JPH10175318A - 濃淡インクを用いた印刷装置、これに用いるカートリッジ、画像記録方法および記録媒体 - Google Patents

濃淡インクを用いた印刷装置、これに用いるカートリッジ、画像記録方法および記録媒体

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JPH10175318A
JPH10175318A JP9187511A JP18751197A JPH10175318A JP H10175318 A JPH10175318 A JP H10175318A JP 9187511 A JP9187511 A JP 9187511A JP 18751197 A JP18751197 A JP 18751197A JP H10175318 A JPH10175318 A JP H10175318A
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JP9187511A
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English (en)
Inventor
Kazumitsu Shimada
和充 嶋田
Shigeaki Sumiya
繁明 角谷
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濃淡インクを用いて印刷を行なうプリンタ
で、濃度の高いインクと低いインクとを混在させ、印刷
の品位を高める。 【解決手段】 入力した階調データから濃度の高いイン
クの記録率のテーブルを参照して濃ドットを形成するか
否かを判断し、形成すると判断した場合には、そのイン
クのヘッドのピエゾ素子PEを駆動して濃ドットを形成
する。他方、濃ドットを形成しない場合には、濃度の低
いインクによりドットを形成するか否かを判断し、平均
的な記録率が所定の値となるように淡ドットのオン・オ
フを決定する。このとき、参照するテーブルでは、淡ド
ットの記録率が最大値となる階調データ以下の領域で濃
ドットの形成を開始しているので、淡ドットによる記録
から濃ドットによる記録へのつなぎ目における混色が極
めてスムースであり、印刷の品質を極めて高くすること
ができる。なお、シアンインクと記録位置に対応する位
置のマゼンタの濃度に応じて、淡ドットの記録率を可変
しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濃淡インクを用い
た印刷の技術に関し、詳しくは画像を表わす階調信号に
基づいて濃淡2種類以上のインクの各ドットの分布を制
御して多階調の画像を印刷する印刷装置,これに用いる
カートリッジ,画像記録方法ならびにこの方法を実現す
るコンピュータプログラム製品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリ
ンタが広く普及し、コンピュータ等が処理した画像を多
色多階調で印刷するのに広く用いられている。シアン、
マゼンタ、イエロー(CMY)の三色のインクにより多
色の画像を印刷する場合、こうしたプリンタでは、一度
に吐出するインクにより用紙上に形成されるドットの大
きさは一定であり、印刷される画像の階調は、ドットの
密度(単位面積当たりの記録密度)により表現される。
所定長さ当たりに形成できるドットの密度は、年々高ま
っているが、プリンタの場合には、300dpiないし
720dpi程度に留まっており、銀塩写真の表現力と
の間では未だ隔たりは大きい。銀円フィルムにおける解
像度は、数千dpiと言われている。
【0003】ドットがあるかないか(ドットのオン・オ
フとも呼ぶ)により画像を表現するプリンタでは、画像
濃度の低い領域、即ち印刷されるドット密度の低い領域
では、ドットがまばらに形成され、いわゆる粒状化が起
きることから、ドットが目に付いてしまう。そこで、印
刷品位の更なる向上を目的とし、濃淡インクを用いた印
刷装置および印刷方法が提案されている。これは、同一
色について濃度の高いインクと低いインクを用意し、両
インクの吐出を制御することにより、階調表現に優れた
印刷を実現しようとするものである。例えば、特開昭6
1−108254号公報には、同一色について濃淡2種
類のドットを形成するヘッドを備え、入力された画像の
濃度情報に応じて、所定のドットマトリックス内に形成
する濃淡ドットの数およびその重なりを制御すること
で、多階調の画像を記録する記録方法およびその装置が
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
濃淡インクを用いた印刷装置では、濃度の高いインクと
低いインクとを、元の画像の階調信号に対してどのよう
に対応させるかという点については、特に配慮されてお
らず、画像の階調信号に対して単純に濃度の低いインク
から順に割り当てているに過ぎなかった(例えば、特開
平2−215541号公報、第9図)。
【0005】本発明の一つの目的は、同一色について濃
淡2種類以上のインクを吐出可能な印刷装置において、
濃度の高いインクと低いインクとを、元の画像の階調信
号に対して適切に対応させ、記録される画像の品位を向
上することを目的とする。特に、原画像における低濃度
領域の表現あるいは低濃度領域から高濃度領域に移行す
る領域での表現を、改善することを目的の一つとする。
更に、本発明はこうした印刷装置に適したカートリッジ
を提案することを、他の目的の一つとする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】か
かる目的の少なくとも一つを達成するため、本願発明の
第1の印刷装置では、入力手段により印刷しようとする
画像の階調信号を入力し、この階調信号に基づいて、ド
ット生成手段が、濃淡2種類以上のインクのドットの記
録密度を求める。かかるドットの記録密度を求める際、
ドット生成手段は、低濃度のインクによるドットの記録
密度が最大値になる階調信号よりも低い階調信号で、高
濃度のインクによるドットが出現する特性に基づいて、
処理を行なう。この結果、低い濃度の側のインクのドッ
トの記録密度が最大値となる以前から濃度が高い側のイ
ンクのドットが混在し始め、よりスムースな階調表現が
実現される。
【0007】また、本発明の第2の印刷装置は、印刷し
ようとする画像の階調信号を入力手段により入力し、こ
の階調信号に基づいて、ドット生成手段が、濃淡2種類
以上のインクのドットの記録密度を求める。かかるドッ
トの記録密度を求める際、この印刷装置では、ドット生
成手段が、低濃度のインクによるドットの記録密度が最
大値になる階調信号よりも高い階調信号では、低濃度の
インクによるドットの記録密度が急峻に低減する特性に
基づいて、処理を行なう。この結果、低い濃度の側のイ
ンクのドットの記録密度が最大値を越えて、濃度が高い
側のインクのドットが混在し始めると低い濃度の側のイ
ンクのドットの記録密度は急激に低下し、よりスムース
な階調表現が実現される。
【0008】こうした濃淡インクを用いた印刷装置で
は、前記ドット生成手段は、前記入力した階調信号から
前記濃淡2種類以上のインクの各ドットの記録密度を与
えるテーブルを有することも、演算を容易にする上で好
適である。
【0009】また、濃淡インクが2種類のインクからな
る場合、低濃度インクの染料濃度を、高濃度インクの染
料濃度の略1/4とすると、実際に印刷されたものの階
調の変化が最もスムースに感じられる。
【0010】こうした印刷装置のヘッドとして、色相の
異なる複数のインクについて、濃淡2種類以上のインク
を吐出可能なヘッドを設けるものとし、前記ドット生成
手段を、色相の異なる少なくとも2種類のインクの各々
について、前記各ドットの記録密度を求める処理を行な
う各色ドット生成手段を備えることも望ましい。この場
合には、複数の色相のインクについて、適正な濃淡イン
クのドットを生成することができる。こうした色相の異
なる複数のインクとしては、シアンおよびマゼンタのイ
ンクが含まれる。この場合、各色ドット生成手段は、シ
アンおよびマゼンタについて前記処理を行なう手段とす
ることができる。
【0011】更に、各色ドット生成手段としては、対応
する画素に吐出される他の色相のインクのデータに関連
付けて、前記ドットの記録密度を決定する構成とするこ
とができる。この場合には、単色の場合と比べて、淡イ
ンクのドットの記録密度を可変することができ、カラー
印刷の場合に、より適正なドットの形成を行なうことが
できる。特に、各色ドット生成手段が、対応する画素に
吐出される他の色相インクの濃度が高いほど、前記低濃
度インクによるドットの記録密度を低く補正するものと
すれば、複数色のインクが吐出される箇所では、濃度の
低いインクの吐出量を低減し、全体として単位面積当た
りのインク量を低減することができる。この結果、用紙
における単位面積当たりの吐出可能なインク量の制限
(インクデューティ)に対して余裕を持って印刷を行な
うことができる。
【0012】インクの吐出方式については、様々な構成
が採用可能であり、インク通路に設けられた電歪素子へ
の電圧の印加によりインクに付与される圧力によってイ
ンク粒子を吐出する機構を備えた構成や、インク通路に
設けられた発熱体への通電により発生する気泡により該
インク通路のインクに付与される圧力によってインク粒
子を吐出する機構を備えた構成などを、採用することが
できる。これらの構成に拠れば、インク粒子を微細に
し、かつそのインク量を適切に制御することが容易であ
り、更に多数の吐出ノズルをヘッド上に用意することも
容易である。多数のノズルを設ける場合には、インク粒
子の吐出用ノズルは、各色および各濃度のインク毎に、
印刷される用紙の搬送方向に沿って複数個配列すること
ができる。複数個のノズルを用意することにより、印刷
速度の向上に資することができる。
【0013】本発明の第3の印刷装置は、色相の異なる
複数のインクが吐出可能であり、該複数のインクのうち
の少なくとも一つについては、濃淡2種類以上のインク
を吐出可能なヘッドを備えており、印刷すべき画像の階
調信号を入力すると、該入力した階調信号に基づいて、
前記色相の異なる複数のインクの各ドットの記録密度を
求めると共に、前記濃淡2種類以上のインクのうちの淡
インクについては、対応する画素に吐出される他の色相
のインクの濃度に関連付けて、ドットの密度を決定す
る。したがって、低濃度インクの記録率については、他
の色相のインクの濃度にも関連付けられることになる。
【0014】こうした低濃度インクの記録率と他の色相
のインクの濃度との関連付けとしては、対応する画素に
吐出される他の色相インクの濃度が高いほど、前記低濃
度インクによるドットの記録密度を低くする関係を考え
ることができる。この場合には、見た目の画質に影響の
少ない範囲で低濃度インクの記録率を低減でき、インク
デューティの制限を緩和することができる。
【0015】また、原画像の持つ色相のデータから色相
の異なる複数のインクについての濃淡ドットの記録率を
直接求めるルックアップテーブルを持つことも、記録率
を求める処理を高速化する点で有効である。
【0016】上述した印刷装置に用いられるインクカー
トリッジの発明は、濃度の異なる濃淡2種以上のカラー
インクを、黒色インクとは別体の容器に収納してなるこ
とを特徴とする。このインクカートリッジは、黒色のイ
ンクとは別の容器に収納されていることから、その交換
の時期が、通常の文字を中心とした印刷に用いられる黒
色インクの消尽とその交換時期に影響されることがな
い。
【0017】こうしたインクカートリッジでは、色相を
同じくし濃度の異なる濃淡2種以上のインクを、互いに
隣接する位置に配設することができ、具体的には、濃度
の異なる濃淡2種以上のインクが、一端から順に、シア
ンインク、該シアンインクより染料濃度の低いインク、
マゼンタインク、該マゼンタインクより染料濃度の低い
インク、イエロインクの順に配設することが可能であ
る。
【0018】更に、本発明の第1の画像記録方法は濃度
の異なる濃淡2種類以上のインクをそれぞれ吐出可能な
ヘッドを備え、記録しようとする画像の階調信号に基づ
いて該濃淡2種類以上のインクのドットの分布を制御し
て多階調の画像を記録する方法であって、低濃度のイン
クによるドットの記録密度が最大値になる階調信号より
も低い階調信号の範囲から、高濃度のインクによるドッ
トが出現する特性を記憶し、印刷すべき画像の階調信号
を入力し、前記記憶した特性に従って、前記入力した階
調信号から、前記濃淡2種類以上のインクのドットの有
無を各々決定し、該決定されたドットの有無に従って前
記ヘッドからのインクの吐出を制御し、該濃淡2種類以
上のインクのドットの有無による階調表現を行なうこと
を要旨としている。
【0019】また、本発明の第2の画像記録方法は、濃
度の異なる濃淡2種類以上のインクをそれぞれ吐出可能
なヘッドを備え、記録しようとする画像の階調信号に基
づいて該濃淡2種類以上のインクのドットの分布を制御
して多階調の画像を記録する方法であって、低濃度のイ
ンクによるドットの記録密度が最大値になる階調信号よ
りも高い階調信号では、低濃度のインクによるドットの
記録密度が急峻に低減する特性を記憶し、印刷すべき画
像の階調信号を入力し、前記記憶した特性に従って、前
記入力した階調信号から、前記濃淡2種類以上のインク
の各ドットの有無を決定し、該決定されたドットの有無
に従って前記ヘッドからのインクの吐出を制御して、該
濃淡2種類以上のインクのドットの有無により階調表現
を行なうことを要旨としている。
【0020】また、本発明の第3の画像記録方法は、異
なる色相のインクにより形成されるドットの分布密度を
制御して画像の記録を行なう画像記録方法であって、色
相の異なる複数のインクが吐出可能であり、該複数のイ
ンクのうちの少なくとも一つについては、濃淡2種類以
上のインクを吐出可能なヘッドを用い、印刷すべき画像
の階調信号を入力し、該入力した階調信号に基づいて、
前記色相の異なる複数のインクの各ドットの記録密度を
求めると共に、前記濃淡2種類以上のインクのうちの淡
インクについては、対応する画素に吐出される他の色相
のインクの濃度に関連付けて、ドットの密度を決定し、
前記ヘッドからのインクの吐出を制御して、前記色相の
異なる複数のインク及び前記濃淡2種類以上のインクの
ドットを被記録物上に記録することを要旨としている。
【0021】本発明の第1の記録媒体は、濃度の異なる
濃淡2種類以上のインクをそれぞれ吐出可能なヘッドを
駆動し、印刷しようとする画像の階調信号に基づいて該
濃淡2種類以上のインクのドットの分布を制御して多階
調の画像を形成するためのプログラムの少なくとも一部
をコンピュータにより読み取り可能に記録した記録媒体
であって、低濃度のインクによるドットの記録密度が最
大値になる階調信号よりも低い階調信号の範囲から、高
濃度のインクによるドットが出現する特性を記憶したテ
ーブルと、印刷すべき画像の階調信号を入力する第1の
プログラムと、前記記憶した特性に従って、前記入力し
た階調信号から、前記濃淡2種類以上のインクのドット
の有無を各々決定する第2のプログラムとを記録したこ
とを要旨としている。
【0022】また、本発明の第2の記録媒体は、濃度の
異なる濃淡2種類以上のインクをそれぞれ吐出可能なヘ
ッドを駆動し、印刷しようとする画像の階調信号に基づ
いて該濃淡2種類以上のインクのドットの分布を制御し
て多階調の画像を形成するためのプログラムの少なくと
も一部をコンピュータにより読み取り可能に記録した記
録媒体であって、低濃度のインクによるドットの記録密
度が最大値になる階調信号よりも高い階調信号では、低
濃度のインクによるドットの記録密度が急峻に低減する
特性を記憶したテーブルと、印刷すべき画像の階調信号
を入力する第1のプログラムと、前記記憶した特性に従
って、前記入力した階調信号から、前記濃淡2種類以上
のインクのドットの有無を各々決定する第2のプログラ
ムとを記録したことを要旨としている。
【0023】更に、本発明の第3の記録媒体は、色相の
異なる複数のインクが吐出可能であり、該複数のインク
のうちの少なくとも一つについては、濃淡2種類以上の
インクを吐出可能なヘッドを駆動し、該異なる色相のイ
ンクにより形成されるドットの分布密度を制御して画像
の記録を行なうプログラムの少なくとも一部をコンピュ
ータにより読み取り可能に記録した記録媒体であって、
印刷すべき画像の階調信号を入力する第1のプログラム
と、該入力した階調信号に基づいて、前記色相の異なる
複数のインクの各ドットの記録密度を求めると共に、前
記濃淡2種類以上のインクのうちの淡インクについて
は、対応する画素に吐出される他の色相のインクの濃度
に関連付けて、ドットの密度を決定する第2のプログラ
ムとを記録したことを要旨としている。
【0024】なお、これらの記録媒体としては、RO
M、RAM、フレキシブルディスク、CD−ROM、メ
モリカード、その他の光磁気ディスクなど、様々な媒体
を考えることができる。もとより、バーコード等が記録
された紙や所定のコード体系に従ってパンチ孔等があけ
られたカードなども含まれる。また、上述した記録媒体
には、ドットの有無やドット密度を求めるプログラムが
記録されているが、決定されたドットの有無や求められ
たドット密度にしたがってヘッドにおけるインク吐出等
の制御を行なうプログラムが、プリンタやコンピュータ
にファームウェアの形で予め用意される場合には、記録
媒体に用意するプログラムは、ドットの有無やドット密
度を求めるまでで足りるからである。これらのファーム
ウェアが用意されていない場合あるいは独自にこれらの
処理に相当するプログラムを用意する場合等には、決定
されたドットの有無やドット密度に従って、ヘッドから
のインクの吐出を制御する信号を出力する第3のプログ
ラムを、記録媒体に併せて記録するものとしても良い。
なお、これらの第1ないし第3のプログラムは、単一の
記録媒体に記録しておく必要はなく、分離されたいくつ
かの媒体に分けて記録しても差し支えない。もとより、
所定の暗号化や圧縮を行なって記録することも差し支え
ない。
【0025】
【発明の他の態様】この発明は、以下のような他の態様
も含んでいる。その一つは、印刷装置の入力手段および
ドット生成手段を印刷装置の筐体内部ではなく、印刷し
ようとする画像を出力する装置の側に置く構成である。
ドット生成手段は、ディスクリートな回路によっても実
現可能であるが、CPUを中心とした算術論理演算回路
におけるソフトウェアによっても実現可能である。後者
の場合には、印刷しようとする画像を出力する側、例え
ばコンピュータ側にドットの生成に関する処理まで行な
わせ、印刷装置の筐体内には、生成されたドットを、ヘ
ッドからのインクの吐出を制御して、用紙上などに形成
する機構のみを収納する形態も考えることができる。も
とより、ドット生成手段の機能を、いくつかに分け、そ
の一部を、印刷装置の筐体内で実現し、残りを、画像を
出力する側で実現すると言った構成も可能である。
【0026】また他の形態として、上記の画像記録方法
を実現するプログラムや上記の記録媒体に記録されたプ
ログラムを通信回線を介して供給する供給装置としての
形態を考えることができる。こうした形態では、プログ
ラムをネットワーク上のサーバなどに置き、通信回線を
介して、必要なプログラムをコンピュータにダウンロー
ドし、これを実行することで、上記の画像記録方法を実
現することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づき説明する。図1に示すように、本発明の一実
施例である印刷装置10は、コンピュータ90とこれに
接続されたプリンタ20とから構成されている。コンピ
ュータ90には、更にスキャナ12が接続されており、
このコンピュータ90に所定のプログラムがロードされ
実行されることにより、全体として画像読み取り機能を
有する印刷装置10として機能する。図示するように、
このコンピュータ90は、プログラムに従って画像処理
に関わる動作を制御するための各種演算処理を実行する
CPU81を中心に、バス80により相互に接続された
次の各部を備える。ROM82は、CPU81で各種演
算処理を実行するのに必要なプログラムやデータを予め
格納しており、RAM83は、同じくCPU81で各種
演算処理を実行するのに必要な各種プログラムやデータ
が一時的に読み書きされるメモリである。入力インター
フェイス84は、スキャナ12やキーボード14からの
信号の入力を司り、出力インタフェース85は、プリン
タ20へのデータの出力を司る。CRTC86は、カラ
ー表示可能なCRT21への信号出力を制御し、ディス
クコントローラ(DDC)87は、ハードディスク16
やフレキシブルドライブ15あるいは図示しないCD−
ROMドライブとの間のデータの授受を制御する。ハー
ドディスク16には、RAM83にロードされて実行さ
れる各種プログラムやデバイスドライバの形式で提供さ
れる各種プログラムなどが記憶されている。このほか、
バス80には、シリアル入出力インタフェース(SI
O)88が接続されている。このSIO88は、モデム
18に接続されており、モデム48を介して、公衆電話
回線PNTに接続されている。コンピュータ90は、こ
のSIO88およびモデム18を介して、外部のネット
ワークに接続されており、特定のサーバーSVに接続す
ることにより、画像処理に必要なプログラムをハードデ
ィスク76にダウンロードすることも可能である。ま
た、必要なプログラムをフレキシブルディスクFDやC
D−ROMによりロードし、コンピュータ90に実行さ
せることも可能である。
【0028】プリンタ20は、図2に示すように、紙送
りモータ22によって用紙Pを搬送する機構と、キャリ
ッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26
の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ30に搭載
された印字ヘッド28を駆動してインクの吐出およびド
ット形成を制御する機構と、これらの紙送りモータ2
2,キャリッジモータ24,印字ヘッド28および操作
パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とか
ら構成されている。
【0029】用紙Pを搬送する機構は、紙送りモータ2
2の回転をプラテン26のみならず、図示しない用紙搬
送ローラに伝達するギヤトレインを備える(図示省
略)。また、キャリッジ30を往復動させる機構は、プ
ラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動
可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24と
の間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、
キャリッジ30の原点位置を検出する位置検出センサ3
9等から構成されている。
【0030】制御回路40を中心としたプリンタ20の
構成を、図3にしたがって説明する。図示するように、
この制御回路40は、周知のCPU41,プログラムな
どを記憶したP−ROM43,RAM44,文字のドッ
トマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(C
G)45などを中心とする算術論理演算回路として構成
されており、この他、外部のモータ等とのインタフェー
スを専用に行なうI/F専用回路50、このI/F専用
回路50に接続されヘッド28を駆動するヘッド駆動回
路52、同じく紙送りモータ22およびキャリッジモー
タ24を駆動するモータ駆動回路54を備える。また、
I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を
内蔵しており、コネクタ56を介してコンピュータに接
続されて、コンピュータが出力する印刷用の信号を受け
取ることができる。コンピュータからの画像信号の出力
については後述する。
【0031】次にキャリッジ30の具体的な構成と、キ
ャリッジ30に搭載された印字ヘッド28によるインク
の吐出原理について説明する。図4に示すように、キャ
リッジ30は、略L字形状をしており、図示しない黒イ
ンク用カートリッジとカラーインク用カートリッジ70
とを搭載可能であって、両カートリッジを装着可能に仕
切る仕切板31を備える。キャリッジ30の下部の印字
ヘッド28には、図5に示すように、計6個のインク吐
出用ヘッド61ないし66が形成されており、キャリッ
ジ30の底部には、この各色用ヘッドにインクタンクか
らのインクを導く導入管71ないし76が立設されてい
る。キャリッジ30に黒インク用のカートリッジおよび
カラーインク用カートリッジ70を上方から装着する
と、各カートリッジに設けられた接続孔に導入管71な
いし76が挿入される。
【0032】インクが吐出される機構を簡単に説明す
る。図6に示すインク用カートリッジ70がキャリッジ
30に装着されると、毛細管現象を利用してインク用カ
ートリッジ内のインクが導入管71ないし76を介して
吸い出され、図7に示したように、キャリッジ30下部
に設けられた印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし6
6に導かれる。各色ヘッド61ないし66には、図5お
よび図7に示したように、各色毎ノズルnが一列に設け
られている。本実施例では各色毎のノズル数は、32個
である。各ノズルn毎に、ピエゾ素子PEが配置されて
いる。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印加に
より結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギ
の変換を行なう素子である。ピエゾ素子PEとノズルn
との構造を詳細に示したのが、図8(A)および(B)
である。図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルn
までインクを導くインク通路68に接する位置に設置さ
れている。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設け
られた電極間に所定時間幅の電圧を印加することによ
り、図8(B)に示すように、ピエゾ素子PEは、急速
に伸張し、インク通路68の一側壁を変形させる。この
結果、インク通路68の体積は、ピエゾ素子PEの伸張
に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子
Ipとなって、ノズルnの先端から高速に吐出される。
このインク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙P
に染み込むことにより、印刷が行なわれることになる。
【0033】印字ヘッド28における各色ヘッド61な
いし66の配列は、上述したピエゾ素子PEを配置する
関係上、図5に示したように、2つのヘッドを一組とし
て、3組に分けて配設されている。黒インク用カートリ
ッジに近接した側の端に黒インク用のヘッド61が配設
されており、その隣がシアン用のインクヘッド62であ
る。また、この組に隣接するのが、シアン用インクヘッ
ド62に供給されるシアンインクより濃度の低いインク
(以下、ライトシアンインクと呼ぶ)用のヘッド63と
マゼンタ用のインクヘッド64である。更にその隣の組
には、通常のマゼンタインクより濃度の低いインク(以
下、ライトマゼンタインクと呼ぶ)用のヘッド65と、
イエロ用のヘッド66とが配置されている。各インクの
組成および濃度については後述する。
【0034】以上説明したハードウェア構成を有する本
実施例のプリンタ20は、紙送りモータ22によりプラ
テン26その他のローラを回転して用紙Pを搬送しつ
つ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復
動させ、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし
66のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を
行ない、用紙P上に多色の画像を形成する。なお、プリ
ンタ20は、図9に示すように、コンピュータ90など
の画像形成装置からコネクタ56を介して受け取った信
号に基づいて、多色の画像を形成する。この例では、コ
ンピュータ90内部で動作しているアプリケーションプ
ログラムは、画像の処理を行ないつつビデオドライバ9
1を介してCRTディスプレイ93に画像を表示してい
る。このアプリケーションプログラム95が、印字命令
を発行すると、コンピュータ90のプリンタドライバ9
6が、画像情報をアプリケーションプログラムから受け
取り、これをプリンタ20が印字可能な信号に変換して
いる。図9に示した例では、プリンタドライバ96の内
部には、アプリケーションプログラム95が扱っている
画像情報をドット単位の色情報に変換するラスタライザ
97、ドット単位の色情報に変換された画像情報(階調
データ)に対して画像出力装置(ここではプリンタ2
0)の発色の特性に応じた色補正を行なう色補正モジュ
ール98、色補正された後の画像情報からドット単位で
のインクの有無によりある面積での濃度を表現するいわ
ゆるハーフトーンの画像情報を生成するハーフトーンモ
ジュール99が備えられている。これらの各モジュール
の動作は、周知のものなので、説明は原則として省略
し、ハーフトーンモジュール99の内容については、必
要に応じて説明する。
【0035】以上説明したように、本実施例のプリンタ
20は、その印字ヘッド28に、いわゆるCMYKの4
色のインク以外に、ライトシアンインクとライトマゼン
タインク用のヘッド63,65を備える。これらのイン
クは、図10にその成分を示すように、通常のシアンイ
ンクおよびマゼンタインクの染料濃度を低くしたもので
ある。図示するように、通常濃度のシアンインク(図1
0中C1で示す)は、染料であるダイレクトブルー19
9を3.6重量パーセント、ジエチレングリコール30
重量パーセント、サーフィノール465を1重量パーセ
ント、水65.4重量パーセントとしたものであるのに
対して、ライトシアンインク(図10中C2で示す)、
染料であるダイレクトブルー199を、シアンインクC
1の1/4である0.9重量パーセントとし、粘度調整
のためにジエチレングリコールを35重量パーセント、
水を63.1重量パーセントに変更したものである。ま
た、通常濃度のマゼンタインク(図10中M1で示す)
は、染料であるアシッドレッド289を2.8重量パー
セント、ジエチレングリコール20重量パーセント、サ
ーフィノール465を1重量パーセント、水76.2重
量パーセントとしたものであるのに対して、ライトマゼ
ンタインク(図10中M2で示す)は、染料であるアシ
ッドレッドを、マゼンタインクM1の1/4である0.
7重量パーセント、ジエチレングリコール25重量パー
セント、水73.3重量パーセントに変更したものであ
る。
【0036】なお、図10に示したように、イエロイン
クYと、ブラックインクKは、染料としてダイレクトイ
エロ86とフードブラック2とを用い、それぞれ1.8
重量パーセント、4.8重量パーセントとしたものであ
る。いずれのインクも、粘度がおよそ3[mPa・s]
程度に調整されている。粘度を同一に調整しているの
で、各色ヘッド毎のピエゾ素子PEの制御を同一にする
ことができる。
【0037】これらの各色インクの明度を測定したもの
を図11に示した。図11の横軸はプリンタの記録解像
度に対する記録率であり、ノズルnから吐出したインク
粒子Ipにより白色の用紙Pにドットを記録した割合を
示している。即ち、記録率100とは、用紙Pの全面が
インク粒子Ipにより覆われた状態を示している。本実
施例では、シアンインクC1に対してライトシアンイン
クC2は、染料の濃度が重量パーセントで約1/4とし
ており、このときの両インクの明度は、ライトシアンイ
ンクC2の記録率が100パーセントの場合の明度が、
シアンインクC1の記録率が約35パーセントの場合の
明度と等しくなっている。この関係は、マゼンタインク
M1,ライトマゼンタインクM2においても同様であ
る。濃度の異なるインクが同一明度となる記録率の割合
は、両インクを混在して印刷した場合の混色の美しさの
点から定めたものであるが、実用上は、20ないし50
パーセントの範囲に調整することが望ましい。この関係
を、両インクにおける染料の重量パーセントの割合で表
現すると、濃度の高いインク(シアンインクC1および
マゼンタインクM1)における染料の重量パーセントに
対して、濃度の低いインク(ライトシアンインクC2お
よびライトマゼンタインクM2)における染料の重量パ
ーセントの関係を、後者が前者の約1/5ないし1/3
程度に調整することとほぼ等価である。
【0038】次に、プリンタドライバ96のハーフトー
ンモジュール99内の処理に沿って、本実施例のプリン
タ20における濃淡インクを用いた印刷の様子について
説明する。図12は、ハーフトーンモジュール99の処
理の概要を示すフローチャートである。
【0039】図示するように、印刷の処理が開始される
と、一つの画像の左上隅を原点として各画素を順にスキ
ャンし、まず色補正モジュール98から、キャリッジ3
0のスキャン方向に沿った順に、一つの画素の色補正済
みの階調データDS(CMYK各8ビット)を入力する
(ステップS100)。
【0040】なお、以下では、シアンインクのみにより
印刷が行なわれるものとして説明するが、実際には多色
の印刷が行なわれることになり、マゼンタについては、
濃度の高いマゼンタインクM1と濃度の低いライトマゼ
ンタインクM2とにより、濃ドットおよび淡ドットが形
成される。またイエロについては、イエロインクYによ
りドットが形成され、黒色についてはブラックインクK
によりドットが形成されることになる。また、所定の領
域内に異なる色のインクによるドットが形成される場合
には、混色による色の再現性を良好なものとするために
必要な制御、例えば異なる色のドットを同位置箇所に印
刷しないものとする制御などが行なわれる。
【0041】次に、入力した階調データDSに基づき、
濃ドットのオン・オフを決定する処理を行なう(ステッ
プS120)。この濃ドットのオン・オフを決定する処
理の詳細を、図13の濃ドット形成判断処理ルーチンに
したがって説明する。この処理ルーチンでは、まず、階
調データDSに基づいて、図14に示したテーブルを参
照して、濃レベルデータDthを生成する処理を行なう
(ステップS122)。図14は、元の画像の階調デー
タに対して、淡インクと濃インクの記録率をどの程度に
するかを設定するテーブルを示す。階調データは、各色
について0〜255までの値をとるものしているから
(各色8ビット)、以下階調データの大きさを16/2
56等のように表現する。図14のテーブルは、得られ
る印刷物における濃インクと淡インクの平均的な割合を
示すものであり、ある階調データDSが与えられたとき
に実現すべき濃インクと淡インクの平均的な記録率を与
える。したがって、個々の画素の濃インクまたは淡イン
クによるドットのオン・オフを、一意に定めるものでは
ない。
【0042】入力した階調データDSに基づいて、図1
4のテーブルを参照することにより、予め定めた濃イン
クの記録率に対応した濃レベルデータDthを得る(図
14右側縦軸)。例えば、入力したシアンの階調データ
が50/256のベタの領域を印刷する場合には、濃イ
ンクであるシアンインクC1の記録率は0パーセントで
あり、濃レベルデータも値0となる。階調データが95
/256のベタの領域を印刷する場合には、濃インクで
あるシアンインクC1の記録率は7パーセントであり、
濃レベルデータDthは値18となる。更に、階調デー
タが191/256のベタ領域を印刷する場合にはシア
ンインクC1の記録率は75パーセントであって、濃レ
ベルデータは値191となる。なお、これらの場合の対
応するライトシアンインクC2の記録率は36パーセン
ト、58パーセント、0パーセントとなっており、淡レ
ベルデータDtnは、それぞれ92/255,148/
255,0/255となる。
【0043】更に、図14に示したライトシアンインク
C2の記録率とシアンインクC1の記録率と関係には、
次の特徴がある。 (1)入力される階調データが低い領域(実施例では0
/256から63/256)では、ライトシアンインク
C2のみが記録される。その記録率は、階調データの大
きさに応じて単調増加する。 (2)入力される階調データの増加に応じて大きな値と
なるライトシアンインクC2の記録率が最大値(実施例
では58パーセント)となるよりも以前から、階調デー
タの増加に応じて、濃度の高いインクであるシアンイン
クC1によるドットの形成が開始され、記録率が徐々に
増加する。実施例では、入力される階調データが63/
256を越えると、シアンインクC1によるドットが形
成されることになる。なお、ライトシアンインクC2に
よる記録率が最大となる階調データの値は、実施例では
95/256である。
【0044】(3)ライトシアンインクC2の記録率が
最大値となる値より階調データが大きくなると、ライト
シアンインクC2の記録率は急速に低減する。一方、シ
アンインクC1の記録率は、階調データの増大にほぼ比
例して増加する。実施例では、階調データが127/2
56を越えるとライトシアンインクC2の記録率は急減
し、階調データが191/256を越えると、その記録
率はほぼ0となる。 (4)ライトシアンインクC2の記録率がほぼ0となる
値より階調データが大きな領域では、シアンインクC1
の記録率は、階調データの増加に応じて最大値100パ
ーセントまで順次増加するが、それ以前の領域と比べる
と、階調データの増加に対する記録率の増加の割合は、
やや低くなっている。
【0045】本実施例では、図14に示したこの関係を
用いて濃レベルデータDthを得て、濃インクのオン・
オフを決定する以下の処理を行なっている。まず、こう
して得られた濃レベルデータDthが閾値Dref1より大
きいか否かの判断を行なう(図13、ステップS12
4)。この閾値Dref1は、着目した画素に濃インクによ
るドットを形成するか否かの判定値である。この例で
は、この閾値の設定に分散型ディザの閾値マトリックス
を採用し、特に64×64程度の大域的マトリックス
(ブルーノイズマトリックス)を利用し、組織的ディザ
法を適用した。従って、濃ドットのオンオフを定める閾
値Dref1は、着目する画素毎に異なった値となる。図1
5に、組織的ディザ法における閾値の考え方を示す。図
15では、マトリックスの大きさは図示の都合上4×4
としたが、実際には、64×64の大きさのマトリック
スを用い、その内部のいずれの16×16の領域をとっ
ても閾値(0〜255)の出現に偏りがないように閾値
を決めている。こうした大域的なマトリックスを用いる
と、疑似輪郭などの発生が抑制される。分散型ディザと
は、その閾値マトリックスにより決定されるドットの空
間周波数が高いものであり、ドットが領域内でバラバラ
に発生するタイプを言う。具体的には、Beyer型の
閾値マトリックスなどが知られている。分散型のディザ
を採用すると、濃ドットの発生がバラバラに行なわれる
ので、濃淡ドットの分布が偏らず、画質が向上する。な
お、濃ドットのオンオフを決定するには、その他の手
法、例えば濃度パターン法や画素配分法などを採用して
も差し支えない。
【0046】濃ドットデータDthが閾値Dref1より大
きい場合には、その画素の濃ドットをオンにするものと
判断し、更に結果値RVを演算する処理を行なう(図1
3、ステップS126)。結果値RVは、その画素の濃
度に相当する値(濃ドット評価値)であり、濃ドットが
オン、即ちその画素に濃度の高いインクによるドットを
形成すると判断した場合には、その画素の濃度の対応し
た値(例えば値255)が設定される。この結果値RV
は、固定値でも良いが、濃レベルデータDthの関数と
して設定しても良い。
【0047】他方、濃レベルデータDthが閾値Dref1
以下の場合には、濃ドットをオフ、即ち形成しないと判
断し、更に結果値RVに値0を代入する処理を行なう
(ステップS128)。濃度の高いインクによるドット
が形成されない箇所は、用紙の白地が残ることから、結
果値RVを値0とするのである。
【0048】こうして濃ドットのオン・オフを決定し、
結果値RVを演算する処理(図12ステップS120)
を行なった後、次に、淡ドットのオン・オフを決定する
ための淡ドット用データDxを求める処理を行ない(ス
テップS130)、これに処理済みの画素からの拡散誤
差△Duを加えて補正データDCを求める処理を行なう
(ステップS135)。淡ドット用データDxは、次式
により求める。 Dx=Dth・Z/255+Dtn・z/255 ここで、Dtnは、図14のグラフに基づいて階調デー
タDSから求めた淡ドットデータである。また、Zは、
濃ドットが形成された場合の評価値であり、ここでは上
述した通り、値255である。したがって、上記式は、 Dx=Dth+Dtn・z/255 となる。また、zは、淡ドットが形成された場合の評価
値である。淡ドットの場合には、ドットが形成された場
合でも、濃ドットと比べれば、その評価は小さい。本実
施例では、z=160とした。
【0049】また、これに拡散誤差△Duを加えて補正
データDCを求めるのは、淡ドットについては、誤差拡
散の処理を行なっているからである。誤差拡散で印刷を
行なう場合、処理済みの画素について生じた濃淡の誤差
を予めその画素の周りの画素に所定の重みを付けて予め
配分しておく。そこで、該当する誤差分を読み出し、こ
れを今から印刷しようとする画素に反映させるのであ
る。淡ドットについてのオン・オフを決定した処理済み
の画素PPに対して、周辺のどの画素にどの程度の重み
付けで、この誤差を配分するかを、図16に例示した。
オン・オフを決定した画素PPに対して、キャリッジ3
0の走査方向で数画素、および用紙Pの搬送方向後ろ側
の隣接する数画素に対して、濃度誤差が所定の重み(1
/4,1/8、1/16)を付けて配分される。
【0050】補正データDCを求めた後、濃ドットをオ
ン(シアンインクC1によるドット形成)としたか否か
を判断し(ステップS138)、濃ドットを形成してい
ない場合には、濃度の低いドット、即ちライトシアンイ
ンクC2によるドット(以下、淡ドットと呼ぶ)のオン
・オフを決定する処理を行なう(ステップS140)。
淡ドットのオン・オフを決定する処理について、図17
に示した淡ドット形成判断処理ルーチンに拠って説明す
る。淡ドットのオン・オフを決定する処理では、ライト
シアンインクC2によるドットの形成は、この例では、
誤差拡散法を適用し、誤差拡散の考え方で補正した階調
データDCが淡ドット用の閾値Dref2より大きいか否か
の判断を行なう(ステップS144)。この閾値Dref2
は、着目した画素に濃度の低い淡インクによるドットを
形成するか否かの判定値であって、本実施例では、固定
値127とした。この閾値Dref2を、補正済みのデータ
DCに応じて可変される値として設定することも可能で
ある。例えば、閾値Dref2を、判断の対象である補正デ
ータDCの関数とし、補正データDCの最小値付近およ
び最大値付近で、それぞれ閾値Dref2を最小値および最
大値になるようにすれば、階調の下限または上限近くの
ドット形成の遅延や、領域の階調が急変した場合の走査
方向に一定の範囲で生じるドット形成の乱れ(いわゆる
尾引き)などを抑制することができる。
【0051】補正データDCが閾値Dref2より大きけれ
ば淡ドットをオンすると判断し、結果値RV(淡ドット
評価値)を演算する(ステップS146)。結果値RV
は、ここでは、値122を基準値とし、補正データDC
により補正される値としたが、固定値とすることも可能
である。他方、補正データDCが閾値Dref2以下と判断
された場合には、淡ドットをオフにすると判断し、結果
値RVに値0を算入する処理を行なう(ステップS14
8)。
【0052】こうして淡ドットのオン・オフと結果値R
Vの演算とを行なった後(図12、ステップS14
0)、次に誤差計算を行なう(ステップS150)。誤
差計算は、補正データDCから結果値RVを減算するこ
とにより求める。濃淡いずれのドットも形成されなかっ
た場合には結果値RVは値0に設定されているから、誤
差ERRには、補正値DCが算入される。即ち、その画
素において実現されるべき濃度が全く得られなかったの
で、その濃度が誤差として計算されるのである。他方、
濃ドットもしくは淡ドットが形成された場合には、各ド
ットに対応した結果値RVが代入されているから、判断
の元になったデータDCとの差分が、誤差ERRとな
る。
【0053】次に、誤差拡散の処理を行なう(ステップ
S160)。ステップS150で得られた誤差に対して
所定の重み(図16参照)を付け、処理を行なっている
画素の周辺画素に、この誤差を拡散する。以上の処理の
後、次の画素に移動して、上述したステップS100以
下の処理を繰り返す。
【0054】こうして淡ドットと濃ドットによる記録が
行なわれることになるが、この様子をシアンインクC1
とライトシアンインクC2とについて模式的に示したの
が、図18である。入力された階調データが低い領域
(実施例では、階調データが0/256〜63/256
の領域)では、図18(a),(b)に示すように、ラ
イトシアンインクC2によるドットだけが形成され、か
つ階調データが高くなるにつれて、所定の領域内に存在
する淡ドットの割合は増加して行く。
【0055】階調データが所定値を越える領域(実施例
では、64/256以上の領域)では、図18(c)に
示すように、淡ドットの割合も増加するが濃ドットの記
録も開始され、徐々に増加する。更に、階調データが高
い領域(実施例では95/256以上の領域)では、図
18(d)および図18(e)に示すように、濃ドット
は増加し、淡ドットの割合は減少して行く。
【0056】階調データが更に高い領域(実施例では1
91/256以上の領域)となると、淡ドットの形成は
なされなくなり、図18(f)および図18(g)に示
すように、濃ドットだけが形成される。階調データが最
大となれば、図18(h)に示すように、濃ドットによ
る記録率が100パーセントとなり、用紙Pの全面が濃
度の高いインク(シアンインクC1)により印刷される
ことになる。
【0057】以上説明したように本実施例の濃淡インク
を用いたプリンタ20は、染料濃度が約4倍異なる2種
類のインクを用いて画像の記録を行なうから、特に階調
の低い領域での粒状感の解消を中心として、印字品質が
向上する。しかも図14に示したように、濃度の低いイ
ンク(図14ではライトシアンインクC2)による淡ド
ットの記録率が最大となる階調データ以下の領域から濃
度の高いインク(図14ではシアンインクC1)による
濃ドットの形成を開始しているので、淡ドットによる記
録から濃ドットによる記録へのつなぎ目における混色が
極めてスムースであり、印刷の品質が極めて高いという
特徴を有する。
【0058】更に、濃インクによるドットの形成を淡イ
ンクの記録率が最大となる階調データ以下の領域から開
始しているので、淡インクについては、その記録率の最
大を60パーセント程度にすることができる。この結
果、階調が低い領域で淡インクによるベタ塗りの状態が
生じることがなく、この近傍の階調で疑似輪郭が生じる
と言ったことがない。また、濃インクによるドットの分
布の自由度が高く、見た目に違和感のない綺麗な分布と
することができる。この結果、濃度の高いインクと低い
インクとが混じり始める階調近傍の表現が極めて自然な
ものとなっている。
【0059】また、淡インクの記録率が最大となる階調
より大きな領域では、淡インクの記録率を急速に低下し
ている。従って、階調が大きくなるにつれて、淡インク
のドットは濃インクのドットに置き換えられることにな
り、同一の階調を表現するのに必要なインクのドット
数、即ち吐出量は低減され、全体としてインクの使用量
を低減することができる。淡インクの記録率を急速に低
下する結果、淡インクの記録率は、濃インクの記録率が
100パーセント(入力データ255)に達するかなり
以前でほぼ0となっている。したがって、画像の階調が
濃い領域を印刷する際、無駄に淡インクを使用すること
がないばかりか、全体としての吐出インク量を低減する
ことができるので、用紙に対する単位面積当たりのイン
ク量の制限という面からも好ましい。
【0060】なお、階調データの大きさと淡インクおよ
び濃インクによる記録率との関係は、図14に限定され
るものではなく、例えば図19に直線Jc1,Jc2と
して示したように、濃インクによるドットの形成が開始
される階調データを上記実施例よりもかなり低い値とし
た特性や、同図に破線Bc1,Bc2として示したよう
に、淡インクによる記録率がほぼ0まで低下する階調デ
ータの値を、上記実施例よりもかなり大きな値とした特
性を採用することも可能である。また、図20に示した
ように、淡インクの記録率が最大値となる階調データ以
上の領域における淡インクの記録率を極めて大きな割合
で低減する特性とすることも可能である。
【0061】また、本実施例では、黒色インクのカート
リッジとカラーインク用のカートリッジ70とを別体に
しているので、通常文字の印刷に多用される黒色インク
の消尽とその交換時期に併せてカラーインク用カートリ
ッジ70まで交換しなければならないと言うことがな
い。カラーインク用カートリッジ70におけるカラーイ
ンクの配列は、同色(シアンまたはマゼンタ)で濃度の
異なるインクを隣接しており、濃度の高いインクから低
いインクまでの物理的な距離が、インク毎に同一となっ
ている。したがって、濃淡両方のインクが印字される場
合のドット位置の制御を正確に行なうことができる。ま
た、本実施例では、用紙Pの搬送方向に沿って多数のノ
ズルを用意しているので、全体として高速の印刷が可能
となっている。
【0062】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこの様な実施例になんら限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。例えば、濃度の
異なる三種類以上のインクを用いることも可能である。
この場合は、インクの染料濃度の比を、等比級数的
(1:n:2×n・・)としてもよいし、累乗的な関係
(1:n2 :n4 ・・)としてもよい。なお、ここでn
=2,3・・・である。
【0063】また、本実施例では、シアンとマゼンタに
ついてのみ濃度の異なる2種類のインクを用意したが、
イエロやブラックについても濃度の異なるインクを組み
合わせて用いることも差し支えない。インクは、CMY
Kの組合せに限定されるものではなく、他の組合せに適
用しても差し支えないし、金や銀等の特色について濃度
の異なる2種類以上のインクを用いることも可能であ
る。
【0064】なお、本実施例では、濃淡のドットを制御
するプログラムは、プリンタ20側ではなくコンピュー
タ90のプリンタドライバ96側に用意したが、プリン
タ20内に用意することも可能である。例えば、コンピ
ュータ90からは、ポストスクリプトなどの言語により
印刷する画像情報が送られてくる場合には、プリンタ2
0側にハーフトーンモジュール99などを持つことにな
る。また、これらの機能を実現するソフトウェアプログ
ラムは、本実施例では、コンピュータ90内のハードデ
ィスク等に記憶されており、コンピュータ90が起動す
る際にプリンタドライバの形態でオペレーティングシス
テムに組み込まれるが、フロッピディスクやCD−RO
M等の携帯型記憶媒体(可搬型記憶媒体)に格納され、
携帯型記憶媒体からコンピュータシステムのメインメモ
リまたは外部記憶装置に転送されるものとすることも可
能である。また、コンピュータ90からプリンタ20の
内部に転送して利用する形態とすることも可能である。
なお、通信回線を介して、これのソフトウェアプログラ
ムを提供する装置を設け、上記ハーフトーンモジュール
の処理内容を、通信回線を介して、このコンピュータや
プリンタ20に転送して利用する形態とすることもでき
る。
【0065】次に、本発明の第二の実施の態様について
説明する。第二実施例のプリンタ200は、第一実施例
のプリンタ20と同一のハードウェア構成を有し、コン
ピュータ90内のハーフトーンモジュール99における
処理のみが異なる。即ち、ハーフトーンモジュール内で
の処理のうち、原画像の画素の階調データから濃淡イン
クの記録率を求める際、第一実施例では図14に示した
関係を参照したのに対して、本実施例では、図21に示
したグラフを参照するのである。即ち、この実施例で
は、図21(A),(B)に示すように、淡インクのド
ットの記録率と濃インクのドットの記録率を、ハーフト
ーンモジュール99が現在処理している色のインク、た
とえばシアンインクの階調データのみならず、着目して
いる画素の他の色のインク、ここではマゼンタインクの
階調データによっても異なるものとしている。具体的に
は、シアンインクについて言うと、着目している画素に
対応して吐出すべきマゼンタインクの量が多い場合に
は、シアンインクのうちのライトシアンインクC2の記
録率を全体に低下させ、その分シアンインクC1の記録
率を高めている。同様に、図22(A),(B)に示し
たように、マゼンタインクについても、着目している画
素に対応して吐出すべきシアンインクの量が多い場合に
は、マゼンタインクのうちのライトマゼンタインクM2
の記録率を全体に低下させ、その分マゼンタインクM1
の記録率を高めている。
【0066】以上説明した実施例では、第一実施例同
様、染料濃度が異なる2種類のインクを用いて画像の記
録を行ない、特に、濃度の低いインク(図14ではライ
トシアンインクC2)による淡ドットの記録率が最大と
なる階調データ以下の領域から濃度の高いインク(図1
4ではシアンインクC1)による濃ドットの形成を開始
しているので、淡ドットによる記録から濃ドットによる
記録へのつなぎ目における混色が極めてスムースであ
り、印刷の品質が極めて高いという特徴を有する。本実
施例では、同じ画素についての他の色のインク濃度が高
いほど、濃度の低いインク(C2またはM2)の記録率
を低減し、その分を濃度の高いインク(C1またはM
1)に振り替えているが、他の色のインクのにじみがあ
るから、単色の場合と比べて粒状化が目立つことはな
い。
【0067】また、本実施例では、第一実施例と同様、
濃インクによるドットの形成を淡インクの記録率が最大
となる階調データ以下の領域から開始しているが、この
実施例では、淡インクによるドットの発生限界を早め、
淡インクについては、いつまでもドットを発生させず、
濃インクのドットの発生を早めている。この場合も、濃
度の高いインクと低いインクとが混じり始める階調近傍
の表現の自然さを損なうことがない。
【0068】この結果、着目している画素に対応した位
置に記録されるシアンインクまたはマゼンタインクの記
録率は、同じ画素に対応して記録されるマゼンタインク
またはシアンインクの記録率が高い場合には、濃度の低
いインク(C2またはM2)を濃度の高いインク(C1
またはM1)に置き換えられるので、画質を低下させる
ことなく、単位面積当たりに吐出される全インク量を低
減することができる。従って、用紙毎に決められている
単位面積当たりに吐出可能なインク量の制限(いわゆる
インクデューティ)に対して十分な余裕をもって、各色
インクを吐出することができる。この結果、用紙がイン
クによって膨潤したり、インクデューティの制限から不
自然な色になったりすることがない。
【0069】なお、上記の第二の実施例では、着目して
いる画素について、その色相を表現するために必要なシ
アンの濃度(階調データ)、マゼンタの濃度(階調デー
タ)、イエロの濃度(階調データ)をまず求めてから、
次にこれらの相関により、濃淡インクによるドットの記
録率を定めるものとして説明したが、プリントドライバ
の内部で、着目している画素のRGBデータから、直接
各色の濃淡インクによるドットの記録率を求めるものと
することもできる。即ち、図23に示したように、プリ
ントドライバ296の内部に、ラスタライザ297、色
補正兼ハーフトーンモジュール299、ルックアップテ
ーブル300を設け、ラスタライザ297によって画素
単位のRGBデータを得た後、そのRGBデータに基づ
いてルックアップテーブルを参照することにより、直接
シアン,マゼンタについての濃淡インクの記録率とイエ
ロインクについての記録率を求める構成とすることもで
きる。図24(A),(B)に、着目している画素のR
GBデータから直接シアンインクの記録率を求めるルッ
クアップテーブルの一例を示した。
【0070】この構成例では、RGBデータから直接各
色インクの記録率を求めることができるので、構成を簡
略化することができるという利点がある。なお、上記の
第二実施例及びその変形例では、マゼンタ(またはシア
ン)の濃度が高いほど、シアン(またはマゼンタ)につ
いての淡インクのドットの記録率を低くして、濃インク
の記録率を高めるようにしているが、更にイエロの濃度
によっても、濃淡インクの記録率を異ならせるものとす
ることも可能である。また、着目している画素について
シアン,マゼンタ,イエロのインクの記録率がいずれも
ゼロでない場合には、三色をブラックインクに置き換え
て印刷するものとし、ブラックインクの濃度に応じて、
ライトシアンインクC2やライトマゼンタインクM2の
記録率を低減し、シアンインクC1やマゼンタインクM
1の記録率を高めるものとしても良い。
【0071】上述したいくつかの実施例では、ライトシ
アンインクC2,ライトマゼンタインクM2の記録率
は、着目している画素に対応した位置のマゼンタ濃度,
シアン濃度により、全体に低くするものとしているが、
特にこうした関係に限られるものではない。即ち、着目
している画素に対応した位置の他のインクの濃度に応じ
て、自由に淡インクのドット記録率、濃インクのドット
記録率を定めることができる。たとえば、インクデュー
ティの制限に該当しないよう複数のインクが吐出される
場合には、淡インクの記録率を低くしたり、シアン,マ
ゼンタ,イエロが存在する画素についてこれをブラック
に置き換える際、濃インクを減らして淡インクを一時的
に増加し、つなぎ目の粒状感を目立たなくする等の対応
をとることができる。
【0072】また、上述した実施例では、濃淡いずれの
インクの吐出も、ピエゾ素子PEを用い、ピエゾ素子P
Eに所定時間幅の電圧を印可することにより行なってい
るが、この他のインク吐出方式を採用することも容易で
ある。実用化されているインク吐出方式としては、大ま
かに分けると、連続したインク噴流からインク粒子を分
離して吐出する方式と、上述した実施例でも採用された
方式であるオンデマンド方式に大別される。前者には、
荷電変調によりインクの噴流から液滴を分裂させる荷電
変調方式、インクの噴流から大径粒子が分裂する際に生
じる微少なサテライト粒子を印字に利用するマイクロド
ット方式などが知られている。これらの方式も、複数種
類の濃度のインクを利用した本発明の印刷装置に適用可
能である。
【0073】また、オンデマンド方式は、ドット単位で
インク粒子が必要となったとき、インク粒子を生成する
ものであり、上述した実施例で採用したピエゾ素子を用
いた方式の他、図25(A)ないし(E)に示すよう
に、インクのノズルNZ近傍に発熱体HTを設け、イン
クを加熱することでバブルBUを発生させ、その圧力に
よりインク粒子IQを吐出する方式などが知られてい
る。これらのオンデマンド方式のインク吐出方式も、複
数種類の濃度のインクを利用する本発明の印刷装置に適
用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例の印刷装置10の概略構成で
ある。
【図2】実施例で用いたプリンタ20の概略構成図であ
る。
【図3】プリンタ20における制御回路40の構成を示
すブロック図である。
【図4】キャリッジ30の構成を示す斜視図である。
【図5】印字ヘッド28における各色ヘッド61ないし
66の配置を示す説明図である。
【図6】カラーインク用カートリッジ70の形状を示す
斜視図である。
【図7】各色ヘッド61ないし66におけるインク吐出
のための構成を示す説明図である。
【図8】ピエゾ素子PEの伸張によりインク粒子Ipが
吐出される様子を示す説明図である。
【図9】コンピュータ90が扱う画像情報から印刷が行
なわれるまでの処理の様子を例示するブロック図であ
る。
【図10】各色インクの成分を示す説明図である。
【図11】各色インクの記録率と明度との関係を例示す
るグラフである。
【図12】ハーフトーンモジュール99における処理を
例示するフローチャートである。
【図13】濃ドットの形成判断処理ルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図14】本実施例における淡インクと濃インクとによ
る記録率と階調データとの関係を例示するグラフであ
る。
【図15】濃ドットのオン・オフを判断するための分散
型ディザの閾値マトリックスの一例を示す説明図であ
る。
【図16】誤差拡散において誤差が拡散される各画素へ
の重み付けの一例を示す説明図である。
【図17】淡ドット形成判断処理ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図18】本実施例における淡インクC2によるドット
の形成と濃インクC1によるドットの形成の様子を例示
する説明図である。
【図19】淡インクと濃インクとによる記録率と階調デ
ータとの関係の他の例を示すグラフである。
【図20】淡インクと濃インクとによる記録率と階調デ
ータとの関係の更に他の例を示すグラフである。
【図21】第二実施例におけるシアンインクの記録率を
求めるグラフである。
【図22】第二実施例におけるマゼンタインクの記録率
を求めるグラフである。
【図23】プリンタドライバ296の変形例を示すブロ
ック図である。
【図24】RGBデータから直接各色インクの記録率を
求めるルックアップテーブルを示す説明図である。
【図25】インク粒子の吐出機構の他の構成例を示す説
明図である。
【符号の説明】
20…プリンタ 22…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 25…ジエチレングリコール 26…プラテン 28…印字ヘッド 30…キャリッジ 31…仕切板 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 41…CPU 43…ROM 44…RAM 50…I/F専用回路 52…ヘッド駆動回路 54…モータ駆動回路 56…コネクタ 61〜66…インク吐出用ヘッド 68…インク通路 70…カラーインク用カートリッジ 71…導入管 90…コンピュータ 91…ビデオドライバ 93…CRTディスプレイ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…ラスタライザ 98…色補正モジュール 99…ハーフトーンモジュール P…用紙 PE…ピエゾ素子 n…ノズル

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃度の異なる濃淡2種類以上のインクを
    それぞれ吐出可能なヘッドを備え、該濃淡2種類以上の
    インクのドットの分布により多階調の画像を記録可能な
    印刷装置であって、 印刷すべき画像の階調信号を入力する入力手段と、 低濃度のインクによるドットの記録密度が最大値になる
    階調信号よりも低い階調信号で、高濃度のインクによる
    ドットが出現する特性に基づいて、前記入力した階調信
    号から、前記濃淡2種類以上のインクの各ドットの記録
    密度を求め、前記ヘッドからのインクの吐出を制御し
    て、該濃淡2種類以上のインクのドットの有無により階
    調表現を行なうドット生成手段とを備えた濃淡インクを
    用いた印刷装置。
  2. 【請求項2】 濃度の異なる濃淡2種類以上のインクを
    それぞれ吐出可能なヘッドを備え、該濃淡2種類以上の
    インクのドットの分布により多階調の画像を記録可能な
    印刷装置であって、 印刷すべき画像の階調信号を入力する入力手段と、 低濃度のインクによるドットの記録密度が最大値になる
    階調信号よりも高い階調信号では、低濃度のインクによ
    るドットの記録密度が急峻に低減する特性に基づいて、
    前記入力した階調信号から、前記濃淡2種類以上のイン
    クの各ドットの記録密度を求め、前記ヘッドからのイン
    クの吐出を制御して、該濃淡2種類以上のインクのドッ
    トの有無により階調表現を行なうドット生成手段とを備
    えた濃淡インクを用いた印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の濃淡イン
    クを用いた印刷装置であって、 前記ドット生成手段は、前記入力した階調信号から前記
    濃淡2種類以上のインクの各ドットの記録密度を与える
    テーブルを有する濃淡インクを用いた印刷装置。
  4. 【請求項4】 濃淡インクは2種類のインクからなり、
    低濃度インクの染料濃度は、高濃度インクの染料濃度の
    略1/4である請求項1または請求項2記載の濃淡イン
    クを用いた印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記ヘッドは、色相の異なる複数のイン
    クについて、濃淡2種類以上のインクを吐出可能なヘッ
    ドであり、前記ドット生成手段は、色相の異なる少なく
    とも2種類のインクの各々について、前記各ドットの記
    録密度を求める処理を行なう各色ドット生成手段を備え
    た請求項1または請求項2記載の濃淡インクを用いた印
    刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の印刷装置であって、 色相の異なる複数のインクが、シアンおよびマゼンタの
    インクを含み、 前記各色ドット生成手段は、シアンおよびマゼンタにつ
    いて前記処理を行なう手段である印刷装置。
  7. 【請求項7】 各色ドット生成手段は、対応する画素に
    吐出される他の色相のインクのデータに関連付けて、前
    記ドットの記録密度を決定する請求項5記載の印刷装
    置。
  8. 【請求項8】 各色ドット生成手段は、対応する画素に
    吐出される他の色相インクの濃度が高いほど、前記低濃
    度インクによるドットの記録密度を低く補正する補正手
    段を備えた請求項5記載の印刷装置。
  9. 【請求項9】 請求項5記載の印刷装置であって、 前記各色ドット生成手段は、原画像の持つ色相のデータ
    から色相の異なる複数のインクについての濃淡ドットの
    記録率を直接求めるルックアップテーブルを有する印刷
    装置。
  10. 【請求項10】 前記ヘッドは、インク通路に設けられ
    た電歪素子への電圧の印加によりインクに付与される圧
    力によってインク粒子を吐出する機構を備えた請求項1
    または請求項2記載の濃淡インクを用いた印刷装置。
  11. 【請求項11】 前記ヘッドは、インク通路に設けられ
    た発熱体への通電により発生する気泡により該インク通
    路のインクに付与される圧力によってインク粒子を吐出
    する機構を備えた請求項1または請求項2記載の濃淡イ
    ンクを用いた印刷装置。
  12. 【請求項12】 前記ヘッドには、各色および各濃度の
    インク毎に、前記インク粒子の吐出用ノズルが、印刷さ
    れる用紙の搬送方向に沿って複数個配列された請求項1
    0または請求項11記載の印刷装置。
  13. 【請求項13】 請求項1または請求項2記載の印刷装
    置に用いられるインクカートリッジであって、前記濃度
    の異なる濃淡2種以上のカラーインクを、黒色インクと
    は別体の容器に収納してなるインクカートリッジ。
  14. 【請求項14】 請求項1または請求項2記載の印刷装
    置に用いられるインクカートリッジであって、色相を同
    じくし濃度の異なる濃淡2種以上のインクを、互いに隣
    接する位置に配設してなるインクカートリッジ。
  15. 【請求項15】 請求項14記載のインクカートリッジ
    であって、前記濃度の異なる濃淡2種以上のインクが、
    一端から順に、シアンインク、該シアンインクより染料
    濃度の低いインク、マゼンタインク、該マゼンタインク
    より染料濃度の低いインク、イエロインクであるインク
    カートリッジ。
  16. 【請求項16】 異なる色相のインクにより形成される
    ドットの分布密度を制御して印刷を行なう印刷装置であ
    って、 色相の異なる複数のインクが吐出可能であり、該複数の
    インクのうちの少なくとも一つについては、濃淡2種類
    以上のインクを吐出可能なヘッドと、 印刷すべき画像の階調信号を入力する入力手段と、 該入力した階調信号に基づいて、前記色相の異なる複数
    のインクの各ドットの記録密度を求めると共に、前記濃
    淡2種類以上のインクのうちの淡インクについては、対
    応する画素に吐出される他の色相のインクの濃度に関連
    付けて、ドットの密度を決定するドット頻度決定手段
    と、 前記ヘッドからのインクの吐出を制御して、前記色相の
    異なる複数のインク及び前記濃淡2種類以上のインクの
    ドットを被記録物上に記録するドット記録手段とを備え
    た印刷装置。
  17. 【請求項17】 前記ドット頻度決定手段は、前記関連
    付けとして、対応する画素に吐出される他の色相インク
    の濃度が高いほど、前記低濃度インクによるドットの記
    録密度を低くする関係とし、該関係により低濃度インク
    によるドットの記録密度を補正する補正手段を備えた請
    求項16記載の印刷装置。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の印刷装置であって、 前記ドット頻度決定手段は、原画像の持つ色相のデータ
    から色相の異なる複数のインクについての濃淡ドットの
    記録率を直接求めるルックアップテーブルを有する印刷
    装置。
  19. 【請求項19】 前記ヘッドは、インク通路に設けられ
    た電歪素子への電圧の印加によりインクに付与される圧
    力によってインク粒子を吐出する機構を備えた請求項1
    6記載の濃淡インクを用いた印刷装置。
  20. 【請求項20】 前記ヘッドは、インク通路に設けられ
    た発熱体への通電により発生する気泡により該インク通
    路のインクに付与される圧力によってインク粒子を吐出
    する機構を備えた請求項16記載の濃淡インクを用いた
    印刷装置。
  21. 【請求項21】 前記ヘッドには、各色および各濃度の
    インク毎に、前記インク粒子の吐出用ノズルが、印刷さ
    れる用紙の搬送方向に沿って複数個配列された請求項1
    9記載の印刷装置。
  22. 【請求項22】 前記ヘッドには、各色および各濃度の
    インク毎に、前記インク粒子の吐出用ノズルが、印刷さ
    れる用紙の搬送方向に沿って複数個配列された請求項2
    0記載の印刷装置。
  23. 【請求項23】 濃度の異なる濃淡2種類以上のインク
    をそれぞれ吐出可能なヘッドを備え、該濃淡2種類以上
    のインクのドットの分布により多階調の画像を記録可能
    な印刷装置に用いられるインクカートリッジであって、 前記印刷装置は、低濃度のインクによるドットの記録密
    度が最大値になる階調信号よりも低い階調信号で、高濃
    度のインクによるドットが出現する特性に基づいて、入
    力した階調信号から、前記濃淡2種類以上のインクの各
    ドットの記録密度を求め、前記ヘッドからのインクの吐
    出を制御して、該濃淡2種類以上のインクのドットの有
    無により階調表現を行なうよう前記インクカートリッジ
    からのインクの吐出量を制御するものであり、 前記インクカートリッジは、前記濃度の異なる濃淡2種
    以上のカラーインクを、黒色インクとは別体の容器に収
    納してなるインクカートリッジ。
  24. 【請求項24】 請求項23記載のインクカートリッジ
    であって、色相を同じくし濃度の異なる濃淡2種以上の
    インクを、互いに隣接する位置に配設してなるインクカ
    ートリッジ。
  25. 【請求項25】 請求項24記載のインクカートリッジ
    であって、前記濃度の異なる濃淡2種以上のインクが、
    一端から順に、シアンインク、該シアンインクより染料
    濃度の低いインク、マゼンタインク、該マゼンタインク
    より染料濃度の低いインク、イエロインクであるインク
    カートリッジ。
  26. 【請求項26】 濃度の異なる濃淡2種類以上のインク
    をそれぞれ吐出可能なヘッドを備え、該濃淡2種類以上
    のインクのドットの分布により多階調の画像を記録可能
    な印刷装置に用いられるインクカートリッジであって、 前記印刷装置は、低濃度のインクによるドットの記録密
    度が最大値になる階調信号よりも高い階調信号では、低
    濃度のインクによるドットの記録密度が急峻に低減する
    特性に基づいて、入力した階調信号から、前記濃淡2種
    類以上のインクの各ドットの記録密度を求め、前記ヘッ
    ドからのインクの吐出を制御して、該濃淡2種類以上の
    インクのドットの有無により階調表現を行なうよう前記
    インクカートリッジからのインクの吐出量を制御するも
    のであり、 前記インクカートリッジは、色相を同じくし濃度の異な
    る濃淡2種以上のインクを、互いに隣接する位置に配設
    してなるインクカートリッジ。
  27. 【請求項27】 請求項26記載のインクカートリッジ
    であって、前記濃度の異なる濃淡2種以上のインクが、
    一端から順に、シアンインク、該シアンインクより染料
    濃度の低いインク、マゼンタインク、該マゼンタインク
    より染料濃度の低いインク、イエロインクであるインク
    カートリッジ。
  28. 【請求項28】 濃度の異なる濃淡2種類以上のインク
    をそれぞれ吐出可能なヘッドを備え、印刷しようとする
    画像の階調信号に基づいて該濃淡2種類以上のインクの
    ドットの分布を制御して多階調の画像を記録する方法で
    あって、 低濃度のインクによるドットの記録密度が最大値になる
    階調信号よりも低い階調信号の範囲から、高濃度のイン
    クによるドットが出現する特性を記憶し、 印刷すべき画像の階調信号を入力し、 前記記憶した特性に従って、前記入力した階調信号か
    ら、前記濃淡2種類以上のインクのドットの有無を各々
    決定し、 該決定されたドットの有無に従って前記ヘッドからのイ
    ンクの吐出を制御し、該濃淡2種類以上のインクのドッ
    トの有無による階調表現を行なう濃淡インクを用いた画
    像記録方法。
  29. 【請求項29】 濃度の異なる濃淡2種類以上のインク
    をそれぞれ吐出可能なヘッドを備え、印刷しようとする
    画像の階調信号に基づいて該濃淡2種類以上のインクの
    ドットの分布を制御して多階調の画像を記録する方法で
    あって、 低濃度のインクによるドットの記録密度が最大値になる
    階調信号よりも高い階調信号では、低濃度のインクによ
    るドットの記録密度が急峻に低減する特性を記憶し、 印刷すべき画像の階調信号を入力し、 前記記憶した特性に従って、前記入力した階調信号か
    ら、前記濃淡2種類以上のインクの各ドットの有無を決
    定し、 該決定されたドットの有無に従って前記ヘッドからのイ
    ンクの吐出を制御して、該濃淡2種類以上のインクのド
    ットの有無により階調表現を行なう濃淡インクを用いた
    画像記録方法。
  30. 【請求項30】 異なる色相のインクにより形成される
    ドットの分布密度を制御して画像の記録を行なう画像記
    録方法であって、 色相の異なる複数のインクが吐出可能であり、該複数の
    インクのうちの少なくとも一つについては、濃淡2種類
    以上のインクを吐出可能なヘッドを用い、 印刷すべき画像の階調信号を入力し、 該入力した階調信号に基づいて、前記色相の異なる複数
    のインクの各ドットの記録密度を求めると共に、前記濃
    淡2種類以上のインクのうちの淡インクについては、対
    応する画素に吐出される他の色相のインクの濃度に関連
    付けて、ドットの密度を決定し、 前記ヘッドからのインクの吐出を制御して、前記色相の
    異なる複数のインク及び前記濃淡2種類以上のインクの
    ドットを被記録物上に記録する濃淡インクを用いた画像
    記録方法。
  31. 【請求項31】 濃度の異なる濃淡2種類以上のインク
    をそれぞれ吐出可能なヘッドを駆動し、印刷しようとす
    る画像の階調信号に基づいて該濃淡2種類以上のインク
    のドットの分布を制御して多階調の画像を形成するため
    のプログラムの少なくとも一部をコンピュータにより読
    み取り可能に記録した記録媒体であって、 低濃度のインクによるドットの記録密度が最大値になる
    階調信号よりも低い階調信号の範囲から、高濃度のイン
    クによるドットが出現する特性を記憶したテーブルと、 印刷すべき画像の階調信号を入力する第1のプログラム
    と、 前記記憶した特性に従って、前記入力した階調信号か
    ら、前記濃淡2種類以上のインクのドットの有無を各々
    決定する第2のプログラムとを記録した記録媒体。
  32. 【請求項32】 濃度の異なる濃淡2種類以上のインク
    をそれぞれ吐出可能なヘッドを駆動し、印刷しようとす
    る画像の階調信号に基づいて該濃淡2種類以上のインク
    のドットの分布を制御して多階調の画像を形成するため
    のプログラムの少なくとも一部をコンピュータにより読
    み取り可能に記録した記録媒体であって、 低濃度のインクによるドットの記録密度が最大値になる
    階調信号よりも高い階調信号では、低濃度のインクによ
    るドットの記録密度が急峻に低減する特性を記憶したテ
    ーブルと、 印刷すべき画像の階調信号を入力する第1のプログラム
    と、 前記記憶した特性に従って、前記入力した階調信号か
    ら、前記濃淡2種類以上のインクのドットの有無を各々
    決定する第2のプログラムとを記録した記録媒体。
  33. 【請求項33】 色相の異なる複数のインクが吐出可能
    であり、該複数のインクのうちの少なくとも一つについ
    ては、濃淡2種類以上のインクを吐出可能なヘッドを駆
    動し、該異なる色相のインクにより形成されるドットの
    分布密度を制御して画像の記録を行なうプログラムの少
    なくとも一部をコンピュータにより読み取り可能に記録
    した記録媒体であって、 印刷すべき画像の階調信号を入力する第1のプログラム
    と、 該入力した階調信号に基づいて、前記色相の異なる複数
    のインクの各ドットの記録密度を求めると共に、前記濃
    淡2種類以上のインクのうちの淡インクについては、対
    応する画素に吐出される他の色相のインクの濃度に関連
    付けて、ドットの密度を決定する第2のプログラムと該
    決定された各ドットの密度に従って、前記ヘッドを制御
    する信号を出力する第3のプログラム手段とを記録した
    記録媒体。
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