JPH10182894A - 難燃性樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents
難燃性樹脂組成物及びその製造方法Info
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- JPH10182894A JPH10182894A JP9151158A JP15115897A JPH10182894A JP H10182894 A JPH10182894 A JP H10182894A JP 9151158 A JP9151158 A JP 9151158A JP 15115897 A JP15115897 A JP 15115897A JP H10182894 A JPH10182894 A JP H10182894A
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Abstract
効果、ハンドリング性等に優れ、マスターバッチとして
好適に用いられる難燃性樹脂組成物、及び、該難燃性樹
脂組成物を用いて、良好な成形加工性を有し、且つ、難
燃性、剛性、耐衝撃性等に優れる成形体を得るに適した
難燃性樹脂組成物の製造方法を提供する。 【解決手段】 分子量分布(Mw/Mn)が1.0〜
3.5であるポリエチレン系樹脂100重量部に対し、
又は、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、
0℃以下での溶出量が10〜60重量%であり、0℃を
超え90℃未満での溶出量が10〜85重量%であり、
90℃以上での溶出量が5〜50重量%であるポリプロ
ピレン系樹脂100重量部に対し、難燃剤200〜90
0重量部が含有される難燃性樹脂組成物、及び、予め混
合一体化された上記難燃性樹脂組成物5〜80重量%及
びポリオレフィン系樹脂95〜20重量%を混合一体化
する難燃性樹脂組成物の製造方法。
Description
びその製造方法に関する。
い樹脂であるが、近年の用途拡大に伴い難燃性材料とし
ての性能が要求され、各種の難燃化方法が検討されてい
る。上記難燃化の方法として、例えば、特開昭56−9
5938号公報では、「ポリオレフィンと可塑剤の混合
物に、無機難燃剤類や有機難燃剤類を、ポリオレフィン
100重量部あたり、約5〜約200重量部添加するポ
リオレフィン組成物の製造方法」が提案されており、
又、特開平6−25476号公報では、「ポリオレフィ
ン100重量部、赤燐1〜20重量部、特定の加熱膨張
性黒鉛1〜30重量部を含有する難燃性ポリオレフィン
系樹脂組成物」が提案されている。
場合、経済的効果、ハンドリング性、ポリオレフィン系
樹脂に対する分散性等の観点から、一般的に、ポリオレ
フィン系樹脂に難燃剤が高充填された所謂マスターバッ
チを使用する方法が一般的に行われている。
く、従来の難燃性組成物は、ポリオレフィン系樹脂10
0重量部に対する難燃剤の充填量が200重量部以下と
少ないため、マスターバッチとしてはその経済的効果が
乏しく、逆にポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
200重量部以上の難燃剤を含有する従来の難燃性組成
物は物性が著しく劣るため、マスターバッチとして使用
する時のペレットの形状保持が困難となる等の問題点が
あった。
問題点を解決するため、ペレットの形状保持性、難燃化
効果、経済的効果、ハンドリング性等に優れ、マスター
バッチとして好適に用いられる難燃性樹脂組成物、及
び、該難燃性樹脂組成物を用いて、良好な成形加工性を
有し、且つ、難燃性、剛性、耐衝撃性等に優れる成形体
を得るに適した難燃性樹脂組成物の製造方法を提供する
ことを課題とする。
下、「第1発明」と記す)による難燃性樹脂組成物は、
分子量分布(Mw/Mn)が1.0〜3.5であるポリ
エチレン系樹脂100重量部に対し、難燃剤200〜9
00重量部が含有されていることを特徴とする。
明」と記す)による難燃性樹脂組成物は、上記第1発明
による難燃性樹脂組成物において、ポリエチレン系樹脂
が、エチレンとエチレン以外の少なくとも1種のα−オ
レフィンとの共重合体であり、上記共重合体は4価の遷
移金属を含むメタロセン化合物を重合触媒として得られ
るものであることを特徴とする。
発明」と記す)による難燃性樹脂組成物は、クロス分別
クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以下での溶出
量が10〜60重量%であり、0℃を超え90℃未満で
の溶出量が10〜85重量%であり、90℃以上での溶
出量が5〜50重量%であるポリプロピレン系樹脂10
0重量部に対し、難燃剤200〜900重量部が含有さ
れていることを特徴とする。
明」と記す)による難燃性樹脂組成物は、上記第3発明
による難燃性樹脂組成物において、ポリプロピレン系樹
脂が、プロピレンとプロピレン以外の少なくとも1種の
α−オレフィンとの共重合体であり、上記共重合体は2
段以上の多段重合により重合されるものであって、該多
段重合の第1段目でプロピレンが重合されて得られるも
のであることを特徴とする。
5発明」と記す)による難燃性樹脂組成物は、上記第1
発明〜第4発明のいずれかによる難燃性樹脂組成物にお
いて、難燃剤が、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤及び
熱膨張性黒鉛から成る群より選択される少なくとも1種
を含有することを特徴とする。
と記す)による難燃性樹脂組成物の製造方法は、第1発
明〜第5発明のいずれかによる難燃性樹脂組成物を予め
混合一体化する第1の工程、及び、第1の工程によって
得られる難燃性樹脂組成物5〜80重量%とポリオレフ
ィン系樹脂95〜20重量%を混合一体化する第2の工
程からなることを特徴とする。
れるポリエチレン系樹脂としては、特に限定されるもの
ではないが、エチレンの単独重合体やエチレンとエチレ
ン以外の少なくとも1種のα−オレフィンとの共重合体
等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に
用いられる。
は、上記ポリエチレン系樹脂の分子量分布(Mw/M
n)が1.0〜3.5であることが必要である。
(Mw/Mn)が1.0〜3.5と小さいので、均一な
結晶構造を有しており、難燃剤を高充填させても物性の
低下が少なく、形状保持性の優れるペレットをマスター
バッチとして得ることが可能となる。
w/Mn)が3.5を超えると、難燃剤を高充填させた
時の物性低下が著しくなり、ペレットの形状保持性が低
下するので、マスターバッチとして好適に用いることが
困難となる。
に限定されるものではないが、0.84〜0.90g/
cm3 であることが好ましい。
cm3 未満であると、ポリエチレン系樹脂そのものの強
度や剛性が低下するので、得られる難燃性樹脂組成物の
強度や剛性も不十分となり、逆にポリエチレン系樹脂の
密度が0.90g/cm3 を超えると、ポリエチレン系
樹脂の結晶性が高くなって伸び特性が低下するので、得
られる難燃性樹脂組成物の伸び特性も不十分となる。
フローレイト(MFR)は、特に限定されるものではな
いが、温度190℃、荷重2.16kgfの測定条件
で、0.1〜50g/10分であることが好ましい。
g/10分未満であると、難燃剤の分散性が低下し、逆
に上記MFRが50g/10分を超えると、得られる難
燃性樹脂組成物の伸び特性が低下する。
れる難燃剤としては、特に限定されるものではないが、
例えば、ハロゲン系難燃剤組成物、リン系難燃剤組成
物、熱膨張性黒鉛組成物、窒素系難燃剤組成物、金属水
酸化物系難燃剤組成物等が挙げられ、これらの1種もし
くは2種以上が好適に用いられる。
乗化剤、難燃助剤、炭化促進剤等の1種もしくは2種以
上が含有されていても良い。
は、前述したポリエチレン系樹脂100重量部に対し、
上記難燃剤200〜900重量部、好ましくは300〜
800重量部、が含有されていることが必要である。
難燃剤の含有量が200重量部未満であると、マスター
バッチとしての経済的効果が小さくなり、逆に900重
量部を超えると、ペレットとした時の形状保持性が低下
する。
は、上記第1発明による難燃性樹脂組成物において、ポ
リエチレン系樹脂が、エチレンとエチレン以外の少なく
とも1種のα−オレフィンとの共重合体であり、上記共
重合体は4価の遷移金属を含むメタロセン化合物を重合
触媒として得られるものであることを特徴とする。
は、特に限定されるものではないが、例えば、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等が
挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用い
られる。
も1種を共重合させる時に重合触媒として使用されるメ
タロセン化合物とは、4価の遷移金属に1個以上のシク
ロペンタジエン環、類縁体等がリガンド(配位子)とし
て存在する化合物の総称である。
れるものではないが、例えば、チタン、ジルコニウム、
ニッケル、パラジウム、ハフニウム、白金等が挙げら
れ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられ
る。
ものではないが、例えば、炭化水素基、置換炭化水素
基、炭化水素−置換メタロイド基等により置換されたシ
クロペンタジエン環;シクロペンタジエニルオリゴマー
環;インデニル環;炭化水素基、置換炭化水素基、炭化
水素−置換メタロイド基等により置換されたインデニル
環等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適
に用いられる。
縁体以外のリガンド(配位子)としては、特に限定され
るものではないが、例えば、塩素、臭素等の1価のアニ
オンリガンド;2価のアニオンキレートリガンド;炭化
水素基;アルコキシド;アリールアミド;アリールオキ
シド;アミド;アリールアミド;ホスフィド;アリール
ホスフィド;シリル基;置換シリル基等が挙げられ、こ
れらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
ものではないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル
基、イソブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、セチル基、2−エチルヘキシル基、フェ
ニル基等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が
好適に用いられる。
セン化合物としては、特に限定されるものではないが、
例えば、シクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメ
チルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウム
トリス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエニ
ル)チタニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチ
ルシクロペンタジエニル−t−ブチルアミドジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペン
タジエニル−t−ブチルアミドハフニウムジクロリド、
ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−p
−n−ブチルフェニルアミドジルコニウムクロリド、メ
チルフェニルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル
−t−ブチルアミドハフニウムジクロリド、インデニル
チタニウムトリス(ジメチルアミド)、インデニルチタ
ニウムトリス(ジエチルアミド)、インデニルチタニウ
ムトリス(ジ−n−プロピルアミド)、インデニルチタ
ニウムビス(ジ−n−ブチルアミド)(ジ−n−プロピ
ルアミド)等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以
上が好適に用いられる。
チレンとエチレン以外の少なくとも1種のα−オレフィ
ンとの共重合方法は特に限定されるものではなく、例え
ば、不活性媒体を用いる溶液重合法;実質的に不活性媒
体の存在しない塊状重合法、気相重合法等が挙げられ、
いずれの方法も好適に採用される。
はないが、−10℃から300℃が一般的であり、又、
共重合圧力は、特に限定されるものではないが、100
kg/cm2 が一般的である。
て第2発明で使用する4価の遷移金属を含むメタロセン
化合物に、共触媒として、例えば、メチルアルミノキサ
ン、ホウ素系化合物等を加えた触媒系で行うことが出来
る。
の割合は、特に限定されるものではないが、10〜10
0万モル倍であることが好ましい。
て製品化されたポリエチレン系樹脂としては、例えば、
商品名「AFFINITY」、「ENGAGE」(以
上、いずれもダウケミカル社製)や商品名「EXAC
T」(エクソンケミカル社製)等が挙げられ、これらの
1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
は、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0
℃以下での溶出量が10〜60重量%であり、0℃を超
え90℃未満での溶出量が10〜85重量%であり、9
0℃以上での溶出量が5〜50重量%であるポリプロピ
レン系樹脂100重量部に対し、難燃剤200〜900
重量部が含有されていることを特徴とする。
れるポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されるも
のではないが、プロピレンの単独重合体やプロピレンと
プロピレン以外の少なくとも1種のα−オレフィンとの
共重合体等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上
が好適に用いられる。上記単独重合体もしくは共重合体
は、ランダムポリマーであっても良いし、ブロックポリ
マーであっても良い。
は、上記ポリプロピレン系樹脂の溶出量が、クロス分別
クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以下での溶出
量が10〜60重量%であり、0℃を超え90℃未満で
の溶出量が10〜85重量%であり、90℃以上での溶
出量が5〜50重量%であることが必要である。
量の温度による差は、主として、ポリプロピレン系樹脂
の結晶性の差を示している。即ち、第3発明による難燃
性樹脂組成物に用いられるポリプロピレン系樹脂は、上
記の如く、広い結晶性分布を有するものであり、難燃剤
を高充填させても物性の低下が少なく、形状保持性の優
れるペレットをマスターバッチとして得ることが可能と
なる。
ン系樹脂の具体例としては、特に限定されるものではな
いが、アタクチックポリプロピレン樹脂や2段重合によ
り重合されたポリプロピレン−α−オレフィン共重合体
樹脂等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好
適に用いられる。
量の測定方法は、ポリプロピレン系樹脂を該ポリプロピ
レン系樹脂が完全に溶解する温度のo−ジクロロベンゼ
ンに溶解した後、この溶液を一定速度で冷却し、予め用
意しておいた不活性担体表面に薄いポリマー相を結晶性
の高い順及び分子量の大きい順に生成させる。次いで、
温度を連続的もしくは段階的に上げ、所定温度範囲毎に
順次溶出した成分の濃度を検出し、組成分布(結晶性分
布)を測定する「温度上昇分離分別」と共に、その成分
の分子量及びその分布を高温GPCにより測定すること
により行われる。
的に述べると、先ず、ポリプロピレン系樹脂を該ポリプ
ロピレン系樹脂が完全に溶解する温度のo−ジクロロベ
ンゼンに完全に溶解させた後、シリコン系の担体の存在
下で0℃まで24時間かけて冷却した。0℃において析
出せず、溶液内に残っているポリマーについては0℃以
下での溶出分として溶出量と分子量を測定した。又、ポ
リマーが表層に析出した担体には、o−ジクロロベンゼ
ンを流しながら2℃/分の速度でポリプロピレン系樹脂
が完全に溶解する温度まで昇温し、各温度での当該ポリ
マーの溶出分を2℃毎に溶出量として測定し、各温度毎
の分子量、分子量分布を同時に測定した。第3発明で特
定しているポリプロピレン系樹脂の溶出量は上記方法に
よって求めたものである。
れるポリプロピレン系樹脂は、上述した方法で測定した
全溶出量の内、0℃以下での溶出量が10〜60重量%
であり、0℃を超え90℃未満での溶出量が10〜85
重量%であり、90℃以上での溶出量が5〜50重量%
である。
10重量%未満であると、ポリプロピレン系樹脂の柔軟
性が乏しくなるので、難燃剤を高充填することが困難と
なり、逆に0℃以下での溶出量が60重量%を超える
と、ポリプロピレン系樹脂が柔軟になり過ぎて、ハンド
リング性が低下する。
出量が5重量%未満であると、得られる難燃性樹脂組成
物を用いた成形体の耐熱性が乏しくなり、逆に90℃以
上での溶出量が50重量%を超えると、ポリプロピレン
系樹脂が硬くなり過ぎて、難燃剤を高充填することが困
難となる。
系樹脂のDSC融解熱量が40J/g以下であることが
好ましい。上記DSC融解熱量が40J/gを超える
と、ポリプロピレン系樹脂の柔軟性が乏しくなり、難燃
剤を高充填することが困難となる。上記DSC融解熱量
は、例えば、「DSC220C」(セイコー電子社製)
等を用いて測定することが出来る。
れる難燃剤としては、特に限定されるものではないが、
第1発明による難燃性樹脂組成物の場合と同様のハロゲ
ン系難燃剤組成物、リン系難燃剤組成物、熱膨張性黒鉛
組成物、窒素系難燃剤組成物、金属水酸化物系難燃剤組
成物等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好
適に用いられる。
1発明による難燃性樹脂組成物の場合と同様の相乗化
剤、難燃助剤、炭化促進剤等の1種もしくは2種以上が
含有されていても良い。
は、前述したポリプロピレン系樹脂100重量部に対
し、上記難燃剤200〜900重量部、好ましくは30
0〜800重量部、が含有されていることが必要であ
る。
る難燃剤の含有量が200重量部未満であると、マスタ
ーバッチとしての経済的効果が小さくなり、逆に900
重量部を超えると、ペレットとした時の形状保持性が低
下する。
は、上記第3発明による難燃性樹脂組成物において、ポ
リプロピレン系樹脂が、プロピレンとプロピレン以外の
少なくとも1種のα−オレフィンとの共重合体であり、
上記共重合体は2段以上の多段重合により重合されるも
のであって、該多段重合の第1段目でプロピレンが重合
されて得られるものであることを特徴とする。
ては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等が
挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用い
られる。
1種のα−オレフィンとの共重合体の具体例としては、
特に限定されるものではないが、プロピレン/エチレン
共重合体、プロピレン/1−ブテン共重合体、プロピレ
ン/4−メチル−1−ペンテン共重合体等の2元共重合
体;プロピレン/エチレン/1−ブテン共重合体、プロ
ピレン/1−ブテン/4−メチル−1−ペンテン共重合
体等の3元共重合体等が挙げられ、これらの1種もしく
は2種以上が好適に用いられる。
とも1種のα−オレフィンとの共重合体は、2段以上の
多段重合により重合されるものであって、例えば、チタ
ン化合物及び有機アルミニウム化合物触媒の存在下にお
いて、先ずプロピレンもしくはプロピレンとプロピレン
以外のα−オレフィンとを多段重合の第1段目で予備重
合し、次いで第2段目以降において、生成したチタン含
有ポリオレフィンと有機アルミニウム化合物触媒の存在
下で、プロピレンとエチレン及び/又はエチレン以外の
α−オレフィンとを共重合させて得られるものであるこ
とを特徴とするプロピレン−エチレン共重合体、エチレ
ン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−エチレン−
α−オレフィン共重合体等であり、第1段目で生成した
チタン含有ポリオレフィンは、例えば、プロピレン単独
重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−
エチレン以外のα−オレフィン共重合体等であって良
い。
法として、例えば、特開平4−224809号公報に記
載された方法が挙げられる。上記製造方法では、チタン
化合物として、例えば三塩化チタンと塩化マグネシウム
を共粉砕し、オルトチタン酸n−ブチル、2−エチル−
ヘキサノール、p−トルイル酸エチル、四塩化ケイ素、
フタル酸ジイソブチルなどで処理した球状で平均粒子径
15μmの固体触媒を用い、有機アルミニウム化合物と
して、例えばトリエチルアルミニウムなどのアルキルア
ルミニウムを用い、さらに重合層において電子供与体と
してジフェニルジメトキシシラン等のケイ素化合物を添
加したり、さらにヨウ化エチル等のヨウ素化合物等を添
加している。上記製造方法の最大の特徴は、重合が1回
で終了するのではなく多段重合であることである。この
ことにより、重合時に複数の種類のポリマーを連続的に
生成させることが可能となり、通常のポリマーブレンド
とは全く異なる、分子レベルでのブレンドタイプの共重
合体を得ることが出来る。
ポリプロピレン系樹脂は、結晶部と非結晶部が非常に微
細に分散されており、通常のポリマーブレンドでは達成
されないレベルまで容易に分散することが出来る。この
微分散構造は、本発明でいう難燃剤の高充填に非常に好
適な性質である。即ち、難燃剤を添加してゆけばゆくほ
ど難燃剤と難燃剤を結ぶバインダーの役目を担うポリプ
ロピレン系樹脂の断面積は小さくなってゆくが、この際
大きな分散構造を有するポリプロピレン系樹脂は、樹脂
の非常に細い部分で不均一状態になり、弱い部分からの
破断が発生しやすくなるので、難燃剤を高充填すること
が困難となる。
のブレンドが行われた微分散構造を有するポリプロピレ
ン系樹脂を用いれば、難燃剤を高充填させても不均一状
態とはならず、平均的な強度を発揮するので、ペレット
とした時の形状保持性にも優れ、マスターバッチとして
好適な難燃性樹脂組成物を得ることが出来る。
レン系樹脂の具体例としては、商品名「PER」(トク
ヤマ社製)、商品名「キャタロイ」(ハイモント社製)
等が挙げられ、いずれも好適に用いられる。
は、上述した第1発明〜第4発明による難燃性樹脂組成
物において、難燃剤が、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃
剤及び熱膨張性黒鉛から成る群より選択される少なくと
も1種を含有することを特徴とする。
されるものではないが、例えば、パークロロペンタシク
ロデカン、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエ
ン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモビフェニル、
ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジフェニルエー
テル、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモ
ジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモフェノキシ)
エタン、エチレンビス−(テトラブロモフタルイミ
ド)、テトラブロモビスフェノールA等の低分子臭素含
有化合物;臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ化
合物、臭素化フェノキシ化合物、ポリ(臭素化ベンジル
アクリレート)、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素
化ビスフェノールA/塩素化シアヌル/臭素化フェノー
ル縮合物、臭素化ポリスチレン等のハロゲン化されたポ
リマーやオリゴマー等が挙げられ、これらの1種もしく
は2種以上が好適に用いられる。
て酸化アンチモン類が併用されるのが好ましい。酸化ア
ンチモン類としては、特に限定されるものではないが、
例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が挙げ
られ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられ
る。
は、特に限定されるものではないが、ハロゲン系難燃剤
100重量部に対して、酸化アンチモン系難燃助剤1〜
200重量部であることが好ましく、20〜100重量
部であることがより好ましいが、なかでもハロゲン系難
燃剤のハロゲン原子2〜5個当たり、アンチモン原子1
個の割合で添加するのが特に好ましい。
されるものではないが、一般式(1)で示されるリン化
合物及び/又はポリリン酸アンモニウム等が挙げられ、
これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
鎖状もしくは分岐状アルキル基又は炭素数6〜16のア
リール基を表し、R2 は水素原子、炭素数1〜16の直
鎖状もしくは分岐状アルキル基、アルコキシ基、炭素数
6〜16のアリール基又はアリーロキシ基を表す)
しは、特に限定されるものではないが、例えば、メチル
ホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホスホ
ン酸ジエチル、エチルホスホン酸、プロピルホスホン
酸、ブチルホスホン酸、2−メチルプロピルホスホン
酸、t−ブチルホスホン酸、2,3−ジメチルブチルホ
スホン酸、オクチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、
ジオクチルフェニルホスホネート、ジメチルホスフィン
酸、メチルエチルホスフィン酸、メチルプロピルホスフ
ィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオクチルホスフィン
酸、フェニルホスフィン酸、ジエチルフェニルホスフィ
ン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(4−メトキシフ
ェニル)ホスフィン酸等が挙げられ、これらの1種もし
くは2種以上が好適に用いられる。
(NH4 PO3 )n で示されるものであって、易流動性
の粉末状で水に難溶性のものが好ましく、なかでも式
中、n=10〜1000のものがポリエチレン系樹脂も
しくはポリプロピレン系樹脂(以下、単に「ポリオレフ
ィン系樹脂」と記す)に対する分散性に優れるのでより
好ましい。又、上記ポリリン酸アンモニウムは、各種表
面処理によりポリオレフィン系樹脂への分散性や耐水溶
性等が向上されたものが特に好ましい。
剤、炭化促進剤等が添加されていても良い。
のではないが、尿素、尿酸、チオ尿素、ビウレット、ア
デニン、グアニン、2,4,6−トリアミノピリジン、
メラミン、シアヌル酸、イソシアヌル酸及びそれらの誘
導体等の窒素化合物;ペンタエリスリトール、ジペンタ
エリスリトール、トリペンタエリスリトール、アラビト
ール、ソルビトール、イノシトール、レゾルシノール等
の水酸基含有化合物等が挙げられ、これらの1種もしく
は2種以上が好適に用いられる。
のではないが、二酸化ケイ素等の無機酸化物や炭酸カル
シウム等の無機塩等が挙げられ、これらの1種もしくは
2種以上が好適に用いられる。
ものではないが、カーボンブラック等が挙げられ、好適
に用いられる。
は、それぞれ単独で用いられても良く、2種類以上が併
用されても良い。
れるものではないが、天然鱗片状グラファイト、熱分解
グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を濃硫
酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と濃硝酸、過塩素酸、過
塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素
等の強酸化剤で処理してグラファイト層間化合物を生成
させたものであって、炭素の層状構造を維持したままの
結晶化合物であり、第1発明〜第5発明においては、上
記のように処理して得られた熱膨張性黒鉛を、アンモニ
ア、脂肪族低級アミン、アルカリ土類金属化合物等で中
和して用いることが好ましい。
れぞれ単独でポリオレフィン系樹脂に含有させても良い
し、2種以上を併用してポリオレフィン系樹脂に含有さ
せても良い。又、2種以上を併用する場合、ハロゲン系
難燃剤とリン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤と熱膨張性黒
鉛、リン系難燃剤と熱膨張性黒鉛、ハロゲン系難燃剤と
リン系難燃剤と熱膨張性黒鉛等の組合せで予め混合物と
した状態でポリオレフィン系樹脂に含有させても良い。
リン系難燃剤と熱膨張性黒鉛の混合物を用いると、それ
ぞれ単独で用いる場合より優れた難燃化効果を得ること
が出来る。
物に用いられる難燃剤は、シラン系、チタネート系、ア
ルミネート系、ジルコアルミニウム系、リン酸系、カル
ボン酸系、脂肪酸系、油脂、ワックス、界面活性剤等の
カップリング剤や表面処理剤等の1種もしくは2種以上
で表面処理が施されていても良い。
組成物には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要
に応じて、酸化防止剤、安定剤、顔料、染料、防曇剤、
帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、シラン化合
物等の分散剤、無機充填剤等の各種添加剤の1種もしく
は2種以上が含有されていても良い。
化を防ぐものなら良く、特に限定されるものではない
が、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止
剤、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等が挙げら
れ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられ
る。
物の作製方法は、特に限定されるものではなく、一軸押
出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、混練ロール、
ブラベンダー、プラストグラフ、ニーダー等の装置を用
い、ポリエチレン系樹脂もしくはポリプロピレン系樹脂
と難燃剤、及び、必要に応じて含有させる各種添加剤等
を均一に溶融混合すれば良い。
組成物をマスターバッチとして用いる場合の使用方法
は、特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブテン等のようなオレフィンモノマー
の単独重合体やエチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル
共重合体等のようなオレフィンモノマーとオレフィンモ
ノマーもしくはオレフィンモノマー以外の重合性モノマ
ーとの共重合体等のポリオレフィン系樹脂に対し、上記
ポリオレフィン系樹脂に所望の難燃性を付与し得る量の
難燃性樹脂組成物を添加し、均一に混合一体化すれば良
い。
法は、第1発明〜第5発明のいずれかによる難燃性樹脂
組成物を予め混合一体化する第1の工程、及び、第1の
工程によって得られる難燃性樹脂組成物5〜80重量%
とポリオレフィン系樹脂95〜20重量%を混合一体化
する第2の工程からなる。
物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用さ
れても良い。
法に用いられるポリオレフィン系樹脂としては、特に限
定されるものではないが、例えば、高密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、シロキサン変性の水架橋可能なポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリイ
ソブチレン、ポリ−4−メチルペンテン−1等のオレフ
ィンモノマーの単独重合体;エチレン−プロピレンブロ
ック共重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体
等のオレフィンモノマー同士の共重合体;エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エ
チレン−(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、エチレ
ン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−アク
リルアミド共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合
体、エチレン−プロピレン−ジエン化合物共重合体、ア
イオノマー樹脂等のオレフィンモノマーとオレフィンモ
ノマー以外の重合性モノマーとの共重合体等が挙げら
れ、好適に用いられる。
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
法において、第1発明〜第5発明による難燃性樹脂組成
物の含有量が5重量%未満であるか、もしくは、上記ポ
リオレフィン系樹脂の含有量が95重量%を超えると、
得られる難燃性樹脂組成物の難燃性や耐衝撃性等が低下
し、逆に第1発明〜第5発明による難燃性樹脂組成物の
含有量が80重量%を超えるか、もしくは、上記ポリオ
レフィン系樹脂の含有量が20重量%未満であると、得
られる難燃性樹脂組成物の成形性や剛性等が低下する。
性樹脂組成物を予め混合一体化する第1の工程の方法
は、特に限定されるものではなく、例えば、一軸押出
機、二軸押出機、バンバリーミキサー、混練ロール、ブ
ラベンダー、プラストグラフ、ニーダー等の装置を用
い、ポリエチレン系樹脂もしくはポリプロピレン系樹脂
と難燃剤の所定量、及び、必要に応じて含有させる各種
添加剤等を均一に溶融混合し、一体化すれば良い。
物5〜80重量%とポリオレフィン系樹脂95〜20重
量%とを混合一体化する第2の工程の方法は、特に限定
されるものではなく、例えば、上記第1の工程の場合と
同様の装置を用い、難燃性樹脂組成物とポリオレフィン
系樹脂の所定量、及び、必要に応じて含有させる各種添
加剤等を均一に溶融混合し、一体化すれば良い。
工程で得られる難燃性樹脂組成物とポリオレフィン系樹
脂の所定量、及び、必要に応じて含有させる各種添加剤
等を予めドライブレンドした後、そのまま射出成形や押
出成形等の成形を行う方法を採っても良い。
布が小さく均一な結晶構造を有するポリエチレン系樹脂
100重量部に対し、難燃剤が200〜900重量部と
高充填されているので、ペレット化された時の形状保持
性、難燃化効果、経済的効果、ハンドリング性等、難燃
性マスターバッチとして必要な諸性能に優れる。
上記第1発明による難燃性樹脂組成物において、ポリエ
チレン系樹脂として、4価の遷移金属を含むメタロセン
化合物を重合触媒として得られる、エチレンとα−オレ
フィンとの共重合体を用いるので、難燃性マスターバッ
チとして必要な上記諸性能により優れる。
性分布の広いポリプロピレン系樹脂100重量部に対
し、難燃剤が200〜900重量部と高充填されている
ので、ペレット化された時の形状保持性、難燃化効果、
経済的効果、ハンドリング性等、難燃性マスターバッチ
として必要な諸性能に優れる。
上記第3発明による難燃性樹脂組成物において、ポリプ
ロピレン系樹脂として、多段重合の第1段目でプロピレ
ンが重合され、分子レベルでのブレンドが行われた微分
散構造を有する、プロピレンとα−オレフィンとの共重
合体を用いるので、難燃性マスターバッチとして必要な
上記諸性能により優れる。
第1発明〜第4発明のいずれかによる難燃性樹脂組成物
において、難燃剤として、ハロゲン系難燃剤、リン系難
燃剤及び熱膨張性黒鉛から成る群より選択される少なく
とも1種を用いるので、一段と優れた難燃化効果や経済
的効果を発揮する。
法によれば、第1発明〜第5発明のいずれかによる難燃
性樹脂組成物を予め混合一体化してマスターバッチとす
る第1の工程を経た後、ポリオレフィン系樹脂と混合一
体化する第2の工程を行うので、均質な性能の難燃性樹
脂組成物を作業性良く簡便に得ることが出来、この難燃
性樹脂組成物から成形加工性が良好であり、且つ、優れ
た難燃性、剛性、耐衝撃性を有する成形体を得ることが
出来る。
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「重量
部」を意味し、「%」は「重量%」を意味する。
エチレン系樹脂を表1に示し、ポリプロピレン系樹脂を
表2に示す。
難燃剤及び難燃助剤を以下に列挙する。 〔難燃剤〕 a.デカブロモジフェニルエーテル(和光純薬工業社
製) b.パークロロペンタシクロデカン(和光純薬工業社
製) c.t−ブチルホスホン酸(和光純薬工業社製) d.フェニルホスフィン酸(和光純薬工業社製) e.商品名「AP−462」(ポリリン酸アンモニウ
ム、ヘキスト社製) f.商品名「AP−745」(ポリリン酸アンモニウム
+イソシアヌル酸誘導体、ヘキスト社製) g.商品名「GREP−EG」(熱膨張性黒鉛、東ソー
社製) h.商品名「GREP−AP」(ポリリン酸アンモニウ
ム+熱膨張性黒鉛、東ソー社製) 〔難燃助剤〕 i.三酸化アンチモン(和光純薬工業社製)
ーバッチ用ペレットの作製 表3に示すように、ポリエチレン系樹脂として「EG8
150」100部、難燃剤としてデカブロモジフェニル
エーテル510部、及び、難燃助剤として三酸化アンチ
モン340部を、ホットカット式ペレタイザー付きラボ
プラストミル(「ラボプラストミル100C100」+
「混練ペレットミキサーD500E」、東洋精機社製)
中に投入し、溶融混合した後、冷却、ペレット化を行っ
て、マスターバッチ用ペレットを得た。
で観察し、下記判定基準でペレットの形状保持性を評価
した。その結果は表1に示すとおりであった。 〔判定基準〕 ○‥‥‥ペレット形状が保持されているもの ×‥‥‥ペレット形状が保持されず、粉体状になってい
るもの
3に示す配合組成で、実施例1と同様にして、11種類
の難燃性樹脂組成物及びマスターバッチ用ペレットを得
た。得られた11種類のペレットの形状保持性を実施例
1と同様にして評価した。その結果は表3に示すとおり
であった。
5)表4に示す配合組成で、実施例1と同様にして、1
1種類の難燃性樹脂組成物及びマスターバッチ用ペレッ
トを得た。得られた11種類のペレットの形状保持性を
実施例1と同様にして評価した。その結果は表4に示す
とおりであった。
〜18の難燃性樹脂組成物は、難燃剤が500〜850
重量部と高充填量であっても、良好な形状保持性を有す
るマスターバッチペレットを作製することが出来た。
成物は、難燃剤が200重量部と低充填量であっても、
マスターバッチ用ペレットを作製することが出来なかっ
た。
剤「AP−745」300部をニーダー混練機で均一に
混合一体化した後、単軸押出機で押出し、ホットカット
装置にてペレット化を行って、難燃性樹脂組成物のマス
ターバッチ用ペレットを得た。次いで、上記で得られた
マスターバッチ用ペレット20部及びエチレン−プロピ
レンブロック共重合体(商品名「MS784」、トクヤ
マ社製)80部をドライブレンドした後、射出成形機
(能力75ton、日本製鋼所社製)を用いて射出成形
し、難燃性のポリオレフィン系樹脂成形体を得た。
ット衝撃値、酸素指数)を以下の方法で評価した。そ
の結果は表5に示すとおりであった。尚、評価は、特に
記載の無い限り、23℃−65%RHの雰囲気下で行っ
た。
質プラスチックの曲げ試験方法」に準拠して、曲げ速度
2mm/分で曲げ弾性率(kgf/cm2 )を測定し
た。
0「硬質プラスチックのアイゾット衝撃試験方法」に準
拠して、アイゾット衝撃値(kgf・cm/cm2 )を
測定した。尚、試験片のVカットはノッチングカッター
で切削加工した。
指数法による高分子材料の燃焼試験方法」に準拠して、
酸素指数を測定した。
8)表5に示す配合組成で、実施例19と同様にして、
13種類のマスターバッチ用ペレット及びポリオレフィ
ン系樹脂成形体を得た。使用したポリエチレン系樹脂と
難燃剤は上述のとおりであり、又、ポリオレフィン系樹
脂としては、以下のものを使用した。 〔ポリオレフィン系樹脂〕 イ.商品名「MS784」(エチレン−プロピレンブロ
ック共重合体、トクヤマ社製) ロ.商品名「Hizex2100jh」(高密度ポリエ
チレン樹脂、三井石油化学工業社製)
実施例19と同様にして評価した。その結果は表5に示
すとおりであった。
例19と同様にしてマスターバッチ用ペレットの作製を
行ったが、混練が困難で良好なペレットを得ることが出
来ず、次の工程には進まなかった。
の難燃性樹脂組成物から得られた成形体は、曲げ弾性
率、耐衝撃性及び難燃性のいずれにも優れていた。
難燃性マスターバッチの含有量が5重量%未満である比
較例6の難燃性樹脂組成物から得られた成形体は、難燃
性が悪く、耐衝撃性もやや劣った。
スターバッチの含有量が80重量%を超える比較例7の
難燃性樹脂組成物から得られた成形体は、曲げ弾性率が
極端に低く、剛性に欠けた。
に対する難燃剤の含有量が200重量部未満である比較
例8の難燃性マスターバッチはそれ自体の難燃性が不十
分であった。
部に対する難燃剤の含有量が900重量部を超える比較
例9の難燃性マスターバッチは、ペレット化が出来なか
った。
による難燃性樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂に対
し難燃剤を高充填しているにもかかわらず、優れたペレ
ットの形状保持性を発揮する。従って、難燃化効果、経
済的効果、ハンドリング性等に優れるものであり、難燃
性マスターバッチ用として各種用途に好適に用いられ
る。
性能の難燃性樹脂組成物を簡便に得ることが出来、この
難燃性樹脂組成物は、成形加工性が良好であり、且つ、
優れた剛性、耐衝撃性、難燃性等を発揮する成形体を得
ることが出来るので、難燃性の成形原料として各種用途
に好適に用いられる。
Claims (6)
- 【請求項1】 分子量分布(Mw/Mn)が1.0〜
3.5であるポリエチレン系樹脂100重量部に対し、
難燃剤200〜900重量部が含有されていることを特
徴とする難燃性樹脂組成物。 - 【請求項2】 ポリエチレン系樹脂が、エチレンとエチ
レン以外の少なくとも1種のα−オレフィンとの共重合
体であり、上記共重合体は4価の遷移金属を含むメタロ
セン化合物を重合触媒として得られるものであることを
特徴とする請求項1記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項3】 クロス分別クロマトグラフによる全溶出
量の内、0℃以下での溶出量が10〜60重量%であ
り、0℃を超え90℃未満での溶出量が10〜85重量
%であり、90℃以上での溶出量が5〜50重量%であ
るポリプロピレン系樹脂100重量部に対し、難燃剤2
00〜900重量部が含有されていることを特徴とする
難燃性樹脂組成物。 - 【請求項4】 ポリプロピレン系樹脂が、プロピレンと
プロピレン以外の少なくとも1種のα−オレフィンとの
共重合体であり、上記共重合体は2段以上の多段重合に
より重合されるものであって、該多段重合の第1段目で
プロピレンが重合されて得られるものであることを特徴
とする請求項3記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項5】 難燃剤が、ハロゲン系難燃剤、リン系難
燃剤及び熱膨張性黒鉛から成る群より選択される少なく
とも1種を含有することを特徴とする請求項1〜請求項
4のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
難燃性樹脂組成物を予め混合一体化する第1の工程、及
び、第1の工程によって得られる難燃性樹脂組成物5〜
80重量%とポリオレフィン系樹脂95〜20重量%を
混合一体化する第2の工程からなることを特徴とする難
燃性樹脂組成物の製造方法。
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