JPH1017717A - 靴のアウトソール - Google Patents

靴のアウトソール

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JPH1017717A
JPH1017717A JP8195522A JP19552296A JPH1017717A JP H1017717 A JPH1017717 A JP H1017717A JP 8195522 A JP8195522 A JP 8195522A JP 19552296 A JP19552296 A JP 19552296A JP H1017717 A JPH1017717 A JP H1017717A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防滑性および耐摩耗性が優れた靴のアウトソ
ールを提供する。 【解決手段】 基材ゴムをその加硫物における昇温温度
2℃/分で測定された周波数10Hzでの動的粘弾性の
温度分散曲線の動歪0.25%における損失係数(ta
nδ)のピークが−10℃〜−30℃にある溶液重合ス
チレン−ブタジエンゴム60〜85重量%とブタジエン
ゴム15〜40重量%との混合物で構成し、上記基材ゴ
ムを主成分とするゴム成分100重量部に対して含水シ
リカを55〜70重量部含有するゴム組成物の加硫成形
体でアウトソールを構成する。上記ゴム組成物にシラン
カップリング剤を含水シリカの重量の1/12以上1/
5以下含有させるのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、靴のアウトソール
に関し、さらに詳しくは、防滑性および耐摩耗性が優れ
た靴のアウトソールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】靴のアウトソール(すなわち、靴底の地
面と直接接触する部)に求められる性能のうち特に重要
なものとして、防滑性と耐摩耗性が挙げられる。
【0003】しかしながら、この防滑性と耐摩耗性を一
つの手段で同時に満足させることはむつかしく、これま
での技術では、防滑性(すなわち、滑りにくさ)の向上
は主としてアウトソールのパターン(意匠)を工夫する
ことによって行われ、耐摩耗性の向上は主として材料を
工夫することによって行われていた。
【0004】そして、防滑性の向上にあたっては、一般
にパターンの溝を多くしたり、突起を設けることなどが
行われ、耐摩耗性の向上にあたっては、一般にアウトソ
ールを硬い材料で構成することが行われてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、靴があ
る一定の路面のみで使用される場合には、それに適した
パターンを設計しておけば所望とする防滑性が得られる
が、トレーニング用シューズやテニスのオールラウンド
用シューズのように、同一の靴をまったく異なった状態
の地面で使用する場合があり、防滑性の向上はパターン
の工夫のみによっては解決することができなかった。例
えば、土のような軟らかい地面では防滑性の向上に大き
く寄与するパターンであっても、硬い地面ではそのパタ
ーンで優れた防滑性を期待することはむつかしかった。
【0006】このように、防滑性の向上に関しては、単
にアウトソールに設けるパターンの工夫だけではなく、
材料面からの検討も必要である。また、アウトソールに
耐摩耗性の優れた材料を使用すると、アウトソールの厚
みを減らすことができ、その結果として靴全体の軽量化
を行うことができるので、特にスポーツシューズなどの
アウトソールとして非常に好ましいものとなる。
【0007】したがって、本発明は、材料面からの検討
により、防滑性および耐摩耗性が優れた靴のアウトソー
ルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため種々検討を行った結果、基材ゴムを特定の溶
液重合スチレン−ブタジエンゴムとブタジエンゴムとの
混合物で構成し、上記基材ゴムを主成分とするゴム成分
に対して特定割合で含水シリカを含有させることによっ
て、防滑性および耐摩耗性が優れた靴のアウトソールを
提供したものである。
【0009】すなわち、本発明は、その加硫物における
昇温温度2℃/分で測定された周波数10Hzでの動的
粘弾性の温度分散曲線の動歪0.25%における損失係
数(tanδ)のピークが−10℃〜−30℃にある溶
液重合スチレン−ブタジエンゴム60〜85重量%とブ
タジエンゴム15〜40重量%との混合物で基材ゴムを
構成し、上記基材ゴムを主成分とするゴム成分100重
量部に対して含水シリカを55〜70重量部含有するゴ
ム組成物の加硫成形体でアウトソールを構成することに
よって、アウトソールを防滑性および耐摩耗性の優れた
ものにしたのである。
【0010】本発明において、アウトソールが防滑性お
よび耐摩耗性の優れたものになる理由は、現在のところ
必ずしも明確ではないが、上記特定の溶液重合スチレン
−ブタジエンゴムが主としてアウトソールの防滑性およ
び耐摩耗性の向上に寄与し、ブタジエンゴムが主として
上記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの使用に基づい
て生じる低温時の硬化やクラックの発生を防止するのに
寄与し、含水シリカが主として適度な補強効果を付与す
ることによるものと考えられる。
【0011】本発明において、損失係数(tanδ)の
測定にあたり周波数10Hz、温度−10℃〜−30℃
という条件が選ばれたのは次の理由によるものである。
【0012】靴のアウトソールの変形周波数は粘弾性測
定装置において測定可能な周波数領域(〜100Hz)
よりも高周波数であると考えられる。そこで、高分子粘
弾性体における周波数−温度換算法則により、靴の実用
状態を確認したところ、上記の周波数10Hz、温度−
10℃〜−30℃の範囲が靴のアウトソールの防滑性お
よび耐摩耗性と密接な関係を持つことが判明したからで
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において使用する溶液重合
スチレン−ブタジエンゴムとしては、上記損失係数(t
anδ)のピークが−10℃〜−30℃にあるものであ
り、この条件を満たすものであれば、アウトソールの防
滑性および耐摩耗性の向上に寄与し得るので、特に限定
されることなく各種のものが使用可能であるが、成形時
間を考慮すると、ビニル含量が50%以下のものが好ま
しい。また、汚染性がないものが好ましい。損失係数
(tanδ)のピークが−30℃より低い温度にある溶
液重合スチレン−ブタジエンゴムは、アウトソールの防
滑性や耐摩耗性を充分に向上させることができず、ま
た、損失係数(tanδ)のピークが−10℃より高い
温度にある溶液重合スチレン−ブタジエンゴムは、たと
えブタジエンゴムとブレンド(混合)しても、低温での
硬化やクラックの発生を充分に防止することができな
い。
【0014】本発明において、溶液重合スチレン−ブタ
ジエンゴムに関する損失係数(tanδ)の測定は、溶
液重合スチレン−ブタジエンゴム100重量部に対し
て、亜鉛華3重量部、ステアリン酸1重量部、含水シリ
カ40重量部、硫黄2重量部および促進剤1.5重量部
〔促進剤NS(N−ターシャリーブチル−2−ベンゾチ
アジル・スルフェンアミド)1.0重量部と促進剤D
(ジフェニル・グァニジン)0.5重量部〕を配合した
ゴム組成物を160°で30分プレス加硫した加硫物に
ついて、昇温速度2℃/分で10Hzでの動的粘弾性特
性を測定し、その温度分散曲線を作成し、動歪0.25
%における損失係数(tanδ)を測定したものであ
る。また、本発明において、この溶液重合スチレン−ブ
タジエンゴムと混合するブタジエンゴムはシス−1,4
含量が90%以上のものが好ましい。
【0015】本発明において、基材ゴムを構成する溶液
重合スチレン−ブタジエンゴムは60〜85重量%で、
ブタジエンゴムは15〜40重量部である。これは上記
溶液重合スチレン−ブタジエンゴムが60重量%より少
ない場合は防滑性および耐摩耗性を向上させる効果が充
分に発現せず、溶液重合スチレン−ブタジエンゴムが8
5重量%より多い場合はブタジエンゴムの減少により低
温時のゴムの硬化やクラックなどが発生するようになる
からである。そして、この溶液重合スチレン−ブタジエ
ンゴムとブタジエンゴムの比率としては、特に溶液重合
スチレン−ブタジエンゴムが70〜80重量%で、ブタ
ジエンゴムが20〜30重量%であることが好ましい。
【0016】従来からも靴のアウトソールの基材として
は一般にゴムや樹脂が使用され、スポーツシューズのア
ウトソールではその基材として一般にゴムが使用されて
いる。しかし、それはイソプレンゴム、ブタジエンゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴムなどであり、それらは単
体でまたは混合物として使用されているが、多くの場
合、加工性などの関係でイソプレンゴムが必須成分とし
て用いられている。
【0017】上記のように、従来からも靴のアウトソー
ルの基材としてゴムが使用されているが、溶液重合スチ
レン−ブタジエンゴムとブタジエンゴムとの混合物がア
ウトソールの基材ゴムとして用いられたことはない。ま
た、溶液重合スチレン−ブタジエンゴムが用いられるこ
とがあっても、それはガラス転移点(Tg)の低いも
の、すなわち、損失係数(tanδ)のピーク温度が低
いものであり、本発明で用いる溶液重合スチレン−ブタ
ジエンゴムのように−10℃〜−30℃に損失係数(t
anδ)のピークを持つものが使用されたことはない。
これはそのように損失係数(tanδ)のピーク温度が
高いものは低温時に硬化するからである。
【0018】本発明においては、上記溶液重合スチレン
−ブタジエンゴムとブタジエンゴムとの混合物からなる
基材ゴムを主成分とするゴム成分100重量部に対して
含水シリカを55〜70重量部含有させる。このように
含水シリカを多めに含有させるのは適度な補強効果を得
るためであり、含水シリカがゴム成分100重量部に対
して55重量部より少ない場合は、適度な補強効果が得
られず、また含水シリカがゴム成分100重量部に対し
て70重量部より多い場合は加工性が悪くなる。
【0019】本発明において、上記特定の溶液重合スチ
レン−ブタジエンゴムとブタジエンゴムとの混合物から
なる基材ゴムをゴム成分の主成分とするとは、ゴム成分
の全体を上記特定の基材ゴムで構成してもよいし、また
上記特定の基材ゴム以外のゴムを上記特定の基材ゴムの
特性を阻害しない範囲内で含んでゴム成分を構成しても
よいという意味である。ただし、上記特定の基材ゴム以
外のゴムはゴム成分全体中の10重量%以下であること
が好ましい。
【0020】また、シランカップリング剤を添加するこ
とにより、含水シリカによる補強効果がより顕著に発現
するようになる。このシランカップリング剤の添加量と
しては、含水シリカの重量の1/12以上1/5以下が
好ましい。シランカップリング剤の添加量が含水シリカ
の重量の1/12より少ない場合は、シランカップリン
グ剤の添加効果が充分に発現せず、またシランカップリ
ング剤の添加量が含水シリカの重量の1/5より多い場
合は、添加量の増加に伴う効果の向上が少なく、コスト
の増加を招くことになる。
【0021】上記シランカップリング剤としては、例え
ば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラス
ルフェン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシランなどが好適に用いられる。
【0022】本発明において、アウトソール用のゴム組
成物には、靴のアウトソール用のゴム配合に通常用いら
れる配合剤、例えば、亜鉛華、ステアリン酸、可塑剤、
老化防止剤、促進剤、硫黄などを適宜配合することがで
きる。
【0023】例えば、亜鉛華はゴム成分100重量部に
対して1〜10重量部、ステアリン酸はゴム成分100
重量部に対して0.5〜10重量部、可塑剤はゴム成分
100重量部に対して0〜40重量部、老化防止剤はゴ
ム成分100重量部に対して0〜5重量部、硫黄はゴム
成分100重量部に対して0.5〜5重量部、促進剤は
ゴム成分100重量部に対して0.5〜3重量部程度の
配合量が適しているが、上記の範囲内に限られることは
ない。
【0024】図1は本発明のアウトソールを用いた靴
(ただし、靴ひもは図示していない)の一例を示す側面
図であり、図中、1は靴本体部で、2はアウトソールで
あり、3はミッドソールである。
【0025】アウトソール2は、前述したように、靴底
の地面と直接接触する部分であり、このアウトソール2
は本発明の構成のもの(すなわち、特定の溶液重合スチ
レン−ブタジエンゴムとブタジエンゴムとの混合物で基
材ゴムを構成し、かつ含水シリカを特定割合で含有させ
たゴム組成物の加硫成形体からなるもの)であるが、靴
本体部1やミッドソール3は公知の構成のものでもよ
い。また、ミッドソール3は必ずしも必要でなく、靴本
体部1にアウトソール2を直接接着してもよい。
【0026】アウトソール2は、その全体を上記特定の
溶液重合スチレン−ブタジエンとブタジエンとの混合物
を基材ゴムとし含水シリカを含有させたゴム組成物の加
硫成形体で構成すれば、その効果が最も顕著に発現する
が、例えば爪先部、母指球部など、部分的に上記ゴム組
成物の加硫成形体で構成してもその効果が得られる。
【0027】本発明のアウトソールは、特にスポーツシ
ューズ(例えば、テニスシューズ、ランニングシュー
ズ、トレーニングシューズなど)やゴルフ用のスパイク
レスシューズ、ウィンターシューズなどに使用するのに
適しているが、それらの靴のみに限られることはない。
【0028】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。
【0029】実施例1〜6および比較例1〜6 表1〜表2に示す組成のアウトソール用ゴム組成物を調
製した。表中の配合量は重量部であり、また、表中に記
号で表示したものや総称名で表示したものについては表
2の後にその詳細を示す。
【0030】得られたゴム組成物をアウトソール用金型
に充填し、160℃で30分間加硫成形してアウトソー
ルを作製した。得られたアウトソールのJIS−A硬度
を測定し、かつ摩擦係数および耐摩耗性を調べた。その
結果をアウトソール用ゴム組成物の組成と共に表1〜表
2に示す。ただし、表中への表示にあたって、摩擦係数
と耐摩耗性は従来のゴム組成に相当する比較例6を10
0とした指数で示す。なお、JIS−A硬度の測定はJ
IS−K−6301に規定される方法により行った。摩
擦係数と耐摩耗性の測定方法は次の通りである。
【0031】摩擦係数:テニスのハードコート材を用意
し、アウトソールを図2に示す装置に取り付け、そのア
ウトソール11の上に10kgの錘12をのせ、その状
態でアウトソール11をハードコート材13上で移動さ
せた時の動摩擦係数を測定する。移動速度は500mm
/minであり、移動距離は50cmである。この摩擦
係数の表示は比較例6の摩擦係数を100とした指数で
示す。そして、この摩擦係数の指数が高いほど、アウト
ソールの防滑性が優れ、アウトソールが滑りにくいこと
を示す。なお、図2において、14はロードセルで、1
5滑車であり、16はロードセルに取り付けるための治
具である。
【0032】耐摩耗性:アウトソールから厚さ20mm
で70mm×70mmの試験片を採取し、それを図3に
示すような装置に取り付け、5kgの荷重をかけ、試験
片21をハードコート材22上を500mm/minの
速度で1mの距離間を繰り返し移動させる。そして、試
験前と試験後の重量を測定し、その減量を調べる。この
耐摩耗性の表示も比較例6の試験後の重量(すなわち、
残存量)を100とした指数で表す。この指数が大きい
ほど耐摩耗性が優れている。
【0033】また、得られたアウトソールを接着剤で靴
本体部(ただし、ミッドソール接着済みのもの)に接着
してテニスシューズを作製し、モニターに履かせ、テニ
スコート(ハードコート)上での滑りにくさを主体とす
る使用感についてモニターテストを行った。その結果を
表1および表2にアウトソール用ゴム組成物の組成と共
に示す。このモニターテストの方法は次の通りである。
【0034】モニターテスト:モニター10人に上記実
施例1〜6および比較例1〜6のアウトソールを用いた
テニスシューズを履かせ、テニスコート(ハードコー
ト)上での使用感を5段階評価させる。最良を5点と
し、最悪を1点とした時の平均値で示す。このモニター
テストでは評価点が高いほど、使用感が良いことを示
す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】SOL・SBR(1):損失係数(tan
δ)のピークが−10℃にある溶液重合スチレン−ブタ
ジエンゴム SOL・SBR(2):損失係数(tanδ)のピーク
が−25℃にある溶液重合スチレン−ブタジエンゴム SOL・SBR(3):損失係数(tanδ)のピーク
が−35℃にある溶液重合スチレン−ブタジエンゴム SBR(4):乳化重合のスチレン−ブタジエンゴム、
日本合成ゴム社製のJSR1502(商品名)を使用 BR:ブタジエンゴム、日本合成ゴム社製のJSR B
R−11(商品名、シス−1,4含量96%)を使用 IR:イソプレンゴム、日本合成ゴム社製のJSR I
R2200(商品名)を使用 可塑剤:出光興産社製のダイアナプロセスオイルPW3
80(商品名)を使用 含水シリカ:日本シリカ社製のニップシールVN3(商
品名)を使用 シランカップリング剤:テグサ社製のSi69〔商品
名、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラス
ルフェン〕を使用 促進剤:大内新興化学工業社製のノクセラーNS(商品
名)を使用 老化防止剤:大内新興化学工業社製のノクラック200
(商品名)を使用
【0038】上記SOL.SBRの損失係数(tan
δ)、すなわち、溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの
損失係数(tanδ)は、それぞれの溶液重合スチレン
−ブタジエンゴム100重量部に対して、亜鉛華3重量
部、ステアリン酸1重量部、含水シリカ〔ニップシール
VN3(商品名)〕40重量部、硫黄2重量部および促
進剤1.5重量部〔ノクセラーNS(商品名)1重量部
とノクセラーD(商品名、大内新興化学工業社製)0.
5重量部〕を配合したゴム組成物を160℃で30分間
プレス加硫した加硫物について、前記のような昇温速度
2℃/分、周波数10Hzという条件下で測定したもの
である。
【0039】前記の表1に示す実施例1〜6の特性と表
2に示す比較例1〜6の特性との対比から明らかなよう
に、実施例1〜6は、摩擦係数および耐摩耗性を示す指
数が大きく、防滑性および耐摩耗性が優れており、ま
た、モニターテストでの評価点も高く、使用感も優れて
いた。
【0040】すなわち、損失係数(tanδ)のピーク
が−10℃〜−30℃の範囲内にある溶液重合スチレン
−ブタジエンゴム60〜85重量%とブタジエンゴム1
5〜40重量%とで基材ゴムを構成し、その基材ゴムを
主成分とするゴム成分100に対して含水シリカを55
〜70重量部の範囲内で含有させた実施例1〜6は、防
滑性および耐摩耗性が優れていた。
【0041】これに対して、損失係数(tanδ)のピ
ークが−35℃と低い溶液重合スチレン−ブタジエンゴ
ムを用いた比較例1、ブタジエンゴムに代えてイソプレ
ンゴムを用いた比較例2、溶液重合スチレン−ブタジエ
ンゴムの使用比率が少ない比較例3は、実施例1〜6に
比べて、耐摩耗性が悪く、ブタジエンゴムに代えてイソ
プレンゴムを用いかつ含水シリカの含有量が少ない比較
例4は、防滑性が悪く、溶液重合スチレン−ブタジエン
ゴムに代えて乳化重合スチレン−ブタジエンゴムを用い
た比較例5や溶液重合スチレン−ブタジエンに代えてイ
ソプレンゴムを用いた比較例6は、防滑性、耐摩耗性と
も悪かった。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
防滑性および耐摩耗性が優れた靴のアウトソールを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアウトソールを用いた靴の一例を示す
側面図である。
【図2】摩擦係数の測定に使用する装置を示す図であ
る。
【図3】耐摩耗性の測定に使用する装置を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 靴本体部 2 アウトソール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材ゴムが溶液重合スチレン−ブタジエ
    ンゴム60〜85重量%とブタジエンゴム15〜40重
    量%との混合物で構成され、上記溶液重合スチレン−ブ
    タジエンゴムはその加硫物の昇温速度2℃/分で測定さ
    れた周波数10Hzでの動的粘弾性の温度分散曲線の動
    歪0.25%における損失係数(tanδ)のピークが
    −10℃〜−30℃に存在するものからなり、かつ上記
    基材ゴムを主成分とするゴム成分100重量部に対して
    含水シリカを55〜70重量部含有するゴム組成物の加
    硫成形体からなることを特徴とする靴のアウトソール。
  2. 【請求項2】 ゴム組成物が、シランカップリング剤を
    含水シリカの重量の1/12以上1/5以下含有する請
    求項1記載の靴のアウトソール。
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