JPH10185681A - 熱型赤外線センサとその製造方法およびこれを用いた赤外線イメージセンサ - Google Patents

熱型赤外線センサとその製造方法およびこれを用いた赤外線イメージセンサ

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JPH10185681A
JPH10185681A JP9242675A JP24267597A JPH10185681A JP H10185681 A JPH10185681 A JP H10185681A JP 9242675 A JP9242675 A JP 9242675A JP 24267597 A JP24267597 A JP 24267597A JP H10185681 A JPH10185681 A JP H10185681A
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thermal
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Mitsuteru Kimura
光照 木村
Kenji Udagawa
賢司 宇田川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱型赤外線センサにおいて、熱容量を変えず
に、赤外線受光部の占める面積の割合(開口率)を高
め、もって、熱型赤外線センサの温度分解能の向上、高
集積化を図る。 【解決手段】 熱型赤外線センサ10は、入射した赤外
線を熱エネルギーに変換する吸収層と、該変換された熱
エネルギーの大きさに応じてその物性値が変化するセン
サ部とを含む赤外線受光部10Aを有する。前記赤外線
受光部10Aは、架橋部10B、第1の柱部10D,第
2の柱部10Eからなる支持部によって、半導体基板1
上に空隙Mを介して支持されている。架橋部10B、第
1の柱部10D,第2の柱部10Eは、前記赤外線受光
部10Aの下方に形成されてその一部又は全部が前記赤
外線受光部10Aで覆われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱型赤外線センサ
に関し、特に赤外線受光部と半導体基板との間に空隙が
設けられたマイクロブリッジ構造の熱型赤外線センサと
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】入射した赤外線のフォトンエネルギーを
吸収してその物性値が変化する赤外線受光部と、該赤外
線受光部と半導体基板側とを電気的に接続する配線とを
備え、前記赤外線受光部の物性値の変化を示す電気信号
を上記半導体基板に形成された読出回路に送るようにし
た熱型赤外線センサが公知である。
【0003】斯かる熱型赤外線センサにあっては、入射
した赤外線の強さに応じて赤外線受光部の物性値(例え
ば、抵抗値)が応答よく変化する程(温度変化率が高い
程)、センサの温度分解能が高くなる。このため従来よ
り、図30,図31に示すように、赤外線受光部100
Aと半導体基板101との間に空隙Mを設けて、この空
隙Mによって赤外線受光部100Aと半導体基板101
との間の熱伝導率を小さくし、もって、センサの温度分
解能を向上させたマイクロブリッジ構造の熱型赤外線セ
ンサ100が公知である。
【0004】具体的には、この熱型赤外線センサ100
は、赤外線受光部100Aに赤外線吸収層と熱電変換層
(共に図示省略)が形成されると共に、図30,図31
に示す、2つの架橋部100B,100Bによって赤外
線受光部100Aが半導体基板101上に空隙Mを設け
て配置されている。この場合、架橋部100B,100
Bには配線(図示省略)が形成され、この架橋部100
B,100Bによって熱電変換層(図示省略)と半導体
基板101の読出回路(図示省略)の電極(不純物拡散
層)101Aとが電気的に接続される。
【0005】このようなマイクロブリッジ構造の熱型赤
外線センサ100は、赤外線受光部を直付けするタイプ
の他の熱型赤外線センサに比べて、赤外線受光部100
Aから半導体基板101への熱の伝導率が小さくなり、
その分、センサの温度分解能が向上する。近年では、マ
イクロブリッジ構造の熱型赤外線センサ100におい
て、架橋部100Bの断面積を小さくすると共に長さを
長くして、熱伝導率を小さく抑えて、更にセンサの温度
分解能を向上させることが提案されたり、赤外線受光部
100A自体を熱容量の小さい物質で形成してセンサの
温度分解能を向上させることが提案されている。
【0006】又、熱型赤外線センサ100が多数配列さ
れた赤外線イメージセンサにおいて、1つの熱型赤外線
センサ100(1画素に対応)に割り当てられる半導体
基板101上の面積に対し、当該赤外線受光部100A
が占める面積の割合(以下「開口率」と云う)を高めて
センサの温度分解能を向上させることも提案されてい
る。その一例としては、開口率を高めるために、熱型赤
外線センサ100の読出回路(図示省略)を、当該赤外
線受光部100Aの直下位置に形成することが従来より
提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来のマイクロブリッジ構造の熱型赤外線センサ100
は、熱容量を変えずに赤外線受光部100Aの面積を大
きくできるならば、その赤外線受光部100Aの面積を
大きくして開口率を高めれば高めるほどセンサの温度分
解能が高くなる。
【0008】即ち、赤外線受光部100Aの熱容量と該
赤外線受光部100Aから逃げる熱伝達の比が一定なら
ば、開口率が変化しても温度分解能は変わらない。従っ
て、構造が相似の関係を保てるならば、サイズを単に縮
小しても一定の温度分解能が達成できる。この場合に
は、温度分解能は、開口率に拘わらないが、実際には、
微細加工にも最小限界があり、構造の相似を保つことに
限界がある。而して、赤外線受光部100Aを支持する
架橋部100Bが最も微細加工を必要とし、その幅と厚
みを最小限度としたとき、架橋部100Bはできるだけ
長く、赤外線受光部100Aは架橋部100Bが耐えら
れる範囲内で最大面積とすることが温度分解能を最大に
する。斯かる条件下では、開口率は大きければ大きいほ
ど、その温度分解能がよくなる。
【0009】しかし、実際には、半導体基板101上に
おいて、1つの熱型赤外線センサ100が占める面積内
に、上記した架橋部100B,100B、更には架橋部
100B,100Bに連なるコンタクト部100C,1
00Cも配置しなければならず、開口率を高めるのにも
限度があった。特に、熱型赤外線センサ100を同一半
導体基板101上に多数配置して赤外線イメージセンサ
を構成する場合、半導体基板101全体の面積に対し
て、赤外線受光部100A,100Aの開口率を高くす
ることができなかった。
【0010】これは以下の原因による。即ち、図30、
図31に示すように、従来の熱型赤外線センサ100の
コンタクト部100C,100Cは、架橋部100B,
100Bと協働して、赤外線受光部100Aを半導体基
板101上で支持するものであるから、図31に示すよ
うに断面がV字型に形成され、その強度が確保されてい
た。このため、熱型赤外線センサ100において、コン
タクト部100C,100Cが占める面積が比較的大き
くなっていた。
【0011】因みに、一辺が40μm〜50μm、空隙
Mの高さhを2.5μmとした熱型赤外線センサ100
において、コンタクト部100C,100Cが半導体基
板101と接する底部の径R1を1.0μm確保する場
合、コンタクト部100C,100Cのテーパーの傾き
θを45度とするならば、コンタクト部100C,10
0C全体の径Rを6μm程度確保しなければならない。
【0012】而して、コンタクト部100C,100
C、架橋部100B,100Bに赤外線が入射しても、
赤外線受光部100Aの温度変化に殆ど寄与しないた
め、これらが半導体基板101上で占める面積が大きい
と熱型赤外線センサ100の開口率が低下して、センサ
の温度分解能が下がる。更に、上記架橋部100B,1
00Bと、赤外線受光部100Aとの間には、これらを
互いに熱的に分離するための空間L(図31)を設けな
ければならず、その分、開口率が低下する。
【0013】又、熱型赤外線センサ100を多数配置し
て赤外線イメージセンサを構成する場合には、1つの熱
型赤外線センサ100の熱が、隣接する他の熱型赤外線
センサ(図示省略)に伝わらないように分離帯101B
(図31)を設けなければならず、その分、開口率が低
下する。従って、実際に赤外線イメージセンサを作製す
る場合、半導体基板101上で赤外線受光部100Aが
占める面積の割合(開口率)は50%程度となる。
【0014】このように開口率が低い場合、センサの温
度分解能を向上させるためには1つの熱型赤外線センサ
100が占める面積を大きくしなければならず、多数の
熱型赤外線センサ100,100…が配されるイメージ
センサにおいて、その高集積化を図ることができない。
反対に、一定の面積(半導体基板101)に一定数の熱
型赤外線センサ100(所定の画素数)を配さなければ
ならない場合、開口率が低いと、当該赤外線受光部10
0Aが占める面積を小さくしなければならず、その結
果、センサの温度分解能が低下する。
【0015】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、第1の目的は、熱型赤外線センサにおいて、熱型
赤外線センサが占める面積における当該赤外線受光部の
占める面積の割合(開口率)を高め、もって、熱型赤外
線センサの温度分解能の向上を図ることである。又、第
2の目的は、熱型赤外線センサにおいて、熱型赤外線セ
ンサが占める面積における当該赤外線受光部の占める面
積の割合(開口率)を高め、もって赤外線イメージセン
サを作製する際に、その高集積化を達成することであ
る。
【0016】又、第3の目的は、開口率を高めてセンサ
の温度分解能の向上又は高集積化が達成できる熱型赤外
線センサを容易に製造できる方法を提供することであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、入射した赤外線を熱エネ
ルギーに変換する吸収層と該変換された熱エネルギーの
大きさに応じてその物性値が変化するセンサ部とを含む
赤外線受光部と、少なくとも前記赤外線受光部を半導体
基板上に空隙を介して支持するための架橋部を有し、前
記赤外線受光部の下方に形成されて少なくともその一部
又は全部が前記赤外線受光部で覆われた支持部とを具え
たものである。
【0018】又、請求項2に記載の発明は、前記支持部
を、赤外線受光部の下面に略平行な板状に形成された架
橋部と、該架橋部と半導体基板とを連結する第1の柱部
と、前記架橋部と赤外線受光部とを連結する第2の柱部
とで構成したものである。又、請求項3に記載の発明
は、前記架橋部に少なくとも配線を形成し、前記第1の
柱部に該配線を半導体基板側の電極に電気的に接続させ
る第1の導電部を形成し、前記第2の柱部に該配線を赤
外線受光部の導体部若しくは半導体部に電気的に接続さ
せる第2の導電部を形成したものである。
【0019】又、請求項4に記載の発明は、前記第1の
導電部を、前記架橋部に形成された配線と同一の導電層
で形成したものである。又、請求項5に記載の発明は、
前記第2の導電部を、前記架橋部に形成された配線と同
一の導電層で形成したものである。又、請求項6に記載
の発明は、前記第2の導電部を、不純物が導入された半
導体層にて構成したものである。
【0020】又、請求項7に記載の発明は、前記第2の
導電部を、金属膜にて構成したものである。又、請求項
8に記載の発明は、前記第1の導電部、前記第2の導電
部の少なくとも一方を、タングステンからなる金属膜で
構成したものである。又、請求項9に記載の発明は、請
求項1から請求項4及び請求項7の何れかに記載の熱型
赤外線センサを、少なくとも、半導体基板上に第1の犠
牲層を形成する工程と、該第1の犠牲層に第1の開口部
を形成する工程と、少なくとも前記第1の開口部を覆う
ように支持層を形成する工程と、該支持層の上面に第2
の犠牲層を形成する工程と、該第2の犠牲層に第2の開
口部を形成する工程と、該第2の開口部の壁面に金属膜
を形成する工程と、当該第2の犠牲層の上方に赤外線受
光部を構成する半導体層を形成する工程と、その後、前
記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去する工程によっ
て製造するものである。
【0021】又、請求項10に記載の発明は、請求項1
から請求項4、請求項7及び請求項8の何れかに記載の
熱型赤外線センサを、少なくとも、半導体基板上に第1
の犠牲層を形成する工程と、該第1の犠牲層に第1の開
口部を形成する工程と、少なくとも前記第1の開口部を
覆うように支持層を形成する工程と、該支持層の上面に
第2の犠牲層を形成する工程と、該第2の犠牲層に第2
の開口部を形成する工程と、該第2の開口部に金属膜を
充填する工程と、当該第2の犠牲層の上方に赤外線受光
部を構成する半導体層を形成する工程と、その後、前記
第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去する工程によって
製造するものである。
【0022】又、請求項11に記載の発明は、請求項1
から請求項3、請求項7及び請求項8の何れかに記載の
熱型赤外線センサを、少なくとも、半導体基板上に第1
の犠牲層を形成する工程と、該第1の犠牲層に第1の開
口部を形成する工程と、該第1の開口部に金属膜を充填
する工程と、金属膜が充填された第1の開口部を覆うよ
うに支持層を形成する工程と、該支持層の上面に第2の
犠牲層を形成する工程と、該第2の犠牲層に第2の開口
部を形成する工程と、該第2の開口部に金属膜を充填す
る工程と、当該第2の犠牲層の上方に赤外線受光部を構
成する半導体層を形成する工程と、その後、前記第1の
犠牲層及び第2の犠牲層を除去する工程によって製造す
るものである。
【0023】又、請求項12に記載の発明は、請求項1
から請求項4及び請求項6の何れかに記載の熱型赤外線
センサを、少なくとも、半導体基板上に第1の犠牲層を
形成する工程と、該第1の犠牲層に第1の開口部を形成
する工程と、少なくとも前記第1の開口部を覆うように
支持層を形成する工程と、該支持層の上面に第2の犠牲
層を形成する工程と、該第2の犠牲層に第2の開口部を
形成する工程と、該第2の開口部に半導体層を充填しつ
つ、当該半導体層が充填された第2の犠牲層の上方に赤
外線受光部を構成する半導体層を形成する工程と、前記
充填された半導体層に不純物を導入工程と、その後、前
記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去する工程によっ
て製造するものである。
【0024】又、請求項13に記載の発明は、請求項1
から請求項3及び請求項5の何れかに記載の熱型赤外線
センサを、少なくとも、半導体基板上に第1の犠牲層を
形成する工程と、該第1の犠牲層に第1の開口部を形成
すると共に凸部を形成する工程と、該第1の犠牲層の上
面に、上記開口部及び上記凸部を覆う支持層を形成する
工程と、斯く形成した支持層の上面に、上記凸部を覆う
支持層が露出するように第2の犠牲層を形成する工程
と、該第2の犠牲層の上面に赤外線受光部を構成する半
導体層を形成する工程と、その後、前記第1の犠牲層及
び第2の犠牲層を除去する工程によって製造するもので
ある。
【0025】又、請求項14に記載の発明は、上記第1
の犠牲層及び第2の犠牲層の除去を、ウェットエッチン
グによって行うようにしたものである。又、請求項15
に記載の発明は、請求項1から請求項8の何れかに記載
の熱型赤外線センサを複数個、線状若しくは面状に整列
させたものである。又、請求項16に記載の発明は、請
求項1記載の熱型赤外線センサにおいて、前記架橋部
を、一方の端部が前記半導体基板に接続され、他方の端
部が前記赤外線受光部の下面に接続された傾斜部で構成
したものである。
【0026】又、請求項17に記載の発明は、前記傾斜
部に、少なくとも配線が形成されると共に、該配線が、
前記一方の端部で前記半導体基板側の電極に電気的に接
続され、前記他方の端部で前記赤外線受光部の導体部若
しくは半導体部に電気的に接続されているものである。
又、請求項18に記載の発明は、前記配線を、チタンか
らなる金属膜で構成したものである。
【0027】又、請求項19に記載の発明は、請求項1
6から請求項18の何れかに記載の熱型赤外線センサ
を、少なくとも、半導体基板上に第1の犠牲層を形成す
る工程と、該第1の犠牲層にエッチングを施して、テー
パ面を形成すると共に前記半導体基板の一部を露出させ
る工程と、その上面に導電層を形成する工程と、該導電
層をエッチングして前記半導体基板の一部に連なるよう
に前記傾斜部を形成する工程と、その上面に、少なくと
も前記傾斜部の前記他方の端部が露出するように第2の
犠牲層を形成する工程と、その上方に赤外線受光部を構
成する導電層若しくは半導体層を形成する工程と、前記
第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去する工程によって
製造するものである。
【0028】又、請求項20に記載の発明は、前記第1
の犠牲層をエッチングするに当り、該第1の犠牲層の上
面に酸化シリコン膜を形成し、該酸化シリコン膜の上面
に所望の形状にレジスト膜を形成し、該レジスト膜をエ
ッチングマスクとして前記第1の犠牲層をエッチングす
るものである。又、請求項21に記載の発明は、前記傾
斜部を、前記テーパ面の傾斜に沿って直線状に形成した
ものである。
【0029】又、請求項22に記載の発明は、前記傾斜
部を、前記テーパ面に連続直線状又は渦巻き状に形成し
たものである。又、請求項23に記載の発明は、請求項
16から請求項18の何れかに記載の熱型赤外線センサ
を複数個、線状若しくは面状に整列したものである。
【0030】(作用)上記請求項1の発明によれば、1
つの熱型赤外線センサが占める面積に対する当該赤外線
受光部の面積の割合(開口率)を高めることができる。
【0031】又、請求項2の発明によれば、簡単な構成
で、開口率の高い熱型赤外線センサが達成され、しか
も、赤外線受光部と半導体基板との間の熱伝導率を小さ
くすることができる。
【0032】又、請求項3の発明によれば、開口率の高
い熱型赤外線センサが達成されると共に、赤外線受光部
から半導体基板への信号の伝達経路を容易に確保するこ
とができる。又、請求項4の発明によれば、開口率の高
い熱型赤外線センサが達成されると共に、赤外線受光部
から半導体基板への信号の伝達経路を、簡単な構成で容
易に確保することができる。
【0033】又、請求項5の発明によれば、開口率の高
い熱型赤外線センサが達成されると共に、赤外線受光部
から半導体基板への信号の伝達経路を、簡単な構成で容
易に確保することができる。又、請求項6の発明によれ
ば、開口率の高い熱型赤外線センサが達成されると共
に、赤外線受光部から半導体基板への信号の伝達経路
を、簡単な構成で容易に確保することができる。
【0034】又、請求項7の発明によれば、開口率の高
い熱型赤外線センサが達成されると共に、赤外線受光部
から半導体基板への信号の伝達経路を、簡単な構成で容
易に確保することができる。又、請求項8の発明によれ
ば、第1の導電部を前記半導体基板上に選択CVDによ
って形成することができ、一方、第2の導電部を前記架
橋部上に選択CVDによって形成することができる。
【0035】又、請求項9の発明によれば、当該熱型赤
外線センサの赤外線受光部を構成する半導体層と支持層
の架橋部を、第2の開口部の壁面に形成された金属膜で
連結させた後、前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除
去するだけで、支持層の一部又は全部が赤外線受光部の
下方に形成されたマイクロブリッジ構造の熱型赤外線セ
ンサを容易に製造することができる。
【0036】又、請求項10の発明によれば、当該熱型
赤外線センサの赤外線受光部を構成する半導体層と支持
層の架橋部を、第2の開口部に充填された金属膜で連結
させた後、前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去す
るだけで、支持層の一部又は全部が赤外線受光部の下方
に形成されたマイクロブリッジ構造の熱型赤外線センサ
を容易に製造することができる。
【0037】又、請求項11の発明によれば、半導体基
板と、前記支持層の架橋部を、前記前記第1の開口部に
充填された金属膜で連結させた後、前記第1の犠牲層及
び第2の犠牲層を除去するだけで、支持層の一部又は全
部が赤外線受光部の下方に形成されたマイクロブリッジ
構造の熱型赤外線センサを容易に製造することができ
る。
【0038】又、請求項12の発明によれば、第2の開
口部に半導体層を充填し、これに不純物を導入し、もっ
て、当該熱型赤外線センサの赤外線受光部を構成する半
導体層と支持層の架橋部を当該半導体層で連結させ、そ
の後、前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去するだ
けで、支持層の一部又は全部が赤外線受光部の下方に形
成されたマイクロブリッジ構造の熱型赤外線センサを容
易に製造することができる。
【0039】又、請求項13の発明によれば、当該熱型
赤外線センサの赤外線受光部を構成する半導体層と、半
導体基板とに連結される支持層の架橋部を、単一の導電
層若しくは金属膜で形成した後、前記第1の犠牲層及び
第2の犠牲層を除去するだけで、支持層の一部又は全部
が赤外線受光部の下方に形成されたマイクロブリッジ構
造の熱型赤外線センサを容易に製造することができる。
【0040】又、請求項14の発明によれば、等方性の
高いエッチングで赤外線受光部の下方にある上記第1の
犠牲層及び第2の犠牲層を容易に除去することができ
る。又、請求項15の発明によれば、温度分解能の高い
熱型赤外線センサを多数備えたイメージセンサが達成さ
れる。
【0041】又、請求項16の発明によれば、1つの熱
型赤外線センサが占める面積に対する当該赤外線受光部
の面積の割合(開口率)を高めることができ、かかる熱
型赤外線センサを、上記した請求項2に記載の発明と比
較して、より簡単な構成で実現できる。又、請求項17
の発明によれば、開口率の高い熱型赤外線センサが達成
されると共に、赤外線受光部から半導体基板への信号の
伝達経路を容易に確保することができる。
【0042】又、請求項18の発明によれば、前記赤外
線受光部から半導体基板への信号の伝達経路の熱伝導率
を低くして、温度分解能を更に高めることができる。
又、請求項19の発明によれば、熱型赤外線センサの傾
斜部を、前記第1の犠牲層に形成されたテーパ面に沿っ
て形成するだけで、容易に作製することができる。
【0043】又、請求項20の発明によれば、前記第1
の犠牲層のテーパ面を容易に形成することができ、更
に、そのテーパ角を適宜選択して、傾斜部の角度を調整
することができる。又、請求項21の発明によれば、前
記傾斜部を前記テーパ面に沿って、容易に作製すること
ができる。
【0044】又、請求項22の発明によれば、前記傾斜
部の経路を前記テーパ面に沿ってより長く確保できるの
で、架橋部の熱伝導率を小さくした、温度分解能の高い
熱型赤外線センサが実現できる。又、請求項23の発明
によれば、温度分解能の高い熱型赤外線センサを多数備
えたイメージセンサが達成される。
【0045】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態につ
いて、図1から図6を参照して説明する。尚、この第1
の実施形態は、請求項1から請求項4、請求項7、請求
項9、請求項14及び請求項15に対応する。
【0046】図1は第1の実施形態のマイクロブリッジ
構造の熱型赤外線センサ10の概略を示す斜視図、図2
は図1のII−II線に沿った熱型赤外線センサ10の断面
図、図3から図5は熱型赤外線センサ10の製造工程を
示す断面図、図6は熱型赤外線センサ10が格子状に多
数配置された赤外線イメージセンサ30の構成を示す回
路図である。尚、図1は熱型赤外線センサ10の構造を
説明するために赤外線受光部10A及び架橋部10B,
10Bの一部を切り欠いた状態を示している。
【0047】尚、熱型赤外線センサ10は、半導体基板
(例えば、シリコン基板)1上に、多数格子状に整列し
て形成されて、赤外線イメージセンサを構成するもので
あり、1つの熱型赤外線センサ10は、他の熱型赤外線
センサ(図示省略)と所定間隔隔てて(図1に示す分離
帯1Bを隔てて)設けられている。このように所定間隔
隔てるのは、1つの熱型赤外線センサ10の赤外線受光
部10Aが赤外線を受光して熱を生じたときに、その熱
が他の熱型赤外線センサ100に伝わらないようにする
ためである。
【0048】先ず、熱型赤外線センサ10の構造の概略
について、図1、図2を用いて説明する。熱型赤外線セ
ンサ10は、その赤外線受光部10Aにpn接合型サー
ミスタ(図示省略)が形成され、図1、図2に示すよう
に、該赤外線受光部10Aと、架橋部10B,10B
と、第1の柱部10D,10D,第2の柱部10E,1
0Eとによって構成された3層構造となっている。
【0049】このうち架橋部10B,10Bは赤外線受
光部10Aと半導体基板1との間に設けられる。又、第
1の柱部10D,10Dは半導体基板1に形成された不
純物拡散層(半導体基板側の読出回路の電極)1Aと架
橋部10B,10Bを接続する。又、第2の柱部10
E,10Eは架橋部10B,10Bと赤外線受光部10
Aとを接続する。
【0050】これら架橋部10B,10B、第1の柱部
10D,10D,第2の柱部10E,10Eによって支
持部が構成される。そして、赤外線受光部10Aは、こ
の支持部によって、所定の高さh(図2)の空隙Mを介
して当該半導体基板1上で支持されてマイクロブリッジ
構造が達成される。更に、前記架橋部10B,10Bに
は配線(チタン膜15)が形成され、前記第1の柱部1
0D,10Dと第2の柱部10E,10Eが、共に金属
(チタン膜15,アルミ膜18)で形成されて、上記し
た赤外線受光部10Aの導体部(若しくは半導体部)と
上記不純物拡散層1Aとが電気的に接続されるようにな
っている。
【0051】熱型赤外線センサ10の赤外線受光部10
Aは、入射した赤外線のエネルギーを吸収する赤外線吸
収層(図示省略)と、当該赤外線エネルギーの吸収に起
因する温度上昇による物性値(例えば、抵抗値)の変化
を電気的に検知するセンサ部として機能する熱電変換層
(図示省略)とによって構成されている。又、架橋部1
0B,10Bは、図1に示すように、平面形状がL字型
の板状に形成される。この架橋部10B,10Bは、赤
外線受光部10Aと略平行にその下方に形成されてい
る。
【0052】ところで、架橋部10B,10Bは、上記
したように、その平面形状がL字型に形成されてその経
路が長く確保されていが、これは、架橋部10B,10
Bの熱伝導率を小さくするためである。この熱型赤外線
センサ10では、架橋部10B,10Bの一辺の長さ
は、凡そ40μmであり、その細さ(断面積)は、赤外
線受光部10Aを支持するために必要な最小の値となっ
ている。
【0053】又、この架橋部10B,10Bと協働して
支持部を構成する第1の柱部10D,10D,第2の柱
部10E,10Eも、赤外線受光部10Aの下方に形成
されて、赤外線が入射する側(図1の上方)から見たと
き、当該赤外線受光部10Aにてその全部が覆われてい
る。
【0054】次に、上記熱型赤外線センサ10の具体的
な構成について図2を用いて説明する。赤外線受光部1
0Aは、図2に示すように、多結晶シリコン膜11と、
該多結晶シリコン膜11の表面を被覆する窒化シリコン
膜12,13,14によって構成されている。尚、窒化
シリコンは、赤外線を吸収し易い材質であるため、多結
晶シリコン膜11の上面に形成された窒化シリコン膜1
3,14が赤外線受光部10Aの赤外線吸収層(図示省
略)の実質的な大きさ(面積)を決定することになる。
【0055】上記した多結晶シリコン膜11には、n形
拡散層,p形拡散層(共に図示省略)が形成され、これ
らn形拡散層及びp形拡散層によって、pn接合型サー
ミスタ(図示省略)が構成されている。又、赤外線受光
部10Aの所定位置にはスルーホール24が設けられて
おり、該スルーホール24を囲むように、高濃度不純物
拡散層(導電部)11Aが形成されている。この高濃度
不純物拡散層11Aは上記pn接合型サーミスタ(図示
省略)に電気的に接続されている。
【0056】架橋部10B,10Bは、図2に示すよう
に、チタン膜15及びこれを覆う窒化シリコン膜16,
17にて構成されている。このうちチタン膜15は、一
端部15Aが半導体基板1に形成された不純物拡散層1
Aに電気的に接続されている。又、チタン膜15を覆う
窒化シリコン膜17には開口17Aが設けられ、この開
口17Aにおいて、チタン膜15の他端部15Bがアル
ミ膜18を介して、多結晶シリコン膜11に形成された
高濃度不純物拡散層(導電部)11Aに電気的に接続さ
れる。
【0057】この場合、チタン膜15の一端部15Aが
第1の柱部10D(及び導電部)として機能し、アルミ
膜18が第2の柱部10E(及び導電部)として機能し
ている。上記アルミ膜18は、スルーホール24におい
て、上記高濃度不純物拡散層11Aに接するように、該
スルーホール24の内壁に形成されている。尚、アルミ
膜18は、その外周面及びその内周面が、各々、保護膜
としての窒化シリコン膜14,窒化シリコン膜13で覆
われている。
【0058】このように熱型赤外線センサ10では、架
橋部10B,10B、第1の柱部10D,10D及び第
2の柱部10E,10Eが、支持部を構成しているが、
支持部は、赤外線受光部10Aを支持するのみならず、
入射赤外線のフォトンエネルギーによって上記赤外線受
光部10Aに温度変化が生じたときに、当該赤外線受光
部10Aの物性値の変化を表す電気信号を、半導体基板
1側の読出回路(図示省略)に伝える配線としても機能
する。
【0059】次に、上記構成の熱型赤外線センサ10の
製造方法について、図3から図5を参照して説明する。
熱型赤外線センサ10は概ね以下の手順に従って作製さ
れる。 (1) 先ず、窒化シリコン膜1Dで覆われた半導体基
板1の表面に、CVD法によって、酸化シリコン膜21
を1.0μm堆積させる。斯く堆積させた酸化シリコン
膜21が第1の犠牲層となる。
【0060】次いで、半導体基板1に予め形成されてい
る不純物拡散層1Aが露出するように、ホトリソグラフ
ィを用いたドライエッチングで、窒化シリコン膜1D及
び酸化シリコン膜21に開口(コンタクトホール)22
を形成する。この窒化シリコン膜1D及び酸化シリコン
膜21のドライエッチングは、例えば、CHF3を32
sccm(スタンダード・キュービック・センチメート
ル・パー・ミニッツの略、以下同じ)、CF4を16s
ccm、Heを98sccmの割合で混入したガスを用
いた高周波スパッタにて行われる。このとき、ガスの圧
力は0.5torr、RF装置の出力は200Wとす
る。
【0061】更に、窒化シリコン膜16を、例えばCV
D法によって、0.2μm堆積させ、その後、ホトリソ
グラフィを用いたエッチングを行って所望の形状にパタ
ーニングして、半導体基板1の不純物拡散層1Aを露出
させる。この窒化シリコン膜15のエッチングは、CF
4を満たした雰囲気で、圧力を0.4torr、RF装
置の出力を200Wに設定して行われる。ここまでの工
程で得られた構造を図3(a)に示す。
【0062】(2) 次に、上記コンタクトホール22
を覆うように、チタン膜15を、スパッタ法によって
0.2μmの厚さに形成する。このチタン膜15は、第
1の柱部10D,10D、架橋部10B,10Bの配線
として機能する。このように配線としてチタン膜15を
用いるのは、チタンの熱伝導率が低く、赤外線受光部1
0Aと半導体基板1との断熱に適しているからである。
【0063】斯く形成したチタン膜15を、ホトリソグ
ラフィを用いたエッチングにより所望の形状にパターニ
ングする。チタン膜15のエッチングは、例えば、CH
Cl 3を25sccm、Cl2を20sccm、BCl3
を40sccm、N2を120sccmの割合で混入し
たガスを用いた雰囲気で、ガスの圧力を0.3tor
r、RF装置の出力を180Wとして行われる。ここま
での工程で得られた構造を図3(b)に示す。
【0064】(3) 窒化シリコン膜17をCVD法に
よって0.2μm堆積させ、ホトリソグラフィを用いた
エッチングによって、パターニングする。このとき、窒
化シリコン膜17は、少なくともチタン膜15を完全に
覆う形状に形成され、他の部分は除去される。この窒化
シリコン膜17も保護膜として機能する。次に、酸化シ
リコン膜23をCVD法によって1.0μm堆積させ
る。斯く堆積させた酸化シリコン膜23が第2の犠牲層
となる。ここまでの工程で得られた構造を図3(c)に
示す。
【0065】(4) 上記酸化シリコン膜23の全面を
覆うように、窒化シリコン膜12を、例えばCVD法に
よって、0.2μm堆積させ、更にその上面に多結晶シ
リコン膜11を、例えばブラズマCVD法又はLPCV
D法で0.5μm〜1.0μm堆積させる。上記多結晶
シリコン膜11の形成に、プラズマCVD法を用いるの
であれば、SiH4を300sccm、Arを7slm
(スタンダード・リットル・パーミニッツ)の割合で混
入したガスの雰囲気で、温度を300℃、圧力を1.2
Torrとした減圧下で、RF装置の出力を3KW(こ
のとき周波数は430kHz)とする。
【0066】次いで、多結晶シリコン膜11を、当該半
導体基板1上に形成される熱型赤外線センサ10の赤外
線受光部10Aの大きさに、ホトリソグラフィを用いた
エッチングにてパターニングする。このときの多結晶シ
リコン膜11のエッチングは、例えばSF6を40sc
cm、CHClF2を20sccmの割合で混入したガ
スの雰囲気で、圧力を0.18torr、Rf装置の出
力を75Wとする。ここまでの工程で得られた構造を図
4(d)に示す。
【0067】(5) 次に、CVD法を用いて、上記所
望の形状にエッチングされた多結晶シリコン膜11の全
面を覆うように窒化シリコン膜(図示省略)を、例えば
0.1μm堆積させる。次いで、この窒化シリコン膜
(図示省略)をエッチングして所望の形状にパターニン
グすると共に、斯くパターニングした窒化シリコン膜
(図示省略)をマスクとしたイオンインプランテーショ
ンによって、多結晶シリコン膜11の所定の領域にp形
の不純物、n形の不純物を選択的に打ち込む。更に、こ
れを窒素雰囲気中で温度600℃のアニールを60分間
行って、上記打ち込まれた不純物を活性化して、当該多
結晶シリコン膜11にpn接合(図示省略)及び高濃度
不純物拡散層(導電層)11Aを形成する。
【0068】上記形成された高濃度不純物拡散層11A
の略中央に、ホトリソグラフィを用いてスルーホール2
4を形成する。このスルーホール24は、その下方に形
成されたチタン膜16が露出するように形成される。次
いで、窒化シリコン膜13を、例えばCVD法によっ
て、0.2μm堆積させ、その後、ホトリソグラフィを
用いたエッチングにより、所望の形状にパターニングす
る。このとき、窒化シリコン膜13は、少なくとも多結
晶シリコン膜11を完全に覆う形状に形成され、他の部
分は除去される。ここまでの工程で得られた構造を図4
(e)に示す。
【0069】(6) 次いで、ホトリソグラフィを用い
たエッチングにより、多結晶シリコン膜11を覆う窒化
シリコン膜13のうち、高濃度不純物拡散層11Aを覆
う部分を除去して、該高濃度不純物拡散層11Aを、ス
ルーホール24において露出させる。ここまでの工程で
得られた構造を図4(f)に示す。 (7) 次いで、アルミ膜18を、例えばスパッタ法に
よって、0.3μmの厚さに形成し、少なくともアルミ
膜18と上記高濃度不純物拡散層11Aとを電気的に接
続させる。その後、該アルミ膜18を、例えばホトリソ
グラフィを用いて所望の形状にパターニングする。ここ
までの工程で得られた構造を図5(g)に示す。
【0070】(8) 次いで、窒化シリコン膜14を例
えばCVD法によって、0.1μm堆積させ、ホトリソ
グラフィを用いたエッチングにより、所望の形状にパタ
ーニングする。このとき、窒化シリコン膜14は、その
表面に窒化シリコン膜13が形成された多結晶シリコン
膜11及び上記アルミ膜18を完全に覆う形状に形成さ
れ、他の部分は除去される。ここまでの工程で得られた
構造を図5(h)に示す。
【0071】(9) 最後に、第1の犠牲層、第2の犠
牲層を各々構成する酸化シリコン膜21、23を、フッ
酸系のエッチング溶液(例えば、HFとNH4Fを1:
10の割合で混入した混合液)によるウェットエッチン
グで除去し、図1及び図2に示すマイクロブリッジ構造
の熱型赤外線センサ10を実現する。
【0072】尚、図1から図5を用いた説明では、赤外
線受光部10Aに形成される赤外線吸収層についての記
述を省略しているが、上記したように保護膜として形成
された窒化シリコン膜13,14自体に赤外線を吸収す
る性質があるので、この実施形態では赤外線受光部10
Aの上面全体を、赤外線吸収層と捉えて、その開口率を
算出することができる。而して、図1及び図2に示すよ
うに、架橋部10B,10B、更には、第1,第2の柱
部10D,10D,10E,10Eが、赤外線受光部1
0Aの赤外線吸収層(図示省略)の下方に位置するの
で、従来の熱型赤外線センサ(例えば図18の熱型赤外
線センサ100)において、架橋部(100B,100
B)を配置していた領域(図18参照)にも赤外線受光
部10Aの赤外線吸収層を広げて、その分、開口率を高
くすることができる(約80%)。
【0073】次に、上記熱型赤外線センサ10を用いた
赤外線イメージセンサ30の構成について、図6を参照
して説明する。上記構成の熱型赤外線センサ10はpn
接合型サーミスタであり、図には示していないが、半導
体基板1上に2次元の格子状に整列されて、赤外線イメ
ージセンサ30を構成する。
【0074】赤外線イメージセンサ30は、図6に示す
ように、MOS型赤外線イメージセンサであり、実際に
は、1つの赤外線イメージセンサ30には、多数の熱型
赤外線センサ10,10,10…が、水平及び垂直方向
に各々数百個配置され、これら配置された熱型赤外線セ
ンサ10が赤外線イメージセンサ30の各画素を構成し
ている。尚、図6では、説明を簡単にするために、水平
及び垂直方向に各々2画素宛、計4個熱型赤外線センサ
10a〜10dを配置した例を示している。
【0075】以下、この図6を用いて説明する。熱型赤
外線センサ10aのダイオード31は、図2に示した多
結晶シリコン膜11のpn接合面(図示省略)に形成さ
れ、該ダイオード31は、マイクロブリッジ構造によっ
て半導体基板1より熱的に分離されている。
【0076】このダイオード31には読み出し用p形M
OSトランジスタ(垂直スイッチ)35のドレインが接
続され、垂直スイッチ35のゲートは垂直走査回路41
に接続され、垂直スイッチ35のソースは垂直読み出し
ライン47に接続されている。又、熱型赤外線センサ1
0bのダイオード32には垂直スイッチ36のドレイン
が接続され、垂直スイッチ36のゲートは垂直走査回路
41に接続され、垂直スイッチ36のソースは垂直読み
出しライン48に接続されている。又、熱型赤外線セン
サ10cのダイオード33には垂直スイッチ37のドレ
インが接続され、垂直スイッチ37のゲートは垂直走査
回路41に接続され、垂直スイッチ37のソースは垂直
読み出しライン47に接続されている。又、熱型赤外線
センサ10dのダイオード34には垂直スイッチ38の
ドレインが接続され、垂直スイッチ38のゲートは垂直
走査回路41に接続され、垂直スイッチ38のソースは
垂直読み出しライン48に接続されている。
【0077】垂直読み出しライン47の一端には、水平
出力p形MOSトランジスタ(水平スイッチ)45のド
レインが接続され、水平スイッチ45のゲートは水平走
査回路42に接続され、水平スイッチ45のソースは出
力端子49に接続されている。一方、垂直読み出しライ
ン48の一端には、水平出力p形MOSトランジスタ
(水平スイッチ)46のドレインが接続され、水平スイ
ッチ46のゲートは水平走査回路42に接続され、水平
スイッチ46のソースは出力端子49に接続されてい
る。尚、出力端子49と水平スイッチ45,46との間
には、OPアンプ44、帰還抵抗43,電源Eが接続さ
れている。
【0078】水平走査回路42及び垂直走査回路41
は、各々シフトレジスタ等で構成され、クロックパルス
とスタートパルスにより各々駆動される。このうち水平
走査回路42は、駆動パルスΦ1,Φ2を発生させ、こ
れを各々水平スイッチ45,46に出力する。一方、垂
直走査回路41は駆動パルスΦ11,Φ12を発生さ
せ、これを垂直スイッチ35,36、垂直スイッチ3
7,38に、各々出力する。
【0079】水平走査回路42より出力された駆動パル
スΦ1,Φ2は、水平スイッチ45及び46のゲートに
各々供給され、水平スイッチ45,46のオン/オフタ
イミングが制御される。一方、垂直走査回路41より出
力された駆動パルスΦ11,Φ12は、垂直スイッチ3
5,36、垂直スイッチ37,38のゲートに各々供給
され、垂直スイッチ35,36、垂直スイッチ37,3
8のオン/オフタイミングが制御される。
【0080】このように水平スイッチ45,46、垂直
スイッチ35,36,37,38のオン/オフタイミン
グを制御することにより、各熱型赤外線センサ10a〜
10dと、出力端子49とが所定のタイミングで導通す
る。出力端子49での電圧をV0、電源Eの電圧をVpと
すると、ダイオード31を流れる電流は、OPアンプ4
4に並列に接続された帰還抵抗43に流れ込む。この結
果、帰還抵抗43の両端の電圧降下は、V0−Vpに等し
くなるので、この出力電圧V0を測定することによりダ
イオードを流れる電流IRを測定することができる。
【0081】而して、この電流IRは、各々の熱型赤外
線センサ10,…に入射した赤外線の量を表すことにな
る。このような構成の赤外線イメージセンサ30におい
て、垂直走査回路41、水平走査回路42からのパルス
信号Φ11,Φ12,Φ1,Φ2を用いて垂直スイッチ3
5,36,37,38、水平スイッチ45,46をオン
/オフすれば、赤外線イメージセンサとしての機能を達
成する。
【0082】このように赤外線イメージセンサ30を多
数の熱型赤外線センサ10,10…にて構成するに当っ
て、熱型赤外線センサ10の赤外線受光部10Aを支持
する支持部(架橋部10B,10B、第1の柱部10
D,10D、第2の柱部10E,10E)を、赤外線受
光部10Aの下方に形成しているので、該赤外線受光部
10Aの面積を、従来のものに比べて大きく確保して、
開口率を高めることができる。
【0083】このように開口率が高いと、熱容量を変え
ないという条件の下で、且つ、センサの温度分解能を一
定にする云う条件の下では、従来のものに比べて、1つ
の熱型赤外線センサ10が占める面積を小さくできるの
で、赤外線イメージセンサ30において、その高集積化
を図ることができる。反対に、赤外線イメージセンサ3
0において、熱容量を変えないという条件の下で、一定
面積内に一定数の熱型赤外線センサ10,10…を配置
するのであれば、1つの熱型赤外線センサ10におい
て、赤外線受光部10Aの占める面積を大きくすること
ができるので、その分センサの温度分解能が向上する。
【0084】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施例について、図7から図9を参照して説明する。
尚、この第2の実施形態は、請求項1から請求項3、請
求項7、請求項8、請求項10、請求項11、請求項1
4及び請求項15に対応する。この第2の実施形態の熱
型赤外線センサ50は、第1の実施形態の熱型赤外線セ
ンサ10と同様に、半導体基板(例えば、シリコン基
板)1上に、多数格子状に整列して形成されて、赤外線
イメージセンサを構成するものであり、1つの熱型赤外
線センサ50は、他の熱型赤外線センサ(図示省略)と
所定間隔隔てて(図示省略の分離帯を隔てて)設けられ
ている。
【0085】尚、この熱型赤外線センサ50は、第1の
柱部50D,50D、第2の柱部50E,50Eが、金
属膜(例えば、タングステン膜)にて形成されている点
が、上記した第1の実施形態の熱型赤外線センサ10と
異なるものである。尚、他の対応する構成に関しては、
特に示さない限り、第1の実施形態の熱型赤外線センサ
10と同一であり、その詳細な説明は省略する。
【0086】以下、熱型赤外線センサ50の構成につい
て説明する。熱型赤外線センサ50は、図7に示すよう
に、赤外線受光部50Aと、1対の架橋部50B,50
B(以下、一方のみ図示する)と、1対の第1の柱部5
0D,50Dと、1対の第2の柱部50E,50Eとに
よって構成されている。尚、上記赤外線受光部50Aに
はpn接合型サーミスタが形成されている。この場合、
赤外線受光部50Aは、入射した赤外線を熱エネルギー
に変換する吸収層としての機能を有すると共に、該変換
された熱エネルギーの大きさに応じてその物性値が変化
するセンサ部としての機能を有する。
【0087】上記架橋部50B,50B、第1の柱部5
0D,50D、第2の柱部50E,50Eは互いに協働
して、赤外線受光部50Aを半導体基板1上に空隙Mを
介して支持する支持部を構成する。これら支持部を構成
する架橋部50B,50B、及び、第1の柱部50D,
50D、第2の柱部50E,50Eは、共に赤外線受光
部50Aの下方に形成されており、赤外線が入射する側
(図7の上方)から見たとき、支持部を構成するこれら
の部位は、当該赤外線受光部50Aにてその全部が覆わ
れている。
【0088】又、架橋部50B,50Bには配線(チタ
ン膜55)が形成され、前記第1の柱部50D,50D
と第2の柱部50E,50Eが、共に金属膜(タングス
テン膜58,59)で形成されて、上記した赤外線受光
部50Aの導体部又は半導体部(この場合は、高濃度不
純物拡散層51A)と半導体基板1の不純物拡散層1A
とが電気的に接続される。
【0089】又、架橋部50B,50Bも、上記した第
1の実施形態の熱型赤外線センサ10の架橋部10B,
10Bと同様、平面形状がL字型の板状に形成されると
共に、赤外線受光部50Aと略平行にその下方に形成さ
れている。熱型赤外線センサ50の赤外線受光部50A
は、図7に示すように、多結晶シリコン膜51と、該多
結晶シリコン膜51の表面を被覆する窒化シリコン膜5
2,53によって構成されている。尚、多結晶シリコン
膜51の上面に形成された窒化シリコン膜53は、赤外
線を吸収し易い材質であるため、赤外線受光部50Aの
赤外線吸収層(図示省略)の実質的な大きさ(面積)
は、該窒化シリコン膜53によって決定される。
【0090】赤外線受光部50Aの所定位置には接続部
50Fが設けられており、該接続部50Fに、高濃度不
純物拡散層(導電部)51Aが形成されている。而し
て、この高濃度不純物拡散層51Aが、該赤外線受光部
50Aに形成されたpn接合型サーミスタ(図示省略)
に電気的に接続されている。一方、架橋部50B,50
Bは、図7に示すように、チタン膜55、該チタン膜5
5を覆う窒化シリコン膜56,57にて構成されてい
る。
【0091】このうち、チタン膜55は、その一端部5
5Aにおいて、タングステン膜58に電気的に接続さ
れ、他端部55Bにおいて、タングステン膜59に電気
的に接続されている。そして、チタン膜55は、一方で
タングステン膜58によって半導体基板1の不純物拡散
層1Aに電気的に接続され、他方でタングステン膜59
によって高濃度不純物拡散層(導電部)51Aに電気的
に接続される。
【0092】この場合、タングステン膜58が第1の柱
部50D(及び導電部)として機能し、タングステン膜
59が第2の柱部50E(及び導電部)として機能して
いる。尚、タングステン膜58,59は共に、その外周
面が、保護膜としての窒化シリコン膜56,窒化シリコ
ン膜52で覆われている。この熱型赤外線センサ50で
は、架橋部50B,50B、第1の柱部50D,50D
及び第2の柱部50E,50Eが、支持部を構成してい
る。
【0093】次に、上記構成の熱型赤外線センサ50の
製造方法について、図8及び図9を参照して説明する。
熱型赤外線センサ50は概ね以下の手順に従って作製さ
れる。 (1) 先ず、窒化シリコン膜1Dで覆われた半導体基
板1の表面に、第1の犠牲層となる酸化シリコン膜61
を1.0μm堆積させ、次いで、半導体基板1の不純物
拡散層1Aが露出するように、窒化シリコン膜1D及び
酸化シリコン膜61にホトリソグラフィを用いたドライ
エッチングで開口(コンタクトホール)62を形成す
る。
【0094】更に、窒化シリコン膜56をその全面に
0.2μm堆積させ、その後、所望の形状にパターニン
グして、半導体基板1の不純物拡散層1Aを再び露出さ
せる。尚、この工程における製造条件は、上記した第1
の実施形態と同様であるため、その詳細な説明は省略す
る。又、以下の説明においても、特に説明のない限り、
第1の実施形態の製造方法と略同一条件で処理が行われ
る。ここまでの工程で得られた構造を図8(a)に示
す。
【0095】(2) 次に、タングステン膜58を例え
ば選択CVD法によって形成し、その上面にチタン膜5
5を、スパッタ法によって0.2μmの厚さに形成す
る。そして、斯く形成したチタン膜55を、ホトリソグ
ラフィを用いたエッチングにより所望の形状にパターニ
ングする。この場合、上記タングステン膜58が第1の
柱部50D、チタン膜55が架橋部50B,50Bの配
線として機能する。
【0096】尚、選択CVD法によるタングステン膜5
8の形成は、例えば、コールドウォール炉を用いて、例
えば、WF6を10sccm、H2を100sccm、A
rを100sccmの割合で混入したガスを用いた雰囲
気で、当該半導体基板(半導体ウェーハ)1の温度を1
80℃、圧力を0.13torrの減圧雰囲気下で行わ
れる。ここまでの工程で得られた構造を図8(b)に示
す。
【0097】(3) 次に、窒化シリコン膜57をCV
D法によって0.2μm堆積させ、ホトリソグラフィを
用いたエッチングによって、パターニングする。このと
き、窒化シリコン膜57は、少なくともチタン膜55を
完全に覆う所望の形状に形成される。この窒化シリコン
膜57も保護膜として機能する。次に、酸化シリコン膜
63をCVD法によって1.0μm堆積させる。斯く堆
積させた酸化シリコン膜63が第2の犠牲層となる。
【0098】この酸化シリコン膜63の所望の位置にス
ルーホール64を形成し、その後、その上面に、窒化シ
リコン膜52を、例えばCVD法によって、0.1μm
堆積させる。ここまでの工程で得られた構造を図8
(c)に示す。 (4) 次に、上記窒化シリコン膜52及び窒化シリコ
ン膜57の上記スルーホール64に対応する部分をホト
リソグラフィを用いてエッチングし、該スルーホール6
4にてチタン膜55を再び露出させる。
【0099】続いてタングステン膜59を例えば選択C
VD法によって形成し、その上面に、多結晶シリコン膜
51を、例えばブラズマCVD法又はLPCVD法で
0.5μm〜1.0μm堆積させる。続いて該多結晶シ
リコン膜51を、当該赤外線受光部50Aの大きさに、
ホトリソグラフィを用いたエッチングにてパターニング
する。この場合、上記タングステン膜59が第2の柱部
50Eとして機能する。
【0100】尚、選択CVD法によるタングステン膜5
9の形成も、上記したタングステン膜58と同様の条件
で行われる。又、多結晶シリコン膜51のエッチング
は、例えば、SF6を40sccm、CHClF2を20
sccmの割合で混入したガスを用いた雰囲気で、ガス
の圧力を0.18torr、RF装置の出力を75Wと
して行われる。ここまでの工程でここまでの工程で得ら
れた構造を図9(d)に示す。
【0101】(5) 次に、上記所望の形状にエッチン
グされた多結晶シリコン膜51の全面を覆うように窒化
シリコン膜53を、例えばCVD法を用いて、0.1μ
m堆積させる。次いで、窒化シリコン膜53及び窒化シ
リコン膜52を、ホトリソグラフィを用いたエッチング
により、所望の形状にパターニングする。このとき、窒
化シリコン膜53は、少なくとも多結晶シリコン膜51
を完全に覆う形状に形成され、他の部分は除去される。
ここまでの工程で得られた構造を図9(e)に示す。
【0102】(6) 次いで、ホトリソグラフィとイオ
ンインプランテーションを用いて、多結晶シリコン膜5
1の所定の領域にp形不純物、n形不純物を導入して高
濃度不純物拡散層51A,51Aを形成し、次いで同様
に、多結晶シリコン膜51の所定の領域にp形不純物、
n形不純物を導入してpn接合(図示省略)を形成す
る。尚、高濃度不純物拡散層51A,51Aは、pn接
合を構成するp形拡散層(図示省略)に電気的に接続さ
れる側がp形に、n形拡散層(図示省略)に電気的に接
続される側がn形に、各々形成される。
【0103】他方で、高濃度不純物拡散層51A,51
Aは、タングステン膜58とも電気的に接続するように
接続部50Fに形成される。この結果、高濃度不純物拡
散層51Aは、上記したように多結晶シリコン膜51内
に形成されたpn接合を構成するp形拡散層又はn形拡
散層(共に図示省略)とタングステン膜58とを電気的
に接続させる。このとき、高濃度不純物拡散層51A
は、その最下部(タングステン膜58との接合面)でも
十分に高濃度となるように、例えば、ドーズ量が5×1
15個/cm2で、イオン打ち込み装置の加速電圧を15
0kVとしたイオンインプランテーションで形成され
る。この場合のアニールの条件は、窒素雰囲気中で温度
が1000℃、時間が60分間である。
【0104】一方、pn接合面(図示省略)を構成する
p形拡散層、n形拡散層の形成は、例えば、ドーズ量が
5×1014個/cm2〜1×1015個/cm2で、イオン打ち
込み装置の加速電圧を150kVとしたイオンインプラ
ンテーションによって行なわれる。この場合のアニール
の条件は、窒素雰囲気中で、温度が600℃、時間が6
0分間である。ここまでの工程で得られた構造を図9
(f)に示す。
【0105】(7) 最後に、第1の犠牲層、第2の犠
牲層を各々構成する酸化シリコン膜61、63を、フッ
酸系のエッチング溶液によるウェットエッチングで除去
し、図7に示すマイクロブリッジ構造の熱型赤外線セン
サ50を実現する。尚、この第2の実施形態での説明で
も、赤外線受光部50Aに形成される赤外線吸収層につ
いての記述を省略しているが、上記したように保護膜と
して形成された窒化シリコン膜53に赤外線を吸収する
性質があるので、この実施形態でも赤外線受光部50A
の全体を赤外線吸収層と捉えて、その開口率を算出する
ことができる。而して、図7に示すように、架橋部50
B,50Bが、赤外線受光部50Aの赤外線吸収層(図
示省略)の下方に位置するので、赤外線受光部50Aの
赤外線吸収層が広げられ、その開口率が高くなる(約8
0%)。
【0106】又、この第2の実施形態によれば、コンタ
クトホール62、スルーホール64に、タングステン膜
58,59を埋め込むので、第1,第2の柱部50D,
50Eを構成しているので、赤外線受光部50Aにスル
ーホールを設ける必要がなくなる。このように構成され
た熱型赤外線センサ50も、第1の実施形態の場合と同
様に、複数個、面状に整列されて、赤外線イメージセン
サが構成される。
【0107】この場合にも、赤外線イメージセンサを多
数の熱型赤外線センサ50,50…にて構成するに当っ
て、熱型赤外線センサ50の赤外線受光部50Aを支持
する支持部(架橋部50B、第1の柱部50D,50
D、第2の柱部50E,50E)を赤外線受光部50A
の下方に形成しているので、該赤外線受光部50Aの面
積を、従来のものに比べて大きく確保して、開口率を高
めることができる。
【0108】このように開口率が高いと、熱容量を変え
ないという条件の下で、且つ、センサの温度分解能を一
定にする云う条件の下では、従来のものに比べて、1つ
の熱型赤外線センサ50が占める面積を小さくできるの
で、赤外線イメージセンサの高集積化を図ることができ
る。反対に、赤外線イメージセンサにおいて、熱容量を
変えないという条件の下で、一定面積内に一定数の熱型
赤外線センサ50,50…を配置するのであれば、1つ
の熱型赤外線センサ50において赤外線受光部50Aの
占める割合を大きくすることができるので、その分セン
サの温度分解能が向上する。
【0109】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施例について、図10から図13を参照して説明す
る。尚、この第3の実施形態は、請求項1から請求項
4、請求項7、請求項12、請求項14及び請求項15
に対応する。
【0110】この第3の実施形態の熱型赤外線センサ7
0も、半導体基板(例えば、シリコン基板)1上に、多
数格子状に整列して形成されて、赤外線イメージセンサ
を構成する。尚、この熱型赤外線センサ70は、第2の
柱部70Eが、多結晶シリコン膜71に形成された高濃
度不純物拡散層71Aで構成されている点が、上記した
第1の実施形態の熱型赤外線センサ10と異なるもので
ある。尚、他の対応する構成に関しては、特に示さない
限り、第1の実施形態の熱型赤外線センサ10と同一で
あり、その詳細な説明は省略する。
【0111】以下、熱型赤外線センサ70の構成につい
て説明する。熱型赤外線センサ70は、図10に示すよ
うに、赤外線受光部70Aと、一対の架橋部70B,7
0B(以下、一方のみ図示)と、一対の第1の柱部70
D,70Dと、一対の第2の柱部70E,70Eとによ
って構成されている。尚、上記赤外線受光部70Aには
pn接合型サーミスタ(図示省略)が形成されている。
この場合、赤外線受光部70Aは、入射した赤外線を熱
エネルギーに変換する吸収層としての機能を有すると共
に、該変換された熱エネルギーの大きさに応じてその物
性値が変化するセンサ部としての機能を有する。
【0112】架橋部70B,70B、第1の柱部70
D,70Dは、同一の金属膜(チタン膜75)で形成さ
れ、高濃度不純物拡散層71Aにて形成された第2の柱
部70E,70Eと協働して、赤外線受光部70Aを半
導体基板1上に空隙Mを介して支持する支持部を構成す
る。この場合、これら支持部を構成する架橋部70B,
70B、第1の柱部70D,70D,第2の柱部70
E,70Eは、赤外線受光部70Aの下方に形成されて
おり、赤外線が入射する側(図10の上方)から見たと
き、支持部を構成するこれらの部位は、当該赤外線受光
部70Aにてその全部が覆われている。
【0113】又、架橋部70B,70B、第1の柱部7
0D,70D、第2の柱部70E,70Eは、上記した
赤外線受光部70Aの導体部又は半導体部(この場合
は、高濃度不純物拡散層71A)と半導体基板1の不純
物拡散層1Aとを電気的に接続する配線としても機能し
ている。又、架橋部70B,70Bは、上記した第1の
実施形態の熱型赤外線センサ10の架橋部10B,10
Bと同様、平面形状がL字型の板状に形成されると共
に、赤外線受光部70Aと略平行にその下方に形成され
ている。
【0114】熱型赤外線センサ70の赤外線受光部70
Aは、図10に示すように、多結晶シリコン膜71と、
該多結晶シリコン膜71の表面を被覆する窒化シリコン
膜72,73によって構成されている。尚、多結晶シリ
コン膜71の上面に形成された窒化シリコン膜73は、
赤外線を吸収し易い材質であるため、赤外線受光部70
Aの赤外線吸収層(図示省略)の実質的な大きさ(面
積)は、該窒化シリコン膜73によって決定される。
【0115】赤外線受光部70Aの所定位置には接続部
70F(一方のみ図示)が設けられており、該接続部7
0Fに、高濃度不純物拡散層(導電部)71Aが形成さ
れている。而して、この高濃度不純物拡散層71Aが、
該赤外線受光部70Aに形成されたpn接合型サーミス
タ(図示省略)に電気的に接続されている。又、pn接
合を構成するp形不純物(図示省略)に接続される高濃
度不純物拡散層71Aにはp形の不純物が導入され、n
形不純物(図示省略)に接続される高濃度不純物拡散層
71Aにはn形の不純物が導入される。
【0116】一方、架橋部70B,70B,第1の柱部
70D,70Dは、図10に示すように、チタン膜75
にて構成され、該チタン膜75を覆うように窒化シリコ
ン膜76,77が形成されている。又、チタン膜75
は、その一端部75Aで半導体基板1の不純物拡散層1
Aに電気的に接続され、他端部75Bが、高濃度不純物
拡散層71Aに電気的に接続されている。
【0117】次に、上記構成の熱型赤外線センサ70の
製造方法について、図11から図13を参照して説明す
る。熱型赤外線センサ70は概ね以下の手順に従って作
製される。 (1) 先ず、窒化シリコン膜1Dで覆われた半導体基
板1の表面に、酸化シリコン膜78を1.0μm堆積さ
せる。斯く堆積させた酸化シリコン膜78が第1の犠牲
層となる。
【0118】次いで、半導体基板1の不純物拡散層1A
が露出するように、窒化シリコン膜1D及び酸化シリコ
ン膜78に開口(コンタクトホール)78Aを形成す
る。更に、窒化シリコン膜76を0.2μm堆積させ、
その後、これを所望の形状にパターニングして、半導体
基板1の不純物拡散層1Aを再び露出させる。ここまで
の工程で得られた構造を図11(a)に示す。
【0119】(2) 次に、上記コンタクトホール78
Aを覆うように、チタン膜75を0.2μmの厚さに形
成する。このチタン膜75は、第1の柱部70D,70
D、架橋部70B,70Bの配線として機能する。次い
でチタン膜75を所望の形状にホトリソグラフィを用い
てパターニングする。ここまでの工程で得られた構造を
図11(b)に示す。
【0120】(3) 窒化シリコン膜77を0.2μm
堆積させその後、ホトリソグラフィを用いて、所望の形
状にパターニングする。次に、酸化シリコン膜79を
1.0μm堆積させる。斯く堆積させた酸化シリコン膜
79が第2の犠牲層となる。ここまでの工程で得られた
構造を図11(c)に示す。尚、ここまでの工程は、第
1の実施形態の(1)〜(3)と同様であり、その製造
条件等については、説明を省略する。
【0121】(4) 上記酸化シリコン膜79の所望の
位置にコンタクトホール79Aを形成し、窒化シリコン
膜77を露出させる。その後、その上面に、窒化シリコ
ン膜72を、例えばCVD法によって、0.1μm堆積
させる。ここまでの工程で得られた構造を図12(d)
に示す。
【0122】(5) 次いで、この窒化シリコン膜72
及び上記窒化シリコン膜77の上記コンタクトホール7
9Aに対応する箇所をホトリソグラフィを用いてエッチ
ングし、該コンタクトホール79Aにてチタン膜75を
再び露出させる。続いて、その上面に、多結晶シリコン
膜71を、例えばブラズマCVD法又はLPCVD法で
0.5μm〜1.0μm堆積させ、続いて該多結晶シリ
コン膜71を、赤外線受光部70Aの大きさに対応する
ように、ホトリソグラフィを用いたエッチングにてパタ
ーニングする。ここまでの工程で得られた構造を図12
(e)に示す。
【0123】(6) 次に、CVD法を用いて、その全
面に窒化シリコン膜73を0.1μm堆積させる。次い
で、この窒化シリコン膜73及び窒化シリコン膜72を
ホトリソグラフィを用いたエッチングにより、所望の形
状にパターニングする。このとき、窒化シリコン膜73
は、少なくとも多結晶シリコン膜71を完全に覆う形状
に形成され、他の部分は除去される。ここまでの工程で
得られた構造を図13(f)に示す。
【0124】(7) 次いで、ホトリソグラフィとイオ
ンインプランテーションを用いて、多結晶シリコン膜7
1の所定の領域にp形不純物、n形不純物を導入して高
濃度不純物拡散層71A,71Aを形成し、次いで同様
に、多結晶シリコン膜71の所定の領域にp形不純物、
n形不純物を導入してpn接合(図示省略)を形成す
る。尚、高濃度不純物拡散層71A,71Aは、pn接
合を構成するp形拡散層(図示省略)に電気的に接続さ
れる側がp形に、n形拡散層(図示省略)に電気的に接
続される側がn形に、各々形成される。
【0125】一方で、高濃度不純物拡散層71A,71
Aは、チタン膜75の他端部75Bに電気的に接続さ
れ、多結晶シリコン膜71内に形成されたpn接合を構
成するp形拡散層又はn形拡散層(共に図示省略)とチ
タン膜75とを電気的に接続させる。従って、高濃度不
純物拡散層71Aは、その最下部(チタン膜75との接
合面)でも十分に高濃度となるように、例えば、ドーズ
量が5×1015個/cm2で、イオン打ち込み装置の加速
電圧を150kVとしたイオンインプランテーションで
形成される。この場合のアニールの条件は、窒素雰囲気
中で温度が1000℃、時間が60分間である。
【0126】一方、pn接合面(図示省略)を構成する
p形拡散層、n形拡散層の形成は、例えば、ドーズ量が
5×1014個/cm2〜1×1015個/cm2で、イオン打ち
込み装置の加速電圧を150kVとしたイオンインプラ
ンテーションによって行なわれる。この場合のアニール
の条件は、窒素雰囲気中で、温度が600℃、時間が6
0分間である。ここまでの工程で得られた構造を図13
(g)に示す。
【0127】(8) 最後に、第1の犠牲層、第2の犠
牲層を各々構成する酸化シリコン膜78、79を、フッ
酸系のエッチング溶液によるウェットエッチングで除去
し、図10に示すマイクロブリッジ構造の熱型赤外線セ
ンサ70を実現する。尚、この第3の実施形態での説明
でも、赤外線受光部70Aに形成される赤外線吸収層に
ついての記述を省略しているが、上記したように保護膜
として形成された窒化シリコン膜73に赤外線を吸収す
る性質があるので、この実施形態では赤外線受光部70
Aを、赤外線吸収層と捉えて、その開口率を算出するこ
とができる。このとき、図10に示すように、架橋部7
0B,70Bが、赤外線受光部70Aの赤外線吸収層
(図示省略)の下方に位置するので、赤外線受光部70
Aの赤外線吸収層が広げられ、その開口率が高くなる。
【0128】又、この第3の実施形態によれば、多結晶
シリコン膜71に高濃度に不純物を導入して、第2の柱
部70E,70Eを構成しているので、赤外線受光部7
0Aにスルーホールを設ける必要がなくなる。このよう
に構成された熱型赤外線センサ70も、第1の実施形態
の場合と同様に、複数個、面状に整列されて、赤外線イ
メージセンサが構成される。
【0129】この場合にも、赤外線イメージセンサを多
数の熱型赤外線センサ70,70…にて構成するに当っ
て、熱型赤外線センサ70の赤外線受光部70Aを支持
する支持部(架橋部70B、第1の柱部70D、第2の
柱部70E)を、赤外線受光部70Aの下方に形成して
いるので、該赤外線受光部70Aの面積を、従来のもの
に比べて大きく確保して、その開口率を高めることがで
きる。
【0130】このように開口率が高いと、熱容量が変わ
らないという条件の下で、且つ、センサの温度分解能を
一定にする云う条件の下では、従来のものに比べて、1
つの熱型赤外線センサ70が占める面積を小さくできる
ので、赤外線イメージセンサにおいて、その高集積化を
図ることができる。反対に、赤外線イメージセンサにお
いて、熱容量を変えないという条件の下で、一定面積内
に一定数の熱型赤外線センサ70,70…を配置するの
であれば、1つの熱型赤外線センサ70において、赤外
線受光部70Aの占める面積の割合を大きくすることが
できるので、その分センサの温度分解能が向上する。
【0131】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施例について、図14から図17を参照して説明す
る。尚、この第4の実施形態は、請求項1から請求項
5、請求項7、請求項13から請求項15に対応する。
この第4の実施形態の熱型赤外線センサ80も、半導体
基板(例えば、シリコン基板)1上に、多数格子状に整
列して形成されて、赤外線イメージセンサを構成する。
【0132】尚、この熱型赤外線センサ80は、第1の
柱部80D,80D、第2の柱部80E,80Eが、架
橋部80B,80Bと同一の金属膜(例えば、チタン膜
85)にて形成されている点が、上記した第1の実施形
態の熱型赤外線センサ10と異なるものである。尚、他
の対応する構成に関しては、特に示さない限り、第1の
実施形態の熱型赤外線センサ10と同一であり、その詳
細な説明は省略する。
【0133】以下、熱型赤外線センサ80の構成につい
て説明する。熱型赤外線センサ80は、図14に示すよ
うに、赤外線受光部80Aと、架橋部80B,80B
と、第1の柱部80D,80Dと、第2の柱部80E,
80Eとによって構成されている。尚、上記赤外線受光
部80Aにはpn接合型サーミスタが形成されている。
この場合、赤外線受光部80Aは、入射した赤外線を熱
エネルギーに変換する吸収層としての機能を有すると共
に、該変換された熱エネルギーの大きさに応じてその物
性値が変化するセンサ部としての機能を有する。
【0134】又、架橋部80B,80B、第1の柱部8
0D,80D、第2の柱部80E,80Eは、同一の金
属膜(チタン膜85)で形成されて、赤外線受光部80
Aを半導体基板1上に空隙Mを介して支持する支持部を
構成する。この場合、これら支持部を構成する架橋部8
0B,80B、第1の柱部80D,80D、第2の柱部
80E,80Eは、赤外線受光部80Aの下方に形成さ
れており、赤外線が入射する側(図14の上方)から見
たとき、支持部を構成するこれらの部位は、当該赤外線
受光部80Aにてその全部が覆われる。
【0135】又、架橋部80B,80B、前記第1の柱
部80D,80D、第2の柱部80E,80Eを一体的
に構成するチタン膜85は配線としても機能しており、
上記した赤外線受光部80Aの導体部又は半導体部(こ
の場合は、高濃度不純物拡散層81A)と半導体基板1
の不純物拡散層1Aとが、このチタン膜85によって電
気的に接続される。
【0136】又、チタン膜85の架橋部80B,80B
に相当する部位も、上記した第1の実施形態の熱型赤外
線センサ10の架橋部10B,10Bと同様、平面形状
がL字型の板状に形成されると共に、赤外線受光部80
Aと略平行にその下方に形成されている。熱型赤外線セ
ンサ80の赤外線受光部80Aは、図14に示すよう
に、多結晶シリコン膜81と、該多結晶シリコン膜81
の表面を被覆する窒化シリコン膜82,83によって構
成されている。尚、多結晶シリコン膜81の上面に形成
された窒化シリコン膜83は、赤外線を吸収し易い材質
であるため、赤外線受光部80Aの赤外線吸収層(図示
省略)の実質的な大きさ(面積)は、該窒化シリコン膜
83によって決定される。
【0137】赤外線受光部80Aの所定位置には接続部
80Fが設けられており、該接続部80Fに、高濃度不
純物拡散層(導電部)81Aが形成されている。而し
て、この高濃度不純物拡散層81Aが、該赤外線受光部
80Aに形成されたpn接合型サーミスタ(図示省略)
に電気的に接続されている。一方、架橋部80B,80
B,第1の柱部80D,80D、第2の柱部80E,8
0Eは、図14に示すように、チタン膜85の一部と、
該チタン膜85を覆うように窒化シリコン膜86,87
にて形成されている。
【0138】又、チタン膜85は、その一端部85Aで
半導体基板1の不純物拡散層1Aに電気的に接続され、
他端部85Bで多結晶シリコン膜81に形成された高濃
度不純物拡散層(導電部)81Aに電気的に接続されて
いる。この場合、チタン膜85は、その一端部85Aが
第1の柱部80D(及び導電部)として、他端部85B
が第2の柱部80E(及び導電部)として機能してい
る。
【0139】次に、上記構成の熱型赤外線センサ80の
製造方法について、図15から図17を参照して説明す
る。熱型赤外線センサ80は概ね以下の手順に従って作
製される。 (1) 先ず、窒化シリコン膜1Dで覆われた半導体基
板1の表面に、酸化シリコン膜88を2.0μm堆積さ
せる。そして、ホトリソグラフィを用いたエッチングに
よって、赤外線受光部80Aと架橋部80B,80Bと
の接続部に対応する部分88A以外の酸化シリコン膜8
8を、所定の膜厚(例えば,1.0μm)までエッチン
グする。斯く形成させた酸化シリコン膜88が第1の犠
牲層となる。
【0140】次いで、半導体基板1の不純物拡散層1A
が露出するように、酸化シリコン膜88及び窒化シリコ
ン膜1Dをホトリソグラフィを用いてエッチングしてコ
ンタクトホール88Bを形成する。ここまでの工程で得
られた構造を図15(a)に示す。 (2) 次いで、その全面に窒化シリコン膜86を0.
2μmの厚さ形成し、更に、上記コンタクトホール88
Bに対応する窒化シリコン膜86の部分をホトリソグラ
フィを用いてエッチングして、再び、不純物拡散層1A
を露出させる。ここまでの工程で得られた構造を図15
(b)に示す。
【0141】(3) 次に、その全面に、チタン膜85
を例えばスパッタ法によって0.2μmの厚さに形成す
る。斯く形成したチタン膜85を、ホトリソグラフィを
用いたエッチングにより所望の形状にパターニングす
る。このときチタン膜85は少なくとも不純物拡散層1
Aに接合するようにパターニングされる。このチタン膜
85は、第1の柱部80D,80D、架橋部10B,1
0B、第2の柱部10E,10Eとして機能する。
【0142】又、チタン膜85は、半導体基板1の不純
物拡散層1Aと赤外線受光部10Aとを電気的に接続す
る配線としても機能する。ここまでの工程で得られた構
造を図15(c)に示す。 (4) 次に、窒化シリコン膜87をCVD法によって
0.2μm堆積させ、ホトリソグラフィを用いたエッチ
ングによって、パターニングする。このとき、窒化シリ
コン膜87は、少なくともチタン膜85を完全に覆う形
状に形成され、他の部分は除去される。この窒化シリコ
ン膜87も保護膜として機能する。ここまでの工程で得
られた構造を図16(d)に示す。
【0143】(5) 次に、酸化シリコン膜89をCV
D法によって1.0μm堆積させる。斯く堆積させた酸
化シリコン膜89が第2の犠牲層となる。続いて、SO
G法(スピン・オン・グラス法)によって半導体基板
(半導体ウェーハ)1の平坦化を行う。このSOG法に
よる平坦化は、例えば東京応化OCD−600を、3回
回転塗布することにより行われる。尚、SOG膜は図に
は現れていない。
【0144】その後、SOG膜(図示省略)で覆われた
状態の半導体基板1の全面をドライエッチングして、チ
タン膜85の他端部85Bを露出させる。ここまでの工
程で得られた構造を図16(e)に示す。 (6) 次に、窒化シリコン膜82を、例えばCVD法
によって0.1μm形成し、その後、上記ドライエッチ
ングにより露出させたチタン膜85が、再び露出するよ
うに、ホトリソグラフィを用いたエッチングによって開
口82Aを形成する。ここまでの工程で得られた構造を
図16(f)に示す。
【0145】(7) 次に、多結晶シリコン膜81を、
例えばブラズマCVD法又はLPCVD法で0.5μm
〜1.0μm堆積させ、続いて該多結晶シリコン膜81
を、当該赤外線受光部80Aの大きさにホトリソグラフ
ィを用いたエッチングにてパターニングする。続いて、
CVD法を用いて、上記所望の形状にエッチングされた
多結晶シリコン膜81の全面を覆うように窒化シリコン
膜83を、例えば0.1μm堆積させる。ここまでの工
程で得られた構造を図17(g)に示す。
【0146】(8) 次いで、ホトリソグラフィを用い
たエッチングにより、窒化シリコン膜83、窒化シリコ
ン膜82を、所望の形状にパターニングする。このと
き、窒化シリコン膜83は、少なくとも多結晶シリコン
膜81を完全に覆う形状に形成され、他の部分は除去さ
れる。次いで、ホトリソグラフィとイオンインプランテ
ーションを用いて、多結晶シリコン膜81の所定の領域
にp形不純物、n形不純物を導入して高濃度不純物拡散
層81A,81A(一方のみ図示)を形成し、次いで同
様に、多結晶シリコン膜81の所定の領域にp形不純
物、n形不純物を導入してpn接合(図示省略)を形成
する。尚、高濃度不純物拡散層81A,81Aは、pn
接合を構成するp形拡散層(図示省略)に電気的に接続
される側がp形に、n形拡散層(図示省略)に電気的に
接続される側がn形に、各々形成される。
【0147】高濃度不純物拡散層81A,81Aは、一
方で、チタン膜85の他端部85Bに電気的に接続さ
れ、多結晶シリコン膜81内に形成されたpn接合を構
成するp形拡散層又はn形拡散層(共に図示省略)とチ
タン膜85とを電気的に接続させる。従って、高濃度不
純物拡散層81Aも、その最下部(チタン膜85との接
合面)でも十分に高濃度となるように、第2の実施形態
の場合と同様の条件で形成される。
【0148】又、pn接合面(図示省略)を構成するp
形拡散層、n形拡散層の形成も、第2の実施形態と同様
の条件で行われる。 (9) 最後に、第1の犠牲層、第2の犠牲層を各々構
成する酸化シリコン膜88、89を、フッ酸系のエッチ
ング溶液によるウェットエッチングで除去し、図14に
示すマイクロブリッジ構造の熱型赤外線センサ80を実
現する。
【0149】尚、この第4の実施形態での説明でも、赤
外線受光部80Aに形成される赤外線吸収層についての
記述を省略しているが、上記したように保護膜として形
成された窒化シリコン膜83に赤外線を吸収する性質が
あるので、この実施形態では赤外線受光部80A全体を
赤外線吸収層と捉えて、その開口率を算出することがで
きる。而して、図14に示すように、架橋部80B,8
0Bが、赤外線受光部80Aの赤外線吸収層(図示省
略)の下方に位置するので、赤外線受光部80Aの赤外
線吸収層が広げられ、その開口率が高くなる。
【0150】又、この第4の実施形態によれば、チタン
膜85が、架橋部80B,80B、第1,第2の柱部8
0D,80D,80E,80Eを構成しているので、簡
単な方法によって、マイクロブリッジ構造の熱型赤外線
センサ80が製造できる。又、チタン膜85が、赤外線
受光部80Aに電気的に接続されているので、赤外線受
光部80Aにスルーホールを設ける必要もなくなる。
【0151】又、多結晶シリコン膜81を形成する際
に、予め、SOG法によって平坦化が施されているの
で、良質の多結晶シリコン膜81が形成され、センサの
温度分解能が向上する。
【0152】このように構成された熱型赤外線センサ8
0も、第1の実施形態の場合と同様に、複数個、面状に
整列されて、赤外線イメージセンサが構成される。この
場合にも、赤外線イメージセンサを多数の熱型赤外線セ
ンサ80,80…にて構成するに当って、熱型赤外線セ
ンサ80の赤外線受光部80Aを支持する支持部(架橋
部80B、第1の柱部80D、第2の柱部80E)を、
赤外線受光部80Aの下方に形成しているので、該赤外
線受光部80Aの面積を、従来のものに比べて大きく確
保して、開口率を高めることができる。
【0153】このように開口率が高いと、熱容量を変え
ないという条件下で、且つ、センサの温度分解能を一定
にする云う条件の下では、従来のものに比べて、1つの
熱型赤外線センサ80が占める面積を小さくできるの
で、赤外線イメージセンサにおいて、その高集積化を図
ることができる。反対に、赤外線イメージセンサにおい
て、熱容量を変えないという条件の下で、一定面積内に
一定数の熱型赤外線センサ80,80…を配置するので
あれば、1つの熱型赤外線センサ80において、赤外線
受光部80Aの占める面積を大きくすることができるの
で、その分センサの温度分解能が向上する。
【0154】尚、上記した第1〜第4の実施形態では、
赤外線受光部(10A,50A,70A,80A)にp
n接合型サーミスタが形成された熱型赤外線センサを例
に挙げて説明したが、他の熱型赤外線センサ(例えば、
抵抗型ボロメータ、ショットキーバリアサーミスタ、焦
電型センサ、サーモカップル、サーモパイル等を用いた
熱型赤外線センサ)についても、本発明は適用可能であ
る。
【0155】又、上記した第1〜第4の実施形態では、
支持部に、赤外線受光部と半導体基板の読出回路とを電
気的に接続する配線を設ける例について説明したが、支
持部と配線とを別個に設け、これらを共に、赤外線受光
部の下方に形成してもよい。又、上記した第1〜第4の
実施形態では、赤外線受光部10A,50A,70A,
80Aを支持する支持部が、これら赤外線受光部10
A,50A,70A,80Aでその上方が完全に覆われ
ている例を挙げて説明したが、支持部の少なくとも一部
が覆われていれば、その開口率を高めることができる。
【0156】又、上記した第1〜第4の実施形態では、
支持部に、赤外線受光部と半導体基板の読出回路とを電
気的に接続する配線を設ける例について説明したが、支
持部と配線とを別個に設け、これらを共に、赤外線受光
部の下方に形成してもよい。又、上記した第1〜第4の
実施形態の熱型赤外線センサ10,50,70,80に
おいて、その赤外線受光部10A,50A,70A,8
0Aの下方に位置する半導体基板1に溝を形成したり、
半導体基板1にエッチングにより貫通孔を形成して、そ
のセンサ部と半導体基板1との熱遮断性を更に向上させ
てもよい。
【0157】又、上記第1〜第4の実施形態の熱型赤外
線センサ10,50,70,80の各赤外線受光部10
A,50,70,80を作製するに当っては、単一の部
材(単一の層)に赤外線吸収層としての機能とセンサ部
との機能を持たせて、赤外線吸収層とセンサ部とを一体
に形成してもよいし、反対に、赤外線吸収層とセンサ部
とを別体で(異なる層)で形成してもよい。
【0158】(第5の実施形態)次に、本発明の第5の
実施例について、図18から図25を参照して説明す
る。尚、この第5の実施形態は、請求項1、請求項16
から請求項21及び請求項23に対応する。図18は第
5の実施形態の熱型赤外線センサ90の一部を切り欠い
た斜視図、図19は図18のXIX−XIX線に沿った熱型赤
外線センサ90の断面図、図20から図25は熱型赤外
線センサ90の製造工程を示す断面図及び斜視図であ
る。
【0159】この第5の実施形態の熱型赤外線センサ9
0も、半導体基板1上に、多数に整列されてメージセン
サを構成するものであり、1つの熱型赤外線センサ90
は、他の熱型赤外線センサ(図示省略)と所定間隔隔て
て(図18に示す分離帯1Bを隔てて)設けられてい
る。
【0160】熱型赤外線センサ90の赤外線受光部90
Aは、赤外線吸収層と熱電変換層(共に図示省略)とを
構成するもので、第1の実施形態の熱型赤外線センサ1
0の赤外線受光部10Aと同様にpn接合型サーミスタ
(図示省略)が形成されている。又、赤外線受光部90
Aは、図18、図19に示すように、その下方に空隙M
が確保されるように、傾斜部90B,90Bによって、
半導体基板1上に支持されている。この第5の実施形態
では、この傾斜部90B,90Bが架橋部を構成してい
る。
【0161】又、この第5の実施形態では、傾斜部90
B,90Bが、配線(チタン膜95)と、この配線(チ
タン膜95)の下面側に形成された保護膜(窒化シリコ
ン膜96)、配線(チタン膜95)の上面側に形成され
た保護膜(窒化シリコン膜97)とによって構成されて
いる。又、傾斜部90B,90Bは、その中間部分が、
半導体基板1から赤外線受光部90Aに至る直線状に形
成され、一方の端部90B-1が、半導体基板1に、他方
の端部90B-2が赤外線受光部90Aに接続されている
(図18,図19)。尚、この実施形態では、傾斜部9
0Bの一方の端部90B-1、他方の端部90B-2が、半
導体基板1に対して平行(平坦)に形成されて、半導体
基板1、赤外線受光部90Aとの接続を行い易い形状と
なっている。
【0162】又、傾斜部90B,90Bが、赤外線受光
部90Aの下方に形成されて、赤外線が入射する側(図
18,図19の上方)から見たとき、当該赤外線受光部
90Aにてその全部が覆われている。又、この第5の実
施形態の熱型赤外線センサ90では、その赤外線受光部
90Aが、図19に示すように、多結晶シリコン膜91
と、該多結晶シリコン膜91の表面を被覆する窒化シリ
コン膜92,93によって構成されている。尚、多結晶
シリコン膜91の上面に形成された窒化シリコン膜93
は、赤外線を吸収し易い材質であるため、赤外線受光部
90Aの赤外線吸収層(図示省略)の実質的な大きさ
(面積)は、該窒化シリコン膜93によって決定され
る。
【0163】赤外線受光部90Aの、傾斜部90B,9
0Bとの接続部分には、高濃度不純物拡散層(導電部)
91Aが形成されている。而して、この高濃度不純物拡
散層91Aが、該赤外線受光部90Aに形成されたpn
接合型サーミスタ(図示省略)に電気的に接続されてい
る。尚、前記した配線(チタン膜95)は、その一方の
端部90B-1で半導体基板1の不純物拡散層1Aに電気
的に接続され、他方の端部90B-2で多結晶シリコン膜
91に形成された高濃度不純物拡散層(導電部)91A
に電気的に接続されている。
【0164】次に、上記構成の熱型赤外線センサ90の
製造方法について、図20から図25を参照して説明す
る。 (1) 先ず、読出回路(図示省略)等が形成された半
導体基板1の表面を窒化シリコン膜1Dで覆い、その上
面に、CVD法によって酸化シリコン膜94を所定膜厚
h1(例えば、2.4μm)堆積させる。この酸化シリ
コン膜94は、第1の犠牲層として用いられるもので、
その膜厚h1が、半導体基板1と赤外線受光部90Aと
の間の空隙Mの高さに相当する。ここまでの工程で得ら
れた構造を図20(a)に示す。
【0165】(2) 次いで、この酸化シリコン膜94
の上面に、エッチングレート高い酸化シリコン膜98
を、例えばCVD法によって薄く堆積させ(例えば、
0.1μm)、更にその上面に所望の形状のレジスト9
9を形成し、これをエッチングマスクとして、酸化シリ
コン膜94,98をエッチング液(フッ酸溶液)を用い
てエッチングする。
【0166】この場合、酸化シリコン膜98は、酸化シ
リコン膜94よりもエッチングレートの高いので、この
酸化シリコン膜98との境界面でエッチング速度が速く
なり、酸化シリコン膜94は、垂直方向に進むよりも、
水平方向に速くエッチングされる。このエッチング速度
の差によってテーパエッチングが実現する(テーパ面9
4Aの形成)。
【0167】尚、酸化シリコン膜94と酸化シリコン膜
98のエッチングレートの比を適宜選択することで、酸
化シリコン膜(第1の犠牲層)94のテーパ面94Aの
テーパ角θを調整することができる。ここまでの工程で
得られた構造を図20(b)に示す。 (3) 上記したレジスト99を除去し、次いで、傾斜
部90A,90Aの一部を構成する窒化シリコン膜96
を、例えばプラズマCVD法によって0.2μm程度堆
積させ、周知のホトリソグラフィによって所望の形状に
パターニングする。この窒化シリコン膜96のパターニ
ングは、CF4を用い、圧力を0.4torr、RF装置の
パワーを200W程度としたドライエッチングによって
行われる。
【0168】更に、窒化シリコン膜96と窒化シリコン
膜(保護膜)1Dに、周知のホトリソグラフィによって
コンタクトホール96Aを形成して、不純物拡散層1A
との接続部を露出させる。ここまでの工程で得られた構
造を図21(c)に示す。 (4) 次に、上記コンタクトホール96Aが形成され
た窒化シリコン膜96の上面に、チタンをスパッタ法に
よって0.2μmの膜厚に形成する。
【0169】上記形成されたチタン膜を、周知のホトリ
ソグラフィによって所望の形状にパターニングして、配
線(チタン膜95)を形成する。このチタン膜のパター
ニングは、CHCl325sccm、Bcl340sccm、N2
120sccmの混合ガスを用い、圧力を0.3torr、RF
装置のパワーを180W程度としたドライエッチングに
よって行われる。尚、チタンに代えて、熱伝導率が低
く、且つ不純物拡散層1Aと電気的接続を可能とする、
他の金属を用いて配線を形成してもよい。ここまでの工
程で得られた構造を図21(d)に示す。
【0170】(5) 次に、窒化シリコン膜97をプラ
ズマCVD法によって0.2μmの膜厚に形成し、これ
を周知のホトリソグラフィによってエッチングする。こ
のとき窒化シリコン膜97は、少なくともチタン膜95
を完全に覆う形状に形成され、他の部分は除去される。
この窒化シリコン膜97も保護膜として機能する。ここ
までの工程で、図22に示す形状の傾斜部90Bが得ら
れる。
【0171】次に、酸化シリコン膜99をCVD法によ
って約3μm堆積させる。斯く堆積させた酸化シリコン
膜99が第2の犠牲層となる。ここまでの工程で得られ
た構造を図23(e)に示す。 (6) 続いて、SOG法(スピン・オン・グラス法)
によって半導体基板(半導体ウェーハ)1の平坦化を行
い、SOG膜(図示省略)で覆われた状態の半導体基板
1の全面をドライエッチングして、傾斜部90Bの少な
くとも一方の端部90B-2(端部90B-2の窒化シリコ
ン膜97-2)を露出させる。ここでの酸化シリコン膜9
9のドライエッチングは、CHF332sccm、CF416
sccm、He98sccmの混合ガスを用い、圧力を0.5to
rr、RFのパワーを200W(400kHz)程度で行わ
れる。ここまでの工程で得られた構造を図24(f)に
示す。
【0172】(7) 次に、窒化シリコン膜92を、例
えばCVD法によって0.2μm形成し周知のホトリソ
グラフィによって所望の形状にパターニングする。ここ
までの工程で得られた構造を図24(g)に示す。 (8) 上記窒化シリコン膜92、その下側の窒化シリ
コン膜97に、端部90B-2で前記配線(チタン膜9
5)が露出するように、スルーホール90Sを形成し、
その上面に、多結晶シリコン膜91を、例えばブラズマ
CVD法又はLPCVD法で0.5μm程度堆積させ
る。仮にプラズマCVD法を用いるのであれば、SiH
4を300sccm、Arを7slmの混合ガスを用い、温度を
300℃、1.2torrの減圧下で、RF装置のパワーを
3kW(430kHz)で成膜すればよい。
【0173】上記形成した多結晶シリコン膜91を、当
該赤外線受光部90Aの大きさにホトリソグラフィにて
パターニングする。この場合の多結晶シリコン膜91の
エッチングは、SF640sccm、CHClF220sccmの
混合ガスを用い、圧力を0.18torr、RF装置のパワ
ー75Wとして行われる。ここまでの工程で得られた構
造を図25(h)に示す。
【0174】(9) 続いて、CVD法を用いて、上記
エッチングされた多結晶シリコン膜91の全面を覆うよ
うに窒化シリコン膜93を、例えば0.1μm堆積さ
せ、次いで、ホトリソグラフィを用いたエッチングによ
り、窒化シリコン膜93を、所望の形状にパターニング
する。次いで、ホトリソグラフィとイオンインプランテ
ーションを用いて、多結晶シリコン膜91の所定の領域
にp形不純物、n形不純物を選択的に打ち込んで、その
後、アニールを施して活性化し、pn接合面(図示省
略)及び高濃度不純物拡散層91A,91Aを形成す
る。この場合のアニールは、600℃で60分で行われ
る。
【0175】特に、高濃度不純物拡散層91A,91A
は、配線(チタン膜95)の端部95B-2に電気的に接
続させる必要があるため、例えば、ボロンをドーズ量5
×1015cm-2、加速電圧200kVによるイオン注入に
よって行われる。ここまでの工程で得られた構造を図2
5(i)に示す。 (10) 最後に、酸化シリコン膜(第1の犠牲層)9
4、酸化シリコン膜(第2の犠牲層)98、酸化シリコ
ン膜99を、フッ酸系のエッチング溶液(例えば、H
F:NH4F=1:10の混合液)によるウェットエッ
チングで除去し、図18、図19に示すマイクロブリッ
ジ構造の熱型赤外線センサ90を実現する。
【0176】尚、この第5の実施形態でも、他の実施形
態と同様に、赤外線受光部90A全体が赤外線吸収層と
捉えられ、この大きさを基にその開口率を算出すること
ができる。この場合、図18、図19に示すように、傾
斜部90B,90Bが、赤外線受光部90Aの赤外線吸
収層(図示省略)の下方に位置するので、赤外線受光部
90Aの赤外線吸収層が広げられ、その開口率が高くな
る。
【0177】又、多結晶シリコン膜91を形成する際
に、予め、SOG法によって平坦化が施されているの
で、良質の多結晶シリコン膜91が形成され、センサの
温度分解能が向上する。
【0178】このように開口率が高いと、熱容量を変え
ないという条件で、且つ、センサの温度分解能を一定に
する云う条件の下では、従来のものに比べて、1つの熱
型赤外線センサ90が占める面積を小さくでき、赤外線
イメージセンサにおいて、その高集積化を図ることがで
きる。反対に、赤外線イメージセンサにおいて、熱容量
を変えないという条件の下で、一定面積内に一定数の熱
型赤外線センサ90,90…を配置するのであれば、赤
外線受光部90Aの占める面積を大きくすることができ
るので、その分センサの温度分解能が向上する。
【0179】尚、この第5の実施形態においても、赤外
線受光部90Aにpn接合型サーミスタが形成された熱
型赤外線センサを例に挙げて説明したが、他の熱型赤外
線センサ(例えば、抵抗型ボロメータ、ショットキーバ
リアサーミスタ、焦電型センサ、サーモカップル、サー
モパイル等を用いた熱型赤外線センサ)にも、本発明は
適用可能である。
【0180】又、第5の実施形態では、傾斜部90B,
90Bに、赤外線受光部90Aと半導体基板1の読出回
路(不純物拡散層1A)とを電気的に接続する配線(チ
タン膜95)を設ける例について説明したが、傾斜部9
0Bと配線(チタン膜95)とを別個に設けてもよい。
又、第5の実施形態では、赤外線受光部90Aを支持す
る傾斜部90B,90Bが、赤外線受光部90Aにより
その上方が完全に覆われている例を挙げて説明したが、
傾斜部90B,90Bの少なくとも一部が覆われていれ
ば、その開口率を高めることができる。
【0181】又、第5の実施形態の熱型赤外線センサ9
0においても、その赤外線受光部90Aの下方に位置す
る半導体基板1に溝を形成したり、半導体基板1にエッ
チングにより貫通孔を形成して、そのセンサ部と半導体
基板1との熱遮断性を更に向上させてもよい。
【0182】又、第5の実施形態では、傾斜部90B,
90Bの一方の端部90B-1,90B-1及び、他方の端
部90B-2,90B-2が半導体基板1に平行(平坦)に
形成されているが、半導体基板1、赤外線受光部90A
との接続が可能であれば、この部位をも傾斜させてもよ
いし、他の形状としてもよい。以上説明した第5の実施
形態の熱型赤外線センサ90は、赤外線受光部90Aを
支持する架橋部が、該赤外線受光部90Aの下方に配置
される傾斜部90Bにて構成されているので、その開口
率を高めることができる。
【0183】更に、第1〜第4の実施形態の熱型赤外線
センサ10,50,70,80に比べて、その架橋部
が、傾斜部にて構成されているので、空隙Mの高さを確
保するために柱部を必要とせず、更にその構造が簡単
で、製造方法も簡略化される。又、この第5の実施形態
の熱型赤外線センサ90を複数個アレイ状(面状)に配
列されたイメージセンサは、高い分解能が達成される。
【0184】(変形例)次に、第5の実施形態の傾斜部
90Aの形状を異ならせた変形例1,2について、図2
6〜図29を用いて説明する。これら変形例1,2は、
特に、請求項23に対応する。変形例1(図26〜図2
8)は、傾斜部110Bの平面形状(図28)が連続直
線L1に沿ったカギ型に形成されている。この傾斜部1
10Bを形成するに当っては、第1の犠牲層94のテー
パ面94Aに、窒化シリコン膜96、チタン膜95、窒
化シリコン膜97を、連続直線L1に沿った形状にてパ
ターニングすればよい。
【0185】このように傾斜部110B,110Bを連
続直線状に形成することによって、傾斜部110B,1
10Bの経路を長く確保できるので、その分、この傾斜
部110B,110Bの熱伝導率を下げることができ
る。
【0186】図29は、曲線状に形成された傾斜部12
0B,120B(変形例2)を示す平面図である。この
図に示すように、傾斜部120B,120Bを曲線L2
に沿った形状にて形成することで、当該傾斜部120
B,120Bの経路が長くなり、その熱伝導率を下げる
ことができる。
【0187】
【発明の効果】以上説明した請求項1から請求項8の発
明によれば、熱型赤外線センサにおいて、熱容量を変え
ずに赤外線受光部の面積を大きくして熱型赤外線センサ
が占める面積における当該赤外線受光部の占める面積の
割合(開口率)を高めることができるので、同一の大き
さの他の熱型赤外線センサに比べて、センサの温度分解
能が向上する。又、熱容量を変えないという条件の下で
は、同一の温度分解能を達成するために必要な熱型赤外
線センサの大きさを相対的に小さくできるので、イメー
ジセンサに適用した場合、その高集積化を図ることもで
きる。
【0188】又、請求項9から請求項14の発明によれ
ば、開口率を高めてセンサの温度分解能の向上又は高集
積化が図られる熱型赤外線センサが容易に製造できる。
又、請求項15の発明によれば、個々の熱型赤外線セン
サの開口率を高めることにより、高集積化が図られたイ
メージセンサ、又は、高い空間分解能のイメージセンサ
が達成できる。
【0189】又、請求項16から請求項18の発明によ
れば、熱型赤外線センサにおいて、熱容量を変えずに赤
外線受光部の面積を大きくして熱型赤外線センサが占め
る面積における当該赤外線受光部の占める面積の割合
(開口率)を高めることができ、同一の大きさの他の熱
型赤外線センサに比べて、センサの温度分解能が向上す
る。特に、赤外線受光部と半導体基板とを接続する架橋
部が、傾斜部にて構成されているので、赤外線受光部と
半導体基板との間に空隙を、きわめて容易に確保でき
る。
【0190】又、請求項19から請求項21の発明によ
れば、赤外線受光部と半導体基板とを接続する傾斜部
を、第1の犠牲層のテーパ面に沿って、容易に作製でき
るので、開口率が高くその温度分解能の向上又は高集積
化が図られた熱型赤外線センサを容易に製造できる。
又、請求項22の発明によれば、前記傾斜部の経路を、
容易に長くすることができるので、より熱伝導率を小さ
くでき、熱型赤外線センサの温度分解能を高くすること
ができる。
【0191】又、請求項23の発明によれば、個々の熱
型赤外線センサの開口率を容易に高めることができ、イ
メージセンサにおいてその高集積化を図り、更に、その
空間分解能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の熱型赤外線センサ10を示す
斜視図である。
【図2】第1の実施形態の熱型赤外線センサ10を示す
断面図である。
【図3】熱型赤外線センサ10の製造工程を示す断面図
である。
【図4】図3に示す製造工程に続いて行われる熱型赤外
線センサ10の製造工程を示す断面図である。
【図5】図4に示す製造工程に続いて行われる熱型赤外
線センサ10の製造工程を示す断面図である。
【図6】赤外線センサ10を用いたイメージセンサ20
のデータの読出回路の回路図である。
【図7】第2の実施形態の熱型赤外線センサ50を示す
断面図である。
【図8】熱型赤外線センサ50の製造工程を示す断面図
である。
【図9】図8に示す製造工程に続いて行われる熱型赤外
線センサ50の製造工程を示す断面図である。
【図10】第3の実施形態の熱型赤外線センサ70を示
す断面図である。
【図11】熱型赤外線センサ70の製造工程を示す断面
図である。
【図12】図11に示す製造工程に続いて行われる熱型
赤外線センサ70の製造工程を示す断面図である。
【図13】図12に示す製造工程に続いて行われる熱型
赤外線センサ70の製造工程を示す断面図である。
【図14】第4の実施形態の熱型赤外線センサ80を示
す断面図である。
【図15】熱型赤外線センサ80の製造工程を示す断面
図である。
【図16】図15に示す製造工程に続いて行われる熱型
赤外線センサ80の製造工程を示す断面図である。
【図17】図16に示す製造工程に続いて行われる熱型
赤外線センサ80の製造工程を示す断面図である。
【図18】第5の実施形態の熱型赤外線センサ90を示
す斜視図である。
【図19】第5の実施形態の熱型赤外線センサ90を示
す断面図である。
【図20】第5の実施形態の熱型赤外線センサ90の製
造工程を示す断面図である。
【図21】図20に示す製造工程に続いて行われる熱型
赤外線センサ90の製造工程を示す断面図である。
【図22】第1の犠牲層94上に形成された傾斜部90
Bの形状を示す斜視図である。
【図23】図21に示す製造工程に続いて行われる熱型
赤外線センサ90の製造工程を示す断面図である。
【図24】図23に示す製造工程に続いて行われる熱型
赤外線センサ90の製造工程を示す断面図である。
【図25】図24に示す製造工程に続いて行われる熱型
赤外線センサ90の製造工程を示す断面図である。
【図26】第5の実施形態の変形例1の熱型赤外線セン
サ110を示す斜視図である。
【図27】第1の犠牲層94上に形成された傾斜部11
0Bの形状を示す斜視図である。
【図28】第1の犠牲層94上に形成された変形例1の
傾斜部110Bを示す平面図である。
【図29】第1の犠牲層94上に形成された変形例2の
傾斜部120Bを示す平面図である。
【図30】従来の熱型赤外線センサ100を示す斜視図
である。
【図31】従来の熱型赤外線センサ100を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 半導体基板(シリコン基板) 1A 不純物拡散層 10,50,70,80,90,110 熱型赤外線セ
ンサ 10A,50A,70A,80A,90A 赤外線受光
部 10B,50B,70B,80B 架橋部(支持部) 10D,50D,70D,80D 第1の柱部(支持
部) 10E,50E,70E,80E 第2の柱部(支持
部) 11,51,71,81,91 多結晶シリコン膜 15,55,75,85,95 チタン膜(配線) 20 赤外線イメージセンサ 21,61,78,88,94 酸化シリコン膜(第1
の犠牲層) 23,63,79,89,99 酸化シリコン膜(第2
の犠牲層) 58,59 タングステン膜 90B 傾斜部(架橋部) 90B-1,90B-2 端部 M 空隙

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射した赤外線を熱エネルギーに変換す
    る吸収層と、該変換された熱エネルギーの大きさに応じ
    てその物性値が変化するセンサ部とを含む赤外線受光部
    と、 少なくとも前記赤外線受光部を半導体基板上に空隙を介
    して支持するための架橋部を含み、前記赤外線受光部の
    下方に形成されて少なくともその一部又は全部が前記赤
    外線受光部で覆われた支持部とを具えたことを特徴とす
    る熱型赤外線センサ。
  2. 【請求項2】 前記支持部は、赤外線受光部の下面に略
    平行な板状に形成された架橋部と、 該架橋部と半導体基板とを連結する第1の柱部と、 前記架橋部と赤外線受光部とを連結する第2の柱部とか
    らなることを特徴とする請求項1に記載の熱型赤外線セ
    ンサ。
  3. 【請求項3】 前記架橋部には少なくとも配線が形成さ
    れ、 前記第1の柱部には該配線を半導体基板側の電極に電気
    的に接続させる第1の導電部が形成され、 前記第2の柱部には該配線を赤外線受光部の導体部若し
    くは半導体部に電気的に接続させる第2の導電部が形成
    されていることを特徴とする請求項2に記載の熱型赤外
    線センサ。
  4. 【請求項4】 前記第1の導電部は、前記架橋部に形成
    された配線と同一の導電層で形成されていることを特徴
    とする請求項3に記載の熱型赤外線センサ。
  5. 【請求項5】 前記第2の導電部は、前記架橋部に形成
    された配線と同一の導電層で形成されていることを特徴
    とする請求項3又は請求項4に記載の熱型赤外線セン
    サ。
  6. 【請求項6】 前記第2の導電部は、不純物が導入され
    た半導体層にて構成されていることを特徴とする請求項
    3から請求項5の何れかに記載の熱型赤外線センサ。
  7. 【請求項7】 前記第2の導電部は、金属膜にて構成さ
    れていることを特徴とする請求項3から請求項5の何れ
    かに記載の熱型赤外線センサ。
  8. 【請求項8】 前記第1の導電部、前記第2の導電部の
    少なくとも一方は、タングステンからなる金属膜で構成
    されていることを特徴とする請求項3に記載の熱型赤外
    線センサ。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項4及び請求項7の何
    れかに記載の熱型赤外線センサを形成する製造方法であ
    って、少なくとも、 半導体基板上に第1の犠牲層を形成する工程と、 該第1の犠牲層に第1の開口部を形成する工程と、 少なくとも前記第1の開口部を覆うように支持層を形成
    する工程と、 該支持層の上面に第2の犠牲層を形成する工程と、 該第2の犠牲層に第2の開口部を形成する工程と、 該第2の開口部の壁面に金属膜を形成する工程と、 当該第2の犠牲層の上方に赤外線受光部を構成する半導
    体層を形成する工程と、 その後、前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去する
    工程とからなることを特徴とする熱型赤外線センサの製
    造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項4、請求項7及び
    請求項8の何れかに記載の熱型赤外線センサを形成する
    製造方法であって、少なくとも、 半導体基板上に第1の犠牲層を形成する工程と、 該第1の犠牲層に第1の開口部を形成する工程と、 少なくとも前記第1の開口部を覆うように支持層を形成
    する工程と、 該支持層の上面に第2の犠牲層を形成する工程と、 該第2の犠牲層に第2の開口部を形成する工程と、 該第2の開口部に金属膜を充填する工程と、 当該第2の犠牲層の上方に赤外線受光部を構成する半導
    体層を形成する工程と、 その後、前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去する
    工程とからなることを特徴とする熱型赤外線センサの製
    造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項3、請求項7及び
    請求項8の何れかに記載の熱型赤外線センサを形成する
    製造方法であって、少なくとも、 半導体基板上に第1の犠牲層を形成する工程と、 該第1の犠牲層に第1の開口部を形成する工程と、 該第1の開口部に金属膜を充填する工程と、 金属膜が充填された第1の開口部を覆うように支持層を
    形成する工程と、 該支持層の上面に第2の犠牲層を形成する工程と、 該第2の犠牲層に第2の開口部を形成する工程と、 該第2の開口部に金属膜を充填する工程と、 当該第2の犠牲層の上方に赤外線受光部を構成する半導
    体層を形成する工程とる、 その後、前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去する
    工程とからなることを特徴とする熱型赤外線センサの製
    造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1から請求項4及び請求項6の
    何れかに記載の熱型赤外線センサを形成する製造方法で
    あって、少なくとも、 半導体基板上に第1の犠牲層を形成する工程と、 該第1の犠牲層に第1の開口部を形成する工程と、 少なくとも前記第1の開口部を覆うように支持層を形成
    する工程と、 該支持層の上面に第2の犠牲層を形成する工程と、 該第2の犠牲層に第2の開口部を形成する工程と、 該第2の開口部に半導体層を充填しつつ、当該半導体層
    が充填された第2の犠牲層の上方に赤外線受光部を構成
    する半導体層を形成する工程と、 少なくとも前記充填された半導体層に不純物を導入する
    工程と、 その後、前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去する
    工程とからなることを特徴とする熱型赤外線センサの製
    造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1から請求項3及び請求項5の
    何れかに記載の熱型赤外線センサを形成する製造方法で
    あって、少なくとも、 半導体基板上に第1の犠牲層を形成する工程と、 該第1の犠牲層に第1の開口部を形成すると共に凸部を
    形成する工程と、 該第1の犠牲層の上面に、上記開口部及び上記凸部を覆
    う支持層を形成する工程と、 斯く形成した支持層の上面に、上記凸部を覆う支持層が
    露出するように第2の犠牲層を形成する工程と、 該第2の犠牲層の上面に赤外線受光部を構成する半導体
    層を形成する工程と、 その後、前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去する
    工程とからなることを特徴とする熱型赤外線センサの製
    造方法。
  14. 【請求項14】 上記第1の犠牲層及び第2の犠牲層の
    除去は、ウェットエッチングによって行われることを特
    徴とする請求項9から請求項13の何れかに記載の熱型
    赤外線センサの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項1から請求項8の何れかに記載
    の熱型赤外線センサが複数個、線状若しくは面状に整列
    されていることを特徴とする熱型赤外線センサを用いた
    赤外線イメージセンサ。
  16. 【請求項16】 請求項1記載の熱型赤外線センサにお
    いて、 前記架橋部が、一方の端部が前記半導体基板に接続さ
    れ、他方の端部が前記赤外線受光部の下面に接続された
    傾斜部で構成されていることを特徴とする熱型赤外線セ
    ンサ。
  17. 【請求項17】 前記傾斜部には少なくとも配線が形成
    されると共に、該配線が、前記一方の端部で前記半導体
    基板側の電極に電気的に接続され、他方の端部で前記赤
    外線受光部の導体部若しくは半導体部に電気的に接続さ
    れていることを特徴とする請求項16に記載の熱型赤外
    線センサ。
  18. 【請求項18】 前記配線は、チタンからなる金属膜で
    構成されていることを特徴とする請求項17に記載の熱
    型赤外線センサ。
  19. 【請求項19】 請求項16から請求項18の何れかに
    記載の熱型赤外線センサを形成する製造方法であって、
    少なくとも、 半導体基板上に第1の犠牲層を形成する工程と、 該第1の犠牲層にエッチングを施して、テーパ面を形成
    すると共に前記半導体基板の一部を露出させる工程と、 その上面に導電層を形成する工程と、 該導電層をエッチングして前記半導体基板の一部に連な
    るように前記傾斜部を形成する工程と、 その上面に、少なくとも前記傾斜部の前記他方の端部が
    露出するように第2の犠牲層を形成する工程と、 その上方に赤外線受光部を構成する導電層若しくは半導
    体層を形成する工程と、 前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去する工程とか
    らなることを特徴とする熱型赤外線センサの製造方法。
  20. 【請求項20】 前記第1の犠牲層にテーパ面を形成す
    るに当り、 該第1の犠牲層の上面に酸化シリコン膜を形成し、 該酸化シリコン膜の上面に所望の形状にレジスト膜を形
    成し、 該レジスト膜をエッチングマスクとして前記第1の犠牲
    層をエッチングすることを特徴とする請求項19に記載
    の熱型赤外線センサの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記傾斜部は、前記テーパ面の傾斜に
    沿って直線状に形成されることを特徴とする請求項19
    又は請求項20に記載の熱型赤外線センサの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記傾斜部は、前記テーパ面に連続直
    線状又は曲線状に形成されることを特徴とする請求項1
    9又は請求項20に記載の熱型赤外線センサの製造方
    法。
  23. 【請求項23】 請求項16から請求項18の何れかに
    記載の熱型赤外線センサが複数個、線状若しくは面状に
    整列されていることを特徴とする熱型赤外線センサを用
    いた赤外線イメージセンサ。
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