JP2001063100A - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JP2001063100A
JP2001063100A JP2000239096A JP2000239096A JP2001063100A JP 2001063100 A JP2001063100 A JP 2001063100A JP 2000239096 A JP2000239096 A JP 2000239096A JP 2000239096 A JP2000239096 A JP 2000239096A JP 2001063100 A JP2001063100 A JP 2001063100A
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inks
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dots
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混在することにより多階調の画像を形成可能
な印刷装置において、カートリッジに収容するインク量
を適正に定める。 【解決手段】 インクカートリッジ70におけるシア
ン,マゼンタの濃淡インクの収容量vc1,vc2、v
m1,vm2に対して、明度が最も高いインクであるイ
エロインクの収容量vyを、 vy<vc1+vc2 同様に vy<vm1+vm2 vc1<vy<vc2 同様に vm1<vy<vm2 とする。この結果、実際に自然画や単色で塗り分けたグ
ラフなどを印刷してみると、各色各濃度のインクの使用
のバランスが良く、極端に一種類のインクが早く消尽し
てインクカートリッジ70全体の取り替えが必要になっ
て、他のインクを無駄にすると言うことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の色相につい
て濃度の異なる濃淡2種類以上のインクをそれぞれ吐出
可能なヘッドを備え、該濃淡2種類以上のインクのドッ
トの分布により多階調の画像を記録可能な印刷装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリ
ンタが広く普及し、コンピュータ等が処理した画像を多
色多階調で印刷するのに広く用いられている。シアン、
マゼンタ、イエロー(CMY)の三色のインクにより多
色の画像を印刷する場合、多階調の画像を形成しようと
するにはいくつかの方法が考えられる。一つは、従来の
プリンタで採用されている手法であり、一度に吐出する
インクにより用紙上に形成されるドットの大きさを一定
として、印刷される画像の階調を、ドットの密度(単位
面積当たりの出現頻度)により表現するものである。も
う一つの方法は、用紙上に形成するドット径を調整し
て、単位面積当たりの濃度を可変するものである。最近
では、インク粒子を形成するヘッドの微細加工が進み、
所定長さ当たりに形成できるドットの密度やドット径の
可変範囲などは、年々向上しているが、プリンタの場合
には、印字密度(解像度)で300dpiないし720
dpi程度、粒径で数十ミクロンに留まっており、銀塩
写真の表現力(フィルム上では解像度で数千dpiと言
われる)との間の隔たりは未だ大きい。
【0003】特に、画像濃度の低い領域、即ち印刷され
るドット密度の低い領域では、ドットがまばらに形成さ
れ(いわゆる粒状化)、これが目に付いてしまう。そこ
で、印刷品位の更なる向上を目的とし、濃淡インクを用
いた印刷装置および印刷方法が提案されている。これ
は、同一色について濃度の高いインクと低いインクを用
意し、両インクの吐出を制御することにより、階調表現
に優れた印刷を実現しようとするものである。例えば、
特開昭61−108254号公報には、同一色について
濃淡2種類のドットを形成するヘッドを備え、入力され
た画像の濃度情報に応じて、所定のドットマトリックス
内に形成する濃淡ドットの数およびその重なりを制御す
ることで、多階調の画像を記録する記録方法およびその
装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
濃淡インクを用いた印刷装置では、濃度の高いインクと
低いインクの収容量の適正値について、十分な検討がな
されているとはいえなかった。最近では、使い勝手の向
上を図って、複数種類のインクを同じインクカートリッ
ジに収納し、まとめて交換するといった対応をとること
が多いが、この方式では、いずれかのインクを消尽する
とインクカートリッジ全体を交換しなければならない。
従って、インクカートリッジに収容した各色各濃度のイ
ンクの量が適正に定められていなければ、消尽したイン
ク以外のインクについて、大きな無駄を生じてしまうこ
とも考えられた。
【0005】本発明は、かかる問題を解決することを目
的としてなされ、インクカートリッジにおける各色各濃
度のインクの収容量を適正に定めることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】か
かる目的を達成するため、本願発明は、以下の構成を採
用した。まず、本発明の第1の印刷装置は、複数の色相
について濃度の異なる濃淡2種類以上のインクをそれぞ
れ吐出可能なヘッドを備え、該濃淡2種類以上のインク
のドットの分布により多階調の画像を記録可能な印刷装
置であって、前記各色相についての濃淡m種類(mは2
以上の自然数)以上のインクX1,X2・・・Xmと、
該各色相についての濃淡m種類以上のインクX1,X2
・・・,Xmより同じ記録率当たりの明度が高くかつこ
れらのインクの種類数mより少ないn種類(nは1以上
の自然数)のインクY1,・・・Yn(各インクの濃度
はこの順に薄くなるものとする)とを、一体または少な
くともその一部を独立に収容したインクカートリッジ
と、印刷すべき画像の階調信号を入力する入力手段と、
該入力した階調信号に基づいて、前記各色相の濃淡m種
類以上のインクおよび前記明度が高いインクとによるド
ットの形成を決定するドット形成決定手段とを備え、か
つ前記インクカートリッジに収容された前記濃淡m種類
以上のインクX1,X2・・・,Xnの収容量vx1,
vx2・・・と、前記明度の高いn種類以上のインクY
1,・・・Ynの収容量vy1・・とが、
【0007】
【数3】 であり、しかも濃淡m種類のインクのうちの最も濃度の
高いインクの収容量より、明度が高いn種類のインクの
うちの最も濃度の高いインクの収容量の方が多いことを
要旨としている。
【0008】この印刷装置は、同じ記録率当たりの明度
が高いインクについてのインク量の総和が、他の色相の
インクの総量より少なく、かつ両色相のインクのうち濃
度が最も高いインクの収容量同士を比較すると、濃淡m
種類のインクのうちの最も濃度の高いインクの収容量よ
り、明度が高いn種類のインクのうちの最も濃度の高い
インクの収容量の方が多い。両者のインクの収容量をこ
のように設定することにより、多階調の画像を記録する
印刷装置としてのインクの使用量に対して、インクカー
トリッジ内のインクの収容量を適正なものとすることが
できる。
【0009】また、本発明の第2の印刷装置は、複数の
色相について濃度の異なる濃淡2種類以上のインクをそ
れぞれ吐出可能なヘッドを備え、該濃淡2種類以上のイ
ンクのドットの分布により多階調の画像を記録可能な印
刷装置であって、前記各色相についての濃淡m種類(m
は2以上の自然数)以上のインクX1,X2・・・Xm
(各インクの濃度はこの順に薄くなるものとする)と、
該各色相についての濃淡m種類以上のインクX1,X2
・・・,Xmより同じ記録率当たりの明度が高くかつこ
れらのインクの種類数mより少ないn種類(nは1以上
の自然数)のインクY1,・・・Yn(各インクの濃度
はこの順に薄くなるものとする)とを、一体または少な
くともその一部を独立に収容したインクカートリッジ
と、印刷すべき画像の階調信号を入力する入力手段と、
該入力した階調信号に基づいて、前記各色相の濃淡m種
類以上のインクおよび前記明度が高いインクとによるド
ットの形成を決定するドット形成決定手段とを備え、か
つ前記インクカートリッジに収容された前記濃淡m種類
以上のインクX1,X2・・・,Xnの収容量vx1,
vx2・・・と、前記明度の高いn種類以上のインクY
1,・・・Ynの収容量vy1・・とが、vxi<vyi
(iは1以上n以下の整数)であることを要旨としてい
る。
【0010】この印刷装置では、濃淡m種類のインクに
ついて各濃度のインクの収容量と明度が高いn種類のイ
ンクの各濃度のインクの収容量との関係を、上記の通り
定義している。この関係は、例えば使用するインクがマ
ゼンタ,シアン,イエロの三色であり、マゼンタとシア
ンについては濃淡2種類のインクを備え、イエロについ
ては1種類のインクを備えるとすれば、イエロのインク
の収容量は、マゼンタまたはシアンの濃インクよりは多
いものとされることになる。各インクの収容量をこのよ
うに設定することにより、インクカートリッジのインク
量のうち、明度が高いn種類のインクのうちのi番目の
インクとの使用量に対して、濃淡m種類のインクのうち
のi番目のインク量に過大な過不足が生じることがな
く、多階調の画像を記録する印刷装置としてのインクの
使用量に対して、インクカートリッジ内のインクの収容
量を適正なものとすることができる。なお、更にvyi
≦1.5・vxi (iは1以上n以下の整数)とすれ
ば、濃淡m種類のインクのうちのi番目のインクとの使
用量に対して、明度が高いn種類のインクのうちのi番
目のインク量に過大な過不足が生じることがない。
【0011】また、本発明の第3の印刷装置は、複数の
色相について濃度の異なる濃淡2種類以上のインクをそ
れぞれ吐出可能なヘッドを備え、該濃淡2種類以上のイ
ンクのドットの分布により多階調の画像を記録可能な印
刷装置であって、前記各色相についての濃淡m種類(m
は2以上の自然数)以上のインクX1,X2・・・Xm
(各インクの濃度はこの順に薄くなるものとする)と、
該各色相についての濃淡m種類以上のインクX1,X2
・・・,Xmより同じ記録率当たりの明度が高くかつこ
れらのインクの種類数mより少ないn種類(nは1以上
の自然数)のインクY1,・・・Yn(各インクの濃度
はこの順に薄くなるものとする)とを、一体または少な
くともその一部を独立に収容したインクカートリッジ
と、印刷すべき画像の階調信号を入力する入力手段と、
該入力した階調信号に基づいて、前記各色相の濃淡m種
類以上のインクおよび前記明度が高いインクとによるド
ットの形成を決定するドット形成決定手段とを備え、か
つ前記インクカートリッジに収容された前記濃淡m種類
以上のインクX1,X2・・・,Xnの収容量vx1,
vx2・・・と、前記明度の高いn種類以上のインクY
1,・・・Ynの収容量vy1・・とが、
【0012】
【数4】 であることを要旨としている。
【0013】この印刷装置では、同じ記録率当たりの明
度が高いインクについてのインク量の総和が、他の色相
のインクの総量より少なく、かつ一つ一つの濃度のイン
ク同士の収容量を比較すると、明度の高いn種類のイン
クの一つの濃度の収容量は、濃淡m種類のインクの濃度
の高い側のインクの収容量よりは多く、かつそのインク
の収容量にそれより濃度の低い側のインクの収容量を加
えた総和よりは少ない。この関係は、例えば使用するイ
ンクがマゼンタ,シアン,イエロの三色であり、マゼン
タとシアンについては濃淡3種類のインクを備え、イエ
ロについては2種類のインクを備えるとすれば、濃淡2
種類のイエロインクの全収容量は、マゼンタまたはシア
ンについての濃淡3種類のインクの総量よりは少なく、
かつ濃度の高いイエロのインクの収容量は、マゼンタま
たはシアンの最も濃度の高いインクよりは多く、かつそ
のインクの収容量にそれよりも一段低い濃度のインクの
収容量を加えた量よりも少ないものとされることにな
る。また、濃度の低いイエロのインクの収容量は、マゼ
ンタまたはシアンのインクのうち、中程度の濃度のイン
クよりは多く、かつそのインクの収容量にそれよりも一
段低い濃度のインクの収容量を加えた量よりも少ないも
のとされることになる。両者のインクの収容量をこのよ
うに設定することにより、インクカートリッジのインク
量に過大な過不足が生じることがなく、多階調の画像を
記録する印刷装置としてのインクの使用量に対して、イ
ンクカートリッジ内のインクの収容量を適正なものとす
ることができる。
【0014】なお、更にインクカートリッジの前記m種
類の濃淡インクの収納量と、前記n種類のインクの収納
量とを、各色インクのγ特性を考慮して定めることも好
適である。各濃度のインクの染料濃度(ひいては記録後
の明度)は印刷装置毎に異なり、適正な濃度の印刷物を
得るために必要に各色インクの量は印刷装置毎に異なっ
ている。γ補正は、こうした特性の違いを合わせ込むた
めのものであり、この考慮を校了することにより、各色
インクの量を更に適正に設定することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づき説明する。図1は、この発明の一実施例であ
るプリンタ20の概略構成図である。図示するように、
このプリンタ20は、紙送りモータ22によって用紙P
を搬送する機構と、キャリッジモータ24によってキャ
リッジ30をプラテン26の軸方向に往復動させる機構
と、キャリッジ30に搭載された印字ヘッド28を駆動
してインクの吐出およびドット形成を制御する機構と、
これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印
字ヘッド28および操作パネル32との信号のやり取り
を司る制御回路40とから構成されている。
【0016】用紙Pを搬送する機構は、紙送りモータ2
2の回転をプラテン26のみならず、図示しない用紙搬
送ローラに伝達するギヤトレインを備える(図示省
略)。また、キャリッジ30を往復動させる機構は、プ
ラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動
可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24と
の間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、
キャリッジ30の原点位置を検出する位置検出センサ3
9等から構成されている。
【0017】制御回路40を中心にこのプリンタ20の
構成を示したのが、図2である。図示するように、この
制御回路40は、周知のCPU41,プログラムなどを
記憶したP−ROM43,RAM44,文字のドットマ
トリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)4
5などを中心とする算術論理演算回路として構成されて
おり、この他、外部のモータ等とのインタフェースを専
用に行なうI/F専用回路50、このI/F専用回路5
0に接続されヘッド28を駆動するヘッド駆動回路5
2、同じく紙送りモータ22およびキャリッジモータ2
4を駆動するモータ駆動回路54を備える。また、I/
F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵
しており、コネクタ56を介してコンピュータに接続さ
れて、コンピュータが出力する印刷用の信号を受け取る
ことができる。コンピュータからの画像信号の出力につ
いては後述する。
【0018】次にキャリッジ30の具体的な構成と、キ
ャリッジ30に搭載されインクカートリッジ70の構
造、更にこのインクカートリッジ70からインクの供給
を受けて行なわれる印字ヘッド28によるインクの吐出
原理について説明する。図3は、キャリッジ30の形状
を示す斜視図である。また、図4は、キャリッジ30の
下部に配列された印字ヘッド28における各色インクを
吐出するノズル部分を示す平面図である。図3に示すよ
うに、キャリッジ30は、略L字形状をしており、図示
しない黒インク用カートリッジとカラーインク用カート
リッジ70(図5参照)とを搭載可能であって、両カー
トリッジを装着可能に仕切る仕切板31を備える。キャ
リッジ30の下部の印字ヘッド28には計6個のインク
吐出用ヘッド61ないし66が形成されており、キャリ
ッジ30の底部には、この各色用ヘッドにインクタンク
からのインクを導く導入管71ないし76が立設されて
いる。キャリッジ30に黒インク用のカートリッジおよ
びカラーインク用カートリッジ70を上方から装着する
と、各カートリッジに設けられた接続孔に導入管71な
いし76が挿入される。
【0019】カラーインク用のインクカートリッジ70
の内部構造について説明する。図6は、インクカートリ
ッジ70の構造を示す分解斜視図である。このインクカ
ートリッジ70内には、マゼンタ、シアンのインクにつ
いては濃淡2種、全体として5種のインクを収容してい
る。インクカートリッジ70は、ポリプロピレンを素材
として用い、かつ表面の張出し部分をなくして限られた
容積内に可能な限りのインクを収容し得るよう、全体を
直方体状に形成しており、その内部には、濃淡2種のマ
ゼンタ、シアンの各インクを収容するインク収容室10
2b〜eと、これらよりも幅の広いイエロのインクを収
容するインク収容室102aがそれぞれ隔壁103を介
して区画形成されている。
【0020】このインクカートリッジ70の外側壁10
4は隔壁103よりも肉厚に形成され、かつ上端の開口
縁105を、はちまき状にさらに外方に膨出させて肉厚
に形成している。この開口縁105により、インクカー
トリッジ70は、十分な剛性を得ている。外側壁104
の角部には、キャリッジ30への位置決めと自己の保形
とを兼ねたリブ106が、一体的に突出形成されてい
る。
【0021】これらインク収容室102a〜eの各底面
108には、互いに結合し合った円筒状のインク供給口
110a〜eが突出形成されている。インク供給口11
0a〜eの形状は、インクカートリッジ70の断面図で
ある図7,図8に詳しく示した。これらのインク供給口
110a〜eは、外周を短冊型の共通の枠112により
囲われており、更にそれぞれをリブ111によって枠1
12に結合した構造とされている。
【0022】また、この枠112の両端は、外側壁10
4よりも内側でかつ両端のインク供給口110a,11
0eよりも突き出して形成されている。従って、枠11
2の端面は、十分な面積を持っており、保管時にこのイ
ンク供給口110a〜eを密封するシール用のテープ1
15を、その両端が外側壁104からはみ出すことな
く、かつ総てのインク供給口110a〜eを同時に封止
するよう貼付することができる。なお、テープ115を
貼る際には、内部の空気を枠112の内側に形成した空
気逃げ部114に一旦流入させた上、枠112の上縁に
設けた切り欠き113から逃がすることができる構造と
されている。したがって、テープ115は、枠112の
端面に確実に貼着することができる。
【0023】また、これらのインク供給口110aない
し110eは、図7に示したように、一定の間隔をもっ
て底面108に突出形成され、このため、幅の広いイエ
ロのインク収容室102aに対応したインク供給口11
0aは、インク収容室102aから見ると内側に偏るこ
とになるが、これによって、キャリッジ30に突設する
印字ヘッド28側の導入管72ないし76をインク供給
口110aないし110eの間隔に合わせて等間隔に設
けることができる。
【0024】各インク供給口110aないし110eに
は、シールゴム16がはめ込まれており、インクカート
リッジ70をキャリッジ30に装着した場合、導入管7
2ないし76とインク供給口110aないし110eを
隙間なく結合する。
【0025】一方、このインクカートリッジ70の底面
108には、各インク供給口110aないし110eの
並びに沿って係合凹部117が形成されている。この係
合凹部117を、キャリッジ30に設けたリフタの支棹
101に係合させることによってインクカートリッジ7
0への誤装着を防ぐとともに、この係合凹部117を設
けることによってインクカートリッジ70内方に段部1
18を形成し、次の作用効果を得ている。即ち、インク
カートリッジ70の内部にあってインクが外部に出てい
く排出口より低い部分に存在するインクは、フォーム1
19による毛細管現象を利用しても完全には排出できな
い。したがって、段部118を形成することにより、イ
ンクカートリッジ70内部にあってインクを吸着するフ
ォーム119がこの部分に存在できないものとし、使用
されない無駄なインクの量を減らしている。また、イン
クカートリッジ70全体をアルミパックに入れて減圧パ
ックする際には、減圧のための空間が必要となるので、
段部118によりこの空間も確保している。
【0026】インクカートリッジ70の上部には、イン
クカートリッジ70の開口部を封止する蓋体120が嵌
合可能となっている。この蓋体120の内面には、図6
ないし図8にしめしたように、インク収容室102aな
いし102e内に収容したフォーム119を押圧する2
列の縦リブ121が各インク収容室102aないし10
2e毎に、所定の間隔を設けて、かつ蓋体120を長手
方向に僅かに摺動させることができる程度の長さをもっ
て突出形成されている。これらの縦リブ121は、イン
ク供給口110寄りの部分が他の部分よりも高く形成さ
れている。したがって、蓋体120をインクカートリッ
ジ70の本体に嵌め込むと、縦リブ121は、インク供
給口側の部分のフォーム119を、他の部分より強く圧
縮して、インク供給口側のフォーム19の空孔を縮小す
る。この結果、インク供給口側では、他の部分より毛細
管作用が強く働き、フォーム119内に均一に吸収され
ているインクを、インクの減少と共にインク供給口11
0付近に集める。
【0027】次に、インクが吐出される機構を簡単に説
明する。図9に示すように、インク用カートリッジ70
がキャリッジ30に装着されると、毛細管現象を利用し
てインク用カートリッジ70内のフォーム119に吸収
されていたインクが導入管71ないし76を介して吸い
出され、キャリッジ30下部に設けられた印字ヘッド2
8の各色ヘッド61ないし66に導かれる。なお、初め
てインクカートリッジが装着されたときには、専用のポ
ンプによりインクを各色ヘッド61ないし66に吸引す
る動作が行なわれるが、本実施例では吸引のためのポン
プ、吸引時に印字ヘッド28を覆うキャップ等の構成に
ついては図示および説明を省略する。
【0028】各色ヘッド61ないし66には、図4およ
び図9に示したように、各色毎に32個のノズルnが設
けられており、各ノズル毎に電歪素子の一つであって応
答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピエゾ
素子PEとノズルnとの構造を詳細に示したのが、図1
0である。図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズル
nまでインクを導くインク通路80に接する位置に設置
されている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の
印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エ
ネルギの変換を行なう素子である。本実施例では、ピエ
ゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電
圧を印加することにより、図10下段に示すように、ピ
エゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路
80の一側壁を変形させる。この結果、インク通路80
の体積は、ピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この
収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノズル
nの先端から高速に吐出される。このインク粒子Ipが
プラテン26に装着された用紙Pに染み込むことによ
り、印刷が行なわれることになる。
【0029】印字ヘッド28における各色ヘッド61な
いし66の配列は、上述したピエゾ素子PEを配置する
関係上、図4に示したように、2つのヘッドを一組とし
て、3組に分けて配設されている。黒インク用カートリ
ッジに近接した側の端に黒インク用のヘッド61が配設
されており、その隣がシアン用のインクヘッド62であ
る。また、この組に隣接するのが、シアン用インクヘッ
ド62に供給されるシアンインクより濃度の低いインク
(以下、ライトシアンインクと呼ぶ)用のヘッド63と
マゼンタ用のインクヘッド64である。更にその隣の組
には、通常のマゼンタインクより濃度の低いインク(以
下、ライトマゼンタインクと呼ぶ)用のヘッド65と、
イエロ用のヘッド66とが配置されている。各インクの
組成および濃度については後述する。
【0030】以上説明したハードウェア構成を有する本
実施例のプリンタ20は、紙送りモータ22によりプラ
テン26その他のローラを回転して用紙Pを搬送しつ
つ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復
動させ、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし
66のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を
行ない、用紙P上に多色の画像を形成する。なお、プリ
ンタ20は、図11に示すように、コンピュータ90な
どの画像形成装置からコネクタ56を介して受け取った
信号に基づいて、多色の画像を形成する。この例では、
コンピュータ90内部で動作しているアプリケーション
プログラムは、画像の処理を行ないつつビデオドライバ
91を介してCRTディスプレイ93に画像を表示して
いる。このアプリケーションプログラム95が、印刷命
令を発行すると、コンピュータ90のプリンタドライバ
96が、画像情報をアプリケーションプログラムから受
け取り、これをプリンタ20が印字可能な信号に変換し
ている。図11に示した例では、プリンタドライバ96
の内部には、アプリケーションプログラム95が扱って
いる画像情報をドット単位の色情報に変換するラスタラ
イザ97、ドット単位の色情報に変換された画像情報
(階調データ)に対して画像出力装置(ここではプリン
タ20)の発色の特性に応じた色補正を行なう色補正モ
ジュール98、色補正された後の画像情報からドット単
位でのインクの有無によりある面積での濃度を表現する
いわゆるハーフトーンの画像情報を生成するハーフトー
ンモジュール99が備えられている。これらの各モジュ
ールの動作は、周知のものなので、説明は原則として省
略し、ハーフトーンモジュール99の内容については、
後述する。
【0031】以上説明したように、本実施例のプリンタ
20は、その印字ヘッド28に、いわゆるCMYKの4
色のインク以外に、ライトシアンインクとライトマゼン
タインク用のヘッド63,65を備える。これらのイン
クは、図12にその成分を示すように、通常のシアンイ
ンクおよびマゼンタインクの染料濃度を低くしたもので
ある。図示するように、通常濃度のシアンインク(図1
2中C1で示す)は、染料であるダイレクトブルー99
を3.6重量パーセント、ジエチレングリコール30重
量パーセント、サーフィノール465を1重量パーセン
ト、水65.4重量パーセントとしたものであるのに対
して、ライトシアンインク(図12中C2で示す)、染
料であるダイレクトブルー99を、シアンインクC1の
1/4である0.9重量パーセントとし、粘度調整のた
めにジエチレングリコールを35重量パーセント、水を
63.1重量パーセントに変更したものである。また、
通常濃度のマゼンタインク(図12中M1で示す)は、
染料であるアシッドレッド289を2.8重量パーセン
ト、ジエチレングリコール20重量パーセント、サーフ
ィノール465を1重量パーセント、水79重量パーセ
ントとしたものであるのに対して、ライトマゼンタイン
ク(図12中M2で示す)は、染料であるアシッドレッ
ドを、マゼンタインクM1の1/4である0.7重量パ
ーセント、ジエチレングリコール25重量パーセント、
水74重量パーセントに変更したものである。
【0032】なお、図12に示したように、イエロイン
クYと、ブラックインクKは、染料としてダイレクトイ
エロ86とフードブラック2とを用い、それぞれ1.8
重量パーセント、4.8重量パーセントとしたものであ
る。いずれのインクも、粘度がおよそ3[mPa・s]
程度に調整されている。本実施例では、各色インクの粘
度の他、表面張力も同一に調整しているので、各色ヘッ
ド毎のピエゾ素子PEの制御を、ドットを形成するイン
クに拠らず同一にすることができる。
【0033】インクカートリッジ70における各色イン
クの収容量は、図12に示したように、イエロインクの
収容量vyは実行値で28グラム、マゼンタインクの収
容量vm1,ライトマゼンタインクの収容量vm2,シ
アンインクの収容量vc1,ライトシアンインクvc2
の収容量vc2は、各々20グラムとなっている。この
収容量は、次の関係にある。vy<vc1+vc2 同
様に vy<vm1+vm2また、これらのインクの収
容量の間には、vc1<vy および vm1<vyと
いう関係がなりたっている。更に、これらのインクの収
容量の間には、vy≦1.5・vc1 および vy≦
1.5・vm1という関係がなりたっている。
【0034】インクカートリッジ70に収納されたこれ
らの各色インクの明度を測定したものを図13に示し
た。図13の横軸はプリンタの記録解像度に対する記録
率であり、ノズルnから吐出したインク粒子Ipにより
白色の用紙Pにドットを記録した割合を示している。即
ち、記録率100とは、用紙Pの全面がインク粒子Ip
により覆われた状態を示している。本実施例では、シア
ンインクC1に対してライトシアンインクC2は、染料
の濃度が重量パーセントで約1/4としており、このと
きの両インクの明度は、ライトシアンインクC2の記録
率が100パーセントの場合の明度が、シアンインクC
1の記録率が約35パーセントの場合の明度と等しくな
っている。この関係は、マゼンタインクM1,ライトマ
ゼンタインクM2においても同様である。濃度の異なる
インクが同一明度となる記録率の割合は、両インクを混
在して印刷した場合の混色の美しさの点から定めたもの
であるが、実用上は、20ないし50パーセントの範囲
に調整することが望ましい。この関係を、両インクにお
ける染料の重量パーセントの割合で表現すると、濃度の
高いインク(シアンインクC1およびマゼンタインクM
1)における染料の重量パーセントに対して、濃度の低
いインク(ライトシアンインクC2およびライトマゼン
タインクM2)における染料の重量パーセントの関係
を、後者が前者の約1/5ないし1/3程度に調整する
こととほぼ等価である。
【0035】次に、プリンタドライバ96のハーフトー
ンモジュール99内の処理に沿って、本実施例のプリン
タ20における濃淡インクを用いた印刷の様子について
説明する。図14は、ハーフトーンモジュール99の処
理の概要を示すフローチャートである。図示するよう
に、印刷の処理が開始されると、一つの画像の左上隅を
原点として各画素を順にスキャンし、まず色補正モジュ
ール98から、キャリッジ30のスキャン方向に沿った
順に、一つの画素の色補正済みの階調データDS(CM
YK各8ビット)を入力する(ステップS100)。
【0036】なお、以下では、シアンインクのみにより
印刷が行なわれるものとして説明するが、実際には多色
の印刷が行なわれることになり、マゼンタについては、
濃度の高いマゼンタインクM1と濃度の低いライトマゼ
ンタインクM2とにより、濃ドットおよび淡ドットが形
成される。またイエロについては、イエロインクYによ
りドットが形成され、黒色についてはブラックインクK
によりドットが形成されることになる。また、所定の領
域内に異なる色のインクによるドットが形成される場合
には、混色による色の再現性を良好なものとするために
必要な制御、例えば異なる色のドットを同位置箇所に印
刷しないものとする制御などが行なわれる。
【0037】次に、入力した階調データDSに基づき、
濃ドットのオン・オフを決定する処理を行なう(ステッ
プS120)。この濃ドットのオン・オフを決定する処
理の詳細を、図15の濃ドット形成判断処理ルーチンに
示した。この処理ルーチンでは、まず、階調データDS
に基づいて図16のテーブルを参照して、濃レベルデー
タDthを生成する処理を行なう(ステップS12
2)。図16は、元の画像の階調データに対して、淡イ
ンクと濃インクの記録率をどの程度にするかを設定する
テーブルを示す。階調データは、各色について0〜25
5までの値をとるものしているから(各色8ビット)、
以下階調データの大きさを16/256等のように表現
する。図16のテーブルは、入力データと印刷結果とが
完全に一対一である場合の特性を示しており、実際のプ
リンタでは、インクのドットゲイン(インクの粒径やに
じみなどにより、印刷結果が入力データより濃くなるこ
と)により、両者の関係は完全な比例関係とはならな
い。この入出力の特性を補正するのがγ補正である。本
実施例で用いたプリンタ20のγ補正データを、図17
に示す。図17に示したγ補正を考慮した場合の入力デ
ータとドット記録率との関係を図18に示した。図18
は、実際に得られる印刷物における濃インクと淡インク
の割合を示す。
【0038】なお、本実施例では、後述するように、濃
ドットのオン・オフをディザ法により先に決めてから、
淡ドットのオン・オフを誤差拡散法により決定してお
り、ある階調データが与えられたとき、一意に濃インク
の記録率と淡インクの記録率を与えて、着目している画
素の濃インクまたは淡インクによるドットのオン・オフ
を定めるものではない。この関係を簡単に説明すると、
本実施例では、図14に示したように、まずこのテーブ
ルを利用して濃ドットのオン・オフを判定し(ステップ
S120)、その結果を参照して淡ドットのオン・オフ
を判定する(ステップS140)。従って、淡ドットの
記録率が図16に示したテーブル(最終的には図18に
示したテーブル)に一致するのは、次の理由による。
【0039】単位面積当たりの画像の濃度は、そこに形
成される濃ドットと淡ドットの数により表すことができ
る。最終的に必要な記録率を求めるため、図18に従っ
て以下説明する。まず、入力データDSに基づいて、濃
ドットデータのオンオフを計算し、次にこの入力データ
に所定の係数を掛けて淡ドットについて誤差拡散を計算
するための入力データを作成する。その後、このデータ
に基づいて誤差拡散の計算を行なうが、この場合の淡ド
ット評価値は固定値128とする。淡ドットについての
誤差拡散の計算を行なうために入力データを求めるが、
この際の係数を、図18に示した濃ドットと淡ドットの
記録率が実現されるよう、適正に調整するのである。
【0040】入力した階調データDSに基づいて、図1
8のテーブルを参照することにより、予め定めた濃イン
クの記録率に対応した濃レベルデータDthを得る(図
18右側縦軸)。例えば、入力したシアンの階調データ
が50/256のベタの領域を印刷する場合には、濃イ
ンクであるシアンインクC1の記録率は0パーセントで
あり、濃レベルデータも値0となる。階調データが19
2/256のベタの領域を印刷する場合には、濃インク
であるシアンインクC1の記録率は6パーセントであ
り、濃レベルデータDthは値15となる。更に、階調
データが242/256のベタ領域を印刷する場合には
シアンインクC1の記録率は75パーセントであって、
濃レベルデータは値191となる。これらの場合に、後
述する手法で淡ドットのオン・オフを判断すると、それ
ぞれ、淡インクであるライトシアンインクC2の記録率
は6パーセント、58パーセント、0パーセントとな
る。
【0041】次に、こうして得られた濃レベルデータD
thが閾値Dref1より大きいか否かの判断を行なう(ス
テップS124)。この閾値Dref1は、着目した画素に
濃インクによるドットを形成するか否かの判定値であっ
て、単純に濃レベルデータDthの最大値の1/2程度
に固定することもできる。本実施例では、この閾値の設
定に分散型ディザの閾値マトリックスを採用し、特に6
4×64程度の大域的マトリックス(ブルーノイズマト
リックス)を利用し、組織的ディザ法を適用した。従っ
て、濃ドットのオンオフを定める閾値Dref1は、着目す
る画素毎に異なった値となる。図19に、組織的ディザ
法における閾値の考え方を示す。図19では、マトリッ
クスの大きさは図示の都合上4×4としたが、実施例で
は、64×64の大きさのマトリックスを用い、その内
部のいずれの16×16の領域をとっても閾値(0〜2
55)の出現に偏りがないように閾値を決めている。こ
うした大域的なマトリックスを用いると、疑似輪郭など
の発生が抑制される。分散型ディザとは、その閾値マト
リックスにより決定されるドットの空間周波数が高いも
のであり、ドットが領域内でバラバラに発生するタイプ
を言う。具体的には、Beyer型の閾値マトリックス
などが知られている。分散型のディザを採用すると、濃
ドットの発生がバラバラに行なわれるので、濃淡ドット
の分布が偏らず、画質が向上する。なお、濃ドットのオ
ンオフを決定するには、その他の手法、例えば濃度パタ
ーン法や画素配分法などを採用しても差し支えない。
【0042】濃ドットデータDthが閾値Dref1より大
きい場合には、その画素の濃ドットをオンにするものと
判断し、更に結果値RVを演算する処理を行なう(ステ
ップS126)。結果値RVは、その画素の濃度に相当
する値(濃ドット評価値)であり、濃ドットがオン、即
ちその画素に濃度の高いインクによるドットを形成する
と判断した場合には、その画素の濃度の対応した値(例
えば値255)が設定される。この結果値RVは、固定
値でも良いが、濃レベルデータDthの関数として設定
しても良い。
【0043】他方、濃レベルデータDthが閾値Dref1
以下の場合には、濃ドットをオフ、即ち形成しないと判
断し、更に結果値RVに値0を代入する処理を行なう
(ステップS128)。濃度の高いインクによるドット
が形成されない箇所は、用紙の白地が残ることから、結
果値RVを値0とするのである。
【0044】こうして濃ドットのオン・オフを決定し、
結果値RVを演算する処理(図14ステップS120)
を行なった後、次に着目している画素の階調データDS
に近傍の処理済みの画素からの拡散誤差ΔDuを加えた
補正データDCを求める処理を行なう(ステップS12
5)。これは、淡ドットを用いて誤差拡散の処理を行な
うためである。誤差拡散で印刷を行なう場合、処理済み
の画素について生じた濃淡の誤差を予めその画素の周り
の画素に所定の重みを付けて予め配分しておくので、該
当する誤差分を読み出し、これを今から印刷しようとす
る画素に反映させるのである。着目している画素PPに
対して、周辺のどの画素にどの程度の重み付けで、この
誤差を配分するかを、図20に例示した。着目している
画素PPに対して、キャリッジ30の走査方向で数画
素、および用紙Pの搬送方向後ろ側の隣接する数画素に
対して、濃度誤差が所定の重み(1/4,1/8、1/
16)を付けて配分される。
【0045】補正データDCを求めた後、濃ドットをオ
ン(シアンインクC1によるドット形成)としたか否か
を判断し(ステップS130)、濃ドットを形成してい
ない場合には、濃度の低いドット、即ちライトシアンイ
ンクC2によるドット(以下、淡ドットと呼ぶ)のオン
・オフを決定する処理を行なう(ステップS140)。
淡ドットのオン・オフを決定する処理について、図21
に示した淡ドット形成判断処理ルーチンに拠って説明す
る。淡ドットのオン・オフを決定する処理では、ライト
シアンインクC2によるドットの形成は、実施例では、
誤差拡散法を適用し、誤差拡散の考え方で補正した階調
データDCが淡ドット用の閾値Dref2より大きいか否か
の判断を行なう(ステップS144)。この閾値Dref2
は、着目した画素に濃度の低い淡インクによるドットを
形成するか否かの判定値であって、単純に固定値とする
こともできるが、本実施例では、補正済みのデータDC
に応じて可変される値として設定した。閾値Dref2と補
正データDCとの関係を図22に示す。図示するよう
に、閾値Dref2を、判断の対象である補正データDCの
関数として設定することにより、階調の下限または上限
近くのドット形成の遅延や、領域の階調が急変した場合
の走査方向に一定の範囲で生じるドット形成の乱れ(い
わゆる尾引き)などを抑制することができる。
【0046】補正データDCが閾値Dref2より大きけれ
ば淡ドットをオンすると判断し、結果値RV(淡ドット
評価値)を演算する(ステップS146)。結果値RV
は、本実施例では、値122を基準値とし、補正データ
DCにより補正される値としたが、固定値とすることも
可能である。他方、補正データDCが閾値Dref2以下と
判断された場合には、淡ドットをオフにすると判断し、
結果値RVに値0を算入する処理を行なう(ステップS
148)。上述した結果値RVの決定の手法としては、
様々なアプローチが考えられる。例えば、濃ドットにつ
いては濃レベルデータDthに基づいて決定し、淡ドット
については入力データDSに基づいて決定することがで
きる。
【0047】こうして淡ドットのオン・オフと結果値R
Vの演算とを行なった後(図14、ステップS14
0)、次に誤差計算を行なう(ステップS150)。誤
差計算は、補正データDCから結果値RVを減算するこ
とにより求める。濃淡いずれのドットも形成されなかっ
た場合には結果値RVは値0に設定されているから、誤
差ERRには、補正値DCが算入される。即ち、その画
素において実現されるべき濃度が全く得られなかったの
で、その濃度が誤差として計算されるのである。他方、
濃ドットもしくは淡ドットが形成された場合には、各ド
ットに対応した結果値RVが代入されているから、判断
の元になったデータDCとの差分が、誤差ERRとな
る。
【0048】次に、誤差拡散の処理を行なう(ステップ
S160)。ステップS150で得られた誤差に対し
て、着目している画素の周辺画素に所定の重み(図20
参照)を付けて、この誤差を拡散する。以上の処理の
後、次の画素に移動して、上述したステップS100以
下の処理を繰り返す。
【0049】こうして淡ドットと濃ドットによる記録が
行なわれることになるが、この様子をシアンインクC1
とライトシアンインクC2とについて模式的に示したの
が、図23である。入力された階調データが低い領域
(実施例では、階調データが0/256〜175/25
6の領域)では、図23(a),(b)に示すように、
ライトシアンインクC2によるドットだけが形成され、
かつ階調データが高くなるにつれて、所定の領域内に存
在する淡ドットの割合は増加して行く。
【0050】階調データが所定値を越える領域(実施例
では、175/256以上の領域)では、図23(c)
に示すように、淡ドットの割合も増加するが濃ドットの
記録も開始され、徐々に増加する。更に、階調データが
高い領域(実施例では192/256以上の領域)で
は、図23(d),(e)に示すように、濃ドットは増
加し、淡ドットの割合は減少して行く。
【0051】階調データが更に高い領域(実施例では2
42/256以上の領域)となると、淡ドットの形成は
行なわれなくなり、図23(f),(g)に示すよう
に、濃ドットだけが形成される。階調データが最大とな
れば、図23(h)に示すように、濃ドットによる記録
率が100パーセントとなり、用紙Pの全面が濃度の高
いインク(シアンインクC1)により印刷されることに
なる。
【0052】以上説明した本実施例によれば、先に濃度
の高いインクによるドットを形成するか否かについて決
定し、濃ドットのオン・オフに応じて結果値RVを決定
する。その後、濃ドットを形成しないと判断した時の
み、濃度の低いインクによるドットの形成を行なうか否
かを決定し、淡ドットのオン・オフに応じて結果値RV
を決定する。しかも、濃ドットについての判断は組織的
ディザ法により行ない、淡ドットについての判断は誤差
拡散法によっている。この結果、印刷される画像の濃度
は、淡ドットのオン・オフにより誤差が最少になるよう
調整される。また、濃ドットについての判断を先に行な
っているので、図16のテーブルにおける入力データと
濃レベルデータDthとの関係を適切に設定することによ
り、濃ドットの分布が見た目に違和感がなく、階調表現
に優れた分布となるよう設定することが容易である。
【0053】しかも、本実施例では、インクカートリッ
ジ70におけるシアン,マゼンタの濃淡インクの収容量
vc1,vc2、vm1,vm2に対して、一種類のイ
ンクしかないイエロインクの収容量vyを、図12に示
したように、vc1<vy<vc1+vc2 同様に
vm1<vy<vm1+vm2としている。この結果、
実際に自然画や単色で塗り分けたグラフなどを印刷して
みると、各色各濃度のインクの仕様のバランスが良く、
極端に一種類のインクが早く消尽してインクカートリッ
ジ70全体の取り替えが必要になって、他のインクを無
駄にすると言うことがない。
【0054】更に、このインクカートリッジ70におけ
る3色のインクの収容量には、vy≦1.5・vc1
および vy≦1.5・vm1という関係が成り立って
いる。インクの収容量をこのように規定した結果、自然
画を中心に様々な画像を印刷したとき、いずれかの一種
類のインクが過剰に消尽して、他のインクが無駄になる
ということがなかった。
【0055】これは図18から、次のように考えること
ができる。図18は、入力データに対して実際に各色各
濃度のドットを記録する記録率の関係を示しているか
ら、印刷しようとしている画像の濃度分布が、平均的に
は0ないし255の間でおおよそ均等であると仮定する
と、印刷しようとしている画像に対して消費されるイン
クの量は、図18のグラフを積分したものに対応してい
る。実施例のプリンタ20の場合には、γ補正後の各イ
ンクのドット記録率は、入力データに対して全体に低く
押さえられているが、いずれにせよ最も明度の高いイン
クであるイエロインクYは、マゼンタインクC1よりも
多量に消費されることは明らかである(vc1<v
y)。次に、濃淡インクを有するシアンやマゼンタの各
色インク量の総量とイエロインクの量との関係を考え
る。マゼンタインクあるいはシアンインクは、濃度の高
い方のインクのみを搭載して使用しているのであれば、
イエロインクYと、その収容量を等しくすれば良いはず
である。しかしながら、マゼンタ,シアンは、入力デー
タが低い領域ではライトマゼンタインクM2,ライトシ
アンインクC2を使用しており、マゼンタインクM1,
シアンインクC1の使用は、代替されあるいは低減され
る。薄い濃度のインクを用いて印刷する場合、同じ濃度
を得るために使用されるインク量は増加する。この結
果、マゼンタインクの総量vm1+vm2は、イエロイ
ンクYの総量vyより多くなる(vy<vm1+vm
2、およびvy<vc1+vc2)。
【0056】実際、本実施例ではイエロインクの収容量
は28グラム、濃淡のマゼンタ,シアンインクの収容量
はそれぞれ20グラムであり、上記の関係 vm1<vy、vc1<vy vy<vm1+vm2、vy<vc1+vc2 vy≦1.5・vm1、vy≦1.5・vc1 を満たしている。このように、明度の最も高いイエロイ
ンクに対して濃淡のマゼンタインク、濃淡のシアンイン
クの量を定めることにより、インクカートリッジ70内
の各インクの収容量を適正に設定し、無駄の発生を抑制
することができる。
【0057】本実施例では、シアンとマゼンタについて
のみ濃度の異なる2種類のインクを用意したが、これら
のインクの濃度を3種類以上にした場合には、イエロに
ついても濃度の異なるインクを組み合わせて用いること
も差し支えない。例えば、図24は、イエロインクにつ
いて濃淡2種類のインク(通常のイエロインクY1とこ
れより濃度の薄いライトイエロインクY2)を用い、マ
ゼンタ,シアンについては濃淡3種類のインク(上記濃
淡マゼンタインクM1,M2および更に薄いマゼンタイ
ンクM3、上記濃淡シアンインクC1,C2および更に
薄いシアンインクC3)を用いた場合の各インクの収容
量を例示する説明図である。図示するように、これらの
インクの収容量の関係は、 vy1+vy2<vm1+vm2+vm3, vy1+vy2<vc1+vc2+vc3, vm1<vy1<vm1+vm2 かつ vc1<vy1<vc1+vc2,vm2<vy
2<vm2+vm3かつ vc2<vy2<vc2+v
c3, vy1≦1.5・vm1 かつ vy1≦1.5・vc
1, vy2≦1.5・vm2 かつ vy2≦1.5・vc
2 となっている。この場合にも、各色インクの消費量は、
通常の画像の入力データに対して偏りが小さく、インク
の無駄を抑制することができる。
【0058】なお、各色各濃度のインクは、図5に示し
たように、単一のカートリッジ70に一体に収容するも
のとしても良いし、各色毎に濃淡インクを一体に収納し
た形態としても良い。また、濃度の同じインクを集めて
一体のカートリッジを形成し、濃度毎に異なるカートリ
ッジとしていも良い。また、総てのインクをそれぞれ独
立にカートリッジインクに収納するものとしても差し支
えない。なお、インクは、CMYKの組合せに限定され
るものではなく、他の組合せに適用しても差し支えない
し、金や銀等の特色について濃度の異なる2種類以上の
インクを用いることも可能である。この場合には、使用
するインクの中で明度の最も高いインクとその他のイン
クで、上述した関係になるように、各インクの収納量を
決定すればよい。
【0059】更に、各色インクの濃度を均一にせず色毎
に異ならせた場合には、インクカートリッジ内のインク
量は、均等の濃度に換算して、上記の考え方で定めるこ
とが望ましい。例えば、イエロインクは、シアン,マゼ
ンタと比べて明度が高く粒状化の問題を生じ難いから、
シアン,マゼンタ,イエロの三色のうち、イエロインク
のみ、他のインクよりもその濃度を高くすることが考え
られる。この場合、イエロインクの使用量は、低減でき
るから、インクカートリッジ内のイエロインクの収容量
は、濃度の偏りを勘案して定める必要がある。例えば、
イエロインクのみを他のインクに対してαパーセント高
濃度とし、その分イエロインクの記録率を低減して使用
量を減らす場合、第1の実施の態様に則せば、マゼンタ
インクの収容量vm1,ライトマゼンタインクの収容量
vm2,シアンインクの収容量vc1,ライトシアンイ
ンクvc2の収容量vc2、イエロインクの収容量vy
の間には、(1+α/100)・vy<vc1+vc2
同様に(1+α/100)・vy<vm1+vm2ま
た、これらのインクの収容量の間には、vc1<(1+
α/100)・vy およびvm1<(1+α/10
0)・vyという関係が成り立つことになる。更に、こ
れらのインクの収容量の間には、(1+α/100)・
vy≦1.5・vc1 および(1+α/100)・v
y≦1.5・vm1という関係がなりたつことも好適で
ある。
【0060】また、上述した実施例では、濃淡いずれの
インクの吐出も、ピエゾ素子PEを用い、ピエゾ素子P
Eに所定時間幅の電圧を印可することにより行なってい
るが、この他のインク吐出方式を採用することも容易
で。実用化されているインク吐出方式としては、大まか
に分けると、連続したインク噴流からインク粒子を分離
して吐出する方式と、上述した実施例でも採用された方
式であるオンデマンド方式に大別される。前者には、荷
電変調によりインクの噴流から液滴を分裂させる荷電変
調方式、インクの噴流から大径粒子が分裂する際に生じ
る微少なサテライト粒子を印字に利用するマイクロドッ
ト方式などが知られている。これらの方式も、複数種類
の濃度のインクを利用した本発明の印刷装置に適用可能
である。
【0061】また、オンデマンド方式は、ドット単位で
インク粒子が必要となったとき、インク粒子を生成する
ものであり、上述した実施例で採用したピエゾ素子を用
いた方式の他、図25(A)〜(E)に示すように、イ
ンクのノズルNZ近傍に発熱体HTを設け、インクを加
熱することでバブルBUを発生させ、その圧力によりイ
ンク粒子IQを吐出する方式などが知られている。これ
らのオンデマンド方式のインク吐出方式も、複数種類の
濃度のインクあるいは径の異なる複数のドットを利用す
る本発明の印刷装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のプリンタ20の概略構成図である。
【図2】プリンタ20における制御回路40の構成を示
すブロック図である。
【図3】キャリッジ30の構成を示す斜視図である。
【図4】印字ヘッド28における各色ヘッド61ないし
66の配置を示す説明図である。
【図5】カラーインク用カートリッジ70の形状を示す
斜視図である。
【図6】インクカートリッジ70の構造を示す分解斜視
図である。
【図7】インクカートリッジ70の内部構造を示す断面
図である。
【図8】同じくインクカートリッジ70を他の位置で破
断して示す断面図である。
【図9】各色ヘッド61ないし66におけるインク吐出
のための構成を示す説明図である。
【図10】ピエゾ素子PEの伸張によりインク粒子Ip
が吐出される様子を示す説明図である。
【図11】コンピュータ90が扱う画像情報から印刷が
行なわれるまでの処理の様子を例示するブロック図であ
る。
【図12】各色インクの成分および収容量を示す説明図
である。
【図13】各色インクの記録率と明度との関係を例示す
るグラフである。
【図14】ハーフトーンモジュール99における処理を
例示するフローチャートである。
【図15】濃ドット形成判断処理ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図16】本実施例における淡インクと濃インクとによ
る記録率と階調データとの関係を例示するグラフであ
る。
【図17】プリンタ20におけるγ補正データを例示す
るグラフである。
【図18】γ補正後の記録率と階調データとの関係を例
示するグラフである。
【図19】組織的ディザ法を用いた濃ドットの決定手法
を示す説明図である。
【図20】誤差拡散における周辺ドットへの誤差の配分
の様子を例示する説明図である。
【図21】淡ドット形成判断処理ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図22】データDCに対して閾値Dref2を与えるグラ
フである。
【図23】濃淡インクによるドット形成の過程を例示し
た説明図である。
【図24】濃淡インクの収容量の他の組み合わせを示す
説明図である。
【図25】インク粒子の吐出機構の他の構成例を示す説
明図である。
【符号の説明】
20…プリンタ 22…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 25…ジエチレングリコール 26…プラテン 28…印字ヘッド 30…キャリッジ 31…仕切板 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 41…CPU 43…ROM 44…RAM 50…I/F専用回路 52…ヘッド駆動回路 54…モータ駆動回路 56…コネクタ 61〜66…インク吐出用ヘッド 70…カラーインク用カートリッジ 71…導入管 80…インク通路 90…コンピュータ 91…ビデオドライバ 93…CRTディスプレイ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…ラスタライザ 98…色補正モジュール 99…ハーフトーンモジュール P…用紙 PE…ピエゾ素子 n…ノズル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の色相について濃度の異なる濃淡2
    種類以上のインクをそれぞれ吐出可能なヘッドを備え、
    該濃淡2種類以上のインクのドットの分布により多階調
    の画像を記録可能な印刷装置であって、 前記各色相についての濃淡m種類(mは2以上の自然
    数)以上のインクX1,X2・・・Xmと、該各色相に
    ついての濃淡m種類以上のインクX1,X2・・・,X
    mより同じ記録率当たりの明度が高くかつこれらのイン
    クの種類数mより少ないn種類(nは1以上の自然数)
    のインクY1,・・・Ynとを、一体または少なくとも
    その一部を独立に収容したインクカートリッジと、 印刷すべき画像の階調信号を入力する入力手段と、 該入力した階調信号に基づいて、前記各色相の濃淡m種
    類以上のインクおよび前記明度が高いインクとによるド
    ットの形成を決定するドット形成決定手段とを備え、か
    つ前記インクカートリッジに収容された前記濃淡m種類
    以上のインクX1,X2・・・,Xnの収容量vx1,
    vx2・・・と、前記明度の高いn種類以上のインクY
    1,・・・Ynの収容量vy1・・とが、 【数1】 であり、しかも濃淡m種類のインクのうちの最も濃度の
    高いインクの収容量より、明度が高いn種類のインクの
    うちの最も濃度の高いインクの収容量の方が多い印刷装
    置。
  2. 【請求項2】 複数の色相について濃度の異なる濃淡2
    種類以上のインクをそれぞれ吐出可能なヘッドを備え、
    該濃淡2種類以上のインクのドットの分布により多階調
    の画像を記録可能な印刷装置であって、 前記各色相についての濃淡m種類(mは2以上の自然
    数)以上のインクX1,X2・・・Xm(各インクの濃
    度はこの順に薄くなるものとする)と、該各色相につい
    ての濃淡m種類以上のインクX1,X2・・・,Xmよ
    り同じ記録率当たりの明度が高くかつこれらのインクの
    種類数mより少ないn種類(nは1以上の自然数)のイ
    ンクY1,・・・Yn(各インクの濃度はこの順に薄く
    なるものとする)とを、一体または少なくともその一部
    を独立に収容したインクカートリッジと、 印刷すべき画像の階調信号を入力する入力手段と、 該入力した階調信号に基づいて、前記各色相の濃淡m種
    類以上のインクおよび前記明度が高いインクとによるド
    ットの形成を決定するドット形成決定手段とを備え、か
    つ前記インクカートリッジに収容された前記濃淡m種類
    以上のインクX1,X2・・・,Xnの収容量vx1,
    vx2・・・と、前記明度の高いn種類以上のインクY
    1,・・・Ynの収容量vy1・・とが、 vxi<vyi (iは1以上n以下の整数) である印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の印刷装置であって、 vyi≦1.5・vxi (iは1以上n以下の整数) である印刷装置。
  4. 【請求項4】 複数の色相について濃度の異なる濃淡2
    種類以上のインクをそれぞれ吐出可能なヘッドを備え、
    該濃淡2種類以上のインクのドットの分布により多階調
    の画像を記録可能な印刷装置であって、前記各色相につ
    いての濃淡m種類(mは2以上の自然数)以上のインク
    X1,X2・・・Xm(各インクの濃度はこの順に薄く
    なるものとする)と、該各色相についての濃淡m種類以
    上のインクX1,X2・・・,Xmより同じ記録率当た
    りの明度が高くかつこれらのインクの種類数mより少な
    いn種類(nは1以上の自然数)のインクY1,・・・
    Yn(各インクの濃度はこの順に薄くなるものとする)
    とを、一体または少なくともその一部を独立に収容した
    インクカートリッジと、 印刷すべき画像の階調信号を入力する入力手段と、 該入力した階調信号に基づいて、前記各色相の濃淡m種
    類以上のインクおよび前記明度が高いインクとによるド
    ットの形成を決定するドット形成決定手段とを備え、か
    つ前記インクカートリッジに収容された前記濃淡m種類
    以上のインクX1,X2・・・,Xnの収容量vx1,
    vx2・・・と、前記明度の高いn種類以上のインクY
    1,・・・Ynの収容量vy1・・とが、 【数2】 である印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記明度が他のインクより高いインクが
    イエロインクである請求項1ないし請求項4のいずれか
    に記載の印刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の印刷装置であって、 前記インクカートリッジには、m種類以上の濃淡インク
    が少なくともマゼンタ,シアンについて2種類、前記n
    種類以上のインクがイエロインクついて1種類収納され
    た印刷装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の印刷装置であって、 前記インクカートリッジの前記m種類の濃淡インクの収
    納量と、前記n種類のインクの収納量とが、各色インク
    のγ特性を考慮して定められた印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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