JPH1017723A - 良摺動性ポリオレフィン系複合樹脂組成物 - Google Patents

良摺動性ポリオレフィン系複合樹脂組成物

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JPH1017723A
JPH1017723A JP18804796A JP18804796A JPH1017723A JP H1017723 A JPH1017723 A JP H1017723A JP 18804796 A JP18804796 A JP 18804796A JP 18804796 A JP18804796 A JP 18804796A JP H1017723 A JPH1017723 A JP H1017723A
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resin
resin composition
polyolefin
weight
carbon black
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JP18804796A
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Hiroshi Yasuda
浩 安田
Yukihiro Tsuchiya
行宏 土屋
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Idemitsu Fine Composites Co Ltd
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CALP Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁性の高い樹脂材料と長時間摺動させても
静電気を生じず、しかも自身及び相手材ともに摩耗の少
ない良摺動性ポリオレフィン系複合樹脂組成物を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂45〜90重量%
と、異方性を有する無機充填材5〜40重量%と、カー
ボンブラック5〜15重量%とからなる良摺動性ポリオ
レフィン系複合樹脂組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁性が高い樹脂
材料と長時間摺動させても静電気を生じず、しかも自身
及び相手材料ともに摩耗性が少なく、スイッチ、キーボ
ード、各種ギア、複写機・プリンターの紙送り部材、シ
ートパレット、搬送用ベルトコンベアのローラー、掃除
機のブラシ等の材料として好適な良摺動性ポリオレフィ
ン系複合樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】家電製品などにおいて、その小型化や軽
量化が日進月歩で進められていることは、周知の事実で
ある。それに伴い、それら製品の内部に用いられる部品
の樹脂化比率が高まり、これまで金属が用いられてきた
摺動部材にも樹脂が採用され、さらなる性能の向上が求
められている。
【0003】従来の樹脂製摺動部材は、ポリアセタール
やポリアミドが用いられている。しかし、これらポリア
セタールやポリアミドなどからなる樹脂製摺動部材は、
特に相手材が樹脂などの絶縁物質であった場合、摩擦に
よる静電気により、周囲の埃や塵を吸着したり、相手材
と固着したりする問題が見受けられた。そのため、これ
らの改善のために、カーボンブラックを練り込み、帯電
防止性を持たせる試みが行なわれているが、これにより
相手材の摩耗を早めるという欠点が生じており、その改
善が求められていた。
【0004】ところで、ポリオレフィン系の樹脂は、最
も広範な分野に用いられる樹脂であるが、一般に摺動部
材として用いた場合、耐摩耗性に劣るため、これらの用
途に対応できていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、従来技
術の有する前述の欠点を解消すべく鋭意研究を重ねた結
果、安価な樹脂であり、流動性が良好なため成形性が優
れている汎用性の高いポリオレフィン系樹脂をベースと
し、これに異方性を有する無機充填材とカーボンブラッ
クとを同時に配合することにより、絶縁性の高い樹脂材
料と長時間摺動させても静電気を生じず、しかも自身及
び相手材ともに摩耗の少ない良摺動性ポリオレフィン系
複合樹脂組成物が得られることを見出し、この知見に基
づいて、本発明を完成するに到った。
【0006】本発明は、絶縁性の高い樹脂材料と長時間
摺動させても静電気を生じず、しかも自身及び相手材と
もに摩耗の少ない良摺動性ポリオレフィン系複合樹脂組
成物を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ポ
リオレフィン系樹脂45〜90重量%と、異方性を有す
る無機充填材5〜40重量%と、カーボンブラック5〜
15重量%とからなる良摺動性ポリオレフィン系複合樹
脂組成物を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、ポリオレフィ
ン系樹脂として、通常市販されている全てのポリオレフ
ィン樹脂が利用可能である。ポリオレフィン樹脂の例と
しては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチ
ルブテン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチルペ
ンテン−1などのα−オレフィンの単独重合体、或いは
これらの2種以上を組み合わせた共重合体、さらには、
これらと他の共重合可能な不飽和単量体との共重合体な
どが挙げられる。このようなポリオレフィン系樹脂とし
ては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポ
リ−4−メチルペンテン−1などが好ましく用いられ
る。ここでポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直
鎖状ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共
重合体などが挙げられる。また、ポリプロピレン系樹脂
としては、アタクチックポリプロピレン、シンジオタク
チックポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレ
ン、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレ
ン−エチレンランダム共重合体などが挙げられる。
【0009】本発明においては、これらのポリオレフィ
ン系樹脂の中でも、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレ
ン系樹脂との混合樹脂が好ましく、とりわけ230℃、
2.16kg荷重の条件で測定したメルトフローレイト
(以下、MFRと略記する。)が5〜30g/10分で
あるポリプロピレン(プロピレン単独重合体)と、比重
が0.954〜0.970であり、かつ温度190℃、
荷重2.16kgの条件で測定したMFRが4〜25g/
10分であるポリエチレン(エチレン単独重合体)との
混合樹脂が好適である。
【0010】ここで、ポリプロピレンのMFRが5g/
10分未満であると、摩擦係数(摩擦抵抗)が増加する
傾向があり、一方、ポリプロピレンのMFRが30g/
10分を超えると、耐衝撃性が低下する傾向がみられ
る。また、ポリエチレンの比重が0.954未満である
と、摩擦係数が増加する傾向がみられ、一方、ポリエチ
レンの比重が0.970を超えると、耐衝撃性が低下す
る傾向となる。さらに、ポリエチレンのMFRが4g/
10分未満であると、摩擦係数が増加する傾向が見ら
れ、一方、ポリエチレンのMFRが25g/10分を超
えると、機械的強度が低下する傾向がみられる。
【0011】なお、混合樹脂の混合割合は、ポリプロピ
レン系樹脂10〜55重量%に対して、ポリエチレン系
樹脂90〜45重量%とするのが好ましく、ポリプロピ
レン系樹脂15〜40重量%に対して、ポリエチレン系
樹脂85〜65重量%とするのが特に好ましい。ここ
で、ポリプロピレン系樹脂の割合が15重量%未満とな
ると、摩擦係数が増加する傾向がみられる。また、ポリ
プロピレン系樹脂の割合が40重量%を超えると、摩擦
係数が増加し、機械的強度(引張強度)、耐衝撃性が低
下する傾向がみられる。
【0012】本発明において用いるポリオレフィン系樹
脂としては、上記したポリプロピレン系樹脂やポリエチ
レン系樹脂の他にも、ポリオレフィン系樹脂であれば、
超高分子量化したエチレン重合体や、摺動性の向上を目
的として設計された樹脂などを適宜使用することができ
る。
【0013】次に、本発明においては、異方性を有する
無機充填材を用いる。ここで異方性を有する無機充填材
としては、板状、鱗片状、繊維状、針状、棒状、柱状な
どの形状を有する無機充填材が挙げられる。より具体的
な例を挙げると、板状、鱗片状の例としては、タルク、
マイカ、グラファイト、クレイなどがあり、繊維状、針
状の例としては、チタン酸カリウムウィスカー、繊維状
マグネシウムオキシサルフェート、酸化亜鉛ウィスカー
などがあり、さらに、柱状の例としてはワラストナイト
などがあるが、これらに限定されるものではない。本発
明において用いる、異方性を有する無機充填材として
は、これらタルク、マイカ、グラファイト、クレイ、チ
タン酸カリウムウィスカー、繊維状マグネシウムオキシ
サルフェート、酸化亜鉛ウィスカー及びワラストナイト
よりなる群から選ばれた1種以上のものが好ましい。
【0014】本発明において、このような異方性を有し
ない無機充填材、例えば、球状、無定形状、方状などの
無機充填材を用いると、摩擦係数が著しく増加し、その
上自己及び相手材の摩耗量も増加するため好ましくな
い。異方性を有しない無機充填材として、具体的には例
えば、(重質)炭酸カルシウムや(沈降性)硫酸バリウ
ムなどが挙げられる。ここで(重質)炭酸カルシウム
は、天然石を粉砕したものであって、無定形状である。
また、(沈降性)硫酸バリウムは、液相で沈降生成した
ものであるので、球状である。
【0015】ここで異方性を有する無機充填材の大きさ
は、一般的な充填材として用いられるものであれば、特
に限定されない。一般的に用いられる充填材の粒径の平
均粒径の範囲は、タルク(板状)は5〜15μm、ワラ
ストナイト(針状)は2〜8μm、無機ウィスカー(繊
維状)は0.1〜5μm、マイカ(板状)は10〜30
μm、グラファイト(板状)は10〜30μmである。
粒径および繊維径が大きくなると、摩擦係数が増大した
り、平滑性が低下したりする傾向となる。さらに、マイ
カやグラファイトの場合、粒径の大きいものを用いる
と、耐衝撃性の低下がみられる。なお、異方性を有する
無機充填材としてタルクを用いる場合、平均粒径が20
μm以下のものが好ましく、特に上記したように、5〜
15μmのものが好ましい。平均粒径が20μmを超え
るものであると、耐衝撃性が低下し、機械的強度が低下
し、摩擦係数が大きくなり、自己及び相手材の摩耗量も
増加するため好ましくない。
【0016】本発明においては、必要に応じて、このよ
うな異方性を有する無機充填材を2種類以上組み合わせ
て使用することもできる。
【0017】さらに、本発明においてはカーボンブラッ
クを用いる。本発明で使用するカーボンブラックとして
は、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレ
ンブラックなど、通常市販されているものを用いること
ができるが、特に比表面積が700m2/g以上であり、か
つジブチルフタレート吸油量が300ml/mg 以上のもの
が好ましい。比表面積が700m2/g未満であるか、或い
はジブチルフタレート吸油量が300ml/mg 未満であっ
た場合には、摩耗量が増加する傾向となる。
【0018】本発明の良摺動性ポリオレフィン系複合樹
脂組成物は、基本的には上記した如きポリオレフィン系
樹脂と、異方性を有する無機充填材と、カーボンブラッ
クとからなるものである。各成分の配合割合は、ポリオ
レフィン系樹脂45〜90重量%、好ましくは55〜8
5重量%、異方性を有する無機充填材5〜40重量%、
好ましくは10〜30重量%、カーボンブラック5〜1
5重量%である。
【0019】ここで本発明において主成分を構成するポ
リオレフィン樹脂の配合割合が45重量%未満である
と、表面の平滑性が低下し、自己及び相手材の摩耗量が
増加するので好ましくない。また、ポリオレフィン樹脂
の配合割合が90重量%を超えると、摩耗量が増加する
ため好ましくない。
【0020】次に、異方性を有する無機充填材の配合割
合が5重量%未満であると、摩耗量が増加するので好ま
しくない。また、異方性を有する無機充填材の配合割合
が40重量%を超えると、表面の平滑性が低下し、自己
及び相手材の摩耗量が増加するので好ましくない。
【0021】さらに、カーボンブラックの配合割合が5
重量%未満であると、静電気が生じるので好ましくな
い。また、カーボンブラックの配合割合が15重量%を
超えると、摩擦係数の増加や、自己および相手材の摩耗
量の増加が生じるので好ましくない。
【0022】本発明の良摺動性ポリオレフィン系複合樹
脂組成物は、基本的には上記した如きポリオレフィン系
樹脂と、異方性を有する無機充填材と、カーボンブラッ
クとの3成分からなるものであるが、この他にも、通常
用いられる滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線防止
剤、難燃剤などを適宜使用することができる。
【0023】本発明の良摺動性ポリオレフィン系複合樹
脂組成物は、以上の各成分を溶融混練するものであれ
ば、製法は選ばない。例えば、ヘンシェルミキサーに代
表される高速攪拌機、単軸又は二軸の連続混練機、加圧
ニーダー、バンバリーミキサーに代表されるバッチ式混
練機、ロールミキサーなど、これらを単独または組み合
わせて用いる方法が挙げられる。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明の範囲は、これによって制限されるものでは
ない。
【0025】実施例1〜35、比較例1〜14及び参考
例1〜2 複合樹脂組成物の製造は、第1表に示す配合割合で、以
下に示す各成分を、二軸混練機(池貝(株)製、PCM
45II)を用い、バレル温度190〜220℃で溶融混
練し、ストランドカットにてペレット化して得た。ここ
で得られた各複合樹脂組成物から、射出成形機(日精樹
脂工業(株)製、FS−150S)により、シリンダー
温度190〜210℃、金型温度40℃にて試験片を作
成し、摩擦特性、機械的強度、帯電防止性を測定した。
結果を第1表に示す。
【0026】1.ポリオレフィン系樹脂 (1)ポリプロピレン I :出光ポリプロ J400M(MFR= 5g/10
分) II :出光ポリプロ J900G(MFR= 13 g/10
分) III :出光ポリプロ Y3005GT(MFR= 30 g
/10分) IV :出光ポリプロ E200G(MFR= 1.5g/10
分) V :出光ポリプロ Y3005GT(MFR= 50 g
/10分)
【0027】(2)ポリエチレン i :出光ポリエチレン120J(d=0.956 、MFR
= 19 g/10分) ii :出光ポリエチレン232J(d=0.962 、MFR
=6g/10分) iii :出光ポリエチレン212J(d=0.968 、MFR
=5g/10分) iv :出光ポリエチレン2074G(d=0.940 、MF
R=25g/10分)
【0028】2.無機充填材 ・タルクa:平均粒径20μm のタルク ・タルクb:平均粒径15μm のタルク ・タルクc:平均粒径 8μm のタルク ・ワラストナイト:ワラストナイトの325 メッシュ品 ・チタン酸カリ:大塚化学(株)製のチタン酸カリウム
ウィスカー、ティスモD105 ・ZnOウイスカ:松下アムテック(株)製の酸化亜鉛
ウィスカー、パナテトラ ・グラファイト:グラファイトの325 メッシュ品 ・マイカ:白マイカ( 200メッシュ品) ・炭酸カルシウム:重質炭酸カルシウム(平均粒径10
μm ) ・硫酸バリウム:沈降性硫酸バリウム(平均粒径2μm
【0029】3.カーボンブラック(CB) A:ケッチェンブラックEC(ライオン(株)製)(ジブ
チルフタレート吸油量350ml/100g、比表面積800m2/g ) B:アセチレンブラック(ジブチルフタレート吸油量20
0ml/100g、比表面積 80m2/g )
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】〔第1表の脚注〕 *1:摩擦係数=1000番研磨金型にて、80×80
×3.2mmの試験片を作成し、鈴木式摩擦摩耗試験機
(JIS K7218 )を用い、1kg/cm2×500mm/minの条件
下、リングオンプレート法(プレートを各組成物とし、
ABS樹脂製のリングを相手材として使用した。)によ
り測定した。0.6 未満の数値であることが望ましい。
【0038】*2:摩耗量=*1に記載した摩擦係数測
定試験と同様の試験法及び条件下で、摩擦係数測定後の
各組成物(プレート)の重量減量より算出した。15×10
-4(mm3/kg ・km) 未満の数値であることが望ましい。
【0039】*3:相手材摩耗量=*1に記載した摩擦
係数測定試験と同様の試験法及び条件下で、摩擦係数測
定後のリング(ABS樹脂製)の重量減量より算出し
た。10×10-5(mm3/kg ・km) 未満の数値であることが望
ましい。
【0040】*4:表面粗さ=3000番研磨金型に
て、100×100×3mmの試験片を作成し、表面粗さ
計測機((株)東京精密製、サーフコム350A)を用
いて、Ra値(中心線平均粗さ)を測定し、評価した。
10×10-2未満の数値であることが望ましい。
【0041】*5:引張強度=ASTM D 638に
準拠して測定。20 MPaを超える数値であることが望まし
い。
【0042】*6:アイゾッド衝撃強度=ASTM D
256に準拠(ノッチなし)して測定した。20 kJ/m2
を超える数値であることが望ましい。
【0043】*7:帯電防止性=3000番研磨金型に
て、100×100×3mmの試験片を作成し、これをダ
ートチャンバー((有)植木工作所製、MT式ダートチ
ャンバー)の中央部に固定し、ブロワーで複写機用トナ
ーを5分間試験片に噴射し、試験片表面に付着したトナ
ーの様子を目視観察し、以下の基準で判定した。
【0044】・帯電防止性の判定基準 ○:表面にダストは見られない。 △:部分的にダストが見られる。 ×:全体的にダストが見られる。
【0045】実施例36〜41 ポリオレフィン系樹脂として、下記に示す摺動性ポリオ
レフィンを用い、かつ配合組成を第2表に示す通りとし
た他は、『実施例1〜35、比較例1〜14及び参考例
1〜2』と同様にして複合樹脂組成物を製造し、試験片
を作成し、摩擦特性、機械的強度、帯電防止性を測定し
た。結果を第2表に示す。
【0046】・摺動性ポリオレフィン α:トクヤマ(株)製、ポリファインMF75C β:三井石油化学(株)製、リュブマーL5000
【0047】
【表8】
【0048】〔第2表の脚注〕 *1〜*7は、第1表と同様である。
【0049】比較例15及び比較例16 ポリオレフィン系樹脂の代わりに、下記に示すポリアセ
タール(POM)又はポリアミド(PA6)を用い、か
つ、配合組成を第3表に示す通りとした他は、『実施例
1〜35、比較例1〜14及び参考例1〜2』と同様に
して複合樹脂組成物を製造し、試験片を作成し、摩擦特
性、機械的強度、帯電防止性を測定した。結果を第3表
に示す。
【0050】・ポリアセタール(POM):ポリプラス
チック(株)製、ジュラコンM90−44 ・ポリアミド(PA6):宇部興産(株)製、UBE10
31B
【0051】
【表9】
【0052】〔第3表の脚注〕 *1〜*7は、第1表と同様である。
【0053】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系複合樹脂組成
物は、摩擦係数が低く、0.6未満の摩擦係数を示す。
また、本発明のポリオレフィン系複合樹脂組成物は、帯
電防止性が高い。従って、本発明のポリオレフィン系複
合樹脂組成物は、ABS樹脂などのような絶縁性の高い
材料と長時間摺動させても、静電気を生じることがな
く、摩擦による静電気により、周囲の埃や塵を吸収した
り、相手材と固着したりすることがない。
【0054】さらに、本発明のポリオレフィン系複合樹
脂組成物は、自身は勿論のこと、相手材の耐摩耗性にも
優れており、しかも平滑性や機械的強度にも優れたもの
である。
【0055】以上の如く、本発明のポリオレフィン系複
合樹脂組成物は、摺動性(低摩擦係数、低摩耗、非帯電
性)に優れたものであるため、スイッチ、キーボード、
各種ギア、複写機・プリンターの紙送り部材、シートッ
パレット、搬送用ベルトコンベアのローラー、掃除機の
ブラシ等の材料として好適に利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/10 LCD C08L 23/10 LCD

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂45〜90重量%
    と、異方性を有する無機充填材5〜40重量%と、カー
    ボンブラック5〜15重量%とからなる良摺動性ポリオ
    レフィン系複合樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂として、温度23
    0℃、荷重2.16kgの条件で測定したメルトフローレ
    イトが5〜30g/10分であるポリプロピレンと、比
    重が0.954〜0.970であり、かつ温度190
    ℃、荷重2.16kgの条件で測定したメルトフローレイ
    トが4〜25g/10分であるポリエチレンとの混合樹
    脂を用いる請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 混合樹脂が、ポリプロピレン10〜55
    重量%と、ポリエチレン90〜45重量%とからなるも
    のである請求項2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 無機充填材が、タルク、マイカ、グラフ
    ァイト、クレイ、チタン酸カリウムウィスカー、繊維状
    マグネシウムオキシサルフェート、酸化亜鉛ウィスカー
    及びワラストナイトよりなる群から選ばれた1種以上の
    ものである請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 カーボンブラックとして、比表面積が7
    00m2/g以上であり、かつジブチルフタレート吸油量が
    300ml/mg 以上のものを用いる請求項1乃至4のいず
    れかに記載の樹脂組成物。
JP18804796A 1996-07-01 1996-07-01 良摺動性ポリオレフィン系複合樹脂組成物 Withdrawn JPH1017723A (ja)

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