JPH10184830A - プーリ式変速機 - Google Patents

プーリ式変速機

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JPH10184830A
JPH10184830A JP33826296A JP33826296A JPH10184830A JP H10184830 A JPH10184830 A JP H10184830A JP 33826296 A JP33826296 A JP 33826296A JP 33826296 A JP33826296 A JP 33826296A JP H10184830 A JPH10184830 A JP H10184830A
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JP
Japan
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cam
pulley
belt
sheave
movable sheave
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Withdrawn
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JP33826296A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Miyata
博文 宮田
Shinichiro Nishikawa
真一郎 西川
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動及び従動プーリ21,26間にベルト3
0を掛け、プーリ21,26のベルト入口側及び出口側
のカムチップ53,71及びベアリング59,76から
なる押圧部66,78で可動シーブ23,28を固定シ
ーブ22,27側に押してプーリ径を変えるカム機構5
0,67と、両可動シーブ23,28の固定シーブ2
2,27に対する接離が逆向きになるようカム機構5
0,67を作動させる変速切換機構89とを持つ変速機
に対し、両カム機構50,67のベルト推力差及び変速
操作力の低減を図る。 【解決手段】 カム本体52,70において、プーリ2
1,26のベルト入口側のみにカムチップ53,71を
取付固定し、カム機構50,67としてベルト入口側押
圧部66,78のみを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プーリ式変速機の
改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、農業機械等においては、エン
ジンの動力を変速して駆動車輪或いは各種の作業装置に
伝達するために、ベルト伝動を利用したプーリ式の変速
機が多用されている。このベルト伝動を利用したプーリ
式変速機の一例として、従来、例えば実開昭57―16
4352号公報に示されるように、互いに平行に配置さ
れた1対の回転軸の各々に、回転軸の各々に対して回転
一体にかつ摺動不能に固定された固定シーブと、各回転
軸に固定シーブとの間に断面略V字状のベルト溝を形成
するように対向配置されて回転一体にかつ摺動自在に支
持された可動シーブとからなり、一方の可動シーブの固
定シーブへの向きと他方の可動シーブの固定シーブへの
向きとが互いに逆向きに設定された1対の変速プーリを
設けるとともに、これら両変速プーリのベルト溝間に伝
動ベルトを巻き掛け、上記各変速プーリの可動シーブ背
面側に、各々、回転軸回りに回動可能な回動カムと固定
体に連結されて回動不能な固定カムとからなり回動カム
の固定カムに対する回動により可動シーブを固定シーブ
に接離するように移動させるカム機構を配設し、両カム
機構の回動カムをロッド及び変速軸で連結することによ
り、一方の変速プーリの可動シーブがそれに対向する固
定シーブに接近すると、他方の変速プーリの可動シーブ
がそれと対向する固定シーブから離れるように上記両カ
ム機構の回動カムを互いに連係して回動させ、各変速プ
ーリの伝動ベルトに対する有効半径(プーリ径)を変化
させて両回転軸間の変速比を変化させるようにした変速
プーリ式のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
変速プーリの可動シーブをカム機構によって軸方向に移
動させてベルト推力を発生させる場合に、カム機構にお
ける固定カムの回動カムとのカム接触によって可動シー
ブをその背面側から固定シーブ側に押圧する位置とし
て、プーリにおけるベルト入口側と出口側との2箇所に
設定したとき、駆動プーリ側カム機構のベルト推力が従
動プーリ側カム機構のベルト推力よりも高くなることは
避けられない。しかし、通常、その差は極めて大きくな
り、しかもベルト推力自体、従って変速操作力を低減す
るのも限度がある。
【0004】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、上記変速プーリの可動シーブを駆動す
るカム機構等の押圧機構の構造を改良することで、その
駆動プーリ側及び従動プーリ側押圧機構間のベルト推力
の差及び変速操作力を可及的に低減できるようにするこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、各プーリの可動シーブ背面側に、
ベルト押圧部を有する押圧機構を備えた変速機に対し、
その押圧部をベルト入口側のみに配設するようにした。
【0006】具体的には、請求項1の発明では、互いに
平行に配置された1対の回転軸と、この各回転軸上にそ
れぞれ設けられ、各々、回転軸に回転一体にかつ軸方向
に移動不能に固定支持された固定シーブ、及び該固定シ
ーブとの間に断面略V字状のベルト溝を形成するように
上記固定シーブに対向して設けられ、かつ背面側に軸方
向に延びるボス部を有し、該ボス部にて回転軸に回転一
体にかつ軸方向に移動可能に外嵌支持された可動シーブ
からなり、一方の可動シーブの固定シーブへの向きと他
方の可動シーブの固定シーブへの向きとが互いに逆向き
に設定された駆動及び従動プーリと、これら駆動及び従
動プーリのベルト溝間に巻き掛けられたベルトと、上記
駆動及び従動プーリの各可動シーブ背面側にそれぞれ配
置され、かつプーリのベルト入口側に位置するベルト入
口側押圧部のみを有し、このベルト入口側押圧部で可動
シーブを固定シーブ側に向けて押すことで、可動シーブ
を固定シーブに対して接離させるように軸方向に移動さ
せて上記各プーリの有効半径を変化させる駆動プーリ側
及び従動プーリ側押圧機構と、上記駆動及び従動プーリ
の一方の可動シーブが、対向する固定シーブに接近する
と他方の可動シーブが対向する固定シーブから離れるよ
うに上記両押圧機構を作動させることで上記両回転軸間
の変速比を変化させる変速切換機構と、上記駆動及び従
動プーリ間に配置され、両プーリ間に巻き掛けられるベ
ルトの緩み側スパンを該ベルトが各プーリのベルト溝に
食い込むように押圧して、ベルトへの推力を発生させる
テンション機構とを備えた構成とする。
【0007】すなわち、駆動及び従動プーリ間でベルト
が走行するとき、両プーリ間の1対ベルトスパンのうち
の張り側スパンのベルト張力は緩み側スパンよりも大き
い。このため、駆動プーリのベルト入口側部では高い張
力のベルトによって可動シーブがプーリ外側(固定シー
ブと反対側)に押され、その回転軸での摺動クリアラン
スの分だけ、ベルト入口側部がプーリ外側に向かうよう
に、またベルト出口側部は逆にプーリ内側に向かうよう
にそれぞれ移動して可動シーブが傾く。一方、従動プー
リでも、その可動シーブのベルト出口側部が張り側スパ
ンの高い張力のベルトによって外側に押されて該可動シ
ーブの摺動クリアランス分だけプーリ外側に向かい、逆
にベルト入口側部では内側に向かうように移動する。そ
して、この発明では、駆動プーリ側及び従動プーリ側の
各押圧機構は、プーリのベルト入口側押圧部のみが設け
られているものであるので、可動シーブはベルト入口側
部でその押圧部により背面側から押圧規制された状態と
なり、ベルトがプーリの入口側から出口側に回行移動し
たときでも可動シーブから押されて面圧が高くなること
はない。このようにベルトの張り側及び緩み側スパン間
の張力の変化に伴う可動シーブの姿勢変化に対応するよ
うに、可動シーブのベルト入口側部のみが押圧部により
押圧されるので、各押圧機構は必要で十分な最小の押圧
力で可動シーブを押圧できることとなり、駆動側及び従
動側押圧機構間のベルト推力の差及び変速操作力を可及
的に低減することができる。
【0008】請求項2の発明では、上記各押圧機構はカ
ム機構とする。すなわち、このカム機構は、各々、互い
にカム接触する第1カムと第2カムとからなり、上記第
1及び第2カムの一方が可動シーブのボス部上にベアリ
ングを介して軸方向に可動シーブと共に移動一体にかつ
相対回転可能に支持され、他方が回転軸に軸方向に移動
不能にかつ回転軸に対して相対回転可能に設けられ、両
カムの一方は回転軸回りに回動可能な回動カムとされる
一方、他方は回動不能な固定カムとされ、上記回動カム
と固定カムとの相対回転により可動シーブを固定シーブ
に対して接離させるように軸方向に移動させて上記各プ
ーリの有効半径を変化させるものとする。
【0009】そして、押圧部は、上記各カム機構におけ
る第1カム及び第2カムの対向端部の少なくとも一方に
形成された傾斜カム面を備えているものとする。
【0010】この発明では、両回転軸間の変速比を切り
換える場合、駆動プーリ側又は従動プーリ側カム機構の
一方の回動カム(第1又は第2カムの一方)を固定カム
(第1又は第2カムの他方)に対し相対回転させると、
該カム機構側のプーリの可動シーブが軸方向に移動して
固定シーブに接近し、該プーリが閉じる。これに対し、
上記駆動及び従動プーリ側カム機構における回動カム同
士は変速切換機構により連動するように連結されている
ので、駆動プーリ側又は従動プーリ側カム機構の他方の
回動カムも固定カムに対し相対回転し、該カム機構側の
プーリの可動シーブが軸方向に移動して固定シーブから
離れ、該プーリが開く。こうして両プーリは、各々の可
動シーブの固定シーブに対する接離動作が逆方向にな
り、この両可動シーブの逆方向の移動によって両回転軸
間の変速比が切換変更される。
【0011】そして、上記駆動及び従動の両プーリ間に
巻き掛けられるベルトの緩み側スパンがテンション機構
により押圧されて、ベルトは各プーリのベルト溝に食い
込み、そのときの楔効果によりベルト推力が発生し、こ
のベルト推力により回転軸間で動力が伝達される。
【0012】また、こうしてベルトへの推力はその緩み
側スパンの押圧により発生し、両回転軸間の変速切換時
には上記変速切換機構により駆動及び従動プーリ側カム
機構における回動カムが連動して、両プーリが互いに同
期して開閉するため、駆動及び従動プーリの開閉の挙動
は逆になり、両プーリ間の開閉推力が部分的に相殺し合
い、その残りが変速操作力となる。すなわち、一般に、
ベルトに作用する初張力は、駆動プーリに入力される回
転トルクにより張り側及び緩み側張力に分れ、この両張
力の差により駆動プーリから従動プーリに動力伝達が行
われるが、各プーリに発生する推力(ベルトをプーリが
推す力)は、プーリが回転しない静的状態、或いは回転
していても伝動負荷の小さい軽負荷状態では略同じとな
る。これに対し、伝動負荷が大きくなると、ベルトにお
ける張力分布の変化により、駆動プーリ側の推力が常に
従動プーリ側の推力よりも大きくなり、両推力に差が生
じる。そして、この発明では、各プーリの可動シーブの
背面側にカム機構が配置され、これらはいずれも第1カ
ムと第2カムとの相対回転により可動シーブを軸方向に
移動させるものであるため、両プーリに発生する推力は
互いに相殺され、両推力の差よりも大きな外力を与える
ことで、変速操作することができる。従って、このよう
に変速操作力は、両プーリに発生する推力の差を越えた
操作力でよいので、軽負荷時には勿論のこと高負荷時で
あっても変速操作力を大幅に軽減することができる。
【0013】しかも、そのとき、一方のプーリに発生す
る推力を他方のプーリに推力として伝達するのを、各プ
ーリの可動シーブ背面側に配置したカム機構で行ってい
るので、各プーリの推力を効率よく該プーリ側カム機構
の両カムを相対回転させるためのトルクに転換でき、ま
た、その間の動力伝達経路が短くて摺動抵抗が極めて小
さくなり、変速操作力をより一層軽減することができ
る。
【0014】そのとき、上記プーリの推力から転換され
た、第1及び第2カムを相対回転させるためのトルクに
より、両カムにはそれぞれカム回転反力が生じる。そし
て、可動シーブのボス部上にベアリングを介して支持さ
れている一方のカムに生じるカム回転反力は、該カムを
支持している可動シーブのボス部を押圧するように作用
する。つまり、このボス部に対するカム回転反力は、ボ
ス部と回転軸との摺動部分におけるクリアランスによっ
て可動シーブがベルトから推力を受けたときに可動シー
ブを回転軸に対して傾倒させる方向に働くモーメントと
は逆方向のモーメントが生じるように作用し、この逆方
向のモーメントにより上記ボス部が回転軸に対して略平
行度を保つようになるとともに、上記カム回転反力によ
る押圧力は所定幅のベアリングを介して上記ボス部に作
用するので、可動シーブのボス部内周の回転軸外周に対
する面圧分布が軸方向に分散して大きなピークがなくな
り、その結果、ボス部の摺動抵抗が小さくなる。この摺
動抵抗が小さくなった分だけ、ベルト発生推力が従来よ
りも大きな取出推力としてカム機構に伝達されることと
なる。
【0015】そして、変速機は、両プーリ間の開閉力が
逆になって両プーリ間の開閉力が部分的に互いに相殺し
合うように両カム機構の回動カム同士が変速切換機構で
連結され、一方のカム機構の取出推力を他方のカム機構
のベルト推力に利用するようにしていることから、この
関係をシーソーに譬えた場合、変速比が一定で変速切換
えを行わないときには、上記取出推力自体は本発明の場
合が従来の場合よりも大きくなるものの、駆動側及び従
動側で取出推力は同じとなり、これらが互いに釣り合っ
て推力の取出効率は従来の場合と同じである。
【0016】ところが、変速比を変化させるときには、
ベルト発生推力と取出推力との差が変速操作に必要な荷
重(操作力)であるので、従来の場合では、取出推力が
小さい分だけ残りの操作力が大きくなるのに対し、この
発明では、取出推力が大きいことから、その分、逆に操
作力が小さくて済むこととなる。その結果、両回転軸間
の変速切換えが小さな操作力で敏速に行われる。そし
て、この発明の構成によると、押圧機構の望ましい構造
が得られる。
【0017】請求項3の発明では、請求項1のプーリ式
変速機において、各押圧機構は上記請求項2の発明と同
様のカム機構とし、押圧部は、各カム機構における第1
カム及び第2カムの一方の他方カムとの対向端部に形成
された傾斜カム面と、他方の対向端部に設けられ、上記
傾斜カム面に転動しながら接触する転動体とを備えてい
るものとする。この発明でも押圧機構の望ましい構造が
得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図11及び図12は本発明の実施形
態に係るプーリ式無段変速機Tの全体構成を示し、この
変速機Tは、図示しないが走行型の農業機械においてエ
ンジンと駆動車輪との間の動力伝達経路に配設されてい
る。
【0019】図11及び図12において、1は変速機T
のケースで、この変速機ケース1は図11の左側にある
前ケース2と、右側の後ケース3とに2分割されてい
る。前ケース2は、図11で右側に開放された皿状のも
ので、その図11で上部にはボス状(円筒状)の入力軸
受孔2aが貫通形成され、また下部には同形状の出力軸
受穴2bが凹陥形成されている。また、後ケース3は、
図11で左側に開放された皿状のもので、その図11で
上部にはボス状の入力軸受孔3aが上記前ケース2の入
力軸受孔2aに対応して、また下部には同様の出力軸受
孔3bが前ケース2の出力軸受孔3bに対応してそれぞ
れ貫通形成されている。そして、前ケース2の開口縁部
にはフランジ2cが形成され、このフランジ2cには複
数のねじ孔4,4,…が開口されている。一方、後ケー
ス3の開口縁部には上記前ケース2のフランジ2cと接
合されるフランジ3cが形成され、このフランジ3cに
は前ケース2のねじ孔4,4,…に対応して複数のボル
ト挿通孔5,5,…が設けられており、前後ケース2,
3の組付時に両フランジ2c,3cを当接させて後ケー
ス3の各ボルト挿通孔5にそれぞれ組付ボルト6を挿通
し、この各組付ボルト6の先端部を前ケース2の対応す
るねじ孔4に螺合締結することで、両ケース2,3を一
体に組み付けるようにしている。
【0020】上記前ケース2における複数のねじ孔4,
4,…のうち、後述するテンションプーリ41の近傍に
位置するねじ孔4(図12上端左側のもの)と、該ねじ
孔4に対してテンションプーリ41と略反対側にあるね
じ孔4(図12下端右側のもの)との1対にはそれぞれ
カラー7,7がノックピンとして嵌挿されており、この
カラー7,7によって前後ケース2,3の組付時の芯出
しを行うようになっている。
【0021】尚、図12に示す如く、変速機ケース1下
部の左右中間部は、変速機Tの下側を農業機械の前後方
向に延びるプロペラシャフト113と干渉しないように
部分的に凹陥されている。
【0022】変速機ケース1には、互いに平行に配置し
た入力軸9(回転軸)及び出力軸13が前後ケース2,
3に亘って回転可能に支承されている。尚、入力軸9及
び出力軸13は図12で反時計回り方向に回転する。入
力軸9の前端部(図11の左端部)は前ケース2の入力
軸受孔2aにベアリング10を介して、また後端部は後
ケース3の入力軸受孔3aにベアリング11を介してそ
れぞれ回転可能に支持されている。入力軸9の前端(図
11の左端)はケース1から外部に突出し、この端部に
図外のエンジンの出力軸が駆動連結される。
【0023】一方、出力軸13の前端部(図11の左端
部)には小径部13aが形成され、この小径部13aに
て出力軸13が前ケース2の出力軸受穴2bにベアリン
グ14を介して回転可能に支持されている。一方、出力
軸13の後端部は後ケース3の出力軸受孔3bにベアリ
ング15を介して回転可能に支持され、この出力軸13
の後端はケース1外に突出していて、図外の駆動車輪に
駆動連結されている。そして、出力軸13の中間部には
スリーブ16(この実施形態ではスリーブ16と出力軸
13とで本発明でいう回転軸が構成される)が相対回転
可能に外嵌合されている。このスリーブ16の前端部内
径は他の部分よりも大径とされて大径部16aが形成さ
れ、この大径部16aと、出力軸13前端の小径部13
aで上記ベアリング14の位置よりも後側部分との間に
はベアリング17がその内輪17aを出力軸13の小径
部13aに、また外輪17bをスリーブ16にそれぞれ
係合せしめて介設されている。
【0024】変速機ケース1内には、上記入力軸9及び
出力軸13をVベルト30によって変速可能に駆動連結
する変速プーリ機構20が収容されている。この変速プ
ーリ機構20は、入力軸9上に配置された変速プーリか
らなる駆動プーリ21を有する。この駆動プーリ21
は、入力軸9上に回転一体にかつ摺動不能にキー結合さ
れたフランジ状の固定シーブ22と、入力軸9上に固定
シーブ22に対向するようにボス部23aにて摺動可能
にかつ相対回転可能に支持されたフランジ状の可動シー
ブ23とからなり、これら両シーブ22,23間に断面
略V字状のベルト溝24が形成されている。上記固定シ
ーブ22の背面には、円周方向に等間隔をあけて放射状
に配置された送風冷却用の複数のフィン22a,22
a,…が一体に形成されている。
【0025】一方、出力軸13に外嵌合されているスリ
ーブ16上には駆動プーリ21と同径の変速プーリから
なる従動プーリ26が設けられている。この従動プーリ
26は、上記駆動プーリ21と同様の構成であり、出力
軸13のスリーブ16上に回転一体にかつ摺動不能にキ
ー結合されたフランジ状の固定シーブ27と、スリーブ
16(出力軸13)に、固定シーブ27に対し上記駆動
プーリ21における固定シーブ22に対する可動シーブ
23の対向方向と逆方向でもって対向するようにボス部
28aにて摺動可能にかつ相対回転可能に結合されたフ
ランジ状の可動シーブ28とからなり、これら両シーブ
27,28間には断面略V字状のベルト溝29が形成さ
れている。この従動プーリ26における固定シーブ27
の背面にも、円周方向に等間隔をあけて放射状に配置さ
れた送風冷却用の複数のフィン27a,27a,…が一
体に形成されており、この各固定シーブ22,27のフ
ィン22a,27aによってケース1内に空気流を生成
して発熱部分を冷却するようにしている。
【0026】上記駆動プーリ21の可動シーブ23の入
力軸9に対する摺動構造、及び従動プーリ26の可動シ
ーブ28のスリーブ16(出力軸13)に対する摺動構
造はいずれも同じであり、ここでは、従動プーリ26に
ついて説明することとし、駆動プーリ21側については
同じ符号を付して詳細な説明は省略する。すなわち、図
13にも示すように、従動プーリ26における可動シー
ブ28のボス部28a内周面には、その直径方向に対向
する位置に、ボス部28aの固定シーブ27側端から固
定シーブ27と反対側端に至る全体に亘って軸方向に延
びる断面略矩形状の1対の係合溝31,31がブローチ
加工によって形成されている。
【0027】一方、スリーブ16(駆動プーリ21側で
は入力軸9)の外周面には直径方向に対向する位置に、
スリーブ16外周面の軸方向の一部を部分的に接線方向
と平行に所定深さだけ切り欠いてなる切欠き32,32
が形成されている。また、スリーブ16及び出力軸13
(回転軸)には両者を直径方向に貫通するピン33がス
リーブ16に対し圧入により固定支持され(駆動プーリ
21側では入力軸9に対し圧入固定)、このピン33の
両端部は上記各切欠き32から所定寸法だけ突出してい
る。図13に示すように、このピン33は出力軸13に
おいてピン33の外径よりも大きい長径を有する長孔3
6に挿通されていて、出力軸13と所定角度だけ相対回
転可能とされている。そして、ピン33両端の突出部に
それぞれベアリング34,34が1対となって各々の内
輪34bにて支持されており、この各ベアリング34は
それぞれ上記可動シーブ28のボス部28a内周におけ
る係合溝31に係合されて、外輪34aが係合溝31の
側面に当接して転動するようになっている。また、各ベ
アリング34の外径(外輪34aの外径)はスリーブ1
6(入力軸9)の外径の1/2.5以上とされている。
【0028】そして、上記駆動プーリ21のベルト溝2
4と従動プーリ26のベルト溝29との間には例えばブ
ロックベルト等からなる上記Vベルト30が巻き掛けら
れており、両プーリ21,26の各可動シーブ23,2
8をそれぞれ固定シーブ22,27に対して接離させて
各プーリ21,26のベルト巻付け径を変更する。例え
ば駆動プーリ21の可動シーブ23を固定シーブ22に
接近させ、かつ従動プーリ26の可動シーブ28を固定
シーブ27から離隔させたときには、駆動プーリ21の
ベルト巻付け径を従動プーリ26よりも大きくすること
により、入力軸9の回転を出力軸13に増速して伝達す
る高速状態とする。一方、逆に、駆動プーリ21の可動
シーブ23を固定シーブ22から離隔させ、かつ従動プ
ーリ26の可動シーブ28を固定シーブ27に接近させ
たときには、駆動プーリ21のベルト巻付け径を小に
し、従動プーリ26のベルト巻付け径を大きくすること
により、入力軸9の回転を減速して出力軸13に伝える
低速状態とするようになされている。
【0029】また、変速機ケース1内には、駆動及び従
動プーリ21,26間に張られたVベルト30の1対の
スパン30a,30bのうちの緩み側スパン30bをそ
の内面から外方に押圧してベルト30に張力を与えるこ
とでベルト推力を発生するテンション機構38が設けら
れている。このテンション機構38は、図14にも示す
ように、前ケース2における出力軸受穴2b周囲のボス
状部分に基端側のボス部39aにて回動可能に外嵌合支
持されたテンションアーム39を有し、このテンション
アーム39のボス部39aは、テンションアーム39の
本体に一体的に溶接されている。テンションアーム39
の先端部には出力軸13(入力軸9)と平行に後方に延
びるテンション軸40が一体に溶接され、このテンショ
ン軸40の先端部は各プーリ21,26におけるベルト
溝24,29部分に位置し、この先端部には、Vベルト
30の緩み側スパン30bを内面から押圧可能なテンシ
ョンプーリ41がベアリング42を介して回転可能に支
持されている。このテンションプーリ41の位置は、変
速に伴うVベルト30の軸方向の移動に拘らず、常にテ
ンションプーリ41がベルト30内面の一部に接触して
それを押圧可能な位置に設定されている。尚、テンショ
ンプーリ41の断面形状の両側面は各プーリ21,26
のベルト溝24,29側面に平行な角度とされ、このこ
とでテンションプーリ41側面の傾斜角度はベルト溝2
4,29の断面角度に一致し、テンションプーリ41外
周面の軸方向長さはベルト30外面側の幅よりも小さく
されている。
【0030】そして、上記テンションアーム39にはそ
の先端から基端側に向かう方向(テンション軸40と略
反対側)に延長されてなるばね取付アーム部43が一体
形成され、このばね取付アーム部43の先端部は前側に
折り曲げられていて、その折曲げ部には凹部からなるば
ね係止部44が形成されている。一方、図12及び図1
5に示す如く、前ケース2の一方の内側面には、リング
状のテンション用カラー46が出力軸13(入力軸9)
と平行に延びる取付ボルト47により取付固定され、こ
のテンション用カラー46には引張ばねからなるテンシ
ョンスプリング48の一端部が外嵌合状態で係止され、
このスプリング48の他端部は上記テンションアーム3
9のばね取付アーム部43のばね係止部44に係止され
ており、このテンションスプリング48のばね力により
テンションアーム39を図12で反時計回り方向に回動
付勢して、テンションプーリ41にVベルト30の緩み
側スパン30bの内面を押圧させる。そして、テンショ
ンスプリング48のテンションアーム39に対する回動
付勢力は、テンションプーリ41がベルト30の緩み側
スパン30bを該緩み側スパン30bに発生する最大張
力よりも大きい張力で押圧するように設定されており、
この張力によりベルト推力を発生させるようにしてい
る。
【0031】上記入力軸9上には駆動プーリ21におけ
る可動シーブ23背面側に、該可動シーブ23を固定シ
ーブ22に対して接離させるための駆動プーリ側押圧機
構としての駆動プーリ側カム機構50が設けられてい
る。このカム機構50は例えばアルミニウム合金製の円
筒状のカム本体52を有する回動カム51を備え、該回
動カム51は、可動シーブ23のボス部23a上にベア
リング57を介して入力軸9回りに相対回転可能にかつ
軸方向に移動一体に外嵌合支持されている。カム本体5
2の駆動プーリ21と反対側端面には、上記ベアリング
57よりも半径方向外側でかつ下側位置に、図5〜図7
に示すように焼結金属からなる円弧板状のカムチップ5
3が、タッピングねじ54をカムチップ53に形成した
ボルト挿通孔53aに挿通してカム本体52に螺合締結
することで取付固定され、このカムチップ53の表面に
は所定角度に傾斜した傾斜カム面55が形成されてい
る。
【0032】上記カム本体52の外周には上記カムチッ
プ53及び入力軸9を通る線に沿って下方に延びる回動
レバー56(図12参照。図11では説明のために出力
軸13と反対側に延びるように記載している)が回動一
体に突設されている。
【0033】また、上記回動カム51の背面側には上記
カムチップ53と対応した位置に、カムチップ53のカ
ム面55とカム接触する固定カムとしてのカム受けベア
リング59が配置され、このカム受けベアリング59
は、前ケース2の内面に入力軸9の半径方向に沿って配
置固定した支持軸60に支持されている。すなわち、図
8に拡大して示す如く、前ケース2の内面には所定位置
に、入力軸9の半径方向に並んだ1対の軸受部61,6
3が突設され、この一方の軸受部61には入力軸9と平
行な方向つまり前ケース2の内面から開口に向かう方向
に延びる有底状のねじ孔62が形成されている。また、
他方の軸受部63の先端には断面略半円状の凹部64が
形成されている。そして、支持軸60の一端部は平板状
とされて貫通状のボルト孔60aが形成されており、支
持軸60の他端部を上記他方の軸受部63の凹部64に
密嵌合した状態で、取付ボルト65を支持軸60一端部
のボルト孔60aを挿通して一方の軸受部61のねじ孔
62に螺合締結することで、カム受けベアリング59を
支持軸60により前ケース2内面に固定支持するように
なっている。
【0034】そして、上記カムチップ53とそのカム面
55上を転動するカム受けベアリング59との双方によ
り、駆動プーリ21のベルト入口側に配置されたベルト
入口側押圧部66が構成されている。
【0035】一方、出力軸13上には、従動プーリ26
における可動シーブ28の背面側に、該可動シーブ28
を固定シーブ27に対して接離させる従動プーリ側押圧
機構としての従動プーリ側カム機構67が設けられてい
る。この従動プーリ側カム機構67は、上記駆動プーリ
側カム機構50と同様の構成で、可動シーブ28のボス
部28aに外嵌合したベアリング用カラー68上にベア
リング74を介して出力軸13回りに相対回転可能にか
つ軸方向に移動一体に外嵌合支持された回動カム69を
有する。この回動カム69はカム本体70と、その従動
プーリ26と反対側端面でベアリング74よりも出力軸
13の半径方向外側で上側位置に取付固定され、傾斜カ
ム面72を有する焼結金属からなるカムチップ71とか
らなり、このカムチップ71は、上記駆動プーリ側カム
機構50の回動カム51と同様に(尚、この回動カム5
1と同じ図5〜図7に基づいて説明する)、タッピング
ねじ54をカムチップ71のボルト挿通孔71aに挿通
してカム本体70に螺合締結することで固定されてい
る。また、このカム本体70の外周には、上記カムチッ
プ71及び出力軸13を通る線に沿って下方、つまり上
記駆動プーリ側カム機構50の回動レバー56と同じ方
向に延びる回動レバー73(図11では説明のために入
力軸9と反対側に延びるように記載している)が回動一
体に突設されている。
【0036】また、回動カム69の背面側には、上記カ
ムチップ71とカム接触する固定カムとしてのカム受け
ベアリング76が上記カムチップ71と対応して配置さ
れ、このカム受けベアリング76は、後ケース3の内面
に出力軸13の半径方向に沿って配置固定した支持軸7
7上に支持されている。このカム受けベアリング76の
支持構造は上記駆動プーリ側カム機構50のものと同じ
であるので(図8参照)、図8と同じ部分については同
じ符号を付してその説明は省略する。
【0037】上記カムチップ71とそのカム面72上を
転動するカム受けベアリング76との双方により、従動
プーリ26のベルト入口側に配置されるベルト入口側押
圧部78が構成されている。
【0038】図9及び図10にも示す如く、上記駆動プ
ーリ側カム機構50におけるカム51外周の回動レバー
56先端部と、従動プーリ側カム機構67のカム69外
周の回動レバー73先端部とは互いに連係して回動する
ようにリンクバー79により連結されている。このリン
クバー79は略細長い三角形の板材からなり、その中間
部は上記変速機ケース1下部の凹部(図12参照)と干
渉しないように上側に折り曲げられ、その前縁にはリブ
状のフランジ79aが一体形成されている。リンクバー
79の一端部(三角形の3頂点の1つをなす部分)には
ピン孔80が、また駆動プーリ側カム機構50の回動レ
バー56先端部には上記ピン孔80よりも小径のピン孔
81がそれぞれ入力軸9と平行に貫通形成され、両ピン
孔80,81を合致させかつリンクバー79のピン孔8
0に焼結金属からなるブッシュ82を嵌挿した状態でリ
ンクピン83を両ピン孔80,81に挿通して抜き止め
することで、リンクバー79と回動レバー56先端部と
がリンクピン83により揺動可能に連結されている。
【0039】一方、リンクバー79の他端部における後
端部(三角形の残りの2頂点の1つをなす部分)にもピ
ン孔85が、また従動プーリ側カム機構67の回動レバ
ー73先端部にも上記ピン孔85よりも小径のピン孔8
6がそれぞれ出力軸13と平行に貫通形成され、両ピン
孔85,86を合致させかつリンクバー79のピン孔8
5に焼結金属製ブッシュ87を嵌挿した状態でリンクピ
ン88を両ピン孔85,86に挿通して抜き止めするこ
とで、リンクバー79と回動レバー73の先端部とがリ
ンクピン88により揺動可能に連結されている。そし
て、上記回動レバー56,73、リンクピン83,88
及びリンクバー79により変速切換機構89が構成され
ており、この変速切換機構89により、各カム機構5
0,67における回動カム51,69を互いに連係して
可動シーブ23,28のボス部23a,28a回りに回
動させ、その各カムチップ53,71のカム面55,7
2上でカム受けベアリング59,76を転動させること
により、各プーリ21,26の可動シーブ23,28を
軸方向に移動させて固定シーブ22,27に対し互いに
相反して接離させ、そのベルト溝24,29の有効半径
つまり各プーリ21,26でのベルト巻付け径を可変と
し、両プーリ21,26間のプーリ比つまり変速機Tの
変速比を変化させるようにしている。
【0040】上記従動プーリ26側には、伝動トルクが
作用して可動シーブ28と出力軸13とが相対回転した
ときにその可動シーブ28を軸方向に移動させてベルト
推力を発生させるトルクカム機構91が設けられてい
る。このトルクカム機構91は、図13にも示すよう
に、可動シーブ28のボス部28aにおける直径方向に
対向した位置(上記両係合溝31,31と90°ずれた
位置)に、出力軸13の軸線方向に向かって円周方向に
向かうように傾斜しかつボス部28aの内外面に亘り貫
通する1対のカム孔92,92を備えている。また、出
力軸13において上記スリーブ16により覆われていな
い部位の外周面には直径方向に対向する位置に、出力軸
13外周面の軸方向の一部を部分的に接線方向と平行に
所定深さだけ切り欠いてなる切欠き93,93が形成さ
れている。そして、出力軸13には直径方向に貫通する
ピン94が圧入により固定支持され、該ピン94の両端
部は上記切欠き93,93から所定寸法だけ突出し、こ
のピン94両端の突出部にはそれぞれ、上記可動シーブ
28のボス部28aにおけるカム孔92に係合して外輪
95aをカム孔92側面に当接して転動させるベアリン
グ95が支持されており、従動プーリ26に伝動トルク
が作用したとき、カム孔92とベアリング95とのカム
効果により可動シーブ28を軸方向に移動させてベルト
推力を発生させるようにしている。
【0041】さらに、前ケース2の前壁部には、略入力
軸9及び出力軸13間でかつ両軸9,13の各軸心を通
る平面上の位置にボス状の軸挿通孔97が貫通形成さ
れ、この軸挿通孔97には入力軸9(出力軸13)と平
行方向に延びる操作軸98がベアリング99によって回
転可能に支持され、この操作軸98の一端は変速機ケー
ス1外に延びていて断面四角形状とされ、その端部に図
外の操作レバーが回動一体に取り付けられる。
【0042】図9、図10及び図12に示すように、操
作軸98の他端は変速機ケース1内に位置し、その他端
部にはクランクアーム100の基端が回転一体に溶接固
定されている。このクランクアーム100は略く字形状
に彎曲した板材からなり、その先端部には連結ロッド1
02の一端部が連結されている。この連結ロッド102
は、各々先端部に直交方向の軸部101aが回動可能に
支持された1対のリンクボール101,101を軸部1
01a,101aが逆向きに配置されるよう結合してな
るもので、クランクアーム100の先端部に連結ロッド
102の一方のリンクボール101がその軸部101a
にて連結されている。この連結ロッド102の他端部つ
まり他方のリンクボール101の軸部101aは、上記
リンクバー79において駆動プーリ側カム機構50の回
動レバー56近傍に連結されている。そして、操作軸9
8を操作レバーによりLo位置及びHi位置の間で回動
切換操作することで、変速切換機構89を作動させて、
各回動カム51,69に突設されている各回動アーム5
6,73をLo及びHi位置間で回動させ、変速プーリ
機構20のプーリ比を変えることで、上記出力軸13を
入力軸9に対し減速状態又は増速状態に切り換えて変速
するようになされている。また、107は入力軸9、出
力軸13及び操作軸98周りに配置されたダストシール
である。
【0043】次に、上記実施形態に係る変速機の作動に
ついて説明する。農業機械に搭載したエンジンが変速機
Tの入力軸9に駆動連結され、その出力軸13が駆動車
輪に駆動連結されているので、エンジンの回転動力は変
速機Tで変速された後、駆動車輪に伝達される。そし
て、駆動及び従動プーリ側カム機構50,67における
回動レバー56,73同士がリンクバー79により連係
されているため、操作軸98の切換操作により変速プー
リ機構20のプーリ比が変えられて変速機Tの変速比が
切り換えられる。
【0044】(低速状態)具体的には、変速機Tの変速
比を下げて低速状態(Lo状態)とするとき、操作軸9
8が操作レバーにより回動切換操作されてLo位置に位
置付けられる。すなわち、操作軸98の内端にはクラン
クアーム100の基端部が一体に固定され、このクラン
クアーム100の先端部は連結ロッド102を介してリ
ンクバー79に連結され、このリンクバー79は、駆動
プーリ側カム機構50における回動カム51外周の回動
レバー56と、従動プーリ側カム機構67における回動
カム69外周の回動レバー73とを連結しているので、
操作軸98の回動に伴ってクランクアーム100が回動
して両回動レバー56,73が回動する。そして、上記
操作軸98のLo位置への切換状態では、上記従動プー
リ側カム機構67の回動カム69がそのカムチップ7
1,71のカム面72,72上でそれぞれカム受けベア
リング76,76を転動させながら従動プーリ26にお
ける可動シーブ28のボス部28a回りに一方向に回動
する。この回動により、上記各カム面72がカム受けベ
アリング76に押されて回動カム69が出力軸13周囲
のスリーブ16上を移動し、該カム69にベアリング7
4を介して移動一体の可動シーブ28が同方向に移動し
て固定シーブ27に接近する。このことにより従動プー
リ26が閉じてそのベルト巻付け径が増大し、このベル
ト巻付け径の増大によりVベルト30が従動プーリ26
側に引き寄せられる。
【0045】また、これと同時に、上記操作軸98のL
o位置への切換えに伴い、上記従動プーリ26の可動シ
ーブ28の動きに同期して、駆動プーリ側カム機構50
の回動カム51が入力軸9上を上記従動プーリ側カム機
構67のカム69と同じ一方向に回動する。このカム5
1の回動によりその各カムチップ53のカム面55のカ
ム受けベアリング59に対する押圧がなくなる。このた
め、上記従動プーリ26側に移動するベルト30の張力
により、カム51及びそれにベアリング57を介して連
結されている可動シーブ23は固定シーブ22から離れ
る方向に入力軸9上を移動し、この両シーブ22,23
の離隔により駆動プーリ21が開いてベルト巻付け径が
減少する。これらの結果、従動プーリ26のベルト巻付
け径が駆動プーリ21よりも大きくなり、入力軸9の回
転が減速されて出力軸13に伝達される。このことで変
速機TはLo状態になり、エンジンの回転が減速されて
駆動車輪に伝達される。
【0046】尚、テンション機構38のテンションスプ
リング48の付勢力によりテンションアーム39が図1
2で時計回り方向に回動付勢され、その先端のテンショ
ンプーリ41がベルト30の緩み側スパン30b内面を
押圧し、この押圧によりベルト30に張力が付与され
る。このとき、この張力は緩み側スパン30bに発生す
る最大張力よりも大きいため、このベルト張力によりベ
ルト30のプーリ21,26に対する楔効果が生じて推
力が発生し、この推力により両プーリ21,26間でベ
ルト30を介して動力が伝達される。
【0047】(高速状態)一方、上記操作軸98をHi
位置に位置付けると、このHi位置への切換状態では、
上記駆動プーリ側カム機構50のカム51がその各カム
チップ53のカム面55上でカム受けベアリング59を
転動させながら駆動プーリ21における可動シーブ23
のボス部23a回りに他方向に回動する。このことによ
り、上記カム面55がカム受けベアリング59に押され
てカム51が入力軸9上を移動し、該カム51に移動一
体の可動シーブ23が同方向に移動して固定シーブ22
に接近する。このことにより駆動プーリ21が閉じてそ
のベルト巻付け径が増大し、このベルト巻付け径の増大
によりVベルト30が駆動プーリ21側に引き寄せられ
る。
【0048】また、これと同時に、上記従動プーリ側カ
ム機構67のカム69がスリーブ16上で上記駆動プー
リ側カム機構50のカム51と同じ他方向に回動する。
このカム69の回動によりカム受けベアリング76に対
する押圧がなくなる。このため、上記駆動プーリ21側
に移動するベルト30の張力により、カム69及びそれ
にベアリング74を介して連結されている可動シーブ2
8は固定シーブ27から離れる方向にスリーブ16上を
移動し、この両シーブ27,28の離隔により従動プー
リ26が開いてベルト巻付け径が減少する。これらの結
果、駆動プーリ21のベルト巻付け径が従動プーリ26
よりも大きくなり、入力軸9の回転が増速されて出力軸
13に伝達される。この結果、変速機TはHi状態にな
り、エンジンの回転が増速されて駆動車輪に伝達され
る。
【0049】この実施形態の場合、変速プーリ機構20
の各プーリ21,26における可動シーブ23,28の
ボス部23a,28a上に各カム機構50,67の回動
カム51,69がベアリング57,74を介して支持さ
れ、これら両回動カム51,69外周の回動レバー5
6,73同士が1つのリンクバー79で連結されている
ので、上記変速プーリ機構20の変速切換時に、前ケー
ス2及び後ケース3にそれぞれ支持されたカム受けベア
リング59,76から回動カム51,69におけるカム
チップ53,71のカム面55,72に力が該カム面5
5,72と直角方向に作用し、この力の入力軸9及び出
力軸13に直交方向の直角分力が入力軸9及び出力軸1
3の軸心とリンクバー79への連結点とを結ぶ線と直角
に作用したとき、入力軸9及び出力軸13の軸心とリン
クバー79への連結点とを結ぶ線に対しプーリ比の変化
に拘らず直角でかつ上記直角分力と逆向きのカム回転反
力が生じ、このカム回転反力は、回動カムが支持されて
いる可動シーブ23,28のボス部23a,28aに対
し、プーリ21,26のベルト30が巻き掛けられてい
る範囲の中央位置においてボス部23a,28aを押圧
するように作用する。つまり、このボス部23a,28
aに対するカム回転反力は、ボス部23a,28aと入
力軸9及び出力軸13との摺動部分におけるクリアラン
スで、可動シーブ23,28がベルト30から推力を受
けたときに可動シーブ23,28を入力軸9及び出力軸
13に対し傾倒させる方向に働くモーメントとは逆方向
のモーメントが生じるように作用し、このモーメントに
より元のモーメントが相殺されて小さくなり、可動シー
ブ23,28のボス部23a,28a内周の入力軸9及
び出力軸13外周に対する面圧分布が軸心方向に分散
し、ボス部23a,28aの摺動抵抗が小さくなる。こ
の摺動抵抗が小さくなった分だけ、ベルト発生推力の回
動カム51,69による固定点に与える荷重(つまり取
出推力)が大きくなり、換言すれば、ベルト発生推力が
大きな抵抗なく回動カム51,69に取出推力として伝
達されることとなる。そして、プーリ比を変化させると
きには、ベルト発生推力と取出推力との差が変速操作に
必要な荷重(操作力)であるので、取出推力が大きい分
だけ、逆に操作力が小さくて済むこととになる。その結
果、上記変速プーリ機構20における両変速プーリ2
1,26間のベルト30の推力バランスにより変速操作
力を低減することができる。
【0050】そして、この実施形態では、上記の如きベ
ルト伝動時に駆動及び従動プーリ21,26間でVベル
ト30が走行するとき、両プーリ21,26間の1対の
ベルトスパン30a,30bのうち、張り側スパン30
aのベルト張力は緩み側スパン30bよりも大きいた
め、その張力分布を示すと図2のようになる(図2では
矢印の大きさで張力の大きさを示している)。また、図
1に示すように、駆動プーリ21ではそのベルト入口側
(下側)で、Vベルト30の高い張力の張り側スパン3
0aによって可動シーブ23がプーリ外側(固定シーブ
22と反対側)に押され、そのボス部23aの入力軸9
に対する摺動クリアランスの分だけ、ベルト入口側部分
が外側に向かうように移動し、逆にベルト出口側部(上
側部)ではプーリ内側に向かうように移動して、可動シ
ーブ23が図1で仮想線にて示すように傾く。一方、従
動プーリ26でも、張り側スパン30aの高い張力のベ
ルト30によって可動シーブ28ベルト出口側部(下側
部)がプーリ外側に押されて、そのスリーブ16に対す
る摺動クリアランスの分だけ外側に向かうように傾き、
逆にベルト入口側部(上側部)ではプーリ内側に向かう
ように移動する。これに対し、上記駆動プーリ側及び従
動プーリ側カム機構50,67におけるプーリ21,2
6のベルト入口側(駆動プーリ21側では下側、従動プ
ーリ26側では上側)のみにベルト入口側押圧部66,
78が形成されているので、各可動シーブ23,28は
ベルト入口側でその押圧部66,78により位置規制さ
れた状態となり、ベルト30がプーリ21,26の入口
側部から出口側部に回行移動したときでも、ベルト30
が可動シーブ23,28から押されることによって面圧
が高くなることはない。このようにベルト張力の変化に
伴う可動シーブ23,28の姿勢変化に応じるように、
可動シーブ23,28のベルト入口側押圧部66,78
のみで押圧しているので、各カム機構50,67は必要
で最小の押圧力で可動シーブ23,28を押圧できるこ
ととなり、駆動プーリ側及び従動プーリ側カム機構5
0,67間のベルト推力の差及び変速操作力を可及的に
低減することができる。
【0051】図3及び図4は本発明者が行った実験のデ
ータであり、各カム機構50,67における回動カム5
1,69にロードセルを連結し、変速機Tの伝動負荷を
無負荷状態から最大負荷状態まで所定負荷毎に段階的に
増大させたときの回動カム51,69の回転トルク(従
って変速操作力に相当するベルト推力)を上記ロードセ
ルで測定したものであり、図3はベルト入口側押圧部6
6,78のみを設けたもの(本発明例)のデータであ
る。一方、図4は、逆にベルト出口側部のみに同様の押
圧部を設けたもの(比較例)である。これら図3及び図
4によれば、ベルト入口側押圧部66,78のみを設け
ることで、駆動プーリ側及び従動プーリ側カム機構5
0,67間のベルト推力の差が小さくなり、しかも各カ
ム機構50,67による回動カム51,69の回転トル
ク自体をも下げて変速操作力を可及的に低減できること
が判る。
【0052】尚、上記実施形態では、可動シーブ23,
28を固定シーブ22,27側に押圧駆動する押圧機構
として、回動カム51,69とカム受けベアリング5
9,76とを組み合わせたカム機構50,67を採用し
ているが、固定カム及び回動カムの傾斜カム面同士をカ
ム接触させるようにしたカム機構や、カム機構以外の他
の機構、例えばばね機構等を採用することもできる。
【0053】また、本発明は、上記実施形態の如き農業
機械用の無段変速機Tに限らず、一般産業用のプーリ式
変速機にも適用できるのはいうまでもない。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、互いに平行に配置された1対の回転軸上にそれ
ぞれ設けられた変速プーリからなる駆動及び従動プーリ
と、この両プーリ間に巻き掛けられたベルトと、各プー
リの可動シーブ背面側に配置され、プーリの可動シーブ
を固定シーブ側に向けて押して、各プーリの有効半径を
変化させる駆動プーリ側及び従動プーリ側押圧機構と、
駆動及び従動プーリの一方の可動シーブが、対向する固
定シーブに接近すると他方の可動シーブが対向する固定
シーブから離れるように上記両押圧機構を作動させるこ
とで両回転軸間の変速比を変化させる変速切換機構と、
両プーリ間に巻き掛けられるベルトの緩み側スパンを該
ベルトが各プーリのベルト溝に食い込むように押圧し
て、ベルトへの推力を発生させるテンション機構とを備
えたプーリ式変速機において、上記押圧機構は、ベルト
入口側に位置する入口側押圧部のみを有するものとし、
この入口側押圧部のみでプーリの可動シーブを押圧する
ようにしたことにより、押圧機構によるプーリの可動シ
ーブへの荷重をプーリ間のベルト張力の変化に伴う可動
シーブの姿勢変化に対応させて、各押圧機構に必要最小
の押圧力で可動シーブを押圧させることができ、駆動プ
ーリ側及び従動プーリ側押圧機構間のベルト推力の差及
び変速操作力の大幅な低減を図ることができる。
【0055】請求項2の発明では、各押圧機構は、各
々、互いにカム接触する第1カムと第2カムとからな
り、第1及び第2カムの一方が可動シーブのボス部上に
ベアリングを介して軸方向に可動シーブと共に移動一体
にかつ相対回転可能に支持され、他方が回転軸に軸方向
に移動不能にかつ回転軸に対して相対回転可能に設けら
れ、両カムの一方は回転軸回りに回動可能な回動カムと
される一方、他方は回動不能な固定カムとされ、上記回
動カムと固定カムとの相対回転により可動シーブを固定
シーブに対して接離させるように軸方向に移動させて上
記各プーリの有効半径を変化させるカム機構とし、押圧
部は、各カム機構における第1カム及び第2カムの対向
端部の少なくとも一方に形成された傾斜カム面を備えて
いるものとした。また、請求項3の発明では、各押圧機
構は上記と同様のカム機構とし、押圧部は、各カム機構
における第1カム及び第2カムの一方の他方カムとの対
向端部に形成された傾斜カム面と、他方の対向端部に設
けられ、上記傾斜カム面に転動しながら接触する転動体
とを備えているものとした。これらの発明によると、上
記押圧機構の望ましい構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】駆動プーリにおいてベルト張力分布の変化によ
る可動シーブの傾き動作を示す模式説明図である。
【図2】駆動及び従動プーリ間に巻き掛けられるベルト
の張力分布を示す模式説明図である。
【図3】本発明に係るプーリ式変速機において負荷の変
化に伴う駆動プーリ側及び従動プーリ側カム機構のカム
回転トルクの変化を示す実験データの特性図である。
【図4】プーリ式変速機においてベルト出口側のみに押
圧部を配置したときの図3相当図である。
【図5】カム本体に対するカムチップの取付構造を示す
拡大展開図である。
【図6】カム本体に対するカムチップの取付構造を示す
拡大正面図である。
【図7】カム本体に対するカムチップの取付構造を示す
拡大断面図である。
【図8】ケースにおけるカム受けベアリング取付部の構
造を示す拡大断面図である。
【図9】変速切換機構のリンクバー、連結ロッド、クラ
ンクアーム及び操作軸の連結構造を示す拡大正面図であ
る。
【図10】変速切換機構のリンクバー、連結ロッド、ク
ランクアーム及び操作軸の連結構造を示す拡大平面図で
ある。
【図11】本発明の実施例に係るプーリ式変速機の水平
断面図である。
【図12】プーリ式変速機をケースを開けた状態で示す
正面図である。
【図13】図11のXIII−XIII線拡大断面図である。
【図14】テンションアームの拡大正面図である。
【図15】ケースにおけるスプリング取付部の構造を示
す拡大断面図である。
【符号の説明】
T 変速機 1 変速機ケース 9 入力軸 13 出力軸 16 スリーブ 17 ベアリング 20 変速プーリ機構 21 駆動プーリ 26 従動プーリ 22,27 固定シーブ 23,28 可動シーブ 23a,28a ボス部 24,29 ベルト溝 30 Vベルト 30a 張り側スパン 30b 緩み側スパン 38 テンション機構 39 テンションアーム 41 テンションプーリ 48 テンションスプリング 50 駆動プーリ側カム機構 66,78 押圧部 67 従動プーリ側カム機構 51,69 回動カム 52,70 カム本体 53,71 カムチップ 55,72 傾斜カム面 56,73 回動レバー 57,74 ベアリング 59,76 カム受けベアリング 79 リンクバー 83,88 リンクピン 89 変速切換機構 98 操作軸 102 連結ロッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行に配置された1対の回転軸
    と、 上記各回転軸上にそれぞれ設けられ、各々、回転軸に回
    転一体にかつ軸方向に移動不能に固定支持された固定シ
    ーブと、該固定シーブとの間に断面略V字状のベルト溝
    を形成するように上記固定シーブに対向して設けられ、
    かつ背面側に軸方向に延びるボス部を有し、該ボス部に
    て回転軸に回転一体にかつ軸方向に移動可能に外嵌支持
    された可動シーブとからなり、一方の可動シーブの固定
    シーブへの向きと他方の可動シーブの固定シーブへの向
    きとが互いに逆向きに設定された駆動及び従動プーリ
    と、 上記駆動及び従動プーリのベルト溝間に巻き掛けられた
    ベルトと、 上記駆動及び従動プーリの各可動シーブ背面側にそれぞ
    れ配置され、かつプーリのベルト入口側に位置するベル
    ト入口側押圧部のみを有し、該ベルト入口側押圧部で可
    動シーブを固定シーブ側に向けて押すことで、可動シー
    ブを固定シーブに対して接離させるように軸方向に移動
    させて上記各プーリの有効半径を変化させる駆動プーリ
    側及び従動プーリ側押圧機構と、 上記駆動及び従動プーリの一方の可動シーブが、対向す
    る固定シーブに接近すると他方の可動シーブが対向する
    固定シーブから離れるように上記両押圧機構を作動させ
    ることで上記両回転軸間の変速比を変化させる変速切換
    機構と、 上記駆動及び従動プーリ間に配置され、両プーリ間に巻
    き掛けられるベルトの緩み側スパンを該ベルトが各プー
    リのベルト溝に食い込むように押圧して、ベルトへの推
    力を発生させるテンション機構とを備えたことを特徴と
    するプーリ式変速機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプーリ式変速機におい
    て、 各押圧機構は、各々、互いにカム接触する第1カムと第
    2カムとからなり、上記第1及び第2カムの一方が可動
    シーブのボス部上にベアリングを介して軸方向に可動シ
    ーブと共に移動一体にかつ相対回転可能に支持され、他
    方が回転軸に軸方向に移動不能にかつ回転軸に対して相
    対回転可能に設けられ、両カムの一方は回転軸回りに回
    動可能な回動カムとされる一方、他方は回動不能な固定
    カムとされ、上記回動カムと固定カムとの相対回転によ
    り可動シーブを固定シーブに対して接離させるように軸
    方向に移動させて上記各プーリの有効半径を変化させる
    カム機構であり、 押圧部は、上記各カム機構における第1カム及び第2カ
    ムの対向端部の少なくとも一方に形成された傾斜カム面
    を備えていることを特徴とするプーリ式変速機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のプーリ式変速機におい
    て、 各押圧機構は、各々、互いにカム接触する第1カムと第
    2カムとからなり、上記第1及び第2カムの一方が可動
    シーブのボス部上にベアリングを介して軸方向に可動シ
    ーブと共に移動一体にかつ相対回転可能に支持され、他
    方が回転軸に軸方向に移動不能にかつ回転軸に対して相
    対回転可能に設けられ、両カムの一方は回転軸回りに回
    動可能な回動カムとされる一方、他方は回動不能な固定
    カムとされ、上記回動カムと固定カムとの相対回転によ
    り可動シーブを固定シーブに対して接離させるように軸
    方向に移動させて上記各プーリの有効半径を変化させる
    カム機構であり、 押圧部は、上記各カム機構における第1カム及び第2カ
    ムの一方の他方カムとの対向端部に形成された傾斜カム
    面と、他方の対向端部に設けられ、上記傾斜カム面に転
    動しながら接触する転動体とを備えていることを特徴と
    するプーリ式変速機。
JP33826296A 1996-12-18 1996-12-18 プーリ式変速機 Withdrawn JPH10184830A (ja)

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