JPH10176195A - 粒状消泡剤組成物および粒状洗剤組成物 - Google Patents

粒状消泡剤組成物および粒状洗剤組成物

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JPH10176195A
JPH10176195A JP33877696A JP33877696A JPH10176195A JP H10176195 A JPH10176195 A JP H10176195A JP 33877696 A JP33877696 A JP 33877696A JP 33877696 A JP33877696 A JP 33877696A JP H10176195 A JPH10176195 A JP H10176195A
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granular
silicone
antifoaming
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JP33877696A
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Takeshi Kawabe
健 川辺
Akitomo Morita
章友 森田
Seiji Abe
誠治 阿部
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Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水道水の水温程度の比較的低温条件下におい
て洗濯を行っても十分な消泡効果を示し、さらには長期
間保存しても安定な粒状消泡剤組成物と、粒状洗剤組成
物を提供する。 【解決手段】 シリコーン消泡剤と、油ゲル化剤を含有
する粒状消泡剤組成物とし、この粒状消泡剤組成物を含
有する粒状洗剤組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は衣料用粒状洗剤組成
物に特に適した粒状消泡剤組成物および粒状洗剤組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、日本では衣料用洗剤は洗濯時に適
度に泡立つことが要求されてきた。これは適度に泡立つ
方が洗剤の洗浄力があるとの洗濯習慣上の認識があった
ためである。しかし、近年全自動洗濯機の普及に伴い、
洗剤と衣料を洗濯機に投入した後は洗濯完了時まで何も
操作を要求されない。このことが洗濯上の意識を変化さ
せ、むしろプログラム時間内で確実にすすぎが完了する
ような低泡性でかつすすぎ性の良い洗剤が望まれるよう
になった。
【0003】また、消費者の生活の高級化、多様化など
から洗濯から乾燥まで自動化された全自動洗濯乾燥機も
徐々に普及しつつある。このタイプにはドラム型洗濯機
があり、現在ヨーロッパ各国では主に用いられているも
のである。ドラム型洗濯機は従来のパルセーター型洗濯
機と異なり、叩き洗いによって洗浄を行うため、洗浄時
に泡立つと洗浄効率が落ち、洗浄性能が低下してしま
う。さらに泡立ちがひどくなると洗濯機から泡があふれ
出てくるといった問題もあった。また、ドラム型洗濯機
はパルセーター型洗濯機と比べてすすぎ時の泡切れが非
常に悪いことから、泡を抑制した洗剤が要望されてきて
いる。
【0004】洗浄時およびすすぎ時(洗濯時)の泡を抑
制する消泡剤としてはシリコーン消泡剤がよく知られて
いる。しかし、シリコーン消泡剤をそのまま粒状(以下
粒状とは粉末状のものも含むものとする)の他の洗剤成
分に添加、混合した場合、添加直後の消泡効果は非常に
良いが、長期間にわたって貯蔵すると、変性して消泡性
能が低下してしまうという問題点がある。このためシリ
コーン消泡剤を用いる場合には、一般的にシリコーン消
泡剤をバインダーなどとともに造粒したり、あるいはシ
リコーン消泡剤をカプセル内に収めるなどの被覆処理を
行って粒状物とした後、他の洗剤成分と混合することが
行われている。しかし、このような処理を行っても、他
の洗剤成分中に前記粒状物を長期間保存した場合、シリ
コーン消泡剤がしみ出して消泡性能が低下することがあ
る。特にシリコーン消泡剤がしみ出して他の洗剤成分中
に含まれるアルカリ剤と接触すると消泡性能は著しく低
下する。
【0005】この解決策として、有機物質にシリコーン
消泡剤を担持させるなどして、シリコーン消泡剤を前記
有機物質によって包接し、その保存性を向上させた粒状
消泡剤組成物が提案されている。具体的には、特開昭6
2−27496号公報、特開平4−311800号公報
では水不溶の脂肪酸または脂肪アルコールを含む粒状消
泡剤組成物、特開昭62−27497号公報では脂肪酸
とグリセロールのモノエステルを含む粒状消泡剤組成
物、特開昭63−56600号公報では脂肪酸と石鹸と
を含む粒状消泡剤組成物などが提案されている。
【0006】しかしながら、上述の粒状消泡剤組成物に
おいては、比較的低温条件下で洗濯を行うと、シリコー
ン消泡剤が水中で放出されにくく、消泡効果が不十分で
ある場合がある。すなわち、洗濯時の温度が高温である
ヨーロッパなどではシリコーン消泡剤が水中に放出さ
れ、消泡効果を示すが、日本のような通常の水道水の水
温での洗濯条件下では有機物質に取り込まれたままシリ
コーン消泡剤が水中に放出されず、消泡効果が得られな
かったり、放出されるまでに長時間を要し、速やかな消
泡効果が得られないことがある。プログラムされた洗
浄、すすぎ時間内に消泡効果が得られない場合、必然的
に洗濯時間を長く設定する必要が生じ、洗濯効率と経済
性が低下する。また、粒状消泡剤組成物の粒子の流動性
や水中での分散性が十分ではなく、他の洗剤成分に配合
(粉体混合)する際の操作性が低下したり、洗浄時に水
中に均一分散させることが困難であるという問題があ
る。
【0007】さらに最近では、保存性向上の他にも粒状
消泡剤組成物の流動性や、洗浄時における水中でのシリ
コーン消泡剤の放出性、あるいは均一な分散性などを向
上させる目的で、以下のような提案がなされている。特
開平8−173789号公報においては、シリコーン消
泡剤と微粉末シリカを含む液状の消泡剤組成物が開示さ
れている。また、特表平6−508173号公報、特開
平3−186307号公報においては、ゼオライト、澱
粉、硫酸ナトリウムなどの水溶性の担体物質にシリコー
ン消泡剤を担持させた粒状消泡剤組成物が開示されてい
る。このように種々の提案がなされているが、水道水の
温度程度の低温においても消泡効果を示し、かつ長期保
存安定性を十分に満足するものは、未だ得られていな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明に
おいては、日本のように水道水の水温程度の比較的低温
条件下において洗濯を行っても十分な消泡効果を示し、
さらには長期間保存しても安定な粒状消泡剤組成物と、
粒状洗剤組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題は、シリコーン
消泡剤と、油ゲル化剤を含有する粒状消泡剤組成物によ
って解決できる。また、この粒状消泡剤組成物を含有す
ることを特徴とする粒状洗剤組成物を構成することもで
きる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の3つの実施形態例
について説明する。 (実施形態例1)実施形態例1は、シリコーン消泡剤
と、油ゲル化剤を含有する粒状消泡剤組成物と、この粒
状消泡剤組成物を含有する粒状洗剤組成物である。本発
明に使用されるシリコーン消泡剤に含まれるシリコーン
は特に限定されることはないが、典型的なものとしては
以下の一般式Iで表されるポリオルガノシロキサンが用
いられる。
【0011】
【化1】
【0012】シリコーン消泡剤としてシリコーンを単独
で用いることもできるが、シリコーンの他に疎水性のシ
リカ、アルミナ、TiO2などのフィラー粒子を含んだ
コンパウンドタイプや 乳化剤を含むエマルジョンタイ
プ、あるいはポリオルガノシロキサンをポリアルキレン
グリコールアミン、油脂などで変性した自己乳化タイプ
などのシリコーン消泡剤を用いることもできる。このよ
うにシリコーン以外の成分を含む場合には、通常、少な
くともシリコーン消泡剤中のシリコーンの割合は10重
量%以上、実質的には12〜99重量%とされる。
【0013】本発明においてはポリオルガノシロキサン
とフィラー粒子を含んだコンパウンドタイプのシリコー
ン消泡剤が粒状消泡剤組成物の製造における操作性がよ
く、粒状消泡剤組成物中に均等に分散させることが容易
であり、消泡効果も高く、好適である。シリコーン消泡
剤の粒状消泡剤組成物全量に対する配合量は3〜40重
量%、好ましくは5〜35重量%とされる。3重量%未
満であるとシリコーン消泡剤の効果が得られず、40重
量%をこえるとシリコーンのしみ出しがおこり、また粒
状消泡剤組成物の粉体物性が低下することがある。
【0014】油ゲル化剤としては例えば12−ヒドロキ
システアリン酸、ジベンジリンデンソルビトール、N−
アシルアミノ酸のアミド、エステル、アミン塩などの誘
導体のようなアミノ酸系油ゲル化剤、デキストリン脂肪
酸エステル、ポリスチレンブロックとポリブタジエンブ
ロックとからなるブロック共重合物、ポリノルボルネン
などがあげられる。ここでN−アシルアミノ酸のアミ
ド、エステル、アミン塩としては、N−ラウロイルグル
タミン酸ジブチルアミド、ジカプロイルリジンラウリル
アミド、ジカプロイルリジンラウリルエステルなどがあ
る。また、デキストリン脂肪酸エステルとしてはデキス
トリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン
酸エステルなどがある。
【0015】この油ゲル化剤とシリコーン消泡剤との配
合量における関係は、シリコーン消泡剤に対してシリコ
ーン消泡剤/油ゲル化剤の重量比が100/1〜2/1
の範囲、好ましくは80/1〜3/1、より好ましくは
60/1〜3/1の範囲とすると好ましい。100/1
をこえる場合はシリコーン消泡剤組成物の消泡効果の持
続性が低く、また長期保存安定性が低下することがあ
る。逆に2/1未満であると粒状消泡剤組成物の水への
分散性が低下し、そのため消泡性能が低下することがあ
る。
【0016】また、粒状消泡剤組成物には、前記物質以
外に担体物質を配合するとことができる。担体物質とし
ては、水溶性または水分散性である固体粒子であれば一
般に公知の物質を使用できる。好適な担体物質として
は、澱粉、化工澱粉、粘土、タルク、ゼオライト、硫酸
ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、炭酸
カルシウム、炭酸カリウムなどがあげられる。この担体
物質は粒状消泡剤組成物中に20〜85重量%、好まし
くは25〜80重量%配合される。
【0017】また、粒状消泡剤組成物に有機バインダー
物質を配合すると、粒状消泡剤組成物の造粒の際に、適
度な粒径の粒状物とすることが容易となるとともに、そ
の形状を安定に保つことができるので好ましい。有機バ
インダー物質としては、例えばポリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコーン付加型非イオン界面活性
剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリビ
ニルアルコール、グリセリン、炭素数8〜20の脂肪
酸、脂肪アルコール、脂肪酸塩、炭素数8〜20のアル
コールにエチレンオキサイド(EO)を平均4〜50モ
ル付加させた非イオン界面活性剤や同様にEOを平均4
〜25モル、プロピレンオキサイド(PO)を平均3〜
15モル付加させたEO−PO付加型非イオン界面活性
剤などがあげられる。特に、平均分子量が400〜30
000のポリエチレングリコールが好ましく、より好ま
しくは平均分子量が1000〜20000のものであ
り、最も好ましいのは平均分子量が4000〜2000
0のポリエチレングリコールである。
【0018】有機バインダー物質は粒状消泡剤組成物中
に10〜80重量%、好ましくは15〜70重量%配合
される。10重量%未満であると添加効果が得られず、
80重量%をこえると、他の必須とする成分の配合量が
少なくなるとともに粒状消泡剤組成物の流動性や消泡効
果は低下することがある。
【0019】また、有機バインダー物質としては、40
℃以上、好ましくは40〜100℃、より好ましくは4
5〜80℃の融点を有し、水溶性であるものを主に含む
ことが好ましい。さらに、有機バインダー物質として融
点が40℃以上の有機バインダー物質と、融点が35℃
以下の有機バインダー物質とを併用すると、粒状消泡剤
組成物の低温溶解性と、保存安定性をさらに向上させる
ことができる。そして、この好ましい有機バインダー物
質の組み合わせによる効果は、本発明に係る粒状消泡剤
組成物に対してのみならず、従来の粒状洗剤組成物に対
しても有効である。
【0020】融点が40℃以上のものにおいて、好まし
くはその融点の範囲は40〜80℃とされる。また、融
点が35℃以下のものにおいて、好ましくはその融点の
範囲は5〜35℃とされる。前記有機バインダー物質と
して例示されるものは、上述の場合と同様であるが、こ
れらの中では、ポリエチレングリコール(平均分子量4
00〜30000)、ポリエチレングリコール付加型非
イオン界面活性剤、EO付加型非イオン界面活性剤、E
O−PO付加型非イオン界面活性剤が好ましく、これら
の中から、融点の範囲を満足するものを2種類選択して
用いるのがよい。
【0021】このとき、融点が40℃以上の有機バイン
ダー物質と融点が35℃以下の有機バインダー物質との
併用割合については(40℃以上)/(35℃以下)の
重量比が99/1〜70/30、好ましくは95/5〜
80/20になるように配合する。
【0022】前記範囲をはずれて融点が35℃以下のも
のが多くなると、粒状消泡剤組成物の流動性が低下した
り、消泡持続性が低下することがある。またこの場合、
粒状消泡剤組成物中に有機バインダー物質は、2種類あ
わせて10〜80重量%、好ましくは15〜70重量%
配合することが好ましい。配合量が10重量%未満であ
ると造粒時に微粉が多くなることがあり、80重量%を
こえると流動性が低下することがある。
【0023】この実施形態例1の粒状消泡剤組成物は、
陰イオン界面活性剤などの他の洗剤成分と混合され、粒
状洗剤組成物とされて用いられることが多いが、粒状消
泡剤組成物自体に他の洗剤成分などの任意成分を配合す
ることもできる。ただし、アルカリ剤のようにシリコー
ン消泡剤と直接接触するとその消泡効果を低下させるよ
うなものは配合しないようにすることが好ましい。例え
ばアルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスル
ホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩などの陰イオン
界面活性剤などを配合することができる。さらに香料や
色素なども配合できる。
【0024】粒状消泡剤組成物の製造方法としては以下
に示す方法が好ましい。すなわち、油ゲル化剤のゲル化
温度以上で、シリコーン消泡剤と油ゲル化剤を均一混合
し、得られた混合物を担体物質、有機バインダー物質と
ともに、有機バインダー物質の融点以上で混合して造粒
する。あるいは、油ゲル化剤のゲル化温度以上、かつ有
機バインダー物質の融点以上の温度で、これらの成分を
一度に混合して造粒することもできる。この造粒方法と
しては撹拌造粒法や捏和・押出造粒法などが好適であ
る。さらに好ましくは、油ゲル化剤のゲル化温度以上
で、シリコーン消泡剤と油ゲル化剤を均一混合し、さら
に担体物質、有機バインダー物質を粉体混合した混合粉
体を、この有機バインダー物質の融点以上の温度条件下
で混練し、押出成形、破砕などの工程を経て造粒する方
法や、前記混合粉体を撹拌混合機(高速ミキサー)を用
いて前記有機バインダー物質の融点以上の温度条件下で
撹拌造粒する方法などを用いることができる。あるい
は、固体の油ゲル化剤、シリコーン消泡剤、担体物質、
有機バインダー物質を混合した混合粉体を用い、油ゲル
化剤のゲル化温度以上、かつ有機バインダー物質の融点
以上の温度で、これらの成分を一度に上述の方法により
造粒することもできる。
【0025】粒状消泡剤組成物の平均粒径は100〜2
000μmが好ましく、より好ましくは150〜150
0μmである。100μm未満であると流動性が低下す
ることがあり、2000μmをこえると溶解性が低下す
る。このため、造粒によって得られた造粒物を粉砕機な
どを用いて粉砕し、所定の粒度に調整して用いても良
く、このとき、粉砕助剤や造粒物へのコーティング剤な
どを添加して粉砕してもよい。粉砕助剤およびコーティ
ング剤としては、硫酸塩、炭酸塩、シリカ、ケイ酸カル
シウムやケイ酸マグネシウムなどのケイ酸塩、ゼオライ
トなどのアルミノケイ酸塩などを用いることができる。
【0026】このように、油ゲル化剤を混合する際の温
度を油ゲル化剤のゲル化温度よりも高い温度に設定する
ことにより、油ゲル化剤はゲル化し、シリコーン消泡剤
がこのゲル化した油ゲル化剤に保持される。油ゲル化剤
はシリコーン(シリコーン消泡剤)との親和性が良好で
あるので、シリコーン消泡剤はに安定して保持される。
このため、保存中にシリコーン消泡剤がしみ出しにく
く、長期保存安定性が向上する。また、この粒状消泡剤
組成物の粒子は比較的流動性が良好なので、この粒状消
泡剤組成物を他の洗剤成分に配合(粉体混合)して粒状
洗剤組成物とする際の操作性がよい。また、水中におけ
る分散性も良好である。また、油ゲル化剤に保持されて
いるシリコーン消泡剤は、水道水(5〜25℃)程度の
温度条件下において洗濯を行った場合にも粒状消泡剤組
成物から水中に速やかに放出され、十分な消泡効果が得
られる。
【0027】また、この粒状消泡剤組成物を配合した粒
状洗剤組成物とすることができる。粒状消泡剤組成物の
配合量は、粒状洗剤組成物全量に対して0.1〜15重
量%、好ましくは0.2〜10重量%とされる。0.1
重量%未満であると十分な消泡効果が得られず、15重
量%をこえると他の成分の配合量が少なくなり、また消
泡効果が飽和する。
【0028】この粒状洗剤組成物において、粒状消泡剤
組成物以外に含まれる他の洗剤成分としては、界面活性
剤、無機ビルダー、他の任意成分などがあげられる。界
面活性剤としては陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活
性剤、非イオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤、あ
るいはこれらの混合物を用いることができる。 これら
の中でも特に高起泡性の陰イオン界面活性剤に対して本
発明の粒状消泡剤組成物の消泡作用が効果的に発揮され
るので、陰イオン界面活性剤を用いることが好ましい。
陰イオン界面活性剤としては直鎖アルキルベンゼンスル
ホン酸塩、アルキル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸
塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩などがあげられるが、
特に粒状消泡剤組成物による高い消泡効果が得られるα
−スルホ脂肪酸エステル塩を含むものが好適である。
【0029】無機ビルダー成分としては例えば、珪酸ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸
ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、セスキ炭
酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどを用いることがで
きる。また、A型、X型または無定形の合成ゼオライト
などを用いることもできる。他の任意成分として、マレ
イン酸−アクリル酸共重合体などの有機ビルダーや酵
素、柔軟剤、漂白剤、漂白活性化剤、香料などを配合す
ることもできる。粒状洗剤組成物の平均粒径は300〜
3000μm、好ましくは350〜2000μmとされ
る。300μm未満であると流動性、布付着などが問題
であり、3000μmをこえると溶解性が低下する。
【0030】粒状消泡剤組成物の配合方法は、特に限定
されないが、通常他の洗剤成分の主なものを常法によっ
て乾燥粉体または高嵩密度粒子としたものと粉体混合す
る方法を用いるのが好ましい。
【0031】このように、油ゲル化剤とシリコーン消泡
剤を含有する粒状消泡剤組成物を配合することによっ
て、消泡効果の長期保存安定性を有し、水道水の温度程
度の比較的低温の洗濯条件下においても十分な消泡効果
を発揮する粒状洗剤組成物を得ることができる。すなわ
ち、洗浄とすすぎのプログラム時間内に十分な消泡効果
が得られるので、洗濯における洗濯効率と経済性の両方
を満足することができる。また、粒状消泡剤組成物は比
較的流動性が良好なので、他の洗剤成分との混合の際に
粒状洗剤組成物中に均等に分散され、さらに水中での分
散性が良いので、均一な消泡効果が得られる。特に本発
明の粒状消泡剤組成物は、比較的低温下における洗浄能
力が高いにもかかわらず、泡立ちがよいためにドラム式
洗濯機用の洗剤成分としては使用しにくい陰イオン界面
活性剤に対しても消泡効果を十分に発揮する。したがっ
て、粒状洗剤組成物を構成するにおいて、粒状消泡剤組
成物を陰イオン界面活性剤とともに用いれば、陰イオン
界面活性剤の高い洗浄能力を保持し、かつ泡立ちが少な
い、非常に優れた粒状洗剤組成物が得られる。
【0032】(実施形態例2)実施形態例2は、油ゲル
化剤と、シリコーン消泡剤と、D.E.(Dextrose Equiv
alent)の値が7〜25である化工澱粉および/または
非イオン界面活性剤を含有する粒状消泡剤組成物と、こ
の粒状消泡剤組成物を含む粒状洗剤組成物である。前記
化工澱粉および/または非イオン界面活性剤を含有する
以外は、実施形態例1と同様にすることができる。前記
化工澱粉は粒状消泡剤組成物中で担体物質として働き、
シリコーン消泡剤の一部がこの化工澱粉に担持され、保
持される。すなわち、好ましい担体物質としてD.E.の
値が7〜25である化工澱粉を選択したものである。
【0033】このように、油ゲル化剤と、シリコーン消
泡剤の他に、D.E.の値が7〜25である化工澱粉およ
び/または非イオン界面活性剤を含有する粒状消泡剤組
成物とすることによって、粒状消泡剤組成物の低温溶解
性がさらに向上する。例えば、5〜15℃程度の水であ
れば速やかに溶解し、消泡効果を発揮するので、冬期の
水道水の温度にも十分に対応できる。前記化工澱粉と非
イオン界面活性剤は単独で用いることもできるし、併用
することもできる。
【0034】また、この粒状消泡剤組成物は、化工澱粉
および/または非イオン性界面活性剤を添加する以外
は、実施形態例1と同様にして製造可能である。すなわ
ち、造粒する際に、前記化工澱粉および/または非イオ
ン界面活性剤を添加して製造する。化工澱粉を用いる場
合は、好ましくは、油ゲル化剤のゲル化温度以上で油ゲ
ル化剤とシリコーン消泡剤とを均一混合したものと、担
体物質(化工澱粉)、有機バインダー物質を粉体混合
し、混合粉体とした後、造粒する。粒状洗剤組成物は、
この粒状消泡剤組成物を用いて実施形態例1と同様にし
て製造することができる。
【0035】化工澱粉としてはα−化澱粉、澱粉分解物
(デキストリン、マルトデキストリン等)、エステル化
澱粉、エーテル化澱粉、グラフト化澱粉、架橋澱粉、酸
化澱粉などがあげられるが、デキストリン、マルトデキ
ストリンと呼ばれる澱粉分解物が低温溶解性向上効果が
高く、好ましい。そして、この中でも澱粉分解の尺度で
あるD.E.の値が7〜25であるものが用いられる。
D.E.とはDextrose Equivalentの略称であり、7未満
であると粒状消泡剤組成物の水に対する溶解性が低下
し、水投入時初期の消泡効果が発現しにくく添加効果が
得られないことがある。粒状消泡剤組成物中において化
工澱粉は担体物質として働き、シリコーン消泡剤が化工
澱粉に担持されているので、D.E.が25を越えると、
シリコーン消泡剤の担体物質としての安定性が低下し、
また粒状消泡剤組成物の流動性が低下する。化工澱粉は
粒状消泡剤組成物中に20〜80重量%、好ましくは2
5〜75重量%配合される。20重量%未満であると、
添加効果が得られず、80重量%を越えると、他の成分
の配合量が少なくなるとともに、粒状消泡剤組成物の流
動性、保存安定性が低下することがある。
【0036】非イオン界面活性剤としては以下のものが
あげられ、これらのうち1種類または2種類以上の混合
物として使用することができる。 (1)炭素数8〜18の一級または二級アルコールにエ
チレンオキサイド(EO)を平均4〜50モル、好まし
くは7〜35モル付加したEO付加型アルキル(または
アルケニル)エーテル (2)炭素数8〜18の一級または二級アルコールにE
Oを平均4〜25モル、好ましくは5〜20モル、プロ
ピレンオキサイド(PO)を平均3〜15モル、好まし
くは4〜10モル付加させたEO−PO型アルキル(ま
たはアルケニル)エーテル
【0037】(3)炭素数6〜20の脂肪酸の低級アル
キルエステルにEOを平均4〜25モル、好ましくは5
〜20モル付加させた下記の一般式IIで表されるエス
テル型非イオン界面活性剤 RCO(OCH2CH2nOR’ …(II) (R:炭素数5〜19のアルキル基またはアルケニル基 R’:炭素数1〜3のアルキル基 n:4〜25) (4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル (5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル (6)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油エステル
【0038】(7)グリセリン脂肪酸エステル (8)炭素数6〜18の脂肪酸と炭素数5〜6の単糖類
またはそのモノアルキルエーテルとエステルからなる糖
エステル系非イオン界面活性剤 (9)下記の一般式IIIで示される糖アルキルエーテ
ル系非イオン界面活性剤 RO(CH2CH2O)n(Z)x …(III) (R:炭素数8〜18のアルキル基 n:0〜12 Z:炭素数5〜6の糖残基 x:1.2〜10)
【0039】上述の非イオン界面活性剤の中でもEO付
加型アルキル(またはアルケニル)エーテル、EO−P
O付加型アルキル(またはアルケニル)エーテル、脂肪
酸メチルエステルにEOおよび/またはPO付加したエ
ステル型非イオン界面活性剤が添加効果が高く、好適に
用いられる。非イオン界面活性剤は粒状消泡剤組成物中
に0.2〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%
配合される。配合量が0.2重量%より少ないと低温溶
解性向上効果が得られず、15重量%をこえると消泡効
果の持続性が低下してしまうことがある。
【0040】(実施形態例3)実施形態例3は、油ゲル
化剤と、シリコーン消泡剤と、D.E.の値が7〜25で
ある澱粉分解物を還元した還元澱粉分解物を含む粒状消
泡剤組成物である。前記還元澱粉分解物を含有する以外
は、実施形態例1と同様にすることができる。粒状消泡
剤組成物中で、前記還元澱粉分解物は担体物質として働
き、シリコーン消泡剤の一部がこれらに担持され、保持
される。すなわち、好ましい担体物質として還元澱粉分
解物を選択したものである。
【0041】このように、油ゲル化剤と、シリコーン消
泡剤の他に、還元澱粉分解物を含有する粒状消泡剤組成
物とすることによって、粒状消泡剤組成物の長期保存安
定性がさらに向上し、長期保存後にも、水に投入してか
らの消泡効果がさらに長続きする粒状消泡剤組成物が得
られる。
【0042】また、この粒状消泡剤組成物は、化工澱粉
に替えて還元澱粉分解物を用いる以外は実施形態例2と
同様にして製造することができる。
【0043】還元澱粉分解物において、原料の澱粉その
ものは、馬鈴薯、米、とうもろこし、小麦などからの由
来のものを使用することができる。そして、これを一般
的に知られている方法によって加水分解してできた澱粉
分解物を水素によって還元したものを還元澱粉分解物と
して使用する。
【0044】また、澱粉を分解する際の分解程度につい
ては、指標としてD.E.値によって示される。このとき
D.E.の値が7〜25の範囲であることが必要となる。
7未満であると粒状消泡剤組成物の水に対する溶解性が
低下し、水投入時初期の消泡効果が発現しにくいことが
ある。25をこえるとシリコーン消泡剤の担体物質とし
ての安定性が低く、また粒状消泡剤組成物の流動性が低
下するため好ましくない。また澱粉分解物を還元する際
の還元率については20%以上、好ましくは30%以上
であれば十分な効果が得られる。実質的には30〜10
0%とされる。還元率が20%未満であると粒状消泡剤
組成物中において変色が発生することがある。
【0045】還元澱粉分解物は粒状消泡剤組成物中に2
0〜80重量%、好ましくは25〜75重量%配合され
る。配合量が20重量%未満であると還元澱粉分解物を
用いる効果が小さく、80重量%をこえると粒状消泡剤
組成物の粉体物性が低下し、また、水中にシリコーン消
泡剤が放出されにくくなり、消泡効果がやや低下する場
合がある。
【0046】本発明の実施の態様をまとめると以下のよ
うになる。 (1) シリコーン消泡剤に含まれるシリコーンは、前記
一般式Iで表されるポリオルガノシロキサンが好適であ
り、シリコーン消泡剤としては、シリコーンの他に疎水
性のシリカ、アルミナ、TiO2などのフィラー粒子を
含むコンパウンドタイプが好適である。したがって、シ
リコーンとしてポリオルガノシロキサンを含むコンパウ
ンドタイプのシリコーン消泡剤がもっとも好ましい。 (2) シリコーン消泡剤の粒状消泡剤組成物全量に対す
る配合量は3〜40重量%、好ましくは5〜35重量%
とされる。 (3) 油ゲル化剤は、シリコーン消泡剤/油ゲル化剤の
重量比が100/1〜2/1の範囲、好ましくは80/
1〜3/1、より好ましくは60/1〜3/1の範囲で
配合される。
【0047】(4) 粒状消泡剤組成物に配合される有機
バインダー物質としては、平均分子量が400〜300
00のポリエチレングリコールが好ましく、より好まし
くは平均分子量が1000〜20000のものであり、
最も好ましいのは平均分子量が4000〜20000の
ポリエチレングリコールである。有機バインダー物質は
粒状消泡剤組成物中に10〜80重量%、好ましくは1
5〜70重量%配合される。また、有機バインダー物質
としては、40℃以上、好ましくは40〜100℃、よ
り好ましくは45〜80℃の融点を有し、水溶性である
ものを主に含むことが好ましい。 (5) 有機バインダー物質として融点が40℃以上の有
機バインダー物質と融点が35℃以下の有機バインダー
物質とを併用すると、粒状消泡剤組成物の低温溶解性
と、保存安定性をさらに向上させることができる。この
とき、融点が40℃以上の有機バインダー物質と融点が
35℃以下の有機バインダー物質の併用割合については
(40℃以上)/(35℃以下)の重量比が99/1〜
70/30、好ましくは95/5〜80/20になるよ
うに配合するのが好ましい。またこの場合、粒状消泡剤
組成物中に有機バインダー物質は10〜80重量%、好
ましくは15〜70重量%配合する。
【0048】(6) 粒状消泡剤組成物を配合した粒状洗
剤組成物とする場合には、粒状消泡剤組成物の配合量
は、粒状洗剤組成物全量に対して0.1〜15重量%、
好ましくは0.2〜10重量%とされる。 (7) 粒状洗剤組成物に配合される界面活性剤として
は、粒状消泡剤組成物の作用が効果的に発揮されるの
で、陰イオン界面活性剤を用いることが好ましい。陰イ
オン界面活性剤としては特に粒状消泡剤組成物による高
い消泡効果が得られるα−スルホ脂肪酸エステル塩が好
適である。
【0049】(8) 油ゲル化剤と、シリコーン消泡剤
と、D.E.の値が7〜25である化工澱粉および/また
は非イオン界面活性剤を含有する粒状消泡剤組成物とす
ると、低温溶解性がさらに向上する。化工澱粉は粒状消
泡剤組成物中に20〜80重量%、好ましくは25〜7
5重量%配合される。化工澱粉としては澱粉分解物が好
ましい。非イオン界面活性剤は粒状消泡剤組成物中に
0.2〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%配
合される。非イオン界面活性剤としては、特に、EO付
加型アルキル(またはアルケニル)エーテル、EO−P
O付加型アルキル(またはアルケニル)エーテル、脂肪
酸メチルエステルにEOおよび/またはPO付加したエ
ステル型非イオン界面活性剤が好適に用いられる。
【0050】(9) 油ゲル化剤と、シリコーン消泡剤
と、D.E.の値が7〜25である澱粉分解物を還元した
還元澱粉分解物を含む粒状消泡剤組成物とすると粒状消
泡剤組成物の長期保存安定性がさらに向上し、長期保存
後にも、水に投入してからの消泡効果がさらに長続きす
るものが得られる。澱粉を分解する際の分解程度につい
てはD.E.の値が7〜25の範囲であることが必要とな
る。また澱粉分解物を還元する際の還元率は20%以
上、好ましくは30%以上であれば十分な効果が得られ
る。還元澱粉分解物は粒状消泡剤組成物中に20〜80
重量%、好ましくは25〜75重量%配合される。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。 <<実験例1:実施形態例1に係る実験例>>
【0052】<粒状消泡剤組成物の調製>表1に示した
各成分をKRCニーダー(栗本鐵工所(株)製)に加
え、65℃の温度条件下で捏和し、その後押出成形機
(不二パウダル(株)製)を用い、約10mmφ×20
mmの円柱状ペレットとした。油ゲル化剤である12−
ヒドロキシステアリン酸は、他の成分とともに一度に混
合するか、シリコーン消泡剤とともに均一混合した後、
他の成分と混合した。12−ヒドロキシステアリン酸の
融点は80℃であり、有機バインダー物質であるPEG#60
00(平均分子量6000のポリエチレングリコール)の
融点は62℃であった。ついでこの円柱状ペレットを目
開き2mmのスクリーンを取り付けたスピードミル(岡
田精工(株)製)を用いて破砕造粒し、さらに24〜3
2メッシュとなるようにふるい、平均粒径600μmの
粒状消泡剤組成物を得た。
【0053】<他の洗剤成分からなる高嵩密度粒子の調
製>表2に示した組成の他の洗剤成分からなる高嵩密度
粒子を、以下の方法で調製した。まずα−スルホ脂肪酸
メチルエステルナトリウム、石鹸をはじめとしたアニオ
ン界面活性剤、ゼオライト、アルカリビルダー、蛍光剤
などを配合した水分約50%のスラリーを約70℃で調
製し、向流式噴霧乾燥塔を用いて熱風温度250℃で噴
霧乾燥した。得られた乾燥粉体に非イオン界面活性剤、
水を加えてニーダーで圧密捏和した後、スピードミルに
よって破砕造粒を行って平均粒径550μm高嵩密度粒
子を得た。
【0054】<粒状洗剤組成物の調製>前記他の洗剤成
分からなる高嵩密度粒子100重量部に対し、表1に示
した試料番号1〜10、13、14の粒状消泡剤組成物
1.5重量部を、それぞれ粉体混合して粒状洗剤組成物
とした(粒状洗剤組成物全量に対して粒状消泡剤組成物
は1.48重量%)。また、この高嵩密度粒子100重
量部に対し、それぞれ、試料番号10の粒状消泡剤組成
物を0.1重量部、試料番号9の粒状消泡剤組成物を1
7.5重量部粉体混合した粒状洗剤組成物とした(試料
番号11、12:粒状洗剤組成物全量に対して粒状消泡
剤組成物はそれぞれ0.1重量%、14.9重量%)。
【0055】<すすぎ性評価>調整した直後の粒状洗剤
組成物25gを25℃の水道水30Lを張った2槽式洗
濯機に加えて1分間撹拌した。ついで綿シャツ1Kgを
加えて10分間撹拌洗浄し、洗浄後綿シャツを1分間脱
水し、新たに30Lの水道水を張った洗濯槽中にいれて
3分間ためすすぎした。再び綿シャツを1分間脱水して
同条件でもう1度ためすすぎをした。すすぎ終了から3
0秒後の泡の残留量を以下の基準で判断した。また、撹
拌洗浄の際に、洗浄時の泡高を時間毎に測定し、消泡効
果の速攻性と持続性を評価した。結果を表1に合わせて
示す。 (すすぎ評価基準) Aランク:液面はほぼ完全に透明で泡もほとんど残って
いない Bランク:液面は透明な部分が多いが、1mm程度の泡
がやや残っている Cランク:液面の6割以上が1mm程度の泡でおおわれ
ている Dランク:液面はほぼ全体に1mm程度の泡で覆われて
いるほか数mmの大きな泡も残留している。
【0056】<保存安定性試験>粒状洗剤組成物を35
℃、60日間貯蔵したものについて上述のすすぎ性評価
を行った。結果を表1にあわせて示す。表1より、本発
明に係る試料番号〜においては、調整直後のすすぎ性の
評価が高く、また、保存安定性が良好であることが確認
された。
【0057】<<実験例2:実施形態例2に係る実験例
>>表3、4に示した組成の粒状消泡剤組成物を、実験
例1と同様にして製造した。このとき12−ヒドロキシ
ステアリン酸は、シリコーン消泡剤とともに12−ヒド
ロキシステアリン酸のゲル化温度以上で均一混合した
後、他の成分と混合した。このようにして製造した粒状
消泡剤組成物を用い、以下のようにして低温溶解性を評
価した。また、実験例1と同様にして粒状洗剤組成物を
調製し、すすぎ性評価と、保存安定性試験を行った。結
果を表3、4にあわせて示す。ただし、表3に示した試
料については、泡高の測定は行っていない。また、粒状
洗剤組成物の調製にあたって、粒状消泡剤組成物の配合
量は、他の洗剤成分からなる高嵩密度粒子100重量部
に対して1.5重量部である(粒状洗剤組成物全量に対
して粒状消泡剤組成物は1.48重量%)。
【0058】<溶解性試験>500mlビーカーに10℃
の水道水を入れ、表3に示した試料(粒状消泡剤組成
物)5gを投入し、5分間撹拌した。次に、溶け残りの
消泡剤粒子をナイロン布上に取り出し、105℃で2時
間乾燥し、以下の式で表される溶解残さを算出し、以下
の基準で評価した。表4に示した試料(粒状消泡剤組成
物)に関しては、5℃の水に投入し、10分間撹拌した
以外は上述と同様にして試験を行い、評価した。 (溶解残渣の式) 溶解残渣(%)=((溶解残分の105℃2時間乾燥品g)/5
g)×100 (溶解性評価基準) ◎:0%≦溶解残渣<1% ○:1%≦溶解残渣<5% △:5%≦溶解残渣<10% ×:10%≦溶解残渣
【0059】表3、4より、油ゲル化剤と、シリコーン
消泡剤と、D.E.の値が9または18のデキストリンま
たは非イオン界面活性剤を含有する粒状消泡剤組成物
は、低温の水にも速やかに溶解することがわかった。ま
た、すすぎ性の評価も高く、保存安定性にも優れている
ことが確認された。
【0060】<<実験例3:実施形態例3に係る実験例
>>表5に示した組成の粒状消泡剤組成物を、実験例1
と同様にして製造した。このとき、12−ヒドロキシス
テアリン酸は、シリコーン消泡剤とともに12−ヒドロ
キシステアリン酸のゲル化温度以上で均一混合した後、
他の成分と混合した。この粒状消泡剤組成物を用い、実
験例1と同様にして粒状洗剤組成物を調製し、すすぎ性
評価と、保存安定性試験を行った。すすぎ性評価におい
ては、撹拌洗浄の際、洗浄時の泡高を時間ごとに測定
し、消泡効果の持続性を評価した。結果を表5にあわせ
て示す。また、粒状洗剤組成物の調製にあたって、粒状
消泡剤組成物の配合量は、他の洗剤成分からなる高嵩密
度粒子100重量部に対して1.5重量部である(粒状
洗剤組成物全量に対して粒状消泡剤組成物は1.48重
量%)。また、以下のようにして渇変性を評価した。
【0061】<渇変性の評価>粒状消泡剤組成物の配合
量を他の洗剤成分からなる高嵩密度粒子100重量部に
対して10重量部として粒状洗剤組成物を調製し、35
℃、60日間貯蔵した後の粒状洗剤組成物粒子の変色度
合いを目視で判断した。
【0062】表5より、油ゲル化剤と、シリコーン消泡
剤と、D.E.の値が17である澱粉分解物を還元した還
元澱粉分解物を含む粒状消泡剤組成物は、長期保存安定
性がさらに向上し、長期保存後にも、水に投入してから
の消泡効果が長続きすることがわかった。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】
【表4】
【0067】
【表5】
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明の粒状消泡剤
組成物は、シリコーン消泡剤と、油ゲル化剤を含み、本
発明の粒状洗剤組成物はこの粒状消泡剤組成物を含むも
のであるので以下のような効果が得られる。油ゲル化剤
は、シリコーン(シリコーン消泡剤)との親和性が良好
で、シリコーン消泡剤は油ゲル化剤に安定して保持され
るため、長期保存安定性が向上する。また、この粒状消
泡剤組成物の粒子は比較的流動性が良好なので、この粒
状消泡剤組成物を他の洗剤成分に配合(粉体混合)して
粒状洗剤組成物とする際の操作性がよい。また、水中に
おける分散性も良好である。また、水道水程度の温度条
件下において洗濯を行った場合にも粒状消泡剤組成物か
ら水中にシリコーン消泡剤が放出され、速やかな消泡効
果が得られる。したがって、プログラムされた時間内に
十分に消泡効果が得られるので、洗濯における洗濯効率
と経済性の両方を満足することができる。
【0069】さらに、油ゲル化剤と、シリコーン消泡剤
と、D.E.の値が7〜25である化工澱粉および/また
は非イオン界面活性剤を含有する粒状消泡剤組成物とす
ると、低温溶解性がさらに向上する。また、油ゲル化剤
と、シリコーン消泡剤と、D.E.の値が7〜25である
澱粉分解物を還元した還元澱粉分解物を含む粒状消泡剤
組成物とすると粒状消泡剤組成物の長期保存安定性がさ
らに向上し、長期保存後にも、水に投入してからの消泡
効果がさらに長続きするものが得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーン消泡剤と、油ゲル化剤を含有
    することを特徴とする粒状消泡剤組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の粒状消泡剤組成物を含有
    することを特徴とする粒状洗剤組成物。
JP33877696A 1996-12-18 1996-12-18 粒状消泡剤組成物および粒状洗剤組成物 Withdrawn JPH10176195A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009149778A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Lion Corp 漂白活性化成分の造粒物およびそれを含有する洗浄剤組成物、ならびに漂白活性化成分の造粒物の製造方法
JP2010511499A (ja) * 2006-12-04 2010-04-15 ベーイプシロンカー ヘミー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフトゥング 水性媒体のための消泡剤

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