JPH10183153A - ディーゼルエンジン用潤滑油組成物 - Google Patents

ディーゼルエンジン用潤滑油組成物

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JPH10183153A
JPH10183153A JP29680997A JP29680997A JPH10183153A JP H10183153 A JPH10183153 A JP H10183153A JP 29680997 A JP29680997 A JP 29680997A JP 29680997 A JP29680997 A JP 29680997A JP H10183153 A JPH10183153 A JP H10183153A
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JP
Japan
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lubricating oil
diesel engine
oil composition
composition
weight
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Tadashi Katabuchi
正 片渕
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多量の硫黄酸化物(SOX )が排出され
るディーゼルエンジンに使用される潤滑油組成物であっ
て、この多量に排出されるSOX に対して優れた腐食摩
耗防止性を示すディーゼルエンジン用潤滑油組成物を提
供する。 【解決手段】 100℃における動粘度が8〜35mm
2 /sである潤滑油基油に、(A)過塩基性アルカリ土
類金属のスルホネート、フェネート及びサリチレートか
ら選ばれる化合物、(B)IRスペクトルの吸光度ピー
クの強度比(α/β:αは1550±10cm-1の吸光
度ピークの強度、βは1700±10cm-1の吸光度ピ
ークの強度)が0.005以下であるビス型コハク酸イ
ミド系化合物を配合してなるディーゼルエンジン用潤滑
油組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディーゼルエンジン
用潤滑油組成物に関し、特に船舶用2サイクルエンジン
のシリンダー油として好適な潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ディーゼルエンジンに使用され
る燃料は硫黄分が多いため、ディーゼルエンジン排ガス
には多量の硫黄酸化物(SOX )が含まれている。この
SOXは排ガス中の水分と反応して硫酸が生成する。生
成した多量の硫酸は、ディーゼルエンジン用潤滑油の油
膜を破断し、ディーゼルエンジンの構成材料を腐食させ
摩耗させる。特に、船舶用2サイクルエンジンにおいて
は、シリンダーライナーやピストンリングが腐食摩耗の
厳しい部分であり、この腐食摩耗を防止する能力を有す
ることが、ディーゼルエンジン用潤滑油にとって非常に
重要なことである。従来では、過塩基性の金属系清浄分
散剤をある程度添加すれば、生成した硫酸はそれにより
中和されるため、シリンダーライナーやピストンリング
の腐食摩耗の問題は生じなかった。ところが、最近の陸
上ディーゼルエンジンでは、排ガス対策として排ガスを
循環させて再燃焼させるシステム(EGR)を装備して
おり、その結果排ガス中のSOX は従来のディーゼルエ
ンジンよりも増加の傾向を示している。また、船舶用デ
ィーゼルエンジンにおいても、最近では経費節減のため
に、硫黄分が多い低品質の燃料が多く用いられており、
陸上ディーゼルエンジンと同様に、排ガス中のSOX
増加の傾向を示している。このような、多量のSOX
水分と反応して生成した多量の硫酸は、過塩基性の金属
系清浄分散剤の量を単純に増加させただけでは、腐食摩
耗を防止できる程度までに中和されることはない。それ
で、金属系清浄分散剤を無灰型分散剤などの添加剤とを
組み合わせることにより、金属系清浄分散剤の酸中和作
用を促進し、シリンダーライナーやピストンリングの摩
耗腐食を防止する試みがなされている。例えば、特開平
6−271885号公報の実施例には、Ca−サリチレ
ートとビス型のアルケニルコハク酸イミドを含む添加剤
が開示されているが、そこで使用されているビス型のア
ルケニルコハク酸イミドで酸中和作用を促進するには、
さらにアミンモリブデンコンプレックスをも添加する必
要がある。
【0003】一方、酸中和反応速度はシリンダーライナ
ーやピストンリングの腐食摩耗と相関があることが知ら
れており、潤滑油の酸中和反応速度を評価すれば、ディ
ーゼルエンジン用潤滑油のシリンダーライナーやピスト
ンリングの摩耗腐食防止能力を評価することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたもので、多量のSOX が排出されるディーゼ
ルエンジンに使用される潤滑油組成物であって、この多
量に排出されるSOX に対して優れた腐食摩耗防止性を
示すディーゼルエンジン用潤滑油組成物を提供すること
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前述した酸
中和速度に着目して鋭意研究を重ねた結果、特定の過塩
基性アルカリ土類金属化合物と特定のコハク酸イミド系
化合物を併用することにより本発明の目的を効果的に達
成しうることを見出し本発明を完成したものである。
【0006】すなわち、本発明は、100℃における動
粘度が8〜35mm2 /sである潤滑油基油と、(A)
過塩基性アルカリ土類金属のスルホネート、フェネート
及びサリチレートからなる群から選ばれる少なくとも一
種の化合物、(B)IRスペクトルの吸光度ピークの強
度比(α/β:αは1550±10cm-1の吸光度ピー
クの強度、βは1700±10cm-1の吸光度ピークの
強度)が0.005以下であるビス型コハク酸イミド系
化合物からなるディーゼルエンジン用潤滑油組成物であ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。先ず、本発明のディーゼルエンジン用潤滑油組
成物における潤滑油基油として、100℃における動粘
度が8〜35mm2 /s、好ましくは10〜25mm2
/sの鉱油及び/又は合成油が用いられる。基油の動粘
度が35mm2 /sより高いと燃費が悪化し、逆に、8
未満であると蒸発性が高く、オイル消費が多くなり好ま
しくない。また、この基油の低温流動性の指標である流
動点については特に制限はないが、通常−10℃以下で
あることが好ましい。
【0008】このような鉱油,合成油は各種のものがあ
り、用途などに応じて適宜選定すればよい。鉱油として
は、例えばパラフィン系鉱油,ナフテン系鉱油,中間基
系鉱油などが挙げられ、具体例としては、溶剤精製また
は水添精製による軽質ニュートラル油,中質ニュートラ
ル油,重質ニュートラル油,ブライトストックなどを挙
げることができる。
【0009】一方合成油としては、例えば、ポリα−オ
レフィン,α−オレフィンコポリマー,ポリブテン,ア
ルキルベンゼン,ポリオールエステル,二塩基酸エステ
ル,ポリオキシアルキレングリコール,ポリオキシアル
キレングリコールエステル,ポリオキシアルキレングリ
コールエーテルなどを挙げることができる。これらの基
油は、それぞれ単独で、あるいは二種以上を組み合わせ
て使用することができ、鉱油と合成油を組み合わせて使
用してもよい。
【0010】次に、潤滑油基油に配合される(A),
(B)成分について説明する。(A)成分 本発明の(A)成分は、従来金属系清浄分散剤として使
用されている過塩基性アルカリ土類金属のスルホネー
ト、フェネート及びサリチレートからなる群から選ばれ
る化合物である。これら化合物の好ましい全塩基価は1
00〜600mgKOH/g(JIS K−2501:
過塩素酸法)である。全塩基価が100mgKOH/g
より低いと、添加量を多くしないと効果が得られないた
め、経済的に不利である。一方、塩基価が600mgK
OH/gを超えると、潤滑油中の灰分が増加し、長時間
使用した場合多量のデポジットが生成するおそれがあり
好ましくない。
【0011】(A)成分として使用できる過塩基性アル
カリ土類金属のスルホネートは、各種スルホン酸のアル
カリ土類金属塩であり、通常、各種スルホン酸のアルカ
リ土類金属塩を炭酸化する方法により得られる。このス
ルホン酸としては、芳香族石油スルホン酸、アルキルス
ルホン酸、アリールスルホン酸、アルキルアリールスル
ホン酸等の各種スルホン酸が使用できる。これらのうち
好適なものとして、具体的には、ドデシルベンゼンスル
ホン酸、ジラウリルセチルベンゼンスルホン酸、パラフ
ィンワックス置換ベンゼンスルホン酸、ポリオレフィン
置換ベンゼンスルホン酸、ポリイソブチレン置換ベンゼ
ンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などを挙げること
ができる。
【0012】より好ましい過塩基性アルカリ土類金属の
スルホネートとして、次の一般式(1)または(2)に
示される化合物に、さらにアルカリ土類金属の炭酸塩が
付加した化合物を挙げることができる。
【0013】
【化1】
【0014】(ここで、式中、R1 ,R2 は、それぞれ
アルキル基、好ましくは炭素数20〜30のアルキル基
であり、R1 ,R2 は同じであっても異なってもよい。
またMは、アルカリ土類金属、好ましくは、カルシウ
ム、マグネシウム、バリウムを表わす。)
【0015】
【化2】
【0016】(ここで、式中、R1 ,R2 ,Mは、それ
ぞれ一般式(1)と同じである。また、R3 はアルキレ
ン基、好ましくは炭素数10〜40、さらに好ましくは
炭素数20〜30のアルキレン基を表わす。) また他の(A)成分である過塩基性アルカリ土類金属の
フェネートは、アルキルフェノール又は硫化アルキルフ
ェノールのアルカリ土類金属塩であり、通常、アルキル
フェノールまたは硫化アルキルフェノールのアルカリ土
類金属塩を炭酸化する方法により得られる。
【0017】好ましい過塩基性アルカリ土類金属のフェ
ネートとしては、次の一般式(3)または(4)に示さ
れる化合物にアルカリ土類金属の炭酸塩を付加させた化
合物を挙げることができる。
【0018】
【化3】
【0019】(ここで、式中、R4 ,R5 は、それぞれ
アルキル基、好ましくは炭素数1〜40、さらに好まし
くは炭素数5〜30のアルキル基であり、R4 ,R5
同じであっても異なってもよい。またMは、アルカリ土
類金属、好ましくは、カルシウム、マグネシウム、バリ
ウムを示し、xは1または2の整数である。)
【0020】
【化4】
【0021】(ここで、式中、R4 ,R5 ,M,xは、
それぞれ式(3)と同じである。) さらにその他の(A)成分である過塩基性アルカリ土類
金属のサリチレートは、アルキルサリチル酸のアルカリ
土類金属塩であり、通常、炭素数8〜18のα−オレフ
ィンでフェノールをアルキル化し、次いでコルベシュミ
ット反応でカルボキシル基を導入した後、複分解し、炭
酸化する方法により得られる。
【0022】具体的には、次の式(5)に示される化合
物にアルカリ土類金属の炭酸塩を付加した化合物が過塩
基性アルカリ土類金属のサリチレートとして使用でき
る。
【0023】
【化5】
【0024】(ここで、式中、R6 ,R7 は、それぞれ
アルキル基、好ましくは炭素数1〜40、さらに好まし
くは炭素数5〜30のアルキル基であり、R6 ,R7
同じであっても異なってもよい。またMは、アルカリ土
類金属、好ましくは、カルシウム、マグネシウム、バリ
ウムを示し、xは1または2の整数である。) アルキルサリチル酸の具体的例としては、ドデシルサリ
チル酸,ドデシルメチルサリチル酸,テトラデシルサリ
チル酸,ヘキサデシルサリチル酸,オクタデシルサリチ
ル酸,ジオクチルサリチル酸などを挙げることができ
る。
【0025】以上のスルホネート,フェネート,サリチ
レートのアルカリ土類金属としては、カルシウム,バリ
ウム,マグネシウム等が挙げられるが、効果の点でカル
シウムが好ましい。本発明においては、上記(A)成分
は一種用いてもよく、二種以上を用いてもよい。また、
その配合量は、組成物全量基準で、5〜40重量%の範
囲が好ましく、10〜30重量%の範囲がより好まし
い。5重量%未満では、(B)成分との相乗効果による
酸中和効果が不十分な場合があり、40重量%を超えて
も、配合量に相当する効果の向上がみられない場合があ
る。
【0026】(B)成分 ビス型コハク酸イミド系無灰分散剤としては、アルケニ
ルコハク酸イミドとアルキルコハク酸イミドが挙げられ
る。これらのビス型コハク酸イミドは、IRスペクトル
において、1550±10cm-1の吸光度ピークの強度
αと1700±10cm-1の吸光度ピークの強度βの比
α/βが0.005以下、好ましくは0.003以下で
ある。この値が0.005を超えると、酸中和効果が不
十分となり好ましくない。
【0027】なお、吸光度ピークの強度とは、バックグ
ランドを差し引いた、そのピーク高さをいう。アルケニ
ルコハク酸イミドは、通常、下記の一般式(6)
【0028】
【化6】
【0029】(ここで、式中、R8 ,R9 はそれぞれ炭
素数2〜15のオレフィン重合物から形成された数平均
分子量200〜4000、好ましくは500〜300
0、さらに好ましくは700〜2300であるアルケニ
ル基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よく、R10,R11はそれぞれ炭素数2〜5のアルキレン
基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよ
い。nは0又は1〜10の整数である。)で表される。
この一般式(6)中のR8 ,R9 の好ましいアルケニル
基はポリイソブテニル基である。
【0030】上記ビス型アルケニルコハク酸イミドは、
ポリイソブテンやエチレン−プロピレン共重合体を無水
マレイン酸と反応させた後、ポリアミンと反応させて得
ることができる。このポリアミンの例としては、例え
ば、エチレンジアミン,プロピレンジアミン,ブチレン
ジアミン,ペンチレンジアミンなどの単一アルキレンジ
アミン、ジエチレントリアミン,トリエチレンテトラミ
ン,テトラエチレンペンタミン,ペンタエチレンヘキサ
ミン,ジブチレントリアミン,トリブチレンテトラミ
ン,ペンタペンチレンヘキサミンなどのポリアルキレン
ポリアミンなどを挙げることができる。
【0031】ビス型アルキルコハク酸イミドは、前述の
ポリアミンとの反応前、または反応後に前記一般式
(6)のR8 ,R9 のアルケニル基を水添することによ
って得られる。本発明においては、上記(B)成分は一
種用いてもよく、二種以上を用いてもよい。また、その
配合量は、組成物全量基準で、0.1〜3重量%の範囲
が好ましく、より好ましくは0.2〜2重量%の範囲、
さらに好ましくは0.3〜2重量%の範囲である。0.
1重量%未満では、(A)成分との相乗効果による酸中
和効果が不十分な場合があり、3重量%を超えても、配
合量に相当する効果の向上がみられない場合がある。
【0032】なお、本発明の組成物の全塩基価は、30
〜150mgKOH/g(JISK−2501:過塩素
酸法)の範囲に調整しておくのが好ましい。より好まし
くは、40〜100mgKOH/gの範囲である。全塩
基価が30mgKOH/g未満であると酸中和性が劣
り、全塩基価が150mgKOH/gより高いと潤滑油
中の灰分が増加し、長時間使用した場合多量のデポジッ
トが生成するおそれがある。
【0033】また、本発明の組成物はその全窒素原子濃
度が、10〜200重量ppmの範囲に調整しておくの
が好ましく、20〜100重量ppmの範囲がより好ま
しい。全窒素原子濃度が、10重量ppm未満であると
酸中和効果が劣り、200重量ppmより高いと潤滑油
が酸化劣化する過程でスラッジが生成しやすくなるおそ
れがある。
【0034】本発明の組成物は、潤滑油基油に上記
(A)及び(B)成分を配合することにより得られる
が、通常潤滑油の物性向上のために、酸化防止剤,粘度
指数向上剤,金属不活性剤,流動点降下剤,耐摩耗剤,
消泡剤,極圧剤などの添加剤を適宜配合することもでき
る。このような添加剤は様々なものがあるが、特に制限
はなく、従来から知られている各種添加剤が使用でき
る。酸化防止剤としては、例えばアルキル化ジフェニル
アミン,フェニル−α−ナフチルアミンなどのアミン系
化合物、2,6−ジ−t−ブチルフェノール,4,4’
−メチレンビス−(2,6−ジ−t−ブチルフエノー
ル)などのフェノール系化合物を挙げることができ、こ
れらは、通常、組成物全量基準で、0.05〜2重量%
の割合で使用される。粘度指数向上剤としては、例えば
ポリメチルメタクリレート系,ポリイソブチレン系,エ
チレン−プロピレン共重合体系,スチレン−イソプレン
共重合体系,スチレン−ブタジエン水添共重合体系など
を挙げることができ、これらは、通常、組成物全量基準
で、0.5〜30重量%の割合で使用される。金属不活
性剤としては、ベンゾトリアゾール,チアジアゾール,
アルケニルコハク酸エステルなどを挙げることができ、
これらは、通常、組成物全量基準で、0.005〜1重
量%の割合で使用される。流動点降下剤としては、ポリ
アルキルメタクリレート,ポリアルキルスチレンなどを
挙げることができ、これらは、通常、組成物全量基準
で、0.01〜1重量%の割合で使用される。耐摩耗剤
としては、MoDTP,MoDTCなどの有機モリブデ
ン化合物、ZnDTPなどの有機亜鉛化合物、アルキル
メルカプチルボレートなどの有機ホウ素化合物、グラフ
ァイト,二硫化モリブデン,硫化アンチモン,ホウ素化
合物,ポリテトラフルオロエチレンなどの固体潤滑剤系
耐摩耗剤などを挙げることができ、これらは、通常、組
成物全量基準で、0.1〜3重量%の割合で使用され
る。消泡剤としては、ジメチルポリシロキサン,ポリア
クリレートなどを挙げることができ、通常、組成物全量
基準で、0.0005〜1重量%の割合で使用される。
極圧剤としては、硫化油脂,ジアリルジスルフィドなど
を挙げることができ、通常、組成物全量基準で、0.1
〜15重量%の割合で使用される。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1,2及び比較例1〜3 第1表に示す割合でそれぞれの成分を混合し、実施例及
び比較例のディーゼルエンジン用潤滑油組成物を調製し
た。なお、実施例と比較例のディーゼルエンジン用潤滑
油組成物は全て全塩基価を71.4mgKOH/gに調
整した。これら実施例と比較例の組成物につき、下記の
要領で酸中和反応速度の評価及び安定性試験を行った。
その結果を第1表に示す。
【0036】(1)酸中和反応速度の評価法 枝付き1リットルの丸底フラスコに、供試油として実施
例及び比較例の組成物100g入れ、供試油が200℃
になったら濃度35.9Nの硫酸1ミリリットルを添加
し攪拌する。下記の反応式(1)のように酸中和反応に
より炭酸ガスが発生する。 CaCO3 +H2 SO4 →CaSO4 +H2 O+CO2 ↑ ・・・(1) 。発生した炭酸ガスによる圧力変動(硫酸添加30秒後
の系内の圧力上昇)から酸中和反応速度を評価する。圧
力上昇値が大きいほど、腐食摩耗を抑制できると評価さ
れる。 (2)安定性試験 実施例及び比較例のディーゼルエンジン用潤滑油組成物
を1ケ月間放置し、透明度をチェックした。 ○・・・透明 ×・・・曇り有り
【0037】
【表1】
【0038】*1:鉱油,動粘度20mm2 /s(10
0℃) *2:全塩基価510mgKOH/g(JIS K−2
501:過塩素酸法) *3:全塩基価250mgKOH/g(JIS K−2
501:過塩素酸法) *4:ポリイソブテニル基の数平均分子量1000,窒
素分含有量0.95重量% *5:ポリイソブテニル基の数平均分子量1000,窒
素分含有量2.02重量%
【0039】
【発明の効果】本発明のディーゼルエンジン用潤滑油組
成物は、極めて速い酸中和速度を示し、多量に排出され
るSOX に対して優れた腐食摩耗防止性を示し、特に船
舶用2サイクルエンジンのシリンダー油として好適であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 10:04 20:00 20:02 30:00 30:04 40:25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100℃における動粘度が8〜35mm
    2 /sの潤滑油基油と、(A)過塩基性アルカリ土類金
    属のスルホネート、フェネート及びサリチレートからな
    る群から選ばれる少なくとも一種の化合物及び(B)I
    Rスペクトルの吸光度ピークの強度比(α/β:αは1
    550±10cm-1の吸光度ピークの強度、βは170
    0±10cm-1の吸光度ピークの強度)が0.005以
    下であるビス型コハク酸イミド系化合物からなるディー
    ゼルエンジン用潤滑油組成物。
  2. 【請求項2】 組成物の全量基準で、(A)成分が5〜
    40重量%、(B)成分が0.1〜3重量%である請求
    項1に記載のディーゼルエンジン用潤滑油組成物。
  3. 【請求項3】 全塩基価が30〜150mgKOH/g
    である請求項1又は2に記載のディーゼルエンジン用潤
    滑油組成物。
  4. 【請求項4】 組成物の全量基準で、窒素原子濃度が1
    0〜200重量ppmである請求項1〜3のいずれかに
    記載のディーゼルエンジン用潤滑油組成物。
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