレンズの有効部分内のすべての点に対
応して求めたとき、記録膜へのダメージを抑え、かつ短
時間での初期化を行うためには、それら図形をすべて含
む領域の面積が５cm2以下１mm2以上が好ましい。特に１
cm2以下３mm2以上が好ましい。
【００２４】本発明に用いる初期化装置は、初期化用光
源と記録媒体との間にマスクを設けて光源からの光の一
部を遮断し、記録媒体への部分的照射を多数回行うこと
により記録媒体全面を初期化モードを有することを特徴
としている。ここで用いる光源としては、パルス発光可
能な初期化用光源を用いるのがよい。さらにマスクを移
動または回転させる手段，記録媒体を移動または回転さ
せる手段，マスクと記録媒体との相対位置の関係を制御
する手段，初期化用光源の発光周期と記録媒体あるいは
マスクの移動あるいは回転を制御する手段を少なくとも
有し、かつ記録媒体を加熱する手段，記録媒体の両側か
ら初期化を行う手段のうち少なくとも１つ以上の手段を
有していることを特徴としている。
源と記録媒体との間にマスクを設けて光源からの光の一
部を遮断し、記録媒体への部分的照射を多数回行うこと
により記録媒体全面を初期化モードを有することを特徴
としている。ここで用いる光源としては、パルス発光可
能な初期化用光源を用いるのがよい。さらにマスクを移
動または回転させる手段，記録媒体を移動または回転さ
せる手段，マスクと記録媒体との相対位置の関係を制御
する手段，初期化用光源の発光周期と記録媒体あるいは
マスクの移動あるいは回転を制御する手段を少なくとも
有し、かつ記録媒体を加熱する手段，記録媒体の両側か
ら初期化を行う手段のうち少なくとも１つ以上の手段を
有していることを特徴としている。
【００２５】
【発明の効果】本発明によれば、初期化用光源と記録媒
体との間にマスクを設けて光源からの光の一部を遮断
し、記録媒体への部分的照射を多数回行うことにより熱
によるダメージも少なく、かつ短時間での初期化が可能
となった。
体との間にマスクを設けて光源からの光の一部を遮断
し、記録媒体への部分的照射を多数回行うことにより熱
によるダメージも少なく、かつ短時間での初期化が可能
となった。
【図１】本発明の一実施例の方法における光源とマスク
とディスクとの関係を示す説明図。
とディスクとの関係を示す説明図。
【図２】記録媒体として用いたディスクの構造断面図。
【図３】本発明の方法の移動タイプの実施例における初
期化過程の説明図。
期化過程の説明図。
【図４】本発明の方法の回転タイプの実施例における初
期化過程の説明図。
期化過程の説明図。
１…ポリカーボネート基板、２…ＺｎＳ−ＳｉＯ誘電体
層、３…記録膜(Ｇｅ2Ｓｂ2Ｔｅ5）、４…ＺｎＳ−Ｓｉ
Ｏ誘電体層、５…Ｓｉ反射層、６…Ａｌ−Ｔｉ合金反射
層、７…紫外線硬化樹脂保護層、８…ホットメルト接着
層、９…ディスク、１０…キセノンランプ、１１…マス
ク、１２…フラッシュ光が通過する部分。
層、３…記録膜(Ｇｅ2Ｓｂ2Ｔｅ5）、４…ＺｎＳ−Ｓｉ
Ｏ誘電体層、５…Ｓｉ反射層、６…Ａｌ−Ｔｉ合金反射
層、７…紫外線硬化樹脂保護層、８…ホットメルト接着
層、９…ディスク、１０…キセノンランプ、１１…マス
ク、１２…フラッシュ光が通過する部分。
Claims (8)
- 【請求項１】エネルギービームの照射によって情報の記
録が可能な記録媒体を最初に記録可能な状態にする初期
化方法において、初期化用光源と記録媒体との間にマス
クを設けて光源からの光の一部を遮断し、記録媒体への
部分的照射を多数回行うことにより記録媒体全面を初期
化することを特徴とする情報記録媒体の初期化方法。 - 【請求項２】特許請求の範囲第１項記載の情報記録媒体
の初期化方法において、マスクを移動または回転させて
初期化を行うことを特徴とする情報記録媒体の初期化方
法。 - 【請求項３】特許請求の範囲第１項記載の情報記録媒体
の初期化方法において、記録媒体を移動または回転させ
て初期化を行うことを特徴とする情報記録媒体の初期化
方法。 - 【請求項４】特許請求の範囲第１項記載の情報記録媒体
の初期化方法において、パルス発光可能な初期化用光源
を用いることを特徴とする情報記録媒体の初期化方法。 - 【請求項５】エネルギービームの照射によって情報の記
録が可能な記録媒体を最初に記録可能な状態にする初期
化装置において、初期化用光源と記録媒体との間にマス
クを設けて光源からの光の一部を遮断し、記録媒体への
部分的照射を多数回行うことにより記録媒体全面を初期
化するモードを有することを特徴とする情報記録媒体の
初期化装置。 - 【請求項６】特許請求の範囲第５項記載の情報記録媒体
の初期化装置において、パルス発光可能な初期化用光源
を用いることを特徴とする情報記録媒体の初期化装置。 - 【請求項７】特許請求の範囲第５項記載の情報記録媒体
の初期化装置において、マスクを移動または回転させる
手段，記録媒体を移動または回転させる手段，マスクと
記録媒体との相対位置の関係を制御する手段，初期化用
光源の発光周期と記録媒体あるいはマスクの移動あるい
は回転を制御する手段を少なくとも有し、かつ記録媒体
を加熱する手段，記録媒体の両側から初期化を行う手段
のうち少なくとも１つ以上の手段を有していることを特
徴とする情報記録媒体の初期化装置。 - 【請求項８】光源の発光領域内の一点、反射鏡あるいは
レンズを用いる場合はそれらの有効領域内の一点と上記
マスクの開口部の外縁上の各点とを結ぶ線を記録媒体方
向に延ばして記録媒体の記録面との交点を求め、上記マ
スクの開口部の外縁上の各点に対応する、上記交点群が
記録膜面上に作る図形を、上記光源発光領域内、あるい
は反射鏡あるいはレンズの有効部分内のすべての点に対
応して求めたとき、それら図形をすべて含む領域の面積
が５cm2以下１mm2以上であることを特徴とする情報記録
媒体の初期化装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29665997A JPH11134723A (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 情報記録媒体の初期化方法及び初期化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29665997A JPH11134723A (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 情報記録媒体の初期化方法及び初期化装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11134723A true JPH11134723A (ja) | 1999-05-21 |
Family
ID=17836421
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29665997A Pending JPH11134723A (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 情報記録媒体の初期化方法及び初期化装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11134723A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001037196A3 (en) * | 1999-11-16 | 2001-11-22 | Polaroid Corp | System and method for initializing phase change recording media |
| KR20170107347A (ko) * | 2016-03-14 | 2017-09-25 | 한국전자통신연구원 | 홀로그램 제조 방법 |
-
1997
- 1997-10-29 JP JP29665997A patent/JPH11134723A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001037196A3 (en) * | 1999-11-16 | 2001-11-22 | Polaroid Corp | System and method for initializing phase change recording media |
| US6587429B1 (en) | 1999-11-16 | 2003-07-01 | Polaroid Corporation | System and method for initializing phase change recording media |
| KR20170107347A (ko) * | 2016-03-14 | 2017-09-25 | 한국전자통신연구원 | 홀로그램 제조 방법 |
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