JPH10188285A - 光学記録方法及び光学記録媒体 - Google Patents

光学記録方法及び光学記録媒体

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JPH10188285A
JPH10188285A JP8339825A JP33982596A JPH10188285A JP H10188285 A JPH10188285 A JP H10188285A JP 8339825 A JP8339825 A JP 8339825A JP 33982596 A JP33982596 A JP 33982596A JP H10188285 A JPH10188285 A JP H10188285A
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JP
Japan
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signal
pulse
width
groove
pit
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Application number
JP8339825A
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English (en)
Inventor
Fusaaki Endou
惣銘 遠藤
Masahiro Shigenobu
正大 重信
Shin Masuhara
慎 増原
Masato Hattori
真人 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、作製された光学記録媒体から信号特
性が良好な再生信号が得られる露光パターンを記録し得
る光学記録方法及び光学記録媒体を実現しようとするも
のである。 【解決手段】原盤上にγ特性値が4より大きい有機材料
を塗布してなる被露光体の被露光面に、ガウシアン分布
型のレーザ光を露光照射する際、所定のウオーブル情報
に基づく記録信号と、所定のフオーマツトに基づく変調
パルス信号の各パルス露光部分を同一周期でかつ所定パ
ルス幅のパルス列にそれぞれ変換して得られる駆動信号
とのいずれか一方を、光変調器に供給するようにしたこ
とにより、作製された光学記録媒体から信号特性が良好
な再生信号が得られる露光パターンを記録し得る光学記
録方法及び光学記録媒体を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。
【0002】発明の属する技術分野 従来の技術(図10〜図12) 発明が解決しようとする課題(図13(A)及び
(B)) 課題を解決するための手段 発明の実施の形態(図1〜図9) 発明の効果
【0003】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学記録方法及び
光学記録媒体に関し、例えばMD(Mini Disc )等の光
磁気デイスクを製造するためのレーザカツテイングマシ
ーンに適用して好適なものである。
【0004】
【従来の技術】近年、光記録媒体(光デイスクや光磁気
デイスク等)の原盤作製、あるいはプリント配線基板及
び半導体集積回路等の作製に用いられるフオトレジスト
マスクの作製等においては、レーザ光を用いた光学記録
装置が使用されている。
【0005】このような光学記録装置では、光デイスク
等の技術開発の進展に伴つて、光デイスクに微小化した
ピツトを形成する技術の高度化や、ピツト形状及びグル
ーブ形状を高精度で制御する技術の高度化が望まれてい
る。
【0006】ここで図10に示すように、従来の光記録
媒体の原盤作製に用いられる光学記録装置について説明
する。この光学記録装置1においては、例えばヘリウム
・カドミウム(He-Cd )レーザ(波長 441.6〔nm〕)の
ように気体を増幅媒質とするレーザ光源2からレーザ光
L1が出射され、当該レーザ光L1はミラーM1及びM
2に反射されて平行光のまま移動光学テーブル3に入射
される。
【0007】移動光学テーブル3は、音響光学変調偏向
器(AOM:Acousto Optic Modulator /AOD:Acou
sto Optic Deflector )4を有し、当該音響光学変調偏
向器4の光路の前後にビーム縮小レンズ5及びビーム拡
大レンズ6が設けられた構成からなる。ミラーM2を介
して移動光学テーブル3に入射されたレーザ光L1は、
ビーム縮小レンズ5において所定のビーム径に縮小され
た後、音響光学変調偏向器4に入射される。
【0008】ここで、例えばMD(ミニデイスク)等の
光磁気デイスクにおいては、デイスク表面の内側領域に
TOC(Table of Contents )等が記録されたナロウピ
ツト(Narrow Pits )が形成されると共に、当該ナロウ
ピツトの外側領域に記録トラツクとしてアドレス情報等
に応じてウオーブルしたワイドグルーブ(Wide Groove
)が形成されている。
【0009】また図11に示すように音響光学変調偏向
器4は、音響光学媒体(例えばPbMoO4結晶、TeO2結晶
等)4A上に圧電振動子(トランスジユーサ)(例えば
LiNbO3、ZnO 等でなる薄膜)4Bが接着された構成から
なる。この場合、音響光学変調偏向器4にはドライバ7
が接続され、さらに当該ドライバ7には、EFM変調回
路8が接続されると共にVCO(電圧周波数制御器)9
及び続く制御信号発生回路10が接続されている。
【0010】またワイドグルーブ記録形成時にはEFM
変調回路8から所定の信号レベルでなるDC信号S1が
ドライバ7に入力されると共に、当該DC信号S1に同
期して、制御信号発生回路10から44.1〔kHz 〕の周波
数信号と5〔MHz 〕の周波数信号とが重畳されてなる重
畳周波数信号S3がVCO9に入力される。続いてVC
O9は当該当該重畳周波数信号S3に基づいて発振周波
数を変化させた高周波信号S5をドライブ25に供給す
る。これによりドライバ25はDC信号S1及び高周波
信号S5に基づく電圧信号S7を音響光学変調偏向器4
に供給する。
【0011】因みに、重畳周波数信号S5のうち、44.1
〔kHz 〕の周波数信号はアドレスのウオーブル情報(以
下、これをADIP(Address In Pregroove)と呼ぶ)
を記録するための記録信号でなり、また5〔MHz 〕の周
波数信号はその振幅量に応じてグルーブの幅を広げるた
めの信号である。
【0012】これに対して、ナロウピツト記録形成時に
はEFM変調回路8からEFM変調された高周波記録信
号S2がドライバ7に入力されると共に、当該高周波記
録信号S2に同期して、制御信号発生回路10から零レ
ベルでなるDC信号S4がVCO9に入力される。続い
てVCO9は当該DC信号S4に基づいて発振周波数を
変化しない高周波信号S6をドライブ7に供給する。こ
れによりドライバ7は高周波記録信号S2及び高周波信
号S6に基づく電圧信号S8を音響光学変調偏向器4に
供給する。
【0013】音響光学変調偏向器4では、圧電振動子4
Bによつて電圧信号S7又はS8はそれぞれ超音波信号
に変換され、音響光学媒体4A内において当該音響光学
媒体4Aの屈折率を周期的に変化させることにより、当
該音響光学媒体4Aは光に対して回折格子の役割を果た
すこととなる(以下、これを超音波回折格子と呼ぶ)。
この場合、ブラツグ回折では格子間隔d、レーザ光波長
λ、及びレーザ光と格子面とのなす角θでなるとき、次
【0014】
【数1】
【0015】を満たすときの角θ(以下、これをブラツ
グ角と呼ぶ)でレーザ光L1が入射し得るように音響光
学変調偏向器4を配置するようにする。
【0016】この状態において、超音波波面にブラツグ
角で入射したレーザ光L1は、当該超音波波面と同じ角
度をなす方向にのみ回折され、当該レーザ光L1の光強
度を当該電圧信号S7又はS8に応じてオン状態又はオ
フ状態により断続させて変調する。さらに超音波の周波
数を変えることによつて超音波回折格子の格子間隔dが
変わり、すなわちブラツグ角が変わることにより、この
結果レーザ光L1Aの光偏向の角度を変えることができ
る。
【0017】続いて、電圧信号S7又はS8に基づき音
響光学変調偏向器4によつて強度変調されると共に光偏
向の角度が変えられたレーザ光L1Aは、レーザ光L1
のビーム水平高さを保ちつつレンズ11を介してミラー
M3に反射される。このミラーM3によつて反射された
レーザ光L1Aは、対物レンズ12を介して集光され、
ガラス原盤13上に塗布されたフオトレジスト膜14に
照射される。
【0018】ここで、移動光学テーブル3は、ガラス原
盤13の径方向にスライド移動し得るようになされ、ま
たガラス原盤13は、モータ(図示せず)の出力軸の回
転駆動に伴つて矢印aで示す方向又はこれとは逆方向に
線速度一定(CLV)で回転し得るようになされてい
る。
【0019】これにより、ガラス原盤13のフオトレジ
スト膜14にレーザ光L1Aがスパイラルに照射され、
かくして図12に示すように、フオトレジスト膜14の
うちレーザ光L1Aの露光部分が現像処理により溶解し
て、ナロウピツトNP及びワイドグルーブWGが記録形
成される。
【0020】因みに、ナロウピツト及びワイドグルーブ
が形成されたガラス原盤13の複製をNiメツキするこ
とにより金型(スタンパ)を作製し、当該金型を用いて
PMMA(ポリメチルメタクリレート)及びPC(ポリ
カーボネイト)等の透明樹脂に成形を行うことにより、
微小な凹凸(信号に相当するピツトやグルーブパター
ン)が転写された透明基盤を形成することができる。こ
れらピツトやグルーブを含む透明基盤の表面には光を反
射する金属膜や光磁気膜等が設けられ、さらに保護膜が
信号ピツトや反射膜を保護するために設けられることに
より、MD等の光デイスクが製造されることとなる。
【0021】ところで、MD等の光磁気デイスクにおい
ては、ワイドグルーブの幅をある程度(例えば 1.1〔μ
m〕程度)まで広く形成することにより、当該ワイドグ
ルーブに記録された光磁気膜の信号特性が良好になるよ
うになされている。
【0022】またMD等の光磁気デイスクにおいては、
最短ピツト長(3T)から最長ピツト長(11T)まで
の複数種類のピツトが、各々のピツト長に対応する露光
パルスによつてフオトレジスト膜にそれぞれ形成される
ようになされている。この場合、g線用ポジ型フオトレ
ジスト膜に各ピツト長に対応する露光パルスに基づくピ
ツトをそれぞれ形成する場合には、3Tピツトと11T
ピツトとではピツト幅(半径方向)がほとんど変わらな
い。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところで、より高密度
記録されたMD用のスタンパを作製する場合には、当該
ナロウピツトのピツト幅をより小さく形成すると共に、
当該ワイドグルーブの断面形状を信号特性の良い台形に
形成する必要がある。
【0024】ところが、γ特性値がそれ程高くない通常
のフオトレジスト膜14にワイドグルーブを形成する場
合には、図13(A)に示すようにガラス原盤13の上
面に対してワイドグルーブWG0 のエツジの傾斜が緩や
か(傾斜角θ0 )になり、この結果、グルーブの底面の
幅(以下、これを底面幅と呼ぶ)と、信号記録面におけ
るグルーブのエツジ間の幅(以下、これをエツジ幅と呼
ぶ)との差TP0 が長くなることから、作製されたMD
の再生時に隣接するワイドグルーブ間でクロストークが
生じるおそれがあつた。従つて通常のγ特性値を有する
フオトレジスト膜にエツジの傾斜が急なワイドグルーブ
を形成することは非常に困難であつた。さらに従来のよ
うな光強度分布がぼほ一定のレーザ光で露光した場合に
は、ワイドグルーブのエツジ部分も露光することとなる
ため、通常のγ特性値を有するフオトレジスト膜を露光
する場合と同様に、ワイドグルーブWG0 のエツジの傾
斜が緩やかになり(図13(A))、作製されたMDか
らは適正な信号特性を得ることが非常に困難となる問題
があつた。
【0025】従つて、エツジの傾斜が急なワイドグルー
ブを形成するためには、γ特性値が比較的高い(γ特性
値>4)(すなわち高解像度タイプの)フオトレジスト
膜(以下、これを高ガンマフオトレジスト膜と呼ぶ)を
用いると共に、当該高ガンマフオトレジスト膜に、例え
ばガウシアンビームのようにサイドローブがほとんどな
く、かつ中心に近づくにつれて強度が高くなる強度分布
を有する(以下、これをガウシアン分布型と呼ぶ)レー
ザ光を照射する必要があつた。
【0026】このようにすれば、図13(B)に示すよ
うにガラス原盤13の上面に対してワイドグルーブのエ
ツジの傾斜を格段と急にすることができ(傾斜角θ1
θ0)、すなわちグルーブの底面幅と信号記録面におけ
るグルーブのエツジ幅との差TP1 を格段と短くする
(TP1 < 0.1〔μm〕)ことができることから、作製
されたMDの再生時に隣接するワイドグルーブ間でクロ
ストークが生じるのを回避することができる。
【0027】しかし、ガウシアン分布型のレーザ光で露
光する場合には、ワイドグルーブのエツジの傾斜を急に
することができるが、当該ワイドグルーブの底面幅GP
1 (図13(B))を従来の底面幅GP0 (図13
(A))と同じ幅(すなわちGP1 =GP0 )に確保し
なければならないため、レーザ光のビーム径を比較的太
くする必要があつた。
【0028】さらに、高ガンマフオトレジスト膜に各ピ
ツト長に対応する露光パルスに基づくピツトをそれぞれ
形成する場合には、3Tピツトから11Tピツトまで光
量を全て一定にして露光しても、3Tピツトと11Tピ
ツトとではピツトの幅が11Tピツトの方が幅広くなる
傾向が現れるという問題もあつた。実際上この傾向は、
線速度一定(CLV)及び回転速度一定(CAV:Cons
tant Angular Velocity )のいずれの場合も現れる。
【0029】このように高ガンマフオトレジスト膜を用
いた場合にピツト長の長い方が幅広になる理由を以下に
説明する。まず実際上、フオトレジスト膜のγ特性値に
かかわらずフオトレジスト膜に形成されるピツト長の長
さに対応して露光レベルが上がることから、3Tピツト
よりも11Tピツトの方が露光量が若干多くなる。ここ
で通常のフオトレジスト膜を用いた場合には、このよう
なピツト長の長短に応じて露光量が若干相違してもピツ
ト幅に影響を及ぼすことはほとんどない。これに対して
高ガンマフオトレジスト膜を用いた場合には、γ特性値
が高くなることに伴つてピツト長の長短に応じた露光量
の若干の相違が増長され、この結果ピツト幅に影響が及
ぶこととなる。従つて高ガンマフオトレジスト膜を用い
た場合にはピツト長の長い方が幅広になる。
【0030】このため3Tピツトと11Tピツトとで
は、ピツト幅の差異に起因して信号振幅にもさらに差異
が広がることとなり、このため安定した信号振幅を有す
る光デイスクを作製することが困難となる問題があつ
た。
【0031】さらに11Tピツトの幅広を回避すべく、
露光光量を全体的に下げた場合には、3Tピツトが十分
に形成されず、この結果当該3Tピツトの変調度が十分
に確保し得なくなるおそれがあつた。
【0032】実験結果によれば、γ特性値=5でなる高
ガンマフオトレジスト膜、波長 441.6〔nm〕でなるヘリ
ウム・カドミウムレーザ光源、及び開口数NA=0.9 で
なる対物レンズを用いて露光処理した場合には、3Tピ
ツトのピツト幅は0.27〔μm〕、11Tピツトのピツト
幅は0.35〔μm 〕という値が得られる。このことは、3
Tピツトと11Tピツトとでは約20〔%〕以上もピツト
幅に差異が生じることを表している。
【0033】このようなピツト幅に差異が生じる問題を
解決する1つの方法として、高ガンマフオトレジスト膜
に各ピツト長に対応する露光パルスに基づくピツトをそ
れぞれ形成する場合には、11Tピツトのとき露光光量
を下げて3Tピツトと同じピツト幅になるように光量変
調して露光する方法が用いられている。
【0034】ところが、この方法によれば、CLV露光
では行い得るが、CAV露光の場合では、半径位置によ
り露光光量を変えるようにして変調していることから、
その変調信号をさらに制御する必要があり、装置全体と
して煩雑になるという問題があつた。
【0035】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、作製された光学記録媒体から信号特性が良好な再生
信号が得られる露光パターンを記録し得る光学記録方法
及び光学記録媒体を提案しようとするものである。
【0036】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、原盤上にγ特性値が4より大きい
有機材料を塗布して被露光体を形成しておき、この後、
レーザ光を光変調器に入射すると共に、所定のウオーブ
ル情報に基づく記録信号と、所定のフオーマツトに基づ
く変調パルス信号の各パルス露光部分を同一周期でかつ
所定パルス幅のパルス列にそれぞれ変換して得られる駆
動信号とのいずれか一方を、光変調器に供給する。続い
て光変調器によつて強度変調及び光偏向されたレーザ光
を被露光体の被露光面に照射することにより、記録信号
又は駆動信号に応じた露光パターンをそれぞれ形成す
る。このとき、レーザ光として中心に近づくにつれて強
度が高くなるような強度分布を有するレーザ光を用い、
及び又はレーザ光の光路上の所定位置でレーザ光を中心
に近づくにつれて強度が高くなるような強度分布を有す
るレーザ光に変換するようにする。
【0037】また本発明においては、被露光面に所定の
グルーブ幅を有するグルーブが形成されてなる被露光体
に基づいて作製された光学記録媒体において、グルーブ
幅はトラツクピツチに対して60.0〔%〕〜75.5〔%〕の
割合でなると共に、グルーブの底面の幅とグルーブの被
露光面におけるエツジ間の幅との差は0.15〔μm〕以下
でなるようにする。
【0038】このように原盤上にγ特性値が4より大き
い有機材料を塗布してなる被露光体の被露光面に、中心
に近づくにつれて強度が高くなる強度分布を有するレー
ザ光を露光照射する際、所定のフオーマツトに基づく変
調パルス信号の各パルス露光部分を同一周期でかつ所定
パルス幅のパルス列にそれぞれ変換して得られる駆動信
号を光変調器に供給するようにしたことにより、被露光
体の被露光面に形成される変調パルス信号に応じた種々
の長さでなる複数の潜像の各幅を当該各潜像の長さにか
かわらず全てほぼ同一にすることができ、かくして作製
された光学記録媒体から信号特性が良好な再生信号を得
ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施例を詳述する。
【0040】図10との対応部分に同一符号を付して示
す図1において、光学記録装置20は、図10に示す光
学記録装置1とは、レーザ光源21がガウシアン分布型
のレーザ光L1Xを照射する点で従来のレーザ光源2と
異なり、またEFM変調回路22及びドライバ7間にパ
ルス列変換回路23が設けられていることを除いてほぼ
同様の構成からなる。またガラス原盤13の上面には高
ガンマフオトレジスト膜24が塗布されている。
【0041】この場合、EFM変調回路22は、ワイド
グルーブ記録形成時には、所定の信号レベルでなるDC
信号S1をそのままドライバ7に供給し、一方、ナロウ
ピツト記録形成時には、EFM変調された高周波記録信
号S2のみならずチヤンネルクロツク信号CHCK0も
パルス列変換回路23に供給するようになされている。
【0042】すなわち図2に示すように、ワイドグルー
ブ記録形成時にはEFM変調回路22から所定の信号レ
ベルでなるDC信号S1がドライバ7に入力されると共
に、当該DC信号S1に同期して、制御信号発生回路1
0から44.1〔kHz 〕の周波数信号と5〔MHz 〕の周波数
信号とが重畳されてなる重畳周波数信号S3がVCO9
に入力される。続いてVCO9は当該重畳周波数信号S
3に基づいて発振周波数を変化させた高周波信号S5を
ドライブ25に供給する。これによりドライバ25はD
C信号S1及び高周波信号S5に基づく電圧信号S7を
音響光学変調偏向器4に供給する。
【0043】これに対して、ナロウピツト記録形成時に
はEFM変調回路22からEFM変調された高周波記録
信号S2及びチヤンネルクロツク信号CHCK0がパル
ス列変換回路23に入力される。
【0044】図3に示すように、パルス列変換回路23
において、第1の遅延回路30はチヤンネルクロツク信
号CHCK0の論理「H」の立上り時点t1 から時点t
2 まで遅延させた後、これを遅延クロツク信号CHCK
1としてエツジ抽出及び反転回路31に供給する(図4
(A)及び(C))。
【0045】エツジ抽出及び反転回路31は、遅延クロ
ツク信号CHCK1の論理「H」の立上り時点t2 から
所定時間分抽出した後、これを反転させてクロツクエツ
ジ信号CHCK2として第2の遅延回路32及びJK型
フリツプフロツプ回路33のセツト入力端に供給する
(図4(D))。
【0046】第2の遅延回路32は、クロツクエツジ信
号CHCK2の論理「H」の立上り時点t2 から時点t
3 まで遅延させた後、これを遅延クロツクエツジ信号C
HCK3としてJK型フリツプフロツプ回路33のリセ
ツト入力端に供給する(図4(E))。
【0047】このJK型フリツプフロツプ回路33は、
クロツクエツジ信号CHCK2の立下り(時点t2 )で
論理「H」に立上がると共に、遅延クロツクエツジ信号
CHCK3の立上り(時点t3 )で論理「L」に立下が
るクロツクパルス信号CHCK4がQ出力として得ら
れ、これがNAND回路34の一入力端に与えられる
(図4(F))。
【0048】一方、パルス列変換回路23において、D
型フリツプフロツプ回路35は、EFM変調回路21か
らチヤンネルクロツク信号CHCK0をクロツク入力端
に受けると共に、高周波記録信号S2をデータ入力端に
受ける(図4(A)及び(B))。このD型フリツプフ
ロツプ回路35は、チヤンネルクロツク信号CHCK0
の立上り時点t1 でトリガされ、高周波記録信号S2を
チヤンネルクロツク信号CHCK0に同期させた同期化
高周波記録信号S10をNAND回路34の他入力端に
与える(図4(G))。
【0049】NAND回路34は、同期化高周波記録信
号S10が論理「H」に立上つている時点t1 から時点
6 までの間、クロツクパルス信号CHCK4を通過さ
せた後、反転させ、これをパルス列変換信号S11とし
てドライバ7(図1及び図2)に送出する(図4
(H))。
【0050】このようにパルス列変換信号S11は、高
周波記録信号S2に基づくピツト形成パルス(すなわち
露光時間に相当する高周波記録信号S2のパルス露光部
分)をウインドウ(1Tピツトすなわち3Tピツトの3
分の1又は11Tピツトの11分の1)毎のパルス列に
変換したものであり、所定のパルス幅に設定された同一
パルスが周期的に繰り返されてなるパルス列として波形
表示される。
【0051】例えば図5(A)に示すように、3Tピツ
トはEFM変調された高周波記録信号S2に基づくパル
ス幅がP3Tでなるピツト形成パルスに応じて形成され
る。
【0052】このパルス幅P3Tを3分の1にしたパルス
幅(以下、これを1ウインドウ幅と呼ぶ)P1Tは、高周
波記録信号S2をパルス列変換信号S11に変換したこ
とにより、1パルス幅P1T′でなるパルス数が3個のパ
ルス列に変換される(図5(B))。
【0053】このとき1パルス幅P1T′を1ウインドウ
幅P1Tで規格化した値としてDuty(デユーテイ)比
が定義され、当該デユーテイ比は、1ウインドウ幅P1T
とパルス列に変換された後の1パルス幅P1T′との比
(P1T′/P1T)で表される。因みに実験によれば、こ
のデユーテイ比を10〔%〕から75〔%〕までの間に設定
することにより、3Tピツトと11Tピツトとでピツト
幅の均一性を保ち得るという結果が得られる。
【0054】一方、制御信号発生回路10からは、パル
ス列変換信号S11に同期して零レベルでなるDC信号
S4がVCO9に入力される(図1及び図2)。続いて
VCO9は当該DC信号S4に基づいて発振周波数を変
化しない高周波信号S6をドライブ7に供給する。これ
によりドライバ7はパルス列変換信号S11及び高周波
信号S6に基づく電圧信号S12を音響光学変調偏向器
4に供給する。
【0055】音響光学変調偏向器4では、圧電振動子4
Bによつて電圧信号S7又はS12はそれぞれ超音波信
号に変換され、音響光学媒体4A内において当該音響光
学媒体4Aの屈折率を周期的に変化させることにより、
当該音響光学媒体4Aは光に対して超音波回折格子の役
割を果たす。なお、ブラツグ回折ではブラツグ角(式
(1))でレーザ光L1Xが入射し得るように音響光学
変調偏向器4を配置するようにする。
【0056】この状態において、超音波波面にブラツグ
角で入射したレーザ光L1Xは、当該超音波波面と同じ
角度をなす方向にのみ回折され、当該レーザ光L1Xの
光強度を当該電圧信号S7又はS12に応じてオン状態
又はオフ状態により断続させて変調する。さらに超音波
の周波数を変えることによつて超音波回折格子の格子間
隔dが変わり、すなわちブラツグ角が変わることによ
り、この結果レーザ光L1XAの光偏向の角度を変える
ことができる。
【0057】続いて、電圧信号S7又はS12に基づき
音響光学変調偏向器4によつて強度変調されると共に光
偏向の角度が変えられたレーザ光L1XAは、レーザ光
L1Xのビーム水平高さを保ちつつレンズ11を介して
ミラーM3に反射される。このミラーM3によつて反射
されたレーザ光L1XAは、対物レンズ12を介して集
光され、ガラス原盤13上に塗布されたフオトレジスト
膜14に照射される。以上の構成において、光学記録装
置20では、ガラス原盤13上に高ガンマフオトレジス
ト膜24を塗布しておき、レーザ光源21からガウシア
ン分布型のレーザ光L1Xを照射する。まずワイドグル
ーブ記録形成時には、高ガンマフオトレジスト膜24に
ガラス原盤13の上面に対してエツジの傾斜が急なワイ
ドグルーブを記録形成することができ、この結果、作製
されたMDの再生時に隣接するワイドグルーブ間でクロ
ストークが生じるのを回避することができると共に、当
該MDから信号特性の良い再生信号を得ることができ
る。
【0058】これに対してナロウピツト記録形成時に
は、図6(A)〜(F)に示すように、3Tピツト及び
11Tピツトは、それぞれEFM変調された高周波記録
信号S2がパルス列変換信号S11に変換されることに
より、パルス幅がP3T及びP11T でなるピツト形成パル
スがそれぞれウインドウ毎に1パルス幅がP1T′でなる
3個及び11個のパルス列に変換される(図6(A)及
び(D))。この場合、デユーテイ比は10〔%〕から75
〔%〕までの間に予め設定されている。
【0059】このときピツト長にかかわらず、ウインド
ウ(1Tピツト)毎にそれぞれ1パルス幅P1T′で繰り
返し露光することにより、高ガンマフオトレジスト膜を
用いた場合にピツト長の長短に応じた露光量の相違が増
長されることを回避することができる。この結果、3T
ピツトの露光レベルE3T′と11Tピツトの露光レベル
11T ′は、ほぼ同一の数値を示すこととなる(図6
(B)及び(E))。従つて、高ガンマフオトレジスト
膜を用いた場合でも、3Tピツトのピツト幅W3T′と1
1Tピツトのピツト幅W11T ′とをほぼ同一のピツト幅
(W3T′=W11T′)にすることができる(図6(C)
及び(F))。
【0060】さらに、このようにウインドウ(1Tピツ
ト)毎にそれぞれ1パルス幅P1T′で繰り返し露光する
ことにより、ビーム径が比較的太いガウシアン分布型の
レーザ光を用いた場合であつても、各ピツトのピツト幅
をほぼ同一のピツト幅にすることができる。
【0061】このようにして3Tピツトから11Tピツ
トまでの複数種類のピツトをそれぞれ高ガンマフオトレ
ジスト膜に形成する場合に、各々のピツト長にかかわら
ず全てほぼ同一のピツト幅にすることができ、かくして
ピツト長の長い方がピツト長の短い方よりもピツト幅が
幅広になるのを防止することができる。
【0062】因みに、光学記録装置20において、γ特
性値=6でなる高ガンマフオトレジスト膜を用いて、ワ
イドグルーブ及びナロウピツトの各トラツクピツチを
1.1〔μm〕として露光処理する場合、制御信号発生回
路10から与えられる重畳周波数信号S3における44.1
〔kHz 〕の周波数信号(ADIP)の振幅量を±20〔n
m〕及び5〔 MHz〕の周波数信号の振幅量を0〜 0.2
〔μm〕程度としてワイドグルーブを形成すると、グル
ーブ幅は 0.6〜 0.8〔μm〕程度となり、かつワイドグ
ルーブのエツジの傾斜を格段と急に、すなわち信号記録
面(底面)に対するエツジ部分のグルーブ幅の差を 0.1
〔μm〕以下と格段と短くすることができる(図10
(B))。さらにデユーテイ比を50〔%〕に設定してナ
ロウピツトを形成すると、3Tピツトから11Tピツト
までの各ピツト幅はほぼ 0.4〔μm〕という値が得ら
れ、これにより3Tピツトと11Tピツトとで十分にピ
ツト幅の均一性を保つことができる。
【0063】また、実際に上述のようなガラス原盤13
を用いて作製した金型(スタンパ)に基づいてMO(光
磁気)デイスク(デイスク厚 1.2〔mm〕)を製造した場
合において、当該MOデイスクの光磁気膜から得られる
再生信号の信号特性を評価する場合について説明する。
【0064】この場合、再生光学系(図示せず)では、
レーザ光の波長(λ)を 685〔nm〕及び対物レンズの開
口数(NA)を0.55として、ビームスポツト径を現行M
Dの1/√2倍となるように予め設定しておく。またガ
ラス原盤13の高ガンマフオトレジスト膜24には、5
種類のグルーブ幅でなるワイドグルーブ(以下、これら
を第1〜第5グルーブと呼ぶ)がそれぞれトラツクピツ
チが 1.1〔μm〕、ウオーブル量が40〔nm〕及びグルー
ブ深さがλ/8n(nは屈折率、この場合1.5)で形成
されている。
【0065】これら第1〜第5グルーブは、図7に示す
ようにMOデイスク40の光磁気膜41に、第1〜第5
グルーブの底面41Bの底面幅W1 と当該第1〜第5グ
ルーブの信号記録面41Aにおけるエツジ41AX間の
エツジ幅W2 とがそれぞれ所定の値となるように形成さ
れたものである。
【0066】すなわち図8に示す図表において、第1〜
第5グルーブの底面幅W1 は、それぞれ0.58〔μm〕、
0.62〔μm〕、0.67〔μm〕、0.74〔μm〕及び0.79
〔μm〕であり、またエツジ幅W2 は、それぞれ0.68
〔μm〕、0.75〔μm〕、0.78〔μm〕、0.86〔μm〕
及び0.91〔μm〕である。これにより第1〜第5グルー
ブのグルーブ幅(W1 +W2 )/2は、それぞれ0.63
〔μm〕、0.68〔μm〕、0.72〔μm〕、0.80〔μm〕
及び0.85〔μm〕となる。
【0067】なお第1〜第5グルーブでは、底面幅W1
とエツジ幅W2 との差がそれぞれ0.10〔μm〕、0.13
〔μm〕、0.11〔μm〕、0.12〔μm〕及び0.12〔μ
m〕となつており、当該差を全て0.15〔μm〕以下とす
ることによつて、隣接するグルーブ間でクロストークが
生じるのを回避し得るように、底面幅W1 及びエツジ幅
2 の値が予め設定されている。
【0068】これら第1〜第5グルーブについて、C/
N比(狭帯域信号対雑音比)(1マーク当たりの長さ0.
64〔μm〕、解像帯域(RBW:resolution bandwidth
)30〔kHz 〕、再生信号の周波数 1.7〔MHz 〕)を測
定すると、それぞれ43.9〔dB〕、44.9〔dB〕、45.7〔d
B〕、46.1〔dB〕及び47.0〔dB〕となる。このC/N比
(狭帯域信号対雑音比)は、第1〜第5グルーブをそれ
ぞれ長さ0.64〔μm〕単位でマークをとり、当該各マー
クから得られる再生信号(周波数 1.7〔MHz 〕)を、30
〔kHz 〕の解像帯域で周波数スペクトラム分析した結果
から得られる当該再生信号の周波数レベル(C値:carr
ier level )とノイズレベル(N値:noiselevel )と
の比をとつたものである。この場合、実用上十分なC/
N比は約44.0〔dB〕以上である。
【0069】また第1〜第5グルーブにおいて、ADI
P(アドレスのウオーブル情報)の記録エラーが3
〔%〕以下の条件でラジアルスキユー(半径方向への傾
斜変位量)を測定すると、当該測定結果はそれぞれ 2.0
〔deg 〕、1.9 〔deg 〕、1.8 〔deg 〕、1.4 〔deg 〕
及び1.0 〔deg 〕となる。この場合、再生信号を安定し
て検出するために、通常、1.0 〔deg 〕より大きいラジ
アルスキユーをグルーブにもたせるようになされてい
る。
【0070】このように第1〜第5グルーブにおいて、
それぞれC/N比とラジアルスキユーとの測定結果を考
慮すると、実用上十分なグルーブ幅を有するものは第1
〜第4グルーブであると判断し得る。このときの第1〜
第4グルーブについて、それぞれトラツクピツチに対す
るグルーブ幅の割合を算出すると、図9に示す図表のよ
うに、57.3(≒0.63/1.1 ×100 )〔%〕、61.8(≒0.
68/1.1 ×100 )〔%〕、65.5(≒0.72/1.1 ×100 )
〔%〕及び72.7(≒0.80/1.1 ×100 )〔%〕となる。
このことからトラツクピツチに対するグルーブ幅の割合
は、55.0〔%〕〜75.0〔%〕程度が最適であることがわ
かる。
【0071】なお、底面幅W1 とエツジ幅W2 とが同じ
値である場合、仮にグルーブ幅が上述した第1〜第5グ
ルーブよりも狭い値0.58〔μm〕であつても、ラジアル
スキユーが 1.0〔deg 〕となることが実験上確認されて
いる。これにより底面幅W1をエツジ幅W2 よりも短く
する必要がある。従つて、上述の実験結果も考慮すれ
ば、底面幅W1 をエツジ幅W2 よりも短くすると共に、
当該底面幅W1 とエツジ幅W2 との差を0.15〔μm〕以
下となるように設定すれば良い。
【0072】以上の構成によれば、ガラス原盤13上に
高ガンマフオトレジスト膜24を塗布した状態でガウシ
アン分布型のレーザ光L1Xを露光照射することによ
り、エツジの傾斜が急なワイドグルーブを形成し得るよ
うになされた光学記録装置20において、3Tピツトか
ら11Tピツトまでの複数種類のナロウピツトを形成す
る場合に、各ピツトに対応するピツト形成パルスのパル
ス幅を、それぞれウインドウ(1Tピツト)毎に1パル
ス幅が短い所定数のパルス列に変換するようにしたこと
により、各々のピツト長にかかわらずピツト幅の均一性
を保つことができ、かくして作製されたMDから信号特
性が良好な再生信号を得ることができる。なお上述の実
施例においては、レーザ光源21としてヘリウム・カド
ミウム(He-Cd )レーザを用いた場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、アルゴン(Ar+ )レーザ及
びクリプトン(Kr+ )レーザ等のガスレーザや半導体レ
ーザ等を用いても良い。要は、ガウシアン分布型のレー
ザ光L1Xを発射するレーザ光源であれば、種々のもの
を広く適用し得る。
【0073】また上述の実施例においては、ガウシアン
分布型のレーザ光L1Xをレーザ光源21から発射する
ようにした場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、レーザ光源21からガラス原盤13上の高ガンマフ
オトレジスト膜24までの間にフイルタ(図示せず)等
を配置しておき、これを通過することによつてレーザ光
をガウシアン分布型に変換するようにしても良い。
【0074】また上述の実施例においては、ピツトを形
成する光学記録媒体としてMDに本発明を適用した場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばウオ
ーブルピツト又はプリグルーブを有する記録可能な光デ
イスク(DVD:Digital Versatile Disc)等に適用し
ても良い。
【0075】この場合、ドライバ7を介して音響光学変
調偏向器4に入力する信号をEFM変調(8→14変調:
Eight to Fourteen Modulation)された高周波記録信号
S2ではなく、EFMプラス変調(8→16変調:Eight
to Sixteen Modulation )された高周波記録信号(図示
せず)に設定する必要がある。さらに本発明は光デイス
クに限らず、他の光学素子、例えば光カード等に適用し
ても良い。
【0076】さらに上述の実施例においては、MD等の
光磁気デイスクのスタンパを作製する場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、例えばフオトマスクを作
製する場合に適用するようにしても良く、本発明を用い
ることによつて開口部の長さにかかわらずその幅がほぼ
一定となるような高性能のフオトマスクパターンを形成
することができる。
【0077】さらに上述の実施例においては、ガラス原
盤13上に塗布されたγ特性値が4より大きい有機材料
として、高ガンマフオトレジスト膜24を適用した場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばγ特
性値が4より大きい有機色素系を用いて、当該有機色素
系に本発明によるパルス露光を行つて所望の凹凸パター
ンを形成するようにしても良い。
【0078】さらに上述の実施例においては、光変調器
として音響光学変調偏向器(AOM/AOD)4を用い
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例え
ば電気光学変調偏向器(EOM:Electro Optic Modula
tor /EOD:Electro Optic Deflector )等の他の光
変調器を用いるようにしても良い。
【0079】さらに上述の実施例においては、ガラス原
盤13をモータ(図示せず)の出力軸の回転駆動に伴つ
てCLVで回転させる場合について述べたが、本発明は
これに限らず、ガラス原盤13をCAVで回転させるよ
うにしても本発明を適用し得る。
【0080】さらに上述の実施例においては、パルス列
変換回路22は図3に示すような回路構成でなる場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、EFM変調さ
れた高周波記録信号S2を所定のクロツクチヤンネルC
HCK0に同期させて、所定のパルス幅に設定され、同
一周期に繰り返されるパルス列に変換し得るようにすれ
ば種々の回路構成のものを適用し得る。
【0081】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、原盤上に
γ特性値が4より大きい有機材料を塗布してなる被露光
体の被露光面に、中心に近づくにつれて強度が高くなる
強度分布を有するレーザ光を露光照射する際、所定のウ
オーブル情報に基づく記録信号と、所定のフオーマツト
に基づく変調パルス信号の各パルス露光部分を同一周期
でかつ所定パルス幅のパルス列にそれぞれ変換して得ら
れる駆動信号とのいずれか一方を、光変調器に供給する
ようにしたことにより、作製された光学記録媒体から信
号特性が良好な再生信号が得られる露光パターンを記録
し得る光学記録方法及び光学記録媒体を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学記録装置の構成を示すブロツ
ク図である。
【図2】本発明による音響光学変調偏向器の構成を示す
略線図である。
【図3】本発明によるパルス列変換回路の構成を示すブ
ロツク図である。
【図4】図3に示すパルス列変換回路の動作の説明に供
する信号波形図である。
【図5】デユーテイ比の説明に供する信号波形図であ
る。
【図6】3Tピツト及び11Tピツトの露光状態の説明
に供する略線図である。
【図7】ワイドグルーブの断面形状を示す略線図であ
る。
【図8】第1〜第5グルーブの評価測定の説明に供する
図表である。
【図9】第1〜第5グルーブにおけるトラツクピツチに
対するグルーブ幅の割合を示す図表である。
【図10】従来の光学記録装置の構成を示すブロツク図
である。
【図11】従来の音響光学変調偏向器の構成を示す略線
図である。
【図12】ガラス原盤上に形成されたナロウピツト及び
ワイドグルーブを示す略線図である。
【図13】ワイドグルーブの断面形状を示す略線図であ
る。
【符号の説明】
1、20……光学記録装置、2、21……レーザ光源、
3……移動光学テーブル、4……音響光学変調偏向器、
7……ドライバ、8、22……EFM変調回路、9……
VCO、10……制御信号発生回路、12……対物レン
ズ、13……ガラス原盤、14……フオトレジスト膜、
23……パルス列変換回路、24……高ガンマフオトレ
ジスト膜、30……第1の遅延回路、31……エツジ抽
出及び反転回路、32……第2の遅延回路、33……J
K型フリツプフロツプ回路、34……NAND回路、3
5……D型フリツプフロツプ回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 真人 東京都品川区北品川6丁目7番35号ソニー 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原盤上にγ特性値が4より大きい有機材料
    を塗布して被露光体を形成する第1のステツプと、 レーザ光を光変調器に入射すると共に、所定のウオーブ
    ル情報に基づく記録信号と、所定のフオーマツトに基づ
    く変調パルス信号の各パルス露光部分を同一周期でかつ
    所定パルス幅のパルス列にそれぞれ変換して得られる駆
    動信号とのいずれか一方を、上記光変調器に供給する第
    2のステツプと、 上記光変調器によつて強度変調及び光偏向されたレーザ
    光を上記被露光体の被露光面に照射することにより、上
    記記録信号又は上記駆動信号に応じた露光パターンをそ
    れぞれ形成する第3のステツプとを具え、上記レーザ光
    として中心に近づくにつれて強度が高くなるような強度
    分布を有するレーザ光を用い、及び又は上記レーザ光の
    光路上の所定位置で上記レーザ光を中心に近づくにつれ
    て強度が高くなるような強度分布を有するレーザ光に変
    換することを特徴とする光学記録方法。
  2. 【請求項2】上記変調パルス信号の各パルス露光部分
    は、所定のクロツク信号に同期させることにより、上記
    パルス列に変換されることを特徴とする請求項1に記載
    の光学記録方法。
  3. 【請求項3】上記変調パルス信号の各パルス露光部分に
    割り当てられた上記パルス列の各パルス幅の和は、上記
    パルス露光部分に対して10〔%〕〜75〔%〕の割合で含
    まれることを特徴とする請求項1に記載の光学記録方
    法。
  4. 【請求項4】上記変調パルス信号の各パルス露光部分
    は、所定のクロツク信号に同期させることにより上記パ
    ルス列に変換されると共に、上記変調パルス信号の各パ
    ルス露光部分に割り当てられた上記パルス列の各パルス
    幅の和は、上記パルス露光部分に対して10〔%〕〜75
    〔%〕の割合で含まれることを特徴とする請求項1に記
    載の光学記録方法。
  5. 【請求項5】被露光面に所定のピツト列が形成されると
    共に所定のグルーブ幅を有するグルーブが形成されてな
    る被露光体に基づいて作製された光学記録媒体におい
    て、上記グルーブの底面の幅は、上記グルーブの上記被
    露光面におけるエツジ間の幅よりも小さく、かつ上記グ
    ルーブの底面の幅と上記グルーブの上記被露光面におけ
    るエツジ間の幅との差は0.15〔μm〕以下でなることを
    特徴とする光学記録媒体。
  6. 【請求項6】上記グルーブ幅は、上記グルーブのトラツ
    クピツチに対して55.0〔%〕〜75.0〔%〕の割合でなる
    ことを特徴とする請求項5に記載の光学記録媒体。
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