JPH10182762A - 硬化性透明樹脂組成物及び硬化透明樹脂 - Google Patents
硬化性透明樹脂組成物及び硬化透明樹脂Info
- Publication number
- JPH10182762A JPH10182762A JP34382196A JP34382196A JPH10182762A JP H10182762 A JPH10182762 A JP H10182762A JP 34382196 A JP34382196 A JP 34382196A JP 34382196 A JP34382196 A JP 34382196A JP H10182762 A JPH10182762 A JP H10182762A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 透明性、硬化性、耐候着色性、低吸水性、光
学的均一性等の諸性質を有する光学用途の硬化物を得る
のに最適な硬化性透明樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (I)で示されるバインダー樹脂と、
(II)又は(III )又は(IV)で示される重合性モノマ
ーと、重合反応開始剤とを含む樹脂組成物。モノマー
は、バインダー樹脂とモノマーの合計に対して30〜6
0重量%。n:1〜24の整数、R1 、R2 :脂肪族炭
化水素基、脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素基、R
3 :シアノ基又は芳香族炭化水素基。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】
学的均一性等の諸性質を有する光学用途の硬化物を得る
のに最適な硬化性透明樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (I)で示されるバインダー樹脂と、
(II)又は(III )又は(IV)で示される重合性モノマ
ーと、重合反応開始剤とを含む樹脂組成物。モノマー
は、バインダー樹脂とモノマーの合計に対して30〜6
0重量%。n:1〜24の整数、R1 、R2 :脂肪族炭
化水素基、脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素基、R
3 :シアノ基又は芳香族炭化水素基。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学材料、コーテ
ィング剤、接着剤等の産業分野、特に、光学材料の分野
に有用な硬化性透明樹脂組成物、より詳しくは、硬化性
及び透明性に優れると共に光学的均一性に優れる硬化物
を得ることのできる、エチレングリコールジメタクリル
樹脂から選ばれるバインダー樹脂を含む硬化性透明樹脂
組成物及び硬化透明樹脂に関する。
ィング剤、接着剤等の産業分野、特に、光学材料の分野
に有用な硬化性透明樹脂組成物、より詳しくは、硬化性
及び透明性に優れると共に光学的均一性に優れる硬化物
を得ることのできる、エチレングリコールジメタクリル
樹脂から選ばれるバインダー樹脂を含む硬化性透明樹脂
組成物及び硬化透明樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学材料としては、ポリメチルメ
タクリレート(PMMA)系樹脂、ポリカーボネート
(PC)樹脂、ポリスチレン(PSt)樹脂、ポリアク
リロニトリル樹脂、ジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネートの重合体等が利用されている。これらは軽量
性、安全性、加工性に優れており、その需要は年々増大
している。
タクリレート(PMMA)系樹脂、ポリカーボネート
(PC)樹脂、ポリスチレン(PSt)樹脂、ポリアク
リロニトリル樹脂、ジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネートの重合体等が利用されている。これらは軽量
性、安全性、加工性に優れており、その需要は年々増大
している。
【0003】しかし、これら従来の有機光学材料、例え
ば、ポリメチルメタクリレート系樹脂の場合、透明性や
耐候性には優れるが、その樹脂特性として吸水性が大き
いため形状や屈折率が変化し、光学材料としては不安定
である。また、ポリカーボネート樹脂及びポリスチレン
樹脂は複屈折、経時劣化等の問題点がある。
ば、ポリメチルメタクリレート系樹脂の場合、透明性や
耐候性には優れるが、その樹脂特性として吸水性が大き
いため形状や屈折率が変化し、光学材料としては不安定
である。また、ポリカーボネート樹脂及びポリスチレン
樹脂は複屈折、経時劣化等の問題点がある。
【0004】また、これらの他にも種々の光学材料用樹
脂が提案されている。例えば、特公平7−51631号
公報には、ポリチオエーテル骨格プレポリマーと重合性
モノマーとを含む硬化性組成物が開示されている。しか
しながら、この組成物から得られる硬化物は、硬化性、
透明性が不十分で、また、耐候着色性、光学的均一性に
も問題があり、光学材料としての諸性質を満足するもの
ではなかった。
脂が提案されている。例えば、特公平7−51631号
公報には、ポリチオエーテル骨格プレポリマーと重合性
モノマーとを含む硬化性組成物が開示されている。しか
しながら、この組成物から得られる硬化物は、硬化性、
透明性が不十分で、また、耐候着色性、光学的均一性に
も問題があり、光学材料としての諸性質を満足するもの
ではなかった。
【0005】また一般に、これらの光学用樹脂は、注型
重合で長い時間をかけてゆっくり反応させて製造する必
要があり、生産性に劣る等の問題があった。
重合で長い時間をかけてゆっくり反応させて製造する必
要があり、生産性に劣る等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の欠点を解決し、光学用途を始め、コーティン
グ剤等の透明性を要求される用途に使用することのでき
る、透明性、硬化性(生産性、硬度)、耐候着色性、低
吸水性、光学的均一性等の諸性質を合わせ持つ硬化物を
得るのに最適な硬化性透明樹脂組成物及び硬化透明樹脂
を提供することにある。
従来技術の欠点を解決し、光学用途を始め、コーティン
グ剤等の透明性を要求される用途に使用することのでき
る、透明性、硬化性(生産性、硬度)、耐候着色性、低
吸水性、光学的均一性等の諸性質を合わせ持つ硬化物を
得るのに最適な硬化性透明樹脂組成物及び硬化透明樹脂
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、エチレングリコールジメタクリル樹脂か
ら選ばれるバインダー樹脂と特定の重合性モノマーと反
応開始剤とを含む樹脂組成物から、高透明性、硬化性、
耐候着色性、低吸水性、光学的均一性に優れた硬化物が
得られることを見出だし、本発明を完成するに至った。
を重ねた結果、エチレングリコールジメタクリル樹脂か
ら選ばれるバインダー樹脂と特定の重合性モノマーと反
応開始剤とを含む樹脂組成物から、高透明性、硬化性、
耐候着色性、低吸水性、光学的均一性に優れた硬化物が
得られることを見出だし、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の硬化性透明樹脂組成物
は、バインダー樹脂と重合性モノマーと重合反応開始剤
とを含む樹脂組成物であって、バインダー樹脂は、下記
一般式(I)で示される化合物のうちから少なくとも1
種選ばれる。
は、バインダー樹脂と重合性モノマーと重合反応開始剤
とを含む樹脂組成物であって、バインダー樹脂は、下記
一般式(I)で示される化合物のうちから少なくとも1
種選ばれる。
【0009】
【化8】
【0010】一般式(I)において、nは1〜24の整
数を表す。
数を表す。
【0011】重合性モノマーは、下記一般式(II)で示
される単官能メタクリル酸エステル、一般式(III )で
示される単官能アクリル酸エステル及び一般式(IV)で
示されるビニル化合物のうちから少なくとも1種選ばれ
る。
される単官能メタクリル酸エステル、一般式(III )で
示される単官能アクリル酸エステル及び一般式(IV)で
示されるビニル化合物のうちから少なくとも1種選ばれ
る。
【0012】
【化9】 一般式(II)において、R1 は、炭素数20以下の脂肪
族炭化水素基、炭素数20以下の脂環式炭化水素基又は
芳香族炭化水素基を表す。
族炭化水素基、炭素数20以下の脂環式炭化水素基又は
芳香族炭化水素基を表す。
【0013】
【化10】 一般式(III )において、R2 は、炭素数20以下の脂
肪族炭化水素基、炭素数20以下の脂環式炭化水素基又
は芳香族炭化水素基を表す。
肪族炭化水素基、炭素数20以下の脂環式炭化水素基又
は芳香族炭化水素基を表す。
【0014】
【化11】 一般式(IV)において、R3 は、シアノ基又は芳香族炭
化水素基を表す。
化水素基を表す。
【0015】本発明の樹脂組成物において、重合性モノ
マーの組成比は、バインダー樹脂と重合性モノマーの合
計に対して30〜60重量%である。
マーの組成比は、バインダー樹脂と重合性モノマーの合
計に対して30〜60重量%である。
【0016】以下、本発明について詳しく説明する。
【0017】本発明においてはバインダー樹脂として、
前記一般式(I)で示されるエチレングリコールビスメ
タクリレート類(式中のnは1〜24の整数)を用い
る。一般式(I)中のnが25以上のエチレングリコー
ルビスメタクリレート類では、得られる樹脂の透明性が
悪くなる。このようなエチレングリコールビスメタクリ
レート類としては、例えば、エチレングリコールジメタ
クリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、
トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチ
レングリコールジメタクリレート、ノナエチレングリコ
ールジメタクリレート、テトラデカエチレングリコール
ジメタクリレート、エイコサエチレングリコールジメタ
クリレート等が挙げられる。これらのうちの一種を単独
で用いても良く、また、これらの二種類以上を併用して
も良い。
前記一般式(I)で示されるエチレングリコールビスメ
タクリレート類(式中のnは1〜24の整数)を用い
る。一般式(I)中のnが25以上のエチレングリコー
ルビスメタクリレート類では、得られる樹脂の透明性が
悪くなる。このようなエチレングリコールビスメタクリ
レート類としては、例えば、エチレングリコールジメタ
クリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、
トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチ
レングリコールジメタクリレート、ノナエチレングリコ
ールジメタクリレート、テトラデカエチレングリコール
ジメタクリレート、エイコサエチレングリコールジメタ
クリレート等が挙げられる。これらのうちの一種を単独
で用いても良く、また、これらの二種類以上を併用して
も良い。
【0018】本発明においては、一般式(I)中のnが
8〜15のエチレングリコールビスメタクリレート類を
用いることが好ましい。nが8未満のものであると、樹
脂の精製が困難で、不純物のための着色及び反応による
黄変性の問題が出てくる場合がある。また、重合時に収
縮歪みが大きく、そり等の問題も生じてくる。一方、n
が15より大きいものであると、不純物の問題以外に、
樹脂の粘度が増大して取り扱い上不便であることや、硬
化物の硬度が不十分であり、薄膜状の硬化物が得られに
くいといった成型上の問題も生じる。従って、本発明に
おいて特に好ましいバインダー樹脂は、ノナエチレング
リコールジメタクリレート、テトラデカエチレングリコ
ールジメタクリレート等である。
8〜15のエチレングリコールビスメタクリレート類を
用いることが好ましい。nが8未満のものであると、樹
脂の精製が困難で、不純物のための着色及び反応による
黄変性の問題が出てくる場合がある。また、重合時に収
縮歪みが大きく、そり等の問題も生じてくる。一方、n
が15より大きいものであると、不純物の問題以外に、
樹脂の粘度が増大して取り扱い上不便であることや、硬
化物の硬度が不十分であり、薄膜状の硬化物が得られに
くいといった成型上の問題も生じる。従って、本発明に
おいて特に好ましいバインダー樹脂は、ノナエチレング
リコールジメタクリレート、テトラデカエチレングリコ
ールジメタクリレート等である。
【0019】本発明においては、重合性モノマーとし
て、前記一般式(II)で示される単官能メタクリル酸エ
ステル、前記一般式(III )で示される単官能アクリル
酸エステル及び前記一般式(IV)で示されるビニル化合
物のうちの少なくとも1種を用いる。
て、前記一般式(II)で示される単官能メタクリル酸エ
ステル、前記一般式(III )で示される単官能アクリル
酸エステル及び前記一般式(IV)で示されるビニル化合
物のうちの少なくとも1種を用いる。
【0020】一般式(II)に示される単官能メタクリル
酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸
t−ブチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オク
タデシル、メクタクリル酸シクロヘキシル、メクタクリ
ル酸メチルシクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニ
ル、メタクリル酸トリシクロデシル、メタクリル酸アダ
マンチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタク
リル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸テトラヒドロ
フルフリル、メタクリル酸グリシジル等が挙げられる。
酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸
t−ブチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オク
タデシル、メクタクリル酸シクロヘキシル、メクタクリ
ル酸メチルシクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニ
ル、メタクリル酸トリシクロデシル、メタクリル酸アダ
マンチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタク
リル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸テトラヒドロ
フルフリル、メタクリル酸グリシジル等が挙げられる。
【0021】これらのうち、一般式(II)中のR1 が、
炭素数20以下の脂肪族炭化水素基又は炭素数20以下
の脂環式炭化水素基であるものが透明性の点から好まし
い。また、脂肪族炭化水素基では炭素数の増加に従い、
耐熱性が急激に減少する。
炭素数20以下の脂肪族炭化水素基又は炭素数20以下
の脂環式炭化水素基であるものが透明性の点から好まし
い。また、脂肪族炭化水素基では炭素数の増加に従い、
耐熱性が急激に減少する。
【0022】よって、例えば、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル
等が好ましい。
タクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル
等が好ましい。
【0023】一般式(III )で示される単官能アクリル
酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸i−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリル酸ジエチレングリコールエトキシレート、アク
リル酸n−ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル等が挙
げられる。一般式(II)で示される単官能メタクリル酸
エステルとほぼ同様に使用できるが、反応時間が早くな
る一方、硬度が落ちるといった欠点もある。
酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸i−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリル酸ジエチレングリコールエトキシレート、アク
リル酸n−ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル等が挙
げられる。一般式(II)で示される単官能メタクリル酸
エステルとほぼ同様に使用できるが、反応時間が早くな
る一方、硬度が落ちるといった欠点もある。
【0024】一般式(IV)で示されるビニル化合物とし
ては、例えば、アクリロニトリル、スチレン、メチルス
チレン、エチルスチレン等が挙げられる。これらのう
ち、アクリロニトリル、スチレンが耐熱性、耐薬品性、
靭性の面から好ましい。
ては、例えば、アクリロニトリル、スチレン、メチルス
チレン、エチルスチレン等が挙げられる。これらのう
ち、アクリロニトリル、スチレンが耐熱性、耐薬品性、
靭性の面から好ましい。
【0025】これら一般式(II)、一般式(III )又は
一般式(IV)で示される重合性モノマーのうちの一種を
単独で用いても良く、また、これらの二種類以上を併用
しても良いが、耐候着色の点から、一般式(II)で示さ
れるメタクリル酸エステルを重合性モノマーの少なくと
も一部として用いることが好ましい。
一般式(IV)で示される重合性モノマーのうちの一種を
単独で用いても良く、また、これらの二種類以上を併用
しても良いが、耐候着色の点から、一般式(II)で示さ
れるメタクリル酸エステルを重合性モノマーの少なくと
も一部として用いることが好ましい。
【0026】本発明の硬化性樹脂組成物における重合性
モノマーの組成比は、バインダー樹脂と重合性モノマー
の合計に対して30〜60重量%であり、好ましくは3
0〜50重量%であり、より好ましくは30〜45重量
%である。重合性モノマーの組成比が30重量%未満で
あると、重合性モノマーを配合しなかった場合と比較し
て、諸物性に大きな変化は見られず、硬度や耐候着色の
問題が生じる。一方、60重量%を越えると、重合時の
収縮歪みの影響が大きくなり、その結果光学歪みが生
じ、光学用途には適さなくなる。重合性モノマーの組成
比が30〜60重量%である時これらの問題は改善さ
れ、光学用途には適する硬化性透明樹脂組成物となる。
モノマーの組成比は、バインダー樹脂と重合性モノマー
の合計に対して30〜60重量%であり、好ましくは3
0〜50重量%であり、より好ましくは30〜45重量
%である。重合性モノマーの組成比が30重量%未満で
あると、重合性モノマーを配合しなかった場合と比較し
て、諸物性に大きな変化は見られず、硬度や耐候着色の
問題が生じる。一方、60重量%を越えると、重合時の
収縮歪みの影響が大きくなり、その結果光学歪みが生
じ、光学用途には適さなくなる。重合性モノマーの組成
比が30〜60重量%である時これらの問題は改善さ
れ、光学用途には適する硬化性透明樹脂組成物となる。
【0027】本発明の硬化性透明樹脂組成物には、ラジ
カル重合によって硬化させるために、重合反応開始剤を
含ませる。重合反応開始剤は、熱、マイクロ波、赤外
線、または紫外線によってラジカルを生成し得るラジカ
ル重合開始剤であれば良く、硬化性組成物の用途目的に
応じて適宜選択することができる。
カル重合によって硬化させるために、重合反応開始剤を
含ませる。重合反応開始剤は、熱、マイクロ波、赤外
線、または紫外線によってラジカルを生成し得るラジカ
ル重合開始剤であれば良く、硬化性組成物の用途目的に
応じて適宜選択することができる。
【0028】熱、マイクロ波、赤外線による重合に際し
て使用できるラジカル重合開始剤としては、例えば、
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビスイソバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス−
1−シクロヘキサンニトリル等のアゾ系化合物、メチル
エチルケトンパーオキシド、メチルイソブチルケトンパ
ーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、アセチル
アセトンパーオキシド等のケトンパーオキシド類、イソ
ブチリルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキシド、o−メチルベンゾイルパーオキシド、ラウ
ロイルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシ
ド等のジアシルパーオキシド類、2,4,4−トリメチ
ルペンチル−2−ヒドロパーオキシド、ジイソプロピル
ベンゼンパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、t
−ブチルパーオキシド等のヒドロパーオキシド類、ジク
ミルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ
−t−ブチルパーオキシド、トリス(t−ブチルパーオ
キシド)トリアジン等のジアルキルパーオキシド類、
1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、
2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオ
キシケタール類、t−ブチルパーオキシピバーレート、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t
−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−t−ブチルパ
ーオキシヘキシサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチ
ルパーオキシヘキシサヒドロテレフタレート、ジ−t−
ブチルパーオキシアゼレート、t−ブチルパーオキシ
3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパ
ーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート等
のアルキルパーエステル類、ジイソプロピルパーオキシ
ジカーボナート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカー
ボナート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボナ
ート等のパーカーボナート類が挙げられる。
て使用できるラジカル重合開始剤としては、例えば、
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビスイソバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス−
1−シクロヘキサンニトリル等のアゾ系化合物、メチル
エチルケトンパーオキシド、メチルイソブチルケトンパ
ーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、アセチル
アセトンパーオキシド等のケトンパーオキシド類、イソ
ブチリルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキシド、o−メチルベンゾイルパーオキシド、ラウ
ロイルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシ
ド等のジアシルパーオキシド類、2,4,4−トリメチ
ルペンチル−2−ヒドロパーオキシド、ジイソプロピル
ベンゼンパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、t
−ブチルパーオキシド等のヒドロパーオキシド類、ジク
ミルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ
−t−ブチルパーオキシド、トリス(t−ブチルパーオ
キシド)トリアジン等のジアルキルパーオキシド類、
1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、
2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオ
キシケタール類、t−ブチルパーオキシピバーレート、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t
−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−t−ブチルパ
ーオキシヘキシサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチ
ルパーオキシヘキシサヒドロテレフタレート、ジ−t−
ブチルパーオキシアゼレート、t−ブチルパーオキシ
3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパ
ーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート等
のアルキルパーエステル類、ジイソプロピルパーオキシ
ジカーボナート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカー
ボナート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボナ
ート等のパーカーボナート類が挙げられる。
【0029】紫外線による重合に際して使用できるラジ
カル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトン、メチルフ
ェニルグリオキシレート、2,2−ジエトキシアセトフ
ェノン、4′−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロピオフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミン)ベ
ンゾフェノン、ベンゾフェノン、メチル(o−ベンゾイ
ル)ベンゾエート、1−ヒドロキシ−2−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトン、1−フェニル−1,2−プロパ
ンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、
1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベ
ンゾイル)オキシム、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインオ
クチルエーテル、ベンジル、ベンジルジメチルケター
ル、ベンジルジエチルケタール、ジアセチル、2−ベン
ジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフ
ェニル)ブタノン−1,2,2−ジメトキシ−1,2−
ジフェニルエタン−1−オン等のカルボニル化合物、メ
チルアントラキノン、クロロアントラキノン、クロロチ
オキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプ
ロピルチオキサントン等のアントラキノンまたはチオキ
サントン誘導体、ジフェニルジスルフィド、ジチオカー
バメート等の硫黄化合物、2,4,6−トリメチルベン
ゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビスアシル
フォスフィンオキサイドが挙げられる。
カル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトン、メチルフ
ェニルグリオキシレート、2,2−ジエトキシアセトフ
ェノン、4′−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロピオフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミン)ベ
ンゾフェノン、ベンゾフェノン、メチル(o−ベンゾイ
ル)ベンゾエート、1−ヒドロキシ−2−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトン、1−フェニル−1,2−プロパ
ンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、
1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベ
ンゾイル)オキシム、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインオ
クチルエーテル、ベンジル、ベンジルジメチルケター
ル、ベンジルジエチルケタール、ジアセチル、2−ベン
ジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフ
ェニル)ブタノン−1,2,2−ジメトキシ−1,2−
ジフェニルエタン−1−オン等のカルボニル化合物、メ
チルアントラキノン、クロロアントラキノン、クロロチ
オキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプ
ロピルチオキサントン等のアントラキノンまたはチオキ
サントン誘導体、ジフェニルジスルフィド、ジチオカー
バメート等の硫黄化合物、2,4,6−トリメチルベン
ゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビスアシル
フォスフィンオキサイドが挙げられる。
【0030】これらの中で硬化速度を速くするには紫外
線による重合開始剤を用いるのが好ましく、なかでも、
特に透明性が重要である場合、2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロピオフェノン、1−ヒドロキシ−2−シクロヘ
キシル−フェニル−ケトン、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,2−
ジエトキシアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシ
レート等の開始剤を用いるのが更に好ましい。
線による重合開始剤を用いるのが好ましく、なかでも、
特に透明性が重要である場合、2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロピオフェノン、1−ヒドロキシ−2−シクロヘ
キシル−フェニル−ケトン、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,2−
ジエトキシアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシ
レート等の開始剤を用いるのが更に好ましい。
【0031】ラジカル重合開始剤の使用量は、ラジカル
重合開始剤の種類(反応性)や、重合性モノマー及び/
又はバインダー樹脂の種類、組成比により変化するの
で、一概には決められないが、通常はバインダー樹脂と
重合性モノマーの合計に対して、0.001〜10重量
%の範囲であり、好ましくは0.001〜0.5重量%
の範囲である。ラジカル重合開始剤の量が0.001重
量%未満であると反応が進まず、樹脂が劣化してしま
う。一方、10重量%を越えると、重合中に発泡した
り、黄変性の問題が生じる上、樹脂組成物が非常に高価
になってしまい、経済的ではない。
重合開始剤の種類(反応性)や、重合性モノマー及び/
又はバインダー樹脂の種類、組成比により変化するの
で、一概には決められないが、通常はバインダー樹脂と
重合性モノマーの合計に対して、0.001〜10重量
%の範囲であり、好ましくは0.001〜0.5重量%
の範囲である。ラジカル重合開始剤の量が0.001重
量%未満であると反応が進まず、樹脂が劣化してしま
う。一方、10重量%を越えると、重合中に発泡した
り、黄変性の問題が生じる上、樹脂組成物が非常に高価
になってしまい、経済的ではない。
【0032】本発明の硬化性透明樹脂組成物は、ラジカ
ル重合開始剤の種類に応じて、常法によってラジカルを
生成させ、重合を行ない硬化させることができる。
ル重合開始剤の種類に応じて、常法によってラジカルを
生成させ、重合を行ない硬化させることができる。
【0033】また、本発明の硬化性透明樹脂組成物に
は、必要に応じて、公知の重合禁止剤、紫外線吸収剤、
光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、帯電防止
剤、その他の添加剤を配合することができる。
は、必要に応じて、公知の重合禁止剤、紫外線吸収剤、
光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、帯電防止
剤、その他の添加剤を配合することができる。
【0034】(作用)本発明の硬化性透明樹脂組成物
は、バインダー樹脂として、前記一般式(I)で示され
るエチレングリコールビスメタクリレート類を含み、重
合性モノマーとして、前記一般式(II)で示される単官
能メタクリル酸エステル、前記一般式(III )で示され
る単官能アクリル酸エステル及び前記一般式(IV)で示
されるビニル化合物のうちの少なくとも1種を含み、重
合反応開始剤を含むので、この樹脂組成物を重合反応に
より硬化させることによって、透明性、硬化性(生産
性、硬度)、耐候着色性、低吸水性、光学的均一性等の
諸性質を合わせ持つ硬化透明樹脂を得ることができる。
は、バインダー樹脂として、前記一般式(I)で示され
るエチレングリコールビスメタクリレート類を含み、重
合性モノマーとして、前記一般式(II)で示される単官
能メタクリル酸エステル、前記一般式(III )で示され
る単官能アクリル酸エステル及び前記一般式(IV)で示
されるビニル化合物のうちの少なくとも1種を含み、重
合反応開始剤を含むので、この樹脂組成物を重合反応に
より硬化させることによって、透明性、硬化性(生産
性、硬度)、耐候着色性、低吸水性、光学的均一性等の
諸性質を合わせ持つ硬化透明樹脂を得ることができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を挙げるこ
とにより、本発明をさらに具体的に説明する。
とにより、本発明をさらに具体的に説明する。
【0036】[実施例1]バインダー樹脂としてのテト
ラエチレングリコールジメタクリレート(一般式(I)
のn=4)65gに、モノマーとしてのメタクリル酸シ
クロヘキシル(一般式(II)のR1 :シクロヘキシル)
35gを加え、両者を混合した。この樹脂組成物100
重量部に対して、ラジカル重合開始剤として1−ヒドロ
キシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを0.5重量
部加え混合し、硬化性樹脂組成物を得た。
ラエチレングリコールジメタクリレート(一般式(I)
のn=4)65gに、モノマーとしてのメタクリル酸シ
クロヘキシル(一般式(II)のR1 :シクロヘキシル)
35gを加え、両者を混合した。この樹脂組成物100
重量部に対して、ラジカル重合開始剤として1−ヒドロ
キシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを0.5重量
部加え混合し、硬化性樹脂組成物を得た。
【0037】縦130mm×横130mmのソーダガラ
ス板に、片面離型処理された厚さ15mmの合成樹脂製
のスペーサー材を用いて、縦100mm×横100mm
×深さ15mmの堰を作り、これに上記樹脂組成物を入
れ、同じ大きさのソーダガラス板を積層して樹脂組成物
を封入した。これに、高圧水銀灯により約58mJ/s
・cm2 の紫外光を照射して、樹脂組成物を硬化させ
た。
ス板に、片面離型処理された厚さ15mmの合成樹脂製
のスペーサー材を用いて、縦100mm×横100mm
×深さ15mmの堰を作り、これに上記樹脂組成物を入
れ、同じ大きさのソーダガラス板を積層して樹脂組成物
を封入した。これに、高圧水銀灯により約58mJ/s
・cm2 の紫外光を照射して、樹脂組成物を硬化させ
た。
【0038】このときの樹脂組成物の硬化時間(1) を測
定し、得られた硬化樹脂の諸物性値((2) 〜(6) )を下
記の方法により測定評価した。
定し、得られた硬化樹脂の諸物性値((2) 〜(6) )を下
記の方法により測定評価した。
【0039】(1) 硬化時間(分) 封入するのに用いたソーダガラス板が手で動かして動か
なくなった時間を測定し、この時間を硬化時間(分)と
した。
なくなった時間を測定し、この時間を硬化時間(分)と
した。
【0040】(2) 全光線透過率(%) 厚み15mmの硬化樹脂サンプルについて、村上色彩技
術研究所の変角全光線透過率計HG−200を用いて測
定した。
術研究所の変角全光線透過率計HG−200を用いて測
定した。
【0041】(3) 吸水率(%) JIS−K−7209の試験片を作成し、これを50℃
で5日間減圧乾燥した(このときの乾燥重量w1 )。こ
の乾燥試験片を、100℃の水中に2時間浸漬し、浸漬
後の重量w2 を測定した。この際の重量増加の割合を乾
燥重量を基準にして示した。すなわち、 吸水率(%)=[(w2 −w1 )/w1 )]×100
で5日間減圧乾燥した(このときの乾燥重量w1 )。こ
の乾燥試験片を、100℃の水中に2時間浸漬し、浸漬
後の重量w2 を測定した。この際の重量増加の割合を乾
燥重量を基準にして示した。すなわち、 吸水率(%)=[(w2 −w1 )/w1 )]×100
【0042】(4) 硬化物外観 目視による観察により、ムラ、透明性を評価し、無色透
明で均一に見える物を○とした。それ以外を×とした。
明で均一に見える物を○とした。それ以外を×とした。
【0043】(5) 耐候着色 硬化物を85℃、湿度70%に2000時間投入し、硬
化物の外観が変化しなかったものを○とし、それ以外を
×とした。
化物の外観が変化しなかったものを○とし、それ以外を
×とした。
【0044】(6) 硬度 全光線透過率の測定に用いた硬化樹脂サンプルについ
て、JIS−K−7202に従い、ロックウェル硬さの
Mスケールの測定を行った。
て、JIS−K−7202に従い、ロックウェル硬さの
Mスケールの測定を行った。
【0045】[実施例2]バインダー樹脂としてテトラ
エチレングリコールジメタクリレート(一般式(I)の
n=4)65gを用い、モノマーとしてメタクリル酸シ
クロヘキシル17.5g及びメチルスチレン17.5g
を用いた以外は実施例1と同様にして、硬化性樹脂組成
物を得た。次に、実施例1と同様にして樹脂組成物を硬
化させ、同様に測定評価を行なった。
エチレングリコールジメタクリレート(一般式(I)の
n=4)65gを用い、モノマーとしてメタクリル酸シ
クロヘキシル17.5g及びメチルスチレン17.5g
を用いた以外は実施例1と同様にして、硬化性樹脂組成
物を得た。次に、実施例1と同様にして樹脂組成物を硬
化させ、同様に測定評価を行なった。
【0046】[実施例3]バインダー樹脂としてテトラ
エチレングリコールジメタクリレート(一般式(I)の
n=4)65gを用い、モノマーとしてメタクリル酸シ
クロヘキシル17.5g及びアクリル酸ジエチレングリ
コールエトキシレート(一般式(III )のR2 :−C2
H4 OC2 H5 )17.5gを用いた以外は実施例1と
同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次に、実施例1
と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測定評価を
行なった。
エチレングリコールジメタクリレート(一般式(I)の
n=4)65gを用い、モノマーとしてメタクリル酸シ
クロヘキシル17.5g及びアクリル酸ジエチレングリ
コールエトキシレート(一般式(III )のR2 :−C2
H4 OC2 H5 )17.5gを用いた以外は実施例1と
同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次に、実施例1
と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測定評価を
行なった。
【0047】[実施例4]バインダー樹脂としてトリコ
サエチレングリコールジメタクリレート(一般式(I)
のn=23)60gを用い、モノマーとしてメタクリル
酸メチル40gを用いた以外は実施例1と同様にして、
硬化性樹脂組成物を得た。次に、実施例1と同様にして
樹脂組成物を硬化させ、同様に測定評価を行なった。
サエチレングリコールジメタクリレート(一般式(I)
のn=23)60gを用い、モノマーとしてメタクリル
酸メチル40gを用いた以外は実施例1と同様にして、
硬化性樹脂組成物を得た。次に、実施例1と同様にして
樹脂組成物を硬化させ、同様に測定評価を行なった。
【0048】[実施例5]バインダー樹脂としてトリコ
サエチレングリコールジメタクリレート(一般式(I)
のn=23)60gを用い、モノマーとしてメタクリル
酸メチル20g及びスチレン20gを用いた以外は実施
例1と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次に、実
施例1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測定
評価を行なった。
サエチレングリコールジメタクリレート(一般式(I)
のn=23)60gを用い、モノマーとしてメタクリル
酸メチル20g及びスチレン20gを用いた以外は実施
例1と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次に、実
施例1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測定
評価を行なった。
【0049】[実施例6]バインダー樹脂としてトリコ
サエチレングリコールジメタクリレート(一般式(I)
のn=23)60gを用い、モノマーとしてアクリロニ
トリル20g及びスチレン20gを用いた以外は実施例
1と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次に、実施
例1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測定評
価を行なった。
サエチレングリコールジメタクリレート(一般式(I)
のn=23)60gを用い、モノマーとしてアクリロニ
トリル20g及びスチレン20gを用いた以外は実施例
1と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次に、実施
例1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測定評
価を行なった。
【0050】[実施例7]バインダー樹脂としてノナエ
チレングリコールジメタクリレート(一般式(I)のn
=9)60gを用い、モノマーとしてメタクリル酸メチ
ル40gを用いた以外は実施例1と同様にして、硬化性
樹脂組成物を得た。次に、実施例1と同様にして樹脂組
成物を硬化させ、同様に測定評価を行なった。
チレングリコールジメタクリレート(一般式(I)のn
=9)60gを用い、モノマーとしてメタクリル酸メチ
ル40gを用いた以外は実施例1と同様にして、硬化性
樹脂組成物を得た。次に、実施例1と同様にして樹脂組
成物を硬化させ、同様に測定評価を行なった。
【0051】[実施例8]バインダー樹脂としてテトラ
デカエチレングリコールジメタクリレート(一般式
(I)のn=14)60gを用い、モノマーとしてメタ
クリル酸メチル40gを用いた以外は実施例1と同様に
して、硬化性樹脂組成物を得た。次に、実施例1と同様
にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測定評価を行なっ
た。
デカエチレングリコールジメタクリレート(一般式
(I)のn=14)60gを用い、モノマーとしてメタ
クリル酸メチル40gを用いた以外は実施例1と同様に
して、硬化性樹脂組成物を得た。次に、実施例1と同様
にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測定評価を行なっ
た。
【0052】[実施例9]バインダー樹脂としてテトラ
デカエチレングリコールジメタクリレート(一般式
(I)のn=14)60gを用い、モノマーとしてメタ
クリル酸メチル20g及びスチレン20gを用いた以外
は実施例1と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次
に、実施例1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様
に測定評価を行なった。
デカエチレングリコールジメタクリレート(一般式
(I)のn=14)60gを用い、モノマーとしてメタ
クリル酸メチル20g及びスチレン20gを用いた以外
は実施例1と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次
に、実施例1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様
に測定評価を行なった。
【0053】[実施例10]バインダー樹脂としてテト
ラデカエチレングリコールジメタクリレート(一般式
(I)のn=14)60gを用い、モノマーとしてアク
リロニトリル20g及びスチレン20gを用いた以外は
実施例1と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次
に、実施例1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様
に測定評価を行なった。
ラデカエチレングリコールジメタクリレート(一般式
(I)のn=14)60gを用い、モノマーとしてアク
リロニトリル20g及びスチレン20gを用いた以外は
実施例1と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次
に、実施例1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様
に測定評価を行なった。
【0054】[比較例1]バインダー樹脂は用いず、モ
ノマーとしてメタクリル酸メチルのみを用いた以外は実
施例1と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次に、
実施例1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測
定評価を行なった。
ノマーとしてメタクリル酸メチルのみを用いた以外は実
施例1と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次に、
実施例1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測
定評価を行なった。
【0055】[比較例2]モノマーは用いず、バインダ
ー樹脂としてノナエチレングリコールジメタクリレート
(一般式(I)のn=9)のみを用いた以外は実施例1
と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次に、実施例
1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測定評価
を行なった。
ー樹脂としてノナエチレングリコールジメタクリレート
(一般式(I)のn=9)のみを用いた以外は実施例1
と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次に、実施例
1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測定評価
を行なった。
【0056】[比較例3]モノマーは用いず、バインダ
ー樹脂としてビス(4−メタクリロイルチオフェニル)
スルフィドMPMSA(住友精化製:特公平7−516
31号公報に記載の化合物)のみを用いた以外は実施例
1と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次に、実施
例1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測定評
価を行なった。
ー樹脂としてビス(4−メタクリロイルチオフェニル)
スルフィドMPMSA(住友精化製:特公平7−516
31号公報に記載の化合物)のみを用いた以外は実施例
1と同様にして、硬化性樹脂組成物を得た。次に、実施
例1と同様にして樹脂組成物を硬化させ、同様に測定評
価を行なった。
【0057】実施例1〜10及び比較例1〜3につい
て、バインダー樹脂及びモノマー組成のまとめを表1に
示し、樹脂組成物の硬化時間及び硬化樹脂の諸物性値を
表2に示す。
て、バインダー樹脂及びモノマー組成のまとめを表1に
示し、樹脂組成物の硬化時間及び硬化樹脂の諸物性値を
表2に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】表2から、実施例1〜10では、樹脂組成
物の硬化時間が短く硬化樹脂の生産性に優れ、得られた
硬化物も諸物性値に優れるものである。とりわけ、バイ
ンダー樹脂として一般式(I)のn=8〜15のものを
用いた実施例7〜10では、全光透過率、硬度に非常に
優れる。
物の硬化時間が短く硬化樹脂の生産性に優れ、得られた
硬化物も諸物性値に優れるものである。とりわけ、バイ
ンダー樹脂として一般式(I)のn=8〜15のものを
用いた実施例7〜10では、全光透過率、硬度に非常に
優れる。
【0061】これに対して、比較例1では硬化時間が非
常に長く生産性の面で劣り、吸水率も高い。また、比較
例2では硬化物が柔らかすぎるので、成形品としては適
さない。比較例3では硬化時間が長い上に、透明性にも
劣る。また、黄変してしまい、耐候性も良くない。
常に長く生産性の面で劣り、吸水率も高い。また、比較
例2では硬化物が柔らかすぎるので、成形品としては適
さない。比較例3では硬化時間が長い上に、透明性にも
劣る。また、黄変してしまい、耐候性も良くない。
【0062】従って、本発明による硬化性樹脂組成物
は、従来の硬化性樹脂よりも硬化時間が短く生産性に優
れると共に、従来の硬化樹脂と同程度の全光透過率を有
し、透明性、光学的均一性にも優れる硬化樹脂を得るこ
とができる。また組成物の配合を変えることにより、硬
化時間を制御でき、樹脂の粘度も制御が可能であり、硬
化製造法により変えることができる。
は、従来の硬化性樹脂よりも硬化時間が短く生産性に優
れると共に、従来の硬化樹脂と同程度の全光透過率を有
し、透明性、光学的均一性にも優れる硬化樹脂を得るこ
とができる。また組成物の配合を変えることにより、硬
化時間を制御でき、樹脂の粘度も制御が可能であり、硬
化製造法により変えることができる。
【0063】
【発明の効果】本発明の硬化性透明樹脂組成物は、上述
のように、硬化時間が短く硬化樹脂の生産性に優れ、光
学材料、コーティング剤等に有用である。
のように、硬化時間が短く硬化樹脂の生産性に優れ、光
学材料、コーティング剤等に有用である。
【0064】また本発明の樹脂組成物より得られる本発
明硬化透明樹脂は、優れた透明性を有し、耐候性にも優
れ、低吸水性であり、主に光学材料として有用である。
明硬化透明樹脂は、優れた透明性を有し、耐候性にも優
れ、低吸水性であり、主に光学材料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02B 1/04 G02B 1/04
Claims (4)
- 【請求項1】 バインダー樹脂と重合性モノマーと重合
反応開始剤とを含む樹脂組成物であって、 バインダー樹脂は、下記一般式(I)で示される化合物
のうちから少なくとも1種選ばれ、 【化1】 (式中、nは1〜24の整数を表す)重合性モノマー
は、下記一般式(II)で示される単官能メタクリル酸エ
ステル、一般式(III )で示される単官能アクリル酸エ
ステル及び一般式(IV)で示されるビニル化合物のうち
から少なくとも1種選ばれ、 【化2】 (式中、R1 は、炭素数20以下の脂肪族炭化水素基、
炭素数20以下の脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素
基を表す) 【化3】 (式中、R2 は、炭素数20以下の脂肪族炭化水素基、
炭素数20以下の脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素
基を表す) 【化4】 (式中、R3 は、シアノ基又は芳香族炭化水素基を表
す。)重合性モノマーの組成比は、バインダー樹脂と重
合性モノマーの合計に対して30〜60重量%であるこ
とを特徴とする、硬化性透明樹脂組成物。 - 【請求項2】 重合性モノマーが、下記一般式(II)で
示される単官能メタクリル酸エステル及び一般式(IV)
で示されるビニル化合物のうちから少なくとも1種選ば
れることを特徴とする、請求項1に記載の硬化性透明樹
脂組成物。 【化5】 (式中、R1 は、炭素数20以下の脂肪族炭化水素基又
は炭素数20以下の脂環式炭化水素基を表す) 【化6】 (式中、R3 は、シアノ基又はフェニル基を表す。) - 【請求項3】 バインダー樹脂が、下記一般式(I)で
示される化合物のうちから少なくとも1種選ばれること
を特徴とする、請求項1又は2に記載の硬化性透明樹脂
組成物。 【化7】 (式中、nは8〜15の整数を表す) - 【請求項4】 請求項1〜3のうちのいずれか1項に記
載の硬化性透明樹脂組成物を重合反応により硬化させて
得られる、硬化透明樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34382196A JPH10182762A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 硬化性透明樹脂組成物及び硬化透明樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34382196A JPH10182762A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 硬化性透明樹脂組成物及び硬化透明樹脂 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10182762A true JPH10182762A (ja) | 1998-07-07 |
Family
ID=18364504
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34382196A Withdrawn JPH10182762A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 硬化性透明樹脂組成物及び硬化透明樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10182762A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011111465A (ja) * | 2009-11-24 | 2011-06-09 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | フィルム状成形体用組成物、フィルム状成形体及びフィルム状成形体の製造方法 |
-
1996
- 1996-12-24 JP JP34382196A patent/JPH10182762A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011111465A (ja) * | 2009-11-24 | 2011-06-09 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | フィルム状成形体用組成物、フィルム状成形体及びフィルム状成形体の製造方法 |
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