JP6135140B2 - ベアリング部を潤滑する方法、およびそれを用いた樹脂フィルム製造方法 - Google Patents
ベアリング部を潤滑する方法、およびそれを用いた樹脂フィルム製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6135140B2 JP6135140B2 JP2013006947A JP2013006947A JP6135140B2 JP 6135140 B2 JP6135140 B2 JP 6135140B2 JP 2013006947 A JP2013006947 A JP 2013006947A JP 2013006947 A JP2013006947 A JP 2013006947A JP 6135140 B2 JP6135140 B2 JP 6135140B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lubricating oil
- resin film
- lubricating
- bearing
- bearing portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Rolling Contact Bearings (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
(1) 樹脂フィルムの端部を把持する樹脂フィルム把持部、スプロケットにより駆動される駆動チェーン部、及び、レールに沿って樹脂フィルム把持部の位置を変化させるベアリング部を有する部材をクリップチェーンとした際に、
複数のクリップチェーンからなるクリップチェーン群を2つ有し、さらにクリップチェーン群中の複数のベアリング部に対して潤滑油を供給する潤滑油供給手段を有する装置(以下、テンター装置という)において、該テンター装置中のベアリング部を潤滑する方法であって、
前記潤滑油供給手段から供給される潤滑油が、ポリアルキルエーテル系化合物であることを特徴とする、ベアリング部を潤滑する方法。
(2)
1つのクリップチェーン群中のベアリング部に対して供給される潤滑油の単位時間当たりの総量が、0.05ml/時間以上0.4ml/時間以下であることを特徴とする(1)に記載のベアリング部を潤滑する方法。
(3)
前記潤滑油の40℃における動粘度が、500mm2/s以上かつ1,000mm2/s以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載のベアリング部を潤滑する方法。
(4)
前記ベアリング部中の複数のベアリングに対して、供給量を個別に調整可能であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載のベアリング部を潤滑する方法。
(5)
前記潤滑油供給手段から供給される潤滑油は、前記クリップチェーン群の走行速度に応じて、供給量を調整して供給されること特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のベアリング部を潤滑する方法。
(6)
前記潤滑油供給手段はギアポンプであることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のベアリング部を潤滑する方法。
(7)
前記潤滑油供給手段から供給される潤滑油は、供給配管の途中に設けられた気液混合手段によってミスト状にされて供給されることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のベアリング部を潤滑する方法。
(8)
(1)〜(7)のいずれかに記載のベアリング部を潤滑する方法を用いたことを特徴とする、樹脂フィルムの製造方法。
図1はテンター装置10の一形態を示す平面図(上面図)である。ここでテンター装置10は、樹脂フィルム12搬送方向の上流側から下流側に、予熱ゾーン26、延伸ゾーン27、熱固定ゾーン28、冷却ゾーン29に区分されていることが一般的であり、少なくとも各ゾーン毎に空気の温度が設定できるように構成されている。
図2は、図1でのA−A断面のクリップチェーン1の概略を示す。クリップチェーン1は、樹脂フィルム12の端部を把持する樹脂フィルム把持部2と、幅方向の位置を規制するレール5に沿ってスムーズに走行するためのベアリング部4と、駆動チェーン3とを有している。
ベアリング部4である内側ベアリング13と外側ベアリング14に対する、潤滑油供給手段7による潤滑油の供給は、1つの潤滑油供給手段7から分岐して供給することも可能であるが、外側ベアリング14には外側潤滑油供給手段8から潤滑油が所定量供給され、内側ベアリング13には内側潤滑油供給手段9から潤滑油が所定量供給される、個別供給が望ましい。つまり本発明においては、ベアリング部中の複数のベアリングに対して、供給量を個別に調整可能であることが好ましい。
本発明において潤滑油供給手段から供給される潤滑油は、ヒートサイクルを含む高い耐熱性と、繰り返しを含む荷重に対する高い潤滑性(油膜形成保持性)とを有する点から、潤滑油がポリアルキルエーテル系化合物であることが重要である。このようなポリアルキルエーテル系化合物としては、エチレンオキシドやポリプロピレンオキシドなどのアルキレンオキシなどを付加重合したものや、アルキルジフェニルエーテルであることが望ましい。潤滑油として特に好ましいポリアルキルエーテル系化合物は、ポリオキシプロピレングリコールモノアルキルエーテル、又は、ポリオキシエチレンプロピレングリコールモノアルキルエーテルである。
本発明においては、1つのクリップチェーン群中のベアリング部に対して供給される潤滑油の単位時間当たりの総量が、0.05ml/時間以上0.4ml/時間以下であることが好ましい。つまり、1つのクリップチェーン群11中のベアリング部4(図2で言えば内側ベアリング13と外側ベアリング14)に対して、1つの潤滑油供給手段7から潤滑油を供給している場合には、供給される潤滑油の量は、0.05ml/時間以上であることが望ましい。また、1つのクリップチェーン群11中のベアリング部4(図2で言えば内側ベアリング13と外側ベアリング14)に対して、複数の潤滑油供給手段(図2で言えば外側潤滑油供給手段8と内側潤滑油供給手段)で潤滑油を供給している場合は、該複数の潤滑油供給手段から供給される潤滑油の総量が0.05ml/時間以上であることが望ましい。1つのクリップチェーン群中のベアリング部に対して供給される潤滑油の単位時間当たりの総量が、0.05ml/時間未満であると、内側ベアリング13と外側ベアリング14の外周面に油膜が形成されない部分が発生することでレール5が磨耗することがある。
また、1つのクリップチェーン群11中のベアリング部4に対して、潤滑油供給手段7から供給される潤滑油の総量は、0.4ml/時間以下であることが望ましい。これよりも多いと内側ベアリング13と外側ベアリング14の外周面に油膜が形成されても余るため、余った潤滑油が遠心力などで飛散しフィルム12に付着することがある。
潤滑油は、40℃における動粘度が500mm2/s以上1,000mm2/s以下であることが望ましい。
図1〜3に示す樹脂フィルムの製造工程でPETフィルムを製造した。ここでPETとは、ポリエチレンテレフタレートの略である。
図1〜3に示す樹脂フィルムの製造工程でPETフィルムを製造した。
図1〜3に示す樹脂フィルムの製造工程でPETフィルムを製造した。
図1〜3に示す樹脂フィルムの製造工程でPETフィルムを製造した。
図1〜3に示す樹脂フィルムの製造工程でPETフィルムを製造した。
図1〜3に示す樹脂フィルムの製造工程でPETフィルムを製造した。
潤滑油の潤滑性を上げるために添加されたモリブデンなどの金属成分が固形物残渣となり走行部に付着し内側ベアリング13や外側ベアリング14の動きが悪くなり、レール5が削れてPETフィルムに鉄粉が付着した。この対策として潤滑油の供給量を増やしたところ余計に鉄粉の付着が多くなった。
図1〜3に示す樹脂フィルムの製造工程でPETフィルムを製造した。
2:樹脂フィルム把持部
3:駆動チェーン
4:ベアリング部
5:レール
6:レール支え
7:潤滑油供給手段
8:外側潤滑油供給手段
9:内側潤滑油供給手段
10:テンター装置
11:クリップチェーン群
12:樹脂フィルム
13:内側ベアリング
14:外側ベアリング
15:上流側スプロケット
16:下流側スプロケット
21:押出機
22:口金
23:キャストドラム
24:縦延伸機
25:ワインダー
26:予熱ゾーン
27:延伸ゾーン
28:熱固定ゾーン
29:冷却ゾーン
Claims (8)
- 樹脂フィルムの端部を把持する樹脂フィルム把持部、スプロケットにより駆動される駆動チェーン部、及び、レールに沿って樹脂フィルム把持部の位置を変化させるベアリング部を有する部材をクリップチェーンとした際に、
複数のクリップチェーンからなるクリップチェーン群を2つ有し、さらにクリップチェーン群中の複数のベアリング部に対して潤滑油を供給する潤滑油供給手段を有する装置(以下、テンター装置という)において、該テンター装置中のベアリング部を潤滑する方法であって、
前記潤滑油供給手段から供給される潤滑油が、ポリアルキルエーテル系化合物であることを特徴とする、ベアリング部を潤滑する方法。 - 1つのクリップチェーン群中のベアリング部に対して供給される潤滑油の単位時間当たりの総量が、0.05ml/時間以上0.4ml/時間以下であることを特徴とする請求項1に記載のベアリング部を潤滑する方法。
- 前記潤滑油の40℃における動粘度が、500mm2/s以上かつ1,000mm2/s以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のベアリング部を潤滑する方法。
- 前記ベアリング部中の複数のベアリングに対して、供給量を個別に調整可能であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のベアリング部を潤滑する方法。
- 前記潤滑油供給手段から供給される潤滑油は、前記クリップチェーン群の走行速度に応じて、供給量を調整して供給されること特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のベアリング部を潤滑する方法。
- 前記潤滑油供給手段はギアポンプであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のベアリング部を潤滑する方法。
- 前記潤滑油供給手段から供給される潤滑油は、供給配管の途中に設けられた気液混合手段によってミスト状にされて供給されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のベアリング部を潤滑する方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のベアリング部を潤滑する方法を用いたことを特徴とする、樹脂フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013006947A JP6135140B2 (ja) | 2013-01-18 | 2013-01-18 | ベアリング部を潤滑する方法、およびそれを用いた樹脂フィルム製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013006947A JP6135140B2 (ja) | 2013-01-18 | 2013-01-18 | ベアリング部を潤滑する方法、およびそれを用いた樹脂フィルム製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014137123A JP2014137123A (ja) | 2014-07-28 |
JP6135140B2 true JP6135140B2 (ja) | 2017-05-31 |
Family
ID=51414746
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013006947A Active JP6135140B2 (ja) | 2013-01-18 | 2013-01-18 | ベアリング部を潤滑する方法、およびそれを用いた樹脂フィルム製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6135140B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020001380A (ja) | 2018-06-22 | 2020-01-09 | 住友化学株式会社 | 透明樹脂フィルムの製造方法 |
KR102199603B1 (ko) * | 2020-09-09 | 2021-01-07 | 주식회사 티씨엠에스 | 필름클립 및 이를 포함하는 분리막 제조를 위한 필름 연신장치 |
CN118181728B (zh) * | 2024-04-12 | 2024-09-24 | 无锡启成新能源有限公司 | 一种薄膜拉伸机链夹缓冲机构及其方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004150473A (ja) * | 2002-10-29 | 2004-05-27 | Jfe Steel Kk | 転がり軸受の潤滑方法 |
JP2004301167A (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-28 | Nsk Ltd | テンタークリップ用転がり軸受,テンタークリップ,及びフィルム延伸機 |
JP3983710B2 (ja) * | 2003-04-22 | 2007-09-26 | 株式会社日立プラントテクノロジー | シート状物の延伸機 |
JP4461720B2 (ja) * | 2003-06-18 | 2010-05-12 | 日本精工株式会社 | 潤滑剤組成物 |
JP3966418B2 (ja) * | 2004-10-01 | 2007-08-29 | 大同メタル工業株式会社 | オイルミスト生成装置 |
JP2010216651A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-30 | Nsk Ltd | 転がり軸受及び回転軸冷却構造 |
-
2013
- 2013-01-18 JP JP2013006947A patent/JP6135140B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014137123A (ja) | 2014-07-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6135140B2 (ja) | ベアリング部を潤滑する方法、およびそれを用いた樹脂フィルム製造方法 | |
US20170165893A1 (en) | Production method of microporous plastic film | |
JP6773022B2 (ja) | 微多孔プラスチックフィルムの製造方法 | |
JP3448220B2 (ja) | スラットコンベヤチェーン | |
CN107249852A (zh) | 微多孔塑料膜的制造方法 | |
JP6757521B2 (ja) | 微多孔プラスチックフィルムの製造方法 | |
TWI483833B (zh) | 薄膜生產方法及薄膜生產裝置 | |
KR20180072208A (ko) | 도장장치 및 도장방법 | |
US10030321B1 (en) | Extrusion die for making film, fibers, and nanofibers | |
JP6836743B2 (ja) | 微多孔プラスチックフィルムの製造方法 | |
JP5250299B2 (ja) | ダイ塗工装置及びダイ塗工方法 | |
KR20170117428A (ko) | 미다공 플라스틱 필름의 제조 방법 | |
WO2023031752A1 (en) | An apparatus and a method for drying of polymeric film extruded from an extruder | |
JP2017024251A (ja) | テンター装置およびそれを用いたフィルム製造方法 | |
KR20160138945A (ko) | 도포장치, 도포방법 및 도막을 가진 수지 필름의 제조방법 | |
US7422424B2 (en) | Device and method for shaping a foil strip | |
US20090151626A1 (en) | Coating apparatus | |
KR100898683B1 (ko) | 시트고무 제조장치 | |
WO2021215367A1 (ja) | 塗布装置および塗布方法 | |
JP5374155B2 (ja) | 塗布装置 | |
JP2017070927A (ja) | ダイリップエッジガイド | |
KR100284648B1 (ko) | 시트 코팅기 | |
WO2023176200A1 (ja) | 塗工装置および塗膜付きウェブの製造方法 | |
JP7154183B2 (ja) | 複合材料シート製造装置 | |
WO2023105823A1 (ja) | リンク機構,リンク装置および延伸機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151026 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160808 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160906 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161018 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170328 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170410 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6135140 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |