JPH10179131A - アルコール飲料および発酵調味料の製造方法 - Google Patents

アルコール飲料および発酵調味料の製造方法

Info

Publication number
JPH10179131A
JPH10179131A JP34537096A JP34537096A JPH10179131A JP H10179131 A JPH10179131 A JP H10179131A JP 34537096 A JP34537096 A JP 34537096A JP 34537096 A JP34537096 A JP 34537096A JP H10179131 A JPH10179131 A JP H10179131A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yeast
fermentation
strain
moromi
pyruvate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP34537096A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3466845B2 (ja
Inventor
Kazuo Fukuda
和郎 福田
Tomoko Miyamoto
ともこ 宮本
Nobuyoshi Momitani
亘慶 籾谷
Kozo Ouchi
弘造 大内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd filed Critical Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
Priority to JP34537096A priority Critical patent/JP3466845B2/ja
Publication of JPH10179131A publication Critical patent/JPH10179131A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3466845B2 publication Critical patent/JP3466845B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Soy Sauces And Products Related Thereto (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Alcoholic Beverages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 風味がよいアルコール飲料または発酵調味料
を効率よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 サッカロマイセス属に属し、ピルビン酸
アナログ耐性を有し、かつアルコール発酵においてモロ
ミを圧搾濾過または遠心分離して得られる溶液中のピル
ビン酸含量の最大値を200ppm以下にさせるような
酵母を用いることを特徴とするアルコール飲料または発
酵調味料の製造方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酵母を用いて風味
のよいアルコール飲料または発酵調味料を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ピルビン酸は、酵母がアルコール発酵を
する過程で生産される有機酸であり、アルコール飲料な
どにおける不快臭の原因物質であるジアセチルおよびア
セトアルデヒドの前駆物質として知られている。ジアセ
チルは、「ツワリ香」の原因物質であり、ピルビン酸が
酵母によってアセト乳酸に転換された後、さらに自動酸
化されて生成する。
【0003】アセトアルデヒドは、「木香様臭」の原因
物質であり、モロミにアルコールを添加したり、発酵温
度を変化させたときなどに酵母から漏出するピルビン酸
カルボキシラーゼにより、ピルビン酸から変換されて生
成する。アルコール飲料中のピルビン酸濃度が200p
pmを超えると、不快臭が発生しやすくなると言われて
いる。アルコール発酵過程におけるモロミ中のピルビン
酸は、酵母の増殖にともない増加するが、その後酵母に
取り込まれて減少する。例えば、清酒モロミにおいて
は、ピルビン酸はモロミ初期の高泡時から急激に増加
し、落ち泡時には最高約700ppm以上まで達する
が、アルコール分が約12%まで生成した玉泡後からは
漸減する。
【0004】良品質のアルコール飲料を得る方法として
は、長期間の熟成発酵を行うことによって酵母にピルビ
ン酸を取り込ませ、ピルビン酸含有量の少ない、いわゆ
る熟成モロミを製造する方法しか知られていない。低ア
ルコール飲料を製造する方法として、例えば清酒では、
通常のアルコール分15〜20%の清酒を水で希釈する
ことによりアルコール分を下げることができるが、水で
希釈すると風味も同時に希釈されるために品質が低下す
ることが知られている。
【0005】一方、ピルビン酸生成能が低減された酵母
については、これまで知られていない。清酒酵母にピル
ビン酸アナログであるフルオロピルビン酸に耐性を付与
することにより、ピルビン酸資化性が低下した変異株が
得られているが、ピルビン酸生成能が低下した変異株は
得られていない(日本醸造協会誌、90巻、9号、71
7項(1995))。
【0006】このように、ピルビン酸アナログ耐性を付
与することによりピルビン酸生成能が低減された酵母お
よび該酵母を用いるアルコール飲料または発酵調味料の
製造方法については知られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ピル
ビン酸含量が少なく、風味がよいアルコール飲料または
発酵調味料を効率よく製造する方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、サッカロマイ
セス(Saccharomyces )属に属し、ピルビン酸アナログ
耐性を有し、かつアルコール発酵においてモロミを圧搾
濾過または遠心分離して得られる溶液中のピルビン酸含
量の最大値を200ppm以下にさせるような酵母を用
いることを特徴とするアルコール飲料または発酵調味料
の製造方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の酵母としては、サッカロ
マイセス属に属し、ピルビン酸アナログ耐性を有し、か
つアルコール発酵においてモロミを圧搾濾過または遠心
分離して得られる溶液中のピルビン酸含量の最大値を2
00ppm以下、好ましくは100ppm以下にさせる
ような酵母であれば、いずれも用いることができる。
【0010】ピルビン酸アナログとしては、例えばβ−
フルオロピルビン酸、β−ブロモピルビン酸、β−クロ
ロピルビン酸、β−シクロヘキシルピルビン酸、β−メ
ルカプトピルビン酸、β−イミダゾリルピルビン酸、ト
リメチルピルビン酸、β−ハイドロキシピルビン酸、α
−ケト酪酸等があげられる。本発明においてモロミと
は、アルコール飲料または発酵調味料の前段階のもの、
例えば清酒、焼酎、ぶどう酒、ブランデー、醤油または
味噌においてはアルコール発酵により得られるどろどろ
した状態のもの、ビールまたはウイスキーのモロミにお
いては麦汁をアルコール発酵させたものをいう。
【0011】本発明の酵母の親株としては、サッカロマ
イセス属に属する酵母、例えばサッカロマイセス・セレ
ビジェ(S. cerevisiae)、サッカロマイセス・ウバラ
ム(S. uvarum)、サッカロマイセス・ルキシー(S.
rouxii)に属する酵母、好ましくはサッカロマイセス・
セレビジェに属する酵母であれば、いずれの酵母を用い
てもよいが、好ましくはアルコール飲料又は発酵調味料
を製造するために用いる酵母、例えば市販の清酒酵母、
焼酎酵母、ワイン酵母、ビール酵母等が用いられる。
【0012】親株として用いられる酵母の具体例として
は、下記に示す酵母があげられる。 サッカロマイセス・セレビジェ日本醸造協会7号酵母
(清酒酵母) サッカロマイセス・セレビジェ日本醸造協会701号酵
母(清酒酵母) サッカロマイセス・セレビジェ日本醸造協会9号酵母
(清酒酵母) サッカロマイセス・セレビジェ日本醸造協会901号酵
母(清酒酵母) サッカロマイセス・セレビジェきょうかい焼酎用2号酵
母(焼酎酵母) サッカロマイセス・セレビジェきょうかいブドウ酒用1
号酵母(ワイン酵母) サッカロマイセス・セレビジェきょうかいブドウ酒用3
号酵母(ワイン酵母) サッカロマイセス・セレビジェきょうかいブドウ酒用4
号酵母(ワイン酵母) サッカロマイセス・ウバラムWS−120(ビール酵
母) サッカロマイセス・ルキシーきょうかい味噌用酵母(味
噌酵母) これらの酵母はいずれもピルビン酸アナログにより生育
阻害を受ける。
【0013】本発明の酵母は、以下の方法により取得で
きる。上記の親株を紫外線、放射線を照射させる方法も
しくはN−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニ
ジン、エチルメタンスルフォネートなどの薬剤を接触さ
せる方法など、通常用いられる変異処理方法を施した
後、親株が生育できないような濃度のピルビン酸アナロ
グを含有する寒天平板培地に変異株を塗布し、生育して
きたコロニーを分離する。
【0014】分離したコロニーを、例えばYPD培地
(酵母エキス1%、ペプトン2%、グルコース2%、p
H6.0)にて30℃で2日間培養して得られる菌体
を、麹5g、水10mlに加えて15℃で3〜5日間ア
ルコール発酵させる。発酵終了後、モロミを通常用いら
れる方法により圧搾濾過または遠心分離して分離除去
し、得られた溶液中のピルビン酸含量を測定する。ピル
ビン酸含量が200ppm以下である溶液が得られるモ
ロミから変異株を分離することにより、本発明の酵母を
取得することができる。
【0015】例えばサッカロマイセス・セレビジェ日本
醸造協会7号酵母を親株とし、ピルビン酸アナログ耐性
を有する変異株のうち、アルコール発酵においてモロミ
を圧搾濾過または遠心分離して得られる溶液中のピルビ
ン酸含量の最大値が200ppm以下となる変異株が出
現する頻度は1/600〜1/200程度である。本発
明の酵母の好適な例としては、サッカロマイセス・セレ
ビジェFP−8株(以下、FP−8株という)をあげる
ことができる。FP−8株はブダペスト条約に基づいて
平成8年1月18日付で通商産業省工業技術院生命工学
工業技術研究所(茨城県つくば市東1丁目1番3号)に
FERM BP−5365として寄託されている。
【0016】本発明の酵母を用いて清酒、ワイン、ビー
ル、ウイスキー、ブランデー、焼酎等のアルコール飲料
または味噌、醤油等の発酵調味料を製造する方法として
は、炭素源を酵素または麹で糖化し酵母を加えてアルコ
ール発酵を行う通常の方法が用いられる。炭素源として
は、いかなる糖質および澱粉質も用いられるが、例え
ば、ブドウなどの果実、糖蜜、グルコース、イモ類、そ
ば、米、麦、あわ、とうもろこし、こうりゃん、ひえ、
きび、大豆またはこれらの麹等が用いられる。
【0017】糖化酵素としては、一般に麦芽に含まれる
もの、糸状菌アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus o
ryze)等の麹菌の生産するもの、α−アミラーゼ、グル
コアミラーゼ、プロテアーゼ等の酵素剤が用いられる。
【0018】アルコール発酵の方法としては、ブドウ等
の果実、糖蜜、グルコース等の糖質を炭素源として用い
る場合は、通常、糖質に直接酵母を加えて発酵させる単
発酵が行われ、イモ類、米、麦、そば、とうもろこし等
の穀類を炭素源として用いる場合は、通常、穀類である
澱粉質をまず糖化酵素により糖類に分解した後に酵母を
加えてアルコール発酵させる並行複発酵が行われる。例
えば清酒の製造においては、発酵の開始時炭素源の一部
を仕込み、発酵の経過とともに残りを追加する段仕込み
が一般に行われている。清酒では、1段目(添)、2段
目(仲)、3段目(留)と呼ばれている。焼酎の製造に
おいては、発酵の開始時に麹を仕込み、発酵の経過とと
もに残りの炭素源を追加する段仕込みが一般に行われて
いる。焼酎では、1次仕込み、2次仕込みと呼ばれてい
る。
【0019】アルコール発酵は、通常、pH3.5〜
5.0、温度5〜25℃で、仕込み終了後、清酒で14
〜30日間、ワインで7〜14日間、ビールで約10日
間、焼酎で7〜14日間、ウイスキーで3〜4日間、ブ
ランデーで7〜14日間、発酵調味料で7〜10日間行
う。
【0020】本発明において熟成発酵工程とは、酵母に
ピルビン酸を取り込ませて熟成モロミを得るために必要
な発酵工程をいい、通常のアルコール発酵における後半
の工程をいう。例えば、清酒では後半の7〜15日間、
ワインでは後半の3〜7日間、ビールでは後半の約5日
間、焼酎では後半の4〜7日間、ウイスキーでは後半の
1〜2日間、ブランデーでは後半の3〜7日間、発酵調
味料では後半の3〜5日間の工程をいう。
【0021】アルコール発酵の終了後、生成したモロミ
は、以下の方法によりアルコール飲料または発酵調味料
の形態にする。清酒、ワイン、ビール等では、モロミを
圧搾濾過または遠心分離によって発酵残物、酵母菌体等
を分離して原酒の形態にする。ブランデー、ウイスキ
ー、焼酎等では、アルコール発酵終了後、得られたモロ
ミを圧搾濾過または遠心分離によって発酵残物、酵母菌
体等を分離して得られた液を蒸留することによりエタノ
ールの濃縮された原酒の形態にする。モロミを圧搾濾過
または遠心分離する前にモロミにアルコールを添加し、
これを原酒としてもよい。原酒をそのまま、または混
合、希釈、アルコール添加等の調整を行い、アルコール
飲料の形態にする。発酵調味料では、発酵終了前にモロ
ミに食塩、酢酸等を添加し、通常の製造方法により発酵
調味料の形態にする。
【0022】本発明の酵母を用いて、通常のアルコール
発酵期間が終了する前に、好ましくは熟成発酵工程を経
ずに、アルコール発酵を終了させることにより、低アル
コール飲料を製造することができる。本発明において低
アルコール飲料とは、通常のアルコール飲料よりもアル
コール分を低減した飲料をいい、例えば清酒ではアルコ
ール分が13%以下、ワインではアルコール分が10%
以下、ビールではアルコール分が3%以下のものをい
う。
【0023】以下に実施例を示す。
【0024】
【実施例】
【0025】実施例1 YPD培地にて、30℃で16時間培養したサッカロマ
イセス・セレビジェ日本醸造協会7号酵母(以下、K7
株という)を0.2Mリン酸緩衝液(pH8.0)に菌
体濃度106細胞/mlになるように懸濁した。該懸濁
液にエチルメタンスルフォネートを最終濃度30μl/
mlとなるように添加し、30℃で60分間放置した
後、遠心分離により菌体を集めた。該菌体を5%のチオ
硫酸ナトリウム水溶液で洗浄した後、さらに、リン酸緩
衝液(pH6.0)で洗浄した。該菌体をβ―フルオロ
ピルビン酸1mg/ml含有する平板寒天培地[バクト
・イースト・ナイトロジェン・ベース・ウィザウトアミ
ノアシッド(ディフコ社)0.67%、エタノール2
%、寒天2%]で30℃、7日間培養し、出現したコロ
ニーを分離して、それぞれのコロニーからβ―フルオロ
ピルビン酸に耐性を有する変異株を取得した。
【0026】変異株500株について、それぞれYPD
培地にて30℃で2日間培養した。得られた菌体を麹5
g、水10mlに加えて15℃で3〜5日間アルコール
発酵させた。発酵モロミを遠心分離し、得られた上清中
のピルビン酸含量を測定したところ、ピルビン酸含量が
200ppm以下となるような変異株として、FP−8
株およびFP―131株が得られた。
【0027】実施例2 K7株、FP−8株およびFP−131株ならびに実施
例1と同様にして取得したピルビン酸含量が200pp
m以下となるような変異株FP−181株について、以
下の方法によりβ―フルオロピルビン酸に対する耐性の
確認を行った。β―フルオロピルビン酸を第1表に示す
各濃度になるようにそれぞれ添加した寒天平板培地(バ
クト・イースト・ナイトロジェン・ベース・ウィザウト
アミノアシッド0.67%、エタノール2%、寒天2
%)に、上記菌株をそれぞれ接種し、30℃で7日間培
養を行って生育を確認した。
【0028】結果を第1表に示す。
【0029】
【表1】
【0030】次に、K7株、FP−8株、FP−131
株およびFP−181株について、以下の方法により清
酒製造を行い、発酵開始後第3表に示す各日数において
経時的にモロミを圧搾濾過し、得られた溶液中のピルビ
ン酸含量を測定した。清酒の仕込みは第2表のごとく行
った。
【0031】
【表2】
【0032】モロミ管理:モロミ品温は添え仕込み、踊
りおよび仲仕込みまでは16℃、仲仕込みから留め仕込
みまでは14℃、さらに留め仕込み以降は13℃で行
い、以降1日ごとに1℃ずつ昇温させ、落ち泡開始以降
は、反対に1日1℃ずつ10℃まで低下させた。添え仕
込みから3日後に仲仕込み、さらにその1日後に留め仕
込みを行った。
【0033】結果を第3表に示す。
【0034】
【表3】
【0035】実施例3 K7株、FP−8株およびFP−131株を用い、実施
例2と同様な方法を用いて留め仕込みから11日後に上
槽し、低アルコール清酒を製造した。製造した低アルコ
ール清酒の成分を第4表に示す。
【0036】
【表4】
【0037】第4表に示されるとおり、K7株を用いて
製造した低アルコール清酒に比べてFP−8株およびF
P−131株を用いて製造した低アルコール清酒はピル
ビン酸含量が著しく低かった。
【0038】実施例4 K7株、FP−8株およびFP−131株を用い、実施
例2と同様な方法を用いて留め仕込みから11日後に原
料アルコールを添加後上槽し、清酒を製造した。製造し
た清酒の成分を第5表に示す。
【0039】
【表5】
【0040】実施例5 K7株、FP−8株およびFP−131株を用いて、以
下のアルコール発酵の方法を用いて発酵調味料を製造し
た。モロミの仕込みは第6表のごとく行った。
【0041】
【表6】
【0042】発酵管理:発酵温度は、終始15℃で行っ
た。1次仕込み後3日目に2次仕込みを行い、さらに7
日後に65gの食塩を添加する不可飲処置を行った。さ
らに2日後、圧搾濾過によって不溶性成分を除去し、発
酵調味料を得た。製造した発酵調味料の成分を第7表に
示す。
【0043】
【表7】
【0044】第7表に示されるとおり、K7株を用いて
製造した発酵調味料に比べてFP−8株およびFP−1
31株を用いて製造した発酵調味料はピルビン酸含量が
著しく低かった。
【0045】実施例6 K7株、FP−8株およびFP−131株を用いて実施
例3の方法により製造した低アルコール清酒について、
8名のパネラーで3点法(1:良い、2:普通、3:悪
い)で官能検査を行い、また香りについてパネラーの意
見を聴取した。結果を第8表に示す。
【0046】
【表8】
【0047】実施例7 K7株、FP−8株およびFP−131株を用いて実施
例4の方法により製造した清酒について、8名のパネラ
ーで3点法(1:良い、2:普通、3:悪い)で官能検
査を行い、また香りについてパネラーの意見を聴取し
た。結果を第9表に示す。
【0048】
【表9】
【0049】実施例8 K7株、FP−8株およびFP−131株を用いて実施
例5の方法により製造した発酵調味料について、8名の
パネラーで3点法(1:良い、2:普通、3:悪い)で
官能検査を行い、また香りについてパネラーの意見を聴
取した。結果を第10表に示す。
【0050】
【表10】
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、風味がよいアルコール
飲料または発酵調味料を効率よく製造する方法を提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12G 1/00 C12G 3/12 3/12 C12N 1/16 C12N 1/16 C12F 1/00 //(C12G 3/02 C12R 1:865) (C12N 1/16 C12R 1:865)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サッカロマイセス属に属し、ピルビン酸
    アナログ耐性を有し、かつアルコール発酵においてモロ
    ミを圧搾濾過または遠心分離して得られる溶液中のピル
    ビン酸含量の最大値を200ppm以下にさせるような
    酵母を用いることを特徴とするアルコール飲料または発
    酵調味料の製造方法。
  2. 【請求項2】 熟成発酵工程がないことを特徴とする請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 サッカロマイセス属に属し、ピルビン酸
    アナログ耐性を有し、かつアルコール発酵においてモロ
    ミを圧搾濾過または遠心分離して得られる溶液中のピル
    ビン酸含量の最大値を200ppm以下にさせることを
    特徴とする酵母。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の酵母を用いることを特徴
    とする低アルコール飲料の製造方法。
JP34537096A 1996-12-25 1996-12-25 アルコール飲料および発酵調味料の製造方法 Expired - Fee Related JP3466845B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34537096A JP3466845B2 (ja) 1996-12-25 1996-12-25 アルコール飲料および発酵調味料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34537096A JP3466845B2 (ja) 1996-12-25 1996-12-25 アルコール飲料および発酵調味料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10179131A true JPH10179131A (ja) 1998-07-07
JP3466845B2 JP3466845B2 (ja) 2003-11-17

Family

ID=18376145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34537096A Expired - Fee Related JP3466845B2 (ja) 1996-12-25 1996-12-25 アルコール飲料および発酵調味料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3466845B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001204457A (ja) * 2000-01-28 2001-07-31 Ozeki Corp 低アルコール清酒の製造法
JP2003274921A (ja) * 2002-03-22 2003-09-30 Yoshinogawa Kk アルコール飲料の製造方法
WO2004041992A1 (ja) * 2002-11-07 2004-05-21 Suntory Limited 発酵飲料の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001204457A (ja) * 2000-01-28 2001-07-31 Ozeki Corp 低アルコール清酒の製造法
JP2003274921A (ja) * 2002-03-22 2003-09-30 Yoshinogawa Kk アルコール飲料の製造方法
WO2004041992A1 (ja) * 2002-11-07 2004-05-21 Suntory Limited 発酵飲料の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3466845B2 (ja) 2003-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ciani et al. Enhanced glycerol content in wines made with immobilized Candida stellata cells
WO2009084485A1 (ja) 蒸留酒の製造方法
JP2530650B2 (ja) 低アルコ−ルまたは無アルコ−ルビ−ルの製造法
JP3898652B2 (ja) チロソール高生産性酵母変異株及び該酵母を用いた発酵アルコール飲料の製造法
JP3193506B2 (ja) 飲食品の製造法
JP2008125469A (ja) 梅スピリッツの製造方法
JP2000060531A (ja) 焼酎の製造方法
JP3466845B2 (ja) アルコール飲料および発酵調味料の製造方法
JPH0292265A (ja) アルコール飲料又は発酵調味料の製造法
JP3051715B2 (ja) 新規焼酎用酵母及び当該酵母を用いる焼酎の製造法
JP3563274B2 (ja) 焼酎の製造法
JP2003116523A (ja) 桜の花から分離した酵母及びその取得方法並びに該酵母を用いた清酒その他の飲食品の製造方法
JP3260919B2 (ja) 飲食品の製造法
JP3260896B2 (ja) 飲食品の製造法
JP3090786B2 (ja) 食酢の製造方法
JP2002142747A (ja) 低アルコール清酒の製造方法
JP2810703B2 (ja) 飲食品の製造法
JPH05176748A (ja) 飲食品の製造法
JP2001269165A (ja) 香気生成バランスのよい酵母並びにこれを用いた飲食品及びその製造法
JP3087888B2 (ja) 酒類の製造方法
JP3321597B2 (ja) 多酸・低アミノ酸酒類製造用酵母の育種
JP3835564B2 (ja) 新規酵母及びその用途
JP2583549B2 (ja) 酒類の製造法
JP3069689B2 (ja) 発酵速度を増大させた酵母の育種
JPH09239A (ja) 蒸留酒の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees