JP2004329518A - 靴底及び靴 - Google Patents

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育子 梅澤
Toshihiro Horii
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Abstract

【課題】軽量でありながら、ウェットグリップ性に優れる靴底1及びこのような靴の提供。
【解決手段】本発明の靴底1は、気泡を含まない架橋ゴム成形体からなる。この成形体の基材ゴム100質量部中にアクリロニトリル−ブタジエンゴムが70質量部以上含まれる。補強性充填剤が基材ゴム100質量部に対して10質量部以上40質量部以下含まれる。この成形体の比重は、1.000以上1.100以下である。上記補強性充填剤が、平均一次粒子直径が10nm以上40nm以下のシリカであることが好ましい。また、基材ゴム100質量部に対する軟化剤の配合量が3質量部以下であることが好ましい。この靴底1は、耐久性を保持しており、軽量であるとともにウェットグリップ性にも優れている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、架橋ゴム成形体からなる靴底に関するものである。この靴底は、例えば、テニスシューズ、ゴルフシューズ、ウォーキングシューズ、安全靴等に用いられる。また、本発明は、この靴底を備えた靴に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シューズは、靴底、アッパー、インソール等から構成されている。靴底は、着用者の体重を支持し、運動に伴う荷重がかかる部分である。したがって強度が高いことが必要である。靴底には、通常、ゴム組成物が用いられる。靴底の強度を高めるために、基材ゴムにシリカ、カーボンブラック等の充填剤が補強剤として用いられる(例えば特開平11−103903号公報)。
【0003】
靴底には、充填剤が通常50質量部以上用いられている。これらの充填剤は、一般に基材ゴムよりも比重が高いので、これらの充填剤の配合によって靴底が重くなってしまう。重い靴底を備えた靴は、靴全体が重くなり、着用者にとって履き心地が悪くなる。また、靴が重いほど着用者の脚が疲れやすくなる傾向がある。そのため靴の軽量化が求められる。
【0004】
靴底の軽量化を目的として、気泡を含ませた靴底の提案がある(例えば、特開平2−149206号公報)。この靴底は、ゴム組成物中に発泡剤や微少中空球(「マイクロバルーン」とも称される)を配合すること等によって得られる。しかし、この気泡の存在は、靴底の耐摩耗性を低下させてしまう問題がある。なお、靴底には、加工性向上、柔軟性向上等の目的でオイル等の軟化剤が配合されることが多い。この軟化剤の配合によっても、靴底の強度や耐摩耗性の低下が助長されることがある。
【0005】
靴底は、薄めに形成することにより軽量化することができる。しかし、この薄肉化は、靴底の耐久性を低下させることになる。また、加工上及びデザイン上の要請から薄肉化することがむつかしい場合もある。
【0006】
靴底が気泡を含まない成形体として構成され、用いられるゴム組成物の比重を小さくすることによって軽量化される方法もある。比重が高い充填剤は、補強性の高いものを使用し、その配合量を少量にとどめるものである。この方法は、特開2001−161404号公報及び特開2001−211905号公報に記載されている。この配合により軽量化が図られるとともに耐久性も維持される。しかし、これらの靴底では、ウエットグリップ性能が十分でない。
【0007】
靴底用ゴムとして一般的に用いられるものは、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ビニルシスポリブタジエンゴム(VCR、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、EPDM等である。このうち、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレンゴム及びブタジエンゴムが主として用いられる。アクリロニトリル−ブタジエンゴムは安全靴に用いられる程度であまり一般的には用いられない。アクリロニトリル−ブタジエンゴムは、耐油性及び導電性を有するため安全靴用に向いているが、他のゴムよりコストが高いこと、デザイン上着色の鮮やかさに欠ける等のためである。比重が小さいという面からはEPDMゴムがよいが高価であること、接着性が悪いということから一般的には用いられない。
【0008】
【特許文献1】
特開平2−149206号公報
【特許文献2】
特開平11−103903号公報
【特許文献3】
特開2001−161404号公報
【特許文献4】
特開2001−211905号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特に、ゴルフシューズやウォーキングシューズ等の運動用靴には、最近、軽量で、かつウェットグリップ性もよいものが求められてきた。本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、軽量でありながら、ウェットグリップ性に優れる靴底及びこのような靴の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る靴底は、気泡を含まない架橋ゴム成形体からなる。この成形体の基材ゴム100質量部中にアクリロニトリル−ブタジエンゴムが70質量部以上含まれる。補強性充填剤が基材ゴム100質量部に対して10質量部以上40質量部以下含まれる。この成形体の比重は、1.000以上1.100以下である。この靴底は、耐久性を保持しており、軽量であるとともにウェットグリップ性にも優れている。
【0011】
上記補強性充填剤が、平均一次粒子直径が10nm以上40nm以下のシリカであることが好ましい。また、基材ゴム100質量部に対する軟化剤の配合量が3質量部以下であることが好ましい。この靴底は、ウェットグリップに優れ、軽量で耐久性がよい。
【0012】
本発明に係る靴は、気泡を含まない架橋ゴム成形体からなる靴底を備えている。この靴底には、基材ゴム100質量部中にアクリロニトリル−ブタジエンゴムが70質量部以上含まれる。また、架橋ゴム成形体に補強性充填剤が基材ゴム100質量部に対して10質量部以上40質量部以下含まれる。この成形体の比重は、1.000以上1.100以下である。この靴は、軽量であり疲れにくく、耐久性とウェットグリップ性もよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の靴底及びこれを使用した靴の好ましい実施形態に基づいて、本発明が詳細に説明される。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態にかかる靴底1が示された断面図である。この靴底1は、ゴム組成物が架橋されることによって形成されている。図示されていないが、この靴底1にアッパー等が取り付けられることにより、靴が構成される。
【0015】
この靴底1は、気泡を含んでいない。したがって、この靴底が地面と擦動しても摩滅しにくく耐摩耗性がよい。ここで気泡とは、発泡剤による発泡や微少中空球の配合によって積極的に設けられたものを意味する。すなわち、本明細書中で用いられる「気泡を含まない架橋ゴム成形体」には、ゴム組成物の混練工程、成形工程等で意図せず混入したり発生したガスによる、欠陥としての微量の気泡が存在するものも含まれる。
【0016】
靴底1には、基材ゴム100質量部中にアクリロニトリル−ブタジエンゴムが70質量部以上含まれるゴム組成物が用いられる。本明細書中で基材ゴムというときは、ゴム以外の樹脂等のポリマーは含まれない。アクリロニトリル−ブタジエンゴムの量が90質量部以上であることがウェットグリップ性向上の面からより好ましい。さらに好ましくは、基材ゴムの全部がアクリロニトリル−ブタジエンゴムである。
【0017】
アクリロニトリル−ブタジエンゴムの中でも、アクリロニトリル結合量が25%以上43%未満のものが好ましい。このアクリロニトリル−ブタジエンゴムは、ウェットグリップ性が優れている。より好ましくは、アクリロニトリル結合量が31%以上36%未満のアクリロニトリル−ブタジエンゴムが用いられる。
【0018】
このゴムには、30質量部以下の範囲で他のゴムがブレンドされてもよい。ブレンドされるゴムとして特に限定はないが、通常、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、ウレタンゴム等が例示される。これらの2種以上が併用されてもよい。中でも、強度及び耐久性の観点から天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム及びスチレン−ブタジエンゴムが好ましい。また、ゴム以外の樹脂等のポリマーは、目的、用途に応じて適宜基材ゴムに添加されて用いられる。この靴底1は、ウェットグリップ性能に優れている。
【0019】
靴底1には、補強性充填剤が基材ゴム100質量部に対して10質量部以上40質量部以下含まれている。補強性充填剤としては、カーボンブラック、シリカ等が例示される。カーボンブラックの方が軽量化の面で比重が小さいという点から用いやすい。しかし、シリカの方が着色、デザイン性の面からは好ましい。
【0020】
靴底1に用いられる充填剤量は、通常使用される量と比べて少量であるため、靴底の比重が小さい。この靴底は軽量である。この補強性充填剤の量が10質量部未満では、強度及び耐摩耗性が不足することがある。また、40質量部を超えると、靴底の比重が大きくなり重くなりやすい。より好ましくは、補強性充填剤の量は20質量部以上30質量部以下である。充填剤が少量であることにより、靴底の硬度が不足する場合は、樹脂等を配合することによってこれを補うことができる。樹脂の比重は、充填剤に比べて小さいので比重を小さく保つことができる。具体的には、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン(RB)、ハイスチレン樹脂等が例示される。とくに上記RBは比重が小さいという点からより好ましい。
【0021】
カーボンブラックは、少量で高い補強性を得る観点から、「ASTM D1765」に準拠して測定される粒子径が10nm以上40nm以下のものが好ましい。具体的には、SAF、ISAF、HAF等のカーボンが挙げられる。これらのカーボンブラックの比重は、1.8前後であり基材ゴムの比重に比べると大きいため、上記の量に制御される。
【0022】
シリカは、平均一次粒子径が5nm以上30nm以下(以下「微粉シリカ」とも称される)のものが好ましい。平均一次粒子径が30nm以下であれば配合量が上記の40質量部以下であっても、靴底に十分な強度を付与することができる。強度が大きくなるという観点からは平均一次粒子径は小さいほどよい。しかし、コスト及び入手容易性の面から5nm以上のものが好ましい。この理由から、シリカの平均一次粒子径が5nm以上20nm以下がより好ましい。さらに好ましくは、10nm以上20nm以下である。なお、一次粒子径とは、凝集を生じていない状態における粒子径である。
【0023】
微粉シリカの比重は、2.0前後であるため、上記の場合と同様に配合量を少なくして靴底の軽量化が図られる。この靴底の比重は、1.000以上1.100以下とされる。この靴底1は、軽量であり、強度、耐久性が十分で、しかもウェットグリップ性がよい。
【0024】
充填剤の配合に伴って、通常、軟化剤が配合される。軟化剤は、柔軟性の付与、配合時の作業性、加工性の向上等のために用いられる。この靴底1は、充填剤の量が少ないため軟化剤の量を少なくすることができる。軟化剤は、基材ゴム100質量部に対して配合量が3質量部以下とされることが好ましい。軟化剤は、加えなくてもよい。靴底1は、この量でも加工性がよく、また柔軟性が維持される。軟化剤を用いる場合、ジオクチルアジペート(DOA)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルセバケート(DOS)等の可塑剤や、パラフィン系、ナフテン系及びアロマティック系のオイル等が使用できる。
【0025】
靴底1の架橋形態は、特に制限はなく、硫黄架橋、過酸化物架橋等が適用される。コスト及び強度等の物性の面から硫黄架橋の方が好ましい。また、靴底1には、加硫促進剤、架橋助剤、シリル化剤、シランカップリング剤、老化防止剤、着色剤等が適宜配合されてもよい。
【0026】
この靴底1は単一層であるが、靴が、例えばミッドソールとアウトソールとの2種の靴底を備えてもよい。この場合は、アウトソールが本発明の靴底とされる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例にもとづいて本発明の効果が明らかにされるが、この記載により本発明が限定的に解釈されるものではない。
【0028】
[実施例1]
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社の「Nipol DN200」;結合アクリロニトリル量33.5%)100質量部、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン樹脂(日本合成ゴム社の「RB830」)20質量部、補強性充填剤微粉シリカ(デグサ社の「ウルトラジルVN3」;平均一次粒子径17nm)25質量部、シランカップリング剤(デグサ社の「Si69」;ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフェン)5質量部、老化防止剤N(大内新興化学社の「サンノックN」;ワックス)0.5質量部、老化防止剤200(大内新興科学工業社の「ノクラック200」;2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)2質量部、亜鉛華(三井金属工業社の「酸化亜鉛2種」)2質量部、ステアリン酸(日本油脂社)2質量部、硫黄(鶴見化学社の「粉末硫黄」)0.5質量部、加硫促進剤DM(大内新興化学社の「ノクセラーDM」;ベンゾチアジルジスルフィド)1.3質量部、加硫促進剤TET(大内新興化学社の「ノクセラーTET」;テトラエチルチウラムジスルフィド)0.7質量部及び加硫促進剤DT(大内新興化学社の「ノクセラーDT」;ジ−o−トリルグアニジン)0.1質量部を密閉式混練機で混練することによりゴム組成物を作製した。このゴム組成物を金型に入れて、160℃で10分間、加圧、加熱して靴底を得た。
【0029】
[実施例2]
実施例1の微粉シリカとシランカップリング剤の代わりにSAFカーボンブラック(三菱化成社の「ダイヤブラックA」)30質量部を用い、軟化剤DOP(三建化工社製)3質量部を加えた他は実施例1と同様にして実施例2の靴底を得た。
【0030】
[実施例3]
基材ゴムとして、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(前述の「Nipol DN200」)90質量部とブタジエンゴム(日本合成ゴム社の「BR−18」)10質量部とを用い、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン樹脂(前述の「RB830」)を25質量部とし、補強性充填剤として微粉シリカ(日本シリカ工業社の「ニプシールER−R」;平均一次粒子径32nm)35質量部を配合した他は実施例1と同様にして靴底を得た。
【0031】
[実施例4]
基材ゴムとして、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社の「Nipol DN315」;結合アクリロニトリル量26.0%)70質量部とブタジエンゴム(前述の「BR−18」)30質量部とを用い、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン(前述の「RB830」)を25質量部とし、補強性充填剤として、SAFカーボンブラック(前述の「ダイヤブラックA」)15質量部を用いた他は、実施例1と同様にして靴底を得た。
【0032】
[比較例1]
基材ゴムとして、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(前述の「Nipol DN315」)65質量部とブタジエンゴム(前述の「BR−18」)35質量部とを用い、補強性充填剤として微粉シリカ(前述の「ウルトラジルVN3」)30質量部を用いた他は、実施例1と同様にして靴底を得た。
【0033】
[比較例2]
補強性充填剤として微粉シリカ(前述の「ウルトラジルVN3」)を5質量部、シランカップリング剤の量を2質量部、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン樹脂(前述の「RB830」)30質量部を用いた他は、実施例1と同様にして比較例2の靴底を得た。
【0034】
[比較例3]
補強性充填剤として微粉シリカ(前述の「ウルトラジルVN3」)を45質量部、シランカップリング剤の量を5質量部、軟化剤DOPを2質量部を用いた他は、実施例1と同様にして比較例3の靴底を得た。
【0035】
[比較例4]
微粉シリカ(前述の「ウルトラジルVN3」)の量を60質量部、軟化剤DOPを2質量部として、マイクロバルーン(日本フィライト社の「エクスパンセルDU80」)を2質量部、亜鉛華を3質量部とした他は、実施例1と同様にして比較例4の靴底を得た。
【0036】
[比較例5]
基材ゴムとして、ブタジエンゴム(前述の「BR−18」)60質量部及びイソプレンゴム(日本ゼオン社の「Nipol IR−2200」)40質量部を用い、補強性充填剤として、微粉シリカ(前述の「「ウルトラジルVN3」)を30質量、亜鉛華(前述の「酸化亜鉛2種」3質量部、ステアリン酸1質量部、硫黄2質量部、加硫促進剤NS(大内新興社の「ノクセラーNS」;N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)1質量部、加硫促進剤EZ(大内新興社の「ノクセラーEZ」;ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛)0.5質量部、加硫促進剤DT(前述の「ノクセラーDT」)0.5質量部を配合した。この他は、実施例1と同様にして比較例5の靴底を得た。
【0037】
[比較例6]
基材ゴムとして、ブタジエンゴム(前述の「BR−18」)60質量部及びイソプレンゴム(日本ゼオン社の「Nipol IR−2200」)40質量部を用い、補強性充填剤として、SAFカーボンブラック(前述の「ダイヤブラックA」)30質量部、老化防止剤N(前述の「サンノックN」)0.3質量部、加硫系に硫黄1.5質量部、加硫促進剤NS(前述の「ノクセラーNS」)1質量部、加硫促進剤EZ(前述の「ノクセラーEZ」)0.4質量部、加硫促進剤DT(前述の「ノクセラーDT」)0.2質量部を用いた。この他は、実施例1と同様にして比較例6の靴底を得た。
【0038】
表1及び表2において、各評価方法はつぎのとおりである。
(a)比重:靴底から切り出したブロック状の試験片を用い、Chyバランス社の「アルキメデス」により測定した。
(b)ウェットグリップ:それぞれの靴底にアッパーを取り付けて靴を作製した。この各靴を10人のテスターが着用してウエットグリップ性の良否を5点満点で評価した。この着用者の評点の平均値を採った。この評点が3以上のものが好ましい。
(c)硬度:靴底に用いられるゴム組成物を金型に投入し160℃で10分間加圧、加熱して厚さ12mmの板状成形体を得た。この成形体の硬度をデュロメーターハードネスタイプAで測定した。なお、硬度は、屈曲性及びクッション性等の観点から60以上85以下が好ましく、特には65以上80以下がより好ましい。
(d)引張強度:靴底に用いられるゴム組成物を金型に投入し160℃で10分間加圧、加熱して厚さ2mmの板状成形体を得た。これをJIS−ダンベル3号の試験片として打ち抜き、引張試験をJIS−K−6251の規定に準拠して行った。引張強度は13MPa以上が好ましい。特に好ましくは、15MPa以上である。
(d)摩耗量:靴底に用いられるゴム組成物を金型に投入し160℃で15分間加圧、加熱して厚さ12.7mmの円盤状試験片を得た。この試験片を用いてJIS−K−6264に準拠してアクロン摩耗試験の摩耗容量を測定した。ただし、JIS−K−6264において1000回転で測定することとされているところ、今回は2000回転で摩耗容量を測定した。
【0039】
【表1】
Figure 2004329518
【0040】
【表2】
Figure 2004329518
【0041】
表1及び表2において、比較例3の靴底は比重が高い。比較例1、比較例5及び比較例6はウェットグリップ性が悪い。比較例2及び比較例4は耐摩耗性が悪い。これに対して、各実施例の靴底は、比重が小さく、ウェットグリップ性に優れ、しかも引張強度が高く、摩耗量も少ない。これらの評価結果より、本発明の優位性が確認された。
【0042】
【発明の効果】
以上の評価結果から明らかなように、本発明の靴底は、軽量で、ウェットグリップ性に優れていながら、強度及び耐久性も良好である。この靴底が用いられた靴は履き心地がよく疲れない。また、この靴底は長持ちする。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る靴底が示された断面図である。
【符号の説明】
1・・・靴底

Claims (3)

  1. 気泡を含まない架橋ゴム成形体からなり、
    基材ゴム100質量部中にアクリロニトリル−ブタジエンゴムが70質量部以上含まれ、補強性充填剤が基材ゴム100質量部に対して10質量部以上40質量部以下含まれ、比重が1.000以上1.100以下である靴底。
  2. 上記補強性充填剤が、平均一次粒子直径が10nm以上40nm以下のシリカであり、基材ゴム100質量部に対する軟化剤の配合量が3質量部以下である請求項1に記載の靴底。
  3. 気泡を含まない架橋ゴム成形体からなり、
    基材ゴム100質量部中にアクリロニトリル−ブタジエンゴムが70質量部以上含まれ、補強性充填剤が基材ゴム100質量部に対して10質量部以上40質量部以下含まれ、比重が1.000以上1.100以下である靴底を備えた靴。
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