JPH09231569A - 光ディスク原盤製造方法 - Google Patents

光ディスク原盤製造方法

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JPH09231569A
JPH09231569A JP8036100A JP3610096A JPH09231569A JP H09231569 A JPH09231569 A JP H09231569A JP 8036100 A JP8036100 A JP 8036100A JP 3610096 A JP3610096 A JP 3610096A JP H09231569 A JPH09231569 A JP H09231569A
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JP
Japan
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pulse
exposure
prepits
pit
length
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JP8036100A
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Koji Takeuchi
弘司 竹内
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク原盤の製造方法において、高密度
かつ高精度なプリピット形成を可能とする。 【解決手段】 プリピット10の長さ分の露光パルスよ
りも長い露光パルスでプリピット10を形成し、所定の
長さ以上のプリピット10については露光パルスを複数
に分割する。これにより、高密度なプリピット10の形
成を行なう場合であっても、露光パルスが長く与えられ
るために短いプリピット10の長さ及び幅が規定の寸法
通りに形成される。また、長いプリピット10について
は、これを形成するための露光パルスが複数に分割され
るため、レーザ光のパワーが過剰になってその幅が規定
の寸法よりも広くなってしまうようなことが起こらず、
長いプリピット10の長さ及び幅も規定の寸法通りに形
成される。したがって、プリピット10が高精度に形成
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にDVD(Digi
al Video Disk )等の高密度な光ディスクの原盤を製造
するのに適した光ディスク原盤製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ディスクは、光ディスク原盤
から複製される。つまり、光ディスク原盤は、基板上に
フォトレジスト膜を形成した後、このフォトレジスト膜
に露光パルスに基づくレーザ光を照射してプリピットを
形成し、これを現像することによって製造される。露光
パルスは、オリジナルのデジタル信号をEFM変調(E
FM:Eight to Fourteen Modulation)して生成したパ
ルス信号である。そして、カッティング済みの光ディス
ク原盤に基き、この光ディスク原盤のプリピットパター
ンが反転転写されたスタンパと称される金型が製作さ
れ、このスタンパから光ディスクの基板が複製される。
この際、光ディスク基板には光ディスク原盤に形成され
たプリピットパターンが転写されてピットパターンが形
成される。そこで、この光ディスクのピットパターン形
成面に記録層や保護層等の各種の膜状層を製膜すること
で光ディスクが製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、光ディスクの記
録密度の高密度化が進み、例えば、DVDでは、トラッ
クピッチが0.74μmで最小ピッチ長が0.45μm
となっている。これらの数値は、トラックピッチが1.
6μmで最小ピッチ長が0.69μmであるCD(Comp
act Disk)と比較すると、DVDの記録密度がいかに高
密度であるかが良くわかる。ところが、DVDのような
記録密度が高い光ディスクでは、その光ディスク原盤を
従来方法で製造すると、プリピット列を高精度に形成す
ることができないことが判明した。
【0004】図8は、記録密度が高い光ディスクに関し
て、オリジナルのデジタル信号をEFM変調して生成し
た露光パルスと、この露光パルスに基づくレーザ光の照
射によりフォトレジスト膜上に形成されるプリピット1
01との関係を示す模式図である。図8のグラフより明
らかなように、プリピット101は、ピット長が短くな
るほど露光パルスのパルス長に対して長さが短くなり、
しかも、ピット長が短くなるほどピット幅wが狭くな
る。例えば、14Tのプリピット101では、その長さ
が露光パルスのパルス長に対応しているのに対し、5
T、4T、3Tと短くなるに従い、プリピット101の
長さは露光パルスのパルス長よりも短くなっている。ま
た、14Tのプリピット101のピット幅wに対し、5
T、4T、3Tと短くなるに従い、プリピット101の
ピット幅wが狭くなっている。したがって、このような
光ディスク原盤から複製された光ディスクを再生する場
合、3T、4T等の短いピットは適正な長さ及び幅に達
しないために充分な変調度が得らず、13T、14T等
の長いピットは適正な幅よりも広くなってディスク面半
径方向のクロストークを生じさせ、これらを原因として
適正な再生信号が得られないという問題が生ずる。
【0005】このような現象が生ずる理由は、露光パル
スのパルス長と、この露光パルスに応じたフォトレジス
ト膜を変化させるレーザ光のパワー、すなわち露光面パ
ワーとが正比例の関係にあるからである。つまり、露光
パルスのパルス長が短くなれば露光面パワーが弱くな
り、露光パルスのパルス長が長くなれば露光面パワーが
強くなる。図9は、記録密度が高い光ディスクに関し
て、パワーが一定のレーザ光(P1 ,P2 )により形成
したプリピット101のピット幅wを各長さのプリピッ
ト101毎に示すグラフである。図9のグラフより明ら
かなように、5Tよりも短いプリピット101ではピッ
ト幅wが急激に狭まる。これは、短いプリピット101
になるほど露光面パワーが不足するからである。これに
対し、図9中のレーザ光のパワーP1 とP2 とを比較す
ると、短いプリピット101であっても高いパワーP2
のレーザ光であれば広いピット幅wが確保されることが
分かる。しかし、レーザ光のパワーPを単純に高めてし
まうと、長いプリピット101ではその露光面パワーが
過剰になり、ピット幅wが広くなり過ぎてしまう。した
がって、レーザ光のパワーが一定である場合には、露光
面パワーを一定にしてピット幅wを均一にするのが困難
である。
【0006】なお、特開平7−85504号公報には、
プリピット形成用の露光パルスのパルス幅を可変する発
明が開示されている。しかし、この場合のパルス幅可変
は、ピット列の線密度を向上させるため、ピット間ギャ
ップが再生用のレーザ光のスポット径よりも小さいプリ
ピット列を形成するための露光パルスのパルス幅を縮小
補正することを内容としており、上記課題を解決するも
のではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
基板上にフォトレジスト膜を形成した後、このフォトレ
ジスト膜に露光パルスに基づくレーザ光を照射してプリ
ピットを形成し、現像することによって光ディスク原盤
を製造する方法において、プリピットの長さ分の露光パ
ルスよりも長い露光パルスでプリピットを形成し、所定
の長さ以上のプリピットについては露光パルスを複数に
分割する。これにより、高密度なプリピット形成を行な
う場合であっても、露光パルスが長く与えられるために
短いプリピットの長さ及び幅が規定の寸法通りに形成さ
れる。また、長いプリピットについては、これを形成す
るための露光パルスが複数に分割されるため、フォトレ
ジスト膜上でのレーザ光のパワーが過剰になってその幅
が規定の寸法よりも広くなってしまうようなことが起こ
らず、長いプリピットの長さ及び幅が規定の寸法通りに
形成される。したがって、プリピットが高精度に形成さ
れる。ここで、「所定の長さ」というのは、露光パルス
を分割しなければレーザ光のパワーが過剰になって規定
の寸法以上の幅に形成されてしまうようなプリピットの
長さを意味する。
【0008】請求項2及び3記載の発明は、分割された
パルス幅の内容を定義する。つまり、請求項2記載の発
明は、フォトレジスト膜上に照射するレーザ光のスポッ
ト径をd、露光線速をvとするとき、分割された露光パ
ルスのパルス間隔TOFF が d/(2v)≦TOFF ≦d/v を満たすようにし、請求項3記載の発明は、基準パルス
をTとするとき、分割された露光パルスのパルス幅T
ON が T≦TON ≦3T を満たすようにした。ここで、基準パルスTというの
は、プリピットを形成するための露光パルスのパルス幅
基準となるパルスであり、nTの長さのプリピットにつ
いてnTとして定義される。例えば、3Tの長さのプリ
ピットについての基準パルスTは3Tとなる。このよう
な分割されたパルス幅の内容についての定義により、長
いプリピットが適正な幅及び形状で形成される。
【0009】請求項4記載の発明は、基板上にフォトレ
ジスト膜を形成した後、このフォトレジスト膜に露光パ
ルスに基づくレーザ光を照射してプリピットを形成し、
現像することによって光ディスク原盤を製造する方法に
おいて、短いプリピットほどレーザ光のパワーを強くす
る。したがって、短いプリピットを形成する際にフォト
レジスト膜を変化させるレーザ光のパワー、すなわち露
光面パワーが低下せず、その長さ及び幅が規定の寸法通
りに形成される。
【0010】請求項5記載の発明は、基板上にフォトレ
ジスト膜を形成した後、このフォトレジスト膜に露光パ
ルスに基づくレーザ光を照射してプリピットを形成し、
現像することによって光ディスク原盤を製造する方法に
おいて、1つのプリピット中で後端ほどレーザ光のパワ
ーを弱くする。したがって、1つのプリピット形成中に
フォトレジスト膜を変化させるレーザ光のパワー、すな
わち露光面パワーが変化せず、プリピットが均一な幅で
形成される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図4に基づいて説明する。図2に光ディスク原盤
露光機1を示す。この光ディスク原盤露光機1は、Ar
+レーザチューブ2からの出射された波長457.9n
mのレーザ光LBを複数個のミラーMで適宜偏向し、第
一A/O変調器3及び第二A/O変調器4を通過させて
ビームエキスパンダ5でそのビーム径を広げた後に、N
A=0.9の対物レンズ6に入射してターンテーブル7
上にセットされた光ディスク原盤となるフォトレジスト
膜8に照射する構造である。ここで、第一A/O変調器
3は、レーザ光LBのパワーを設定し、第二A/O変調
器4は、レーザ光LBをオン・オフ制御する。第二A/
O変換器4でのレーザ光LBのオン・オフ制御は、この
第二A/O変換器4に接続された信号源9に依存してい
る。つまり、この信号源9は、オリジナルのデジタルデ
ータをEFM変調し、所定の長さの露光パルスを所定の
タイミングで出力する構造である。
【0012】一方、光ディスク原盤は、研磨、洗浄した
図示しないガラス基板上にフォトレジストをスピンコー
ト法によって塗布後、90℃のクリーンオーブン内で3
0分間ベークして形成したフォトレジスト膜8構成のも
のである。ベーク後のフォトレジスト膜8は、1000
Åの膜厚を有する。このようなフォトレジスト膜8に対
して、光ディスク原盤露光機1は、露光線速2.4m/
s、トラックピッチ0.74μm、パワー6mWでレー
ザ光LBを照射するように設定されている。
【0013】次いで、光ディスク原盤露光機1による露
光制御について説明する。この光ディスク原盤露光機1
の信号源9は、フォトレジスト膜8に形成するプリピッ
ト10の長さ分の露光パルスよりも長い露光パルスを出
力する。具体的には、信号源9は、プリピットの長さn
Tに対し、(n+α)Tの長さの露光パルスを出力す
る。この場合、5T以上の長さのプリピット10につい
ては、露光パルスを複数に分割して出力する。この場
合、分割された露光パルスのパルス間隔TOFF は、 d/(2v)≦TOFF ≦d/v である。但し、dは、フォトレジスト膜8上に照射され
るレーザ光LBのスポット径であり、vは露光線速であ
る。また、分割された露光パルスのパルス幅TON は、 T≦TON ≦3T である。このような露光制御がなされることにより、プ
リピット10は規格通りに正確に形成される。以下、そ
の理由を説明する。
【0014】まず、露光パルスが長く与えられることに
より、短いプリピット10の長さ及び幅が規定の寸法通
りに形成される。例えば、図1に例示するように、3T
の長さのプリピット10の形成のためには、(3+α)
Tの長さの露光パルスに基づくレーザ光LBがフォトレ
ジスト膜8に照射され、4Tの長さのプリピット10の
形成のためには、(4+α)Tの長さの露光パルスに基
づくレーザ光LBがフォトレジスト膜8に照射される。
したがって、短いプリピット10の長さ及び幅が規定の
寸法通りに形成される。また、長いプリピット10につ
いては、これを形成するための露光パルスが複数に分割
されるため、フォトレジスト膜8上でのレーザ光LBの
パワーが過剰になることが防止される。したがって、プ
リピット10の幅が規定の寸法よりも広くなってしまう
ようなことが起こらず、長いプリピット10もその長さ
及び幅が規定の寸法通りに形成される。例えば、図1に
例示するように、5Tの長さのプリピット10の形成の
ためには露光パルスが二分割され、14Tの長さのプリ
ピット10の形成のためには露光パルスが四分割されて
いる。これにより、全てのプリピット10の幅が規定通
りのピット幅wで形成されている。なお、長いプリピッ
ト10の形成のための露光パルスは複数に分割されて一
単位が短くなっているため、長いプリピット10に対し
ても露光パルスが長く与えられている。例えば、5Tの
長さのプリピット10用には(5+α)Tの長さの露光
パルス、14Tの長さのプリピット10用には(14+
α)Tの長さの露光パルスに基づくレーザ光LBがフォ
トレジスト膜8に照射される(図1参照)。
【0015】次に、図3は、分割された露光パルスにお
けるパルス間隔TOFF と9Tのプリピット10との関係
を3つの代表的なパルス間隔TOFF 毎に示す。条件は、
分割した露光パルスのパルス幅が3T、T=62.5n
sである。まず、パルス間隔TOFF をd/(2v)より
も狭いT/2とした場合には(図3左側)、露光パルス
を分割した効果が現わず、プリピット10のピット幅が
規定の幅wよりも広くなってしまった。次に、パルス間
隔TOFF をd/vよりも広いTOFF =Tとすると(図3
右側)、プリピット10の形状がくびれてしまった。こ
れに対し、パルス間隔TOFF を3T/4とした場合には
(図3中央)、ピット幅wの良好なプリピット10が得
られた。その理由は、パルス間隔TOFF の間にレーザ光
LBのスポットが移動する距離を考えることで理解され
る(図4参照)。つまり、レーザ光LBのスポットLS
の直径をdとすると、パルス間隔TOFF の間にレーザ光
LBのスポットLSが移動する距離Lは、良好なプリピ
ット10を得る条件として、d/2≦L≦dであること
が必要である。スポットLSの移動距離Lがd/2より
も短ければフォトレジスト膜8を変化させるレーザ光L
Bのパワー、つまり露光面パワーが過剰となり、移動距
離Lがdよりも長くなると露光面パワーが不足するから
である。例えば、図4に例示するように、パルス間隔T
OFF の間にレーザ光LBのスポットLSがdよりも長い
1 も移動してしまうと、プリピット10の形状にくび
れが生ずる。したがって、パルス間隔TOFF が d/(2v)≦TOFF ≦d/v に設定されていることが良好なプリピット10を得る条
件である。
【0016】次に、分割された露光パルスのパルス幅T
ON については、パルス間隔TOFFを3T/4とした場
合、パルス幅TON =5Tでは連続パルスと大差なく、
パルス幅TON =Tでは充分なプリピット10の幅が得
られず、パルス幅TON =3Tで良好なプリピット10
が得られた。つまり、パルス幅TON が T≦TON ≦3T に設定されていることが良好なプリピット10を得る条
件である。
【0017】本発明の第二の実施の形態を図5及び図6
に基づいて説明する。本実施の形態も、第一の実施の形
態における光ディスク原盤露光機1を用いる。したがっ
て、これについては同一部分は同一符号で示し、説明も
省略する(第三の実施の形態において同様)。
【0018】光ディスク原盤露光機1による露光制御に
ついて説明する。この光ディスク原盤露光機1の第一A
/O変調器3は、短い長さのプリピット10を形成する
ためのレーザ光LBほどそのパワーを強く設定する。例
えば、図5に例示するように、プリピット10のための
レーザ光LBのパワーPに関し、13Tや14Tのプリ
ピット10を形成するためのパワーをP1 として設定す
るのに対し、3Tや4Tのプリピット10を形成するた
めのパワーをP1 よりも強いP2 とする(図5左側)。
これにより、3Tや4Tのプリピット10を形成するた
めのレーザ光LBのパワーがP1 に設定される従来方式
の場合にはプリピット10の長さ及び幅の寸法が小さく
なってしまうのに対し(図5右側)、本実施の形態の方
式では3Tや4Tのプリピット10であってもその長さ
及び幅が規定の寸法通りに形成される。
【0019】その理由を図6に基づいて説明する。図6
は、プリピット10を形成するためのレーザ光LBのパ
ワーPとプリピット10のピット幅wとの関係を異なる
長さ(3T及び11T)のプリピット10について示す
グラフである。図6に示すように、何れの長さのプリピ
ット10であっても、レーザ光LBのパワーPとピット
幅wとは正比例の関係にある。つまり、パワーPが小さ
くなればピット幅wも狭くなる。これに対し、同じパワ
ーPであっても、短いプリピット10を形成する場合に
はどうしても長いプリピット10よりもピット幅wが狭
くなってしまう。例えば、パワーP1 のレーザ光LBで
プリピット10を形成する場合、11Tのプリピット1
0ではピット幅w1 が得られるのに対し、3Tのプリピ
ット10ではw1 よりも狭いw2 のピット幅しか得られ
ない。これに対し、3Tのプリピット10であっても、
レーザ光LBのパワーがP2 になれば、w1 のピット幅
が得られる。つまり、3Tや4T等の短いプリピット1
0を形成するためのパワーをP1 よりも強いP2 とする
本実施の形態の方式によれば、プリピット10の長さに
拘らず、規定の寸法(例えばピット幅w)のプリピット
10が得られる。
【0020】本発明の第三の実施の形態を図7に基づい
て説明する。光ディスク原盤露光機1による露光制御と
して、この光ディスク原盤露光機1の第一A/O変調器
3は、1つのプリピット10中でその後端ほどレーザ光
LBのパワーを弱くする(図7左側)。つまり、レーザ
光LBのパワーが一定の場合、フォトレジスト膜8を変
化させるレーザ光LBのパワー、つまり露光面パワーは
尻上がりに上昇する。このため、このような露光面パワ
ーによって形成されるプリピット10は、その後端ほど
ピット幅wが広くなってしまう(図7右側)。これに対
し、1つのプリピット10中でその後端ほどレーザ光L
Bのパワーを弱くすることで、露光面パワーの上昇が抑
えられ、プリピット10が均一な幅で形成される。
【0021】
【実施例】本出願の発明者等は、第一、第二、及び第三
の実施の形態の光ディスク原盤露光機1によって光ディ
スク原盤を製造し、この光ディスク原盤から共に図示し
ないスタンパの製作を経て光ディスク基板を複製し、こ
の光ディスク基板上に反射膜を形成し、再生のためのレ
ーザ光を照射してその再生信号を測定してみた。その結
果、第一及び第二の実施の形態に基づく光ディスク基板
では、従来方式に比較して3Tピットの変調度が0.0
8から0.17に向上した。また、第三の実施の形態に
基づく光ディスク基板では、従来方式に比較して3Tピ
ットの変調度が0.08から0.16に向上した。しか
も、第三の実施の形態に基づく光ディスク基板では、ピ
ット長及びスペース長のバラツキが少なくなり、ジッタ
の改善がみられた。
【0022】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、プリピットの長
さ分の露光パルスよりも長い露光パルスでプリピットを
形成し、所定の長さ以上のプリピットについては露光パ
ルスを複数に分割するようにしたので、高密度なプリピ
ット形成を行なう場合であっても、露光パルスを長く与
えて短いプリピットの長さ及び幅を規定の寸法通りに形
成することができ、また、長いプリピットについては露
光パルスの分割によって露光面パワーの過剰な供給を防
止し、その長さ及び幅を規定の寸法通りに形成すること
ができ、したがって、プリピットを高精度に形成するこ
とができる。
【0023】請求項2記載の発明は、フォトレジスト膜
上に照射するレーザ光のスポット径をd、露光線速をv
とするとき、分割された露光パルスのパルス間隔TOFF
が d/(2v)≦TOFF ≦d/v を満たすようにし、請求項3記載の発明は、基準パルス
をTとするとき、分割された露光パルスのパルス幅T
ON が T≦TON ≦3T を満たすようにしたので、長いプリピットを適正な幅で
形成することができ、したがって、プリピットを高精度
に形成することができる。
【0024】請求項4記載の発明は、短いプリピットほ
どレーザ光のパワーを強くするようにしたので、短いプ
リピットを形成する際にその露光面パワーの低下を防止
し、その長さ及び幅を規定の寸法通りに形成することが
でき、したがって、プリピットを高精度に形成すること
ができる。
【0025】請求項5記載の発明は、1つのプリピット
中で後端ほどレーザ光のパワーを弱くするようにしたの
で、1つのプリピット形成中における露光面パワーの変
化を防止し、プリピットを均一な幅で形成することがで
き、したがって、プリピットを高精度に形成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態として、露光パルス
とプリピットとの関係を示す模式図である。
【図2】光ディスク原盤露光機の概略図である。
【図3】分割された露光パルスにおけるパルス間隔とプ
リピットとの関係を3つの代表的なパルス間隔毎に示す
模式図である。
【図4】最適なパルス間隔を説明するための模式図であ
る。
【図5】本発明の第二の実施の形態として、露光パルス
とプリピットとの関係を示す模式図である。
【図6】レーザ光のパワーとプリピットのピット幅との
関係を示すグラフである。
【図7】本発明の第三の実施の形態として、露光パルス
とプリピットとの関係を示す模式図である。
【図8】従来技術の説明のために、露光パルスとプリピ
ットとの関係を示す模式図である。
【図9】露光面パワーとプリピットのピット幅との関係
を各長さのプリピット毎に示すグラフである。
【符号の説明】
8 フォトレジスト膜 10 プリピット LB レーザ光

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にフォトレジスト膜を形成した
    後、このフォトレジスト膜に露光パルスに基づくレーザ
    光を照射してプリピットを形成し、現像することによっ
    て光ディスク原盤を製造する方法において、 前記プリピットの長さ分の露光パルスよりも長い露光パ
    ルスで前記プリピットを形成し、所定の長さ以上の前記
    プリピットについては前記露光パルスを複数に分割する
    ことを特徴とする光ディスク原盤製造方法。
  2. 【請求項2】 フォトレジスト膜上に照射するレーザ光
    のスポット径をd、露光線速をvとするとき、分割され
    た露光パルスのパルス間隔TOFF が d/(2v)≦TOFF ≦d/v を満たすことを特徴とする請求項1記載の光ディスク原
    盤製造方法。
  3. 【請求項3】 基準パルスをTとするとき、分割された
    露光パルスのパルス幅TON が T≦TON ≦3T を満たすことを特徴とする請求項1又は2記載の光ディ
    スク原盤製造方法。
  4. 【請求項4】 基板上にフォトレジスト膜を形成した
    後、このフォトレジスト膜に露光パルスに基づくレーザ
    光を照射してプリピットを形成し、現像することによっ
    て光ディスク原盤を製造する方法において、 短い長さの前記プリピットほどレーザ光のパワーを強く
    することを特徴とする光ディスク原盤製造方法。
  5. 【請求項5】 基板上にフォトレジスト膜を形成した
    後、このフォトレジスト膜に露光パルスに基づくレーザ
    光を照射してプリピットを形成し、現像することによっ
    て光ディスク原盤を製造する方法において、 1つの前記プリピット中で後端ほどレーザ光のパワーを
    弱くすることを特徴とする光ディスク原盤製造方法。
JP8036100A 1996-02-23 1996-02-23 光ディスク原盤製造方法 Pending JPH09231569A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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