JPH0517642A - ポリプロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物

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JPH0517642A
JPH0517642A JP19502091A JP19502091A JPH0517642A JP H0517642 A JPH0517642 A JP H0517642A JP 19502091 A JP19502091 A JP 19502091A JP 19502091 A JP19502091 A JP 19502091A JP H0517642 A JPH0517642 A JP H0517642A
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calcium carbonate
propylene
polypropylene resin
resin composition
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JP19502091A
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Akira Kinoshita
暁 木下
Kuniji Hashimoto
城次 橋本
Yoshihiro Sobashima
好洋 傍島
Yoshimi Tomishige
誼 冨重
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繊維状炭酸カルシウム配合ポリプロピレン組
成物の外観、機械的特性、耐熱性及び反り変形性を改良
する。 【構成】 プロピレン単独重合部の密度が0.907g/cm3
上で、MFR が 0.5〜200g/10分のプロピレン系重合体を
不飽和有機酸で変性させた結晶性プロピレン重合体とエ
チレン系又はスチレン系エラストマーとアスペクト比が
4以上の繊維状炭酸カルシウムとを配合したポリプロピ
レン系樹脂組成物。 【効果】 表面外観が良好で、反り変形がなく、機械的
性質及び耐熱性に優れた成形品が得られ、特に自動車用
部材の射出成形に適する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なポリプロピレン系
樹脂組成物に関し、特に表面外観が良好で、反り変形が
少なく、且つ剛性、強度及び耐熱性に優れたポリプロピ
レン系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリプロピレン系樹脂組成物には
物性向上、増量等の目的で無機充填剤が配合されてい
る。その無機充填剤の中でも特に炭酸カルシウムが安価
な充填剤として一般的に用いられている。
【0003】この炭酸カルシウムを配合したポリプロピ
レン系樹脂組成物は、表面外観が良好であるという長所
を有しているが、剛性や強度等の機械的物性あるいは耐
熱性の向上効果が比較的低いという欠点を有している。
この欠点を解決するために、炭酸カルシウムとして繊維
状のものを用いて改良することが試みられているが、繊
維状炭酸カルシウムを用いると成形品に方向性が生じ、
いわゆる反り変形が大きくなる欠点を生じ、高度な寸法
精度が要求される工業品材料や日用品材料には繊維状炭
酸カルシウムの使用は問題があった。
【0004】また、従来のプロピレン単独重合体部分の
密度が低いポリプロピレンに繊維状炭酸カルシウムを配
合しても、得られる組成物の耐熱性が低く、工業品材
料、特に自動車部材に使用することは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は繊維状
炭酸カルシウムを特定のポリプロピレンに配合すること
により、外観が良好で、反り変形がなく、機械的物性、
耐熱性に優れ、工業品や日用品分野の材料に使用可能な
プロピレン樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の好
ましい性質を有するポリプロピレン系樹脂組成物を開発
すベく鋭意研究を重ねた結果、特定ポリプロピレン系重
合体に、特定のエラスマーと、特定形状を有する繊維状
炭酸カルシウムを配合することにより、粒子状炭酸カル
シウムを充填した組成物の表面外観を維持し、且つ大幅
に剛性、強度、耐熱性を向上させ、しかも反り変化のな
いポリプロピレン系樹脂組成物を見いだした。
【0007】すなわち、本発明は下記(a)〜(c)の
各成分からなるポリプロピレン系樹脂組成物である。 (a)プロピレン単独重合部の密度が0.907g/cm3以上で
あり、MFRが 0.5〜200 g/10分のプロピレン系重合体
で、少なくともその一部が不飽和有機酸又はその誘導体
で変性された結晶性プロピレン重合体40〜90重量% (b)エチレン系又はスチレン系エストラマーから選ば
れた、少なくとも一種のエラストマー成分 6〜40重量% (c)繊維状炭酸カルシウム 5〜50重量%
【0008】(結晶性プロピレン重合体)本発明におい
て用いられる結晶性プロピレン重合体は、プロピレン系
重合体の少なくとも一部をアクリル酸や無水マレイン酸
などの不飽和有機酸又はその誘導体で変性したもので、
次の特徴を有するものである。
【0009】変性前のプロピレン系重合体としては、プ
ロピレンの単独重合体(ポリプロピレン)、過半重量の
ポリプロピレンと他のα−オレフィン(例えばエチレ
ン、ブテン-1、ペンテン-1、ヘキセン-1、ヘプテン-1、
4-メチルペンテン-1、オクテン-1)、ビニルエステル
(例えば酢酸ビニル)、芳香族ビニル単量体(例えばス
チレン)、ビニルシラン(例えばビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリメチルシラン)などとの二元以上のブ
ロック、ランダム乃至グラフト共重合体又はこれらの混
合物であって、プロピレン単独重合部の密度が0.907g/c
m3以上で且つ重合体全体のMFR(230℃、2.16kg、JIS
K 7210) が 0.5〜200 g/10分のものである。
【0010】ここで、ピロピレン単独重合体部の密度が
0.9070 g/cm3未満のものは、樹脂組成物の剛性や耐熱性
が劣り不適である。上限は通常0.9180g/cm3 程度であ
る。またMFRが0.5g/10 分未満のものは成形加工性が
劣り、200 g/10分以上のものは衝撃強度が劣る。
【0011】本発明において用いられる上記プロピレン
系重合体のうちで、プロピレンの単独重合体(ポリプロ
ピレン)、プロピレンとエチレンとの共重合体が好まし
く、とりわけMFRが 1〜100g/10 分のプロピレンとエ
チレンのブロック共重合体が好ましい。
【0012】なお、通常のプロピレン系重合体のプロピ
レン単独重合体部の密度は0.902 g/cm3 程度かそれ以上
である。本発明に用いるプロピレン系重合体のプロピレ
ン単独重合部の密度は、重合条件や核剤添加等の手法
で、また、重合体全体のMFRは、重合条件や過酸化物
添加等の手法で、各々調整することができる。
【0013】このようなプロピレン系重合体は、高立体
規則性重合触媒を用いて、スラリー重合、気相重合或は
液相塊状重合により製造される。高立体規則性重合触媒
は、例えば塩化マグネシウムに四塩化チタン有機酸ハラ
イド及び有機珪素化合物を接触させて形成された固体触
媒成分と有機アルミニウム化合物の組合せ触媒を用い
る。
【0014】本発明のプロピレン系重合体を変性する不
飽和有機酸又はその誘導体としては、例えばアクリル酸
メタアクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などの不飽和
有機酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラ
コン酸などの不飽和有機酸無水物、アクリル酸メチル、
マレイン酸モノメチルなどの不飽和有機酸のエステル、
アクリル酸アミド、フマル酸モノアミドなどの不飽和有
機酸のアミド、イタコン酸イミドなどの不飽和有機酸の
イミド等を挙げることができる。
【0015】変性方法としては、これらの化合物をプロ
ピレン系重合体 100重量部に対し0.01〜20重量部添加し
てグラフト法により変性する方法が挙げられる。中で
も、アクリル酸、無水マレイン酸を用いて変性するのが
好ましく、とりわけ無水マレイン酸を用いて変性するの
が好ましい。
【0016】変性に際しては、変性度合を促進させるた
め、ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシドな
どの有機過酸化物を用いる。この変性方法は特に限定さ
れないが、例えばプロピレン重合体の融点以上の温度で
加熱溶融混練する。
【0017】プロピレン共重合体中の変性剤の濃度は0.
01〜5 重量%であり、好ましくは、0.03〜4.5 重量%で
ある。ここで変性剤の濃度が0.01重量%未満では得られ
るポリプロピレン系樹脂組成物の耐熱変形性が劣り、5
重量%を超えると強度や表面外観が劣り不適である。
【0018】 該プロピレン系重合体は、通常、少なく
とも組成物全体の40重量%以上配合される。
【0019】(エラストマー成分)本発明で用いる
(b)成分のエラストマーとしては、エチレン・プロピ
レン二元共重合ゴム(EPM)、エチレン・プロピレン
・非共役ジエン三元共重合ゴム(EPDM)、エチレン
・ブテン-1二元共重合ゴム、エチレン・プロピレン・ブ
テン-1三元共重合ゴムなどのエチレン系エラストマー及
び水素添加スチレン・ブタジエン- ブロック共重合体、
水素添加スチレン・イソブレン- ブロック共重合体など
のスチレン系エラストマーから選ばれた、少なくとも一
種のエラストマーである。
【0020】(エチレン系エラストマー)前記エチレン
・プロピレン二元共重合ゴム(EPM)はプロピレン含
有量が20〜60重量%、好ましくは22〜55重量%で、ムー
ニー粘度ML1+4(100 ℃) が30〜100 、好ましくは35〜
100 、特に好ましくは60〜100 のものである。エチレ・
プロピレン・非共役ジエン三元共重合ゴム(EPDM)
では、ヨウ素価が20以下、特に18以下のものが好まし
い。
【0021】エチレン・ブテン-1二元共重合ゴムでは、
ブテン-1の含有量が 5〜30重量%、好ましくは10〜25重
量%のものが好適である。エチレン・プロピレン・ブテ
ン-1三元共重合ゴムは、プロピレン含有量が20〜〜55重
量%、好ましくは25〜50重量%、ブテン-1含有量が 3〜
15重量%、好ましくは 5〜12重量%のものが好適であ
る。
【0022】ここで、プロピレン含量が20重量%未満の
ものや、60重量%超過のものは組成物の衝撃強度が不充
分であり、ムーニー粘度が30未満のものは成形時にデラ
ミネーションが発生し易く、一方、 100超過のものは成
形時にフローマークが発生し易い。
【0023】また、エラストマーの共重合成分の含有量
は、赤外スペクトル分析法やNMRなどの常法により測
定される値である。また、これらのゴムは結晶化度が全
体に対して30重量%以下のものであることが好ましい。
これらエラストマーの製法や形状は特に限定されない。
【0024】(スチレン系エラストマー)水素添加スチ
レン・ブタジエン- ブロック共重合体及び水素添加スチ
レン・イソプレン- ブロック共重合体としては、それぞ
れ完全に又は部分的に水素添加されたものであり、例え
ばスチレン・ブチレン- ブロック共重合体、スチレン・
エチレン・プロピレン- ブロック共重合体と表現される
ものである。通常その水添率は95%以上であるが、99%
以上ものが好ましい。また、エチレン含有量は 5〜50重
量%が好ましく、特に15〜50重量%が好ましい。
【0025】(繊維状炭酸カルシウム)本発明に用いら
れる繊維状炭酸カルシウムは、短径0.01〜5 μm 、長径
0.5〜20μm 、アスペクト比 4以上の柱状又は針状のア
ラゴナイト結晶炭酸カルシウムが好ましい。
【0026】このアラゴナイト結晶炭酸カルシウムは合
成品で、粒子径が極めて均一であり、その結果としてポ
リプロピレンに配合した場合、組成物の剛性、耐熱性が
向上し、さらに表面が非常に平滑な成形体が得られる。
【0027】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物にお
ける少なくとも一種の特定エラストマー成分の配合量は
6-40 重量%であり、好ましくは10〜35重量%である。
特定エラストマー成分が 6重量%未満の場合には、戻り
変形の低減効果が乏しく、また、40重量%を超えると、
剛性、耐熱性が著しく低下する。
【0028】また、ポリプロピレン系樹脂組成物におけ
る特定繊維状炭酸カルシウムの配合量は 5〜50重量%で
あり、好ましくは10〜40重量%である。繊維状炭酸カル
シウムが 5重量%未満の場合には、剛性、強度、耐熱性
などの向上が小さく、また繊維状炭酸カルシウムが50重
量%を超えると衝撃強度が著しく低下し、また、比重が
大きくなり実用性に乏しくなる。
【0029】本発明の組成物には、反り変形の改良を目
的として板状無機質充填剤を加えることができる。板状
形態を有する無機質充填剤としては、アルミナ、水酸化
アルミニウム、カオリンクレー、酸化鉄、セリサイト、
二硫化モリブデン、バライト(硫酸バリウム)、ひる
石、タルク、マイカ、ガラスフレーク等を挙げることが
でき、特にタルク、マイカ、ガラスフレーク等が好まし
い。これらの無機質充填剤は一種を単独で使用しても二
種以上を併用してもよい。
【0030】これらの板状無機質充填剤の板状形態とし
ては、縦又は横いずれかの長さと厚みの比を示すアスペ
クト比の平均値は 3以上が好ましく、特に好ましくは 4
以上である。中でも非表面積が35,000 cm2/g以上、平均
粒径が 0.2〜2.5 μm 、粒度分布は全体が実質的に15μ
m 以下であって、10μm 以下が95%以上、 5μm 以下が
80%以上、 1μm 以下が 5〜50%で且つ平均アスペクト
比が 5以上のタルクが好ましい。
【0031】板状無機質充填剤を加えた場合の本発明の
ポリプロピレン系樹脂組成物における各成分の配合割合
は次の通りである。すなわち、特定エラストマー成分
(b)の配合量は 6〜35重量%、好ましくは10〜30重量
%である。繊維状炭酸カルシウム(c)の配合量は 5〜
40重量%、好ましくは10〜30重量%で、板状無機質充填
剤の配合量は、 5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%
である。
【0032】板状無機質充填剤が 5重量%未満の場合に
は、反り変形の低減効果が小さく、板状無機質充填剤が
30重量%を超えるとウエルド外観が悪くなり、またフロ
ーマークが発生し易くなる。
【0033】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に
は、本発明の目的を損なわない範囲であれば、前記以外
のその他のエラストマー、各種無機質充填剤、各種添加
剤を含有してもよい。
【0034】その他のエラストマーとしては、例えばポ
リエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー
等、無機質充填剤としては、例えばケイ酸カルシウム、
酸化マグネシウム、不定形、立方状あるいは紡錘状の炭
酸カルシウム、石膏、カーボンブラック、酸化チタン、
石英等を所望に応じて配合してもよい。また、添加剤と
しては、熱安定剤、加工安定剤、酸化防止剤、耐候安定
剤、紫外線吸収剤、分散剤、表面処理剤、帯電防止剤、
滑剤、難燃剤、着色剤等を所望に応じて配合してもよ
い。
【0035】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を製
造するに当っては、前記各成分を所定量配合し、予めヘ
ンッシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダ
ー、タンブラー等でブレンドし、一軸押出機、二軸押出
機、バンパリミキサー、ブラベンダー、ロール、ニーダ
ー等通常の混練機で混練して製造することができる。
【0036】あるいは、ポリプロピレンの所定量と繊維
状炭酸カルシウムの所定量とを別々に分け、混練機の押
出口から遠い位置にある材料供給口(第一材料供給口)
にポリプロピレンを供給し、押出口に近い位置にある材
料供給口(第二材料供給口)に繊維状炭酸カルシウムを
供給し、ポリプロピレンがスクリューにより押し進めら
れて溶融状態になったところで、繊維状炭酸カルシウム
を導入し混練して製造することもできる。
【0037】組成物中で繊維状炭酸カルシウムの形状を
保ち、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の効果をよ
り十分に発揮させるには後者の混練方法が好ましい。な
お、板状形態を有する無機充填剤は、第一材料供給口、
第二供給口いづれから供給しても構わない。
【0038】本発明により得られたポリプロピレン系樹
脂組成物の成形品は、表面外観、ウエルド外観が良好で
反り変形がなく、剛性、強度、耐熱性、寸法安定性に優
れたものである。
【0039】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を用
いた成形体の成形は、通常の方法によって行なうことが
できる。すなわち、射出成形、圧縮成形、押出成形(シ
ート成形、ブロー成形)等のいずれの方法も可能である
が、中でも射出成形に適している。
【0040】
【実施例】以下の実施例において用いた評価方法は、次
のとおりである。 (MFR)成形体試片につき、JIS K6758に準
拠して測定した。 (密度)成形体試片につき、JIS K7112に準拠
して測定した。 (曲げ特性)成形体試片につき、JIS K7203に
準拠し、室温23℃で測定した。 (熱変形温度)成形体試片につき、JIS K7207
に準拠して測定した。ファイバーストレスは4.6kg/cm2
である。 (アイゾット衝撃試験−切削ノッチ付)成形体試片につ
き、JIS K7110に準拠して、室温23℃で測定し
た。 (反り変形量)120×120mm 、厚さ1.8mm の射出成形シ
ートを室温23℃で48時間放置した後、シートを平板上に
置き、その一辺を押え、他の一辺の反り変形の最大値を
測定した。 (線膨張係数)曲げ特性評価用の成形体試片について、
ASTM−79に準拠して測定した。設定温度23℃と80
℃の平均線膨張係数を求めた。
【0041】実施例及び比較例で用いた(a)成分、
(b)成分及び(c)成分は以下のものを使用した。
【0042】(a)結晶性プロピレン重合体 (a-1) エチレン含量 8.8重量%、密度 0.9075g/cm3、M
FR 30dg/10分、無水マレイン酸変性量0.05重量%のプ
ロピレン・エチレン- ブロック共重合体。 (a-2) エチレン含量 9.5重量%、密度 0.9060g/cm3、M
FR 30dg/10分、無水マレイン酸変性なしのプロピレン
・エチレン- ブロック共重合体。 (a-3) エチレン含量 6.2重量%、密度 0.9090g/cm3、M
FR 10dg/10分、無水マレイン酸変性量0.1 重量%のプ
ロピレン・エチレン- ブロック共重合体。 (a-4) 密度0.9100 g/cm3、MFR 20dg/10分、無水マレ
イン酸変性量0.05重量%のプロピレン単独重合体。
【0043】(b)エラストマー (b-1) プロピレン含量27重量%、ムーニー粘度60のEP
M。 (b-2) プロピレン含量28重量%、ムーニー粘度90のEP
M。 (b-3) プロピレン含量26重量%、ムーニー粘度24のEP
M。 (b-4) スチレン含量30重量%の水素添加スチレン・ブタ
ジエン- ブロック共重合体。
【0044】(c)炭酸カルシウム (c-1) アスペクト比が15の繊維状炭酸カルシウム。 (c-2) アスペクト比が1 の球状炭酸カルシウム。
【0045】実施例1〜5、7〜9、比較例2、4〜
6、8 表1に示す種類と配合量の結晶性ポリプロピレン及びエ
ラストマーとをヘンシェルミキサーで混合した後、二軸
混練機(日本製鋼所製、TEX44)の第一材料供給口
から供給し、表1に示す種類と配合量の繊維状炭酸カル
シウムとその他のフィラーを第二供給口から供給した。
【0046】混練温度 200℃、スクリュー回転数250 r.
p.m.で、第一供給口二供給した結晶性ポリプロピレンと
エラストマーは第二供給口に到達した時には溶融状態に
なっており、そこに供給された繊維状炭酸カルシウムそ
の他と混練され、押出口から押し出されたストランドを
カッターで切断してペレットを製造した。
【0047】得られたペレットを射出成形機により 230
℃で、物性評価用試験片及び反り変形評価用試験片を成
形した。この場合の成形サイクルは各々合計45秒及び50
秒であった。評価結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】実施例6 表1に示す種類と配合量の結晶性ポリプロピレン、エラ
ストマー及び平均粒径が 1.8μm のタルクをヘンシェル
ミキサーで混合した後、二軸混練機(日本製鋼所製、T
EX44)の第一材料供給口から供給し、表1に示す種
類と配合量の繊維状炭酸カルシウムとその他のフィラー
を第二供給口から供給し、実施例1と同様にしてペレッ
トを製造した。
【0050】実施例1と同様にして物性評価用試験片及
び反り変形評価用試験片を成形して評価した。評価結果
は表1に示す。
【0051】比較例1 実施例2において、繊維状炭酸カルシウムの代わりに球
状炭酸カルシウムを用い、すべてをヘンシェルミキサー
で混合し、第一供給口から供給してペレットを製造し
た。評価結果は表1に示す。ただし、物性評価におい
て、曲げ弾性率及び熱変形温度が低く、実用に供し得な
いため、反り変形評価は行なわなかった。
【0052】比較例3 実施例2において、繊維状炭酸カルシウムの代わりに繊
維径10μm 、繊維長 3mmのガラス繊維を用いた他は、実
施例2と同様に行なった。評価結果は表1に示す。ただ
し、物性評価用試験片の成形において、成形品の表面が
甚だしく荒れており、外観が極めて悪く、実用に供し得
ないため、反り変形評価は行なわなかった。
【0053】比較例7 実施例2において、繊維状炭酸カルシウムの代わりに平
均粒径が1.8 μm のタルクを用い、すべてをヘンシェル
ミキサーで混合し、第一供給口から供給してペレットを
製造した。評価結果は表1に示す。ただし、物性評価に
おいて、曲げ弾性率及び熱変形温度が低く、実用に供し
得ないため、反り変形評価は行なわなかった。
【0054】
【発明の効果】ポリプロピレン系樹脂に繊維状炭酸カル
シウムを配合した組成物において、本発明の特定の結晶
性ポリプロピレン及びエラストマーを用いることによ
り、表面外観が良好で反り変形がなく、機械的性質及び
耐熱性に優れた成形品、特に自動車部材に有用なポリプ
ロピレン系樹脂組成物が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08L 23/26 23:16 25:08) 9166−4J (72)発明者 冨重 誼 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a)〜(c)の各成分からなるポ
    リプロピレン系樹脂組成物。 (a)プロピレン単独重合部の密度が0.907g/cm3以上で
    あり、MFRが 0.5〜200 g/10分のプロピレン系重合体
    で、少なくともその一部が不飽和有機酸又はその誘導体
    で変性された結晶性プロピレン重合体40〜90重量% (b)エチレン系又はスチレン系エストラマーから選ば
    れた、少なくとも一種のエラストマー成分 6〜40重量% (c)繊維状炭酸カルシウム 5〜50重量%
  2. 【請求項2】 繊維状炭酸カルシウムが、短径0.01〜5
    μm 、長径 0.5〜20μm 、アスペクト比 4以上の柱状又
    は針状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムである、請求
    項1に記載の組成物。
JP19502091A 1991-07-10 1991-07-10 ポリプロピレン系樹脂組成物 Pending JPH0517642A (ja)

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JP19502091A Pending JPH0517642A (ja) 1991-07-10 1991-07-10 ポリプロピレン系樹脂組成物

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JP (1) JPH0517642A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995034603A1 (fr) * 1994-06-16 1995-12-21 Chisso Corporation Corps colonnaire renforce par des fibres longues comprenant une composition de resine de propylene cristalline renforcee par des fibres longues et ventilateur a helices produit a l'aide dudit element
JP2008001753A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Suminoe Textile Co Ltd 樹脂シート及びこれを用いた床材

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WO1995034603A1 (fr) * 1994-06-16 1995-12-21 Chisso Corporation Corps colonnaire renforce par des fibres longues comprenant une composition de resine de propylene cristalline renforcee par des fibres longues et ventilateur a helices produit a l'aide dudit element
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