JP2009035581A - 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリプロピレン樹脂の基本物性である強度物性を保持しながら、難燃性、外観等、耐金属腐食性に優れ、しかも有毒ガスや腐食性ガスが少なく、かつ少ない配合量で優れた難燃性を有するリン酸塩系難燃剤を配合してなる難燃性ポリプロピレン樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】MFRが0.1〜80g/10分、アイソタクチックペンタッド分率が0.97以上の結晶性ポリプロピレン樹脂(A)100重量部に対して、リン酸塩系難燃剤(B)20〜50重量部及び分解開始温度が200〜270℃の炭酸金属塩(C)0.05〜0.8重量部を含むことを特徴とする難燃性ポリプロピレン樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】MFRが0.1〜80g/10分、アイソタクチックペンタッド分率が0.97以上の結晶性ポリプロピレン樹脂(A)100重量部に対して、リン酸塩系難燃剤(B)20〜50重量部及び分解開始温度が200〜270℃の炭酸金属塩(C)0.05〜0.8重量部を含むことを特徴とする難燃性ポリプロピレン樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、難燃性ポリプロピレン樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、ポリプロピレン樹脂の基本物性である強度物性を保持しながら、難燃性、外観等、耐金属腐食性に優れ、しかも有毒ガスや腐食性ガスが少なく、かつ少ない配合量で優れた難燃性を有するリン酸塩系難燃剤を配合してなる難燃性ポリプロピレン樹脂組成物に関する。
ポリプロピレン系樹脂は、機械的性質、電気的]性質、耐薬品性、加工性に優れ、環境に優しい特性などを有しているため、射出成形品、中空成形品、フイルム、シート、繊維等々に加工され各種用途に幅広く使用されている。しかしながら、ポリプロピレン系樹脂は、極めて燃えやすい欠点を有している。
このため、難燃剤を添加してプロピレン系樹脂を燃えにくくする次のような方法が試みられている。プロピレン系樹脂の難燃化には、難燃剤としてハロゲン系化合物および難燃助剤としてアンチモン化合物を用いてプロピレン樹脂に混練する方法が従来から行なわれ、最も一般的に用いられている。しかしながら、このような難燃化方法により得られるポリプロピレン系樹脂組成物は、成形時にハロゲン化水素などの腐食性ガスを発生するという欠点を有している。
一方、腐食性ガスの発生を抑えた、ハロゲン系難燃剤を用いない方法としては、水酸化マグネシウムなどの金属水和物を用いる方法がある(特許文献1)。金属水和物はハロゲン系難燃剤と比べて難燃効果が低い為、十分な難燃性を付与するためには多量の添加を必要としている。このため得られるプロピレン系難燃組成物の成形品は、比重が大きく、また機械的物性も欠点が多い。
また、他の難燃化方法としてポリプロピレン系樹脂に赤燐を用いる方法、膨張黒鉛を用いる方法、ポリリン酸アンモニウムを用いるとともにメラミン、ペンタエリスリトール等の相乗化剤の組合せを用いる方法(特許文献2)、ポリリン酸アンモニウムと窒素含有環状化合物とを用いる方法(特許文献3)など各種検討がなされている。
しかしながら、これらの方法でも難燃性が充分でなく難燃剤を多量に添加しなければならず、しかも、これらの方法で得られるポリプロピレン系樹脂組成物は、臭いが強い、表面外観が悪い等々の欠点を有しており、これらの問題点を解消した難燃性ポリプロピレン系樹脂組成物の開発が望まれている。
特開昭61−36343号公報
特開平6−184374号公報
特開11−199722号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、ポリプロピレン樹脂の基本物性である強度物性を保持しながら、難燃性、外観等、耐金属腐食性に優れ、しかも有毒ガスや腐食性ガスが少なく、かつ少ない配合量で優れた難燃性を有するリン酸塩系難燃剤を配合してなる難燃性ポリプロピレン樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、結晶性ポリプロピレン樹脂に対して、リン酸塩系難燃剤と特定の分解開始温度の炭酸金属塩とを、特定の割合で添加し、さらに所望に応じて特定量のテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)や金属酸化物を配合した後、それを複合化溶融混練したところ、難燃性、耐腐食性、剛性、外観等に優れたリン系難燃性ポリプロピレン系樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、MFRが0.1〜80g/10分、アイソタクチックペンタッド分率が0.97以上の結晶性ポリプロピレン樹脂(A)100重量部に対して、リン酸塩系難燃剤(B)20〜50重量部及び分解開始温度が200〜270℃の炭酸金属塩(C)0.05〜0.8重量部を含むことを特徴とする難燃性ポリプロピレン樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、結晶性ポリプロピレン樹脂(A)のメルトフローレート(MFR)が、5〜60g/10分であることを特徴とする難燃性ポリプロピレン樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、炭酸金属塩(B)は、炭酸マグネシウムであることを特徴とする難燃性ポリプロピレン樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、さらに、テトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)(D)0.01〜1重量部を含むことを特徴とする難燃性ポリプロピレン樹脂組成物が提供される。
さらにまた、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、さらに、金属酸化物(E)0.05〜5重量部を含むことを特徴とする難燃性ポリプロピレン樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第5の発明において、金属酸化物(E)は、酸化亜鉛であることを特徴とする難燃性ポリプロピレン樹脂組成物が提供される。
本発明によれば、優れた機械的強度、成形性、耐金属腐食性に加えて、優れた難燃性を有するポリプロピレン樹脂組成物が得られる。また、難燃剤として、塩素及び臭素含有化合物を使用していないので環境負荷が小さい。このため、本発明のポリプロピレン樹脂組成物の使用範囲は広く、その工業的な意義は非常に大きい。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、結晶性ポリプロピレン樹脂(A)に対して、必須成分として、特定量のリン酸塩系難燃剤(B)及び炭酸金属塩(C)を、さらに任意成分として、特定量のテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)(D)や金属酸化物(E)を配合することを特徴とする。
以下、本発明に用いられる必須成分(A)〜(C)や任意成分(D)〜(F)、およびそれらの成分を配合してなるポリプロピレン樹脂組成物の製造方法等について、項目毎に詳細に説明する。
以下、本発明に用いられる必須成分(A)〜(C)や任意成分(D)〜(F)、およびそれらの成分を配合してなるポリプロピレン樹脂組成物の製造方法等について、項目毎に詳細に説明する。
1.結晶性ポリプロピレン樹脂(A)
本発明に用いられるポリプロピレン樹脂(A)としては、プロピレン単独重合体、プロピレンを主成分とし該プロピレンとエチレンもしくは炭素数4以上のα―オレフィンとのランダム共重合体、結晶性ポリプロピレンとプロピレンエチレンのゴム状共重合体からなるいわゆるプロピレンブロック共重合体、もしくはこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
本発明に用いられるポリプロピレン樹脂(A)としては、プロピレン単独重合体、プロピレンを主成分とし該プロピレンとエチレンもしくは炭素数4以上のα―オレフィンとのランダム共重合体、結晶性ポリプロピレンとプロピレンエチレンのゴム状共重合体からなるいわゆるプロピレンブロック共重合体、もしくはこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
本発明のポリプロピレン樹脂(A)のメルトフローレート(MFR)は、0.1〜80g/10分、好ましくは5〜60g/10分である。MFRが下限の0.1g/10分未満では、成形性が劣る。一方MFRが上限の80g/10分を越えると、燃焼時の張力が弱くドリップ性が劣る。なお、MFRはJIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値である。
本発明のポリプロピレン樹脂(A)は、アイソタクチックペンタッド分率が0.97以上、好ましくは0.98以上の高い立体規則性を有する。このようなポリプロピレン樹脂は、結晶性を有する。アイソタクチックペンタッド分率が下限の0.97未満では、燃焼時の張力が弱くドリップ性が劣る。なお、本発明においてアイソタクチックペンタッド分率は、結晶性ポリプロピレン樹脂が単独重合体、ランダム共重合体の場合は、そのものの値、ブロック共重合体の場合には結晶性ポリプロピレン部分の値である。
本発明でのアイソタクチックペンタッド分率([mmmm])とは、13C−NMRを使用する方法で測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック分率である(Macromolecules,6巻,925頁(1973年)参照)。換言すれば、アイソタクチックペンタッド分率は、プロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率である。ただし、ピークの帰属に関しては、Macromolecules,8巻、687頁(1975年)に記載の方法に基づいて行った。具体的な13C−NMRスペクトルのメチル炭素領域における全吸収ピーク中のケミカルシフトは、頭−尾結合しメチル分岐の方向が同一であるプロピレン単位5連鎖の第3単位目のメチル基を21.8ppmとして設定し、他の炭素ピークのケミカルシフトはこれを基準とし、[mmmm]ピークの強度分率としてアイソタクチックペンタッド単位を測定する。
詳しくは、下記の13C−NMRスペクトルの測定方法にしたがって測定した値である。13C−NMRスペクトルは、10mmφNMR用サンプル管の中で、ポリプロピレン試料約100mgを、2mlのオルトジクロロベンゼンと0.2mlのベンゼン−d6の混合溶媒に溶解させ、500MHzのNMR装置(Varian社製、Inova500)を用いて、共鳴周波数125.7MHzで13C−NMRを測定した。
[mmmm]は0.97以上、好ましくは0.98以上である。0.97未満では、各種難燃剤を配合した際、剛性低下を引き起こし、十分な力学物性を保つことが出来ない。
[mmmm]は0.97以上、好ましくは0.98以上である。0.97未満では、各種難燃剤を配合した際、剛性低下を引き起こし、十分な力学物性を保つことが出来ない。
本発明のポリプロピレン樹脂(A)は、上記のMFRと[mmmm]が充足される限り、特にその製造法が限定されるものではないが、通常、チーグラー触媒、あるいはメタロセン触媒を用いて製造される。
チーグラー触媒としては、マグネシウム、チタン、ハロゲン、電子供与体を必須成分とする固体触媒成分と有機アルミニウム化合物を組合わせた高活性触媒が好ましい。
メタロセン触媒としては、ジルコニウム、ハフニウム、チタンなどの遷移金属にシクロペンタジエニル骨格を有する有機化合物およびハロゲン原子などが配位したメタロセン錯体と、アルモキサン化合物、イオン交換性珪酸塩、有機アルミニウム化合物などを組み合わせた触媒が有効である。
プロピレンと共重合させるコモノマーとしては、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1等が挙げられる。これらコモノマー成分は、0〜15重量%、好ましくは0〜10重量%である。これらのうち、特に好ましいものは、プロピレンとエチレン及び/又はブテン−1とのランダム共重合体である。
反応系中の各モノマーの量比は、経時的に一定である必要はなく、各モノマーを一定の混合比で供給することも便利であるし、供給するモノマーの混合比を経時的に変化させることも可能である。また、共重合反応比を考慮してモノマーのいずれかを分割添加することもできる。
重合様式は、触媒成分と各モノマーが効率よく接触するならば、あらゆる様式の方法を採用することができる。具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー法、不活性溶媒を実質的に用いずプロピレンを溶媒として用いるバルク法、溶液法あるいは実質的に液体溶媒を用いず各モノマーを実質的にガス状に保つ気相法を採用することができる。
また、連続重合、回分式重合のいずれを用いてもよい。スラリー重合の場合には、重合溶媒としてヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素の単独あるいは混合物を用いることができる。
重合条件としては、重合温度が−78〜160℃、好ましくは0〜150℃であり、そのときの分子量調節剤として補助的に水素を用いることができる。また、重合圧力は0〜90kg/cm2・G、好ましくは0〜60kg/cm2・G、特に好ましくは1〜50kg/cm2・Gである。
2.リン酸塩系難燃剤(B)
本発明に用いられるリン酸塩系難燃剤(B)としては、一般的にポリオレフィン用の難燃剤として用いられるものであれば、いずれも用いることができる。リン酸と含窒素塩基性化合物との塩、リン酸金属塩が挙げられる。含窒素塩基性化合物としては、アンモニア、アミノ基含有化合物、イミノ基含有化合物が挙げられる。
具体的に例示すれば、例えば、リン酸金属塩としては、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等が、また、リン酸と含窒素塩基性化合物との塩としては、ポリリン酸アンモニウム塩、ポリリン酸メラミン塩、ポリリン酸ピペラジン塩、オルトリン酸メラミン塩、オルトリン酸ピペラジン塩、ピロリン酸メラミン塩、ピロリン酸ピペラジン塩などが挙げられる。これらの中から一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。リン酸金属塩とリン酸と含窒素塩基性化合物との塩を組み合わせて用いてもよい。
中でもリン酸と含窒素塩基性化合物との塩が好ましく、リン酸とアミノ基含有化合物又はイミノ基含有化合物との塩が特に好ましい。
本発明に用いられるリン酸塩系難燃剤(B)としては、一般的にポリオレフィン用の難燃剤として用いられるものであれば、いずれも用いることができる。リン酸と含窒素塩基性化合物との塩、リン酸金属塩が挙げられる。含窒素塩基性化合物としては、アンモニア、アミノ基含有化合物、イミノ基含有化合物が挙げられる。
具体的に例示すれば、例えば、リン酸金属塩としては、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等が、また、リン酸と含窒素塩基性化合物との塩としては、ポリリン酸アンモニウム塩、ポリリン酸メラミン塩、ポリリン酸ピペラジン塩、オルトリン酸メラミン塩、オルトリン酸ピペラジン塩、ピロリン酸メラミン塩、ピロリン酸ピペラジン塩などが挙げられる。これらの中から一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。リン酸金属塩とリン酸と含窒素塩基性化合物との塩を組み合わせて用いてもよい。
中でもリン酸と含窒素塩基性化合物との塩が好ましく、リン酸とアミノ基含有化合物又はイミノ基含有化合物との塩が特に好ましい。
上記例示において、メラミン、ピペラジンの代わりに、N,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタン、エチレンジジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,7−ジアミノへプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9ージアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、trans−2,5−ジメチルピペラジン、1,4−ビス(2−アミノエチル)ピペラジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、アクリルグアナミン、2,4−ジアミノ−6−ノニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ハイドロキシ−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4,6−ジハイドロキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−エトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−プロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メルカプト−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4,6−ジメルカプト−1,3,5−トリアジン、アンメリン、ベンズグアナミン、アセトグアナミン、フタロジグアナミン、メラミンシアヌレート、ピロリン酸メラミン、ブチレンジグアナミン、ノルボルネンジグアナミン、メチレンジグアナミン、エチレンジメラミン、トリメチレンジメラミン、テトラメチレンジメラミン、ヘキサメチレンジメラミン、1,3−ヘキシレンジメランミン等を置き換えた化合物も同様に使用できる。市販品としては、旭電化社製・アデカスタブFP2000、アデカスタブFP2100、アデカスタブFP2200、クラリアント製・エクソリットAP750等が挙げられる。
本発明で使用されるリン酸塩化合物(B)の配合量は、ポリオレフィン樹脂100重量部に対し20〜50重量部、好ましくは20〜40重量部、さらに好ましく22〜30重量部である。配合量が20重量部未満では、十分な難燃効果が得られず、50重量部を超えて添加するとポリオレフィン樹脂の特性を低下させることとなるし、経済性につても不利となるので好ましくない。
3.炭酸金属塩(C)
本発明に用いられる炭酸金属塩(C)は、分解開始温度が200〜270℃であることが必要である。分解開始温度がこの範囲を外れる炭酸金属塩では、実用的なドリップ性、難燃性が得られない。このような炭酸金属塩としては、炭酸マグネシウム(分解開始温度210℃)、炭酸第一鉄(分解開始温度200℃)、炭酸ベリリウム(分解開始温度200℃)などが挙げられる。中でも炭酸マグネシウムが好ましい。
本発明において、分解開始温度とは、熱分解により二酸化炭素が発生し始める温度をいい、熱重量分析により求める値である。
すなわち、熱重量測定装置を用いて窒素雰囲気下、温度範囲40〜600℃、昇温速度20℃/分の条件で、次のような手順に従い測定する。
得られる温度−重量変化チャートを用いて、分解前の安定している領域ベースラインを引く一方、分解継続(重量減少)時のラインを引き、この交点を分解開始温度とする。
炭酸金属塩の平均粒子径としては、0.5〜30μmが好ましく、よりこのましくは1〜15μmである。平均粒径がこの範囲にあると、表面外観が良好な成形品が得られる。
本発明に用いられる炭酸金属塩(C)は、分解開始温度が200〜270℃であることが必要である。分解開始温度がこの範囲を外れる炭酸金属塩では、実用的なドリップ性、難燃性が得られない。このような炭酸金属塩としては、炭酸マグネシウム(分解開始温度210℃)、炭酸第一鉄(分解開始温度200℃)、炭酸ベリリウム(分解開始温度200℃)などが挙げられる。中でも炭酸マグネシウムが好ましい。
本発明において、分解開始温度とは、熱分解により二酸化炭素が発生し始める温度をいい、熱重量分析により求める値である。
すなわち、熱重量測定装置を用いて窒素雰囲気下、温度範囲40〜600℃、昇温速度20℃/分の条件で、次のような手順に従い測定する。
得られる温度−重量変化チャートを用いて、分解前の安定している領域ベースラインを引く一方、分解継続(重量減少)時のラインを引き、この交点を分解開始温度とする。
炭酸金属塩の平均粒子径としては、0.5〜30μmが好ましく、よりこのましくは1〜15μmである。平均粒径がこの範囲にあると、表面外観が良好な成形品が得られる。
本発明に用いられる炭酸金属塩の配合量は、ポリオレフィン樹脂100重量部に対し0.05〜0.8重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部である。配合量が0.05重量部未満では充分な難燃効果が得られず耐金属腐食性も得られない。0.8重量部を超えて添加すると耐金属腐食性は良好だが難燃性効果が得られない。
本発明では、リン酸塩系難燃剤(B)と分解開始温度が200〜270℃の炭酸金属塩(C)とを所定量にて組み合わせることが重要で、かかる組合せにより難燃性、ドリップ性を著しく高め、金属腐食性を低減させるといった相乗効果を奏している。
本発明では、リン酸塩系難燃剤(B)と分解開始温度が200〜270℃の炭酸金属塩(C)とを所定量にて組み合わせることが重要で、かかる組合せにより難燃性、ドリップ性を著しく高め、金属腐食性を低減させるといった相乗効果を奏している。
4.成分(D)(PTFE)
本発明においては、成分(D)テトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)は、所望に応じて任意成分として用いられる。テトラフルオロエチレン樹脂を用いることにより、燃焼時のドリップ性等の一層の改良が期待できる。
成分(D)としては、例えば、テトラフルオロエチレンの単独重合体又はテトラフルオロエチレンを主成分とする共重合体である。テトラフルオロエチレンと共重合するコモノマーとしては、ジフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フルオロアルキルエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル等の含フッ素オレフィンや、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート等の含フッ素アルキル(メタ)アクリレートを用いることができる。市販品としては、ダイキン工業製・ポリフロンFA500、三菱レイヨン製メタブレンA3000等、が挙げられる。
共重合成分の含量は、テトラフルオロエチレンに対して10重量%以下であることが好ましい。
本発明においては、成分(D)テトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)は、所望に応じて任意成分として用いられる。テトラフルオロエチレン樹脂を用いることにより、燃焼時のドリップ性等の一層の改良が期待できる。
成分(D)としては、例えば、テトラフルオロエチレンの単独重合体又はテトラフルオロエチレンを主成分とする共重合体である。テトラフルオロエチレンと共重合するコモノマーとしては、ジフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フルオロアルキルエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル等の含フッ素オレフィンや、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート等の含フッ素アルキル(メタ)アクリレートを用いることができる。市販品としては、ダイキン工業製・ポリフロンFA500、三菱レイヨン製メタブレンA3000等、が挙げられる。
共重合成分の含量は、テトラフルオロエチレンに対して10重量%以下であることが好ましい。
本発明に用いられる成分(D)(PTFE)の配合量は、ポリオレフィン樹脂100重量部に対し0.01〜1重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部である。配合量が0.01重量部未満では、ドリップ性の改良効果に乏しく、一方、1重量部を超えて添加すると、経済性が不利という問題がある。
また、本発明においては、成分(D)(PTFE)は、単独で添加してもよいが、後述する成分(E)と併用すれば、難燃性能がより一層に効果的である。
また、本発明においては、成分(D)(PTFE)は、単独で添加してもよいが、後述する成分(E)と併用すれば、難燃性能がより一層に効果的である。
5.金属酸化物(E)
本発明においては、成分(E)金属酸化物は、所望に応じて任意成分として用いられる。金属酸化物を用いることにより、難燃性性等の一層の改良が期待できる。
本発明に用いられる金属酸化物(E)としては、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アルミ、酸化モリブデン等が挙げられる。より好ましい金属酸化物としては酸化亜鉛、酸化鉄である。特に好ましくは酸化亜鉛である。平均粒子径が30μm以下、好ましくは10μm以下、更に好ましくは1μm以下のものが好適である。金属酸化物の平均粒子径が30μm以下であれば、ポリプロピレン樹脂への分散性は良好で、高度な難燃性を得ることができる。
本発明においては、成分(E)金属酸化物は、所望に応じて任意成分として用いられる。金属酸化物を用いることにより、難燃性性等の一層の改良が期待できる。
本発明に用いられる金属酸化物(E)としては、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アルミ、酸化モリブデン等が挙げられる。より好ましい金属酸化物としては酸化亜鉛、酸化鉄である。特に好ましくは酸化亜鉛である。平均粒子径が30μm以下、好ましくは10μm以下、更に好ましくは1μm以下のものが好適である。金属酸化物の平均粒子径が30μm以下であれば、ポリプロピレン樹脂への分散性は良好で、高度な難燃性を得ることができる。
本発明に用いる金属酸化物(E)を使用する場合の配合量は、ポリプロピレン樹脂(A)100重量部に対して、0.05〜5重量部が好ましく、さらに好ましくは0.1〜3重量部である。0.05〜5重量部の範囲にあると、経済性に優れ、難燃性向上に十分な相乗効果が得られる。
6.その他の任意成分(F)
本発明のポリプロピレン樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、更に他の特性を付与するために、任意の添加剤を配合することができる。例えば、酸化防止剤、中和剤(ステアリン酸金属塩、ハイドロタルサイト)、加工安定剤、紫外吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、結晶化核剤、滑剤、金属不活性剤、着色顔料、各種無機充填剤、ガラス繊維等を添加することが出来る。また、高密度ポリエチレン(HDPE)、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE),線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン・プロピレンゴム(EPR)、エチレン・ブテンゴム(EBR)、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、ポリスチレン、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、スチレン・ブタジエン共重合体水添物(SEBS)等の重合体を複合することも可能である。また、ポリプロピレンの無水マレイン酸変性体、エチレン・プロピレン共重合体の無水マレイン酸変性体等の極性基含有の変性ポリオレフィンを複合することも可能である。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、更に他の特性を付与するために、任意の添加剤を配合することができる。例えば、酸化防止剤、中和剤(ステアリン酸金属塩、ハイドロタルサイト)、加工安定剤、紫外吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、結晶化核剤、滑剤、金属不活性剤、着色顔料、各種無機充填剤、ガラス繊維等を添加することが出来る。また、高密度ポリエチレン(HDPE)、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE),線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン・プロピレンゴム(EPR)、エチレン・ブテンゴム(EBR)、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、ポリスチレン、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、スチレン・ブタジエン共重合体水添物(SEBS)等の重合体を複合することも可能である。また、ポリプロピレンの無水マレイン酸変性体、エチレン・プロピレン共重合体の無水マレイン酸変性体等の極性基含有の変性ポリオレフィンを複合することも可能である。
上記任意成分のうち、各種の安定剤等は、結晶性ポリプロピレン樹脂(A)100重量部に対して、通常0〜5重量部、結晶性ポリプロピレン樹脂(A)100重量部に対して、無機充填剤や重合体系配合剤は0〜200重量部の範囲で使用される。
7.リン酸塩系難燃性ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法
本発明のリン酸塩系難燃性ポリプロピレン樹脂組成物を製造する方法としては、特に限定されるものではない。結晶性ポリプロピレン樹脂(A)100重量部に対し、所定量のリン酸塩系難燃剤(B)と炭酸金属塩(C)に加え、必要に応じて他の添加剤を所定量混合する。例えば、スーパーミキサー、タンブラーミキサー等の混合装置に各成分を入れ、1〜5分間混合したのち、得られた混合物を押し出し機、加熱ロール、ニーダーなどにより混練温度170〜230℃で溶融混練しペレット化する方法を挙げることができる。その中でも2軸による押し出し機混練が生産性、難燃特性面で好ましい。
本発明のリン酸塩系難燃性ポリプロピレン樹脂組成物を製造する方法としては、特に限定されるものではない。結晶性ポリプロピレン樹脂(A)100重量部に対し、所定量のリン酸塩系難燃剤(B)と炭酸金属塩(C)に加え、必要に応じて他の添加剤を所定量混合する。例えば、スーパーミキサー、タンブラーミキサー等の混合装置に各成分を入れ、1〜5分間混合したのち、得られた混合物を押し出し機、加熱ロール、ニーダーなどにより混練温度170〜230℃で溶融混練しペレット化する方法を挙げることができる。その中でも2軸による押し出し機混練が生産性、難燃特性面で好ましい。
次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また特に断りのない限り、実施例で示される部は重量部である。
なお、以下の実施例における物性測定、分析等は、下記の方法に従ったものである。
(1)MFR(メルトフローレート)
JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠した。
(2)アイソタクチックペンタッド分率 [mmmm]
13C−NMR法に従った。
(3)分解開始温度:
セイコー電子工業(株)製示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA200)を用いて窒素雰囲気下、下記条件で測定した。
サンプル量5mg、昇温速度20℃/分、温度範囲40〜600℃
(4)難燃性:
UL94V試験(アンダーライター・ラボラトリーズコーポレイテッド)の「機器の部品用プレスチック材料の燃焼試験」に規定された垂直燃焼試験方法に準拠した。
(1)MFR(メルトフローレート)
JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠した。
(2)アイソタクチックペンタッド分率 [mmmm]
13C−NMR法に従った。
(3)分解開始温度:
セイコー電子工業(株)製示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA200)を用いて窒素雰囲気下、下記条件で測定した。
サンプル量5mg、昇温速度20℃/分、温度範囲40〜600℃
(4)難燃性:
UL94V試験(アンダーライター・ラボラトリーズコーポレイテッド)の「機器の部品用プレスチック材料の燃焼試験」に規定された垂直燃焼試験方法に準拠した。
(5)滴下性(ドリップ性):
UL94V試験(アンダーライター・ラボラトリーズコーポレイテッド)の「機器の部品用プレスチック材料の燃焼試験」に規定された垂直燃焼試験方法に準拠し、下記の基準で評価した。即ち、
◎ :滴下物 なし
○ :滴下物 あり、但し、綿を着火させない(ドリップ1)
× :綿を着火する塊状滴下物 あり(ドリップ2)
UL94V試験(アンダーライター・ラボラトリーズコーポレイテッド)の「機器の部品用プレスチック材料の燃焼試験」に規定された垂直燃焼試験方法に準拠し、下記の基準で評価した。即ち、
◎ :滴下物 なし
○ :滴下物 あり、但し、綿を着火させない(ドリップ1)
× :綿を着火する塊状滴下物 あり(ドリップ2)
(6)金属腐食性:
ポリプロピレン樹脂組成物の温度230℃溶融樹脂を腐食テスト用鉄板に10分間接触させ、常温まで冷却後23℃で湿度80%の雰囲気下に24時間暴露し、鉄板の腐食の度合いを評価した。
腐食テスト用鉄板は、一般冷延伸鋼NC1級品を使用し、形状は縦60mm、横60mm、厚み1mmとした。テスト前にサンドペーパー(細・AA400番手)にて表面を充分研磨したものをトルエン溶剤(試薬1級)で洗浄し腐食テストに供した。
鉄板腐食の評価基準
○ :くもり、サビは認められない。
△ :接触面積の20%未満にくもり、サビが観察される。
× :接触面積の20%以上にサビが観察される。
ポリプロピレン樹脂組成物の温度230℃溶融樹脂を腐食テスト用鉄板に10分間接触させ、常温まで冷却後23℃で湿度80%の雰囲気下に24時間暴露し、鉄板の腐食の度合いを評価した。
腐食テスト用鉄板は、一般冷延伸鋼NC1級品を使用し、形状は縦60mm、横60mm、厚み1mmとした。テスト前にサンドペーパー(細・AA400番手)にて表面を充分研磨したものをトルエン溶剤(試薬1級)で洗浄し腐食テストに供した。
鉄板腐食の評価基準
○ :くもり、サビは認められない。
△ :接触面積の20%未満にくもり、サビが観察される。
× :接触面積の20%以上にサビが観察される。
<結晶性ポリプロピレン樹脂(A)の製造>
[製造例1]・・・・・(A1)の製造
(チーグラー触媒の製造)
充分に窒素置換した10L反応器に、精製ヘプタンを4000ml導入し、次いでMgCl2を8モル、Ti(O−n−C4H9)4を16モル導入し、95℃で2時間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次いでメチルヒドロポリシロキサン(20センチストークスのもの)を960ml導入し、3時間反応させた。生成した固体成分1を精製ヘプタンで洗浄した。
次いで、充分に窒素置換した10L反応器に、精製ヘプタンを1000ml導入し、固体成分1をMg原子換算で4.8モル導入した。次いで精製ヘプタン500mlにSiCl48モルを混合したものを30℃、30分間でフラスコへ導入し、70℃で3時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。次いでn−ヘプタン500mlにフタル酸クロライド0.48モルを混合したものを、70℃、30分間でフラスコへ導入し、90℃で1時間反応させた。反応終了後、精製ヘプタンで洗浄した。次いで、SiCl4を200ml導入して80℃で6時間反応させた。反応終了後、精製ヘプタンで充分に洗浄して、固体成分2を得た。このもののチタン含量は1.3重量%であった。
[製造例1]・・・・・(A1)の製造
(チーグラー触媒の製造)
充分に窒素置換した10L反応器に、精製ヘプタンを4000ml導入し、次いでMgCl2を8モル、Ti(O−n−C4H9)4を16モル導入し、95℃で2時間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次いでメチルヒドロポリシロキサン(20センチストークスのもの)を960ml導入し、3時間反応させた。生成した固体成分1を精製ヘプタンで洗浄した。
次いで、充分に窒素置換した10L反応器に、精製ヘプタンを1000ml導入し、固体成分1をMg原子換算で4.8モル導入した。次いで精製ヘプタン500mlにSiCl48モルを混合したものを30℃、30分間でフラスコへ導入し、70℃で3時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。次いでn−ヘプタン500mlにフタル酸クロライド0.48モルを混合したものを、70℃、30分間でフラスコへ導入し、90℃で1時間反応させた。反応終了後、精製ヘプタンで洗浄した。次いで、SiCl4を200ml導入して80℃で6時間反応させた。反応終了後、精製ヘプタンで充分に洗浄して、固体成分2を得た。このもののチタン含量は1.3重量%であった。
次に、充分に窒素置換したフラスコに、精製ヘプタンを1000ml導入し、固体成分2を100g、(t−C4H9)Si(CH3)(OCH3)2を24ml、Al(C2H5)3を34g導入し、30℃で2時間接触させた。接触終了後、精製ヘプタンで充分に洗浄し、塩化マグネシウムを主体とする固体触媒成分を得た。このもののチタン含量は1.1重量%であった。
(プロピレンブロック共重合体の製造)
上記で得た固体触媒成分及びトリエチルアルミニウムを使用し、第1重合工程として反応部容積280Lを有する流動床式気相反応器を用い重合温度85℃、プロピレン分圧22kg/cm2の条件下プロピレン単独重合を連続的に行った。この時、固体触媒成分は1.2g/hr、トリエチルアルミニウムは5.5g/hrで連続的に供給した。また、水素濃度をH2/C3=0.03モル比とした。第1重合工程より抜き出されるパウダーを24kg/hrで連続的に第2重合工程として用いる反応部容積280Lを有する流動床式気相反応器に送り、プロピレンとエチレンの共重合を連続的に行った。第2重合工程でのプロピレンとエチレンのガス組成をプロピレン/エチレン=1/1モル比にコントロールすることによりプロピレン・エチレン共重合体中のエチレン組成を制御した。また、水素濃度をH2/(C2+C3)=0.01モル比とした。第2重合工程から連続的に30kg/hrのポリマーを抜き出し、MFRが30g/10分のプロピレン・エチレンブロック共重合体(A1)を得た。第1重合工程より抜き出されるパウダー(プロピレン単独重合体)の[mmmm]は0.98であった。
上記で得た固体触媒成分及びトリエチルアルミニウムを使用し、第1重合工程として反応部容積280Lを有する流動床式気相反応器を用い重合温度85℃、プロピレン分圧22kg/cm2の条件下プロピレン単独重合を連続的に行った。この時、固体触媒成分は1.2g/hr、トリエチルアルミニウムは5.5g/hrで連続的に供給した。また、水素濃度をH2/C3=0.03モル比とした。第1重合工程より抜き出されるパウダーを24kg/hrで連続的に第2重合工程として用いる反応部容積280Lを有する流動床式気相反応器に送り、プロピレンとエチレンの共重合を連続的に行った。第2重合工程でのプロピレンとエチレンのガス組成をプロピレン/エチレン=1/1モル比にコントロールすることによりプロピレン・エチレン共重合体中のエチレン組成を制御した。また、水素濃度をH2/(C2+C3)=0.01モル比とした。第2重合工程から連続的に30kg/hrのポリマーを抜き出し、MFRが30g/10分のプロピレン・エチレンブロック共重合体(A1)を得た。第1重合工程より抜き出されるパウダー(プロピレン単独重合体)の[mmmm]は0.98であった。
[製造例2]・・・・・(A2)の製造
(チーグラー触媒の製造)
充分に窒素置換した500ml内容積のガラス製三ツ口フラスコ(温度計、滴下ロート、攪拌棒付き)に、精製ヘプタンを144ml、四塩化チタンを58ml導入した。また、滴下ロートには精製ヘプタン120mlとジエチルアルミニウムクロリド66mlを混合したものを−10℃で、120rpmの攪拌のもとで3時間でフラスコへ導入し、さらに、−10℃で1時間反応させたのち、系の温度を1時間かけて65℃に昇温した。65℃で1時間反応させたのち、デカンテーションにより上澄液を分離し、精製ヘプタンで5回洗浄した。つぎに、精製ヘプタン250mlとジイソアミルエーテル99mlを導入し、35℃で1時間反応させた。反応終了後、デカンテーションにより上澄液を分離し、精製ヘプタン200mlで5回洗浄した。つぎに、精製ヘプタンを150ml、四塩化チタンを116mlを導入して65℃で2時間反応させた。反応終了後、精製ヘプタンで5回洗浄した。最後に、150mlの精製ヘプタンを150ml、n‐ブタノールを2.3mlを導入し、室温で1時間反応させ、精製ヘプタンで3回洗浄して、固体触媒成分を得た。
(チーグラー触媒の製造)
充分に窒素置換した500ml内容積のガラス製三ツ口フラスコ(温度計、滴下ロート、攪拌棒付き)に、精製ヘプタンを144ml、四塩化チタンを58ml導入した。また、滴下ロートには精製ヘプタン120mlとジエチルアルミニウムクロリド66mlを混合したものを−10℃で、120rpmの攪拌のもとで3時間でフラスコへ導入し、さらに、−10℃で1時間反応させたのち、系の温度を1時間かけて65℃に昇温した。65℃で1時間反応させたのち、デカンテーションにより上澄液を分離し、精製ヘプタンで5回洗浄した。つぎに、精製ヘプタン250mlとジイソアミルエーテル99mlを導入し、35℃で1時間反応させた。反応終了後、デカンテーションにより上澄液を分離し、精製ヘプタン200mlで5回洗浄した。つぎに、精製ヘプタンを150ml、四塩化チタンを116mlを導入して65℃で2時間反応させた。反応終了後、精製ヘプタンで5回洗浄した。最後に、150mlの精製ヘプタンを150ml、n‐ブタノールを2.3mlを導入し、室温で1時間反応させ、精製ヘプタンで3回洗浄して、固体触媒成分を得た。
(プロピレンブロック共重合体の製造)
充分にプロピレン置換した内容積200リットルの攪拌式オートクレーブに精製ヘプタンを63リットル、上記で得た固体触媒成分を10g、ジエチルアルミニウムモノクロライドとエチルアルミニウムジクロライドとを混合し、室温で2時間撹拌し、均質化して調製したエチルアルミニウムクロリドを50g、65℃で導入した。第一段重合は、オートクレーブを70℃に昇温した後、水素濃度を5vol%に調節しながらプロピレンを9kg/hrの流量で導入して行った。202分後、プロピレンの導入をやめ、さらに重合を70℃で90分継続させた。第一段重合終了後、気相部プロピレンを0.2kg/cm2Gとなるまでパージした。第二段重合は、オートクレーブを65℃に降温した後、プロピレンを4.6kg/hr、エチレンを3kg/hrで導入して60分間実施した。
充分にプロピレン置換した内容積200リットルの攪拌式オートクレーブに精製ヘプタンを63リットル、上記で得た固体触媒成分を10g、ジエチルアルミニウムモノクロライドとエチルアルミニウムジクロライドとを混合し、室温で2時間撹拌し、均質化して調製したエチルアルミニウムクロリドを50g、65℃で導入した。第一段重合は、オートクレーブを70℃に昇温した後、水素濃度を5vol%に調節しながらプロピレンを9kg/hrの流量で導入して行った。202分後、プロピレンの導入をやめ、さらに重合を70℃で90分継続させた。第一段重合終了後、気相部プロピレンを0.2kg/cm2Gとなるまでパージした。第二段重合は、オートクレーブを65℃に降温した後、プロピレンを4.6kg/hr、エチレンを3kg/hrで導入して60分間実施した。
第二段重合終了後、得られたスラリーをろ過・乾燥してMFRが30g/10分の粉末状のプロピレン・エチレンブロック共重合体(A2)を得た。第一段重合終了後、オートクレーブから一部抜き出したプロピレン単独重合体の[mmmm]は0.95であった。
<リン系難燃剤>
(B)リン酸塩系難燃剤として、旭電化社製「アデカスタブFP2100」(主成分がポリリン酸メラミンである難燃剤)を使用した。当該難燃剤の物性として、融点なし(250℃以上で分解)、窒素含量20〜23重量%、リン含量18〜21重量%である。
(B)リン酸塩系難燃剤として、旭電化社製「アデカスタブFP2100」(主成分がポリリン酸メラミンである難燃剤)を使用した。当該難燃剤の物性として、融点なし(250℃以上で分解)、窒素含量20〜23重量%、リン含量18〜21重量%である。
<炭酸金属塩>
(C1)炭酸金属塩として、神島化学社製「重炭酸マグネシウム」(分解開始温度210℃、平均粒度15μmの炭酸マグネシウム)を使用した。
(C2)炭酸金属塩として、炭酸カルシウム(分解温度337℃、平均粒度5μm、丸尾カルシウム社製「ユカスノー315」を使用した。
(C3)炭酸金属塩として重炭酸ナトリウム(炭酸水素ナトリウム)、分解温度132℃(和光純薬工業製試薬)を使用した。
(C1)炭酸金属塩として、神島化学社製「重炭酸マグネシウム」(分解開始温度210℃、平均粒度15μmの炭酸マグネシウム)を使用した。
(C2)炭酸金属塩として、炭酸カルシウム(分解温度337℃、平均粒度5μm、丸尾カルシウム社製「ユカスノー315」を使用した。
(C3)炭酸金属塩として重炭酸ナトリウム(炭酸水素ナトリウム)、分解温度132℃(和光純薬工業製試薬)を使用した。
<テトラフルオロエチレン樹脂>
(D)PTFE
ダイキン社製、「ポリフロンFA500」、PTFE含有量100%を使用した。
(D)PTFE
ダイキン社製、「ポリフロンFA500」、PTFE含有量100%を使用した。
<金属酸化物>
(E)金属酸化物として堺化学社製「微細酸化亜鉛」を使用した。
(E)金属酸化物として堺化学社製「微細酸化亜鉛」を使用した。
上記の原料について、物性・商品名などを[表1]にまとめた。
[実施例1]
ポリプロピレン樹脂として上記で得た(A1)を100重量部、リン酸塩系難燃剤として上記(B)を28重量部、炭酸金属塩として上記(C1)を0.5重量部、及びその他の添加剤として、ペンタエリスリチルーテトラキス[3−(3,5―ジーt−ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、酸化防止剤イルガノックス1010)を0.2重量部、トリス(2,4−ジーt―ブチルフェニル)フォスファイト(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、加工安定剤イルガフォス168)を0.2重量部、をそれぞれヘンシェルミキサーに入れ、3分間撹拌混合した。得られた混合物を口径30mmの2軸押し出し機を使用して200℃で溶融混練押し出し、ペレット化した。得られたペレットを80℃で4時間乾燥したのち、型締め圧100tの射出成形機を用い、成型温度200℃、金型冷却温度40℃の設定条件下で1.5mm厚みのUL94V用試験片を作成した。
ポリプロピレン樹脂として上記で得た(A1)を100重量部、リン酸塩系難燃剤として上記(B)を28重量部、炭酸金属塩として上記(C1)を0.5重量部、及びその他の添加剤として、ペンタエリスリチルーテトラキス[3−(3,5―ジーt−ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、酸化防止剤イルガノックス1010)を0.2重量部、トリス(2,4−ジーt―ブチルフェニル)フォスファイト(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、加工安定剤イルガフォス168)を0.2重量部、をそれぞれヘンシェルミキサーに入れ、3分間撹拌混合した。得られた混合物を口径30mmの2軸押し出し機を使用して200℃で溶融混練押し出し、ペレット化した。得られたペレットを80℃で4時間乾燥したのち、型締め圧100tの射出成形機を用い、成型温度200℃、金型冷却温度40℃の設定条件下で1.5mm厚みのUL94V用試験片を作成した。
難燃性ポリプロピレン樹脂組成物の配合処方及び該組成物の評価結果を表1に示した。
[実施例2〜6]
表1に示した配合原料を使用し、表1に示した配合処方に従って、実施例1と同様にして他の添加剤も配合して、撹拌・混合及び溶融混練してペレット化した。得られたペレットから試験片を作成して実施した評価結果を表1に示した。
表1に示した配合原料を使用し、表1に示した配合処方に従って、実施例1と同様にして他の添加剤も配合して、撹拌・混合及び溶融混練してペレット化した。得られたペレットから試験片を作成して実施した評価結果を表1に示した。
[比較例1〜10]
表1に示した配合原料を使用し、表1に示した配合処方に従って、実施例1と同様にして他の添加剤も配合して、撹拌・混合及び溶融混練してペレット化した。得られたペレットから試験片を作成して実施した評価結果を表1に示した。
表1に示した配合原料を使用し、表1に示した配合処方に従って、実施例1と同様にして他の添加剤も配合して、撹拌・混合及び溶融混練してペレット化した。得られたペレットから試験片を作成して実施した評価結果を表1に示した。
表1に示す実施例と比較例との結果から、次のことが明らかとなった。
(1)本発明で規定する結晶性ポリプロピレン樹脂にリン酸塩系難燃剤と炭酸金属塩とを適切量配合された難燃性ポリプロピレン樹脂組成物は、すべてドリップ性、難燃性、鉄板腐食性の面で優れた結果を示す(実施例1〜6)。
(2)炭酸金属塩を適切量配合されないと、優れた難燃性が達成されない。(比較例1、2、4、5)。
(3)結晶性に劣る([mmmm]=0.95)ポリプロピレン樹脂を原料とした場合は、優れた難燃性が達成されない(比較例3)。
(4)炭酸金属塩を多く配合した場合は、優れた難燃性は達成されない(比較例6)。
(5)分解開始温度の要件を満たさない金属炭酸塩を用いた場合は、優れた難燃性が達成されない(比較例7、8)
(6)リン酸塩系難燃剤が過少では、優れた難燃性が達成されない(比較例9)
(7)リン酸塩系難燃剤が過大では、金属腐食性が問題になる(比較例10)
(1)本発明で規定する結晶性ポリプロピレン樹脂にリン酸塩系難燃剤と炭酸金属塩とを適切量配合された難燃性ポリプロピレン樹脂組成物は、すべてドリップ性、難燃性、鉄板腐食性の面で優れた結果を示す(実施例1〜6)。
(2)炭酸金属塩を適切量配合されないと、優れた難燃性が達成されない。(比較例1、2、4、5)。
(3)結晶性に劣る([mmmm]=0.95)ポリプロピレン樹脂を原料とした場合は、優れた難燃性が達成されない(比較例3)。
(4)炭酸金属塩を多く配合した場合は、優れた難燃性は達成されない(比較例6)。
(5)分解開始温度の要件を満たさない金属炭酸塩を用いた場合は、優れた難燃性が達成されない(比較例7、8)
(6)リン酸塩系難燃剤が過少では、優れた難燃性が達成されない(比較例9)
(7)リン酸塩系難燃剤が過大では、金属腐食性が問題になる(比較例10)
本発明によれば、ポリプロピレン樹脂の優れた機械的強度、成形性に加えて、優れた難燃性、耐金属腐食性が得られるので、自動車部品、電機部品、家電部品、容器包装部材、建築用部材など広範な分野で利用が可能である。難燃剤として少量のPTFEを使用し、塩素及び臭素含有化合物を使用していないので環境負荷が小さい。
Claims (6)
- MFRが0.1〜80g/10分、アイソタクチックペンタッド分率が0.97以上の結晶性ポリプロピレン樹脂(A)100重量部に対して、リン酸塩系難燃剤(B)20〜50重量部及び分解開始温度が200〜270℃の炭酸金属塩(C)0.05〜0.8重量部を含むことを特徴とする難燃性ポリプロピレン樹脂組成物。
- 結晶性ポリプロピレン樹脂(A)のメルトフローレート(MFR)が、5〜60g/10分であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリプロピレン樹脂組成物。
- 炭酸金属塩(B)は、炭酸マグネシウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の難燃性ポリプロピレン樹脂組成物。
- さらに、テトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)(D)0.01〜1重量部を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の難燃性ポリプロピレン樹脂組成物。
- さらに、金属酸化物(E)0.05〜5重量部を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の難燃性ポリプロピレン樹脂組成物。
- 金属酸化物(E)は、酸化亜鉛であることを特徴とする請求項5に記載の難燃性ポリプロピレン樹脂組成物。
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JP2007198721A Pending JP2009035581A (ja) | 2007-07-31 | 2007-07-31 | 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2009035581A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012019001A (ja) * | 2010-07-07 | 2012-01-26 | Japan Polyethylene Corp | 太陽電池封止材用樹脂組成物、及びそれを用いた太陽電池封止材、その製造方法、ならびに太陽電池モジュール |
KR101349588B1 (ko) * | 2011-11-23 | 2014-01-09 | 롯데케미칼 주식회사 | 용융장력이 우수한 폴리프로필렌계 수지 조성물 및 그 제조방법 |
JP2015232073A (ja) * | 2014-06-10 | 2015-12-24 | 株式会社フジクラ | 難燃性樹脂組成物、及び、これを用いた成形体 |
CN114106468A (zh) * | 2021-11-11 | 2022-03-01 | 天津金发新材料有限公司 | 一种聚丙烯复合材料及其制备方法与应用 |
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2007
- 2007-07-31 JP JP2007198721A patent/JP2009035581A/ja active Pending
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