JPH10182310A - 持続性水中防汚剤 - Google Patents

持続性水中防汚剤

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JPH10182310A
JPH10182310A JP34397296A JP34397296A JPH10182310A JP H10182310 A JPH10182310 A JP H10182310A JP 34397296 A JP34397296 A JP 34397296A JP 34397296 A JP34397296 A JP 34397296A JP H10182310 A JPH10182310 A JP H10182310A
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JP
Japan
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antifouling
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sts
amps
mes
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JP34397296A
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English (en)
Inventor
Yasushi Saeki
恭 佐伯
Hiroo Kumagai
弘夫 熊谷
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Katayama Chemical Inc
Original Assignee
Katayama Chemical Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 スルホン酸基を有する重合性不飽和単量
体と一般式(I): 【化1】 (式中、R1 はβ−ヒドロキシ基で置換されていてもよ
い炭素数8〜28の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水
素基又は炭素数8〜28の飽和もしくは不飽和のアルコ
キシ低級アルキル基、R2 は水素原子又は式:−(CH
2)a NH2 、aは1〜6の整数、bは2〜4の整数)で
表されるアミノ基を有する高級脂肪族ポリアミンとを、
共重合可能な他の重合性不飽和単量体を添加するか、せ
ずして重合させて得ることができる重量平均分子量3,
000〜400,000を示す(共)重合体を有効成分
として含有することを特徴とする持続性水中防汚剤を提
供する。 【効果】 海水系構造物、特に漁網、船底、海水取水路
壁等への付着生物の付着を長期間にわたって防止するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、付着生物、特に
海中の付着生物が漁網、船底、海水取水路等に付着する
のを長期にわたって防止するための持続性水中防汚剤に
関する。更に詳しくは、漁網、船底、海水取水路等に塗
布することにより、安全性の高い防汚有効成分の溶出を
長期間にわたって持続可能な持続性水中防汚剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、養殖漁業や海洋施設の建設が盛ん
になり、付着生物の生息域が拡大の一途をたどってい
る。このため、船舶の底部や水中構築物、養殖網、ブ
イ、定置網等は、海水中で長期間保持されるため、フジ
ツボ類、カサネカンザシ類、ムラサキイガイ類等の付着
生物が多く付着し、これらによって種々の障害を引き起
こしている。
【0003】従来より、これら付着生物の付着を防止す
る防汚剤が種々提案され、実用化されている。例えば、
特公昭50−8730号公報、特公昭54−37008
号公報、特開昭55−92774号公報、特開昭58−
120678号公報、特開昭59−133267号公報
及び特公平1−54388号公報においては、有機スズ
化合物、有機又は無機の銅系化合物や有機塩素系化合物
等の防汚有効成分と特定のアクリル酸系ポリマーを含有
する防汚剤が提案されている。しかし、これらの防汚有
効成分は、海洋汚染の問題が生じるほど毒性が強く、生
体中に蓄積する性質を持っている。このため、特に養殖
業において食用の養殖生物を扱う場合には、人体への影
響が危惧されるとともに、防汚剤を直接取り扱う作業者
への影響も危惧される。
【0004】また、安全性を高めるために、上記毒物の
代わりにポリイソシアナート化合物やカルボキシル基と
キレート化できる金属化合物を用いた防汚剤が、例え
ば、特公昭53−21883号公報や特公昭53−21
885号公報で提案されている。しかし、これら安全性
の高い防汚剤は、やはり長期にわたっての防汚効果が充
分とは言えなかった。
【0005】そこで、環境保護の観点から水質汚染の生
じない高い安全性を有し、しかも長期間にわたり防汚効
果が持続する防汚剤が望まれている。このような観点か
ら、低毒性であり、かつ生分解性の良好な特定の高級脂
肪族アミンが、優れた防汚効果を有することが見出さ
れ、該高級脂肪族アミンと特定の共重合体からなる塗膜
形成剤とを含有してなる持続性水中防汚組成物が提案さ
れている(特開平1−103672号公報、特開平3−
252462号公報、特開平3−252463号公報、
特開平6−9904号公報及び特開平6−72807号
公報参照)。
【0006】また、スルホン酸基を有する重合性不飽和
単量体と高級脂肪族第4級アンモニウム塩を反応させた
後、重合した化合物を防汚剤として使用することも提案
されている(国際特許出願公開第91/09915号公
報参照)。しかしながら、スルホン酸基を有する重合性
不飽和単量体と高級脂肪族ポリアミンとからなる(共)
重合体を有効成分として含有する持続性水中防汚剤は知
られていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に有効な防汚組成
物としては、 防汚有効成分が適度な防汚効果を発揮すること、 防汚有効成分が安全性の高い化合物であること、 防汚有効成分が塗布された表面より長期間一定速度で
溶出すること、すなわち防汚有効成分の溶出量をコント
ロールできること、 防汚有効成分が溶出した後、塗膜形成剤(ポリマー)
が漁網等に残存しないこと、 種々の付着生物に対し一様に防汚効果を発揮するこ
と、 防汚組成物が価格的に安価であること 等の条件を満足することが必要である。
【0008】しかしながら、前記従来の防汚剤のうち、
毒性の強い有機又は無機の金属化合物を用いたものは条
件を満足せず、ポリイソシアナート化合物やカルボキ
シル基とキレート化できる金属化合物を用いたものは条
件を満足しない。また、高級脂肪族アミンを用いたも
のは、該高級脂肪族アミンの海水に対する溶解性が高
く、防汚効果を持続させるためには、防汚有効成分の溶
出量をコントロールする特定の高価な塗膜形成剤が必要
となり、経済的に充分満足できる防汚組成物を得ること
ができなかった(条件を満たさない)。また、特定の
付着生物、特にカサネカンザシ類に対する防汚効果が不
充分であった(条件を満たさない)。更に、スルホン
酸基を有する重合性不飽和単量体と高級脂肪族第4級ア
ンモニウム塩との反応重合体を用いたものもフジツボ類
やカサネカンザシ類に対する効力が弱いため条件を満
足しない。
【0009】そこで、この発明は、かかる現状と認識に
鑑み、上記条件〜をすべて満足する持続性水中防汚
剤を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の発明者らは、
スルホン酸基を有する重合性不飽和単量体とアミノ基を
有する高級脂肪族ポリアミンからなる(共)重合体につ
き種々検討した結果、この特定の(共)重合体を塗布し
た漁網等が、長期間にわたり持続して防汚効果を有する
こと、及び一定期間後には、漁網等にポリマーが残存し
ないことを確認しこの発明を完成させた。
【0011】かくしてこの発明によれば、スルホン酸基
を有する重合性不飽和単量体と一般式(I):
【0012】
【化2】
【0013】(式中、R1 はβ−ヒドロキシ基で置換さ
れていてもよい炭素数8〜28の飽和もしくは不飽和の
脂肪族炭化水素基又は炭素数8〜28の飽和もしくは不
飽和のアルコキシ低級アルキル基、R2 は水素原子又は
式:−(CH2)a NH2 、aは1〜6の整数、bは2〜
4の整数)で表されるアミノ基を有する高級脂肪族ポリ
アミンとを、共重合可能な他の重合性不飽和単量体を添
加するか、せずして重合させて得ることができる重量平
均分子量3,000〜400,000を示す(共)重合
体を有効成分として含有することを特徴とする持続性水
中防汚剤が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明に用いられるスルホン酸
基を有する重合性不飽和単量体としては、スルホン酸基
を有する不飽和化合物であればよく、例えば、スチレン
スルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタリルスルホン
酸、アリルスルホン酸、プロペニルスルホン酸、2−メ
タクリロイルオキシエチルスルホン酸、3−メタクリロ
イルオキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホン酸等が挙
げられ、いずれか1種を単独で、又は2種以上を併用し
て用いることができる。また、前記単量体の中で、スチ
レンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、メタリルスルホン酸、2−メタクリロ
イルオキシエチルスルホン酸から1種又は2種選択され
る単量体が好ましい。
【0015】この発明に用いられるアミノ基を有する高
級脂肪族ポリアミンは、一般式(I)で表される。ここ
で、ポリアミンとしては、トリアミン、テトラアミン及
びペンタアミン等が挙げられる。
【0016】一般式(I)において、「炭素数8〜28
の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基」としては、
オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデ
シル、オクタデシル、オクテニル、ミリストイル、オレ
イル、リノレイル等;ヤシアルキル、牛脂アルキル、硬
化牛脂アルキル、大豆アルキル、ココナツアルキル、オ
レオアルキル等が挙げられる。ここで、ヤシアルキル、
牛脂アルキル、硬化牛脂アルキル、大豆アルキル、ココ
ナツアルキル、オレオアルキルとは、ヤシ油もしくはヤ
シ脂肪、牛脂、大豆油、ココナツ油又はオレオストック
から公知の手段により製造された高級脂肪族ポリアミン
を構成するアルキル基である。なお、これらのアルキル
基は、炭素数8〜28の間の任意の値を有する直鎖状又
は分枝状の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を複数種
含んでいてもよい。
【0017】また、「炭素数8〜28の飽和もしくは不
飽和のアルコキシ低級アルキル基」の「低級」とは炭素
数1〜3を意味し、「炭素数8〜28の飽和もしくは不
飽和のアルコキシ低級アルキル基」としては、具体的に
は、オクチルオキシプロピル、2−エチルヘキシルオキ
シプロピル、ドデシルオキシプロピル、テトラデシルオ
キシプロピル、ヘキサデシルオキシプロピル、オクタデ
シルオキシプロピル、オクテニルオキシプロピル、ミリ
ストイルオキシプロピル、オレイルオキシプロピル、リ
ノレイルオキシプロピル;ヤシアルキルオキシプロピ
ル、牛脂アルキル、硬化牛脂アルキルオキシプロピル、
大豆アルキルオキシプロピル、ココナツアルキルオキシ
プロピル、オレオアルキルオキシプロピル等が挙げられ
る。
【0018】この発明において、一般式(I)で表され
る化合物の具体例としては、N−オクチル−N,N−ビ
ス(3−アミノプロピル)アミン、N−デシル−N,N
−ビス(3−アミノプロピル)アミン、N−ドデシル−
N,N−ビス(3−アミノプロピル)アミン、N−テト
ラデシル−N,N−ビス(3−アミノプロピル)アミ
ン、N−ヘキサデシル−N,N−ビス(3−アミノプロ
ピル)アミン、N−オクタデシル−N,N−ビス(3−
アミノプロピル)アミン、N−オクテニル−N,N−ビ
ス(3−アミノプロピル)アミン、N−ミリストイル−
N,N−ビス(3−アミノプロピル)アミン、N−オレ
イル−N,N−ビス(3−アミノプロピル)アミン、N
−リノレイル−N,N−ビス(3−アミノプロピル)ア
ミン、N−ヤシアルキル−N,N−ビス(3−アミノプ
ロピル)アミン、N−牛脂アルキル−N,N−ビス(3
−アミノプロピル)アミン、N−硬化牛脂アルキル−
N,N−ビス(3−アミノプロピル)アミン、N−大豆
アルキル−N,N−ビス(3−アミノプロピル)アミ
ン、N−ココナツアルキル−N,N−ビス(3−アミノ
プロピル)アミン、N−オレオアルキル−N,N−ビス
(3−アミノプロピル)アミン;
【0019】N−オクチル−ジプロピレントリアミン、
N−デシル−ジプロピレントリアミン、N−ドデシル−
ジプロピレントリアミン、N−テトラデシル−ジプロピ
レントリアミン、N−ヘキサデシル−ジプロピレントリ
アミン、N−オクタデシル−ジプロピレントリアミン、
N−オクテニル−ジプロピレントリアミン、N−ミリス
トイル−ジプロピレントリアミン、N−オレイル−ジプ
ロピレントリアミン、N−リノレイル−ジプロピレント
リアミン、N−ヤシアルキル−ジプロピレントリアミ
ン、N−牛脂アルキル−ジプロピレントリアミン、N−
硬化牛脂アルキル−ジプロピレントリアミン、N−大豆
アルキル−ジプロピレントリアミン、N−ココナツアル
キル−ジプロピレントリアミン、N−オレオアルキル−
ジプロピレントリアミン;
【0020】N−オクチル−トリプロピレンテトラアミ
ン、N−デシル−トリプロピレンテトラアミン、N−ド
デシル−トリプロピレンテトラアミン、N−テトラデシ
ル−トリプロピレンテトラアミン、N−ヘキサデシル−
トリプロピレンテトラアミン、N−オクタデシル−トリ
プロピレンテトラアミン、N−オクテニル−トリプロピ
レンテトラアミン、N−ミリストイル−トリプロピレン
テトラアミン、N−オレイル−トリプロピレンテトラア
ミン、N−リノレイル−トリプロピレンテトラアミン、
N−ヤシアルキル−トリプロピレンテトラアミン、N−
牛脂アルキル−トリプロピレンテトラアミン、N−硬化
牛脂アルキル−トリプロピレンテトラアミン、N−大豆
アルキル−トリプロピレンテトラアミン、N−ココナツ
アルキル−トリプロピレンテトラアミン、N−オレオア
ルキル−トリプロピレンテトラアミン;
【0021】N−オクチル−テトラプロピレンペンタア
ミン、N−デシル−テトラプロピレンペンタアミン、N
−ドデシル−テトラプロピレンペンタアミン、N−テト
ラデシル−テトラプロピレンペンタアミン、N−ヘキサ
デシル−テトラプロピレンペンタアミン、N−オクタデ
シル−テトラプロピレンペンタアミン、N−オクテニル
−テトラプロピレンペンタアミン、N−ミリストイル−
テトラプロピレンペンタアミン、N−オレイル−テトラ
プロピレンペンタアミン、N−リノレイル−テトラプロ
ピレンペンタアミン、N−ヤシアルキル−テトラプロピ
レンペンタアミン、N−牛脂アルキル−テトラプロピレ
ンペンタアミン、N−硬化牛脂アルキル−テトラプロピ
レンペンタアミン、N−大豆アルキル−テトラプロピレ
ンペンタアミン、N−ココナツアルキル−テトラプロピ
レンペンタアミン、N−オレオアルキル−テトラプロピ
レンペンタアミン;
【0022】N−(β−ヒドロキシオクチル)ジプロピ
レントリアミン、N−(β−ヒドロキシデシル)ジプロ
ピレントリアミン、N−(β−ヒドロキシドデシル)ジ
プロピレントリアミン、N−(β−ヒドロキシテトラデ
シル)ジプロピレントリアミン、N−(β−ヒドロキシ
ヘキサデシル)ジプロピレントリアミン、N−(β−ヒ
ドロキシオクタデシル)ジプロピレントリアミン;N−
(β−ヒドロキシオクチル)トリプロピレンテトラアミ
ン、N−(β−ヒドロキシデシル)トリプロピレンテト
ラアミン、N−(β−ヒドロキシドデシル)トリプロピ
レンテトラアミン、N−(β−ヒドロキシテトラデシ
ル)トリプロピレンテトラアミン、N−(β−ヒドロキ
シヘキサデシル)トリプロピレンテトラアミン、N−
(β−ヒドロキシオクタデシル)トリプロピレンテトラ
アミン、N−(β−ヒドロキシオレイル)トリプロピレ
ンテトラアミン;
【0023】N−(β−ヒドロキドデシル)テトラプロ
ピレンペンタアミン、N−(β−ヒドロキテトラデシ
ル)テトラプロピレンペンタアミン、N−(β−ヒドロ
キシヘキサデシル)テトラプロピレンペンタアミン、N
−(β−ヒドロキオクタデシル)テトラプロピレンペン
タアミン;N−オクチルオキシエチル−トリプロピレン
テトラアミン、N−ドデシルオキシプロピル−ジプロピ
レントリアミン、N−ヘキサデシルオキシヘキシル−ト
リプロピレンテトラアミン、N−オクタデシルオキシエ
チル−テトラプロピレンペンタアミン、N−ヤシアルキ
ルオキシプロピル−トリプロピレンテトラアミン、N−
牛脂アルキルオキシヘキシル−トリプロピレンテトラア
ミン、硬化牛脂アルキルオキシプロピル−テトラプロピ
レンペンタアミン等が挙げられる。
【0024】この発明に用いられるアミノ基を有する高
級脂肪族ポリアミンは、いずれか1種を単独で、又は2
種以上を併用して用いることができる。
【0025】具体的には、N−オクチル−ジプロピレン
トリアミン(ODPTA)、N−ヘキサデシル−ジプロ
ピレントリアミン(HDPTA)、N−オクタデシル−
ジプロピレントリアミン(ODDPTA)、N−牛脂ア
ルキル−ジプロピレントリアミン(TDPTA)、N−
ココナツアルキル−ジプロピレントリアミン(CDPT
A)、N−オレオアルキル−ジプロピレントリアミン
(OLDPTA);N−オクチル−トリプロピレンテト
ラアミン(OTPTA)、N−ヘキサデシル−トリプロ
ピレンテトラアミン(HTPTA)、N−オクタデシル
−トリプロピレンテトラアミン(ODTPTA)、N−
牛脂アルキル−トリプロピレンテトラアミン(ODTP
TA)、N−ココナツアルキル−トリプロピレンテトラ
アミン(CTPTA)、N−オレオアルキル−トリプロ
ピレンテトラアミン(OLTPTA)、N−牛脂アルキ
ル−N,N−ビス(3−アミノプロピル)アミン(TB
APA)等が好ましい。
【0026】したがって、この発明におけるスルホン酸
基を有する重合性不飽和単量体とアミノ基を有する高級
脂肪族ポリアミンの組合せは、スチレンスルホン酸(S
TS)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸(AMPS)、メタリルスルホン酸(MS)、2
−メタクリロイルオキシエチルスルホン酸(MES)か
ら1種又は2種選択される単量体と、アルキルがオクチ
ル、ヘキサデシル、オクタデシル、ココナツアルキル、
牛油アルキル、オレオアルキルから選択されるアルキル
ジプロピレントリアミン、アルキルトリプロピレンテト
ラアミン又はアルキルビスアミノプロピルアミンとの組
合せが好ましい。
【0027】より具体的な組合せとしては、下記のもの
が挙げられる。但し( )内はスルホン酸基を有する重
合性不飽和単量体が2種選択された場合を表す。ODP
TAとSTS、ODPTAとAMPS、ODPTAとM
S、ODPTAとMES、ODPTAと(STSとAM
PS)、ODPTAと(STSとMS)、ODPTAと
(STSとMES)、ODPTAと(AMPSとM
S)、ODPTAと(AMPSとMES)、ODPTA
と(MSとMES);HDPTAとSTS、HDPTA
とAMPS、HDPTAとMS、HDPTAとMES、
HDPTAと(STSとAMPS)、HDPTAと(S
TSとMS)、HDPTAと(STSとMES)、HD
PTAと(AMPSとMS)、HDPTAと(AMPS
とMES)、HDPTAと(MSとMES);ODDP
TAとSTS、ODDPTAとAMPS、ODDPTA
とMS、ODDPTAとMES、ODDPTAと(ST
SとAMPS)、ODDPTAと(STSとMS)、O
DDPTAと(STSとMES)、ODDPTAと(A
MPSとMS)、ODDPTAと(AMPSとME
S)、ODDPTAと(MSとMES);TDPTAと
STS、TDPTAとAMPS、TDPTAとMS、T
DPTAとMES、TDPTAと(STSとAMP
S)、TDPTAと(STSとMS)、TDPTAと
(STSとMES)、TDPTAと(AMPSとM
S)、TDPTAと(AMPSとMES)、TDPTA
と(MSとMES);
【0028】CDPTAとSTS、CDPTAとAMP
S、CDPTAとMS、CDPTAとMES、CDPT
Aと(STSとAMPS)、CDPTAと(STSとM
S)、CDPTAと(STSとMES)、CDPTAと
(AMPSとMS)、CDPTAと(AMPSとME
S)、CDPTAと(MSとMES);OLDPTAと
STS、OLDPTAとAMPS、OLDPTAとM
S、OLDPTAとMES、OLDPTAと(STSと
AMPS)、OLDPTAと(STSとMS)、OLD
PTAと(STSとMES)、OLDPTAと(AMP
SとMS)、OLDPTAと(AMPSとMES)、O
LDPTAと(MSとMES);OTPTAとSTS、
OTPTAとAMPS、OTPTAとMS、OTPTA
とMES、OTPTAと(STSとAMPS)、OTP
TAと(STSとMS)、OTPTAと(STSとME
S)、OTPTAと(AMPSとMS)、OTPTAと
(AMPSとMES)、OTPTAと(MSとME
S);HTPTAとSTS、HTPTAとAMPS、H
TPTAとMS、HTPTAとMES、HTPTAと
(STSとAMPS)、HTPTAと(STSとM
S)、HTPTAと(STSとMES)、HTPTAと
(AMPSとMS)、HTPTAと(AMPSとME
S)、HTPTAと(MSとMES);
【0029】ODTPTAとSTS、ODTPTAとA
MPS、ODTPTAとMS、ODTPTAとMES、
ODTPTAと(STSとAMPS)、ODTPTAと
(STSとMS)、ODTPTAと(STSとME
S)、ODTPTAと(AMPSとMS)、ODTPT
Aと(AMPSとMES)、ODTPTAと(MSとM
ES);TTPTAとSTS、TTPTAとAMPS、
TTPTAとMS、TTPTAとMES、TTPTAと
(STSとAMPS)、TTPTAと(STSとM
S)、TTPTAと(STSとMES)、TTPTAと
(AMPSとMS)、TTPTAと(AMPSとME
S)、TTPTAと(MSとMES);CTPTAとS
TS、CTPTAとAMPS、CTPTAとMS、CT
PTAとMES、CTPTAと(STSとAMPS)、
CTPTAと(STSとMS)、CTPTAと(STS
とMES)、CTPTAと(AMPSとMS)、CTP
TAと(AMPSとMES)、CTPTAと(MSとM
ES);OLTPTAとSTS、OLTPTAとAMP
S、OLTPTAとMS、OLTPTAとMES、OL
TPTAと(STSとAMPS)、OLTPTAと(S
TSとMS)、OLTPTAと(STSとMES)、O
LTPTAと(AMPSとMS)、OLTPTAと(A
MPSとMES)、OLTPTAと(MSとMES);
TBAPAとSTS、TBAPAとAMPS、TBAP
AとMS、TBAPAとMES、TBAPAと(STS
とAMPS)、TBAPAと(STSとMS)、TBA
PAと(STSとMES)、TBAPAと(AMPSと
MS)、TBAPAと(AMPSとMES)、TBAP
Aと(MSとMES)。
【0030】この発明においてスルホン酸基を有する重
合性不飽和単量体とアミノ基を有する高級脂肪族ポリア
ミンとに添加することができる共重合可能な他の重合性
不飽和単量体は、この発明の持続性水中防汚剤が対象物
に塗布されて形成する被膜の性能を整えるなどのために
必要に応じて使用され、共重合可能な単量体であれば特
に限定されない。
【0031】この単量体の具体例としては、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸tert
−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸シクロヘキシル等のアクリルエステル系の不飽和
単量体;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸
2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノア
クリレート、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタ
クリル酸2−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシ低級ア
ルキル(メタ)アクリレート;その他(メタ)アクリル
酸、クロトン酸、ビニル安息香酸、α−シアノアクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の親水性不飽
和単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエ
ン、ビニルトルエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢
酸ビニル、ビニルブチレート、メチルビニルエーテル、
オクチルビニルエーテル、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等が挙げられる。中でも、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、スチレン、メタクリル酸2
−ヒドロキシエチル、アクリル酸、メタクリル酸が好ま
しい。また、上記単量体は、いずれか1種を単独で、又
は2種以上を併用して用いることができる。
【0032】スルホン酸基を有する重合性不飽和単量体
とアミノ基を有する高級脂肪族ポリアミンとは、予めス
ルホン酸基を有する重合性不飽和単量体1モルに対して
高級脂肪族ポリアミンを0.1モル〜1.2モル、好ま
しくは0.2〜1.1モルの範囲で塩を形成させた後、
重合させるのが好ましい。アミン量が多くなると重合が
困難になり、一方少ないと防汚効果が弱くなるため好ま
しくない。上記中和塩は、スルホン酸基を有する重合性
不飽和単量体と高級脂肪族ポリアミンとの中和塩であ
り、この中和塩をそのまま重合するか又は抽出精製後重
合することにより、この発明の重合体が得られる。この
ように高級脂肪族ポリアミンは、重合前に単量体との中
和塩を形成させておく方が、樹脂基体と強固に、かつ安
定に結合するようになるので好ましい。
【0033】中和塩は、スルホン酸基を有する重合性不
飽和単量体とアミノ基を有する高級脂肪族ポリアミンと
の両者を、溶媒の存在下、適温で一方を滴下、攪拌する
などの方法により形成することができる。この際、必要
に応じてtert−ブチルカテコール等の公知の重合禁
止剤を添加してもよい。
【0034】共重合可能な他の重合性不飽和単量体は、
前記中和塩と該単量体との合計重量100重量%に対し
て、0〜70重量%の範囲で必要に応じて添加すること
ができる。前記単量体が70重量%を越えると、防汚剤
中の有効成分である高級脂肪族ポリアミンの含有量が少
なくなり、防汚効果が弱くなるため好ましくない。
【0035】重合して得られる(共)重合体の重量平均
分子量は、3,000〜400,000が好ましく、よ
り好ましくは10,000〜400,000、更に好ま
しくは50,000〜400,000である。重量平均
分子量が3000未満であれば海水中で被覆剤の形態を
維持することが困難となり好ましくない。また平均分子
量が400,000よりも大きくなると防汚剤が高粘度
になり作業性が低下するので好ましくない。
【0036】なお、重量平均分子量は、ポリスチレン
(重量平均分子量2,740、5,200、9,83
0、19,200、43,000、98,900、18
9,000、354,000、707,000、1,3
00,000)を標準としたGPC(ゲル浸透クロマト
グラフィー)で得られる分子量分布より求められる。
【0037】この発明における(共)重合体は、重合開
始剤を用いて公知の方法、例えば、溶液中での重合や塊
状重合等の方法により得ることができる。その際使用さ
れる溶媒としては、水;メチルアルコール、エチルアル
コール、ブタノール等のアルコール類;エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエ
チルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;トルエン、
キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン等の芳香
族炭化水素類;n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪
族及び脂環式炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の
エステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、メチルイソアミルケトン等のケトン類
等が挙げられる。中でも、キシレン、メチルイソブチル
ケトン、プロピレングリコールモノエチルエーテルが好
ましい。
【0038】重合開始剤としては、過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;ベンゾイルパーオ
キサイド、t−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド等のパーオキサイド;クメンヒドロパーオキ
サイド等のヒドロパーオキサイド;アゾビスイソブチロ
ニトリル、アゾビスイソフタロニトリル、アゾビスジメ
チルバレロニトリル等の脂肪族アゾ化合物等が用いられ
る。
【0039】重合温度は用いられる溶媒や重合開始剤に
より適宜設定されるが、通常0〜120℃、好ましくは
60〜80℃の範囲内で設定される。
【0040】この発明の持続性水中防汚剤は、通常、こ
のようにして得られた(共)重合体を、塗布作業性を改
良するための適当な溶媒に溶解し溶液の形で調製され
る。溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、キシレン、トルエン、シクロヘキサノン、灯油、メ
チルイソブチルケトン、酢酸ブチル、ジメチルホルムア
ミド、ナフサ、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル等が挙げられるが、
これ以外にも塗料の分野で用いられる種々の溶媒が使用
でき、若干の水が含まれていても差し支えない。したが
って、重合の際に用いた溶媒をそのまま含んでもよい。
また、これらの溶媒は2種以上混合して用いてもよい。
【0041】この発明の持続性水中防汚剤を漁網用防汚
剤として使用するためには、天然樹脂や合成樹脂、可塑
剤、溶剤等の塗膜形成剤を適宜選択して配合し、溶解、
分散、混練等の操作により製剤化して使用する。上記製
剤に用いられる天然樹脂や合成樹脂としては、ロジン樹
脂、クマロン樹脂、ポリブテン、塩化ビニル樹脂、ブチ
ラール樹脂、アクリル樹脂、塩化ゴム等が挙げられる。
また、可塑剤としては、流動パラフィン、ノニルフェノ
ール、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジアジペート、ト
リオクチルホスフェート等が挙げられ、溶剤としては、
前記溶媒が挙げられる。
【0042】この場合、製剤中の各成分の配合割合は、
防汚有効成分5〜35重量%、樹脂分3〜25重量%、
可塑剤0〜10重量%とするのが好ましく、全固形分濃
度は10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%と
するのが防汚性、造膜性、造膜強度等の点で好ましい。
また、網への密着性や網のこわばり等を改良する場合
は、フタル酸ジオクチル、アジピン酸ジオクチル、リン
酸トリクレジル、トリオクチルホスフェート、ポリブテ
ン等を配合するとよい。これら防汚剤を漁網に塗布する
場合は、通常の方法、例えば浸漬法等が用いられる。
【0043】また、この発明の持続性水中防汚剤を防汚
塗料として使用するためには、上記漁網用防汚剤に更に
顔料、界面活性剤、塗膜調整ビヒクル等を配合して使用
する。顔料としては、タルク、チタン白、黄鉛、紺青、
ベンガラ、フタロシアニンブルー等が挙げられる。塗膜
調整ビヒクルとしては、ロジン樹脂、ボイル油、塩化ゴ
ム、ポリブテン、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂等が挙げられる。
【0044】この場合、製剤中の各成分の配合割合は、
防汚有効成分5〜35重量%、樹脂分3〜25重量%、
可塑剤0〜10重量%、顔料10〜30重量%とするの
が好ましく、全固形分濃度は20〜80重量%、好まし
くは30〜60重量%とするのが防汚性、造膜性、造膜
強度等の点で好ましい。この防汚塗料は各種の海水系構
造物用として有用であり、通常の方法、ハケ塗り、ロー
ラー法、スプレー法等により塗布するのが好適である。
このようにして防汚対象物に塗布されたこの発明の付着
防止剤は、乾燥により塗膜を形成し、長期間の防汚効果
を発揮する。
【0045】更に、この発明の持続性水中防汚剤には、
公知の防汚成分を適宜併用することができる。その場
合、公知の防汚成分としては、銅粉、亜酸化銅、ロダン
銅、ナフテン酸銅、オレイン酸銅、ジメチルジチオカル
バミン酸亜鉛、テトラエチルチウラムジスルフィド、ジ
ンクピリチオン、2,3−ジクロロ−N−(2’,6’
−ジエチルフェニル)マレイミド、4,5−ジクロロー
2−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン、2−チオ
シアノメチルチオベンゾチアゾール、テトラクロロイソ
フタロニトリル等が挙げられる。
【0046】この発明の持続性水中防汚剤を有効に使用
できる防汚対象系としては、 製鉄所、発電所等の海水冷却水系の取水路、各種配管
等 漁網や、養殖場の施設等(例えば、定置網、養殖用網
等) 船底や橋梁、桟橋等の海中構造物等 が挙げられる。
【0047】
【実施例】この発明を以下の参考例、実施例、製剤例及
び試験例により説明するが、これによりこの発明は限定
されるものではない。
【0048】参考例1〔中和塩の形成〕 スルホン酸基を有する重合性不飽和単量体と高級脂肪族
ポリアミンとの反応を、温度計、攪拌機及び還流冷却器
を備えたフラスコを用いて行った。即ち、フラスコ内に
キシレン48g、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸24g及び重合禁止剤としてtert−
ブチルカテコール0.01gを加えて、攪拌しながらオ
クチルジプロピレントリアミン28gを内温60℃以下
に保ちながら徐々に滴下し、滴下終了後1時間攪拌を続
けて2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸とオクチルジプロピレントリアミンとの中和塩を得
た。
【0049】参考例2〔中和塩の形成〕 参考例1と同様にして中和塩を得た。即ち、フラスコ内
にプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)
50gとオクチルトリプロピレンテトラアミン30gを
加えて攪拌しながら塩酸3.6gを室温にて徐々に滴下
し、滴下終了後スチレンスルホン酸ソーダ21gを純水
200g に溶解したものを徐々に滴下し、30分間攪
拌後、1時間放置した。得られた沈澱物を濾過し、純水
で洗浄後キシレンに溶解し、スチレンスルホン酸とオク
チルトリプロピレンテトラアミンとの中和塩を得た。
【0050】実施例1〔中和塩と、共重合可能な他の重
合性不飽和単量体との重合〕 参考例1で得られた中和塩の重合を、温度計、攪拌機、
滴下ロート、ガス導入管及び還流冷却器を備えたフラス
コを用いて行った。即ち、フラスコ内に参考例1で得ら
れた中和塩のキシレン溶液100gを仕込み、攪拌しな
がらフラスコ内を窒素置換し、窒素気流下で80℃に加
熱し、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル
0.16gを加えて同じ温度を維持しながら、5時間攪
拌を続けてこの発明の実施例である共重合体aを得た。
得られた共重合体の重量平均分子量は、ポリスチレン
(重量平均分子量2,740、5,200、9,83
0、19,200、43,000、98,900、18
9,000、354,000、707,000、1,3
00,000)を標準としたGPC(ゲル浸透クロマト
グラフィー)の分析結果150,000であった。
【0051】実施例2〜13、比較例14、15〔中和
塩と、共重合可能な他の重合性不飽和単量体との重合〕
前記参考例1、2や実施例1と同様にして、表1に記
載の各種割合の各種スルホン酸基を有する重合性不飽和
単量体と各種高級脂肪族ポリアミンとから共重合体b〜
mを得た。また同様にして比較例としての(共)重合体
n、oを得た。表1に(共)重合体の組成及び重量平均
分子量を示す。
【0052】
【表1】
【0053】なお、表1における各単量体及び各溶媒の
略号は以下の通りである。 〔アミノ基を有する高級脂肪族ポリアミン〕 ODPTA :N−オクチルジプロピレントリアミン HDPTA :N−ヘキサデシルジプロピレントリアミ
ン ODDPTA:N−オクタデシルジプロピレントリアミ
ン CDPTA :N−ココナツアルキルジプロピレントリ
アミン TDPTA :N−牛脂アルキルジプロピレントリアミ
ン OLDPTA:N−オレオアルキルジプロピレントリア
ミン OTPTA :N−オクチルトリプロピレンテトラアミ
ン HTPTA :N−ヘキサデシルトリプロピレンテトラ
アミン ODTPTA:N−オクタデシルトリプロピレンテトラ
アミン CTPTA :N−ココナツアルキルトリプロピレンテ
トラアミン TTPTA :N−牛脂アルキルトリプロピレンテトラ
アミン OLTPTA:N−オレオアルキルトリプロピレンテト
ラアミン TBAPA :N−牛脂アルキル−N,N−ビス(3−
アミノプロピル)アミン
【0054】〔スルホン酸基含有重合性不飽和単量体〕 AMPS :2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸 MS :メタリルスルホン酸 STS :スチレンスルホン酸 MES :2−メタクリロイルオキシエチルスルホ
ン酸 〔他の重合性不飽和単量体〕 MMA :メタクリル酸メチル BA :アクリル酸ブチル EHA :アクリル酸2−エチルヘキシル SA :アクリル酸ステアリル ST :スチレン HEMA :メタクリル酸2−ヒドロキシエチル AA :アクリル酸 MAA :メタクリル酸 〔溶媒〕 Xy :キシレン MIBK :メチルイソブチルケトン PGM :プロピレングリコールモノメチルエーテ
【0055】製剤例1〔漁網防汚剤の調製〕 実施例又は比較例で得られた(共)重合体に可塑剤と溶
媒を配合し、漁網用防汚剤1〜7を得た。また同様にし
て比較例としての漁網用防汚剤8、9を得た。表2に配
合割合を示す。
【0056】
【表2】
【0057】試験例1〔漁網防汚剤の防汚性能評価確認
試験〕 製剤例1で得られた漁網防汚剤に試験網(ポリエチレン
製の養殖用網:100本、4節、40cm×60cm)
を浸漬し、網に防汚剤を付着させ、3日間風乾させた。
この際、防汚剤の付着量を試験網の重量に対し約20%
となるようにした。そして5月〜7月の3カ月間、自然
湾内(三重県礫浦湾内)の筏より海面下1.0〜1.5
mの深さに懸垂し、3ケ月後にカサネカンザシ、フジツ
ボ、二枚貝、コケムシ等の付着生物に対する防汚効力を
観察した。その試験結果を表3に示す。また比較例10
は無処理の結果を示す。表3において付着面積(%)は
付着生物の構成割合を示す。
【0058】
【表3】
【0059】試験例1より、この発明による漁網防汚剤
(製剤例1〜7)は、対象付着生物の種類に関係なく良
好な防汚効果を発揮し、その防汚効力が長期にわたって
持続していることがわかる。一方、アミノ基を有する高
級脂肪族ポリアミンを含まない漁網防汚剤(製剤例
8)、及びアミノ基を有する高級脂肪族ポリアミンの量
がスルホン酸基を有する重合性不飽和単量体1モルに対
して0.1〜1.2モルの範囲外である漁網防汚剤(製
剤例9)では、付着生物、特にカサネカンザシの付着が
顕著であり、長期間の実用には適さないことがわかる。
【0060】製剤例2〔防汚塗料の調製〕 実施例又は比較例で得られた(共)重合体に顔料、可塑
剤、溶媒等を配合し、防汚塗料1〜6を得た。また同様
にして比較例としての防汚塗料7、8を得た。表4に配
合割合を示す。
【0061】
【表4】
【0062】試験例2〔防汚塗料としての防汚性能評価
確認試験〕 試験板(硬質塩ビニル製、7cm×20cm)に、製剤
例2で得られた防汚塗料を塗布量が約2.0kg/m2
となるように2回塗布し、3日間風乾させた。そして、
5月より12ヶ月間、自然湾内(三重県礫浦湾内)の筏
より海面下1.5〜2.0m深さに懸垂し、6ケ月後及
び12ケ月後にカサネカンザシ、フジツボ、二枚貝、コ
ケムシ等の付着生物に対する防汚効力を観察した。その
結果を表5に示す。また比較例9は無処理の結果を示
す。
【0063】
【表5】
【0064】試験例2より、この発明による防汚塗料
(製剤例1〜6)は、良好な防汚効果を発揮し、その防
汚効力が長期にわたって持続していることがわかる。特
に12ヶ月後の付着状況では、対象付着生物の種類に関
係なく付着面積が10%以下で、全付着面積でも20%
以下であることがわかる。一方、アミノ基を有する高級
脂肪族ポリアミンを含まない防汚塗料(製剤例7)、及
びアミノ基を有する高級脂肪族ポリアミンの量がスルホ
ン酸基を有する重合性不飽和単量体1モルに対して0.
1〜1.2モルの範囲外である防汚塗料(製剤例8)で
は、付着生物、特にカサネカンザシ及びフジツボの付着
が顕著であり、長期間の実用には適さないことがわか
る。
【0065】
【発明の効果】この発明の持続性水中防汚剤は各種の海
水系構造物用の防汚剤として有用であり、対象物に応じ
て浸漬、ハケ塗り、スプレーなどの適宜の塗装方法を利
用して塗布し、常温又は加熱により乾燥し、必要に応じ
て焼付を行い、対象物表面に被膜を形成する。形成され
た被膜は、対象物との良好な密着性を示し、自然の海水
中でも12ヶ月以上脱落することなく付着するとともに
海水中に徐々に溶出し続ける。そして、その間、付着生
物の付着を防ぐ。また、塗膜が残存しないので、溶出後
に再塗布を行った場合に、対象物上に形成される塗膜の
密着性が良好である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルホン酸基を有する重合性不飽和単量
    体と一般式(I): 【化1】 (式中、R1 はβ−ヒドロキシ基で置換されていてもよ
    い炭素数8〜28の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水
    素基又は炭素数8〜28の飽和もしくは不飽和のアルコ
    キシ低級アルキル基、R2 は水素原子又は式:−(CH
    2)a NH2 、aは1〜6の整数、bは2〜4の整数)で
    表されるアミノ基を有する高級脂肪族ポリアミンとを、
    共重合可能な他の重合性不飽和単量体を添加するか、せ
    ずして重合させて得ることができる重量平均分子量3,
    000〜400,000を示す(共)重合体を有効成分
    として含有することを特徴とする持続性水中防汚剤。
  2. 【請求項2】 スルホン酸基を有する重合性不飽和単量
    体と一般式(I)で表されるアミノ基を有する高級脂肪
    族ポリアミンとが予め両者で塩を形成させた後、重合に
    用いられる請求項1記載の持続性水中防汚剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019216413A1 (ja) * 2018-05-11 2019-11-14 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚塗膜付き基材及び防汚方法
US11015135B2 (en) 2016-08-25 2021-05-25 Bl Technologies, Inc. Reduced fouling of hydrocarbon oil
EP4288406A4 (en) * 2021-02-04 2024-10-09 Specialty Operations France ANTIFOULING COMPOSITION AND USES THEREOF

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