JP4461720B2 - 潤滑剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、潤滑剤組成物に関するものである。より具体的には、高速回転する軸受や直動装置等の転動装置に好適に使用できる潤滑油組成物あるいはグリース組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
転がり軸受では、その機構上、滑りを伴いながら回転する部位が必ず発生する。例えば、接触シール付の軸受ではシールの摺動、保持器付の転がり軸受では転動体と保持器との摺動、円筒ころ軸受及び円すいころ軸受では軌道輪のつば面と転動体の端面との摺動、自動調心ころ軸受では転動体と軌道面との差動滑り等がある。また、深溝玉軸受やアンギュラ玉軸受では、転動体と内外輪軌道面において、差動滑り、スピン滑り、ジャイロ滑りといった微小な滑りを伴いながら転動体が転動している。
【0003】
そして、軸受が高速になればなるほど、これらの滑りが軸受の焼付きの原因となる可能性が大きくなってくる。特に、転がり軸受の〔(内径寸法(mm)+外径寸法(mm))/2〕×回転数(rpm)で示されるdmn値が30万を超えるような高速回転で使用される転がり軸受では、前記の滑りに起因する焼付きの可能性はさらに大きくなる。例えば、工作機械の主軸に使用されるアンギュラ軸受では、近年の加工精度のさらなる向上と加工時間のさらなる短縮が要求されており、より高速回転、より高荷重で使用される上に、これまで以上の耐久性も必要であり、従来からの技術では対応が困難になってきている。
【0004】
この様な高速回転で使用される転がり軸受の耐久性の向上のために、従来では耐熱性等に優れるシリコーン系グリース組成物が広く使用されており(例えば特許文献1、特許文献2参照)、更にはシリコーン系グリースに極圧剤を添加することも行われている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
従来からの極圧剤の例としては、ジベンジルジフェニルサルファイド等の硫黄系化合物、トリクレジルフォスフェート等のリン系化合物、チオフォスフェート等の硫黄−リン系化合物、ジアルキルジチオリン酸モリブデン等の有機モリブデン化合物、ジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛等の有機亜鉛化合物等がある。しかし、これらの極圧剤は、耐焼付き性能の改善効果を有するものの、極圧作用発揮時に軌道面や転動体表面との間で化学反応を起こして軌道面や転動体表面の摩耗を促進し、焼付きに至ってしまう場合がある。特に高速回転では、より焼付きに至り易くなる場合が多く、更なる改善が求められている。
【0006】
また、これらの極圧剤は、金属表面や基油成分等に対する活性が比較的強いために、軌道輪や転動体の腐食の進行を促進したり、基油の劣化を促進したりすることも考えられる。
【特許文献1】
特開2002−194374号公報
【特許文献2】
特開平5−194969号公報
【特許文献3】
特開平5−132689号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑み、耐焼付き性能や耐摩耗性の改善に有効な潤滑剤組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記問題を解決するため、本発明は、下記に示す転動装置用潤滑剤組成物、転動装置用グリース組成物及び転動装置を提供する。
(1)シリコーン油以外の合成油もしくは鉱油からなる基油中に、片末端をカルビノール変性した変性シリコーン油を0.01質量%〜30質量%含有することを特徴とする転動装置用潤滑油組成物。
(2)片末端をカルビノール変性した変性シリコーン油を基油全量の0.01質量%〜30質量%含有し、残部がシリコーン油以外の合成油もしくは鉱油である基油と、増ちょう剤とを含有することを特徴とする転動装置用グリース組成物。
【0013】
【作用】
シリコーン油は、化学的安定性、酸化安定性、耐熱性、耐薬品性、粘度温度特性、樹脂との相性等に優れている。また、高速回転時の差動滑り、スピン滑り、ジャイロ滑りが過大となるような使用条件に置かれ、滑り部の潤滑剤が枯渇したときは、シリコーン油に由来するケイ素含有皮膜を生成し、焼付きや摩耗を効果的に防止するものと考えられる。このとき、シリコーン油は、通常の極圧剤の場合とは異なり、ほとんど摩耗を生じないため、振動や回転精度の悪化を招くことなく、良好に高速回転を維持することができる。このような効果は、差動滑り、スピン滑り、ジャイロ滑り等の軌道面対転動体の滑りに対してだけでなく、接触シール付の転がり軸受ではシールの摺動、保持器付の転がり軸受では転動体と保持器との摺動、円筒ころ軸受及び円すいころ軸受では軌道輪のつば面と転動体の端面との摺動、自動調心ころ軸受では転動体と軌道面との差動滑り等に対しても有効である。更に、シリコーン油は、金属対金属の潤滑のみならず、鋼対セラミック、鋼対樹脂、樹脂対セラミック、樹脂対樹脂といった組み合わせに対しても作用効果を示す。
【0014】
しかし、シリコーン油は、鉱油やエステル油といった潤滑油と比べて境界潤滑性に劣るため、その使用条件や用途に制約を受けることが多い。そこで、本発明では、片末端をカルビノール変性した変性シリコーン油を基油の30質量%以下として用いることにより、上記の作用と境界潤滑性とを維持する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関して図面を参照して説明する。
【0016】
(転動装置用潤滑油組成物)
本発明の転動装置用潤滑油組成物(以下「潤滑油組成物」という)は、シリコーン油以外の合成由もしくは鉱油からなる基油中に、片末端をカルビノール変性した変性シリコーン油を0.01質量%〜30質量%の割合で含む。
【0022】
上記変性シリコーン油は、25℃における動粘度が5〜10000mm2/sであることが好ましい。動粘度が5mm2/s(25℃)未満では、揮発しやすく、耐焼付き性能や耐摩耗性能等の効果が十分に得られない。10000mm2/s(25℃)を超えると、他の合成油や鉱油との混合性が悪くなる。より好ましい粘度は、10〜1000mm2/s(25℃)であり、さらに好ましくは10〜500mm2/s(25℃)である。
【0023】
変性シリコーン油は、潤滑油組成物全量の0.01〜30質量%となるように混合される。混合割合が0.01質量%未満では耐焼付き性能や耐摩耗性能等の効果が十分に得られなず、30質量%を超えて多量に混合してそれ以上の効果が得られない。好ましい混合割合は0.1〜20質量%であり、より好ましくは0.5〜10質量%である。
【0024】
鉱油は、減圧蒸留、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、硫酸洗浄、白土精製、水素化精製等を行い、粘度指数が100以上となるように精製したものが好ましい。さらに好ましくは、粘度指数が120以上となるように精製した、いわゆる高精製度鉱油を使用する。
【0025】
シリコーン油以外の合成油としては、合成炭化水素油、エステル油、エーテル油、フッ素油等が使用できる。合成炭化水素系油としては、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、ポリブテン、ポリイソブチレン、1−デセンオリゴマー、1−デセンとエチレンとのコオリゴマー等のポリ−α−オレフィンまたはこれらの水素化物、モノアルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン、ポリアルキルベンゼン等のアルキルベンゼン、あるいはモノアルキルナフタレン、ジアルキルナフタレン、ポリアルキルナフタレン等のアルキルナフタレン等が挙げられる。エステル油としては、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジトリデシルグルタレート、メチル・アセチルリシノレート等のジエステル、あるいはトリオクチルトリメリテート、トリデシルトリメリテート、テトラオクチルピロメリテート等の芳香族エステル油、さらにはトリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール−2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等のポリオールエステル、さらにまた、多価アルコールと二塩基酸・塩基酸の混合脂肪酸とのオリゴエステルであるコンプレックスエステル等が挙げられる。エーテル油としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールモノエーテル、ポリプロピレングリコールモノエーテル等のポリグリコール、あるいはモノアルキルトリフェニルエーテル、アルキルジフェニルエーテル、ジアルキルジフェニルエーテル、ペンタフェニルエーテル、テトラフェニルエーテル、モノアルキルテトラフェニルエーテル、ジアルキルテトラフェニルエーテル等のフェニルエーテル等が挙げられる。これらの合成油は、単独または混合物として用いることができる。
【0026】
潤滑油組成物としての好適な粘度は、用途に応じて適宜選択できるが、例えば通常軸受用であれば40℃で1〜1000mm2/s、工作機械の主軸の軸受用であれば40℃で5〜100mm2/s、鉄道車両の車軸用の軸受用であれば40℃で15〜250mm2/sのものをそれぞれ好適に使用できる。
【0027】
潤滑油組成物には、通常潤滑油に使用される添加剤を添加してもよい。特に酸化防止剤、防錆剤、腐食防止剤を加えることが好ましい。また、必要に応じ、泡立ち防止剤、着色剤、固体潤滑剤、流動点降下剤、粘度指数向上剤、清浄分散剤等を添加することもできる。より具体的に例示すると、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルジフェニルアミン、フェノチアジン、ジ−tert−ブチルクレゾールに代表されるアミン系、フェノール系の酸化防止剤;アルケニルコハク酸誘導体、有機スルホン酸塩、ソルビタンモノオレートに代表される防錆剤;ベンゾトリアゾールおよびその誘導体に代表される金属腐食防止剤;ジアルキルジチオリン酸塩、ジアルキルジカルバミン酸塩、硫化オレフィンに代表される極圧添加剤;オレイン酸等の脂肪酸、オレイルアルコール等の脂肪酸アルコールに代表される油性向上剤;グラファイト、二硫化モリブデン、PTFEに代表される固体潤滑剤;ポリメタクリレート、ポリイソブチレンに代表される粘度指数向上剤等の添加剤を単独または複数組み合わせて含有させても良い。
【0028】
尚、本発明の潤滑油組成物は、変性シリコーン油と、合成油または鉱油とを所定の割合で混合することにより容易に得ることができる。
【0029】
また、潤滑油組成物による潤滑方式としては、例えば、軸受の潤滑に使用する場合は、油浴潤滑、ジェット潤滑、オイルエア潤滑、オイルミスト潤滑、プレーティング等が適用できる。
【0030】
(転動装置用グリース組成物)
本発明の転動装置用グリース組成物(以下「グリース組成物」という。)は、上記した潤滑油組成物に増ちょう剤が加わり、半固形化されたものである。
【0031】
増ちょう剤としては、公知のものを特に制約なく使用でき、用途や使用条件に応じて適宜選定することができる。具体的に例示すれば、Li、Na、Ba、Ca、Al等から選択される金属石けんや複合金属石けん等の金属石けん類、ジウレア、トリウレア、テトラウレア、ポリウレア等のウレア化合物、あるいは、シリカゲル、べントナイト等の無機系化合物、ウレタン化合物、ウレア・ウレタン化合物、ナトリウムテレフタラメート化合物、フッ素樹脂等を適宜使用できる。
【0032】
用途別では、例えば、工作機械の主軸の軸受に封入して使用する場合には、ジウレア化合物、リチウム石鹸、バリウム複合石鹸等が好ましい。また、耐熱性を重視する場合には、ウレア化合物やフッ素樹脂を用いることができる。
【0033】
グリース組成物全量中の増ちょう剤の割合は、軸受や直動装置への封入に適したちょう度が得られる範囲であれば特に制約はないが、通常5〜40質量%程度である。混和ちょう度は150〜350の範囲が好ましく、150未満では硬すぎて封入するのが困難となり、350を超えると使用中に漏洩する可能性が大きい。
【0034】
グリース組成物の製造は、通常のグリース製造に用いられている方法で構わない。例えば、ジウレア化合物を増ちょう剤としたグリースの場合、上記の潤滑油組成物に、所定量のジイソシアネートとモノアミンを加えて反応させるといった通常の方法によることができる。あるいは、変性シリコーン油を含まない基油中でジイソシアネートとモノアミンを反応させてジウレア化合物を生成させ、そこへ変性シリコーン油を所定量添加してもよい。また、市販のグリースに、変性シリコーン油を所定量添加してもよい。
【0035】
本発明の潤滑油組成物及びグリース組成物の適用形態として、変性シリコーン油と、ポリ−α−オレフィンとを用いた潤滑油組成物またはグリースを例示でき、ポリ−α−オレフィンおよびシリコーン油とも樹脂へのケミカルアタック性が少ないので、樹脂ハウジングに装填される軸受や樹脂ギヤ等に好適である。
【0036】
本発明の潤滑剤組成物は転動装置の潤滑に使用できる。本発明において転動装置とは、各種軸受、リニアガイドやボールねじ等の直動装置を含む。何れも、上記の潤滑剤組成物、潤滑油組成物またはグリース組成物で潤滑される限り、その構造や形式、材質、形状等に制限はない。例えば、軸受として図1に断面図にて示す玉軸受を例示することができる。図示される玉軸受は、内輪1と外輪2との間に保持器3を介して複数の玉4を転動自在に保持し、上記のグリース組成物を充填し、シール5により封止して構成されている。その他にも、何れも図示は省略するが、アンギュラ玉軸受、円筒ころ軸受、円すいころ軸受、自動調芯ころ軸受等にも、上記のグリース組成物を封入することができる。
【0037】
また、用途別に示すと、例えば以下に示す各軸受を挙げることができる。
▲1▼オルタネータやスタータジェネレータや中間プーリ、あるいはカーエアコン用の電磁クラッチや圧縮機、水ポンプ等に使用されるエンジン補機用軸受や一方向クラッチ内蔵袖受。
▲2▼電動ファンモータやワイパーモータ等に使用される自動車の電装品用軸受。
▲3▼鉄道車両の車軸や主電動機に使用される軸受。
▲4▼旋盤や研削盤あるいはマシニングセンタ等の工作機械の主軸等に使用される軸受や、それらの軸受を具備するスピンドル装置。
▲5▼各種モータ等に使用される軸受。
▲6▼圧延機や連続鋳造機等の鉄鋼設備用の軸受。
【0038】
上記の潤滑剤組成物や潤滑油組成物で潤滑する場合は、油浴潤滑、ジェット潤滑、オイルエア潤滑、オイルミスト潤滑、プレーティング等を採用できる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により、本発明が制約されるものではない。
【0040】
(試験グリースの調製)
市販のウレアグリース(基油:ポリオールエステル油(40℃における動粘度:33mm2/s)、増ちょう剤:ジウレア化合物)に、表1に示すように、ジメチルシリコーンオイル(信越シリコーン(株)製「KF96」;25℃における動粘度:300mm2/s)または片末端をアルコール変性したシリコーン油(信越シリコーン(株)製「X−22−170B」)を所定量混合し、試験グリースを調製した。そして、試験グリースを下記に示す焼付き寿命試験に供した。
【0041】
(焼付き寿命試験)
ASTM D 1741の軸受寿命試験機に類似した試験機を用い、次のように試験を行った。即ち、転がり軸受(呼び番号:6306VV、内径30mm、外径72mm、幅19mm、SUJ2製)に各試験グリースを5g封入し、温度120℃、ラジアル荷重70kgf、アキシアル荷重50kgfの下で6000rpmおよび10000rpmの回転数で回転させ、モータが過負荷となり停止するか、軸受温度が130℃を超えるまでの時間を計測した。尚、dmn値は6000rpmでは30.6万、10000rpmでは51万となる。試験は各5回行い、その平均を焼付き寿命時間とした。比較例1の平均焼付き寿命時間を1とする相対値にて、結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
表1から、変性シリコーン油を基油中に0.01〜30質量%含有する試験グリースは、変性シリコーン油を全く含有しない基油を用いた試験グリース(比較例1)に比べて焼付き寿命が大幅に向上していることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る転がり軸受の一実施形態(シール付き深溝玉軸受)を示す断面図である。
Claims (2)
- シリコーン油以外の合成油もしくは鉱油からなる基油中に、片末端をカルビノール変性した変性シリコーン油を0.01質量%〜30質量%含有することを特徴とする転動装置用潤滑油組成物。
- 片末端をカルビノール変性した変性シリコーン油を基油全量の0.01質量%〜30質量%含有し、残部がシリコーン油以外の合成油もしくは鉱油である基油と、増ちょう剤とを含有することを特徴とする転動装置用グリース組成物。
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