JPH1017707A - ゴム組成物 - Google Patents
ゴム組成物Info
- Publication number
- JPH1017707A JPH1017707A JP8137235A JP13723596A JPH1017707A JP H1017707 A JPH1017707 A JP H1017707A JP 8137235 A JP8137235 A JP 8137235A JP 13723596 A JP13723596 A JP 13723596A JP H1017707 A JPH1017707 A JP H1017707A
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- JP
- Japan
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- vulcanization
- rubber composition
- rubber
- coating
- vulcanization accelerator
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- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ゴム組成物を加工、加硫する際に、ゴム組成
物に付与される温度領域に応じて、加硫速度を制御して
ゴム製品を得ることのできるゴム組成物を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 加硫剤または加硫促進剤の少なくともい
ずれか一方を芯材とし、無機物粉体を膜材として、前記
芯材の表面を前記膜材でコーティングしてなる粒状物を
含有することを特徴とするゴム組成物。
物に付与される温度領域に応じて、加硫速度を制御して
ゴム製品を得ることのできるゴム組成物を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 加硫剤または加硫促進剤の少なくともい
ずれか一方を芯材とし、無機物粉体を膜材として、前記
芯材の表面を前記膜材でコーティングしてなる粒状物を
含有することを特徴とするゴム組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴム組成物に関し、
詳しくは、タイヤ、防振ゴム、ベルト等のゴム製品に好
適に用いられ、加硫成形性を向上し得るゴム組成物に関
する。
詳しくは、タイヤ、防振ゴム、ベルト等のゴム製品に好
適に用いられ、加硫成形性を向上し得るゴム組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般的にゴム製品は、天然ゴム、スチレ
ンブタジエンゴム等のポリマーにカーボンブラック等補
強剤、軟化剤、老化防止剤等および加硫反応をさせるた
めの加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等をバンバリー等で
混練りしてゴム組成物となし、それを熱プレス等で圧力
を加えて加熱(これを加硫という)して作る。ゴム製品
の製造工程において、加硫工程のサイクルタイムが他工
程に比べて長く、ゴム製品の生産性の向上には加硫工程
のサイクルタイムを短くする、すなわち加硫時間を短縮
することが不可欠である。
ンブタジエンゴム等のポリマーにカーボンブラック等補
強剤、軟化剤、老化防止剤等および加硫反応をさせるた
めの加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等をバンバリー等で
混練りしてゴム組成物となし、それを熱プレス等で圧力
を加えて加熱(これを加硫という)して作る。ゴム製品
の製造工程において、加硫工程のサイクルタイムが他工
程に比べて長く、ゴム製品の生産性の向上には加硫工程
のサイクルタイムを短くする、すなわち加硫時間を短縮
することが不可欠である。
【0003】従来よりこの加硫時間を短縮するために、
種々の検討が行われてきた。例えば、ゴム組成物の配合
処方においては、加硫促進剤に加硫速度の速いものを選
択すること、またチウラム系の加硫促進剤を併用するこ
と等により、加硫時間を短くすることが試みられてい
る。一方、加工方法の面からは、ゴム組成物をできるだ
け高温でモールド内に注入する加工方法であるインジェ
クションによる加硫を採用することで、加硫時間を短く
することが行われており、従来の加硫工程では最も加硫
時間を短くできる加工方法であるとされている。所謂射
出成形法であるインジェクション加硫成形方法を適用し
た加硫工程においても、加硫時間短縮検討が進められて
おり、そのためにゴム組成物を金型に注入する前に、射
出成形機のプランジャー又はスクリュー内での予熱温度
を高くしたり、射出圧を上げて射出発熱を高くすること
等が検討されてる。
種々の検討が行われてきた。例えば、ゴム組成物の配合
処方においては、加硫促進剤に加硫速度の速いものを選
択すること、またチウラム系の加硫促進剤を併用するこ
と等により、加硫時間を短くすることが試みられてい
る。一方、加工方法の面からは、ゴム組成物をできるだ
け高温でモールド内に注入する加工方法であるインジェ
クションによる加硫を採用することで、加硫時間を短く
することが行われており、従来の加硫工程では最も加硫
時間を短くできる加工方法であるとされている。所謂射
出成形法であるインジェクション加硫成形方法を適用し
た加硫工程においても、加硫時間短縮検討が進められて
おり、そのためにゴム組成物を金型に注入する前に、射
出成形機のプランジャー又はスクリュー内での予熱温度
を高くしたり、射出圧を上げて射出発熱を高くすること
等が検討されてる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように加硫促進剤の選択によりゴム組成物の加硫速度を
速くして加硫時間短縮を行った場合、確かに加硫時間を
短くすることができるが、同時に加硫温度以下の比較的
低温領域でも加硫反応が進行して、結果としてスコーチ
しやすい不安定なゴム組成物になる。すなわち、次ぎの
ような現象が発生する。 1)混練り時に、加硫反応が始まりゴム組成物の高粘度
化により正常にゴム組成物を混練することができなくな
る。 2)混練した練りゴム組成物を放置した場合、短時間で
スコーチしてしまい、次ぎのゴム製品の加硫工程ではゴ
ム製品の生産をすることができなくなる。 3)又、加硫前のカレンダー等のシート圧延工程等の前
処理時、このゴム組成物の加硫が始まり、正常なゴム組
成物のシートが得られない。また、高速加硫促進剤の選
定により加硫速度を速くした場合、加硫ゴム特性(耐熱
性、耐疲労性等)を悪化させる場合も生じる。
ように加硫促進剤の選択によりゴム組成物の加硫速度を
速くして加硫時間短縮を行った場合、確かに加硫時間を
短くすることができるが、同時に加硫温度以下の比較的
低温領域でも加硫反応が進行して、結果としてスコーチ
しやすい不安定なゴム組成物になる。すなわち、次ぎの
ような現象が発生する。 1)混練り時に、加硫反応が始まりゴム組成物の高粘度
化により正常にゴム組成物を混練することができなくな
る。 2)混練した練りゴム組成物を放置した場合、短時間で
スコーチしてしまい、次ぎのゴム製品の加硫工程ではゴ
ム製品の生産をすることができなくなる。 3)又、加硫前のカレンダー等のシート圧延工程等の前
処理時、このゴム組成物の加硫が始まり、正常なゴム組
成物のシートが得られない。また、高速加硫促進剤の選
定により加硫速度を速くした場合、加硫ゴム特性(耐熱
性、耐疲労性等)を悪化させる場合も生じる。
【0005】インジェクション加硫での加硫時間短縮に
おいては、予備加熱温度を高くする、射出圧を上げて射
出発熱を高くする等によりゴムをさらに高温で注入し加
硫時間の短縮を試みた場合、高温になりすぎるためにモ
ールドに注入完了する前にゴムが加硫を始めて不良が発
生する。
おいては、予備加熱温度を高くする、射出圧を上げて射
出発熱を高くする等によりゴムをさらに高温で注入し加
硫時間の短縮を試みた場合、高温になりすぎるためにモ
ールドに注入完了する前にゴムが加硫を始めて不良が発
生する。
【0006】又、このような問題を解決する手段として
特開昭48−25042に示すように、加硫反応をさせ
るための加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等の表面を高分
子物質で被覆した配合剤、すなわちマイクロカプセル状
に成形した、所謂カプセル化配合剤をゴム素原料に混練
したゴム組成物を用いれば、加硫速度を制御することが
できるとする知見もある。しかしながら、この方法にお
いては、皮膜材料が樹脂等の高分子物質であるため、加
硫温度以下の低温領域でも、芯材たる加硫剤などがゴム
組成物に移行して加硫が進行してしまうことがあった。
特開昭48−25042に示すように、加硫反応をさせ
るための加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等の表面を高分
子物質で被覆した配合剤、すなわちマイクロカプセル状
に成形した、所謂カプセル化配合剤をゴム素原料に混練
したゴム組成物を用いれば、加硫速度を制御することが
できるとする知見もある。しかしながら、この方法にお
いては、皮膜材料が樹脂等の高分子物質であるため、加
硫温度以下の低温領域でも、芯材たる加硫剤などがゴム
組成物に移行して加硫が進行してしまうことがあった。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、ゴム組成物を加工、加硫する際に、ゴム組成物に付
与される温度領域に応じて、加硫速度を制御してゴム製
品を得ることのできるゴム組成物を提供することにあ
る。
で、ゴム組成物を加工、加硫する際に、ゴム組成物に付
与される温度領域に応じて、加硫速度を制御してゴム製
品を得ることのできるゴム組成物を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、加硫剤、加硫
促進剤の表面に無機物をコーティングして、直接反応す
るポリマーと接触させないことで加硫反応を抑えること
ができる。そして、加硫温度まで加熱すると加硫剤又は
加硫促進剤が溶融することにより、加硫剤又は加硫促進
剤の表面に埋め込まれた状態でコーティングされた無機
物は膜状態を維持することができなくなり、ばらばらに
崩れてコーティングしないものと変わらない加硫反応を
することができる。このようにして、直接反応するポリ
マーと接触させないことで、コーティングした無機物が
ばらばらに崩れるまで加硫反応を抑えることができるこ
とを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発明の
請求項1に記載のゴム組成物は、加硫剤または加硫促進
剤の少なくともいずれか一方を芯材とし、無機物粉体を
膜材として、前記芯材の表面を前記膜材でコーティング
してなる粒状物を含有することを特徴としている。又、
本発明の請求項2に記載のゴム組成物は、前記芯材の融
点が80〜200℃である加硫剤又は加硫促進剤である
ことを特徴としている。更に、本発明の請求項3に記載
のゴム組成物は、前記無機物粉体の平均粒径が5μm以
下であることを特徴としている。又、本発明の請求項4
に記載のゴム組成物は、前記粒状物の粒径が100μm
以下であることを特徴としている。
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、加硫剤、加硫
促進剤の表面に無機物をコーティングして、直接反応す
るポリマーと接触させないことで加硫反応を抑えること
ができる。そして、加硫温度まで加熱すると加硫剤又は
加硫促進剤が溶融することにより、加硫剤又は加硫促進
剤の表面に埋め込まれた状態でコーティングされた無機
物は膜状態を維持することができなくなり、ばらばらに
崩れてコーティングしないものと変わらない加硫反応を
することができる。このようにして、直接反応するポリ
マーと接触させないことで、コーティングした無機物が
ばらばらに崩れるまで加硫反応を抑えることができるこ
とを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発明の
請求項1に記載のゴム組成物は、加硫剤または加硫促進
剤の少なくともいずれか一方を芯材とし、無機物粉体を
膜材として、前記芯材の表面を前記膜材でコーティング
してなる粒状物を含有することを特徴としている。又、
本発明の請求項2に記載のゴム組成物は、前記芯材の融
点が80〜200℃である加硫剤又は加硫促進剤である
ことを特徴としている。更に、本発明の請求項3に記載
のゴム組成物は、前記無機物粉体の平均粒径が5μm以
下であることを特徴としている。又、本発明の請求項4
に記載のゴム組成物は、前記粒状物の粒径が100μm
以下であることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】加硫剤、加硫促進剤の表面に無機
物をコーティングして、直接反応するポリマーと接触さ
せないことにより加硫反応を抑えることができる。従っ
て低温では加硫が起こらない(または非常に起こりにく
い)で、高温になると加硫が始まるという加硫制御が可
能となる。即ち、加硫するために温度を上昇させて内部
の芯材たる加硫剤等の融点になると、表面にコーティン
グされた無機物からなる膜材は加硫剤等の溶融流出によ
り、膜状態を維持する必要性を終えてバラバラに崩れ
て、加硫剤等がポリマーと接触して加硫する。従って、
低温では加硫速度が遅く、高温になるとコーティングし
ないものと変わらなくすることが可能となる。このよう
にして、従来では使用できないような高速加硫になる加
硫促進剤を使用することにより、加硫温度領域では加硫
速度が速く低温領域では加硫速度が遅くスコーチしない
ゴムにすることが可能となる。
物をコーティングして、直接反応するポリマーと接触さ
せないことにより加硫反応を抑えることができる。従っ
て低温では加硫が起こらない(または非常に起こりにく
い)で、高温になると加硫が始まるという加硫制御が可
能となる。即ち、加硫するために温度を上昇させて内部
の芯材たる加硫剤等の融点になると、表面にコーティン
グされた無機物からなる膜材は加硫剤等の溶融流出によ
り、膜状態を維持する必要性を終えてバラバラに崩れ
て、加硫剤等がポリマーと接触して加硫する。従って、
低温では加硫速度が遅く、高温になるとコーティングし
ないものと変わらなくすることが可能となる。このよう
にして、従来では使用できないような高速加硫になる加
硫促進剤を使用することにより、加硫温度領域では加硫
速度が速く低温領域では加硫速度が遅くスコーチしない
ゴムにすることが可能となる。
【0010】本発明において用いられる加硫剤として
は、融点が80〜200℃望ましくは100〜170℃
であれば、イオウ、過酸化物等特に制約はない。
は、融点が80〜200℃望ましくは100〜170℃
であれば、イオウ、過酸化物等特に制約はない。
【0011】又、加硫促進剤も使用され、融点が80〜
200℃、望ましくは100〜170℃であれば、加硫
促進剤は、MBT(2−メルカプトベンゾチアゾー
ル)、CBS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジ
ルスルフェンアミド)、MBTS(ジベンゾチアジルジ
スルフィド)等のチアゾール系、TMTD(テトラメチ
ルチウラムジスルフィド)等チウラム系等特に制約はな
い。
200℃、望ましくは100〜170℃であれば、加硫
促進剤は、MBT(2−メルカプトベンゾチアゾー
ル)、CBS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジ
ルスルフェンアミド)、MBTS(ジベンゾチアジルジ
スルフィド)等のチアゾール系、TMTD(テトラメチ
ルチウラムジスルフィド)等チウラム系等特に制約はな
い。
【0012】コーティングする無機物は、シリカ、酸化
チタン等加硫反応に対して不活性な物質であれば特に制
約はない。無機物の平均粒径は、5μm以下、望ましく
は1μm以下がよい。平均粒径が5μm超の場合、コー
ティングした無機物の粒子間の隙間が大きくなるため、
その隙間から加硫温度以下で加硫剤または加硫促進剤が
出てしまう場合があり、加硫速度を抑える効果が小さく
なることもある。
チタン等加硫反応に対して不活性な物質であれば特に制
約はない。無機物の平均粒径は、5μm以下、望ましく
は1μm以下がよい。平均粒径が5μm超の場合、コー
ティングした無機物の粒子間の隙間が大きくなるため、
その隙間から加硫温度以下で加硫剤または加硫促進剤が
出てしまう場合があり、加硫速度を抑える効果が小さく
なることもある。
【0013】膜材でコーティングした加硫剤、加硫促進
剤の粒状物の粒径は、100μm以下、更に好ましくは
50μm以下が推奨される。100μm超の場合、低温
で遅くする効果は十分に発揮できるが、加硫した物性は
低下する傾向にあり、あまり好ましくない。
剤の粒状物の粒径は、100μm以下、更に好ましくは
50μm以下が推奨される。100μm超の場合、低温
で遅くする効果は十分に発揮できるが、加硫した物性は
低下する傾向にあり、あまり好ましくない。
【0014】本発明のゴム組成物に使用される粒状物の
膜材を形成する製膜方法としては、一般に知られるマイ
クロカプセル化する方法が採択され、例えば、気中懸濁
法(芯物質−粉末−を気流によって流動化し懸濁させ
て、懸濁粒子表面に膜材を乳化させた乳液を噴霧する。
懸濁化空気を加熱して溶媒を蒸発させてカプセル膜を形
成させる方法)、噴霧乾燥法(膜材を乳化させた乳液に
芯材を懸濁させて、その懸濁液を噴霧、微粒子化して瞬
間的に乾燥させて、カプセル化膜を形成させる方法)、
及び粉体どうしを乾式でカプセル化する方法(芯材粒子
とそれより細かい膜材粒子を混合後、遠心力等により衝
撃を与え芯材の表面に膜剤を埋め込むようにしてカプセ
ル化する方法)などがあるが、形成された膜の強度を考
えると粉体どうしを乾式でカプセル化する方法が好適で
ある。
膜材を形成する製膜方法としては、一般に知られるマイ
クロカプセル化する方法が採択され、例えば、気中懸濁
法(芯物質−粉末−を気流によって流動化し懸濁させ
て、懸濁粒子表面に膜材を乳化させた乳液を噴霧する。
懸濁化空気を加熱して溶媒を蒸発させてカプセル膜を形
成させる方法)、噴霧乾燥法(膜材を乳化させた乳液に
芯材を懸濁させて、その懸濁液を噴霧、微粒子化して瞬
間的に乾燥させて、カプセル化膜を形成させる方法)、
及び粉体どうしを乾式でカプセル化する方法(芯材粒子
とそれより細かい膜材粒子を混合後、遠心力等により衝
撃を与え芯材の表面に膜剤を埋め込むようにしてカプセ
ル化する方法)などがあるが、形成された膜の強度を考
えると粉体どうしを乾式でカプセル化する方法が好適で
ある。
【0015】本発明のゴム組成物のゴム材料としては、
天然ゴム、SBR、BR、IR、CR、IIR、NBR
等の通常のゴムを挙げることができる。
天然ゴム、SBR、BR、IR、CR、IIR、NBR
等の通常のゴムを挙げることができる。
【0016】本発明のゴム組成物には、ゴム材料100
重量部に対して、カーボンブラック10〜150重量部
が配合される。カーボンブラックは充填剤として用いら
れるものであり、これによって諸物性の改良効果が大き
くなる。使用されるカーボンブラックとしては、FE
F、SRF、HAF、ISAF、SAF等のカーボンブ
ラックが挙げられる。又、充填剤としてカーボンブラッ
クに替えてシリカ等の無機物であってもよい。
重量部に対して、カーボンブラック10〜150重量部
が配合される。カーボンブラックは充填剤として用いら
れるものであり、これによって諸物性の改良効果が大き
くなる。使用されるカーボンブラックとしては、FE
F、SRF、HAF、ISAF、SAF等のカーボンブ
ラックが挙げられる。又、充填剤としてカーボンブラッ
クに替えてシリカ等の無機物であってもよい。
【0017】本発明のゴム組成物は、ロール、インター
ナルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることによ
って得られ、成形加工後、加硫を行って防振ゴム、ベル
ト、ホース、タイヤその他工業品などの用途にも用いる
ことができるが、特に防振ゴムとして好適に使用され
る。
ナルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることによ
って得られ、成形加工後、加硫を行って防振ゴム、ベル
ト、ホース、タイヤその他工業品などの用途にも用いる
ことができるが、特に防振ゴムとして好適に使用され
る。
【0018】
【実施例】以下に実施例及び比較例により本発明をより
具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定される
ものではない。
具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定される
ものではない。
【0019】[実施例] 粒状物の調製 約10μmのイオウ粉末(融点115℃)に約0.5μ
mのシリカ微粉末をイオウ:シリカ=7:3の比率で混
合して、それを高速攪拌させて混合した粒子表面に衝撃
を与えてカプセル化した粒状物のサンプルを調製した。
なお、一連の作業はハイブリダイゼーション・システム
(奈良機械製作所)を使用した。又、上記により調製し
たサンプルのイオウ量は80重%であった。
mのシリカ微粉末をイオウ:シリカ=7:3の比率で混
合して、それを高速攪拌させて混合した粒子表面に衝撃
を与えてカプセル化した粒状物のサンプルを調製した。
なお、一連の作業はハイブリダイゼーション・システム
(奈良機械製作所)を使用した。又、上記により調製し
たサンプルのイオウ量は80重%であった。
【0020】[比較例]加硫剤のイオウ又は加硫促進剤
のMBTSそのものをそれぞれ単味で使用したものであ
る。 1)配合処方 前記サンプルを配合したゴム組成物は、イオウ、MBT
S及びサンプル以外を、バンバリーミキサーで混練して
マスターバッチを作成した。このマスターバッチを冷却
後、4インチロールにてマスターバッチとイオウ、MB
TS、MBT、サンプルをそれぞれ混練した。これらの
配合処方、加硫速度、物性等の評価結果は表1に示す。
のMBTSそのものをそれぞれ単味で使用したものであ
る。 1)配合処方 前記サンプルを配合したゴム組成物は、イオウ、MBT
S及びサンプル以外を、バンバリーミキサーで混練して
マスターバッチを作成した。このマスターバッチを冷却
後、4インチロールにてマスターバッチとイオウ、MB
TS、MBT、サンプルをそれぞれ混練した。これらの
配合処方、加硫速度、物性等の評価結果は表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】2)評価結果 ア)未加硫ゴム特性(加硫速度) 加硫速度はキュラストメーター(JSR III 型)を用
いて評価した。即ち、キュラストメーターによるねじり
トルクの最大値と最小値との差の10%+最小値に達す
るまでの時間をT10、90%+最小値に達するまでの
時間をT90とした。このときの測定温度は105℃、
165℃である。実施例1のとおり比較例に比べて、加
硫温度(165℃)では加硫時間はほとんど変わらずに
低温(105℃)では加硫時間を大幅に遅くなっている
(すなわち、スコ−チが遅くなる)。また、比較例で使
用した加硫促進剤MBTSより速い加硫促進剤であるM
BTを使用することで(実施例2)加硫温度領域で現行
より加硫時間が短くできて、加硫温度以下の低温ではス
コーチのしにくいゴムとなる。以上により、加硫時間を
短縮した場合のゴムがスコーチしやすくなるという欠点
は改善される。
いて評価した。即ち、キュラストメーターによるねじり
トルクの最大値と最小値との差の10%+最小値に達す
るまでの時間をT10、90%+最小値に達するまでの
時間をT90とした。このときの測定温度は105℃、
165℃である。実施例1のとおり比較例に比べて、加
硫温度(165℃)では加硫時間はほとんど変わらずに
低温(105℃)では加硫時間を大幅に遅くなっている
(すなわち、スコ−チが遅くなる)。また、比較例で使
用した加硫促進剤MBTSより速い加硫促進剤であるM
BTを使用することで(実施例2)加硫温度領域で現行
より加硫時間が短くできて、加硫温度以下の低温ではス
コーチのしにくいゴムとなる。以上により、加硫時間を
短縮した場合のゴムがスコーチしやすくなるという欠点
は改善される。
【0023】イ)加硫ゴム特性 硬度、強伸度についての測定法は、JIS6301に準
拠した。加硫ゴム特性は、シリカでコーティングしたイ
オウを使用したものは、全て比較例と同等であり、実用
上問題のない加硫ゴム特性である。
拠した。加硫ゴム特性は、シリカでコーティングしたイ
オウを使用したものは、全て比較例と同等であり、実用
上問題のない加硫ゴム特性である。
【0024】
【発明の効果】ゴム組成物を加工、加硫する際に、ゴム
組成物に付与される温度領域に応じて、加硫速度を制御
してゴム製品を得ることのできるゴム組成物を提供する
ことができる。
組成物に付与される温度領域に応じて、加硫速度を制御
してゴム製品を得ることのできるゴム組成物を提供する
ことができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 加硫剤または加硫促進剤の少なくともい
ずれか一方を芯材とし、無機物粉体を膜材として、前記
芯材の表面を前記膜材でコーティングしてなる粒状物を
含有することを特徴とするゴム組成物。 - 【請求項2】 前記芯材の融点が80〜200℃である
加硫剤又は加硫促進剤であることを特徴とする請求項1
に記載のゴム組成物。 - 【請求項3】 前記無機物粉体の平均粒径が5μm以下
であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項
に記載のゴム組成物。 - 【請求項4】 前記粒状物の粒径が100μm以下であ
ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記
載のゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8137235A JPH1017707A (ja) | 1996-04-30 | 1996-05-30 | ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-109954 | 1996-04-30 | ||
JP10995496 | 1996-04-30 | ||
JP8137235A JPH1017707A (ja) | 1996-04-30 | 1996-05-30 | ゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1017707A true JPH1017707A (ja) | 1998-01-20 |
Family
ID=26449662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8137235A Pending JPH1017707A (ja) | 1996-04-30 | 1996-05-30 | ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1017707A (ja) |
-
1996
- 1996-05-30 JP JP8137235A patent/JPH1017707A/ja active Pending
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