JP2002078505A - アウトソール及びこれを備えた靴 - Google Patents

アウトソール及びこれを備えた靴

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JP2002078505A JP2000272762A JP2000272762A JP2002078505A JP 2002078505 A JP2002078505 A JP 2002078505A JP 2000272762 A JP2000272762 A JP 2000272762A JP 2000272762 A JP2000272762 A JP 2000272762A JP 2002078505 A JP2002078505 A JP 2002078505A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濡れた地面上でも十分な防滑性能を発揮する
アウトソール1の提供。 【解決手段】 アウトソール1は、底面に突出部2を備
えている。底面のうち突出部2以外の部分は、凹陥部3
である。このアウトソール1は、ゴム組成物が架橋され
ることによって成形されている。このゴム組成物の基材
ポリマーは、ガラス転移点が−40℃以上0℃以下のア
クリロニトリル−ブタジエンゴムを30質量%以上含ん
でいる。このアウトソール1の、初期歪みが10%であ
り、振幅が±2%であり、周波数が10Hzであり、開
始温度が−100℃であり、終了温度が100℃であ
り、昇温速度が3℃/minであり、変形モードが引張
である条件で粘弾性スペクトロメーターによって測定さ
れた損失係数曲線のピーク温度は、−30℃以上0℃以
下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウォーキングシュ
ーズ、トレッキングシューズ等の靴と、この靴に用いら
れるアウトソールとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】靴は、その底面を形成するアウトソール
を備えている。通常アウトソールは、ゴム等を基材とす
るポリマー組成物から形成されている。このアウトソー
ルに対する重要な要求性能として、地面とスリップしに
くいこと、すなわち防滑性能が良好であることが挙げら
れる。防滑性能向上の目的で、アウトソールには従来種
々の工夫が施されてきている。例えば特許第29574
80号公報には、特定の溶液重合スチレン−ブタジエン
ゴムが用いられることによって防滑性能が高められたア
ウトソールが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、十分な
防滑性能を備えたアウトソールは、未だに得られていな
いのが実状である。特に、雨天時の地面や水辺ではアウ
トソールと地面との間に水膜が介在し、この水膜が地面
とアウトソールとのスリップを助長することがある。濡
れた地面上での防滑性能に優れたアウトソールが望まれ
ている。
【0004】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
ものであり、濡れた地面上でも十分な防滑性能を発揮す
るアウトソールの提供と、このアウトソールを備えた靴
の提供とをその目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めになされた発明は、ゴム組成物が架橋されてなる靴の
アウトソールであって、初期歪みが10%であり、振幅
が±2%であり、周波数が10Hzであり、開始温度が
−100℃であり、終了温度が100℃であり、昇温速
度が3℃/minであり、変形モードが引張である条件
で粘弾性スペクトロメーターによって測定された損失係
数曲線のピーク温度が−30℃以上0℃以下であり、こ
のゴム組成物の基材ポリマーが、ガラス転移点が−40
℃以上0℃以下のアクリロニトリル−ブタジエンゴムを
30質量%以上含んでいることを特徴とするアウトソー
ル、である。
【0006】アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NB
R)は耐油性に優れるゴムであり、耐油性が要求される
用途(安全靴のソール)に用いられているゴムである。
本発明のアウトソールでは、ガラス転移点が所定範囲に
あるアクリロニトリル−ブタジエンゴムが選択的に用い
られ、また損失係数のピーク温度が所定範囲内に設定さ
れている。従って、このアウトソールは従来のアウトソ
ールに比して飛躍的に優れた防滑性能を発揮する。特に
このアウトソールは、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)やブタジエンゴム(BR)が主成分とされた従来の
アウトソールに比べて、濡れた地面上での防滑性能(以
下、「ウエットグリップ性能」とも称される)に優れた
ものである。このアウトソールが用いられた靴は、スリ
ップを起こしにくい。
【0007】好ましくは、上記条件で測定された−10
℃におけるアウトソールの複素弾性率(E)は、1
5.0MPa以上である。これにより、アウトソールが
さらに優れたウエットグリップ性能を発揮する。
【0008】好ましくは、上記条件で測定された−10
℃におけるアウトソールの損失係数(tanδ)は、
0.50以上である。これにより、アウトソールがさら
に優れたウエットグリップ性能を発揮する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面が参照されつつ、
本発明の実施形態が説明される。
【0010】図1は本発明の一実施形態にかかるアウト
ソール1が示された底面図であり、図2は図1のアウト
ソール1の一部が示された縦断面図である。このアウト
ソール1は、底面に突出部2を備えている。底面のうち
突出部2以外の部分は、凹陥部3である。図1には右足
用のアウトソール1のみが示されているが、左足用のア
ウトソール1は、図1に示された形状が左右反転された
形状である。このアウトソール1に既知のアッパー、イ
ンソール等が取り付けられることにより、靴が構成され
る。
【0011】このアウトソール1は、ゴム組成物が架橋
されることによって形成されている。ゴム組成物に用い
られる基材ポリマーは、ガラス転移点(Tg)が−40
℃以上0℃以下のアクリロニトリル−ブタジエンゴムを
含んでいる。アクリロニトリル−ブタジエンゴムのガラ
ス転移点が−40℃未満であると、アウトソール1のウ
エットグリップ性能が不十分となることがある。この観
点から、ガラス転移点が−35℃以上、特には−32℃
以上のアクリロニトリル−ブタジエンゴムが用いられる
のが好ましい。逆に、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ムのガラス転移点が0℃を超えると、低温でアウトソー
ル1が使用された際にアウトソール1にクラックが発生
することがある。この観点から、ガラス転移点が−5℃
以下、さらには−8℃以下のアクリロニトリル−ブタジ
エンゴムが用いられるのが好ましい。
【0012】ガラス転移点が−40℃以上0℃以下のア
クリロニトリル−ブタジエンゴムが他の基材ポリマーと
併用される場合、ガラス転移点が−40℃以上0℃以下
のアクリロニトリル−ブタジエンゴムが全ポリマーに占
める比率が30質量%以上とされる。これにより、アウ
トソール1のウエットグリップ性能が良好となる。この
観点から、上記比率は50質量%以上、特には70質量
%が好ましい。ウエットグリップ性能の観点からは、上
記比率は100質量%が最も好ましい。但し、アクリロ
ニトリル−ブタジエンゴムは概して高価なので、材料コ
スト低減の観点から他のポリマーが併用されてもよい。
また、強度向上、耐摩耗性向上、加工性向上等の目的
で、他のポリマーが併用されてもよい。
【0013】併用されるゴムとしては、例えば天然ゴ
ム、他のアクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン
−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、
ブチルゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン
−ジエンゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴ
ム、多硫化ゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。また、
合成樹脂、熱可塑性エラストマー等が併用されてもよ
い。
【0014】結合アクリロニトリル含有率(AN率)が
25%以上、さらには28%以上、特には31%以上の
アクリロニトリル−ブタジエンゴムが用いられるのが好
ましい。結合アクリロニトリル率が上記範囲未満である
と、アウトソール1のウエットグリップ性能が不十分と
なってしまうことがある。なお、結合アクリロニトリル
率が高いアクリロニトリル−ブタジエンゴムは安価で入
手することが困難なので、結合アクリロニトリル率は4
3%以下、さらには38%以下、特には36%以下が好
ましい。
【0015】ゴム組成物は、既知の手段によって架橋さ
れる。通常は、架橋剤として硫黄が用いられる。一般的
な硫黄の配合量は、基材ポリマー100部に対して0.
3部以上5.0部以下、特には0.5部以上3.0部以
下である。硫黄と共に、加硫促進剤が用いられてもよ
い。好適な加硫促進剤としては、チアゾール系加硫促進
剤、チウラム系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促
進剤、ジオカルバミン酸塩系加硫促進剤等が挙げられ
る。特に、本発明のアウトソール1にはチアゾール系加
硫促進剤及びチウラム系加硫促進剤が好ましい。一般的
な加硫促進剤の配合量は、基材ポリマー100部に対し
て0.5部以上7部以下、特には1.5部以上4部以下
である。また、加硫促進助剤として、酸化亜鉛等の金属
化合物や、ステアリン酸等の脂肪酸が配合されてもよ
い。なお、本明細書において「部」で示される数値は、
質量が基準とされたときの比を意味する。
【0016】強度向上の目的で、ゴム組成物に充填剤が
配合されるのが好ましい。用いられうる充填剤として
は、例えばシリカ、カーボンブラック、炭酸カルシウ
ム、クレー等が挙げられる。なかでも、補強効果に優れ
るシリカ及びカーボンブラックが好ましく、一次粒子径
が30nm以下であるシリカが特に好ましい。一般的な
シリカの配合量は、基材ポリマー100部に対して3部
以上70部以下、特には35部以上65部以下である。
シリカと共にシリル化剤又はシランカップリング剤が適
量配合されてもよく、これによってアウトソール1の撥
水性が向上する。さらに、ゴム組成物に可塑剤、老化防
止剤、着色剤等の添加剤が適宜配合されてもよい。
【0017】このアウトソール1の損失係数(tan
δ)の曲線がピークを示す温度(ピーク温度)は、−3
0℃以上0℃以下である。ピーク温度が−30℃未満で
あると、アウトソール1のウエットグリップ性能が不十
分となることがある。この観点から、ピーク温度は−2
5℃以上、特には−22℃以上が好ましい。逆に、ピー
ク温度が0℃を超えると、低温でアウトソール1が使用
された際にアウトソール1にクラックが発生することが
ある。この観点から、ピーク温度は−5℃以下、特には
−8℃以下が好ましい。なお、損失係数は、下記の表A
に示される条件で、粘弾性スペクトロメーターによって
測定される。
【0018】 表A 粘弾性スペクトロメーターの測定条件 初期歪み:10% 振幅:±2% 周波数:10Hz 開始温度:−100℃ 終了温度:100℃ 昇温速度:3℃/min 変形モード:引張
【0019】粘弾性スペクトロメーターによる測定に供
される試験片は板状であり、その長さは45mmであ
り、幅は4mmであり、厚みは2mmである。この試験
片の両端部がチャックされて、測定がなされる。試験片
の変位部分の長さは、30mmである。この試験片は、
アウトソール1から切り出される。切り出しが困難な場
合は、アウトソール1と同一のゴム組成物から厚みが2
mmのスラブが金型で成形・架橋され、このスラブから
試験片が打ち抜かれる。スラブの架橋は、160℃で1
0分間行われる。
【0020】このアウトソール1の−10℃における複
素弾性率(E)は、15.0MPa以上が好ましい。
複素弾性率がこれ未満であると、アウトソール1のウエ
ットグリップ性能が不十分となることがある。この観点
から、複素弾性率は16.0MPa以上がより好まし
く、17.0MPa以上が特に好ましい。複素弾性率が
大きいほどアウトソール1のウエットグリップ性能が高
くなる傾向があるが、通常得られるアウトソール1の複
素弾性率は100MPa以下、特には80MPa以下で
ある。なお、−10℃における複素弾性率は、上記の表
Aに示される条件で、粘弾性スペクトロメーターによっ
て測定される。
【0021】このアウトソール1の−10℃における損
失係数(tanδ)は、0.50以上が好ましい。損失
係数がこれ未満であると、アウトソール1のウエットグ
リップ性能が不十分となることがある。この観点から、
損失係数は0.55以上が好ましく、0.60以上が特
に好ましい。損失係数が大きいほどアウトソール1のウ
エットグリップ性能が高くなる傾向があるが、通常得ら
れるアウトソール1の損失係数は3.0以下、特には
2.0以下である。なお、−10℃における損失係数
は、上記の表Aに示される条件で、粘弾性スペクトロメ
ーターによって測定される。
【0022】このアウトソール1の製造では、まず基材
ポリマー、架橋剤、各種添加剤等が例えば密閉式混練
機、オープンロール等で混練され、ゴム組成物が得られ
る。次に、このゴム組成物が、アウトソール1と同等形
状であるキャビティを備えた金型に投入される。次に、
ゴム組成物が加熱・加圧され、架橋反応を起こす。こう
して、アウトソール1が成形される。もちろん、例えば
射出成形法等の他の成形方法が用いられてもよい。
【0023】このアウトソール1は、濡れた地面上で用
いられる機会が多い靴に特に好適である。具体的には、
トレッキングシューズ、ウオーキングシューズ、ゴルフ
シューズ、フィッシングブーツ、ダイビング用シュー
ズ、デッキシューズ、バイク用シューズ、風呂用シュー
ズ、レインシューズ、ビーチサンダル等に好適である。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明の効果が明らか
にされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定
的に解釈されるべきでないことはもちろんである。
【0025】[実施例1]ガラス転移点が−28.0℃
であり結合アクリロニトリル率が33.5%であるアク
リロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社の商品名
「Nipol DN200」)100部、シリカ(デグ
サ社の商品名「ウルトラジルVN3」)45部、シラン
カップリング剤としてのビス−(3−トリエトキシシリ
ルプロピル)テトラスルフェン(デグサ社の商品名「S
i69」)4.0部、可塑剤としてのジオクチルフタレ
ート(三建化工社の商品名「DOP」)3.0部、老化
防止剤(大内新興化学工業社の商品名「サンノック
N」)0.5部及び他の老化防止剤としての2,6−ジ
−tert−ブチル−4−メチルフェノール(大内新興
化学工業社の商品名「ノクラック200」)2.0部を
密閉式混練機で混練した。
【0026】次に、得られた混練物をロールに投入し、
さらに酸化亜鉛(亜鉛華)3.0部、ステアリン酸1.
0部、硫黄0.5部、加硫促進剤としてのジベンゾチア
ジルジスルフィド(大内新興化学工業社の商品名「ノク
セラーDM」)1.3部及び他の加硫促進剤としてのテ
トラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド
(大内新興化学工業社の商品名「ノクセラーTOT−
N」)2.3部を添加し、混練してゴム組成物を得た。
このゴム組成物を金型に投入し、160℃で10分間加
熱・加圧して、実施例1のアウトソールを得た。
【0027】[実施例2及び3並びに比較例1]下記の
表1に示されるように、アクリロニトリル−ブタジエン
ゴム(前述の「Nipol DN200」)の配合量を
変量させ、またガラス転移点が−110℃であるブタジ
エンゴム(日本合成ゴム社の商品名「BR11」)を配
合した他は実施例1と同様にして、実施例2及び3並び
に比較例1のアウトソールを得た。
【0028】[比較例2]前述の「Nipol DN2
00」に代えて、ガラス転移点が−51.7℃であり結
合アクリロニトリル率が18.0%であるアクリロニト
リル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社の商品名「Nip
ol DN401」)を用いた他は実施例1と同様にし
て、比較例2のアウトソールを得た。
【0029】[実施例4]前述の「Nipol DN2
00」に代えて、ガラス転移点が−37.0℃であり結
合アクリロニトリル率が29.0%であるアクリロニト
リル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社の商品名「Nip
ol 1043」)を用いた他は実施例1と同様にし
て、実施例4のアウトソールを得た。
【0030】[実施例5]前述の「Nipol DN2
00」に代えて、ガラス転移点が−16.5℃であり結
合アクリロニトリル率が40.5%であるアクリロニト
リル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社の商品名「Nip
ol 1041」)を用いた他は実施例1と同様にし
て、実施例5のアウトソールを得た。
【0031】[比較例3]ガラス転移点が−25℃のス
チレン−ブタジエンゴム(日本ゼオン社の商品名「Ni
pol NS116」)70部、ブタジエンゴム(前述
の「BR11」)30部、シリカ(前述の「ウルトラジ
ルVN3」)50部、シランカップリング剤(前述の
「Si69」)5.0部、可塑剤(出光興産社の商品名
「PW380」)5.0部及び老化防止剤(前述の「ノ
クラック200」)2.0部を密閉式混練機で混練し
た。
【0032】次に、得られた混練物をロールに投入し、
さらに酸化亜鉛(亜鉛華)3.0部、ステアリン酸1.
0部、硫黄2.0部及び加硫促進剤としてのN−ter
t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
(大内新興化学工業社の商品名「ノクセラーNS」)
1.0部を添加し、混練してゴム組成物を得た。このゴ
ム組成物を金型に投入し、160℃で10分間加熱・加
圧して、比較例3のアウトソールを得た。
【0033】[比較例4]単体で加硫された場合の損失
係数のピーク温度が−25℃である溶液重合スチレン−
ブタジエンゴム75部、ブタジエンゴム(前述の「BR
11」)25部、含水シリカ(日本シリカ社の商品名
「ニップシールVN3」)60部、シランカップリング
剤(前述の「Si69」)6.0部、可塑剤(前述の
「PW380」)5.0部及び老化防止剤(前述の「ノ
クラック200」)2.0部を密閉式混練機で混練し
た。
【0034】次に、得られた混練物をロールに投入し、
さらに酸化亜鉛(亜鉛華)3.0部、ステアリン酸1.
0部、硫黄2.0部及び加硫促進剤(前述の「ノクセラ
ーNS」)1.0部を添加し、混練してゴム組成物を得
た。このゴム組成物を金型に投入し、160℃で10分
間加熱・加圧して、比較例4のアウトソールを得た。
【0035】[粘弾性の測定]各実施例及び各比較例の
アウトソールから、長さが45mmであり、幅が4mm
であり、厚みが2mmである試験片を切り出した。この
試験片を、粘弾性スペクトロメーター(島津製作所社の
商品名「VA−200改良型」)を用いた粘弾性測定に
供した。測定条件は、上記表Aに示される通りとした。
そして、損失係数のピーク温度、−10℃における複素
弾性率及び−10℃における損失係数を測定した。この
結果が、下記の表1に示されている。
【0036】[グリップ指数の測定]図3に示されるポ
ータブルスキッドレジスタンステスター4を用意し、水
に濡れた下地5に設置した。一方、各アウトソールから
長さが76mmであり、幅が25mmであり、厚みが6
mmである試験片を切り出して、テスター4のアーム6
の先端に取り付けた。次に、アーム6を所定角度まで持
ち上げ、さらにここから振り下ろした。そして、試験片
が下地5を擦ってから振り上がる最高点の角度を目盛盤
7で読みとった。なお、試験片と下地5とが擦れ合う周
方向距離が12.7cmとなるように、テスター1の高
さを調整した。振り下ろし前の角度と振り上がる角度と
から、摩擦抵抗を求めた。この結果が、下記の表1に示
されている。表1には、比較例1の摩擦抵抗が100と
されたときの指数(グリップ指数)が示されている。
【0037】
【表1】
【0038】表1より、各実施例のアウトソールが、各
比較例のアウトソールよりも大幅にウエットグリップ性
能に優れていることが解る。この評価結果より、本発明
の優位性が明らかにされた。
【0039】
【発明の効果】以上説明されたように、本発明のアウト
ソールはウエットグリップ性能に優れる。このアウトソ
ールを備えた靴は、スリップが生じにくい。この靴は、
着用者にとって安全なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかるアウトソ
ールが示された底面図である。
【図2】図2は、図1のアウトソールの一部が示された
縦断面図である。
【図3】図3は、グリップ指数測定のためのポータブル
スキッドレジスタンステスターが示された斜視図であ
る。
【符号の説明】 1・・・アウトソール 2・・・突出部 3・・・凹陥部 4・・・ポータブルスキッドレジスタンステスター 5・・・下地 6・・・アーム 7・・・目盛盤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム組成物が架橋されてなる靴のアウト
    ソールであって、 初期歪みが10%であり、振幅が±2%であり、周波数
    が10Hzであり、開始温度が−100℃であり、終了
    温度が100℃であり、昇温速度が3℃/minであ
    り、変形モードが引張である条件で粘弾性スペクトロメ
    ーターによって測定された損失係数曲線のピーク温度が
    −30℃以上0℃以下であり、 このゴム組成物の基材ポリマーが、ガラス転移点が−4
    0℃以上0℃以下のアクリロニトリル−ブタジエンゴム
    を30質量%以上含んでいることを特徴とするアウトソ
    ール。
  2. 【請求項2】 初期歪みが10%であり、振幅が±2%
    であり、周波数が10Hzであり、開始温度が−100
    ℃であり、終了温度が100℃であり、昇温速度が3℃
    /minであり、変形モードが引張である条件で粘弾性
    スペクトロメーターによって測定された−10℃におけ
    る複素弾性率が15.0MPa以上である請求項1に記
    載のアウトソール。
  3. 【請求項3】 初期歪みが10%であり、振幅が±2%
    であり、周波数が10Hzであり、開始温度が−100
    ℃であり、終了温度が100℃であり、昇温速度が3℃
    /minであり、変形モードが引張である条件で粘弾性
    スペクトロメーターによって測定された−10℃におけ
    る損失係数が0.50以上である請求項1又は請求項2
    に記載のアウトソール。
  4. 【請求項4】 上記請求項1から請求項3のいずれか1
    項に記載のアウトソールを備えた靴。
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