JP2010161113A - 光検出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 使用環境における温度変化の影響を効率良く低減しつつ、小型化を図ることができる光検出器を提供する。
【解決手段】 ボロメータ素子11及びリファレンス素子21を有する赤外線検出器1において、リファレンス素子21は、ボロメータ膜22と、ボロメータ膜22の基板側表面に形成された基板側絶縁膜31と、基板側絶縁膜31を介してボロメータ膜22の基板側表面に形成されたアモルファスシリコンからなる放熱膜23と、放熱膜23と基板10とに熱的に接続されたアモルファスシリコンからなる複数の放熱柱25とを有し、ボロメータ膜22および基板側絶縁膜31は、放熱膜23における基板10の表面と交差する側面にまで回り込んで形成されている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、光検出器に関するものである。
従来、光検出器として、赤外線を検出するボロメータ型の赤外線検出器が知られている。ボロメータ型の赤外線検出器は、温度によって抵抗値が変化する材料を用いて赤外線を検知する光検出器であり、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1には、入射した赤外線を感知するボロメータ素子と、使用環境の変化により生じる温度変化を検出するリファレンス素子とを備えたボロメータ型赤外線検出器が開示されている。このボロメータ型赤外線検出器は、ボロメータ素子が出力する信号と、リファレンス素子が出力する信号を用いて使用環境の変化により生じる温度変化の影響を除いた信号の算出を行い、赤外線を検出する。
特開平10−227689号公報
前述した特許文献1記載の赤外線検出器の場合、ボロメータ素子はシリコン基板上に空洞を介して支持されたボロメータ薄膜を有し、リファレンス素子はシリコン基板上に犠牲層を介して形成されたボロメータ薄膜を有している。
しかし、特許文献1記載の赤外線検出器では、リファレンス素子の犠牲層について熱伝導率が小さく、しかも熱容量が大きい材料が用いられるため、使用環境における温度変化の影響を十分に低減できないおそれがあった。
一方、使用環境における温度変化への応答性を向上するため、リファレンス素子における犠牲層の厚さを薄くするという考えがある。
しかし、犠牲層の厚さを薄くすると、リファレンス素子の高さが変わるため、ボロメータ素子の高さとリファレンス素子の高さの差が大きくなってしまう。そうすると、例えば露光によるパターニングの際に焦点深度を調節することが難しくなるため、微細なパターンを形成することが困難になり、赤外線検出器の小型化に支障をきたすおそれがある。
そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたもので、使用環境における温度変化の影響を十分に低減でき、しかも小型化が可能な光検出器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、基板の表面上にその基板の表面から離間して支持された第1のボロメータ膜と、基板の表面から離間して基板の表面上に支持された第2のボロメータ膜と、第2のボロメータ膜の基板側表面に形成された基板側絶縁膜と、その基板側絶縁膜を介して第2のボロメータ膜の基板側表面に形成されたアモルファスシリコンからなる放熱膜と、放熱膜と基板とに熱的に接続されたアモルファスシリコンからなる複数の放熱柱とを有し、第2のボロメータ膜および基板側絶縁膜は、放熱膜における基板の表面と交差する側面にまで回り込んで形成されている光検出器を特徴とする。
この光検出器は、第2のボロメータ膜が基板側絶縁膜、放熱膜及び放熱柱を介して基板に接続されている。このため、第2のボロメータ膜をリファレンス素子のボロメータ膜として採用する場合において、赤外線により第2ボロメータ膜に発生した熱が基板側絶縁膜、放熱膜及び放熱柱を介して基板に伝達される。また、第2のボロメータ膜および基板側絶縁膜は、放熱膜の側面にまで回り込んで形成されているから、第2のボロメータ膜および基板側絶縁膜と、放熱膜との接触面積が拡大され、第2のボロメータ膜から放熱膜に熱が伝達する経路が広がる。したがって、第2ボロメータ膜に発生した熱が基板に効率良く伝達されることになるため、使用環境の変化によって発生する温度変化のみを正確に測定することができる。その結果、使用環境における温度変化の影響を効率良く低減することが可能となる。さらに、リファレンス素子の熱を効率良く基板に放熱するために犠牲層の厚みを薄くする必要性が無くなるため、例えば露光によるパターニングをする場合に焦点深度の制御が容易となり、微細なパターンの形成が容易となる結果、小型化を図ることが可能となる。
上記光検出器は、基板の表面における第2のボロメータ膜と対向する領域に金属膜が形成され、複数の放熱柱は、金属膜を介して基板と熱的に接続されていることが好ましい。
こうすると、金属膜が放熱柱と基板との間に介在することにより、第2のボロメータ膜をリファレンス素子のボロメータ膜として採用する場合において、放熱柱と基板との熱的な接触面積を拡大することができる。よって、入射した赤外線によって第2のボロメータ膜に発生した熱を一層効率良く基板に伝達することができる。
さらに、上記光検出器は、基板の表面における第1のボロメータ膜と対向する領域に金属からなる反射膜が形成されていることが好ましい。
このようにすると、第1のボロメータ膜をボロメータ素子のボロメータ膜として採用する場合において、第1のボロメータ膜を透過した赤外線を反射膜によって第1のボロメータ膜側に反射させ第1のボロメータ膜へ再度入射させることができる。そのため、赤外線によって発生する熱を効率良く計測できるようになる。
そして、上記いずれの光検出器についても、第1のボロメータ膜及び第2のボロメータ膜は、基板の表面と略平行に配置され、かつ基板からの高さが略同じ位置に形成されていることが好ましい。このような構成にすることで、例えば露光によるパターニングをする場合に焦点深度の制御を一層容易とすることができる。
さらに、上記いずれの光検出器についても、放熱膜および複数の放熱柱を構成するアモルファスシリコンに金属元素が添加されていることが好ましい。こうすることで、熱伝達効率を高くすることができるからである。また、基板側絶縁膜は、シリコンを含む絶縁性材料を用いて形成されていることが好ましい。
以上のように本発明によれば、光検出器において、使用環境における温度変化の影響を効率的に低減しつつ、小型化を図ることができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本発明の実施形態に係る光検出器は、温度によって抵抗値が変化する材料を用いて赤外線を検出する、いわゆるボロメータ型の赤外線検出器であって、赤外イメージャやサーモグラフィー等に好適に用いられる。ここで、図1は本発明の実施形態に係る赤外線検出器の平面図、図2は図1の赤外線検出器の画素部の一部を拡大した平面図、図3は図1の赤外線検出器の1画素の構成を示す斜視図である。また、図4は図1の赤外線検出器の画素部における1画素の構成を示す平面図、図5は図1の赤外線検出器のリファレンス画素部における1画素の構成を示す平面図、図6は図4のVI−VI線に沿った断面及び図5のVI−VI線に沿った断面を組み合わせた赤外線検出器の模式的な断面図である。
図1に示すように、赤外線検出器1は、赤外線を熱変化により検出する検出器であって、基板10と、基板10上に形成された画素部12、リファレンス画素部13および信号処理回路部14を有している。
基板10は、例えばSi(シリコン)基板が用いられ、一定の幅、奥行きおよび厚さを備えた平板状の部材である。なお、Si基板の表面には熱酸化層や下地層が形成されることがあるが、本実施形態では、Si基板にこれらの層が形成されているときはこれらの層も含んだものを基板10としている。
画素部12は赤外線受光器として機能するものであり、信号処理回路部14と電気的に接続されている。また、画素部12は、図2に示すように、基板10上に複数の画素(ボロメータ素子11)を縦横規則正しい2次元状に配置した2次元アレイ構造を有し、いわゆる表面マイクロマシンとされている。
そして、各画素を構成するボロメータ素子11は、図3,4に示すように、基板10の表面10aにおける矩形状の画素領域10bに形成されている。ボロメータ素子11は、ROIC(Readout Integrated Circuit)パッド16,17と、電極プラグ18,19と、ボロメータ薄膜(第1のボロメータ膜)15とを有している。
ROICパッド16,17は、導電性を有する矩形状のパッドである。ROICパッド16,17は、画素領域10bの対角線上における中央を挟んで向かい合う位置(対角位置)に配置されていて、いずれも図3,4には図示しない信号処理回路部14と電気的に接続されている。
電極プラグ18,19は、ROICパッド16,17上に形成されている。電極プラグ18,19は、表面10aと交差する方向に起立している概ね円柱状の部材であて、高さ方向中間よりもやや上側の部分がボロメータ薄膜15に接続されている。電極プラグ18,19は、導電性を有する材料からなり、例えばAl(アルミニウム)が用いられる。
ボロメータ薄膜15は、概ね矩形状の薄膜であって、基板10と略平行に、かつ表面10aから離間して配置されている。ボロメータ薄膜15は、中央部分が赤外線を受光する受光部15aであり、対角位置に配置された2つの角部15b、15cが電極プラグ18,19に接続されている。また、ボロメータ薄膜15は、受光部15aを構成する2本の向かい合った周縁部15d、15eから、角部15b、15cを残すようにして、クランク形状のスリット15f,15gが形成されている。そして、スリット15f,15gよりも外側の角部15b、15cにつながる部分が梁部15h,15iとなっている。
梁部15h,15iは、角部15b,15cを起点に受光部15aの外周に沿って延び、対向するようにして形成されている。そして、受光部15aと梁部15h,15iとは、スリット15f,15gによって空間的に隔てられているため、受光部15aと梁部15h,15iとが熱的に分離されている。ボロメータ薄膜15は、温度変化による抵抗率変化が大きい材料が用いられ、例えば、アモルファスシリコンが用いられる。
また、梁部15h,15iには、配線15j,15kが形成されている(図3には図示せず)。配線15j,15kは、一端側が電極プラグ18,19にそれぞれ電気的に接続され、他端側が受光部15aと電気的に接続されている。したがって、配線15j,15kは、電極プラグ18,19及びROICパッド16,17を介して信号処理回路部14と電気的に接続されている。
そして、図3に示すように、ボロメータ薄膜15は、角部15b、15cだけが電極プラグ18,19に接続され、他の部分は表面10aから離間した状態で基板10上に支持されている。これによって、図6に示すように、ボロメータ薄膜15と基板10との間に空隙11aが形成されている。
さらに、図6に示すように、ボロメータ薄膜15は、基板10側の表面15mに絶縁膜30が形成されている。絶縁膜30は、例えば、TEOS(Tetraethyl orthosilicate)を原料としたプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成されたシリコン酸化膜(酸化シリコン)が用いられる(窒化シリコンでもよい)。また、表面10a上のボロメータ薄膜15と対向する領域に金属からなる反射膜20が積層されている。この反射膜20は、赤外線に対する反射率が大きい金属が用いられる。
以上のように、ボロメータ素子11は、ボロメータ薄膜15が基板10の表面10aから離間して基板10と略平行に配置されているメンブレン構成を有している。また、ボロメータ薄膜15と基板10とは、空隙11aによって空間的に隔てられ、熱的に分離されている。そして、ボロメータ薄膜15の受光部15aの温度変化による抵抗率変化を、配線15j,15k、電極プラグ18,19及びROICパッド16,17を介して信号処理回路部14によって読み取ることができるようになっている。
一方、リファレンス画素部13は、基板10上に複数の画素(リファレンス素子21)を縦横規則正しい2次元状に配置した2次元アレイ構造を有している。各画素はいわゆるオプティカルブラックとなっている。各画素を構成するリファレンス素子21は、図5,6に示すように、ボロメータ素子11とほぼ同様の構成を有している。リファレンス素子21は、ボロメータ素子11と比べて、ボロメータ薄膜(第2のボロメータ膜)22、放熱膜23、放熱用金属膜24、複数の放熱柱25および基板側絶縁膜31を有する点で相違している。なお、リファレンス素子21は、ROICパッド26,27及び電極プラグ28,29を有するが(図5には図示せず)、これらはボロメータ素子11と同じ構成のため、詳しい説明を省略する。
ボロメータ薄膜(第2のボロメータ膜)22は基板10の表面10aと略平行であり、ボロメータ薄膜15と略同一の平面を形成するように配置されている。ここで、略同一の平面を形成するとは、ボロメータ薄膜22とボロメータ薄膜15との表面10aからの高さの差が後述する放熱膜23の厚さの範囲内に納まることを意味し、ボロメータ薄膜22を含む平面と、ボロメータ薄膜15を含む平面とが、表面10aからみて例えば±1μm程度内に納まり、ボロメータ薄膜22とボロメータ薄膜15とは、基板10からの高さが略同じ位置に形成されていることを意味している。
そして、ボロメータ薄膜22は、ボロメータ薄膜15と同様の概ね矩形状の薄膜であって、受光部22aと、角部22b、22cと、周縁部22d、22eと、スリット22f,22gと、梁部22h,22iと、配線22j,22kとを有し、さらに後述する回り込み部22sを有している。
また、ボロメータ薄膜22は受光部22aの基板10側の表面に基板側絶縁膜31が形成され、基板側絶縁膜31を介して放熱膜23が形成されている。基板側絶縁膜31は、ボロメータ素子11の絶縁膜30と同様な材料で構成されている。
そして、基板側絶縁膜31は、放熱膜23における基板10の表面10aと交差する側面、すなわち、図19に詳しく示すように、放熱膜23の基板10側の表面23bと交差している側面23aにまで回り込んで形成されていて、側面23aを直に被覆している。さらに、この側面23a上にボロメータ薄膜22の回り込み部22sが形成されている。したがって、ボロメータ薄膜22と基板側絶縁膜31とは放熱膜23の側面23aにまで回りこんで形成され、側面23aを被覆している。
放熱膜23は矩形から2つの対角位置にある角部部分をスリット22f,22gに沿って除去して得られる幅の広いクランク形状を有している。放熱膜23は、アモルファスシリコン(α−Si)からなっている。
さらに、放熱膜23と基板10との間に複数の放熱柱25が形成されている。各放熱柱25は、上端面が放熱膜23につながり、下端面が放熱用金属膜24に接続されていて、放熱膜23と放熱用金属膜24とを熱的に接続している。各放熱柱25は、アモルファスシリコンからなり、表面10aの交差方向に伸びる概ね円柱状に形成されている。また、放熱柱25は放熱膜23内に納まるように縦横等間隔で配置されている。放熱膜23の膜厚をW23とすると、W23はボロメータ薄膜22の膜厚W22および基板側絶縁膜31の膜厚W31よりも大きくなっている(W23>W22、W23>W31)。なお、放熱柱25と放熱膜23とは、一体に形成されていてもよい。
次に、放熱用金属膜24は、基板10aの受光部22aと対向する領域に形成されている。放熱用金属膜24は、複数の放熱柱25の断面積をすべて合せた面積よりも大きな面積を有し、放熱柱25及び基板10と熱的に接続されている。放熱用金属膜24は、例えばAl、Cu、Wなどが用いられる。
以上の構成を有するボロメータ薄膜22において、赤外線入射に伴う温度変化によって熱が発生したとする。すると、その熱はボロメータ薄膜22から、基板側絶縁膜31、放熱膜23、放熱柱25及び放熱用金属膜24を介して基板10に伝達される。そのため、リファレンス素子21は、赤外線入射に伴う温度変化によって発生する熱を基板10に伝達することによって放散することができるようになっている。そして、ボロメータ薄膜22の環境変化等の温度変化による抵抗率変化を、配線22j,22k、電極プラグ28,29及びROICパッド26,27を介して信号処理回路部14で読み取ることができるようになっている。
一方、図1に示した信号処理回路部14は、読み出し用の回路であって、画素部12及びリファレンス画素部13の出力信号を読み出し、画素部12の出力信号からリファレンス画素部13の出力信号を減算する機能を有している。以下、読み出し回路について図7,8を用いて具体的に説明する。図7,8は、信号処理回路部14の読み出し回路の回路構成を示す図である。まず、説明理解の容易性を考慮し、ボロメータ素子11及びリファレンス素子21をそれぞれ一つ備える最小構成の赤外線検出器を例にとって説明する。この最小構成の場合、例えば図7に示す積分回路を用いて、出力電圧Voutを測定する。この出力電圧Voutは、ボロメータ素子11の受光部15aに流れるボロメータ電流I(Rb)からリファレンス素子21の受光部22aに流れるリファレンス抵抗電流I(Rref)を減算したチャージアンプ入力電流をIp、コンデンサの積分容量をCfとすると、以下式(1)で表される。
Vout−Vinp=−Ip・t/Cf …(1)
信号処理回路部14は、式(1)を用いて、抵抗値の変化を出力電圧Voutの変化に変換するのであり、赤外線の検出はこの電気信号に基づいて行われる。次に、複数のボロメータ素子11及び一つのリファレンス素子21からなる赤外線検出器の場合について説明する。この場合、例えば、図8に示すように、シフトレジスタSRを用いて、各ボロメータ電流I(Rbn)(n:整数)に対応するチャージアンプ入力電流Ipに基づいた出力電圧Voutを測定する。そして、この電気信号に基づいて赤外線の検出が行われる。
次に、上記構成を備えた赤外線検出器1の動作について説明する。赤外線検出器1に赤外線が入射すると、その赤外線は、ボロメータ素子11の受光部15aで吸収される。受光部15aは、吸収した赤外線に応じて熱を発生する。受光部15aは、空隙11aによって、基板10等周囲の部材と熱的に分離されているため、受光部15aにおいて発生した熱は、周囲に放散されることなく受光部15aの温度を上昇させる。この温度上昇に伴い、受光部15aの抵抗値が変化する。この抵抗値の変化は、受光部15aと電気的に接続された配線15j,15k、電極プラグ18,19及びROICパッド16,17を介して信号として信号処理回路部14へ送られる。
また、ボロメータ薄膜15に入射した赤外線の一部が受光部15aで吸収されることなく透過しても、その赤外線は反射膜20により反射され、再度、受光部15aに入射する。受光部15aは再入射する赤外線をも吸収し、それに応じた熱を発生する。そのため、赤外線検出器1では、効率良く赤外線を吸収することができる。
一方、赤外線検出器1に赤外線が入射する場合、ボロメータ素子11と同様にリファレンス素子21にも赤外線が入射する。すると、その赤外線はリファレンス素子21の受光部22aで吸収される。受光部22aは、吸収した赤外線に応じて熱を発生する。そして、受光部22aは、基板側絶縁膜31を介して放熱膜23、放熱柱25、放熱用金属膜24及び基板10と熱的に接続されている。このため、赤外線の入射により受光部22aで発生した熱は、基板側絶縁膜31、放熱膜23、放熱柱25及び放熱用金属膜24の順に伝達して基板10へと伝わる。赤外線検出器1では、このようにして、受光部22aで発生した熱を放出するため、赤外線検出器1の環境変化に伴う温度変化によって発生した熱だけが受光部22aの抵抗値を変化させることになる。このような環境変化に伴う抵抗値の変化は、受光部22aと電気的に接続された配線22j,22k、電極プラグ28,29及びROICパッド26,27を介して信号として信号処理回路部14へ送られる。
そして、信号処理回路部14において、受光部15a,22aの抵抗値の変化が電圧変化に変換され、この電気信号に基づいて赤外線の検出が行われる。
このように、赤外線検出器1は、リファレンス素子21において、ボロメータ薄膜22が基板側絶縁膜31、放熱膜23及び放熱柱25を介して基板10と接続されている。このため、赤外線により発生した受光部22aの熱が基板側絶縁膜31、放熱膜23、複数の放熱柱25、放熱用金属膜24を介して基板10へ伝達されるという効率的な放熱が行われるので、使用環境の変化によって発生する温度変化のみを正確に測定することができる。
そのうえ、前述したとおり、ボロメータ薄膜22と基板側絶縁膜31とは、放熱膜23に対し、その側面23aにまで回り込んで形成され、側面23aにも接触している。そのため、基板10に沿った平面部分だけで接する場合よりも、放熱膜23への接触面積が拡大されている。したがって、ボロメータ薄膜22から放熱膜23に熱が伝達する経路が広がり、受光部22aで発生した熱がより一層、放熱膜23に対して効率的に伝達されることになる。そのため、放熱が極めて効率的に行われるようになっている。その結果、赤外線検出器1では、使用環境における温度変化の影響をいっそう効率良く低減することが可能となっている。また、ボロメータ薄膜22と基板側絶縁膜31とが放熱膜23の側面23aにまで回り込んで形成されていることにより、ボロメータ薄膜22および基板側絶縁膜31と、放熱膜23とが剥離し難くなっており、ボロメータ薄膜22と放熱膜23との絶縁も確実に行われるようになっている。
また、リファレンス素子21において、放熱用金属膜24を放熱柱25と基板10との間に介在させているため、放熱柱25と基板10との熱的な接触面積が大きくなっている。そのため、入射した赤外線によってボロメータ薄膜22に発生した熱が基板10へと一層効率良く伝達され、より効率的な放熱が行われるようになっている。
さらに、リファレンス素子21において、受光部22aと基板10とが柱状体構造を備えた複数の放熱柱25で熱的に接続されている。そのため、受光部22a及び基板10を一塊で構成する場合よりも、受光部22aと放熱柱25との間、あるいは基板10と放熱柱25との間の熱膨張率の差によって、ボロメータ薄膜15に応力がかかることを防ぐことができる。そのため、ボロメータ薄膜15にクラックが発生することを防止することができる。
そして、リファレンス素子21において、放熱柱25及び放熱膜23が一体的に形成される場合には、基板10と伝熱体との間の熱膨張率差により発生する応力を分散させることが可能となる。その結果、ボロメータ薄膜15にクラックが発生することを防止することができる。
さらにまた、リファレンス素子21はボロメータ素子11と形状が類似しているため、両素子間の形状相違による抵抗差を少なくすることができる。そのため、リファレンス素子21はリファレンス素子として好適に採用することができる。
放熱膜23および放熱柱25はアモルファスシリコンからなるが、いずれも金属元素が添加(ドープ)されていることが好ましい。金属元素が添加されていると熱の伝達効率が良好になり、放熱特性が良好になるからである。
次に、本発明の実施形態に係る赤外線検出器1の製造方法について説明する。なお、リファレンス素子21の製造工程は、ボロメータ素子11の製造工程を含むため、以下ではリファレンス素子21の製造工程を中心に説明する。図9〜図14は、図1に示す赤外線検出器1におけるリファレンス素子21の製造途中の構造を示す断面図である。
まず、図9(a)に示すように、基板熱酸化工程を行う。この工程では、Si基板100の表面を酸化して、Si基板100上に熱酸化膜101を形成する。熱酸化膜101の膜厚は、例えば0.7μmである。
次に、図9(b)に示すように、第1の電極形成工程を行う。この工程では、リファレンス素子21のROICパッド26、27及び電極パッド33を熱酸化膜101上に形成する。例えば、Al−Si−Tiを1μm程度の厚さで積層し、フォトレジストを用いた図示しないマスクを形成した後エッチングを行い、不要な部分を除去することによってROICパッド26、27及び電極パッド33を形成する。エッチングは、均一性よく形成するために、ドライエッチング法が好ましいが、ウェットエッチング法でもよい。
続いて、図9(c)に示すように、SiO積層工程を行う。この工程では、熱酸化膜101、ROICパッド26、27及び電極パッド33上にSiO膜102を積層する。例えば、プラズマCVDによって、SiO膜102を1μm程度の厚さで積層する。なお、ここでは、Si基板100、熱酸化膜101及びSiO膜102を基板10としている。
次に、図10(d)に示すように、開口形成工程を行う。この工程では、ROICパッド26、27及び電極パッド33の上側に位置するSiO膜102に、開口102a,102b,102cをそれぞれ形成する。例えば、SiO膜102にフォトレジストを用いたマスクを形成した後エッチングを行い、SiO膜102の不要な部分を除去して開口102a,102b,102cを形成する。
次に、図10(e)に示すように、第2の電極形成工程を行う。この工程では、ROICパッド26、27及び電極パッド33と同一材料の金属層を形成したうえで、フォトレジストを用いたマスクを形成した後エッチングを行い不要な部分を除去することによって、ROICパッド26、27、電極パッド33及び放熱用金属膜24を形成する。ここでは、第1の電極形成工程で形成したROICパッド26、27、電極パッド33と、第2の電極形成工程で形成するROICパッド26、27、電極パッド33とをそれぞれ一体化すると共に、ROICパッド26、27、電極パッド33の上面が、開口102a,102b,102cを介してSiO膜102よりも上側に位置するようにする。さらに、ROICパッド26、27、電極パッド33及び放熱用金属膜24の上面が同じ平面上に位置するようにする。このように、ROICパッド26、27、電極パッド33及び放熱用金属膜24の上面が同じ平面上に位置するようにすることで、リファレンス素子21のメンブレン構造が平坦化される。
次に、図10(f)に示すように犠牲層形成工程を行う。この工程では、積層体の表面に膜厚が例えば2.5μm程度となるように例えばポリイミドを塗布することによって犠牲層36を形成する。
次に、図11(g)に示すように、ダミー画素作成工程を行う。この工程では、まず、開口を形成するための前処理として、保護層34を積層体の表面に積層する。例えば、アモルファスシリコンを積層することによって積層体の表面に保護層34を形成する。また、TEOS−SiO(TEOSを用いたプラズマCVD装置により形成されるSiO膜)を積層して保護層34を形成してもよい。保護層34は、例えば50nm程度の厚さで積層する。
続いて、フォトレジストを用いた図示しないマスクを形成した後、エッチングを行い不要な部分を除去して、保護層34及び犠牲層36を貫通する開口部36aを複数形成する。この場合、開口部36aは、極力小さい内径となるように形成され、例えば内径が2μm程度、開口部36a間のピッチは2〜5μmである。
そして、開口部36aを形成した後、保護層34を除去する。例えば、保護層34としてアモルファスシリコンを用いた場合には、XeFを用いる。また、保護層34としてTEOS−SiOを用いた場合には、HFを用いる。
次に、図11(h)に示すようにして放熱柱の形成工程を行う。この工程では、ダミー画素作成工程により形成された開口部36aの内部を含め、犠牲層36の上面全体に、後に放熱柱25および放熱膜23となるアモルファスシリコン膜35を形成する。この場合、例えばスパッタリングにより、アモルファスシリコンを1μm程度の厚さで積層することによってアモルファスシリコン膜35を形成する。これにより、開口部36aの内部に放熱柱25が形成される。放熱柱25は、例えば外径が2μmであり、ピッチが2〜5μmである。
ここで、前述したダミー画素作成工程では、開口部36aの内径が極力小さくなるようにしている。そのため、例えば、図15(a)に示すように、放熱柱25の外径(すなわち、開口部36aの内径)が大きい場合に比べて、図15(b)に示すように、放熱柱25につながるアモルファスシリコン膜35の表面35aを平坦にすることができる。これにより、放熱柱の形成工程の後、メンブレン構造を平坦化するのに別途、平坦化工程(エッチバック工程)を実行する必要がなくなり、そのため、製造コストを低減化でき、製造時間を短縮することができる。さらに、放熱柱25の外径を小さく形成することで、使用するアモルファスシリコンも少量で済むため、材料コストも低減することができる。
次に、図11(i)に示すように、放熱膜の形成工程を行う。この工程では、フォトレジストを用いた図示しないマスクを形成した後、アモルファスシリコン膜35をエッチングすることによって放熱柱25の上側に放熱膜23を形成する。こうして、本実施の形態では、放熱柱25及び放熱膜23を一体的に形成するため、基板10と放熱柱25との間の熱膨張率差により発生する応力を分散させることが可能となり、その結果、ボロメータ薄膜15にクラックが発生することを防止することができる。
次に、図12(j)に示すように、絶縁膜の積層工程を行う。この工程では、積層体の表面全体に、例えばTEOS−SiOを100nm程度の厚さで積層することによって、基板側絶縁膜31を形成する。その後、図12(k)に示すように、ボロメータ薄膜の積層工程を行う。この工程では、積層体の表面全体に、例えばアモルファスシリコンを100nm程度の厚さで積層することによって、ボロメータ薄膜22を形成する。この絶縁膜の積層工程およびボロメータ薄膜の積層工程を行うことによって、放熱膜23の上側表面および上側表面と交差する側面に直に接触するようにして基板側絶縁膜31が形成され、さらに放熱膜23の上側表面および上側表面と交差する側面に基板側絶縁膜31を介してボロメータ薄膜22が形成される。
続いて、図12(l)に示すように、電極用金属膜の積層工程を行う。この工程では、積層体の表面全体に、電極用金属膜38を積層する。例えばWSi又はTiを50nm程度の厚さで積層することによって電極用金属膜38を形成する。なお、電極用金属膜38は100nm程度の厚さで積層してもよい。
次に、図13(m)に示すように、上部電極の形成工程を行う。この工程では、フォトレジストを用いた図示しないレジストパターンを形成して、電極用金属膜38の不要な部分を除去することによって上部電極38aを形成する。
その後、図13(n)に示すように、開口形成工程を行う。この工程では、ROICパッド26、27の上側の層に開口39,40をそれぞれ形成し、放熱用金属膜24とROICパッド26、27との間に位置する基板10上の層に開口41,42をそれぞれ形成する。
その後、図13(o)に示すように、電極プラグの形成工程を行う。この工程では、スパッタ又は真空蒸着により金属膜を積層し、その後、リフトオフにより開口39,40に電極プラグ28,29をそれぞれ形成する。例えばAlを用いて電極プラグ28,29を形成する。これにより、上部電極38a及び電極プラグ28,29はそれぞれ一体化される。
次に、図14(p)に示すように、下部電極の形成工程を行う。この工程では、電極パッド33の上側の層を除去したのち、電極用金属膜(例えば、Ti,Pt,Au,Snなどを用いる)を形成した上で、フォトレジストを用いた図示しないレジストパターンを形成して、リフトオフを行い下部電極32を形成する。下部電極32には、例えば、ROICパッド26,27と信号処理回路14とを接続する配線が含まれる。その後、図14(q)に示すように、犠牲層除去工程を行う。この工程では、例えばポリイミドからなる犠牲層36をOによりアッシングする。このようにして、犠牲層36を完全に除去することにより、プロセスにおける熱処理等によって犠牲層36から不要なガスが発生することを防止することができる。
以上のようにして、図9〜図14に示した工程を実行することで、赤外線吸収による熱を好適に基板10に放散することができるリファレンス素子21を製造することができる。なお、ボロメータ素子11を製造する場合には、ダミー画素作成工程、放熱柱の形成工程、放熱膜の形成工程等図11および図12に示す工程は不要である。
そして、ボロメータ素子11及びリファレンス素子21は、同一の基板10上に同時に製造可能である。この場合には、ボロメータ薄膜15及びボロメータ薄膜22は、基板10の表面と略平行であって略同一の平面上に位置するため、露光によるパターニングの際に焦点深度の制御を容易に行うことができ、その結果、赤外線検出器1の小型化を図ることが可能となる。さらに、このように製造する場合には、画素部12及びリファレンス画素部13における抵抗率の均一性も向上するため、リファレンス素子としての機能を向上させることができる。
さらに、図示はしないが独立して製造した信号処理回路部14を、ボロメータ素子11からなる画素部12、及びリファレンス素子21からなるリファレンス画素部13に接続すると赤外線検出器1が完成する。
なお、上述した実施形態は、本発明に係る赤外線検出器の一例を示すものである。本発明に係る赤外線検出器は、実施形態に係る赤外線検出器に限られるものではなく、実施形態に係る赤外線検出器を変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
例えば、上記実施形態では、放熱用金属膜24を有するリファレンス素子21を備えた赤外線検出器1を説明したが、図16に示すように、リファレンス素子21が放熱用金属膜24を有さなくてもよい。このように構成した場合には、受光部22aにおいて赤外線により発生した熱が、基板側絶縁膜31、放熱膜23、放熱柱25の順に伝導し、基板10に伝達される。このため、上記実施の形態と同様に、リファレンス素子21が環境変化等による温度変化を正確に検出し、使用環境における温度変化の影響を効率良く低減することができると共に、小型化を図ることが可能となる。
また、上記実施形態では、反射膜20を有するボロメータ素子11を備えた赤外線検出器1を説明したが、図17に示すように、ボロメータ素子11に反射膜20を形成しなくてもよい。この場合でも、リファレンス素子21の受光部22aにおいて赤外線により発生した熱が、基板側絶縁膜31、放熱膜23、放熱柱25、放熱用金属膜24の順に伝導し、基板10に伝達される。このため、上記実施の形態と同様に、リファレンス素子21が環境変化等による温度変化を正確に検出し、使用環境における温度変化の影響を効率良く低減することができると共に、小型化を図ることが可能となる。
また、上記実施形態では、放熱用金属膜24を有するリファレンス素子21、及び反射膜20を有するボロメータ素子11を備えた赤外線検出器1を説明したが、図18に示すように、リファレンス素子21に放熱用金属膜24を有さず、ボロメータ素子11に反射膜20を有さなくてもよい。この場合でも、リファレンス素子21の受光部22aにおいて赤外線により発生した熱が、基板側絶縁膜31、放熱膜23、放熱柱25の順に伝導し、基板10へ放熱される。このため、上記実施の形態と同様に、リファレンス素子21が環境変化等による温度変化を正確に検出し、使用環境における温度変化の影響を効率良く低減することができると共に、小型化を図ることが可能となる。
さらに、上記実施形態では、放熱柱25が概ね円柱状に形成されている場合を説明したが、放熱柱25の断面が矩形や三角形となる柱状でもよい。このような場合であっても、使用環境における温度変化の影響を効率良く低減することができると共に、小型化を図ることが可能となる。
本発明に係る光検出器の一実施形態である赤外線検出器の構成を示す平面図である。 図1の赤外線検出器の画素部の一部拡大平面図である。 図1の赤外線検出器の画素部におけるボロメータ素子の斜視図である。 図1の赤外線検出器の画素部におけるボロメータ素子の平面図である。 図1の赤外線検出器のリファレンス画素部におけるリファレンス素子の平面図である。 図4,5のVI−VI線に沿った組合せ断面図である。 図1に示す信号処理回路部の回路図である。 図1に示す信号処理回路部の回路図である。 (a),(b),(c)はそれぞれ図6に示すリファレンス素子の基板熱酸化工程、第1の電極形成工程及びSiO積層工程を示す断面図である。 (d),(e),(f)はいずれも図9の後続の工程を示しかつ順に後の工程を示す断面図である。 (g),(h),(i)はいずれも図10の後続の工程を示しかつ順に後の工程を示す断面図である。 (j),(k),(l)はいずれも図11の後続の工程を示しかつ順に後の工程を示す断面図である。 (m),(n),(o)はいずれも図12の後続の工程を示しかつ順に後の工程を示す断面図である。 (p),(q)はいずれも図13の後続の工程を示しかつ順に後の工程を示す断面図である。 図11に示す放熱柱の効果を説明する概要図である。 図1に示す赤外線検出器の変形例である。 図1に示す赤外線検出器の変形例である。 図1に示す赤外線検出器の変形例である。 図6に示すリファレンス素子の要部を拡大して示す断面図である。
1…赤外線検出器(光検出器)、10…基板、15…ボロメータ薄膜,22…ボロメータ薄膜、20…反射膜、23…放熱膜、24…放熱用金属膜、25…放熱柱、31…基板側絶縁膜。

Claims (6)

  1. 基板の表面上に該基板の表面から離間して支持された第1のボロメータ膜と、
    前記基板の表面から離間して前記基板の表面上に支持された第2のボロメータ膜と、
    前記第2のボロメータ膜の前記基板側表面に形成された基板側絶縁膜と、
    該基板側絶縁膜を介して前記第2のボロメータ膜の前記基板側表面に形成されたアモルファスシリコンからなる放熱膜と、
    前記放熱膜と前記基板とに熱的に接続されたアモルファスシリコンからなる複数の放熱柱とを有し、
    前記第2のボロメータ膜および前記基板側絶縁膜は、前記放熱膜における前記基板の表面と交差する側面にまで回り込んで形成されていることを特徴とする光検出器。
  2. 前記基板の表面における前記第2のボロメータ膜と対向する領域に金属膜が形成され、
    前記複数の放熱柱は、前記金属膜を介して前記基板と熱的に接続されていることを特徴とする請求項1記載の光検出器。
  3. 前記基板の表面における前記第1のボロメータ膜と対向する領域に金属からなる反射膜が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の光検出器。
  4. 前記第1のボロメータ膜及び前記第2のボロメータ膜は、前記基板の表面と略平行に配置され、かつ前記基板からの高さが略同じ位置に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の光検出器。
  5. 前記放熱膜および前記複数の放熱柱を構成する前記アモルファスシリコンに金属元素が添加されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の光検出器。
  6. 前記基板側絶縁膜は、シリコンを含む絶縁性材料を用いて形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の光検出器。
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