JP2003272172A - 光ディスク初期化方法及び初期化装置 - Google Patents

光ディスク初期化方法及び初期化装置

Info

Publication number
JP2003272172A
JP2003272172A JP2002079050A JP2002079050A JP2003272172A JP 2003272172 A JP2003272172 A JP 2003272172A JP 2002079050 A JP2002079050 A JP 2002079050A JP 2002079050 A JP2002079050 A JP 2002079050A JP 2003272172 A JP2003272172 A JP 2003272172A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical disc
initialization
laser beam
disk
phase change
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002079050A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuki Nakamura
有希 中村
Shinya Narumi
慎也 鳴海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2002079050A priority Critical patent/JP2003272172A/ja
Publication of JP2003272172A publication Critical patent/JP2003272172A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期化プロセスの時間を短縮し、ディスクの
生産性を向上させることができ、初期化を均一に行い反
射率ムラを低減することができ、記録特性の向上を図る
ことができ、特にダイレクトオーバーライトによる信号
品質の劣化を低減することができる相変化型光ディスク
の初期化方法及び装置の提供。 【解決手段】 円盤状の基板上に形成された記録層がレ
ーザ光の照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相
変化を生じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光
ディスクの製造工程における初期化方法であって、光デ
ィスクを一定の線速度で回転させ、回転する光ディスク
にレーザ光を照射して初期化するに際し、光ディスクの
トラック方向と垂直方向に長いスポット形状を有する複
数のレーザビームスポットを、互いの間隔が20μm以
上100μm以下となるように光ディスクのトラック方
向に直列に配置する光ディスク初期化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相変化型光ディス
クを初期化する光ディスク初期化方法及び初期化装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ光の照射により記録・再生を行な
う光情報記録媒体として、一度だけ記録可能(追記型)
なCD−RやDVD−R、書き換えが可能なCD−R
W、DVD−RW、DVD−RAM、MD、MOディス
クなどの様々な媒体が実用化されており、リムーバブル
な媒体として、カセットテープやフロッピー(登録商
標)ディスクなどの磁気記録媒体に代わり、年々需要が
高まっている。これらの光情報記録媒体のうち、CD−
RW、DVD−RW、DVD−RAMなどは、記録層の
材料として、結晶−非結晶(アモルファス)相間或いは
結晶−結晶相間の転移を利用する、いわゆる相変化材料
を使用している。特に、MD、MOなどの光磁気メモリ
ーでは困難な単一ビームによるオーバーライトが容易で
あり、記録・再生装置側の光学系もより単純であること
などから、相変化型光情報記録媒体の需要が高まりつつ
ある。
【0003】相変化型光ディスクの代表的な層構造を図
2に示す。この例は、ディスク基板上に第1保護層、記
録層、第2保護層、反射放熱層及び樹脂層を順次積層し
て構成されている。保護層の材料としては、第1、第2
保護層の何れもZnS・SiOやAlN、SiN等が
用いられている。記録層の材料としては、GeSbTe
やInSbTe、AgInSbTe等が用いられてい
る。反射放熱層の材料としては、Al、Au、Ag、N
i等の金属、或いはそれらの合金が用いられている。こ
の相変化型光ディスクの記録原理は、主に記録層の非結
晶相と結晶相の間の変化を利用しており、それぞれの相
の反射率が異なることから、2値のデジタル記録が可能
となる。
【0004】記録層の作製方法としては、主にスパッタ
法が用いられているが、この場合、作製直後の記録層は
非結晶相の状態であり、この状態で光ディスクとして用
いると、記録層は殆どが不安定な非結晶状態であること
から、ディスクの信頼性が問題となる。そこで従来か
ら、ディスク作製後に初期化という工程を通して記録層
全体を結晶化させていた。従来の初期化装置では、初期
化の方法として、高パワーのレーザ光を照射する方法や
ランプなどを用いて加熱する方法などを採用している。
中でもレーザ光を用いる方法は制御性に優れ、多くの場
合この方法が用いられる。ところが、通常のレーザ光の
ビーム径は数μmと小さいため、ディスク全体を初期化
するには時間がかかる。この問題の解決法としては、デ
ィスク面上でのレーザ光のスキャン速度を速くするか、
レーザ光のビーム径を広げるようにビーム整形すること
が考えられる。
【0005】しかし、スキャン速度の変更は、ディスク
の加熱又は冷却速度に大きく影響するため、高速化には
限界がある。また、レーザ光のビーム径を広げた場合、
パワー密度が低下することから、より高いパワーのレー
ザ光が必要となるが、ビーム径が大きくしかも高いパワ
ーのレーザ光を照射すると、ディスクそのものにダメー
ジを与えてしまう。更にビーム径を広げた場合、そのビ
ームの強度分布を均一にすることが難しくなり、初期化
が不均一になる。このような問題の解決策として、特開
平4−216323号公報には、半導体レーザから出射
したレーザ光のビームを、シリンドリカルレンズ系によ
り楕円形状に整形して相変化型光ディスクの記録層に照
射することにより初期化を行う初期化装置が提案されて
いる。そして、この装置によれば、初期化の際に記録層
から発生する熱による基板等の熱変形、形成膜の熱歪み
による反りやクラックの発生を防止できるとされている
が、初期化速度等において未だ十分な解決策とは言えな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
初期化技術の問題点を解決するためになされたものであ
り、その目的は次の(1)〜(3)の通りである。 (1)相変化型光ディスクの初期化プロセスの時間を短
縮し、ディスクの生産性を向上させること。 (2)初期化を均一に行い反射率ムラを低減すること。 (3)記録特性を向上させること、特にダイレクトオー
バーライトによる信号品質の劣化を低減すること。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、次の1)〜
8)の発明によって解決される。 1) 円盤状の基板上に形成された記録層がレーザ光の
照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相変化を生
じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光ディスク
の製造工程における初期化方法であって、光ディスクを
一定の線速度で回転させ、回転する光ディスクにレーザ
光を照射して初期化するに際し、光ディスクのトラック
方向と垂直方向に長いスポット形状を有する複数のレー
ザビームスポットを、互いの間隔が20μm以上100
μm以下となるように光ディスクのトラック方向に直列
に配置することを特徴とする光ディスク初期化方法。 2) 円盤状の基板上に形成された記録層がレーザ光の
照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相変化を生
じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光ディスク
の製造工程における初期化方法であって、光ディスクを
一定の線速度で回転させ、回転する光ディスクにレーザ
光を照射して初期化するに際し、光ディスクのトラック
方向と垂直方向に長いスポット形状を有する複数のレー
ザビームスポットを、光ディスクのトラック方向に直列
に配置し、光ディスク面上の一点を走査するレーザビー
ムスポットの周期が、レーザビームスポットの数に拘わ
らず、1μsec以上50μsec以下となるようにす
ることを特徴とする光ディスク初期化方法。 3) 円盤状の基板上に形成された記録層がレーザ光の
照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相変化を生
じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光ディスク
の製造工程における初期化方法であって、光ディスクを
一定の線速度で回転させ、回転する光ディスクにレーザ
光を照射して初期化するに際し、光ディスクのトラック
方向と垂直方向に長いスポット形状を有する複数のレー
ザビームスポットを、光ディスクのトラック方向に直列
に配置すると共に、光ディスクの回転線速度を4m/s
ec以上16m/sec以下とすることを特徴とする光
ディスク初期化方法。 4) 回転方向先頭に位置するレーザビームスポットの
初期化レーザパワー密度を、後続のレーザビームスポッ
トの初期化レーザパワー密度よりも小さくすることを特
徴とする1)〜3)の何れかに記載の光ディスク初期化
方法。 5) 円盤状の基板上に形成された記録層がレーザ光の
照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相変化を生
じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光ディスク
の製造工程における初期化装置であって、光ディスクを
一定の線速度で回転させる回転手段と、回転する光ディ
スクにレーザ光を照射する手段を備え、光ディスクのト
ラック方向と垂直方向に長いスポット形状を有する複数
のレーザビームスポットが、光ディスクのトラック方向
に直列に、20μm以上100μm以下の間隔で配置さ
れていることを特徴とする光ディスク初期化装置。 6) 円盤状の基板上に形成された記録層がレーザ光の
照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相変化を生
じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光ディスク
の製造工程における初期化装置であって、光ディスクを
一定の線速度で回転させる回転手段と、回転する光ディ
スクにレーザ光を照射する手段を備え、光ディスクのト
ラック方向と垂直方向に長いスポット形状を有する複数
のレーザビームスポットが、光ディスクのトラック方向
に直列に、かつ、光ディスク面上の一点を走査するレー
ザビームスポットの周期が、レーザビームスポットの数
に拘わらず、1μsec以上50μsec以下となるよ
うに配置されていることを特徴とする光ディスク初期化
装置。 7) 円盤状の基板上に形成された記録層がレーザ光の
照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相変化を生
じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光ディスク
の製造工程における初期化装置であって、光ディスクを
一定の線速度で回転させる回転手段と、回転する光ディ
スクにレーザ光を照射する手段を備え、光ディスクのト
ラック方向と垂直方向に長いスポット形状を有する複数
のレーザビームスポットが、光ディスクのトラック方向
に直列に配置され、かつ、光ディスクの回転線速度が4
m/sec以上16m/sec以下に設定されているこ
とを特徴とする光ディスク初期化装置。 8) 回転方向先頭に位置するレーザビームスポットの
初期化レーザパワー密度が、後続のレーザビームスポッ
トの初期化レーザパワー密度よりも小さくなるように設
定されていることを特徴とする5)〜7)の何れかに記
載の光ディスク初期化装置。
【0008】以下、上記本発明について詳しく説明す
る。図1は、初期化用レーザビームスポットを、一定の
間隔を置いて2つ配置した場合の模式図であり、図示し
たように、各々のレーザビームスポットは、光ディスク
のトラック方向と垂直方向に長いスポット形状を有す
る。図3は本発明に係る初期化装置の一例を示す概略図
であり、1は初期化用光源部、2は参照光光源部、3は
制御系及び反射率測定系、4は初期化されるべき相変化
型光ディスク、5はPBS偏光子(偏光ビームスプリッ
タ)、6はλ/4板、7はフィルター、8はハーフミラ
ー、9、9′はミラー、10は調整板、11はディスク
支持機構である。本発明の初期化装置は、相変化型光デ
ィスク、即ち、基板上に形成された記録層に光を照射す
ることによって情報の記録又は消去が可能であり、しか
も情報の記録又は消去が非結晶相と結晶相乃至は微結晶
を含む混晶相との間の相変化により行われるタイプの光
ディスクを対象とし、光ディスクの記録層にレーザ光を
照射して初期化を行うものである。
【0009】初期化用光源部1は、初期化用レーザを出
射する初期化用レーザ装置とビーム成形を行う光学系か
らなる。この光学系は、図3に示すように、初期化用レ
ーザ装置から出射したレーザ光のビームを、楕円形又は
長方形の形状に整形し、その長軸と光ディスク4のトラ
ックとが直交するように光ディスク4の記録層に照射さ
せるもので、光ディスク4の半径方向に移動可能となっ
ている。ビームの整形方法としてはレンズの特性や配置
などで調整する等、公知の任意の方法を使用することが
できる。また、整形されたビームの寸法は、レーザ光の
最大パワーやディスクの回転速度、ディスクの構成や材
料等に依存し一義的には決まらないが、短軸の長さが1
μm以上でビーム面積が300μm以下とすることが
好ましい。レーザ光ビームの短軸の長さが1μm未満で
あると、トラック方向の冷却速度が速いため、一部で非
結晶化が起り均一な結晶ができなくなる。また、ビーム
の面積が300μmよりも大きいと、ディスクそのも
のにダメージを与えてしまう。上記のような形状にビー
ムを整形することにより、1ビーム当りのトラック数が
増え、ディスクにダメージを与えることなく、均一かつ
高速な初期化が行えるようになる。なお、初期化用レー
ザ装置としては、特に限定されないが、省スペース、保
守の簡単さなどから、半導体レーザ装置が望ましい。
【0010】初期化すべき相変化型光ディスク4は、該
光ディスク4を所定の回転速度で回転自在に固定支持す
るディスク支持機構11により固定支持される。この場
合、ディスク支持機構11は、光ディスク4に対して、
初期化用光源部1のレーザ出射口と同じ側に設けられて
いてもよいが、図3に示すように、反対側に設けられて
いると、様々なディスクサイズの光ディスクに対して初
期化を行うことができるので好ましい。即ち、光ディス
クを支持するディスク支持機構11側にレーザ出射口が
ある場合は、レーザ光をその支持部より内側に照射する
ことは構造上、不可能であり、ディスク内径側の初期化
範囲が限定されるが、ディスク支持機構11とレーザ出
射口が光ディスク4に対して反対側になるように配置さ
れると、このような限定がなくなる。また、ディスク支
持機構11は、従来のようなクランプ式又はマグネット
チャック式のものでもよいが、エアー吸着方式を採用す
ると、初期化範囲の制限がなくなるので好ましい。
【0011】また、本例の初期化装置は、フォーカスサ
ーボ機構、トラッキングサーボ機構及び反射率測定系を
備えている。フォーカスサーボを行うための機構として
は、参照光光源部2は評価装置に用いられているものと
同様な半導体レーザ装置を備えており、出射されたレー
ザ光は、ミラー9、9′、PBS偏光子5、λ/4板
6、フィルター7及びハーフミラー8を介して光ディス
ク4に照射され、その反射光は、ハーフミラー8、フィ
ルター7、λ/4板6及びPBS偏光子5を介して、制
御系及び反射率測定系3のフォトダイオード等の受光素
子に受光される。そして、その受光信号に基づき、フォ
ーカスサーボ、トラッキングサーボ及び反射率測定が行
えるようになっている。これらの各機構は、光ディスク
ドライブや評価装置に用いられている公知の回路技術を
用いて構成することができる。
【0012】また、参照光光源部2は、初期化用レーザ
装置と兼用してもよいが、初期化用レーザ光のビーム形
状が楕円形又は長方形であるため、図3のように別途設
置することが望ましい。また、参照用レーザ光の波長
は、光ディスクの情報を再生するときに用いられる光の
波長と同じであることが望ましい。上記フォーカスサー
ボ機構によれば、効率良く均一にレーザ光のパワーを光
ディスクの記録層に照射することができる。また、上記
トラッキングサーボ機構によれば、初期化過程において
ディスクダメージが分るため、ディスクの不良判定が初
期化過程で行える利点がある。更に、上記反射率測定系
によれば、初期化過程でディスク特性としての反射率を
求めることができ、初期化の判定がその段階で行える利
点がある。
【0013】また、本例の初期化装置は、初期化用レー
ザ光の光路長を調整する手段として調整板10を設置す
ることができる。初期化用レーザ光の光学系に整合して
いるディスク厚より薄いディスクでは、その分だけ記録
層への焦点距離が変化し、従来用いられているフォーカ
スサーボ機構ではその変化に対応できないが、整合して
いるディスクと薄いディスクとの厚さの差だけの厚みを
有し、かつディスク基板と同様な光学特性を有する調整
板10を配置することにより、ディスクの厚さが薄くな
っても記録層に焦点が合うように光路長を調整すること
が可能となる。
【0014】本発明では、上記のような装置を用い、複
数のレーザビームスポットを、互いの間隔が20μm以
上100μm以下となるように配置するか、又は光ディ
スク面上の一点を走査するレーザビームスポットの周期
が、レーザビームスポットの数に拘わらず、1μsec
以上50μsec以下となるようにするか、又は光ディ
スクの回転線速度を4m/sec以上16m/sec以
下とすることにより、目的とする初期化を達成すること
ができる。ここで、光ディスク面上の一点を走査するレ
ーザビームスポットの周期とは、配置するレーザビーム
スポットの数に関係なく、光ディスク面上の一点を通過
する照射レーザ光の時間間隔のことである。更に、回転
方向先頭に位置するレーザビームスポットの初期化レー
ザパワー密度を、後続のレーザビームスポットの初期化
レーザパワー密度よりも小さくすることが好ましい。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例により限定されるもので
はない。
【0016】実施例1 初期化を行なう相変化型光ディスクとして、図3に示す
初期化装置の光学系に整合している厚さ1.2mm、直
径130mm、1.6μmピッチのスパイラルグルーブ
付きポリカーボネート基板上に、スパッタリング法を用
いて、第1保護層、記録層、第2保護層、反射放熱層の
順に積層したものを用いた。第1保護層としては、Zn
SとSiOのモル比が80:20のターゲットを用い
て厚さ90nm形成し、Ag、In、Sb及びTeから
なる記録層を厚さ20nm形成し、更に第1保護層と同
じ材料からなる第2保護層を厚さ30nm形成し、更に
その上に、反射放熱層としてAl合金を厚さ160nm
形成した。最後に、反射放熱層上に紫外線硬化樹脂をス
ピンコート法により塗布した後、紫外線を照射して硬化
させ、厚さ8μmの樹脂層を形成した。
【0017】次に、図3に示した初期化装置において、
ビーム形状がほぼ長方形で短軸方向の長さが2μm、長
軸方向の長さが100μmの第1のレーザヘッドと、図
3に示していないほぼ同じビーム形状を有する第2のレ
ーザヘッドを配置した初期化装置を用い、初期化線速
8.0m/secのCLV(Constant Lin
ear Velocity=線速度一定)方式で上記デ
ィスクを回転させ、送りピッチ70μm/回転とし、第
1及び第2のレーザヘッドの出射レーザパワーを、第1
/第2=700mW/900mW、900mW/900
mW、900mW/700mWの3種類とし、第1及び
第2のレーザヘッド(即ち、レーザビームスポット)の
間隔を変化させて初期化を行った。こうして得られた光
ディスクに対し、波長780nm、線速度9.2m/s
ec、周波数34.6MHz、50%デューティ比で記
録を行い、ディスクとしてのオーバーライト特性を判定
した。その結果、図4に示すように、2つのレーザビー
ムスポットの間隔が20μm以上100μm以下の場合
に良好な特性が得られた。また、第1のレーザパワー
(即ちパワー密度)が第2のレーザパワーより低い方
が、より良好な特性が得られた。
【0018】実施例2 実施例1と同様の初期化装置を用いて、ビーム間隔50
μmとし初期化線速を変えて初期化を行った後、実施例
1と同様の評価を行った。その結果、図5のように初期
化線速が4m/sec以上16m/sec以下の場合に
良好な特性が得られた。また、第1のレーザパワー(即
ちパワー密度)が第2のレーザパワーより低い方が、よ
り良好な特性が得られた。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。 (1)光ディスクのトラック方向に直列に複数のレーザ
ビームを配置して相変化型光ディスクを初期化すること
ができるため、単一レーザビームでは均一に初期化する
ことが困難な相変化型光ディスクでも均一に初期化でき
る。 (2)単一レーザビームの場合に比べて、走査速度を速
くしても均一に初期化することが可能なため、初期化プ
ロセスの時間を短縮し、ディスクの生産性を向上させる
ことができる。 (3)相変化型光ディスクの記録層を加熱結晶化する際
に、加熱時間及び冷却速度の制御が可能になるため、光
ディスクの熱ダメージを低減すると共に、結晶性の制御
が可能となり、記録特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】初期化用レーザビームスポットを、一定の間隔
を置いて2つ配置した場合の模式図。
【図2】相変化型光ディスクの代表的な層構造を示す
図。
【図3】本発明に係る初期化装置の一例を示す概略図。
【図4】オーバーライト1000回後の3Tランドジッ
タの、2つの初期化レーザビームスポットの間隔及びレ
ーザパワー依存性を示す図。
【図5】オーバーライト1000回後の3Tランドジッ
タの、初期化線速及びレーザパワー依存性を示す図。
【符号の説明】
1 初期化用光源部 2 参照光光源部 3 制御系及び反射率測定系 4 相変化型光ディスク 5 PBS偏光子 6 λ/4板 7 フィルター 8 ハーフミラー 9 ミラー 9′ ミラー 10 調整板 11 ディスク支持機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D090 AA01 BB05 CC11 DD03 EE01 EE05 EE11 FF21 KK01 KK02 KK13 KK20 LL01 5D119 AA12 AA23 AA26 AA27 BA01 BB04 DA08 EA02 EA03 EB04 EB14 EC40 FA05 HA52 JA06 5D121 AA01 GG26 GG28 5D789 AA12 AA23 AA26 AA27 BA01 BB04 DA08 EA02 EA03 EB04 EB14 EC40 FA05 HA52 JA06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円盤状の基板上に形成された記録層がレ
    ーザ光の照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相
    変化を生じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光
    ディスクの製造工程における初期化方法であって、光デ
    ィスクを一定の線速度で回転させ、回転する光ディスク
    にレーザ光を照射して初期化するに際し、光ディスクの
    トラック方向と垂直方向に長いスポット形状を有する複
    数のレーザビームスポットを、互いの間隔が20μm以
    上100μm以下となるように光ディスクのトラック方
    向に直列に配置することを特徴とする光ディスク初期化
    方法。
  2. 【請求項2】 円盤状の基板上に形成された記録層がレ
    ーザ光の照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相
    変化を生じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光
    ディスクの製造工程における初期化方法であって、光デ
    ィスクを一定の線速度で回転させ、回転する光ディスク
    にレーザ光を照射して初期化するに際し、光ディスクの
    トラック方向と垂直方向に長いスポット形状を有する複
    数のレーザビームスポットを、光ディスクのトラック方
    向に直列に配置し、光ディスク面上の一点を走査するレ
    ーザビームスポットの周期が、レーザビームスポットの
    数に拘わらず、1μsec以上50μsec以下となる
    ようにすることを特徴とする光ディスク初期化方法。
  3. 【請求項3】 円盤状の基板上に形成された記録層がレ
    ーザ光の照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相
    変化を生じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光
    ディスクの製造工程における初期化方法であって、光デ
    ィスクを一定の線速度で回転させ、回転する光ディスク
    にレーザ光を照射して初期化するに際し、光ディスクの
    トラック方向と垂直方向に長いスポット形状を有する複
    数のレーザビームスポットを、光ディスクのトラック方
    向に直列に配置すると共に、光ディスクの回転線速度を
    4m/sec以上16m/sec以下とすることを特徴
    とする光ディスク初期化方法。
  4. 【請求項4】 回転方向先頭に位置するレーザビームス
    ポットの初期化レーザパワー密度を、後続のレーザビー
    ムスポットの初期化レーザパワー密度よりも小さくする
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の光ディ
    スク初期化方法。
  5. 【請求項5】 円盤状の基板上に形成された記録層がレ
    ーザ光の照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相
    変化を生じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光
    ディスクの製造工程における初期化装置であって、光デ
    ィスクを一定の線速度で回転させる回転手段と、回転す
    る光ディスクにレーザ光を照射する手段を備え、光ディ
    スクのトラック方向と垂直方向に長いスポット形状を有
    する複数のレーザビームスポットが、光ディスクのトラ
    ック方向に直列に、20μm以上100μm以下の間隔
    で配置されていることを特徴とする光ディスク初期化装
    置。
  6. 【請求項6】 円盤状の基板上に形成された記録層がレ
    ーザ光の照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相
    変化を生じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光
    ディスクの製造工程における初期化装置であって、光デ
    ィスクを一定の線速度で回転させる回転手段と、回転す
    る光ディスクにレーザ光を照射する手段を備え、光ディ
    スクのトラック方向と垂直方向に長いスポット形状を有
    する複数のレーザビームスポットが、光ディスクのトラ
    ック方向に直列に、かつ、光ディスク面上の一点を走査
    するレーザビームスポットの周期が、レーザビームスポ
    ットの数に拘わらず、1μsec以上50μsec以下
    となるように配置されていることを特徴とする光ディス
    ク初期化装置。
  7. 【請求項7】 円盤状の基板上に形成された記録層がレ
    ーザ光の照射により非結晶相と結晶相との間で可逆的相
    変化を生じて情報の記録又は消去が行われる相変化型光
    ディスクの製造工程における初期化装置であって、光デ
    ィスクを一定の線速度で回転させる回転手段と、回転す
    る光ディスクにレーザ光を照射する手段を備え、光ディ
    スクのトラック方向と垂直方向に長いスポット形状を有
    する複数のレーザビームスポットが、光ディスクのトラ
    ック方向に直列に配置され、かつ、光ディスクの回転線
    速度が4m/sec以上16m/sec以下に設定され
    ていることを特徴とする光ディスク初期化装置。
  8. 【請求項8】 回転方向先頭に位置するレーザビームス
    ポットの初期化レーザパワー密度が、後続のレーザビー
    ムスポットの初期化レーザパワー密度よりも小さくなる
    ように設定されていることを特徴とする請求項5〜7の
    何れかに記載の光ディスク初期化装置。
JP2002079050A 2002-03-20 2002-03-20 光ディスク初期化方法及び初期化装置 Pending JP2003272172A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002079050A JP2003272172A (ja) 2002-03-20 2002-03-20 光ディスク初期化方法及び初期化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002079050A JP2003272172A (ja) 2002-03-20 2002-03-20 光ディスク初期化方法及び初期化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003272172A true JP2003272172A (ja) 2003-09-26

Family

ID=29206215

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002079050A Pending JP2003272172A (ja) 2002-03-20 2002-03-20 光ディスク初期化方法及び初期化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003272172A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100767168B1 (ko) 2006-11-14 2007-10-15 주식회사 히타치엘지 데이터 스토리지 코리아 광디스크의 데이터 삭제 방법
KR100767169B1 (ko) 2006-11-14 2007-10-15 주식회사 히타치엘지 데이터 스토리지 코리아 광디스크의 데이터 삭제 방법
WO2010026744A1 (ja) * 2008-09-05 2010-03-11 パナソニック株式会社 情報記録媒体の初期化方法、情報記録媒体の初期化装置および情報記録媒体
US7817190B2 (en) 2006-07-24 2010-10-19 Lg Electronics Inc. Method and apparatus for processing an image exposed to backlight
US8149658B2 (en) 2006-11-14 2012-04-03 Hitachi-Lg Data Storage Korea, Inc. Method of erasing data from optical disc

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7817190B2 (en) 2006-07-24 2010-10-19 Lg Electronics Inc. Method and apparatus for processing an image exposed to backlight
KR100767168B1 (ko) 2006-11-14 2007-10-15 주식회사 히타치엘지 데이터 스토리지 코리아 광디스크의 데이터 삭제 방법
KR100767169B1 (ko) 2006-11-14 2007-10-15 주식회사 히타치엘지 데이터 스토리지 코리아 광디스크의 데이터 삭제 방법
US8149658B2 (en) 2006-11-14 2012-04-03 Hitachi-Lg Data Storage Korea, Inc. Method of erasing data from optical disc
WO2010026744A1 (ja) * 2008-09-05 2010-03-11 パナソニック株式会社 情報記録媒体の初期化方法、情報記録媒体の初期化装置および情報記録媒体
US8040765B2 (en) 2008-09-05 2011-10-18 Panasonic Corporation Initialization method for information recording medium, initialization apparatus for information recording medium, and information recording medium

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3302919B2 (ja) 光記録媒体の初期化方法及び初期化装置
JP2004171740A (ja) 光学式情報記録媒体、光学式記録再生方法及び光学式記録再生装置
US7408860B2 (en) Method of recording information in optical recording medium, information recording apparatus and optical recording medium
US20070153671A1 (en) Optical recording medium and recording system for the same
EP1484751B1 (en) Method of recording information in optical recording medium, information recording apparatus, and optical recording medium
TWI273579B (en) Method for reproducing information from optical recording medium, information reproducer, and optical recording medium
JP2003272172A (ja) 光ディスク初期化方法及び初期化装置
JP3866598B2 (ja) 光情報記録方法および媒体
US7245578B2 (en) Optical recording medium
JPH07192266A (ja) 相変化形光ディスクの初期化装置
JPH04216323A (ja) 光記録媒体の製造方法
US6418103B1 (en) Initializing a phase-changing optical recording medium using a laser including a high speed shutter
JP2000215531A (ja) 光記録媒体の初期化方法
JP3886634B2 (ja) 情報の記録媒体の初期化方法及び初期化装置
JPH03278338A (ja) 光記録媒体の初期化方法
JPH09212918A (ja) 情報の記録媒体とその初期化方法及び初期化装置
JP2001043577A (ja) 情報記録媒体の初期化方法及び初期化装置
JPH04278224A (ja) 光ディスク初期化方法及び光ディスク記録方法
JPH11161957A (ja) 情報の記録媒体の初期化方法及び装置
JP2000090482A (ja) 情報記録媒体およびこれを用いた情報記録再生方法
JP2003123263A (ja) 光記録媒体の製造方法
JPH0729175A (ja) 情報の記録方法
JP2002092887A (ja) 光記録媒体の初期化方法、光記録媒体、初期化装置
JP2002304777A (ja) 光記録媒体の初期化方法及び初期化装置
JP2000195113A (ja) 相変化型光記録媒体の初期化方法