JPH07304906A - 耐磨耗性白物ゴム組成物 - Google Patents

耐磨耗性白物ゴム組成物

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JPH07304906A
JPH07304906A JP9500494A JP9500494A JPH07304906A JP H07304906 A JPH07304906 A JP H07304906A JP 9500494 A JP9500494 A JP 9500494A JP 9500494 A JP9500494 A JP 9500494A JP H07304906 A JPH07304906 A JP H07304906A
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JP
Japan
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rubber
phr
rubber composition
white
general
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JP9500494A
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English (en)
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Teruto Fujii
照人 藤井
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Sekaicho Rubber Co Ltd
Original Assignee
Sekaicho Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ブタジエンゴム60〜80重量%と他の汎用
ゴム20〜40重量%を含むゴム組成物であって、該組
成物にγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1〜
3phr、チオシアネートプロピルトリエトキシシラン
1〜7phr、硫黄1.6〜2.0phr、加硫促進剤
1.0〜3.0phr及び含水ケイ酸系充填剤30〜5
0phrを配合することを特徴とする耐磨耗性白物ゴム
組成物 【構成】 十分な補強性及び耐摩耗性を有する白物ゴム
組成物を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、耐磨耗性白物ゴム組
成物に関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】 タイヤゴムやベルト等の黒
色ゴム製品に用いられる天然ゴムあるいはジエン系合成
ゴムに補強性を持たせ、耐摩耗性を向上させるゴム配合
技術として、黒色のカーボンブラックを配合することが
一般的に行われている。
【0003】これに対し、着色が可能である点でデザイ
ン性に優れた白物ゴムの補強は、従来クレー、タルク、
含水ケイ酸系充填剤等の補強性配合剤を添加することに
より行われ、例えばジエン系合成ゴムはシリカ系充填剤
を配合することにより補強される。また、白物ゴムの耐
摩耗性を向上させる方法としては、ブタジエンゴムを配
合することや、スコーチ性、加工性の観点からγ−メル
カプトプロピルトリメトキシシランを低配合量、即ち1
phr以下の割合で配合することが行われている。
【0004】しかしながら、白物ゴムに上記添加剤を配
合してもカーボンブラックを配合する場合に比較して補
強性及び耐摩耗性の向上は十分でなく、実用上補強性及
び耐摩耗性をさらに向上した白物ゴムが切望されてい
る。
【0005】本発明の目的は、十分な補強性及び耐摩耗
性を有する白物ゴム組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
鑑み鋭意研究を重ねた結果、ブタジエンゴムと他の汎用
ゴムとの組成物に、カップリング剤としてγ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン及びチオシアネートプロ
ピルトリエトキシシランの混合物を従来よりも大量に用
い、そのことによる加工性及びスコーチ性の問題を、硫
黄及び加硫促進剤を所定量加えることで解消することに
よって上記目的を達成できる優れたゴム組成物が提供で
きることを見出した。
【0007】即ち、本発明は、ブタジエンゴム60〜8
0重量%と他の汎用ゴム20〜40重量%を含むゴム組
成物であって、該組成物にγ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン1〜3phr、チオシアネートプロピル
トリエトキシシラン1〜7phr、硫黄1.6〜2.0
phr、加硫促進剤1.0〜3.0phr及び含水ケイ
酸系充填剤30〜50phrを配合することを特徴とす
る耐磨耗性白物ゴム組成物を提供することにある。
【0008】なお、本発明で、phrとは、ゴム組成物
100重量部に対して配合されるある成分の重量部を表
す。
【0009】本発明でブタジエンゴムとしては、線状構
造を有するブタジエンゴムが好ましく、商品名として
は、ウベポール340L及びウベポールVCR303
(いずれも宇部興産株式会社製)が挙げられる。
【0010】本発明で他の汎用ゴムとしては、ブタジエ
ンゴム以外の公知のゴムが広く利用され、例えば、天然
ゴム、エポキシ化天然ゴム、イソプレンゴム、溶液重合
スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエン
ゴム、クロロプレンゴムまたはこれらの混合物などが挙
げられる。
【0011】ブタジエンゴムと他の汎用ゴムの配合割合
は、通常ブタジエンゴム60〜80重量%と他の汎用ゴ
ム20〜40重量%、好ましくはブタジエンゴム65〜
75重量%と他の汎用ゴム25〜35重量%、最も好ま
しくはブタジエンゴム70重量%と他の汎用ゴム30重
量%である。ブタジエンゴムの配合量が多すぎると強度
の低下が大きくなり、他の汎用ゴムの配合量が多すぎる
と耐摩耗性の低下が大きくなる。
【0012】カップリング剤としてγ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン及びチオシアネートプロピルト
リエトキシシランの混合物を配合させる場合の配合量
は、通常γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1
〜3phr及びチオシアネートプロピルトリエトキシシ
ラン1〜7phr、好ましくはγ−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン1〜2phr及びチオシアネートプ
ロピルトリエトキシシラン2phr程度、最も好ましく
はγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1phr
及びチオシアネートプロピルトリエトキシシラン2ph
rである。カップリング剤の各成分の量が多すぎると白
物ゴムの加工性、スコーチ性が低下し、カップリング剤
の各成分の量が少なすぎると得られる白物ゴムの耐摩耗
性の向上が不十分となる。
【0013】本発明で使用される硫黄としては、粉末硫
黄、不溶性硫黄などが挙げられ、その配合量は、通常
1.6〜2.0phr、好ましくは1.6〜1.8ph
rである。
【0014】また、加硫促進剤としては、DM、NO
B、D、CZなどが挙げられ、その配合量は、通常0.
2〜3.0phr、好ましくは1.0〜2.5phrで
ある。
【0015】ゴム組成物に配合される配合される含水ケ
イ酸系充填剤としては、ホワイトカーボン、ニプシール
(商標名、日本シリカ株式会社製)、トクシール(商標
名、徳山曹達株式会社製)などが挙げられ、その配合割
合は通常30〜50phr、好ましくは35〜40ph
r程度である。含水ケイ酸系充填剤の配合量が多すぎる
とゴム特有の性質が損なわれ、また含水ケイ酸系充填剤
の配合量量が少なすぎると白物ゴムの補強性の向上が不
十分となる。
【0016】カップリング剤としてγ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン及びチオシアネートプロピルト
リエトキシシランの混合物を用いた場合には、遅延加硫
するため厚物ゴム製品や、特にタイヤゴム等の工業用品
ゴムが適している。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、以下のような優れた効
果が達成される。
【0018】(1)補強性及び耐摩耗性に優れた本発明
の白色ゴムを用いることにより、着色により商品本体の
色調に合ったゴム製品が得られ、特に、耐摩耗性と色調
及びデザインを要求される商品に有利である。
【0019】(2)靴底ゴムとして使用する場合、耐摩
耗性の要求されるゴルフシューズ、キャディシューズ、
スポーツシューズ、及びバイクシューズに最適で、デザ
インが多様化できることと、白色または着色ゴムとして
使用できるため、ゴルフ場のカート道や一般道路を黒色
で汚染しない。
【0020】(3)自転車及び自動車タイヤの分野で
は、車体の色調に合わせたカラフルな色調の自転車タイ
ヤ及び自動車タイヤが生まれ、さらに白物ゴムであるた
めスリップしたとき一般道路を黒色で汚染することはな
い。さらに、反発弾性及び発熱特性が向上し、タイヤ高
性能化に求められている転動性能が大幅に向上する。さ
らに、タイヤ配合よりも比重が低いため、軽量化=省燃
費化を図ることができる。
【0021】(4)高性能な耐摩耗性白物ゴムでありな
がら、汎用ゴム並の低価格でしかも容易に提供でき、ま
た現存の製造設備を用いてあらゆるゴム製品が製造可能
である。
【0022】以下、本発明の実施例を比較例を用いなが
らより詳しく説明する。
【0023】
【実施例1】以下の表1に示す処方で白物ゴムを製造し
た。具体的には、硫黄及び加硫促進剤を除いた上記処方
の各成分を75リットルの加圧式ニーダーで5分間混練
りし、約20℃で1日間熟成した。次いで、硫黄及び加
硫促進剤を加え、16インチオープンロールにて混練り
し、150℃で、以下のキュラストメーター加硫度(t
90)に基づく時間、加硫工程を行い、目的とする白物加
硫ゴム部品を得た。なお、t90とは最適加硫時間を意味
する。
【0024】
【実施例2及び比較例1〜4】表1に示す各処方で、実
施例1と同様な条件で混練り及び加硫工程を行い、目的
とする白物ゴム部品を各々得た。
【0025】
【表1】
【0026】なお、表1において、KMB803は、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシランの商標名(信
越化学株式会社製)であり、Si264は、チオシアネ
ートプロピルトリエトキシシランの商標名(ドイツDE
GUSSA株式会社製)である。
【0027】
【比較例5】以下の示す処方で、実施例1と同様な条件
で混練り及び加硫工程を行い、カーボンブラック標準タ
イヤトレッドゴム(黒物ゴム)を得た。 成 分 配合量 ───────────────────────────────── 天然ゴム RSS#3 75 ブタジエンゴム BR150 25 カーボンブラック HFA 60 ステアリン酸 2 亜鉛華 1号 5 老防 3C 2 マイクロクリスタリンワックス 1 アロマ系オイル 15 クマロン樹脂 5 加硫促進剤 CZ 1 硫黄 2 ─────────────────────────────────
【0028】実施例1〜2、及び比較例1〜5において
1日間熟成して各々得られた未加硫ゴムの加硫特性を以
下の表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】なお、表2において、キュラストメーター
試験は、キュラストメーター加硫試験機(日合商事株式
会社製)を用い、測定温度150℃で加硫時間を測定し
た。また、ムーニースコーチ試験は、ムーニー粘度計
(島津製作所製)を用い、測定温度121℃で加硫時間
を測定した。
【0031】実施例1〜2、及び比較例1〜5で得られ
た加硫ゴムの各種物性試験結果を表3に示す。各種試験
の条件は、以下に示すとおりである。
【0032】(1)アクロン摩耗試験 英国標準(BS)−903に従い、温度25℃、傾斜1
5度、6ポンド、予備ズリ1000回、本試験1000
回の条件で行った。
【0033】(2)ウィリアム摩耗試験 英国標準(BS)−903に従い、温度25℃でなじみ
運転後、6分間本試験を行った。
【0034】(3)ランボーン摩耗試験 温度30℃、荷重4.5kg、試料60m/分、砥石3
6m/分、スリップ率40%の条件で行った。
【0035】(4)ピコ摩耗試験 ASTM−D2228に従い、荷重4.5kg、60r
pm、SBRスタンダードゴム(指数125)を用いて
行った。
【0036】(5)引張強度及び引裂強度試験 JIS−K6301に従い、温度25℃で、JIS−3
及びJIS−Bダンベルを基準として行った。
【0037】(6)反発弾性率試験 JIS−K6301の規定に従い、測定した。
【0038】(7)発熱試験 ASTM−−D623に従い、グッドリッチフレクソメ
ーターを用い、温度100℃、時間25分、荷重55ポ
ンド、0.175インチストローク、1800rpmの
条件で行った。
【0039】(8)スキッド抵抗試験 ポータブル滑り抵抗試験機を用い、温度25℃の条件
で、ドライ試験はスリガラス、ウェット試験はスリガラ
ス+水を用いて行った。
【0040】
【表3】
【0041】表3の結果から、本発明の耐摩耗性白物ゴ
ム組成物は、カーボンブラックを標準配合した黒物ゴム
(比較例5)よりもはるかに優れた結果が得られること
が明かとなった。また、実施例1及び2の組成物と比較
例1〜4の組成物を比較すると、カップリング剤とし
て、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン及びチ
オシアネートプロピルトリエトキシシランの混合物を本
発明の所定量用いることにより、初めて白物ゴム組成物
の耐摩耗性及び補強性を両方ともバランス良く向上でき
ることが明かである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブタジエンゴム60〜80重量%と他の
    汎用ゴム20〜40重量%を含むゴム組成物であって、
    該組成物にγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
    1〜3phr、チオシアネートプロピルトリエトキシシ
    ラン1〜7phr、硫黄1.6〜2.0phr、加硫促
    進剤1.0〜3.0phr及び含水ケイ酸系充填剤30
    〜50phrを配合することを特徴とする耐磨耗性白物
    ゴム組成物
JP9500494A 1994-05-09 1994-05-09 耐磨耗性白物ゴム組成物 Pending JPH07304906A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1017717A (ja) * 1996-07-05 1998-01-20 Sumitomo Rubber Ind Ltd 靴のアウトソール
JP2001158838A (ja) * 1999-12-01 2001-06-12 Sumitomo Rubber Ind Ltd ゴム製品及びその製造方法
JP2007246929A (ja) * 2007-07-05 2007-09-27 Sumitomo Rubber Ind Ltd ゴム製品の製造方法
JP2013515845A (ja) * 2009-12-30 2013-05-09 ミシュラン ルシェルシュ エ テクニーク ソシエテ アノニム ゴム組成物と有機塩硬化剤

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