JP2510611B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
- Publication number
- JP2510611B2 JP2510611B2 JP19555587A JP19555587A JP2510611B2 JP 2510611 B2 JP2510611 B2 JP 2510611B2 JP 19555587 A JP19555587 A JP 19555587A JP 19555587 A JP19555587 A JP 19555587A JP 2510611 B2 JP2510611 B2 JP 2510611B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- polyacetal
- mfr
- polystyrene
- polyacetal resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリアセタール樹脂とポリスチレン樹脂から
なる機械的物性が高く、そり、変形も少なく表面層剥離
等の成形品外観上の問題もなく、かつ経済性にも優れた
成形材料として有用な熱可塑性樹脂組成物に関するもの
である。
なる機械的物性が高く、そり、変形も少なく表面層剥離
等の成形品外観上の問題もなく、かつ経済性にも優れた
成形材料として有用な熱可塑性樹脂組成物に関するもの
である。
ポリアセタール樹脂は成形性に優れ、かつバランスの
とれた機械的性質、電気的性質、耐熱性、耐薬品性、摩
擦摩耗特性等を有し、さらにプラスチック材料としては
卓越した耐疲労性を有するが故に、代表的なエンジニア
リング樹脂として極めて広汎な分野において利用されて
いる。そして、この様な利用分野の拡大に伴い、樹脂に
対する要求性能は益々高度化する傾向にあり、かかる要
求に応えるための1手法として、ポリアセタール樹脂に
種々の他樹脂を配合するいわゆるポリマーブレンドが数
多く試みられている。
とれた機械的性質、電気的性質、耐熱性、耐薬品性、摩
擦摩耗特性等を有し、さらにプラスチック材料としては
卓越した耐疲労性を有するが故に、代表的なエンジニア
リング樹脂として極めて広汎な分野において利用されて
いる。そして、この様な利用分野の拡大に伴い、樹脂に
対する要求性能は益々高度化する傾向にあり、かかる要
求に応えるための1手法として、ポリアセタール樹脂に
種々の他樹脂を配合するいわゆるポリマーブレンドが数
多く試みられている。
例えば、ポリアセタール樹脂のポリマーブレンドとし
て、ポリエチレン(特公昭41−2730号公報)、ポリプロ
ピレン(特公昭42−19498号公報)、ポリカーボネート
(特公昭39−12463号公報)、ポリウレタン(特開昭59
−145243号公報)等が知られている。
て、ポリエチレン(特公昭41−2730号公報)、ポリプロ
ピレン(特公昭42−19498号公報)、ポリカーボネート
(特公昭39−12463号公報)、ポリウレタン(特開昭59
−145243号公報)等が知られている。
しかしながら、ポリアセタール樹脂に他樹脂を混合し
て緻密な表層構造を得ることは極めて困難であり、ポリ
ウレタンのような極く少数の例を除いては、表面性状の
優れたポリアセタールを主成分とするポリマーブレンド
は得られない。特にポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン樹脂のような極性基を持たない樹脂を混
合した場合、成形品表層の層分離模様及び表層剥離現象
が著しく、製品としての外見も悪く、性能上も使用に耐
えず実用上の価値は極めて低い。
て緻密な表層構造を得ることは極めて困難であり、ポリ
ウレタンのような極く少数の例を除いては、表面性状の
優れたポリアセタールを主成分とするポリマーブレンド
は得られない。特にポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン樹脂のような極性基を持たない樹脂を混
合した場合、成形品表層の層分離模様及び表層剥離現象
が著しく、製品としての外見も悪く、性能上も使用に耐
えず実用上の価値は極めて低い。
また、ポリアセタール樹脂とポリスチレン樹脂のブレ
ンドについての提案もあるが(特公昭44−946号公
報)、これは織状物を対象としたものであり、本発明者
らの検討によれば、この記載によって得られるポリマー
混合物もポリオレフィン混合の場合と同様、成形に用い
た場合には層分離、層剥離現象が強く現れ、実用的価値
のないものである。
ンドについての提案もあるが(特公昭44−946号公
報)、これは織状物を対象としたものであり、本発明者
らの検討によれば、この記載によって得られるポリマー
混合物もポリオレフィン混合の場合と同様、成形に用い
た場合には層分離、層剥離現象が強く現れ、実用的価値
のないものである。
本発明者らは、ポリアセタール樹脂と、他樹脂のポリ
マーブレンドに伴う上記の如き成形品の表層剥離等の問
題がなく、剛性が高く、そり、変形が小さく寸法安定性
の良い組成物を経済的に得ることを目的として鋭意検討
を重ねた結果、ポリアセタール樹脂の剛性の向上、そ
り、変形の防止のためには特定のポリスチレン樹脂の配
合が有効であること、又ポリアセタール樹脂とポリスチ
レン樹脂のメルトフロー値の比が特定の範囲となる組上
わせを選択すれば緻密な分散が可能となり、成形品の表
層剥離等の外観上の問題もなく、優れた成形品が得られ
る事を見出し、本発明に到達した。
マーブレンドに伴う上記の如き成形品の表層剥離等の問
題がなく、剛性が高く、そり、変形が小さく寸法安定性
の良い組成物を経済的に得ることを目的として鋭意検討
を重ねた結果、ポリアセタール樹脂の剛性の向上、そ
り、変形の防止のためには特定のポリスチレン樹脂の配
合が有効であること、又ポリアセタール樹脂とポリスチ
レン樹脂のメルトフロー値の比が特定の範囲となる組上
わせを選択すれば緻密な分散が可能となり、成形品の表
層剥離等の外観上の問題もなく、優れた成形品が得られ
る事を見出し、本発明に到達した。
即ち本発明は、 ポリアセタール樹脂とポリスチレン樹脂からなる組成
物において、メルトフロー値の比が下記(1)式を満足
するポリアセタール樹脂とポリスチレン樹脂の組合わせ
よりなる事を特徴とする熱可塑性樹脂組成物に関するも
のである。
物において、メルトフロー値の比が下記(1)式を満足
するポリアセタール樹脂とポリスチレン樹脂の組合わせ
よりなる事を特徴とする熱可塑性樹脂組成物に関するも
のである。
MFR(POM)/MFR(PS)=5/1〜100/1 (1) 〔但し、MFR(POM)はASTM D−1238により測定した190
℃、2160gの荷重下におけるポリアセタール樹脂のメル
トフロー値、MFR(PS)は同法による200℃、5000gの荷
重下におけるポリスチレン樹脂のメルトフロー値を示
す。〕 本発明におけるポリアセタール樹脂としては、ポリア
セタールホモポリマー及び主鎖の大部分がオキシメチレ
ン連鎖よりなるポリアセタールコポリマーのいずれも使
用できる。また、ポリアセタールを公知の方法で架橋或
いはグラフト共重合して変性したものも基体樹脂として
使用でき、本発明の効果は発揮される。
℃、2160gの荷重下におけるポリアセタール樹脂のメル
トフロー値、MFR(PS)は同法による200℃、5000gの荷
重下におけるポリスチレン樹脂のメルトフロー値を示
す。〕 本発明におけるポリアセタール樹脂としては、ポリア
セタールホモポリマー及び主鎖の大部分がオキシメチレ
ン連鎖よりなるポリアセタールコポリマーのいずれも使
用できる。また、ポリアセタールを公知の方法で架橋或
いはグラフト共重合して変性したものも基体樹脂として
使用でき、本発明の効果は発揮される。
次に本発明において用いられるポリスチレン樹脂とは
公知の如く、スチレンのラジカル重合反応、或いはイオ
ン重合反応により得られるものであり、工業的には塊状
重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等により得られる
ものがいずれも使用できる。
公知の如く、スチレンのラジカル重合反応、或いはイオ
ン重合反応により得られるものであり、工業的には塊状
重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等により得られる
ものがいずれも使用できる。
また本発明のポリスチレン樹脂は、その性質を大巾に
損なわない範囲で、耐衝撃性等の物性を改良するため、
スチレンを主体とし、その他ジエン系化合物、ビニル化
合物等の反応性モノマーを少量共重合するか、ゴム成分
を配合したものであってもよい。
損なわない範囲で、耐衝撃性等の物性を改良するため、
スチレンを主体とし、その他ジエン系化合物、ビニル化
合物等の反応性モノマーを少量共重合するか、ゴム成分
を配合したものであってもよい。
本発明において、斯かるポリアセタール樹脂及びポリ
スチレン樹脂は、メルトフロー値以外は何ら制限される
ものではない。
スチレン樹脂は、メルトフロー値以外は何ら制限される
ものではない。
即ち、本発明は、ポリアセタール樹脂とポリスチレン
樹脂からなる組成物を調製するに当たり、190℃、2160
g、荷重下におけるポリアセタール樹脂のメルトフロー
値〔MFR(POM)〕と200℃、5000g荷重下でのポリスチレ
ン樹脂のメルトフロー値〔MFR(PS)〕が5/1〜100/1と
なる様な、ポリアセタール樹脂及びポリスチレン樹脂の
組合わせを選択することを唯一の必須要件とするもので
ある。
樹脂からなる組成物を調製するに当たり、190℃、2160
g、荷重下におけるポリアセタール樹脂のメルトフロー
値〔MFR(POM)〕と200℃、5000g荷重下でのポリスチレ
ン樹脂のメルトフロー値〔MFR(PS)〕が5/1〜100/1と
なる様な、ポリアセタール樹脂及びポリスチレン樹脂の
組合わせを選択することを唯一の必須要件とするもので
ある。
MFR(POM)/MFR(PS)が5/1より小さくなる様な組合
わせを選択したのでは、成形品表層の剥離現象が発生す
るため好ましくない。斯かる現象が発生する理由につい
ては必ずしも明確ではないが、本発明者は次の様に推測
するものである。まず、押出しによりポリアセタール中
にポリスチレン粒子が微細化して分散し、これが成形時
に表面層に出て成形時の剪断力によって薄片状に分散
し、表面近傍のいわゆる海−島構造を乱し、スチレンの
薄層を形成する。この様子は電子顕微鏡による成形片断
面の観察により確認することができる。ところがポリア
セタール樹脂とポリスチレン樹脂とは、本質的に相溶性
に乏しく、混合状態での樹脂間界面の接着力は弱い。こ
の結果、成形品表層では両樹脂の界面接着性の弱さから
表層剥離現象が起こる。
わせを選択したのでは、成形品表層の剥離現象が発生す
るため好ましくない。斯かる現象が発生する理由につい
ては必ずしも明確ではないが、本発明者は次の様に推測
するものである。まず、押出しによりポリアセタール中
にポリスチレン粒子が微細化して分散し、これが成形時
に表面層に出て成形時の剪断力によって薄片状に分散
し、表面近傍のいわゆる海−島構造を乱し、スチレンの
薄層を形成する。この様子は電子顕微鏡による成形片断
面の観察により確認することができる。ところがポリア
セタール樹脂とポリスチレン樹脂とは、本質的に相溶性
に乏しく、混合状態での樹脂間界面の接着力は弱い。こ
の結果、成形品表層では両樹脂の界面接着性の弱さから
表層剥離現象が起こる。
これに対して本発明に規定する如く、MFR(POM)/MFR
(PS)を5/1以上とすると、ポリスチレン樹脂の流動性
がポリアセタールの流動性に比べ著しく低くなるため、
ポリスチレンは比較的大きい粒径となって分散する。こ
れを射出成形すると流動性の差から、成形片表層はポリ
アセタール樹脂で覆われポリスチレンは表層に出ず、内
部に比較的大きい粒径で分散する。この様子は成形片断
面の電子顕微鏡による観察で確認できる。この結果、成
形片全体に比較的緻密な海−島構造が形成され、かつ表
層部はポリアセタール樹脂に覆われるため表層剥離は起
こらない。
(PS)を5/1以上とすると、ポリスチレン樹脂の流動性
がポリアセタールの流動性に比べ著しく低くなるため、
ポリスチレンは比較的大きい粒径となって分散する。こ
れを射出成形すると流動性の差から、成形片表層はポリ
アセタール樹脂で覆われポリスチレンは表層に出ず、内
部に比較的大きい粒径で分散する。この様子は成形片断
面の電子顕微鏡による観察で確認できる。この結果、成
形片全体に比較的緻密な海−島構造が形成され、かつ表
層部はポリアセタール樹脂に覆われるため表層剥離は起
こらない。
一方、MFR(POM)/MFR(PS)を100/1より大きくする
ためには、通常、工業的に使用されるポリアセタール樹
脂のMFRの最大値が50程度であることから、MFR(PS)が
0.5より小さいもの、即ち流動性が極めて低いポリスチ
レン樹脂を用いる必要があり、このため溶融混練が極め
て難しいものとなる。
ためには、通常、工業的に使用されるポリアセタール樹
脂のMFRの最大値が50程度であることから、MFR(PS)が
0.5より小さいもの、即ち流動性が極めて低いポリスチ
レン樹脂を用いる必要があり、このため溶融混練が極め
て難しいものとなる。
よって本発明はMFR(POM)/MFR(PS)=5/1〜100/1を
必須とするものであり、好ましくは10/1〜50/1の組合わ
せである。
必須とするものであり、好ましくは10/1〜50/1の組合わ
せである。
本発明においては、ポリアセタール樹脂とポリスチレ
ン樹脂の配合量は、特に限定されるものではないが、ポ
リスチレンの量が微少では、剛性の向上、そり、変形防
止の効果が小さく、又、過大になるとポリスチレン樹脂
の分散状態が変化して、海−島構造が崩れ、表層剥離が
起こり易くなり、さらにポリアセタール樹脂の優れた特
性が失われ、ポリスチレン樹脂の性質が強く出る様にな
る。
ン樹脂の配合量は、特に限定されるものではないが、ポ
リスチレンの量が微少では、剛性の向上、そり、変形防
止の効果が小さく、又、過大になるとポリスチレン樹脂
の分散状態が変化して、海−島構造が崩れ、表層剥離が
起こり易くなり、さらにポリアセタール樹脂の優れた特
性が失われ、ポリスチレン樹脂の性質が強く出る様にな
る。
よって好ましい配合量は、ポリアセタール樹脂99.5〜
50.5重量%に対し、ポリスチレン樹脂0.5〜49.5重量%
であり、より好ましくはポリアセタール樹脂99〜60重量
%に対し、ポリスチレン樹脂1〜40重量%である。
50.5重量%に対し、ポリスチレン樹脂0.5〜49.5重量%
であり、より好ましくはポリアセタール樹脂99〜60重量
%に対し、ポリスチレン樹脂1〜40重量%である。
本発明の樹脂組成物には公知の酸化防止剤、耐熱安定
剤等の添加剤を配合、併用するのが好ましい。この目的
で使用される物質としては、ヒンダードフェノール類、
ヒンダードアミン類、尿素、メラミン、ジシアンジアミ
ド又はこれらの誘導体の如きアミジン化合物、ポリアミ
ド、有機酸塩等が挙げられる。これ等の酸化防止剤、耐
熱安定剤はそれぞれ単独で用いても、2種以上を混合し
て用いてもよい。
剤等の添加剤を配合、併用するのが好ましい。この目的
で使用される物質としては、ヒンダードフェノール類、
ヒンダードアミン類、尿素、メラミン、ジシアンジアミ
ド又はこれらの誘導体の如きアミジン化合物、ポリアミ
ド、有機酸塩等が挙げられる。これ等の酸化防止剤、耐
熱安定剤はそれぞれ単独で用いても、2種以上を混合し
て用いてもよい。
また本発明の組成物には、目的に応じて一般の熱可塑
性樹脂に添加される公知の物質を更に添加併用すること
ができる。例えば、耐光、耐候等のための各種安定剤、
滑剤、離型剤、可塑剤、核剤、帯電防止剤、界面活性
剤、潤滑剤、染料、顔料等、或いは長短ガラス繊維、炭
素繊維、金属繊維、ボロン繊維、チタン酸カリウム、セ
ラミック、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラス粉、
マイカ、タルク、クレー、カーボンブラック、高分散性
ケイ酸塩、アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、石英粉、ケイ砂、ウォラストナ
イト、各種金属粉、金属箔、炭化ケイ素、ボロンナイト
ライド、窒化ケイ素、金属酸化物等の繊維状、板状、粒
状、粉状の無機化合物、ウィスカーや金属ウィスカー等
が含まれる。
性樹脂に添加される公知の物質を更に添加併用すること
ができる。例えば、耐光、耐候等のための各種安定剤、
滑剤、離型剤、可塑剤、核剤、帯電防止剤、界面活性
剤、潤滑剤、染料、顔料等、或いは長短ガラス繊維、炭
素繊維、金属繊維、ボロン繊維、チタン酸カリウム、セ
ラミック、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラス粉、
マイカ、タルク、クレー、カーボンブラック、高分散性
ケイ酸塩、アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、石英粉、ケイ砂、ウォラストナ
イト、各種金属粉、金属箔、炭化ケイ素、ボロンナイト
ライド、窒化ケイ素、金属酸化物等の繊維状、板状、粒
状、粉状の無機化合物、ウィスカーや金属ウィスカー等
が含まれる。
さらに本発明の組成物には、本発明の目的を阻害しな
い範囲で、少量の他の有機高分子物質、例えばポリウレ
タン樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アルキルアクリレート共重合
体の如きオレフィン系単独重合体又は共重合体、スチレ
ン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン
−アクリロニトリル共重合体等のビニル系化合物及びそ
の共重合体、ポリアクリレート系樹脂、フッ素樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性ポリマー
を補助的にブレンドすることもできる。
い範囲で、少量の他の有機高分子物質、例えばポリウレ
タン樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アルキルアクリレート共重合
体の如きオレフィン系単独重合体又は共重合体、スチレ
ン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン
−アクリロニトリル共重合体等のビニル系化合物及びそ
の共重合体、ポリアクリレート系樹脂、フッ素樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性ポリマー
を補助的にブレンドすることもできる。
本発明の樹脂組成物は、一般に熱可塑性樹脂組成物の
調製に用いられる設備と方法により調製することが出来
る。即ち必要な成分を混合し、一軸又は2軸の押出機を
使用して混練し、押出して成形用ペレットとすることが
出来、必要成分の一部を予めマスターバッチとして調製
し、これを混合、成形する方法、又各成分の分散混合を
よくするため使用ポリマーの一部又は全部を粉砕して微
粉末とし、混合溶融押出すること等、何れも可能であ
る。
調製に用いられる設備と方法により調製することが出来
る。即ち必要な成分を混合し、一軸又は2軸の押出機を
使用して混練し、押出して成形用ペレットとすることが
出来、必要成分の一部を予めマスターバッチとして調製
し、これを混合、成形する方法、又各成分の分散混合を
よくするため使用ポリマーの一部又は全部を粉砕して微
粉末とし、混合溶融押出すること等、何れも可能であ
る。
次に、本発明を実施例によって更に詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
が、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1〜5 第1表の如く、メルトフロー値の異なる各種のポリア
セタール樹脂及びポリスチレン樹脂を用い、ポリアセタ
ール樹脂とポリスチレン樹脂のメルトフロー値の比が本
発明の範囲内となる様な組合わせで、かつ第1表に示す
割合で混合し、2軸押出機により約200℃にて溶融混練
し、ペレット状の組成物を調製した。
セタール樹脂及びポリスチレン樹脂を用い、ポリアセタ
ール樹脂とポリスチレン樹脂のメルトフロー値の比が本
発明の範囲内となる様な組合わせで、かつ第1表に示す
割合で混合し、2軸押出機により約200℃にて溶融混練
し、ペレット状の組成物を調製した。
このペレットを90℃、4時間乾燥後、射出成形により
試験片を作製し、下記の物性評価を行った。
試験片を作製し、下記の物性評価を行った。
曲げ試験:1/4インチの厚みの試験片を用い、ASTM D−79
0により曲げ弾性率、曲げ強度を測定した。
0により曲げ弾性率、曲げ強度を測定した。
表面剥離試験:曲げ試験片表面に粘着テープを貼りつ
け、これを瞬間的に引き剥がし、成形片の表面剥離の有
無を目視で判定した。
け、これを瞬間的に引き剥がし、成形片の表面剥離の有
無を目視で判定した。
摩耗試験:鈴木式摩擦摩耗試験機により鋼S55Cに対する
比摩耗量を測定した。
比摩耗量を測定した。
収縮率:ASTM引張試験片を成形した時の収縮率を測定し
た。
た。
変形率:第1図の箱型成形品を成形した時の内ぞりを測
定し、変形率を求めた。
定し、変形率を求めた。
〔但し、A1及びA0は実際の箱型成形品の開口部における
A方向の最小値(最も内に反った部分の寸法)及び最大
値(通常は端の部分の寸法)を示す〕 これらの結果を第1表に示した。
A方向の最小値(最も内に反った部分の寸法)及び最大
値(通常は端の部分の寸法)を示す〕 これらの結果を第1表に示した。
比較例1〜5 ポリアセタール樹脂とポリスチレン樹脂のメルトフロ
ー値の比が本発明の範囲外となる様な組合わせとした以
外は、実施例1〜5と同様の方法で組成物を調製し、成
形して評価した。又、ポリスチレン樹脂を配合しないポ
リアセタール樹脂についても同様にして評価した。結果
を第1表に併記した。
ー値の比が本発明の範囲外となる様な組合わせとした以
外は、実施例1〜5と同様の方法で組成物を調製し、成
形して評価した。又、ポリスチレン樹脂を配合しないポ
リアセタール樹脂についても同様にして評価した。結果
を第1表に併記した。
〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、ポリアセタール樹脂
のMFR(190℃,2160g荷重)とポリスチレン樹脂のMFR(2
00℃,5000g荷重)の比が特定の範囲の組合わせからなる
本発明の組成物は、ポリアセタール樹脂の優れた諸特性
を損なうことなく剛性が向上し、変形が抑制され、しか
も成形品の表面外観が良好で、表層剥離を起こすといっ
た問題もないものであって、極めて実用性の高いもので
ある。
のMFR(190℃,2160g荷重)とポリスチレン樹脂のMFR(2
00℃,5000g荷重)の比が特定の範囲の組合わせからなる
本発明の組成物は、ポリアセタール樹脂の優れた諸特性
を損なうことなく剛性が向上し、変形が抑制され、しか
も成形品の表面外観が良好で、表層剥離を起こすといっ
た問題もないものであって、極めて実用性の高いもので
ある。
また、本発明の組成物は、経済的に最も有利な樹脂の
一つであるポリスチレン樹脂をポリアセタール樹脂にブ
レンドしたものであり、ポリアセタール単独に比し経済
性にも優れた樹脂組成物を提供することができるという
利点も有する。
一つであるポリスチレン樹脂をポリアセタール樹脂にブ
レンドしたものであり、ポリアセタール単独に比し経済
性にも優れた樹脂組成物を提供することができるという
利点も有する。
第1図は変形の評価に用いた箱型成形品の金型形状を示
す斜視図である。図中A,B,Cの寸法は、各々15mm、40m
m、30mmであり、箱の肉厚は1mmである。
す斜視図である。図中A,B,Cの寸法は、各々15mm、40m
m、30mmであり、箱の肉厚は1mmである。
Claims (2)
- 【請求項1】ポリアセタール樹脂とポリスチレン樹脂か
らなる組成物において、メルトフロー値の比が下記
(1)式を満足するポリアセタール樹脂とポリスチレン
樹脂の組合わせよりなる事を特徴とする熱可塑性樹脂組
成物。 MFR(POM)/MFR(PS)=5/1〜100/1 (1) 〔但し、MFR(POM)はASTM D−1238により測定した190
℃、2160gの荷重下におけるポリアセタール樹脂のメル
トフロー値、MFR(PS)は同法による200℃、5000gの荷
重下におけるポリスチレン樹脂のメルトフロー値を示
す。〕 - 【請求項2】ポリアセタール樹脂99.5〜50.5重量%と、
ポリスチレン樹脂0.5〜49.5重量%からなる特許請求の
範囲第1項記載の熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19555587A JP2510611B2 (ja) | 1987-08-05 | 1987-08-05 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19555587A JP2510611B2 (ja) | 1987-08-05 | 1987-08-05 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6438463A JPS6438463A (en) | 1989-02-08 |
JP2510611B2 true JP2510611B2 (ja) | 1996-06-26 |
Family
ID=16343057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19555587A Expired - Lifetime JP2510611B2 (ja) | 1987-08-05 | 1987-08-05 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2510611B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2602580B2 (ja) * | 1990-12-14 | 1997-04-23 | ポリプラスチックス株式会社 | ポリアセタール樹脂組成物 |
JPH08120137A (ja) * | 1994-10-26 | 1996-05-14 | Daicel Chem Ind Ltd | ポリアセタール樹脂組成物 |
DE69903370T2 (de) | 1998-05-14 | 2003-07-03 | Mitsubishi Gas Chemical Co., Inc. | Polyoxymethylenharz-Zusammensetzung |
JP2002309061A (ja) * | 2001-04-09 | 2002-10-23 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | ポリオキシメチレン樹脂組成物 |
US7571611B2 (en) * | 2006-04-24 | 2009-08-11 | General Electric Company | Methods and system for reducing pressure losses in gas turbine engines |
CN111534041B (zh) * | 2020-06-11 | 2023-06-30 | 浙江世宏实业有限公司 | 一种改性pom材料及其制备方法 |
-
1987
- 1987-08-05 JP JP19555587A patent/JP2510611B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6438463A (en) | 1989-02-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2014012C (en) | Filled polymeric blend | |
US5500471A (en) | Polyarylene sulfide resin composition | |
US4533680A (en) | Thermoplastic resin composition for molding | |
EP0185555B1 (en) | Polybutylene terephthalate resin composition | |
JPS61236859A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
CA2410943A1 (en) | Non-inflammable, anti-electrostatic polycarbonate molding materials | |
EP0206034B1 (en) | Polyolefin composition | |
JPS61174253A (ja) | ポリブチレンテレフタレ−ト組成物 | |
JPH0662849B2 (ja) | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 | |
JP2510611B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP3252190B2 (ja) | 摺動部材用樹脂組成物 | |
JPH0115526B2 (ja) | ||
JP2726580B2 (ja) | 摺動性改良ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 | |
JP4655435B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPS62101654A (ja) | 金属繊維含有樹脂組成物 | |
JPH0635524B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
KR100792115B1 (ko) | 강도 및 내열성이 우수한 폴리프로필렌 수지 조성물 | |
JP2835596B2 (ja) | 高剛性制振性樹脂組成物 | |
JP2000345056A (ja) | 導電性樹脂組成物 | |
JP3135398B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JPH066671B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
KR960006625B1 (ko) | 폴리프로필렌 수지 조성물 | |
JPH0264158A (ja) | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 | |
KR20000025221A (ko) | 내충격성 보강용 무정형 폴리프로필렌계 수지조성물 | |
JP3167222B2 (ja) | ポリアセタール樹脂組成物 |