JPH1017884A - 鉄道車両用軸受 - Google Patents

鉄道車両用軸受

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JPH1017884A
JPH1017884A JP18803896A JP18803896A JPH1017884A JP H1017884 A JPH1017884 A JP H1017884A JP 18803896 A JP18803896 A JP 18803896A JP 18803896 A JP18803896 A JP 18803896A JP H1017884 A JPH1017884 A JP H1017884A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高速性かつ長期信頼性に優れた鉄道車両用軸受
を提供する。 【解決手段】車輪19の車軸16を支持する円すいころ
軸受17、18には、金属種として、Ni、Te、S
e、Cu、Feの中から選択される有機金属化合物の少
なくとも1種を含み、かつ、グリース全量に対して20
重量%以下含まれるグリースを封入した。また、このグ
リースには、ジチオリン酸系亜鉛化合物、ジチオリン酸
系モリブデン化合物の少なくとも1種をグリース全量に
対し10%以下含有し、かつ、これらの有機金属化合物
の総量がグリース中の20重量%以下含有することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両に使用される
軸受、例えば、車軸用軸受、主電動機用軸受等に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、鉄道車両用車軸に関しては、従
来、在来線では、リチウム石鹸系の化合物を増ちょう剤
とし、基油に鉱油を用いたグリースを封入した複列円筒
ころ軸受が使用されていた。しかしながら、近年、長寿
命化、高速化、軸受取り付けまわりの小型化、さらに
は、メンテナンスコスト低減化の要求は多大なものがあ
り、これらの要求に対して軸受の形式としては、密封型
複列円すいころ軸受、いわゆるRCT軸受が開発され小
型化、高速化が達成された。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このRCT軸
受に適応したグリース、即ち、円すいころ軸受の、特に
大鍔ところ大端面の潤滑性能が良く、高速回転化に伴う
遠心力により軸受外へ飛散しにくいグリースがないた
め、長寿命化、メンテナンスフリー化は未だ達成されて
いない。又、新幹線の車軸では、従来油浴潤滑の複列円
筒ころ軸受が使用されているが、在来線と同様長寿命
化、高速化、メンテナンスフリー化の要求のためRCT
軸受を使用する動きがあるが、在来線よりもさらに高速
回転のためRCT軸受の大鍔ところ大端面のすべり接触
部の潤滑条件が厳しくなり、従来からのグリースを封入
した軸受では、早期に鍔部の焼き付きに至り、これらの
要求に対応できない。
【0004】更に、このような小型化、高速化、長寿命
化、メンテナンスコスト低減化の要求は、在来線及び新
幹線の主電動機でも同様にある。これらの主電動機にお
いては、従来、電食の発生の有無と、直流電動機の場合
はブラシの磨耗が寿命を決める要因であったが、交流電
動機が主電動機の主流となり、軸受外輪外径に樹脂ある
いは、セラミックスなどの絶縁物のコーティングを施す
ことが近年一般的に行われ、寿命を決める要因は軸受に
封入するグリースになっている。主電動機の軸受形式
は、駆動側軸受に円筒ころ軸受、反対側に玉軸受を使
い、封入グリースはリチウム複合石鹸を増ちょう剤とす
る鉱油系グリースが現在でも一般的であり、車軸軸受の
円すいころ軸受のようなすべり接触の問題は少ないが、
絶縁物のコーティングにより、電動機の回転時に発生す
る熱が発散せず軸受温度を上昇させ、これが封入グリー
スの劣化を促進し軸受の寿命を短くしてしまう問題があ
る。この問題を解決するため増ちょう剤をウレア化合
物、合成油を基油とし耐熱性を向上させたグリースも開
発されているが、従来のグリースに比べ高価格であるた
め使用できない。
【0005】鉄道車両には、この他にも駆動装置部に使
われる軸受があり従来は円すいころ軸受が油浴潤滑で使
われていたが、ここでも上記と同様な要求があり、軸受
及び潤滑形式を4点接触玉軸受のグリース潤滑とする動
きがある。この4点接触玉軸受は、転動体のいわゆる差
動滑りが大きく従来の車軸用及び主電動機用のグリース
では滑り部の潤滑が悪く早期に焼き付きを発生してしま
う。また従来から、滑り接触部の潤滑を改善するために
は極圧剤をグリースに添加するのが一般的であった。グ
リースに用いる極圧剤としては、MoS2 等の固体潤滑
剤、イオウ、 リン系、イオウ−リン系有機モリブデン、
有機亜鉛等の化合物が知られている。しかしながら、こ
れらの化合物は、いずれも化学的な活性が強く、従って
短期的には滑り部分の潤滑性を向上する効果があるが、
鉄道車両のように長期にわたる使用条件では、軸受の腐
食、グリースの劣化促進等を引き起こし、焼き付きはし
ないものの早期に円滑な回転が不能になりやすい。そこ
で、本発明は、封入グリースを最適なものとすることに
より、従来より高速性かつ長期信頼性に優れた鉄道車両
用軸受を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発者等は鋭意検討の結
果、特定の有機金属化合物が、長期に渡り、極圧剤とし
ての効果を有し滑り接触部に潤滑効果があり、かつ、優
れた酸化防止剤としての作用も併せ持ち、しかも上述し
たような問題を発生せず、これを含むグリースを封入し
た軸受が上記問題を解決できることを見いだし、本発明
をなすに至った。本発明の目的は、基油、増ちょう剤、
添加剤からなるグリースを封入した鉄道車両用軸受であ
って、前記添加剤は金属種としてNi、Te、Se、C
u、Feの中から選択される有機金属化合物の少なくと
も1種を含み、かつ、該有機金属化合物がグリース全量
に対して20重量%以下含まれることを特徴とする鉄道
車両用軸受によって達成することができる。また、本発
明の目的は、ジチオリン酸系亜鉛化合物、ジチオリン酸
系モリブデン化合物の少なくとも一種がグリース全量に
対して10重量%以下含まれ、かつ、該ジチオリン酸系
化合物と前記有機金属化合物との総量がグリース全量に
対して20重量%以下であることを特徴とする前記鉄道
車両用軸受によって達成することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る鉄道車両用軸
受の実施形態について、図面を参照して詳細に説明す
る。図1は、本発明に係る鉄道車両用軸受を適用した鉄
道車両の車輪支持部1を示す。この車輪支持部1は、車
両台枠(図示せず)に固定された主電動機10の回転軸
11に歯車軸12が連結されている。この歯車軸12
は、車両台枠に取り付けられた円すいころ軸13によっ
て両端が支持されている。歯車軸12の中央部には、小
歯車14が嵌合されて固定されている。小歯車14に
は、大歯車15が噛合されている。この大歯車15は、
車軸16に嵌合されている。車軸16の両端部は、車両
台枠に取り付けられた2個の円すいころ軸受17、18
(片側のみ図示)で支持されている。また、車軸16の
円すいころ軸受17、18の外側には、車輪19が固定
されている。なお、図中の符号20はタワミ板である。
【0008】ここで、円すいころ軸受17、18につい
て詳細に説明する。この円すいころ軸受17、18は、
図2にも示すように2個組み合せて使用されている。各
円すいころ軸受17、18は、アウターレース21とイ
ンナーレース22との間に複数の円すいころ23が回転
自在に配置されている。両側の円すいころ軸受17、1
8の間には、外側間座24と内側間座25が介装されて
いる。外側間座24には、外側間座24と内側間座25
の間のスペース26にグリースを充填するためのグリー
ス注入孔27が設けられている。スペース26には、グ
リースが充填されている。このグリースに使用する基油
には特に制約はなく合成油あるいは、鉱油と合成油の混
合油、鉱油等が使用できるが、極圧剤の効果とコストと
の関係から鉱油が望ましい。また、基油粘度は、30〜
500cstのものが好ましい。
【0009】更に、このグリースに使用する増ちょう剤
には特に制約はないが、従来からのリチウム石鹸系化合
物、ウレア化合物等が使用できる。特に新幹線用等高速
回転で使われる場合は、ウレア化合物が望ましい。ま
た、増ちょう剤量は、グリース性状を得られる量であれ
ば特に制約はないが、通常、7〜35重量%である。さ
らに、このグリースには、一般にグリースに使用される
酸化防止剤、防錆剤、銅不活性化剤等の添加剤を添加す
ることが出来る。円すいころ軸受17、18に使用する
グリースは、Ni、Te、Se、Cu、Feの各有機金
属化合物の少なくとも1種をグリース全量に対し20重
量%以下含んでいる。ここで有機成分としては、ナフテ
ン酸系、脂肪酸系、スルホン酸系、ベンゾチアール系、
アクリレート系、ジチオリン酸系、ジチオカルバミン酸
系有機金属化合物があげられるが、好ましくは、ジチオ
カルバミン酸系有機金属化合物、特に好ましくは、ジア
ルキルジチオカルバミン酸系のものが良い。
【0010】さらに、上述の有機金属化合物は単独で使
用しても、あるいは、組み合わせて使用しても効果があ
るが、ジチオリン酸系亜鉛化合物、もしくは、ジチオリ
ン酸系モリブデン化合物を併用すると、単独使用時より
も効果が大きい。また、ジチオリン酸系モリブデン化合
物とジチオリン酸系亜鉛化合物を同時に使用することに
より、さらなる効果を得られる。ジチオホスホン酸系亜
鉛化合物としては、ジアリールジチオリン酸亜鉛、アル
キル−アリールジチオリン酸亜鉛、ジアルキルジチオリ
ン酸亜鉛化合物等が使用できるが、好ましくはジアルキ
ルジチオリン酸亜鉛化合物が良い。また、ジチオリン酸
系モリブデン化合物としては、ジアリールジチオリン酸
モリブデン、アルキル−アリールジチオリン酸モリブデ
ン、ジアルキルジチオリン酸モリブデンが使用できる
が、好ましくは、ジアルキルジチオリン酸モリブデンが
良い。これら、円すいころ軸受17、18に封入するグ
リースに添加する有機金属化合物の総量は、単独又は併
用してグリースの20重量%以下が好ましい。さらに望
ましくは、2〜12重量%がよい。これより多く添加し
てもさらなる効果はなく、逆に化学的作用による軸受軌
道面の腐食が進行しやすくなる。
【0011】なお前述の内容と重複するが、以下に、本
発明の鉄道車両用軸受に封入するグリースについて、更
に詳細に説明する。本発明の鉄道車両用軸受に封入する
グリースは、基油に増ちょう剤及び添加剤を配合して得
られる。前記基油は潤滑油に適する油であれば、特に制
約はない。具体的には、鉱油(パラフィン系鉱油、ナフ
テン系鉱油等)、合成炭化水素油(ポリ−α−オレフィ
ン油等)、エーテル油(ジアルキルジフェニルエーテル
油、アルキルトリフェニルエーテル油、アルキルテトラ
フェニルエーテル油等)、エステル油(ジエステル油、
ポリオールエステル油、芳香族エステル油等)が用いら
れる。
【0012】前記増ちょう剤も特に制限されるものでは
なく、この種のグリース組成物に一般的に使用される、
例えばLi,Na等からなる金属石鹸、Li,Na,B
a,Ca等から選ばれる複合化金属石鹸等の金属石鹸
類、ジウレアやポリウレア等のウレア化合物、またシリ
カゲルやベントナイト等の無機系化合物を適宜選択して
使用できる。中でも、耐熱性や音響特性(特に軸受に使
用する場合)、漏洩性を考慮すれば、金属石鹸、複合化
金属石鹸、ウレア化合物が好ましいが、とくに耐熱性を
必要とする場合には、ウレア化合物が好ましい。これら
増ちょう剤量は、グリース性状を得られる量であれば特
に制約はなく、基油に対して概ね7〜35wt%であ
る。
【0013】本発明の鉄道車両用軸受に封入するグリー
スは、金属種としてTe,Se,Cu,Feの中から選
択される有機金属化合物の少なくとも1種を含む添加剤
を、グリース全量に対して20wt%以下含むことを特
徴とする。ここで、有機成分としては、スルホン酸系、
脂肪酸系、ナフテン酸系、ベンゾチアゾール系、アクリ
レート系、ジチオリン酸系、ジチオカルバミン酸系等の
ものが使用できるが、好ましくはジチオカルバミン酸
系、特にジアルキルジチオカルバミン酸系のものが好ま
しい。これら特定の金属からなる有機金属化合物は、転
がり面並びに転がり―滑り面の金属接触を防止する作用
があると考えられるが、その機構は明らかでない。しか
し、境界潤滑下で金属接触が起こると接触面で発生する
熱により本化合物が分解し、発熱した金属表面に保護膜
を形成するものと思われる。その結果、転がり―滑り面
の耐荷重性や発熱の抑制効果が得られると考えられる。
【0014】前記有機金属化合物は、単独で使用しても
本発明の効果が得られるが、ジチオリン酸系亜鉛化合
物、ジチオリン酸系モリブデン化合物を併用することに
より、これらの化合物が触媒的に作用して上記の保護膜
形成を促進し、単独使用の場合よりも更に効果が得られ
る。更に、ジチオリン酸系亜鉛化合物とジチオリン酸系
モリブデン化合物の両方を併用する場合が、最も効果的
である。ここで、ジチオリン酸系亜鉛化合物(ZnDT
P)としては、ジアリールジチオリン酸亜鉛、アルキル
−アリールジチオリン酸亜鉛、ジアルキルジチオリン酸
亜鉛を好適に使用することができる。また、ジチオリン
酸系モリブデン化合物(MoDTP)としては、ジアル
キルジチオリン酸モリブデン、アルキル−アリールジチ
オリン酸モリブデン、ジアリールジチオリン酸モリブデ
ンを好適に使用することができる。また、前記有機金属
化合物の金属種としてニッケルも可能であるが、この場
合は、単独使用では十分な効果が得られず、少なくとも
ジチオリン酸系亜鉛化合物またはジチオリン酸系モリブ
デン化合物の何れか一方を併用する必要がある。この有
機ニッケル化合物としては、ジアルキルジチオカルバミ
ン酸ニッケル、ジアリールジチオカルバミン酸ニッケ
ル、アルキル−アリールジチオカルバミン酸ニッケル等
のジチオカルバミン酸系ニッケル(NiDTC)を好適
に使用することができる。以下に、本発明の鉄道車両用
軸受に封入するグリースの添加剤として好ましい有機金
属化合物である、Te,Se,Cu,Fe及びNiのジ
チオカルバミン酸塩(M−DTC:式(1))並びにM
oDTP(式(2))、ZnDTP(式(3))を示
す。
【0015】
【化1】
【0016】これらの添加剤は、単独または併用して、
グリース全量に対し1〜20wt%配合するのが望まし
い。さらに望ましくは2〜12wt%がよい。これより
少ないと、十分な効果が得られず、またこれ以上多くし
ても更なる効果は期待できないばかりでなく、逆に化学
的作用による摩耗が進行し、その結果潤滑部品の耐久性
が低下する可能性がある。また、併用して使用する場
合、その混合比は特に制限されるものでない。
【0017】本発明の鉄道車両用軸受に封入するグリー
スは、上記の基油、増ちょう剤および添加剤を必須成分
とするものであるが、必要に応じて以下の添加物を添加
してもよい。この場合、添加量は全量で0.1wt%〜
5wt%が望ましく、これ以下なら十分な効果が得られ
ず、またこれ以上は効果は変わらず、むしろコストデメ
リットの問題が出てくる。 ・金属不活性剤:例えば、円筒ころ軸受や円すいころ軸
受には、保持器材として銅合金が用いられる場合がある
が、銅合金に対して前記有機金属化合物の腐食性を抑え
るため、金属不活性剤を添加してもよい。具体的には、
ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール等の、
トリアゾール系を用いる。 ・防錆剤:有機スルホン酸金属塩(ジアルキルナフタレ
ンスルホン酸金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸金属
塩等:金属塩はCa塩、Ba塩等)、金属石鹸(ラノリ
ン脂肪酸金属塩、ワックス酸化物やワックス酸化物の金
属塩:金属塩はCa,Zn塩等)、リン酸塩または亜リ
ン酸塩(ジアルキルフォスファイト等)、アルキルこは
く酸誘導体(アルキルこはく酸ハーフエステル、無水ア
ルキルこはく酸、アルキルこはく酸アミド)、エステル
(ソルビタンモノアルキレート、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノアルキレート、ペンタエリスリトールモノ
アルキレート)、アミン類(ロジンアミン、N−アルキ
ロイルザルコシン)等。 ・酸化防止剤:フェニレンジアミン、ジフェニルアミ
ン、PANA等のアミン系、フェノチアジン等の含窒素
化合物、ヒンダードフェノール系化合物等の一次酸化防
止剤を単独、または組み合わせて使用する。また、必要
ならリン系、硫黄系の二次酸化防止剤を配合してもよ
い。 ・油性剤:脂肪酸(オレイン酸、ステアリン酸等)、脂
肪族アルコール(オレイルアルコール)、脂肪族エステ
ル(ポリオキシエチレンステアリン酸エステル、ポリグ
リセリルオレイン酸エステル)、リン酸、リン酸エステ
ル(トリクレジルホスフェート、ラウリルリン酸ナトリ
ウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸)
等。
【0018】なお、上述の実施形態では本発明を円すい
ころ軸受17、18に適用した場合について説明した
が、本発明はこれ以外にも図3(A)に示す玉軸受3
0、同図(B)に示す4点接触玉軸受31、同図(C)
に示す円筒ころ軸受32、同図(D)に示す複列円すい
ころ軸受33など、各種の軸受に適用することができ
る。
【0019】
【実施例】以下、実施例にて本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこの実施例によって限定されるもので
はない。 〔実施例1〜11及び比較例1〜8〕更に、表1〜3に
示すような各種組成のグリースを使用し、以下のような
条件で連続運転による高速耐久試験、及び図4に示すよ
うなサイクルで起動、回転、停止を繰り返してアップダ
ウン耐久試験を行い、焼き付きまでの寿命を評価した結
果、良好な耐久性が確認された。なお、表1〜3の下の
2欄は、高速耐久試験及びアップダウン耐久試験の試験
結果を示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】(高速耐久試験) 使用軸受:RCT軸受(内径:130mm、外径:20
8mm、幅:152mm)、回転数:6000rpm、
荷重:ラジアル荷重3t、アキシアル荷重:1t、雰囲
気温度:室温の条件で焼き付きが生じるまでの時間を試
験した。1500時間以上のものを合格品とした。 (アップダウン耐久試験) 使用軸受:円筒ころ軸受(内径:85mm、外径180
mm、幅60mm)、ラジアル荷重:3t、アキシアル
荷重:1t、雰囲気温度:室温の条件で焼き付きが生じ
るまでの時間を試験した。2500時間以上のものを合
格品とした。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る鉄道
車両用軸受は、金属種として特定の有機金属化合物を所
定量だけ含むグリースを封入したので、長期にわたり極
圧剤としての効果を有し、滑り接触部に潤滑効果があ
り、且つ、優れた酸化防止剤としての作用も併せ持ち、
高速性及び長期信頼性に優れた軸受を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄道車両用軸受を適用した車輪支
持部を示す断面図である。
【図2】円すいころ軸受の詳細図である。
【図3】本発明を適用した各種の軸受を示す断面図であ
る。
【図4】アップダウン耐久試験のサイクルを示す図であ
る。
【符号の説明】
1 車輪支持部 10 主電動機 11 回転軸 13、17、18 円すいころ軸受 16 車軸 19 車輪 30 玉軸受 31 4点接触玉軸受 32 円筒ころ軸受 33 複列円すいころ軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 115:08 137:10 135:18 139:00 135:00) C10N 10:02 10:16 30:06 30:10 40:02 50:10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基油、増ちょう剤、添加剤からなるグリ
    ースを封入した鉄道車両用軸受であって、前記添加剤は
    金属種としてNi、Te、Se、Cu、Feの中から選
    択される有機金属化合物の少なくとも1種を含み、か
    つ、該有機金属化合物がグリース全量に対して20重量
    %以下含まれることを特徴とする鉄道車両用軸受。
  2. 【請求項2】 前記添加剤にはジチオリン酸系亜鉛化合
    物、ジチオリン酸系モリブデン化合物の少なくとも一種
    がグリース全量に対して10重量%以下含まれ、かつ、
    該ジチオリン酸系化合物と前記有機金属化合物との総量
    がグリース全量に対して20重量%以下であることを特
    徴とする請求項1に記載の鉄道車両用軸受。
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