JP2001225488A - 印刷装置、画像記録方法、および記録媒体 - Google Patents
印刷装置、画像記録方法、および記録媒体Info
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- JP2001225488A JP2001225488A JP2001001733A JP2001001733A JP2001225488A JP 2001225488 A JP2001225488 A JP 2001225488A JP 2001001733 A JP2001001733 A JP 2001001733A JP 2001001733 A JP2001001733 A JP 2001001733A JP 2001225488 A JP2001225488 A JP 2001225488A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 濃度の異なる2種類以上のドットを形成可能
な印刷装置における画像形成の手法を提案する。 【解決手段】 入力した階調データから、最初に濃度の
高いインクの記録率のテーブルを参照して濃ドットを形
成するか否かを組織的ディザ法により判断し、形成する
と判断した場合には、そのインクのヘッドのピエゾ素子
PEを駆動して濃ドットを形成し、結果値RVを演算す
る。他方、濃ドットを形成しない場合には、結果値RV
は値0とし、入力した階調データを基に、濃度の低いイ
ンクによりドットを形成するか否かを、誤差拡散の手法
を用いて判断する。また、結果値RVを演算する。この
結果、形成される画像の原画像に対する濃度誤差は、淡
ドットのオン・オフにより、最小に制御される。したが
って、単位面積当たりの濃度の異なるドットを用いて印
刷を行なうプリンタで、異なる種類のドットのオン・オ
フを適正に決定し、印刷の品位を高めることができる。
なお、無彩色のインクのドットの有無により、シアンイ
ンクのドット形成に影響を与える構成も採用可能であ
る。
な印刷装置における画像形成の手法を提案する。 【解決手段】 入力した階調データから、最初に濃度の
高いインクの記録率のテーブルを参照して濃ドットを形
成するか否かを組織的ディザ法により判断し、形成する
と判断した場合には、そのインクのヘッドのピエゾ素子
PEを駆動して濃ドットを形成し、結果値RVを演算す
る。他方、濃ドットを形成しない場合には、結果値RV
は値0とし、入力した階調データを基に、濃度の低いイ
ンクによりドットを形成するか否かを、誤差拡散の手法
を用いて判断する。また、結果値RVを演算する。この
結果、形成される画像の原画像に対する濃度誤差は、淡
ドットのオン・オフにより、最小に制御される。したが
って、単位面積当たりの濃度の異なるドットを用いて印
刷を行なうプリンタで、異なる種類のドットのオン・オ
フを適正に決定し、印刷の品位を高めることができる。
なお、無彩色のインクのドットの有無により、シアンイ
ンクのドット形成に影響を与える構成も採用可能であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単位面積当たりの
濃度の異なる2種類以上のドットを、印字対象物上に形
成可能なヘッドを備え、このヘッドにより形成されるド
ットにより多階調の画像を記録する印刷装置およびその
画像記録方法に関する。
濃度の異なる2種類以上のドットを、印字対象物上に形
成可能なヘッドを備え、このヘッドにより形成されるド
ットにより多階調の画像を記録する印刷装置およびその
画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリ
ンタが広く普及し、コンピュータ等が処理した画像を多
色多階調で印刷するのに広く用いられている。シアン、
マゼンタ、イエロー(CMY)の三色のインクにより多
色の画像を印刷する場合、多階調の画像を形成しようと
するにはいくつかの方法が考えられる。一つは、従来の
プリンタで採用されている手法であり、一度に吐出する
インクにより用紙上に形成されるドットの大きさを一定
として、印刷される画像の階調を、ドットの密度(単位
面積当たりの出現頻度)により表現するものである。も
う一つの方法は、用紙上に形成するドット径を調整し
て、単位面積当たりの濃度を可変するものである。最近
では、インク粒子を形成するヘッドの微細加工が進み、
所定長さ当たりに形成できるドットの密度やドット径の
可変範囲などは、年々向上しているが、プリンタの場合
には、印字密度(解像度)で300dpiないし720
dpi程度、粒径で数十ミクロンに留まっており、銀塩
写真の表現力(フィルム上では解像度で数千dpiと言
われる)との間の隔たりは未だ大きい。
数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリ
ンタが広く普及し、コンピュータ等が処理した画像を多
色多階調で印刷するのに広く用いられている。シアン、
マゼンタ、イエロー(CMY)の三色のインクにより多
色の画像を印刷する場合、多階調の画像を形成しようと
するにはいくつかの方法が考えられる。一つは、従来の
プリンタで採用されている手法であり、一度に吐出する
インクにより用紙上に形成されるドットの大きさを一定
として、印刷される画像の階調を、ドットの密度(単位
面積当たりの出現頻度)により表現するものである。も
う一つの方法は、用紙上に形成するドット径を調整し
て、単位面積当たりの濃度を可変するものである。最近
では、インク粒子を形成するヘッドの微細加工が進み、
所定長さ当たりに形成できるドットの密度やドット径の
可変範囲などは、年々向上しているが、プリンタの場合
には、印字密度(解像度)で300dpiないし720
dpi程度、粒径で数十ミクロンに留まっており、銀塩
写真の表現力(フィルム上では解像度で数千dpiと言
われる)との間の隔たりは未だ大きい。
【0003】特に、画像濃度の低い領域、即ち印刷され
るドット密度の低い領域では、ドットがまばらに形成さ
れ(いわゆる粒状化)、これが目に付いてしまう。そこ
で、印刷品位の更なる向上を目的とし、濃淡インクを用
いた印刷装置および印刷方法が提案されている。これ
は、同一色について濃度の高いインクと低いインクを用
意し、両インクの吐出を制御することにより、階調表現
に優れた印刷を実現しようとするものである。例えば、
特開昭61−108254号公報には、同一色について
濃淡2種類のドットを形成するヘッドを備え、入力され
た画像の濃度情報に応じて、所定のドットマトリックス
内に形成する濃淡ドットの数およびその重なりを制御す
ることで、多階調の画像を記録する記録方法およびその
装置が開示されている。
るドット密度の低い領域では、ドットがまばらに形成さ
れ(いわゆる粒状化)、これが目に付いてしまう。そこ
で、印刷品位の更なる向上を目的とし、濃淡インクを用
いた印刷装置および印刷方法が提案されている。これ
は、同一色について濃度の高いインクと低いインクを用
意し、両インクの吐出を制御することにより、階調表現
に優れた印刷を実現しようとするものである。例えば、
特開昭61−108254号公報には、同一色について
濃淡2種類のドットを形成するヘッドを備え、入力され
た画像の濃度情報に応じて、所定のドットマトリックス
内に形成する濃淡ドットの数およびその重なりを制御す
ることで、多階調の画像を記録する記録方法およびその
装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
濃淡インクを用いた印刷装置では、濃度の高いインクと
低いインクとを、元の画像の階調信号に対してどのよう
に対応させるかという点については、特に配慮されてお
らず、画像の階調信号に対して単純に濃度の低いインク
から順に割り当てているに過ぎなかった(例えば、特開
平2−215541号公報、第9図)。
濃淡インクを用いた印刷装置では、濃度の高いインクと
低いインクとを、元の画像の階調信号に対してどのよう
に対応させるかという点については、特に配慮されてお
らず、画像の階調信号に対して単純に濃度の低いインク
から順に割り当てているに過ぎなかった(例えば、特開
平2−215541号公報、第9図)。
【0005】本発明は、単位面積当たりの濃度の異なる
2種類以上のドット(例えば濃淡2種類以上のインクに
よるドット)を形成可能な印刷装置において、元の画像
の階調信号に対して、2種類以上のドットを適切に対応
させ、記録される画像の品位を向上することを目的とす
る。
2種類以上のドット(例えば濃淡2種類以上のインクに
よるドット)を形成可能な印刷装置において、元の画像
の階調信号に対して、2種類以上のドットを適切に対応
させ、記録される画像の品位を向上することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】か
かる目的を達成するため、本願発明は、以下の構成を採
用した。まず、本発明の第1の印刷装置は、単位面積当
たりの濃度の異なる2種類以上のドットを、印字対象物
上に形成可能なヘッドを備え、該ドットの分布により多
階調の画像を記録する印刷装置であって、印刷すべき画
像の階調信号を画素毎に順次入力する入力手段と、該入
力された階調信号に基づいて、前記濃度の異なる2種類
以上のドットのうちの少なくとも濃度が高低いずれか一
方の側のドットにより実現すべき記録濃度を決定する記
録濃度決定手段と、該記録濃度に基づいて、2以上の多
値化を行なって、前記単位面積当たりの濃度が前記いず
れか一方の側のドットの形成を判断する第1のドット形
成判断手段と、該多値化の結果を、前記単位面積当たり
の濃度が高低いずれか他方の側のドットにより実現すべ
き記録濃度に反映させ、該記録濃度に従って、単位面積
当たりの濃度が他方の側のドットによる2以上の多値化
を行ない、該他方の側のドットの形成を判断する第2の
ドット形成判断手段と、前記第1および第2のドット形
成判断手段の判断結果に基づいて、前記ヘッドを駆動し
て、単位面積当たりの濃度の異なる2種類以上のドット
を形成させるヘッド駆動手段とを備えたことを要旨とし
ている。
かる目的を達成するため、本願発明は、以下の構成を採
用した。まず、本発明の第1の印刷装置は、単位面積当
たりの濃度の異なる2種類以上のドットを、印字対象物
上に形成可能なヘッドを備え、該ドットの分布により多
階調の画像を記録する印刷装置であって、印刷すべき画
像の階調信号を画素毎に順次入力する入力手段と、該入
力された階調信号に基づいて、前記濃度の異なる2種類
以上のドットのうちの少なくとも濃度が高低いずれか一
方の側のドットにより実現すべき記録濃度を決定する記
録濃度決定手段と、該記録濃度に基づいて、2以上の多
値化を行なって、前記単位面積当たりの濃度が前記いず
れか一方の側のドットの形成を判断する第1のドット形
成判断手段と、該多値化の結果を、前記単位面積当たり
の濃度が高低いずれか他方の側のドットにより実現すべ
き記録濃度に反映させ、該記録濃度に従って、単位面積
当たりの濃度が他方の側のドットによる2以上の多値化
を行ない、該他方の側のドットの形成を判断する第2の
ドット形成判断手段と、前記第1および第2のドット形
成判断手段の判断結果に基づいて、前記ヘッドを駆動し
て、単位面積当たりの濃度の異なる2種類以上のドット
を形成させるヘッド駆動手段とを備えたことを要旨とし
ている。
【0007】この印刷装置は、単位面積当たりの濃度の
異なる2種類のドットのうちの少なくとも濃度が高低い
ずれか一方の側のドットにより実現すべき記録濃度を、
記録濃度決定手段によりまず決定し、この記録濃度に基
づいて、第1のドット形成判断手段が、2以上の多値化
を行なって、前記単位面積当たりの濃度が前記いずれか
一方の側のドットの形成を判断する。ここで多値化は、
2値化であってもよいし、3値化以上であってもよい。
また、単位面積当たりの濃度が異なる2種類の以上のド
ットは、2種類であれば、いずれか一方について判断す
ることになるが、例えば4種類のドットが形成可能であ
れば、そのうちの一つの限らず2種類以上についてまと
めて多値化を行なっても良い。第2のドット形成判断手
段は、この多値化の結果うけ、これを、前記単位面積当
たりの濃度が高低いずれか他方の側のドットにより実現
すべき記録濃度に反映させる。第2のドット形成判断手
段は、反映された記録濃度に従って、単位面積当たりの
濃度が他方の側のドットによる2以上の多値化を行な
い、該他方の側のドットの形成を判断する。その後、ヘ
ッド駆動手段によりは、第1および第2のドット形成判
断手段の判断結果に基づいて、前記ヘッドを駆動して、
単位面積当たりの濃度の異なる2種類以上のドットを形
成させる。
異なる2種類のドットのうちの少なくとも濃度が高低い
ずれか一方の側のドットにより実現すべき記録濃度を、
記録濃度決定手段によりまず決定し、この記録濃度に基
づいて、第1のドット形成判断手段が、2以上の多値化
を行なって、前記単位面積当たりの濃度が前記いずれか
一方の側のドットの形成を判断する。ここで多値化は、
2値化であってもよいし、3値化以上であってもよい。
また、単位面積当たりの濃度が異なる2種類の以上のド
ットは、2種類であれば、いずれか一方について判断す
ることになるが、例えば4種類のドットが形成可能であ
れば、そのうちの一つの限らず2種類以上についてまと
めて多値化を行なっても良い。第2のドット形成判断手
段は、この多値化の結果うけ、これを、前記単位面積当
たりの濃度が高低いずれか他方の側のドットにより実現
すべき記録濃度に反映させる。第2のドット形成判断手
段は、反映された記録濃度に従って、単位面積当たりの
濃度が他方の側のドットによる2以上の多値化を行な
い、該他方の側のドットの形成を判断する。その後、ヘ
ッド駆動手段によりは、第1および第2のドット形成判
断手段の判断結果に基づいて、前記ヘッドを駆動して、
単位面積当たりの濃度の異なる2種類以上のドットを形
成させる。
【0008】この結果、最初に判断した側のドットの形
成に伴い生じた濃度誤差は、他の種類のドットの形成に
より抑制され、元の画像の階調が、2種類以上のドット
の組合せにより再現されることになる。
成に伴い生じた濃度誤差は、他の種類のドットの形成に
より抑制され、元の画像の階調が、2種類以上のドット
の組合せにより再現されることになる。
【0009】この印刷装置は、様々な態様で実施が可能
である。例えば、記録濃度決定手段は、先に判断する側
のドットにより実現される記録濃度のみを決めるものと
しても良いし、入力した階調信号に基づいて、単位面積
当たりの濃度の高低いずれか一方の側のドットが分担す
る記録濃度と単位面積当たりの濃度の高低いずれか他方
の側のドットが分担する記録濃度とを求めるものとする
こともできる。後者の場合には、更に該単位面積当たり
の濃度が高低いずれか一方の側のドットの多値化の結果
に基づいて、前記単位面積当たりの濃度が高低いずれか
他方の側のドットの記録濃度に反映すべき補正データを
求め、前記他方の側のドットが分担する記録濃度を補正
する記録濃度補正手段を備えるものとし、第2のドット
形成判断手段では、他方の側のドットの形成を判断を、
他方の側のドットにより実現すべき記録濃度が、補正さ
れた記録濃度であるとして行なうものとすることができ
る。
である。例えば、記録濃度決定手段は、先に判断する側
のドットにより実現される記録濃度のみを決めるものと
しても良いし、入力した階調信号に基づいて、単位面積
当たりの濃度の高低いずれか一方の側のドットが分担す
る記録濃度と単位面積当たりの濃度の高低いずれか他方
の側のドットが分担する記録濃度とを求めるものとする
こともできる。後者の場合には、更に該単位面積当たり
の濃度が高低いずれか一方の側のドットの多値化の結果
に基づいて、前記単位面積当たりの濃度が高低いずれか
他方の側のドットの記録濃度に反映すべき補正データを
求め、前記他方の側のドットが分担する記録濃度を補正
する記録濃度補正手段を備えるものとし、第2のドット
形成判断手段では、他方の側のドットの形成を判断を、
他方の側のドットにより実現すべき記録濃度が、補正さ
れた記録濃度であるとして行なうものとすることができ
る。
【0010】また、本発明の印刷装置は、単位面積当た
りの濃度が異なる2種類以上のドットのうちの1種類の
ドットについて、入力した階調信号に基づいてドットを
形成するか否かを、他の種類についてのドット形成の判
断に先立って第1のドット形成判断手段により判断する
構成とすることができる。このドットの形成を行なわな
いと判断したときには、第2のドット形成判断手段によ
り、単位面積当たりの濃度が異なる他の種類のドットに
ついて、ドットを形成するか否かを判断する。その後、
第1,第2のドット形成判断手段によるドットの形成の
有無に基づいて、階調信号に対応した印刷濃度とこれら
のドットにより実現される印刷濃度との差を濃度誤差と
してもとめる。この濃度誤差は、誤差拡散手段により、
ドット形成の対象となっている画素の周辺の画素につい
ての前記第1または第2のドット形成判断手段における
前記ドット形成の判断に反映させるよう配分される。
りの濃度が異なる2種類以上のドットのうちの1種類の
ドットについて、入力した階調信号に基づいてドットを
形成するか否かを、他の種類についてのドット形成の判
断に先立って第1のドット形成判断手段により判断する
構成とすることができる。このドットの形成を行なわな
いと判断したときには、第2のドット形成判断手段によ
り、単位面積当たりの濃度が異なる他の種類のドットに
ついて、ドットを形成するか否かを判断する。その後、
第1,第2のドット形成判断手段によるドットの形成の
有無に基づいて、階調信号に対応した印刷濃度とこれら
のドットにより実現される印刷濃度との差を濃度誤差と
してもとめる。この濃度誤差は、誤差拡散手段により、
ドット形成の対象となっている画素の周辺の画素につい
ての前記第1または第2のドット形成判断手段における
前記ドット形成の判断に反映させるよう配分される。
【0011】また、本発明の第2の印刷装置は、単位面
積当たりの濃度の異なる2種類以上のドットを、印字対
象物上に形成可能なヘッドを備え、該ドットの分布によ
り多階調の画像を記録可能な印刷装置であって、印刷す
べき画像の階調信号を画素毎に順次入力する入力手段
と、前記入力した階調信号に基づいて、前記単位面積当
たりの濃度が異なる2種類以上のドットのうちの1種類
のドットについて、該ドットが分担すべき階調値である
第1ドット階調値を決定する階調値決定手段と、該第1
ドット階調値に基づいて、該ドットを形成するか否かの
判断を行なう第1のドット形成判断手段と、前記入力し
た階調信号に、前記画素の近傍の処理済み画素から拡散
された量子化誤差を加えて補正した補正信号を求める補
正信号演算手段と、前記第1のドット形成判断手段によ
り前記ドットの形成を行なわないとの判断がなされたと
き、前記補正信号に基づいて、前記ドットとは単位面積
当たりの濃度が異なる他の種類のドットを形成するか否
かを判断する第2のドット形成判断手段と、前記第1,
第2のドット形成判断手段の判断結果に基づいて、前記
ヘッドを駆動して、単位面積当たりの濃度の異なる2種
類以上のドットを形成させるヘッド駆動手段と、前記第
1,第2のドット形成判断手段の判断結果に基づいて、
前記補正信号と前記形成されたドットによって実現され
た階調値との差である量子化誤差を濃度誤差として演算
し、該演算された濃度誤差を、該画素の近傍の画素に配
分・拡散する誤差拡散手段とを備えたことを要旨として
いる。
積当たりの濃度の異なる2種類以上のドットを、印字対
象物上に形成可能なヘッドを備え、該ドットの分布によ
り多階調の画像を記録可能な印刷装置であって、印刷す
べき画像の階調信号を画素毎に順次入力する入力手段
と、前記入力した階調信号に基づいて、前記単位面積当
たりの濃度が異なる2種類以上のドットのうちの1種類
のドットについて、該ドットが分担すべき階調値である
第1ドット階調値を決定する階調値決定手段と、該第1
ドット階調値に基づいて、該ドットを形成するか否かの
判断を行なう第1のドット形成判断手段と、前記入力し
た階調信号に、前記画素の近傍の処理済み画素から拡散
された量子化誤差を加えて補正した補正信号を求める補
正信号演算手段と、前記第1のドット形成判断手段によ
り前記ドットの形成を行なわないとの判断がなされたと
き、前記補正信号に基づいて、前記ドットとは単位面積
当たりの濃度が異なる他の種類のドットを形成するか否
かを判断する第2のドット形成判断手段と、前記第1,
第2のドット形成判断手段の判断結果に基づいて、前記
ヘッドを駆動して、単位面積当たりの濃度の異なる2種
類以上のドットを形成させるヘッド駆動手段と、前記第
1,第2のドット形成判断手段の判断結果に基づいて、
前記補正信号と前記形成されたドットによって実現され
た階調値との差である量子化誤差を濃度誤差として演算
し、該演算された濃度誤差を、該画素の近傍の画素に配
分・拡散する誤差拡散手段とを備えたことを要旨として
いる。
【0012】この印刷装置は、入力手段により印刷すべ
き画像の階調信号を画素毎に順次入力し、この入力した
階調信号に基づいて、単位面積当たりの濃度が異なる2
種類以上のドットのうちの1種類のドットについて、階
調値決定手段が、該ドットが分担すべき階調値である第
1ドット階調値を決定する。この第1ドット階調値に基
づいて、第1のドット形成判断手段が、このドットを形
成するか否かの判断を行なう。他方、補正信号演算手段
が、入力した階調信号に、着目している画素の近傍の処
理済み画素から拡散された量子化誤差を加えて補正した
補正信号を求める。この補正信号に基づいて、第2のド
ット形成手段は、次の処理を行なう。即ち、第1のドッ
ト形成判断手段により前記ドットの形成を行なわないと
の判断がなされたときには、第2のドット形成判断手段
は、前記ドットとは単位面積当たりの濃度が異なる他の
種類のドットを形成するか否かを判断する。ヘッド駆動
手段は、第1,第2のドット形成判断手段の判断結果に
基づいて、ヘッドを駆動して、単位面積当たりの濃度の
異なる2種類以上のドットを形成させる。こうしてドッ
トの形成がなされることになるが、第1,第2のドット
形成判断手段の判断結果に基づいて、誤差拡散手段は、
補正信号と前記形成されたドットによって実現された階
調値との差である量子化誤差を濃度誤差として演算し、
この濃度誤差を、該画素の近傍の画素に配分・拡散する
処理を行なう。
き画像の階調信号を画素毎に順次入力し、この入力した
階調信号に基づいて、単位面積当たりの濃度が異なる2
種類以上のドットのうちの1種類のドットについて、階
調値決定手段が、該ドットが分担すべき階調値である第
1ドット階調値を決定する。この第1ドット階調値に基
づいて、第1のドット形成判断手段が、このドットを形
成するか否かの判断を行なう。他方、補正信号演算手段
が、入力した階調信号に、着目している画素の近傍の処
理済み画素から拡散された量子化誤差を加えて補正した
補正信号を求める。この補正信号に基づいて、第2のド
ット形成手段は、次の処理を行なう。即ち、第1のドッ
ト形成判断手段により前記ドットの形成を行なわないと
の判断がなされたときには、第2のドット形成判断手段
は、前記ドットとは単位面積当たりの濃度が異なる他の
種類のドットを形成するか否かを判断する。ヘッド駆動
手段は、第1,第2のドット形成判断手段の判断結果に
基づいて、ヘッドを駆動して、単位面積当たりの濃度の
異なる2種類以上のドットを形成させる。こうしてドッ
トの形成がなされることになるが、第1,第2のドット
形成判断手段の判断結果に基づいて、誤差拡散手段は、
補正信号と前記形成されたドットによって実現された階
調値との差である量子化誤差を濃度誤差として演算し、
この濃度誤差を、該画素の近傍の画素に配分・拡散する
処理を行なう。
【0013】この結果、ドット形成の有無について先の
判断されたドットの形成に伴い生じた濃度誤差は、他の
種類のドットの形成により抑制され、元の画像の階調
が、2種類以上のドットの組合せにより再現されること
になる。
判断されたドットの形成に伴い生じた濃度誤差は、他の
種類のドットの形成により抑制され、元の画像の階調
が、2種類以上のドットの組合せにより再現されること
になる。
【0014】これらの印刷装置において、第2のドット
形成判断手段は、第1のドット形成判断手段によりドッ
トの形成が判断されたドットについての前記記録濃度と
該ドットにより実現される印刷濃度とから局所的な影響
度を求める局所影響度演算手段と、該求められた局所的
な影響度を、前記他方の側のドットにより実現すべき記
録濃度に加味して、該他方の側のドットについてのドッ
ト形成の判断に供する記録濃度補正手段とを備えるもの
としても良い。この場合には、一つの濃度のドットにつ
いての局所的な影響度が他の濃度のドットに反映される
ので、例えば高濃度のドットが形成された画素には低濃
度のドットが形成されにくくなり、濃度の異なる2種類
に以上のドットの形成に偏りを生じる可能性が低くな
る。この結果、印字品質が向上する。
形成判断手段は、第1のドット形成判断手段によりドッ
トの形成が判断されたドットについての前記記録濃度と
該ドットにより実現される印刷濃度とから局所的な影響
度を求める局所影響度演算手段と、該求められた局所的
な影響度を、前記他方の側のドットにより実現すべき記
録濃度に加味して、該他方の側のドットについてのドッ
ト形成の判断に供する記録濃度補正手段とを備えるもの
としても良い。この場合には、一つの濃度のドットにつ
いての局所的な影響度が他の濃度のドットに反映される
ので、例えば高濃度のドットが形成された画素には低濃
度のドットが形成されにくくなり、濃度の異なる2種類
に以上のドットの形成に偏りを生じる可能性が低くな
る。この結果、印字品質が向上する。
【0015】ここで、前記局所影響度演算手段を、前記
記録濃度と該ドットにより実現される印刷濃度との差で
ある局所誤差を求める手段とし、前記記録濃度補正手段
を、前記局所誤差に所定の重み付けを施した値を前記記
録濃度に加えて、前記他方の側のドットについてのドッ
ト形成の判断に供する手段とすることもできる。
記録濃度と該ドットにより実現される印刷濃度との差で
ある局所誤差を求める手段とし、前記記録濃度補正手段
を、前記局所誤差に所定の重み付けを施した値を前記記
録濃度に加えて、前記他方の側のドットについてのドッ
ト形成の判断に供する手段とすることもできる。
【0016】また、最初にドットの形成について判断す
る第1のドット形成判断手段が、単位面積当たりの濃度
が高い側の種類のドットについての判断を行なうもので
あっても良いし、単位面積当たりの濃度が低い側の種類
のドットについての判断を行なう手段であっても、差し
支えない。いずれの側のドットを先に判断するかは、ド
ット展開の手法(誤差拡散、組織的ディザ等)や印刷し
ようとしている画像の特性などにより異ならせることも
好適である。なお、第1のドット形成判断手段が、ディ
ザ法を採用する場合、組織的ディザ法に拠り、分散型の
閾値マトリックスを用いることも好適である。
る第1のドット形成判断手段が、単位面積当たりの濃度
が高い側の種類のドットについての判断を行なうもので
あっても良いし、単位面積当たりの濃度が低い側の種類
のドットについての判断を行なう手段であっても、差し
支えない。いずれの側のドットを先に判断するかは、ド
ット展開の手法(誤差拡散、組織的ディザ等)や印刷し
ようとしている画像の特性などにより異ならせることも
好適である。なお、第1のドット形成判断手段が、ディ
ザ法を採用する場合、組織的ディザ法に拠り、分散型の
閾値マトリックスを用いることも好適である。
【0017】また、ヘッドは、濃度の異なる2種類以上
の濃淡インクを吐出可能なものとすることもできる。濃
度の異なる2種類の以上の濃淡インクにより単位面積当
たりの濃度の異なる2種類以上のドットを形成すること
ができる。こうした場合、濃淡インクは2種類のインク
からなり、低濃度インクの染料濃度は、高濃度インクの
染料濃度の略1/4とすることも望ましい。
の濃淡インクを吐出可能なものとすることもできる。濃
度の異なる2種類の以上の濃淡インクにより単位面積当
たりの濃度の異なる2種類以上のドットを形成すること
ができる。こうした場合、濃淡インクは2種類のインク
からなり、低濃度インクの染料濃度は、高濃度インクの
染料濃度の略1/4とすることも望ましい。
【0018】ヘッドが対象物に記録可能なインクが多色
に亘る場合であって、更に黒色などの無彩色のインクの
ドットを形成可能である場合には、この無彩色のインク
について、ドットを形成するか否かを判断する第3のド
ット形成判断手段を備え、該第3のドット形成判断手段
により無彩色のインクによるドットを形成すると判断さ
れたとき、前記第1のドット形成判断手段により前記ド
ットを形成すると判断されたものとみなして前記第2の
ドット形成判断手段および前記誤差拡散手段を動作させ
るものとすることも有効である。多色の印刷が行なわれ
る場合、無彩色は他の有彩色の成分を含んでいるとみな
すことができるからである。
に亘る場合であって、更に黒色などの無彩色のインクの
ドットを形成可能である場合には、この無彩色のインク
について、ドットを形成するか否かを判断する第3のド
ット形成判断手段を備え、該第3のドット形成判断手段
により無彩色のインクによるドットを形成すると判断さ
れたとき、前記第1のドット形成判断手段により前記ド
ットを形成すると判断されたものとみなして前記第2の
ドット形成判断手段および前記誤差拡散手段を動作させ
るものとすることも有効である。多色の印刷が行なわれ
る場合、無彩色は他の有彩色の成分を含んでいるとみな
すことができるからである。
【0019】更に、こうした場合に、無彩色のインクに
よるドットが形成された場合に、どの程度、有彩色のイ
ンクについての濃度誤差に反映させるかは、色毎に決め
ることもできるし、有彩色が複数存在する場合には、そ
れぞれの色についての濃度誤差に按分する事も可能であ
る。
よるドットが形成された場合に、どの程度、有彩色のイ
ンクについての濃度誤差に反映させるかは、色毎に決め
ることもできるし、有彩色が複数存在する場合には、そ
れぞれの色についての濃度誤差に按分する事も可能であ
る。
【0020】こうした印刷装置のヘッドは、少なくとも
シアン,マゼンタの何れかについて濃淡2種類のインク
を吐出可能なものとし、カラー印刷が可能な態様をとる
こともできる。
シアン,マゼンタの何れかについて濃淡2種類のインク
を吐出可能なものとし、カラー印刷が可能な態様をとる
こともできる。
【0021】また、本発明の第3の印刷装置は、単位面
積当たりの濃度の異なる有彩色インクによる2種類以上
のドットと無彩色のインクによるドットとを、印字対象
物上に形成可能なヘッドを備え、該ドットの分布により
多階調の画像を記録する印刷装置であって、印刷すべき
画像の階調信号を画素毎に順次入力する入力手段と、該
入力した階調信号に基づいて、前記有彩色インクが分担
する濃度と前記無彩色インクが分担する濃度とを求める
濃度演算手段と、該求められた無彩色インクの濃度に基
づいて、該無彩色インクについて、2以上の多値化を行
なって、無彩色インクのドットの形成を判断する無彩色
ドット形成判断手段と、該無彩色についての多値化の結
果に基づいて、前記有彩色インクの濃度に反映すべき補
正データを求め、前記有彩色インクが分担する濃度を補
正する濃度補正手段と、該補正された有彩色インクの濃
度に基づいて、前記単位面積当たりの濃度が異なる2種
類以上のドットによる多値化を行ない、該2種類以上の
ドットの形成を判断する有彩色ドット形成判断手段と、
前記無彩色ドット形成判断手段および前記有彩色ドット
形成判断手段の判断結果に基づいて、前記ヘッドを駆動
して、単位面積当たりの濃度の異なる有彩色インクの2
種類以上のドットおよび前記無彩色インクのドットを形
成させるヘッド駆動手段とを備えたことを要旨としてい
る。
積当たりの濃度の異なる有彩色インクによる2種類以上
のドットと無彩色のインクによるドットとを、印字対象
物上に形成可能なヘッドを備え、該ドットの分布により
多階調の画像を記録する印刷装置であって、印刷すべき
画像の階調信号を画素毎に順次入力する入力手段と、該
入力した階調信号に基づいて、前記有彩色インクが分担
する濃度と前記無彩色インクが分担する濃度とを求める
濃度演算手段と、該求められた無彩色インクの濃度に基
づいて、該無彩色インクについて、2以上の多値化を行
なって、無彩色インクのドットの形成を判断する無彩色
ドット形成判断手段と、該無彩色についての多値化の結
果に基づいて、前記有彩色インクの濃度に反映すべき補
正データを求め、前記有彩色インクが分担する濃度を補
正する濃度補正手段と、該補正された有彩色インクの濃
度に基づいて、前記単位面積当たりの濃度が異なる2種
類以上のドットによる多値化を行ない、該2種類以上の
ドットの形成を判断する有彩色ドット形成判断手段と、
前記無彩色ドット形成判断手段および前記有彩色ドット
形成判断手段の判断結果に基づいて、前記ヘッドを駆動
して、単位面積当たりの濃度の異なる有彩色インクの2
種類以上のドットおよび前記無彩色インクのドットを形
成させるヘッド駆動手段とを備えたことを要旨としてい
る。
【0022】この印刷装置は、無彩色についてのドット
形成の有無により有彩色の単位面積当たりの濃度が異な
る2種類以上のドットの形成に影響を与える。無彩色の
ドットには、有彩色の成分が含まれていると考えること
ができるから、こうした構成を取ることにより、無彩色
(例えば黒色のドット)のオン・オフにより、有彩色の
ドットのオン・オフを適正に制御することが可能とな
る。
形成の有無により有彩色の単位面積当たりの濃度が異な
る2種類以上のドットの形成に影響を与える。無彩色の
ドットには、有彩色の成分が含まれていると考えること
ができるから、こうした構成を取ることにより、無彩色
(例えば黒色のドット)のオン・オフにより、有彩色の
ドットのオン・オフを適正に制御することが可能とな
る。
【0023】本発明の第4の印刷装置は、単位面積当た
りの濃度の異なる2種類以上のドットを、対象物上に形
成可能なヘッドを備え、該ドットの分布により多階調の
画像を記録する印刷装置であって、印刷すべき画像の階
調信号を画素毎に順次入力する入力手段と、該入力され
た階調信号に基づいて、前記濃度が異なる1種類のドッ
トについて2以上の多値化を行ない、該ドットの形成を
判断する第1のドット形成判断手段と、該他値化の結
果、前記階調信号と該ドットにより実現される印刷濃度
から、両者の差分相当値を求める差分演算手段と、該差
分相当値に従って、濃度が異なる他の種類のドットによ
る2以上の多値化を行ない、該ドットの形成を判断する
第2のドット形成判断手段と、前記第1および第2のド
ット形成判断手段の判断結果に基づいて、前記ヘッドを
駆動して、前記濃度の異なる2種類以上のドットを形成
させるヘッド駆動手段とを備えたことを要旨としてい
る。
りの濃度の異なる2種類以上のドットを、対象物上に形
成可能なヘッドを備え、該ドットの分布により多階調の
画像を記録する印刷装置であって、印刷すべき画像の階
調信号を画素毎に順次入力する入力手段と、該入力され
た階調信号に基づいて、前記濃度が異なる1種類のドッ
トについて2以上の多値化を行ない、該ドットの形成を
判断する第1のドット形成判断手段と、該他値化の結
果、前記階調信号と該ドットにより実現される印刷濃度
から、両者の差分相当値を求める差分演算手段と、該差
分相当値に従って、濃度が異なる他の種類のドットによ
る2以上の多値化を行ない、該ドットの形成を判断する
第2のドット形成判断手段と、前記第1および第2のド
ット形成判断手段の判断結果に基づいて、前記ヘッドを
駆動して、前記濃度の異なる2種類以上のドットを形成
させるヘッド駆動手段とを備えたことを要旨としてい
る。
【0024】この印刷装置では、単位面積当たりの濃度
が異なる1種類のドットについて2以上の多値化を行な
い、その多値化の結果、階調信号と多値化によりドット
の形成が判断されたドットにより実現される印刷濃度と
から、両者の差分相当値を求め、この局所的な差分相当
値に従って、濃度が異なる他の種類のドットによる2以
上の多値化が行ない、濃度の異なる2種類以上のドット
がヘッドにより形成する。
が異なる1種類のドットについて2以上の多値化を行な
い、その多値化の結果、階調信号と多値化によりドット
の形成が判断されたドットにより実現される印刷濃度と
から、両者の差分相当値を求め、この局所的な差分相当
値に従って、濃度が異なる他の種類のドットによる2以
上の多値化が行ない、濃度の異なる2種類以上のドット
がヘッドにより形成する。
【0025】かかる構成において、局所誤差演算手段
は、前記階調信号と前記濃度が異なる1種類のドットに
よる記録濃度とに基づいて、前記他の種類のドットの多
値化への影響の度合いを求める第1の影響度演算手段
と、前記濃度が異なる1種類のドットにより実現された
印刷濃度に基づいて、前記他の濃度のドットの多値化へ
の影響の度合いを求める第2の影響度演算手段とを備
え、前記両多値化への影響の度合いを考慮して、前記差
分相当値を求める手段とすることができる。
は、前記階調信号と前記濃度が異なる1種類のドットに
よる記録濃度とに基づいて、前記他の種類のドットの多
値化への影響の度合いを求める第1の影響度演算手段
と、前記濃度が異なる1種類のドットにより実現された
印刷濃度に基づいて、前記他の濃度のドットの多値化へ
の影響の度合いを求める第2の影響度演算手段とを備
え、前記両多値化への影響の度合いを考慮して、前記差
分相当値を求める手段とすることができる。
【0026】かかる構成によれば、局所的な差は、これ
らの影響の度合いを考慮して定められるので、各影響の
度合いを設定することにより、局所的な差を反映してド
ット形成の判断を行なう第2のドット形成判断手段によ
る他の濃度のドットの形成を種々設定することができ
る。
らの影響の度合いを考慮して定められるので、各影響の
度合いを設定することにより、局所的な差を反映してド
ット形成の判断を行なう第2のドット形成判断手段によ
る他の濃度のドットの形成を種々設定することができ
る。
【0027】また第4の印刷装置において、第2のドッ
ト形成判断手段によるドット形成の有無の判断に基づ
き、前記階調信号に基づく該ドットの記録濃度と該ドッ
トにより実現される印刷濃度との差を濃度誤差として求
め、該濃度誤差を、ドット形成の対象となっている画素
の周辺の画素についての前記第2のドット形成判断手段
における前記ドット形成の判断に反映させるよう配分す
る誤差拡散手段を備えることもできる。この場合には、
誤差拡散による利点(平均的な濃度誤差が低減されるこ
とおよび印刷品位の向上)を得ることができる。
ト形成判断手段によるドット形成の有無の判断に基づ
き、前記階調信号に基づく該ドットの記録濃度と該ドッ
トにより実現される印刷濃度との差を濃度誤差として求
め、該濃度誤差を、ドット形成の対象となっている画素
の周辺の画素についての前記第2のドット形成判断手段
における前記ドット形成の判断に反映させるよう配分す
る誤差拡散手段を備えることもできる。この場合には、
誤差拡散による利点(平均的な濃度誤差が低減されるこ
とおよび印刷品位の向上)を得ることができる。
【0028】第4の印刷装置においても、第1のドット
形成判断手段または第2のドット形成判断手段は、ディ
ザ法によりドットの有無を決定する手段とすることがで
きる。このディザ法の閾値マトリックスを分散型の閾値
マトリックスとすることもできる。
形成判断手段または第2のドット形成判断手段は、ディ
ザ法によりドットの有無を決定する手段とすることがで
きる。このディザ法の閾値マトリックスを分散型の閾値
マトリックスとすることもできる。
【0029】また、単位面積当たりの濃度が異なる態様
としては、記ヘッドが、ドット径の異なる2種類以上の
ドットを形成可能な場合がある。いわゆるドット径変調
可能な印刷装置がこれに相当する。もとより、濃度の異
なる2種類以上のインクを用意し、染料濃度の異なるイ
ンクによりドットを形成する構成や、同一の濃度のイン
クを略同一箇所に吐出する回数を可変することにより濃
度の異なるドットを形成する構成なども可能である。
としては、記ヘッドが、ドット径の異なる2種類以上の
ドットを形成可能な場合がある。いわゆるドット径変調
可能な印刷装置がこれに相当する。もとより、濃度の異
なる2種類以上のインクを用意し、染料濃度の異なるイ
ンクによりドットを形成する構成や、同一の濃度のイン
クを略同一箇所に吐出する回数を可変することにより濃
度の異なるドットを形成する構成なども可能である。
【0030】こうした濃度の異なるインクまたはドット
径の異なるインクを形成可能なヘッドとしては、インク
通路に設けられた電歪素子への電圧の印加によりインク
に付与される圧力によってインク粒子を吐出する機構が
考えられる。また、インク通路に設けられた発熱体への
通電により発生する気泡により該インク通路のインクに
付与される圧力によってインク粒子を吐出する機構によ
って、濃度の異なるインクによりドットを形成すること
や、径の異なるドットを形成することも可能である。こ
れらの構成に拠れば、インク粒子を微細にし、かつその
インク量を適切に制御することが容易であり、更に多数
の吐出ノズルをヘッド上に用意することも容易である。
多数のノズルを設ける場合には、インク粒子の吐出用ノ
ズルは、各色および各濃度のインク毎に、印刷される用
紙の搬送方向に沿って複数個配列することができる。複
数個のノズルを用意することにより、印刷速度の向上に
資することができる。
径の異なるインクを形成可能なヘッドとしては、インク
通路に設けられた電歪素子への電圧の印加によりインク
に付与される圧力によってインク粒子を吐出する機構が
考えられる。また、インク通路に設けられた発熱体への
通電により発生する気泡により該インク通路のインクに
付与される圧力によってインク粒子を吐出する機構によ
って、濃度の異なるインクによりドットを形成すること
や、径の異なるドットを形成することも可能である。こ
れらの構成に拠れば、インク粒子を微細にし、かつその
インク量を適切に制御することが容易であり、更に多数
の吐出ノズルをヘッド上に用意することも容易である。
多数のノズルを設ける場合には、インク粒子の吐出用ノ
ズルは、各色および各濃度のインク毎に、印刷される用
紙の搬送方向に沿って複数個配列することができる。複
数個のノズルを用意することにより、印刷速度の向上に
資することができる。
【0031】また、本発明の第1の印刷方法は、単位面
積当たりの濃度の異なる2種類以上のドットを、印字対
象物上に形成可能なヘッドを備え、該ドットの分布によ
り多階調の画像を記録する方法であって、印刷すべき画
像の階調信号を画素毎に順次入力し、該入力された階調
信号に基づいて、前記濃度の異なる2種類以上のドット
のうちの少なくとも濃度が高低いずれか一方の側のドッ
トにより実現すべき記録濃度を決定し、該記録濃度に基
づいて、2以上の多値化を行なって、前記単位面積当た
りの濃度が前記いずれか一方の側のドットの形成を判断
し、該多値化の結果を、前記単位面積当たりの濃度が高
低いずれか他方の側のドットにより実現すべき記録濃度
に反映させ、該記録濃度に従って、単位面積当たりの濃
度が他方の側のドットによる2以上の多値化を行ない、
該他方の側のドットの形成を判断し、前記両判断の結果
に基づいて、前記ヘッドを駆動して、単位面積当たりの
濃度の異なる2種類以上のドットを形成させることを要
旨としている。
積当たりの濃度の異なる2種類以上のドットを、印字対
象物上に形成可能なヘッドを備え、該ドットの分布によ
り多階調の画像を記録する方法であって、印刷すべき画
像の階調信号を画素毎に順次入力し、該入力された階調
信号に基づいて、前記濃度の異なる2種類以上のドット
のうちの少なくとも濃度が高低いずれか一方の側のドッ
トにより実現すべき記録濃度を決定し、該記録濃度に基
づいて、2以上の多値化を行なって、前記単位面積当た
りの濃度が前記いずれか一方の側のドットの形成を判断
し、該多値化の結果を、前記単位面積当たりの濃度が高
低いずれか他方の側のドットにより実現すべき記録濃度
に反映させ、該記録濃度に従って、単位面積当たりの濃
度が他方の側のドットによる2以上の多値化を行ない、
該他方の側のドットの形成を判断し、前記両判断の結果
に基づいて、前記ヘッドを駆動して、単位面積当たりの
濃度の異なる2種類以上のドットを形成させることを要
旨としている。
【0032】この結果、最初に判断した側のドットの形
成に伴い生じた濃度誤差は、他の種類のドットの形成に
より抑制され、元の画像の階調が、2種類以上のドット
の組合せにより再現されることになる。
成に伴い生じた濃度誤差は、他の種類のドットの形成に
より抑制され、元の画像の階調が、2種類以上のドット
の組合せにより再現されることになる。
【0033】なお、こうした印刷方法は、単位面積当た
りの濃度が異なる2種類以上のドットのうちの1種類の
ドットについて、入力した階調信号に基づいてドットを
形成するか否かを、他の種類についてのドット形成の判
断に先立って判断するものとして実現することも可能で
ある。このドットの形成を行なわないと判断したときに
は、単位面積当たりの濃度が異なる他の種類のドットに
ついて、ドットを形成するか否かを判断し、その後、ド
ットの形成の有無に基づいて、階調信号に対応した印刷
濃度とこれらのドットにより実現される印刷濃度との差
を濃度誤差として求めることになる。この濃度誤差は、
ドット形成の対象となっている画素の周辺の画素につい
ての前記ドット形成の判断に反映させるよう配分され
る。
りの濃度が異なる2種類以上のドットのうちの1種類の
ドットについて、入力した階調信号に基づいてドットを
形成するか否かを、他の種類についてのドット形成の判
断に先立って判断するものとして実現することも可能で
ある。このドットの形成を行なわないと判断したときに
は、単位面積当たりの濃度が異なる他の種類のドットに
ついて、ドットを形成するか否かを判断し、その後、ド
ットの形成の有無に基づいて、階調信号に対応した印刷
濃度とこれらのドットにより実現される印刷濃度との差
を濃度誤差として求めることになる。この濃度誤差は、
ドット形成の対象となっている画素の周辺の画素につい
ての前記ドット形成の判断に反映させるよう配分され
る。
【0034】この結果、最初に判断されたドットの形成
に伴い生じた濃度誤差は、他の種類のドットの形成によ
り抑制され、元の画像の階調が、2種類以上のドットの
組合せにより再現されることになる。
に伴い生じた濃度誤差は、他の種類のドットの形成によ
り抑制され、元の画像の階調が、2種類以上のドットの
組合せにより再現されることになる。
【0035】また、本発明の第2の印刷方法は、単位面
積当たりの濃度の異なる2種類以上のドットを、印字対
象物上に形成可能なヘッドを備え、該ドットの分布によ
り多階調の画像を記録可能な印刷方法であって、印刷す
べき画像の階調信号を画素毎に順次入力し、前記入力し
た階調信号に基づいて、前記単位面積当たりの濃度が異
なる2種類以上のドットのうちの1種類のドットについ
て、該ドットが分担すべき階調値である第1ドット階調
値を決定し、該第1ドット階調値に基づいて、該ドット
を形成するか否かの判断を行ない、前記入力した階調信
号に、前記画素の近傍の処理済み画素から拡散された量
子化誤差を加えて補正した補正信号を求め、前記第1ド
ット階調値に基づいて前記ドットの形成を行なわないと
の判断がなされたとき、前記補正信号に基づいて、前記
ドットとは単位面積当たりの濃度が異なる他の種類のド
ットを形成するか否かを判断し、該ドット形成について
の判断結果に基づいて、前記ヘッドを駆動して、単位面
積当たりの濃度の異なる2種類以上のドットを形成さ
せ、該判断結果に基づいて、前記補正信号と前記形成さ
れたドットによって実現された階調値との差である量子
化誤差を濃度誤差として演算し、該演算された濃度誤差
を、該画素の近傍の画素に配分・拡散することを要旨と
している。
積当たりの濃度の異なる2種類以上のドットを、印字対
象物上に形成可能なヘッドを備え、該ドットの分布によ
り多階調の画像を記録可能な印刷方法であって、印刷す
べき画像の階調信号を画素毎に順次入力し、前記入力し
た階調信号に基づいて、前記単位面積当たりの濃度が異
なる2種類以上のドットのうちの1種類のドットについ
て、該ドットが分担すべき階調値である第1ドット階調
値を決定し、該第1ドット階調値に基づいて、該ドット
を形成するか否かの判断を行ない、前記入力した階調信
号に、前記画素の近傍の処理済み画素から拡散された量
子化誤差を加えて補正した補正信号を求め、前記第1ド
ット階調値に基づいて前記ドットの形成を行なわないと
の判断がなされたとき、前記補正信号に基づいて、前記
ドットとは単位面積当たりの濃度が異なる他の種類のド
ットを形成するか否かを判断し、該ドット形成について
の判断結果に基づいて、前記ヘッドを駆動して、単位面
積当たりの濃度の異なる2種類以上のドットを形成さ
せ、該判断結果に基づいて、前記補正信号と前記形成さ
れたドットによって実現された階調値との差である量子
化誤差を濃度誤差として演算し、該演算された濃度誤差
を、該画素の近傍の画素に配分・拡散することを要旨と
している。
【0036】この印刷方法は、印刷すべき画像の階調信
号を画素毎に順次入力し、この入力した階調信号に基づ
いて、単位面積当たりの濃度が異なる2種類以上のドッ
トのうちの1種類のドットについて、該ドットが分担す
べき階調値である第1ドット階調値を決定する。この第
1ドット階調値に基づいて、このドットを形成するか否
かの判断を行なう。他方、入力した階調信号に、着目し
ている画素の近傍の処理済み画素から拡散された量子化
誤差を加えて補正した補正信号を求め、この補正信号に
基づいて、次の処理が行なわれる。即ち、前記ドットの
形成を行なわないとの判断がなされたとき、前記ドット
とは単位面積当たりの濃度が異なる他の種類のドットを
形成するか否かを判断する。その上のこの判断結果に基
づいて、ヘッドを駆動して、単位面積当たりの濃度の異
なる2種類以上のドットを形成させる。こうしてドット
の形成がなされることになるが、ドット形成の有無に基
づいて、誤差拡散手段は、補正信号と前記形成されたド
ットによって実現された階調値との差である量子化誤差
を演算し、この量子化誤差を、該画素の近傍の画素に配
分・拡散する処理を行なう。
号を画素毎に順次入力し、この入力した階調信号に基づ
いて、単位面積当たりの濃度が異なる2種類以上のドッ
トのうちの1種類のドットについて、該ドットが分担す
べき階調値である第1ドット階調値を決定する。この第
1ドット階調値に基づいて、このドットを形成するか否
かの判断を行なう。他方、入力した階調信号に、着目し
ている画素の近傍の処理済み画素から拡散された量子化
誤差を加えて補正した補正信号を求め、この補正信号に
基づいて、次の処理が行なわれる。即ち、前記ドットの
形成を行なわないとの判断がなされたとき、前記ドット
とは単位面積当たりの濃度が異なる他の種類のドットを
形成するか否かを判断する。その上のこの判断結果に基
づいて、ヘッドを駆動して、単位面積当たりの濃度の異
なる2種類以上のドットを形成させる。こうしてドット
の形成がなされることになるが、ドット形成の有無に基
づいて、誤差拡散手段は、補正信号と前記形成されたド
ットによって実現された階調値との差である量子化誤差
を演算し、この量子化誤差を、該画素の近傍の画素に配
分・拡散する処理を行なう。
【0037】この結果、ドット形成の有無について先の
判断されたドットの形成に伴い生じた濃度誤差は、他の
種類のドットの形成により抑制され、元の画像の階調
が、2種類以上のドットの組合せにより再現されること
になる。
判断されたドットの形成に伴い生じた濃度誤差は、他の
種類のドットの形成により抑制され、元の画像の階調
が、2種類以上のドットの組合せにより再現されること
になる。
【0038】この発明は、以下のような他の態様も含ん
でいる。第1の態様は、印刷装置の入力手段,誤差拡散
手段,第1のドット形成判断手段,濃度誤差演算手段お
よび第2のドット形成判断手段のうちの一つまたは関連
するいくつかの手段を、印刷装置の筐体内部ではなく、
印刷しようとする画像を出力する装置の側に置く構成で
ある。誤差拡散手段や第1,第2のドット形成判断手段
等は、ディスクリートな回路によっても実現可能である
が、CPUを中心とした算術論理演算回路におけるソフ
トウェアによっても実現可能である。後者の場合には、
印刷しようとする画像を出力する側、例えばコンピュー
タ側にドットの生成に関する処理まで行なわせ、印刷装
置の筐体内には、生成されたドットを、ヘッドからのイ
ンクの吐出を制御して、用紙上などに形成する機構のみ
を収納する形態も考えることができる。もとより、これ
らの手段を適当な箇所で二つのグループに分け、その一
方を、印刷装置の筐体内で実現し、残りを、画像を出力
する側で実現すると言った構成も可能である。
でいる。第1の態様は、印刷装置の入力手段,誤差拡散
手段,第1のドット形成判断手段,濃度誤差演算手段お
よび第2のドット形成判断手段のうちの一つまたは関連
するいくつかの手段を、印刷装置の筐体内部ではなく、
印刷しようとする画像を出力する装置の側に置く構成で
ある。誤差拡散手段や第1,第2のドット形成判断手段
等は、ディスクリートな回路によっても実現可能である
が、CPUを中心とした算術論理演算回路におけるソフ
トウェアによっても実現可能である。後者の場合には、
印刷しようとする画像を出力する側、例えばコンピュー
タ側にドットの生成に関する処理まで行なわせ、印刷装
置の筐体内には、生成されたドットを、ヘッドからのイ
ンクの吐出を制御して、用紙上などに形成する機構のみ
を収納する形態も考えることができる。もとより、これ
らの手段を適当な箇所で二つのグループに分け、その一
方を、印刷装置の筐体内で実現し、残りを、画像を出力
する側で実現すると言った構成も可能である。
【0039】本発明の第2の態様は、コンピュータシス
テムにロードされて実行されるソフトウェアを記録した
携帯型記憶媒体としての形態であり、上記の入力手段,
ドット生成手段の少なくとも一部を、CPUを中心とし
た算術論理演算回路(ハードウェア)とその上で実行さ
れるソフトウェアプログラムとにより実現するものと
し、そのソフトウェアプログラムの少なくとも一部を、
この携帯型記憶媒体に格納したものである。
テムにロードされて実行されるソフトウェアを記録した
携帯型記憶媒体としての形態であり、上記の入力手段,
ドット生成手段の少なくとも一部を、CPUを中心とし
た算術論理演算回路(ハードウェア)とその上で実行さ
れるソフトウェアプログラムとにより実現するものと
し、そのソフトウェアプログラムの少なくとも一部を、
この携帯型記憶媒体に格納したものである。
【0040】第3の形態は、上記のソフトウェアプログ
ラムを通信回線を介して供給する供給装置としての形態
である。
ラムを通信回線を介して供給する供給装置としての形態
である。
【0041】更に、第4の形態として、上述した印刷装
置に用いられるインクカートリッジの発明がある。例え
ば、本発明の印刷装置が、単位面積当たりの濃度が異な
る2種類以上のドットを形成するのに染料濃度の異なる
濃淡2種類以上のインクを用いてカラー印刷を行なう場
合、濃度の異なる濃淡2種以上のカラーインクを、黒色
インクとは別体の容器に収納してなるインクカートリッ
ジを考えることができる。このインクカートリッジは、
黒色のインクとは別の容器に収納されていることから、
その交換の時期が、通常の文字を中心とした印刷に用い
られる黒色インク単体の消尽とその交換時期に影響され
ることがない。
置に用いられるインクカートリッジの発明がある。例え
ば、本発明の印刷装置が、単位面積当たりの濃度が異な
る2種類以上のドットを形成するのに染料濃度の異なる
濃淡2種類以上のインクを用いてカラー印刷を行なう場
合、濃度の異なる濃淡2種以上のカラーインクを、黒色
インクとは別体の容器に収納してなるインクカートリッ
ジを考えることができる。このインクカートリッジは、
黒色のインクとは別の容器に収納されていることから、
その交換の時期が、通常の文字を中心とした印刷に用い
られる黒色インク単体の消尽とその交換時期に影響され
ることがない。
【0042】こうした濃淡インクを用いた印刷装置に使
用するインクカートリッジでは、色相を同じくし濃度の
異なる濃淡2種以上のインクを、互いに隣接する位置に
配設することができる。具体的には、濃度の異なる濃淡
2種以上のインクが、一端から順に、シアンインク、該
シアンインクより染料濃度の低いインク、マゼンタイン
ク、該マゼンタインクより染料濃度の低いインク、イエ
ロインクの順に配設することが可能である。
用するインクカートリッジでは、色相を同じくし濃度の
異なる濃淡2種以上のインクを、互いに隣接する位置に
配設することができる。具体的には、濃度の異なる濃淡
2種以上のインクが、一端から順に、シアンインク、該
シアンインクより染料濃度の低いインク、マゼンタイン
ク、該マゼンタインクより染料濃度の低いインク、イエ
ロインクの順に配設することが可能である。
【0043】
【発明の実施の形態】発明を実施するための最良の形
態:次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明す
る。図1は、この発明の一実施例であるプリンタ20の
概略構成図である。図示するように、このプリンタ20
は、紙送りモータ22によって用紙Pを搬送する機構
と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプ
ラテン26の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ
30に搭載された印字ヘッド28を駆動してインクの吐
出およびドット形成を制御する機構と、これらの紙送り
モータ22,キャリッジモータ24,印字ヘッド28お
よび操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路
40とから構成されている。
態:次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明す
る。図1は、この発明の一実施例であるプリンタ20の
概略構成図である。図示するように、このプリンタ20
は、紙送りモータ22によって用紙Pを搬送する機構
と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプ
ラテン26の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ
30に搭載された印字ヘッド28を駆動してインクの吐
出およびドット形成を制御する機構と、これらの紙送り
モータ22,キャリッジモータ24,印字ヘッド28お
よび操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路
40とから構成されている。
【0044】用紙Pを搬送する機構は、紙送りモータ2
2の回転をプラテン26のみならず、図示しない用紙搬
送ローラに伝達するギヤトレインを備える(図示省
略)。また、キャリッジ30を往復動させる機構は、プ
ラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動
可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24と
の間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、
キャリッジ30の原点位置を検出する位置検出センサ3
9等から構成されている。
2の回転をプラテン26のみならず、図示しない用紙搬
送ローラに伝達するギヤトレインを備える(図示省
略)。また、キャリッジ30を往復動させる機構は、プ
ラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動
可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24と
の間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、
キャリッジ30の原点位置を検出する位置検出センサ3
9等から構成されている。
【0045】制御回路40を中心にこのプリンタ20の
構成を示したのが、図2である。図示するように、この
制御回路40は、周知のCPU41,プログラムなどを
記憶したP−ROM43,RAM44,文字のドットマ
トリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)4
5などを中心とする算術論理演算回路として構成されて
おり、この他、外部のモータ等とのインタフェースを専
用に行なうI/F専用回路50、このI/F専用回路5
0に接続されヘッド28を駆動するヘッド駆動回路5
2、同じく紙送りモータ22およびキャリッジモータ2
4を駆動するモータ駆動回路54を備える。また、I/
F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵
しており、コネクタ56を介してコンピュータに接続さ
れて、コンピュータが出力する印刷用の信号を受け取る
ことができる。コンピュータからの画像信号の出力につ
いては後述する。
構成を示したのが、図2である。図示するように、この
制御回路40は、周知のCPU41,プログラムなどを
記憶したP−ROM43,RAM44,文字のドットマ
トリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)4
5などを中心とする算術論理演算回路として構成されて
おり、この他、外部のモータ等とのインタフェースを専
用に行なうI/F専用回路50、このI/F専用回路5
0に接続されヘッド28を駆動するヘッド駆動回路5
2、同じく紙送りモータ22およびキャリッジモータ2
4を駆動するモータ駆動回路54を備える。また、I/
F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵
しており、コネクタ56を介してコンピュータに接続さ
れて、コンピュータが出力する印刷用の信号を受け取る
ことができる。コンピュータからの画像信号の出力につ
いては後述する。
【0046】次にキャリッジ30の具体的な構成と、キ
ャリッジ30に搭載された印字ヘッド28によるインク
の吐出原理について説明する。図3は、キャリッジ30
の形状を示す斜視図である。また、図4は、キャリッジ
30の下部に配列された印字ヘッド28における各色イ
ンクを吐出するノズル部分を示す平面図である。図3に
示すように、キャリッジ30は、略L字形状をしてお
り、図示しない黒インク用カートリッジとカラーインク
用カートリッジ70(図5参照)とを搭載可能であっ
て、両カートリッジを装着可能に仕切る仕切板31を備
える。キャリッジ30の下部の印字ヘッド28には計6
個のインク吐出用ヘッド61ないし66が形成されてお
り、キャリッジ30の底部には、この各色用ヘッドにイ
ンクタンクからのインクを導く導入管71ないし76が
立設されている。キャリッジ30に黒インク用のカート
リッジおよびカラーインク用カートリッジ70を上方か
ら装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔に導
入管71ないし76が挿入される。
ャリッジ30に搭載された印字ヘッド28によるインク
の吐出原理について説明する。図3は、キャリッジ30
の形状を示す斜視図である。また、図4は、キャリッジ
30の下部に配列された印字ヘッド28における各色イ
ンクを吐出するノズル部分を示す平面図である。図3に
示すように、キャリッジ30は、略L字形状をしてお
り、図示しない黒インク用カートリッジとカラーインク
用カートリッジ70(図5参照)とを搭載可能であっ
て、両カートリッジを装着可能に仕切る仕切板31を備
える。キャリッジ30の下部の印字ヘッド28には計6
個のインク吐出用ヘッド61ないし66が形成されてお
り、キャリッジ30の底部には、この各色用ヘッドにイ
ンクタンクからのインクを導く導入管71ないし76が
立設されている。キャリッジ30に黒インク用のカート
リッジおよびカラーインク用カートリッジ70を上方か
ら装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔に導
入管71ないし76が挿入される。
【0047】インクが吐出される機構を簡単に説明す
る。図6に示すように、インク用カートリッジ70がキ
ャリッジ30に装着されると、毛細管現象を利用してイ
ンク用カートリッジ内のインクが導入管71ないし76
を介して吸い出され、キャリッジ30下部に設けられた
印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし66に導かれ
る。なお、初めてインクカートリッジが装着されたとき
には、専用のポンプによりインクを各色ヘッド61ない
し66に吸引する動作が行なわれるが、本実施例では吸
引のためのポンプ、吸引時に印字ヘッド28を覆うキャ
ップ等の構成については図示および説明を省略する。
る。図6に示すように、インク用カートリッジ70がキ
ャリッジ30に装着されると、毛細管現象を利用してイ
ンク用カートリッジ内のインクが導入管71ないし76
を介して吸い出され、キャリッジ30下部に設けられた
印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし66に導かれ
る。なお、初めてインクカートリッジが装着されたとき
には、専用のポンプによりインクを各色ヘッド61ない
し66に吸引する動作が行なわれるが、本実施例では吸
引のためのポンプ、吸引時に印字ヘッド28を覆うキャ
ップ等の構成については図示および説明を省略する。
【0048】各色ヘッド61ないし66には、図4およ
び図6に示したように、各色毎に32個のノズルnが設
けられており、各ノズル毎に電歪素子の一つであって応
答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピエゾ
素子PEとノズルnとの構造を詳細に示したのが、図7
である。図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルn
までインクを導くインク通路80に接する位置に設置さ
れている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印
加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネ
ルギの変換を行なう素子である。本実施例では、ピエゾ
素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧
を印加することにより、図7下段に示すように、ピエゾ
素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路80
の一側壁を変形させる。この結果、インク通路80の体
積は、ピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮
分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノズルnの
先端から高速に吐出される。このインク粒子Ipがプラ
テン26に装着された用紙Pに染み込むことにより、印
刷が行なわれることになる。
び図6に示したように、各色毎に32個のノズルnが設
けられており、各ノズル毎に電歪素子の一つであって応
答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピエゾ
素子PEとノズルnとの構造を詳細に示したのが、図7
である。図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルn
までインクを導くインク通路80に接する位置に設置さ
れている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印
加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネ
ルギの変換を行なう素子である。本実施例では、ピエゾ
素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧
を印加することにより、図7下段に示すように、ピエゾ
素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路80
の一側壁を変形させる。この結果、インク通路80の体
積は、ピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮
分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノズルnの
先端から高速に吐出される。このインク粒子Ipがプラ
テン26に装着された用紙Pに染み込むことにより、印
刷が行なわれることになる。
【0049】印字ヘッド28における各色ヘッド61な
いし66の配列は、上述したピエゾ素子PEを配置する
関係上、図4に示したように、2つのヘッドを一組とし
て、3組に分けて配設されている。黒インク用カートリ
ッジに近接した側の端に黒インク用のヘッド61が配設
されており、その隣がシアン用のインクヘッド62であ
る。また、この組に隣接するのが、シアン用インクヘッ
ド62に供給されるシアンインクより濃度の低いインク
(以下、ライトシアンインクと呼ぶ)用のヘッド63と
マゼンタ用のインクヘッド64である。更にその隣の組
には、通常のマゼンタインクより濃度の低いインク(以
下、ライトマゼンタインクと呼ぶ)用のヘッド65と、
イエロ用のヘッド66とが配置されている。各インクの
組成および濃度については後述する。
いし66の配列は、上述したピエゾ素子PEを配置する
関係上、図4に示したように、2つのヘッドを一組とし
て、3組に分けて配設されている。黒インク用カートリ
ッジに近接した側の端に黒インク用のヘッド61が配設
されており、その隣がシアン用のインクヘッド62であ
る。また、この組に隣接するのが、シアン用インクヘッ
ド62に供給されるシアンインクより濃度の低いインク
(以下、ライトシアンインクと呼ぶ)用のヘッド63と
マゼンタ用のインクヘッド64である。更にその隣の組
には、通常のマゼンタインクより濃度の低いインク(以
下、ライトマゼンタインクと呼ぶ)用のヘッド65と、
イエロ用のヘッド66とが配置されている。各インクの
組成および濃度については後述する。
【0050】以上説明したハードウェア構成を有する本
実施例のプリンタ20は、紙送りモータ22によりプラ
テン26その他のローラを回転して用紙Pを搬送しつ
つ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復
動させ、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし
66のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を
行ない、用紙P上に多色の画像を形成する。なお、プリ
ンタ20は、図8に示すように、コンピュータ90など
の画像形成装置からコネクタ56を介して受け取った信
号に基づいて、多色の画像を形成する。この例では、コ
ンピュータ90内部で動作しているアプリケーションプ
ログラムは、画像の処理を行ないつつビデオドライバ9
1を介してCRTディスプレイ93に画像を表示してい
る。このアプリケーションプログラム95が、印刷命令
を発行すると、コンピュータ90のプリンタドライバ9
6が、画像情報をアプリケーションプログラムから受け
取り、これをプリンタ20が印字可能な信号に変換して
いる。図8に示した例では、プリンタドライバ96の内
部には、アプリケーションプログラム95が扱っている
画像情報をドット単位の色情報に変換するラスタライザ
97、ドット単位の色情報に変換された画像情報(階調
データ)に対して画像出力装置(ここではプリンタ2
0)の発色の特性に応じた色補正を行なう色補正モジュ
ール98、色補正された後の画像情報からドット単位で
のインクの有無によりある面積での濃度を表現するいわ
ゆるハーフトーンの画像情報を生成するハーフトーンモ
ジュール99が備えられている。これらの各モジュール
の動作は、周知のものなので、説明は原則として省略
し、ハーフトーンモジュール99の内容については、後
述する。
実施例のプリンタ20は、紙送りモータ22によりプラ
テン26その他のローラを回転して用紙Pを搬送しつ
つ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復
動させ、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし
66のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を
行ない、用紙P上に多色の画像を形成する。なお、プリ
ンタ20は、図8に示すように、コンピュータ90など
の画像形成装置からコネクタ56を介して受け取った信
号に基づいて、多色の画像を形成する。この例では、コ
ンピュータ90内部で動作しているアプリケーションプ
ログラムは、画像の処理を行ないつつビデオドライバ9
1を介してCRTディスプレイ93に画像を表示してい
る。このアプリケーションプログラム95が、印刷命令
を発行すると、コンピュータ90のプリンタドライバ9
6が、画像情報をアプリケーションプログラムから受け
取り、これをプリンタ20が印字可能な信号に変換して
いる。図8に示した例では、プリンタドライバ96の内
部には、アプリケーションプログラム95が扱っている
画像情報をドット単位の色情報に変換するラスタライザ
97、ドット単位の色情報に変換された画像情報(階調
データ)に対して画像出力装置(ここではプリンタ2
0)の発色の特性に応じた色補正を行なう色補正モジュ
ール98、色補正された後の画像情報からドット単位で
のインクの有無によりある面積での濃度を表現するいわ
ゆるハーフトーンの画像情報を生成するハーフトーンモ
ジュール99が備えられている。これらの各モジュール
の動作は、周知のものなので、説明は原則として省略
し、ハーフトーンモジュール99の内容については、後
述する。
【0051】以上説明したように、本実施例のプリンタ
20は、その印字ヘッド28に、いわゆるCMYKの4
色のインク以外に、ライトシアンインクとライトマゼン
タインク用のヘッド63,65を備える。これらのイン
クは、図9にその成分を示すように、通常のシアンイン
クおよびマゼンタインクの染料濃度を低くしたものであ
る。図示するように、通常濃度のシアンインク(図9中
C1で示す)は、染料であるダイレクトブルー99を
3.6重量パーセント、ジエチレングリコール30重量
パーセント、サーフィノール465を1重量パーセン
ト、水65.4重量パーセントとしたものであるのに対
して、ライトシアンインク(図9中C2で示す)、染料
であるダイレクトブルー99を、シアンインクC1の1
/4である0.9重量パーセントとし、粘度調整のため
にジエチレングリコールを35重量パーセント、水を6
3.1重量パーセントに変更したものである。また、通
常濃度のマゼンタインク(図9中M1で示す)は、染料
であるアシッドレッド289を2.8重量パーセント、
ジエチレングリコール20重量パーセント、サーフィノ
ール465を1重量パーセント、水79重量パーセント
としたものであるのに対して、ライトマゼンタインク
(図9中M2で示す)は、染料であるアシッドレッド
を、マゼンタインクM1の1/4である0.7重量パー
セント、ジエチレングリコール25重量パーセント、水
74重量パーセントに変更したものである。
20は、その印字ヘッド28に、いわゆるCMYKの4
色のインク以外に、ライトシアンインクとライトマゼン
タインク用のヘッド63,65を備える。これらのイン
クは、図9にその成分を示すように、通常のシアンイン
クおよびマゼンタインクの染料濃度を低くしたものであ
る。図示するように、通常濃度のシアンインク(図9中
C1で示す)は、染料であるダイレクトブルー99を
3.6重量パーセント、ジエチレングリコール30重量
パーセント、サーフィノール465を1重量パーセン
ト、水65.4重量パーセントとしたものであるのに対
して、ライトシアンインク(図9中C2で示す)、染料
であるダイレクトブルー99を、シアンインクC1の1
/4である0.9重量パーセントとし、粘度調整のため
にジエチレングリコールを35重量パーセント、水を6
3.1重量パーセントに変更したものである。また、通
常濃度のマゼンタインク(図9中M1で示す)は、染料
であるアシッドレッド289を2.8重量パーセント、
ジエチレングリコール20重量パーセント、サーフィノ
ール465を1重量パーセント、水79重量パーセント
としたものであるのに対して、ライトマゼンタインク
(図9中M2で示す)は、染料であるアシッドレッド
を、マゼンタインクM1の1/4である0.7重量パー
セント、ジエチレングリコール25重量パーセント、水
74重量パーセントに変更したものである。
【0052】なお、図9に示したように、イエロインク
Yと、ブラックインクKは、染料としてダイレクトイエ
ロ86とフードブラック2とを用い、それぞれ1.8重
量パーセント、4.8重量パーセントとしたものであ
る。いずれのインクも、粘度がおよそ3[mPa・s]
程度に調整されている。本実施例では、各色インクの粘
度の他、表面張力も同一に調整しているので、各色ヘッ
ド毎のピエゾ素子PEの制御を、ドットを形成するイン
クに拠らず同一にすることができる。
Yと、ブラックインクKは、染料としてダイレクトイエ
ロ86とフードブラック2とを用い、それぞれ1.8重
量パーセント、4.8重量パーセントとしたものであ
る。いずれのインクも、粘度がおよそ3[mPa・s]
程度に調整されている。本実施例では、各色インクの粘
度の他、表面張力も同一に調整しているので、各色ヘッ
ド毎のピエゾ素子PEの制御を、ドットを形成するイン
クに拠らず同一にすることができる。
【0053】これらの各色インクの明度を測定したもの
を図10に示した。図10の横軸はプリンタの記録解像
度に対する記録率であり、ノズルnから吐出したインク
粒子Ipにより白色の用紙Pにドットを記録した割合を
示している。即ち、記録率100とは、用紙Pの全面が
インク粒子Ipにより覆われた状態を示している。本実
施例では、シアンインクC1に対してライトシアンイン
クC2は、染料の濃度が重量パーセントで約1/4とし
ており、このときの両インクの明度は、ライトシアンイ
ンクC2の記録率が100パーセントの場合の明度が、
シアンインクC1の記録率が約35パーセントの場合の
明度と等しくなっている。この関係は、マゼンタインク
M1,ライトマゼンタインクM2においても同様であ
る。濃度の異なるインクが同一明度となる記録率の割合
は、両インクを混在して印刷した場合の混色の美しさの
点から定めたものであるが、実用上は、20ないし50
パーセントの範囲に調整することが望ましい。この関係
を、両インクにおける染料の重量パーセントの割合で表
現すると、濃度の高いインク(シアンインクC1および
マゼンタインクM1)における染料の重量パーセントに
対して、濃度の低いインク(ライトシアンインクC2お
よびライトマゼンタインクM2)における染料の重量パ
ーセントの関係を、後者が前者の約1/5ないし1/3
程度に調整することとほぼ等価である。
を図10に示した。図10の横軸はプリンタの記録解像
度に対する記録率であり、ノズルnから吐出したインク
粒子Ipにより白色の用紙Pにドットを記録した割合を
示している。即ち、記録率100とは、用紙Pの全面が
インク粒子Ipにより覆われた状態を示している。本実
施例では、シアンインクC1に対してライトシアンイン
クC2は、染料の濃度が重量パーセントで約1/4とし
ており、このときの両インクの明度は、ライトシアンイ
ンクC2の記録率が100パーセントの場合の明度が、
シアンインクC1の記録率が約35パーセントの場合の
明度と等しくなっている。この関係は、マゼンタインク
M1,ライトマゼンタインクM2においても同様であ
る。濃度の異なるインクが同一明度となる記録率の割合
は、両インクを混在して印刷した場合の混色の美しさの
点から定めたものであるが、実用上は、20ないし50
パーセントの範囲に調整することが望ましい。この関係
を、両インクにおける染料の重量パーセントの割合で表
現すると、濃度の高いインク(シアンインクC1および
マゼンタインクM1)における染料の重量パーセントに
対して、濃度の低いインク(ライトシアンインクC2お
よびライトマゼンタインクM2)における染料の重量パ
ーセントの関係を、後者が前者の約1/5ないし1/3
程度に調整することとほぼ等価である。
【0054】次に、プリンタドライバ96のハーフトー
ンモジュール99内の処理に沿って、本実施例のプリン
タ20における濃淡インクを用いた印刷の様子について
説明する。図11は、ハーフトーンモジュール99の処
理の概要を示すフローチャートである。図示するよう
に、印刷の処理が開始されると、一つの画像の左上隅を
原点として各画素を順にスキャンし、まず色補正モジュ
ール98から、キャリッジ30のスキャン方向に沿った
順に、一つの画素の色補正済みの階調データDS(CM
YK各8ビット)を入力する(ステップS100)。
ンモジュール99内の処理に沿って、本実施例のプリン
タ20における濃淡インクを用いた印刷の様子について
説明する。図11は、ハーフトーンモジュール99の処
理の概要を示すフローチャートである。図示するよう
に、印刷の処理が開始されると、一つの画像の左上隅を
原点として各画素を順にスキャンし、まず色補正モジュ
ール98から、キャリッジ30のスキャン方向に沿った
順に、一つの画素の色補正済みの階調データDS(CM
YK各8ビット)を入力する(ステップS100)。
【0055】なお、以下では、シアンインクのみにより
印刷が行なわれるものとして説明するが、実際には多色
の印刷が行なわれることになり、マゼンタについては、
濃度の高いマゼンタインクM1と濃度の低いライトマゼ
ンタインクM2とにより、濃ドットおよび淡ドットが形
成される。またイエロについては、イエロインクYによ
りドットが形成され、黒色についてはブラックインクK
によりドットが形成されることになる。また、所定の領
域内に異なる色のインクによるドットが形成される場合
には、混色による色の再現性を良好なものとするために
必要な制御、例えば異なる色のドットを同位置箇所に印
刷しないものとする制御などが行なわれる。
印刷が行なわれるものとして説明するが、実際には多色
の印刷が行なわれることになり、マゼンタについては、
濃度の高いマゼンタインクM1と濃度の低いライトマゼ
ンタインクM2とにより、濃ドットおよび淡ドットが形
成される。またイエロについては、イエロインクYによ
りドットが形成され、黒色についてはブラックインクK
によりドットが形成されることになる。また、所定の領
域内に異なる色のインクによるドットが形成される場合
には、混色による色の再現性を良好なものとするために
必要な制御、例えば異なる色のドットを同位置箇所に印
刷しないものとする制御などが行なわれる。
【0056】次に、入力した階調データDSに基づき、
濃ドットのオン・オフを決定する処理を行なう(ステッ
プS120)。この濃ドットのオン・オフを決定する処
理の詳細を、図14の濃ドット形成判断処理ルーチンに
示した。この処理ルーチンでは、まず、階調データDS
に基づいて図13のテーブルを参照して、濃レベルデー
タDthを生成する処理を行なう(ステップS12
2)。図13は、元の画像の階調データに対して、淡イ
ンクと濃インクの記録率をどの程度にするかを設定する
テーブルを示す。階調データは、各色について0〜25
5までの値をとるものしているから(各色8ビット)、
以下階調データの大きさを16/256等のように表現
する。図13のテーブルは、最終的に得られる印刷物に
おける濃インクと淡インクの割合を示すものであり、あ
る階調データが与えられたとき、一意に濃インクの記録
率と淡インクの記録率を与えて、着目している画素の濃
インクまたは淡インクによるドットのオン・オフを定め
るものではない。この関係を簡単に説明すると、本実施
例では、図11に示したように、まずこのテーブルを利
用して濃ドットのオン・オフを判定し(ステップS12
0)、その結果を参照して淡ドットのオン・オフを判定
する(ステップS140)。従って、淡ドットの記録率
が図13に示したテーブルに一致するのは、次の理由に
よる。
濃ドットのオン・オフを決定する処理を行なう(ステッ
プS120)。この濃ドットのオン・オフを決定する処
理の詳細を、図14の濃ドット形成判断処理ルーチンに
示した。この処理ルーチンでは、まず、階調データDS
に基づいて図13のテーブルを参照して、濃レベルデー
タDthを生成する処理を行なう(ステップS12
2)。図13は、元の画像の階調データに対して、淡イ
ンクと濃インクの記録率をどの程度にするかを設定する
テーブルを示す。階調データは、各色について0〜25
5までの値をとるものしているから(各色8ビット)、
以下階調データの大きさを16/256等のように表現
する。図13のテーブルは、最終的に得られる印刷物に
おける濃インクと淡インクの割合を示すものであり、あ
る階調データが与えられたとき、一意に濃インクの記録
率と淡インクの記録率を与えて、着目している画素の濃
インクまたは淡インクによるドットのオン・オフを定め
るものではない。この関係を簡単に説明すると、本実施
例では、図11に示したように、まずこのテーブルを利
用して濃ドットのオン・オフを判定し(ステップS12
0)、その結果を参照して淡ドットのオン・オフを判定
する(ステップS140)。従って、淡ドットの記録率
が図13に示したテーブルに一致するのは、次の理由に
よる。
【0057】単位面積当たりの画像の濃度は、そこに形
成される濃ドットと淡ドットの数により表すことができ
る。図13に従って、単位面積当たりに形成された濃ド
ットの数を、濃度が最大の場合を値255としてこれに
対する割合として考え、これをKsとする。同様に淡ド
ットの数をUsとする。このとき、形成される画像の濃
度を入力した画像の階調データDSに等しくしようとす
れば、 DS=Ks×(濃ドットの評価値)/255+Us×
(淡ドットの評価値)/255 となる。濃ドットの評価値(形成されたドットの濃さ)
は255と見なすことができるので、濃ドットのテーブ
ルと淡ドットの評価値をいくつにとるかにより、図13
に示した淡ドットのテーブルが決まることになる。図1
3に示した例では、たとえば淡ドットの記録率が最大と
なる点(階調データが95、濃ドットデータが18、淡
ドットデータが122)のデータを上式に入力すると、
淡ドット評価値をZとして 95=18×255/255+122×Z/255 となり、淡ドット評価値は、160となる。なお、この
濃ドット評価値、淡ドット評価値は、後述する濃ドッ
ト、淡ドットのオン・オフの決定手法のフローチャート
で結果値RVとして扱われているものと同じものであ
る。
成される濃ドットと淡ドットの数により表すことができ
る。図13に従って、単位面積当たりに形成された濃ド
ットの数を、濃度が最大の場合を値255としてこれに
対する割合として考え、これをKsとする。同様に淡ド
ットの数をUsとする。このとき、形成される画像の濃
度を入力した画像の階調データDSに等しくしようとす
れば、 DS=Ks×(濃ドットの評価値)/255+Us×
(淡ドットの評価値)/255 となる。濃ドットの評価値(形成されたドットの濃さ)
は255と見なすことができるので、濃ドットのテーブ
ルと淡ドットの評価値をいくつにとるかにより、図13
に示した淡ドットのテーブルが決まることになる。図1
3に示した例では、たとえば淡ドットの記録率が最大と
なる点(階調データが95、濃ドットデータが18、淡
ドットデータが122)のデータを上式に入力すると、
淡ドット評価値をZとして 95=18×255/255+122×Z/255 となり、淡ドット評価値は、160となる。なお、この
濃ドット評価値、淡ドット評価値は、後述する濃ドッ
ト、淡ドットのオン・オフの決定手法のフローチャート
で結果値RVとして扱われているものと同じものであ
る。
【0058】入力した階調データDSに基づいて、図1
3のテーブルを参照することにより、予め定めた濃イン
クの記録率に対応した濃レベルデータDthを得る(図
13右側縦軸)。例えば、入力したシアンの階調データ
が50/256のベタの領域を印刷する場合には、濃イ
ンクであるシアンインクC1の記録率は0パーセントで
あり、濃レベルデータも値0となる。階調データが95
/256のベタの領域を印刷する場合には、濃インクで
あるシアンインクC1の記録率は7パーセントであり、
濃レベルデータDthは値18となる。更に、階調デー
タが191/256のベタ領域を印刷する場合にはシア
ンインクC1の記録率は75パーセントであって、濃レ
ベルデータは値191となる。これらの場合に、後述す
る手法で淡ドットのオン・オフを判断すると、それぞ
れ、淡インクであるライトシアンインクC2の記録率は
36パーセント、58パーセント、0パーセントとな
る。
3のテーブルを参照することにより、予め定めた濃イン
クの記録率に対応した濃レベルデータDthを得る(図
13右側縦軸)。例えば、入力したシアンの階調データ
が50/256のベタの領域を印刷する場合には、濃イ
ンクであるシアンインクC1の記録率は0パーセントで
あり、濃レベルデータも値0となる。階調データが95
/256のベタの領域を印刷する場合には、濃インクで
あるシアンインクC1の記録率は7パーセントであり、
濃レベルデータDthは値18となる。更に、階調デー
タが191/256のベタ領域を印刷する場合にはシア
ンインクC1の記録率は75パーセントであって、濃レ
ベルデータは値191となる。これらの場合に、後述す
る手法で淡ドットのオン・オフを判断すると、それぞ
れ、淡インクであるライトシアンインクC2の記録率は
36パーセント、58パーセント、0パーセントとな
る。
【0059】次に、こうして得られた濃レベルデータD
thが閾値Dref1より大きいか否かの判断を行なう(ス
テップS124)。この閾値Dref1は、着目した画素に
濃インクによるドットを形成するか否かの判定値であっ
て、単純に濃レベルデータDthの最大値の1/2程度
に固定することもできる。本実施例では、この閾値の設
定に分散型ディザの閾値マトリックスを採用し、特に6
4×64程度の大域的マトリックス(ブルーノイズマト
リックス)を利用し、組織的ディザ法を適用した。従っ
て、濃ドットのオンオフを定める閾値Dref1は、着目す
る画素毎に異なった値となる。図16に、組織的ディザ
法における閾値の考え方を示す。図16では、マトリッ
クスの大きさは図示の都合上4×4としたが、実施例で
は、64×64の大きさのマトリックスを用い、その内
部のいずれの16×16の領域をとっても閾値(0〜2
55)の出現に偏りがないように閾値を決めている。こ
うした大域的なマトリックスを用いると、疑似輪郭など
の発生が抑制される。分散型ディザとは、その閾値マト
リックスにより決定されるドットの空間周波数が高いも
のであり、ドットが領域内でバラバラに発生するタイプ
を言う。具体的には、Beyer型の閾値マトリックス
などが知られている。分散型のディザを採用すると、濃
ドットの発生がバラバラに行なわれるので、濃淡ドット
の分布が偏らず、画質が向上する。なお、濃ドットのオ
ンオフを決定するには、その他の手法、例えば濃度パタ
ーン法や画素配分法などを採用しても差し支えない。
thが閾値Dref1より大きいか否かの判断を行なう(ス
テップS124)。この閾値Dref1は、着目した画素に
濃インクによるドットを形成するか否かの判定値であっ
て、単純に濃レベルデータDthの最大値の1/2程度
に固定することもできる。本実施例では、この閾値の設
定に分散型ディザの閾値マトリックスを採用し、特に6
4×64程度の大域的マトリックス(ブルーノイズマト
リックス)を利用し、組織的ディザ法を適用した。従っ
て、濃ドットのオンオフを定める閾値Dref1は、着目す
る画素毎に異なった値となる。図16に、組織的ディザ
法における閾値の考え方を示す。図16では、マトリッ
クスの大きさは図示の都合上4×4としたが、実施例で
は、64×64の大きさのマトリックスを用い、その内
部のいずれの16×16の領域をとっても閾値(0〜2
55)の出現に偏りがないように閾値を決めている。こ
うした大域的なマトリックスを用いると、疑似輪郭など
の発生が抑制される。分散型ディザとは、その閾値マト
リックスにより決定されるドットの空間周波数が高いも
のであり、ドットが領域内でバラバラに発生するタイプ
を言う。具体的には、Beyer型の閾値マトリックス
などが知られている。分散型のディザを採用すると、濃
ドットの発生がバラバラに行なわれるので、濃淡ドット
の分布が偏らず、画質が向上する。なお、濃ドットのオ
ンオフを決定するには、その他の手法、例えば濃度パタ
ーン法や画素配分法などを採用しても差し支えない。
【0060】濃ドットデータDthが閾値Dref1より大
きい場合には、その画素の濃ドットをオンにするものと
判断し、更に結果値RVを演算する処理を行なう(ステ
ップS126)。結果値RVは、その画素の濃度に相当
する値(濃ドット評価値)であり、濃ドットがオン、即
ちその画素に濃度の高いインクによるドットを形成する
と判断した場合には、その画素の濃度の対応した値(例
えば値255)が設定される。この結果値RVは、固定
値でも良いが、濃レベルデータDthの関数として設定
しても良い。
きい場合には、その画素の濃ドットをオンにするものと
判断し、更に結果値RVを演算する処理を行なう(ステ
ップS126)。結果値RVは、その画素の濃度に相当
する値(濃ドット評価値)であり、濃ドットがオン、即
ちその画素に濃度の高いインクによるドットを形成する
と判断した場合には、その画素の濃度の対応した値(例
えば値255)が設定される。この結果値RVは、固定
値でも良いが、濃レベルデータDthの関数として設定
しても良い。
【0061】他方、濃レベルデータDthが閾値Dref1
以下の場合には、濃ドットをオフ、即ち形成しないと判
断し、更に結果値RVに値0を代入する処理を行なう
(ステップS128)。濃度の高いインクによるドット
が形成されない箇所は、用紙の白地が残ることから、結
果値RVを値0とするのである。
以下の場合には、濃ドットをオフ、即ち形成しないと判
断し、更に結果値RVに値0を代入する処理を行なう
(ステップS128)。濃度の高いインクによるドット
が形成されない箇所は、用紙の白地が残ることから、結
果値RVを値0とするのである。
【0062】こうして濃ドットのオン・オフを決定し、
結果値RVを演算する処理(図11ステップS120)
を行なった後、次に、淡ドットのオン・オフを決定する
ための淡ドット用データDxを求める処理を行ない(ス
テップS130)、これに処理済み画素からの拡散誤差
ΔDuを加えて補正データDCを求める処理を行なう
(ステップS135)。淡ドット用データDxは、次式
によって求める。
結果値RVを演算する処理(図11ステップS120)
を行なった後、次に、淡ドットのオン・オフを決定する
ための淡ドット用データDxを求める処理を行ない(ス
テップS130)、これに処理済み画素からの拡散誤差
ΔDuを加えて補正データDCを求める処理を行なう
(ステップS135)。淡ドット用データDxは、次式
によって求める。
【0063】 Dx=Dth・Z/255+Dtn・z/255 ここで、Dtnは、図13のグラフに基づいて階調デー
タDSから求めた淡ドットデータである。また、Zは濃
ドットがオンの場合の評価値、zは淡ドットがオンの場
合の評価値である。Dxは淡データと濃データにそれぞ
れの評価値に応じた重み係数を掛けて合計したものにな
っている。このように、淡ドットのオン・オフを決定す
るに当たっては、淡ドットデータではなく、濃淡両ドッ
トのデータを総合したDxを用いているのが本発明の大
きな特徴である。ここでは上述したとおりZ=255で
あるから、上記式は Dx=Dth+Dtn・z/255 となる(ステップ130)。淡ドットの評価値zは、当
然濃ドット評価値と比べれば小さい。本実施例では、z
=160とした。
タDSから求めた淡ドットデータである。また、Zは濃
ドットがオンの場合の評価値、zは淡ドットがオンの場
合の評価値である。Dxは淡データと濃データにそれぞ
れの評価値に応じた重み係数を掛けて合計したものにな
っている。このように、淡ドットのオン・オフを決定す
るに当たっては、淡ドットデータではなく、濃淡両ドッ
トのデータを総合したDxを用いているのが本発明の大
きな特徴である。ここでは上述したとおりZ=255で
あるから、上記式は Dx=Dth+Dtn・z/255 となる(ステップ130)。淡ドットの評価値zは、当
然濃ドット評価値と比べれば小さい。本実施例では、z
=160とした。
【0064】また、ステップS135で、拡散誤差ΔD
uを加えて補正データDCを求めるのは、淡ドットにつ
いては、誤差拡散の処理を行なっているからである。誤
差拡散で印刷を行なう場合、処理済みの画素について生
じた濃淡の誤差を予めその画素の周りの画素に所定の重
みを付けて予め配分しておく。そこで、該当する誤差分
を読み出し、これを今から印刷しようとする画素に反映
させるのである。淡ドットについてのオン・オフを決定
した処理済みの画素PPに対して、周辺のどの画素にど
の程度の重み付けで、この誤差を配分するかを、図15
に例示した。オン・オフを決定した画素PPに対して、
キャリッジ30の走査方向で数画素、および用紙Pの搬
送方向後ろ側の隣接する数画素に対して、濃度誤差が所
定の重み(1/4,1/8、1/16)を付けて配分さ
れる。
uを加えて補正データDCを求めるのは、淡ドットにつ
いては、誤差拡散の処理を行なっているからである。誤
差拡散で印刷を行なう場合、処理済みの画素について生
じた濃淡の誤差を予めその画素の周りの画素に所定の重
みを付けて予め配分しておく。そこで、該当する誤差分
を読み出し、これを今から印刷しようとする画素に反映
させるのである。淡ドットについてのオン・オフを決定
した処理済みの画素PPに対して、周辺のどの画素にど
の程度の重み付けで、この誤差を配分するかを、図15
に例示した。オン・オフを決定した画素PPに対して、
キャリッジ30の走査方向で数画素、および用紙Pの搬
送方向後ろ側の隣接する数画素に対して、濃度誤差が所
定の重み(1/4,1/8、1/16)を付けて配分さ
れる。
【0065】補正データDCを求めた後、濃ドットをオ
フ(シアンインクC1によるドット形成)としたか否か
を判断し(ステップS138)、濃ドットをオフ、すな
わち形成していない場合には、濃度の低いドット、即ち
ライトシアンインクC2によるドット(以下、淡ドット
と呼ぶ)のオン・オフを決定する処理を行なう(ステッ
プS140)。淡ドットのオン・オフを決定する処理に
ついて、図16に示した淡ドット形成判断処理ルーチン
に拠って説明する。淡ドットのオン・オフを決定する処
理では、ライトシアンインクC2によるドットの形成
は、この例では、誤差拡散法を適用し、誤差拡散の考え
方で補正した階調データDCが淡ドット用の閾値Dref2
より大きいか否かの判断を行なう(ステップS14
4)。この閾値Dref2は、着目した画素に濃度の低い淡
インクによるドットを形成するか否かの判定値であっ
て、単純に固定値とすることもできるが、ここでは、補
正済みのデータDCに応じて可変される値として設定し
た。閾値Dref2と補正データDCとの関係を図17に示
す。図示するように、閾値Dref2を、判断の対象である
補正データDCの関数として設定することにより、階調
の下限または上限近くのドット形成の遅延や、領域の階
調が急変した場合の走査方向に一定の範囲で生じるドッ
ト形成の乱れ(いわゆる尾引き)などを抑制することが
できる。
フ(シアンインクC1によるドット形成)としたか否か
を判断し(ステップS138)、濃ドットをオフ、すな
わち形成していない場合には、濃度の低いドット、即ち
ライトシアンインクC2によるドット(以下、淡ドット
と呼ぶ)のオン・オフを決定する処理を行なう(ステッ
プS140)。淡ドットのオン・オフを決定する処理に
ついて、図16に示した淡ドット形成判断処理ルーチン
に拠って説明する。淡ドットのオン・オフを決定する処
理では、ライトシアンインクC2によるドットの形成
は、この例では、誤差拡散法を適用し、誤差拡散の考え
方で補正した階調データDCが淡ドット用の閾値Dref2
より大きいか否かの判断を行なう(ステップS14
4)。この閾値Dref2は、着目した画素に濃度の低い淡
インクによるドットを形成するか否かの判定値であっ
て、単純に固定値とすることもできるが、ここでは、補
正済みのデータDCに応じて可変される値として設定し
た。閾値Dref2と補正データDCとの関係を図17に示
す。図示するように、閾値Dref2を、判断の対象である
補正データDCの関数として設定することにより、階調
の下限または上限近くのドット形成の遅延や、領域の階
調が急変した場合の走査方向に一定の範囲で生じるドッ
ト形成の乱れ(いわゆる尾引き)などを抑制することが
できる。
【0066】補正データDCが閾値Dref2より大きけれ
ば淡ドットをオンすると判断し、結果値RV(淡ドット
評価値)を演算する(ステップS146)。結果値RV
は、本実施例では、値122を基準値とし、補正データ
DCにより補正される値としたが、固定値とすることも
可能である。他方、補正データDCが閾値Dref2以下と
判断された場合には、淡ドットをオフにすると判断し、
結果値RVに値0を算入する処理を行なう(ステップS
148)。
ば淡ドットをオンすると判断し、結果値RV(淡ドット
評価値)を演算する(ステップS146)。結果値RV
は、本実施例では、値122を基準値とし、補正データ
DCにより補正される値としたが、固定値とすることも
可能である。他方、補正データDCが閾値Dref2以下と
判断された場合には、淡ドットをオフにすると判断し、
結果値RVに値0を算入する処理を行なう(ステップS
148)。
【0067】上述した結果値RVの決定の手法として
は、様々なアプローチが考えられる。例えば、濃ドット
については濃レベルデータDthに基づいて決定し、淡ド
ットについては入力データDSに基づいて決定すること
ができる。濃ドットについての結果値RVを求める関数
の一例を図18の実線Jnとして、淡ドットについての
結果値RVの求める関数の一例を図18の破線Btとし
て、各々示した。更に、後でオン・オフを決定する側
(ここでは淡ドット)については、両方のデータに基づ
いて結果値RVを決定することも可能である。例えば、
図19に示すように、淡ドットの密度Stと濃ドット密
度Snを用いて、結果値RVを、Sn×α+St(αは
1より大きい係数)の関数として決定しても良い。
は、様々なアプローチが考えられる。例えば、濃ドット
については濃レベルデータDthに基づいて決定し、淡ド
ットについては入力データDSに基づいて決定すること
ができる。濃ドットについての結果値RVを求める関数
の一例を図18の実線Jnとして、淡ドットについての
結果値RVの求める関数の一例を図18の破線Btとし
て、各々示した。更に、後でオン・オフを決定する側
(ここでは淡ドット)については、両方のデータに基づ
いて結果値RVを決定することも可能である。例えば、
図19に示すように、淡ドットの密度Stと濃ドット密
度Snを用いて、結果値RVを、Sn×α+St(αは
1より大きい係数)の関数として決定しても良い。
【0068】こうして淡ドットのオン・オフと結果値R
Vの演算とを行なった後(図11、ステップS14
0)、次に誤差計算を行なう(ステップS150)。誤
差計算は、補正データDCから結果値RVを減算するこ
とにより求める。濃淡いずれのドットも形成されなかっ
た場合には結果値RVは値0に設定されているから、誤
差ERRには、補正値DCが算入される。即ち、その画
素において実現されるべき濃度が全く得られなかったの
で、その濃度が誤差として計算されるのである。他方、
濃ドットもしくは淡ドットが形成された場合には、各ド
ットに対応した結果値RVが代入されているから、判断
の元になったデータDCとの差分が、誤差ERRとな
る。
Vの演算とを行なった後(図11、ステップS14
0)、次に誤差計算を行なう(ステップS150)。誤
差計算は、補正データDCから結果値RVを減算するこ
とにより求める。濃淡いずれのドットも形成されなかっ
た場合には結果値RVは値0に設定されているから、誤
差ERRには、補正値DCが算入される。即ち、その画
素において実現されるべき濃度が全く得られなかったの
で、その濃度が誤差として計算されるのである。他方、
濃ドットもしくは淡ドットが形成された場合には、各ド
ットに対応した結果値RVが代入されているから、判断
の元になったデータDCとの差分が、誤差ERRとな
る。
【0069】次に、誤差拡散の処理を行なう(ステップ
S160)。ステップS150で得られた誤差に対し
て、着目している画素の周辺画素に所定の重み(図12
参照)を付けて、この誤差を拡散する。以上の処理の
後、次の画素に移動して、上述したステップS100以
下の処理を繰り返す。
S160)。ステップS150で得られた誤差に対し
て、着目している画素の周辺画素に所定の重み(図12
参照)を付けて、この誤差を拡散する。以上の処理の
後、次の画素に移動して、上述したステップS100以
下の処理を繰り返す。
【0070】こうして淡ドットと濃ドットによる記録が
行なわれることになるが、この様子をシアンインクC1
とライトシアンインクC2とについて模式的に示したの
が、図20である。入力された階調データが低い領域
(実施例では、階調データが0/256〜63/256
の領域)では、図20(a),(b)に示すように、ラ
イトシアンインクC2によるドットだけが形成され、か
つ階調データが高くなるにつれて、所定の領域内に存在
する淡ドットの割合は増加して行く。
行なわれることになるが、この様子をシアンインクC1
とライトシアンインクC2とについて模式的に示したの
が、図20である。入力された階調データが低い領域
(実施例では、階調データが0/256〜63/256
の領域)では、図20(a),(b)に示すように、ラ
イトシアンインクC2によるドットだけが形成され、か
つ階調データが高くなるにつれて、所定の領域内に存在
する淡ドットの割合は増加して行く。
【0071】階調データが所定値を越える領域(実施例
では、64/256以上の領域)では、図20(c)に
示すように、淡ドットの割合も増加するが濃ドットの記
録も開始され、徐々に増加する。更に、階調データが高
い領域(実施例では95/256以上の領域)では、図
20(d),(e)に示すように、濃ドットは増加し、
淡ドットの割合は減少して行く。
では、64/256以上の領域)では、図20(c)に
示すように、淡ドットの割合も増加するが濃ドットの記
録も開始され、徐々に増加する。更に、階調データが高
い領域(実施例では95/256以上の領域)では、図
20(d),(e)に示すように、濃ドットは増加し、
淡ドットの割合は減少して行く。
【0072】階調データが更に高い領域(実施例では1
91/256以上の領域)となると、淡ドットの形成は
行なわれなくなり、図20(f),(g)に示すよう
に、濃ドットだけが形成される。階調データが最大とな
れば、図20(h)に示すように、濃ドットによる記録
率が100パーセントとなり、用紙Pの全面が濃度の高
いインク(シアンインクC1)により印刷されることに
なる。
91/256以上の領域)となると、淡ドットの形成は
行なわれなくなり、図20(f),(g)に示すよう
に、濃ドットだけが形成される。階調データが最大とな
れば、図20(h)に示すように、濃ドットによる記録
率が100パーセントとなり、用紙Pの全面が濃度の高
いインク(シアンインクC1)により印刷されることに
なる。
【0073】以上説明した本実施例によれば、先に濃度
の高いインクによるドットを形成するか否かについて決
定し、濃ドットのオン・オフに応じて結果値RVを決定
する。その後、濃ドットを形成しないと判断した時の
み、濃度の低いインクによるドットの形成を行なうか否
かを決定し、淡ドットのオン・オフに応じて結果値RV
を決定する。しかも、濃ドットについての判断は組織的
ディザ法により行ない、淡ドットについての判断は誤差
拡散法によっている。この結果、印刷される画像の濃度
は、淡ドットのオン・オフにより誤差が最少になるよう
調整される。また、濃ドットについての判断を先に行な
っているので、図13のテーブルにおける入力データと
濃レベルデータDthとの関係を適切に設定することによ
り、濃ドットの分布が見た目に違和感がなく、階調表現
に優れた分布となるよう設定することが容易である。
の高いインクによるドットを形成するか否かについて決
定し、濃ドットのオン・オフに応じて結果値RVを決定
する。その後、濃ドットを形成しないと判断した時の
み、濃度の低いインクによるドットの形成を行なうか否
かを決定し、淡ドットのオン・オフに応じて結果値RV
を決定する。しかも、濃ドットについての判断は組織的
ディザ法により行ない、淡ドットについての判断は誤差
拡散法によっている。この結果、印刷される画像の濃度
は、淡ドットのオン・オフにより誤差が最少になるよう
調整される。また、濃ドットについての判断を先に行な
っているので、図13のテーブルにおける入力データと
濃レベルデータDthとの関係を適切に設定することによ
り、濃ドットの分布が見た目に違和感がなく、階調表現
に優れた分布となるよう設定することが容易である。
【0074】更に、入力データの濃度が所定値範囲のと
きに淡ドットをオン、この範囲により濃度が高いときに
濃ドットをオン、というように単純に濃淡ドットのオン
・オフを決める場合には、入力データがこの範囲の上限
または下限値の近傍にあると疑似輪郭を発生することが
あるが、本実施例の手法では、こうした疑似輪郭の発生
といった問題は一切生じない。また、本実施例では、濃
ドットの淡ドットのオン・オフを順次決定して行くの
で、濃ドットと淡ドットの混在の割合を制御しやすいと
いう利点も得られる。
きに淡ドットをオン、この範囲により濃度が高いときに
濃ドットをオン、というように単純に濃淡ドットのオン
・オフを決める場合には、入力データがこの範囲の上限
または下限値の近傍にあると疑似輪郭を発生することが
あるが、本実施例の手法では、こうした疑似輪郭の発生
といった問題は一切生じない。また、本実施例では、濃
ドットの淡ドットのオン・オフを順次決定して行くの
で、濃ドットと淡ドットの混在の割合を制御しやすいと
いう利点も得られる。
【0075】なお、本実施例では、ライトシアンインク
C2とシアンインクC1の記録率を図13に示したもの
としたことにより、次の特徴が得られた。
C2とシアンインクC1の記録率を図13に示したもの
としたことにより、次の特徴が得られた。
【0076】(1)入力される階調データが低い領域
(実施例では0/256から63/256)では、ライ
トシアンインクC2のみが記録される。その記録率は、
階調データの大きさに応じて単調増加する。
(実施例では0/256から63/256)では、ライ
トシアンインクC2のみが記録される。その記録率は、
階調データの大きさに応じて単調増加する。
【0077】(2)入力される階調データの増加に応じ
て大きな値となるライトシアンインクC2の記録率が最
大値(実施例では58パーセント)となるよりも以前か
ら、階調データの増加に応じて、濃度の高いインクであ
るシアンインクC1によるドットの形成が開始され、記
録率が徐々に増加する。実施例では、入力される階調デ
ータが63/256を越えると、シアンインクC1によ
るドットが形成されることになる。なお、ライトシアン
インクC2による記録率が最大となる階調データの値
は、実施例では95/256である。
て大きな値となるライトシアンインクC2の記録率が最
大値(実施例では58パーセント)となるよりも以前か
ら、階調データの増加に応じて、濃度の高いインクであ
るシアンインクC1によるドットの形成が開始され、記
録率が徐々に増加する。実施例では、入力される階調デ
ータが63/256を越えると、シアンインクC1によ
るドットが形成されることになる。なお、ライトシアン
インクC2による記録率が最大となる階調データの値
は、実施例では95/256である。
【0078】(3)ライトシアンインクC2の記録率が
最大値となる値より階調データが大きくなると、ライト
シアンインクC2の記録率は急速に低減する。一方、シ
アンインクC1の記録率は、階調データの増大にほぼ比
例して増加する。実施例では、階調データが127/2
56を越えるとライトシアンインクC2の記録率は急減
し、階調データが191/256を越えると、その記録
率はほぼ0となる。
最大値となる値より階調データが大きくなると、ライト
シアンインクC2の記録率は急速に低減する。一方、シ
アンインクC1の記録率は、階調データの増大にほぼ比
例して増加する。実施例では、階調データが127/2
56を越えるとライトシアンインクC2の記録率は急減
し、階調データが191/256を越えると、その記録
率はほぼ0となる。
【0079】(4)ライトシアンインクC2の記録率が
ほぼ0となる値より階調データが大きな領域では、シア
ンインクC1の記録率は、階調データの増加に応じて最
大値100パーセントまで順次増加するが、それ以前の
領域と比べると、階調データの増加に対する記録率の増
加の割合は、やや低くなっている。
ほぼ0となる値より階調データが大きな領域では、シア
ンインクC1の記録率は、階調データの増加に応じて最
大値100パーセントまで順次増加するが、それ以前の
領域と比べると、階調データの増加に対する記録率の増
加の割合は、やや低くなっている。
【0080】したがって、本実施例の濃淡インクを用い
たプリンタ20では、濃度の低いインク(図13ではラ
イトシアンインクC2)による淡ドットの記録率が最大
となる階調データ以下の領域から濃度の高いインク(図
13ではシアンインクC1)による濃ドットの形成を開
始しているので、淡ドットによる記録から濃ドットによ
る記録へのつなぎ目における混色が極めてスムースであ
り、印刷の品質が極めて高いという特徴を有する。
たプリンタ20では、濃度の低いインク(図13ではラ
イトシアンインクC2)による淡ドットの記録率が最大
となる階調データ以下の領域から濃度の高いインク(図
13ではシアンインクC1)による濃ドットの形成を開
始しているので、淡ドットによる記録から濃ドットによ
る記録へのつなぎ目における混色が極めてスムースであ
り、印刷の品質が極めて高いという特徴を有する。
【0081】更に、濃インクによるドットの形成を淡イ
ンクの記録率が最大となる階調データ以下の領域から開
始しているので、淡インクについては、その記録率の最
大を60パーセント程度にすることができる。この結
果、階調が低い領域で淡インクによるベタ塗りの状態が
生じることがなく、この近傍の階調で疑似輪郭が生じる
と言ったことがない。また、濃インクによるドットの分
布の自由度が高く、見た目に違和感のない綺麗な分布と
することができる。即ち、濃度の高いインクと低いイン
クとが混じり始める階調近傍の表現が極めて自然なもの
となっている。
ンクの記録率が最大となる階調データ以下の領域から開
始しているので、淡インクについては、その記録率の最
大を60パーセント程度にすることができる。この結
果、階調が低い領域で淡インクによるベタ塗りの状態が
生じることがなく、この近傍の階調で疑似輪郭が生じる
と言ったことがない。また、濃インクによるドットの分
布の自由度が高く、見た目に違和感のない綺麗な分布と
することができる。即ち、濃度の高いインクと低いイン
クとが混じり始める階調近傍の表現が極めて自然なもの
となっている。
【0082】また、淡インクの記録率が最大となる階調
より大きな領域では、淡インクの記録率を急速に低下し
ている。従って、階調が大きくなるにつれて、淡インク
のドットは濃インクのドットに置き換えられることにな
り、同一の階調を表現するのに必要なインクのドット
数、即ち吐出量は低減され、全体としてインクの使用量
を低減することができる。淡インクの記録率を急速に低
下する結果、淡インクの記録率は、濃インクの記録率が
100パーセント(入力データ255)に達するかなり
以前でほぼ0となっている。したがって、画像の階調が
濃い領域を印刷する際、無駄に淡インクを使用すること
がないばかりか、全体としての吐出インク量を低減する
ことができるので、用紙に対する単位面積当たりのイン
ク量の制限という面からも好ましい。
より大きな領域では、淡インクの記録率を急速に低下し
ている。従って、階調が大きくなるにつれて、淡インク
のドットは濃インクのドットに置き換えられることにな
り、同一の階調を表現するのに必要なインクのドット
数、即ち吐出量は低減され、全体としてインクの使用量
を低減することができる。淡インクの記録率を急速に低
下する結果、淡インクの記録率は、濃インクの記録率が
100パーセント(入力データ255)に達するかなり
以前でほぼ0となっている。したがって、画像の階調が
濃い領域を印刷する際、無駄に淡インクを使用すること
がないばかりか、全体としての吐出インク量を低減する
ことができるので、用紙に対する単位面積当たりのイン
ク量の制限という面からも好ましい。
【0083】以上本発明における単位面積当たりの濃度
が異なる2種類以上のドットを、濃度の異なる2種類の
インクによりドットを形成することで実現した一実施例
について説明したが、濃度の異なる2種類以上のインク
を用いた態様は、上記実施例に限定されるものではな
い。例えば、濃度の異なる三種類以上のインクを用いる
ことも可能である。この場合は、インクの染料濃度の比
を、等比級数的(1:n:2×n・・)としてもよい
し、累乗的な関係(1:n2 :n4 ・・)としても
よい。なお、ここでn=2,3・・・(2以上の正の整
数)である。また、本実施例では、濃ドットの判断につ
いて組織的ディザ法を用い、淡ドットの判断については
誤差拡散の考え方を適用したが、これらの手法に限定す
るものではなく、公知の種々の2値化手法を、濃ドット
および淡ドットの判断に適用することができる。更に、
本実施例では、濃ドットの判断を先行したが、淡ドット
の判断を先に行なう構成とすることも可能である。
が異なる2種類以上のドットを、濃度の異なる2種類の
インクによりドットを形成することで実現した一実施例
について説明したが、濃度の異なる2種類以上のインク
を用いた態様は、上記実施例に限定されるものではな
い。例えば、濃度の異なる三種類以上のインクを用いる
ことも可能である。この場合は、インクの染料濃度の比
を、等比級数的(1:n:2×n・・)としてもよい
し、累乗的な関係(1:n2 :n4 ・・)としても
よい。なお、ここでn=2,3・・・(2以上の正の整
数)である。また、本実施例では、濃ドットの判断につ
いて組織的ディザ法を用い、淡ドットの判断については
誤差拡散の考え方を適用したが、これらの手法に限定す
るものではなく、公知の種々の2値化手法を、濃ドット
および淡ドットの判断に適用することができる。更に、
本実施例では、濃ドットの判断を先行したが、淡ドット
の判断を先に行なう構成とすることも可能である。
【0084】また、本実施例では、シアンとマゼンタに
ついてのみ濃度の異なる2種類のインクを用意したが、
イエロやブラックについても濃度の異なるインクを組み
合わせて用いることも差し支えない。インクは、CMY
Kの組合せに限定されるものではなく、他の組合せに適
用しても差し支えないし、金や銀等の特色について濃度
の異なる2種類以上のインクを用いることも可能であ
る。
ついてのみ濃度の異なる2種類のインクを用意したが、
イエロやブラックについても濃度の異なるインクを組み
合わせて用いることも差し支えない。インクは、CMY
Kの組合せに限定されるものではなく、他の組合せに適
用しても差し支えないし、金や銀等の特色について濃度
の異なる2種類以上のインクを用いることも可能であ
る。
【0085】次に、本発明のこの他の実施例について簡
単に説明する。上記実施例では、濃度の高いインクと低
いインクとを用意し、濃度の高いインクによるドット
(濃ドット)と低いインクによるドット(淡ドット)と
を用紙P上に形成するものとしたが、インク濃度は1種
類とし、ドット径の異なる2種類以上のドットを形成す
ることによっても同様の効果を得ることができる。用紙
P上に形成されるドットの大きさは、インク吐出用のノ
ズルの直径やピエゾ素子PEに印可する電圧パルスの強
さ(電圧及び継続時間)等を調整することにより制御す
ることができる。例えば、上記実施例のシアンインクC
1用のノズル62を大径ドット用のノズルとして形成
し、ライトシアンインクC2用のノズル63を小径ドッ
ト用のノズルとして形成すれば、上記実施例の制御を、
濃ドット→大径ドット、淡ドット→小径ドットと置き換
えることにより、そのまま実施可能である。この場合、
入力データの階調に応じて、まず大径のドットのオン・
オフをディザ法等により決定し、その後、小径のドット
のオン・オフを誤差拡散の手法を利用しつつ決定する。
大径のドットと小径のドットが形成される様子を、図2
1に例示した。
単に説明する。上記実施例では、濃度の高いインクと低
いインクとを用意し、濃度の高いインクによるドット
(濃ドット)と低いインクによるドット(淡ドット)と
を用紙P上に形成するものとしたが、インク濃度は1種
類とし、ドット径の異なる2種類以上のドットを形成す
ることによっても同様の効果を得ることができる。用紙
P上に形成されるドットの大きさは、インク吐出用のノ
ズルの直径やピエゾ素子PEに印可する電圧パルスの強
さ(電圧及び継続時間)等を調整することにより制御す
ることができる。例えば、上記実施例のシアンインクC
1用のノズル62を大径ドット用のノズルとして形成
し、ライトシアンインクC2用のノズル63を小径ドッ
ト用のノズルとして形成すれば、上記実施例の制御を、
濃ドット→大径ドット、淡ドット→小径ドットと置き換
えることにより、そのまま実施可能である。この場合、
入力データの階調に応じて、まず大径のドットのオン・
オフをディザ法等により決定し、その後、小径のドット
のオン・オフを誤差拡散の手法を利用しつつ決定する。
大径のドットと小径のドットが形成される様子を、図2
1に例示した。
【0086】この実施例によれば、階調表現の滑らか
さ、大径のドットと小径のドットの混在の割合の制御の
容易さなどについては、第1実施例とほぼ同様の効果を
奏する上、用意するインクが各色毎に1種類で済むとい
う利点がある。また、ドット径を変えるドット径変調で
あるため、上記実施例の淡ドットに相当する小径ドット
では、用紙Pに吐出されるインク量が少なくなり、用紙
Pにおける許容可能なインク量であるインクデューティ
の点からも有利である。
さ、大径のドットと小径のドットの混在の割合の制御の
容易さなどについては、第1実施例とほぼ同様の効果を
奏する上、用意するインクが各色毎に1種類で済むとい
う利点がある。また、ドット径を変えるドット径変調で
あるため、上記実施例の淡ドットに相当する小径ドット
では、用紙Pに吐出されるインク量が少なくなり、用紙
Pにおける許容可能なインク量であるインクデューティ
の点からも有利である。
【0087】なお、大径のドットと小径のドットが同じ
場所に印字されることはないから、ノズルは一種類と
し、ピエゾ素子PEに印可する電圧パルスの強さを可変
することで、大径ドットと小径ドットを打ち分ける構成
とすることも可能である。この場合には、ヘッド部28
におけるノズル列の数を減らすことができ、しかも同一
のノズルにより大小のドットを形成するので、大径ドッ
トと小径ドットの印字位置のずれを生じることがない。
ドット径変調についても、大小2段階に限定されるもの
ではなく、3種類以上の径のドットによる印刷も可能で
ある。また、この実施例では、第1実施例同様、大径ド
ットの判断について組織的ディザ法を用い、小径ドット
の判断については誤差拡散の考え方を適用することもで
きるが、各ドットのオン・オフの判断は、これらの手法
に限定されるものではなく、公知の種々の2値化手法
を、大径ドットおよび小径ドットの判断に適用すること
ができる。更に、本実施例では、大径ドットの判断を先
行しても良いし、小径ドットの判断を先に行なう構成と
しても良い。
場所に印字されることはないから、ノズルは一種類と
し、ピエゾ素子PEに印可する電圧パルスの強さを可変
することで、大径ドットと小径ドットを打ち分ける構成
とすることも可能である。この場合には、ヘッド部28
におけるノズル列の数を減らすことができ、しかも同一
のノズルにより大小のドットを形成するので、大径ドッ
トと小径ドットの印字位置のずれを生じることがない。
ドット径変調についても、大小2段階に限定されるもの
ではなく、3種類以上の径のドットによる印刷も可能で
ある。また、この実施例では、第1実施例同様、大径ド
ットの判断について組織的ディザ法を用い、小径ドット
の判断については誤差拡散の考え方を適用することもで
きるが、各ドットのオン・オフの判断は、これらの手法
に限定されるものではなく、公知の種々の2値化手法
を、大径ドットおよび小径ドットの判断に適用すること
ができる。更に、本実施例では、大径ドットの判断を先
行しても良いし、小径ドットの判断を先に行なう構成と
しても良い。
【0088】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。第3実施例の印刷装置は、第1,第2実施例と同
一のハードウェア構成を備え、黒インクK,シアンイン
クC1,ライトシアンインクC2,マゼンタインクM
1,ライトシアンインクM2,イエロインクYの計6色
によって画像を記録することが可能である。この実施例
では、図22に示した画像記録処理ルーチンが起動され
ると、まず着目画素の階調データを入力する処理を行な
い(ステップS200)、続いてまず黒インクについて
の2値化の処理を実行する(ステップS210)。この
黒インクについての2値化の処理は、図22に示した
が、その詳細は後述する。
する。第3実施例の印刷装置は、第1,第2実施例と同
一のハードウェア構成を備え、黒インクK,シアンイン
クC1,ライトシアンインクC2,マゼンタインクM
1,ライトシアンインクM2,イエロインクYの計6色
によって画像を記録することが可能である。この実施例
では、図22に示した画像記録処理ルーチンが起動され
ると、まず着目画素の階調データを入力する処理を行な
い(ステップS200)、続いてまず黒インクについて
の2値化の処理を実行する(ステップS210)。この
黒インクについての2値化の処理は、図22に示した
が、その詳細は後述する。
【0089】黒インクについての2値化の処理を行なっ
た後、濃度の異なる2種類のシアンインクC1,C2に
ついての2値化の処理を行ない(ステップS220)、
同様に濃度の異なる2種類のマゼンタインクM1,M2
についての2値化の処理を行ない(ステップS23
0)、更にイエロインクYについての2値化の処理を行
なう(ステップS240)。即ち、着目している画素に
ついて、全部で6種類のインク(K,C1,C2,M
1,M2,Y)の2値化の処理を順次行なうのである。
た後、濃度の異なる2種類のシアンインクC1,C2に
ついての2値化の処理を行ない(ステップS220)、
同様に濃度の異なる2種類のマゼンタインクM1,M2
についての2値化の処理を行ない(ステップS23
0)、更にイエロインクYについての2値化の処理を行
なう(ステップS240)。即ち、着目している画素に
ついて、全部で6種類のインク(K,C1,C2,M
1,M2,Y)の2値化の処理を順次行なうのである。
【0090】黒インクについての2値化の処理は、図2
3に示したように、組織的ディザ法により行なわれる。
組織的ディザ法については、第1実施例で説明した。黒
インクについては、同様に64×64程度の大域的マト
リックス(ブルーノイズマトリックス)を利用し、分散
性の良い2値化を行なっている。2値化、即ち黒インク
によるドットのオン・オフを決定した後(ステップS2
12)、黒ドットがオンであるか否かを判断し(ステッ
プS214)、オンの場合には、フラグFCおよびFM
に値1を設定する処理を行なう(ステップS216)。
他方、黒インクのドットを形成しないと判断した場合に
は、これらのフラグに値0を設定する処理を行なう(ス
テップS218)。これらのフラグFCおよびFMは、
黒インクによるドットのオン・オフを、シアンインクお
よびマゼンタインクについての2値化の処理(ステップ
S220,230)において参照するためのものであ
る。
3に示したように、組織的ディザ法により行なわれる。
組織的ディザ法については、第1実施例で説明した。黒
インクについては、同様に64×64程度の大域的マト
リックス(ブルーノイズマトリックス)を利用し、分散
性の良い2値化を行なっている。2値化、即ち黒インク
によるドットのオン・オフを決定した後(ステップS2
12)、黒ドットがオンであるか否かを判断し(ステッ
プS214)、オンの場合には、フラグFCおよびFM
に値1を設定する処理を行なう(ステップS216)。
他方、黒インクのドットを形成しないと判断した場合に
は、これらのフラグに値0を設定する処理を行なう(ス
テップS218)。これらのフラグFCおよびFMは、
黒インクによるドットのオン・オフを、シアンインクお
よびマゼンタインクについての2値化の処理(ステップ
S220,230)において参照するためのものであ
る。
【0091】次に、図24によって、シアンまたはマゼ
ンタインクのハーフトーン処理(ステップS220,2
30)について説明する。なお、この処理は、第1実施
例で説明したハーフトーン処理(図11)と同様の処理
を含むので、図11の処理と同じもしくは類似のステッ
プについては、下2桁の番号を同じにしてある。また、
図24は、シアンインクについての処理を基本として示
し、マゼンタインクの場合の処理については(括弧)内
に示した。本ルーチンが開始されると、まずフラグFC
が値1であるか否かの判断を行なう(ステップS31
3)。マゼンタインクについての処理ルーチンであれ
ば、フラグFMが値1であるか否かの判断を行なうこと
になる。フラグFC(FM)が値1なければ、黒インク
の2値化処理(図23)において黒インクによるドット
はオンになっていないと判断でき、以下、第1実施例同
様、濃ドット(C1)のオン・オフの決定、結果値RV
C(RVM)を演算する処理(ステップS320)、お
よび着目している画素の近傍の処理済みの画素からの拡
散誤差ΔDuを加えた補正データDCC(マゼンタの場
合はDCM)を作成する処理を行なう(ステップS32
5)。
ンタインクのハーフトーン処理(ステップS220,2
30)について説明する。なお、この処理は、第1実施
例で説明したハーフトーン処理(図11)と同様の処理
を含むので、図11の処理と同じもしくは類似のステッ
プについては、下2桁の番号を同じにしてある。また、
図24は、シアンインクについての処理を基本として示
し、マゼンタインクの場合の処理については(括弧)内
に示した。本ルーチンが開始されると、まずフラグFC
が値1であるか否かの判断を行なう(ステップS31
3)。マゼンタインクについての処理ルーチンであれ
ば、フラグFMが値1であるか否かの判断を行なうこと
になる。フラグFC(FM)が値1なければ、黒インク
の2値化処理(図23)において黒インクによるドット
はオンになっていないと判断でき、以下、第1実施例同
様、濃ドット(C1)のオン・オフの決定、結果値RV
C(RVM)を演算する処理(ステップS320)、お
よび着目している画素の近傍の処理済みの画素からの拡
散誤差ΔDuを加えた補正データDCC(マゼンタの場
合はDCM)を作成する処理を行なう(ステップS32
5)。
【0092】他方、黒インクについての2値化の処理に
おいて黒インクのドットをオンとした場合(FCおよび
FM=1)には、シアンインクについての濃ドットを、
入力した階調データの如何に関わらずオンにしたものと
みなし、結果値RVC,RVMを演算する処理を行なう
(ステップS315)。即ち、黒インクKによるドット
が打たれた場合、黒インクには減色混合の考え方によれ
ばシアンやマゼンタが既に存在するとみなして差し支え
なく、黒インクに重ねてシアンやマゼンタのインクによ
るドットを形成するには及ばないから、シアンインクC
1及びマゼンタインクM1によるドットをオンにしたも
のとみなして、結果値RVC(RVM)に所定値(rv
ckおよびrvmk)を設定するのである。その後、ス
テップS325同様、着目している画素の近傍の処理済
みの画素からの拡散誤差ΔDuを加えた補正データDC
C(マゼンタの場合はDCM)を作成する処理を行なう
(ステップS318)。
おいて黒インクのドットをオンとした場合(FCおよび
FM=1)には、シアンインクについての濃ドットを、
入力した階調データの如何に関わらずオンにしたものと
みなし、結果値RVC,RVMを演算する処理を行なう
(ステップS315)。即ち、黒インクKによるドット
が打たれた場合、黒インクには減色混合の考え方によれ
ばシアンやマゼンタが既に存在するとみなして差し支え
なく、黒インクに重ねてシアンやマゼンタのインクによ
るドットを形成するには及ばないから、シアンインクC
1及びマゼンタインクM1によるドットをオンにしたも
のとみなして、結果値RVC(RVM)に所定値(rv
ckおよびrvmk)を設定するのである。その後、ス
テップS325同様、着目している画素の近傍の処理済
みの画素からの拡散誤差ΔDuを加えた補正データDC
C(マゼンタの場合はDCM)を作成する処理を行なう
(ステップS318)。
【0093】黒インクKによるドットが形成されていな
かった場合(FC,FM=0の場合)には、上記の補正
データDCC(DCM)の作成を行なった後、濃ドット
をオン(シアンインクC1またはマゼンタインクM1に
よるドットを形成)としたか否かを判断し(ステップS
330)、濃ドットを形成していない場合には、濃度の
低いドット、即ちライトシアンインクC2(またはライ
トマゼンタインクM2)によるドット(以下、淡ドット
と呼ぶ)のオン・オフを決定する処理を行なう(ステッ
プS340)。淡ドットのオン・オフを決定する処理に
ついては、第1実施例(図15)と同様なので図示は省
略する。淡ドットのオン・オフを決定する処理では、ラ
イトシアンインクC2(マゼンタインクM2)によるド
ットの形成は、実施例では、誤差拡散法を適用し、誤差
拡散の考え方で補正した階調データDCC(DCM)が
淡ドット用の閾値Dref2より大きいか否かの判断を行な
う。この閾値Dref2は、着目した画素に濃度の低い淡イ
ンクによるドットを形成するか否かの判定値である。
かった場合(FC,FM=0の場合)には、上記の補正
データDCC(DCM)の作成を行なった後、濃ドット
をオン(シアンインクC1またはマゼンタインクM1に
よるドットを形成)としたか否かを判断し(ステップS
330)、濃ドットを形成していない場合には、濃度の
低いドット、即ちライトシアンインクC2(またはライ
トマゼンタインクM2)によるドット(以下、淡ドット
と呼ぶ)のオン・オフを決定する処理を行なう(ステッ
プS340)。淡ドットのオン・オフを決定する処理に
ついては、第1実施例(図15)と同様なので図示は省
略する。淡ドットのオン・オフを決定する処理では、ラ
イトシアンインクC2(マゼンタインクM2)によるド
ットの形成は、実施例では、誤差拡散法を適用し、誤差
拡散の考え方で補正した階調データDCC(DCM)が
淡ドット用の閾値Dref2より大きいか否かの判断を行な
う。この閾値Dref2は、着目した画素に濃度の低い淡イ
ンクによるドットを形成するか否かの判定値である。
【0094】補正データDCC(DCM)が閾値Dref2
より大きければ淡ドットをオンすると判断し、結果値R
VC,RVM(淡ドット評価値)を演算する。他方、補
正データDCが閾値Dref2以下と判断された場合には、
淡ドットをオフにすると判断し、結果値RVC(RV
M)に値0を算入する処理を行なう。
より大きければ淡ドットをオンすると判断し、結果値R
VC,RVM(淡ドット評価値)を演算する。他方、補
正データDCが閾値Dref2以下と判断された場合には、
淡ドットをオフにすると判断し、結果値RVC(RV
M)に値0を算入する処理を行なう。
【0095】こうして淡ドットのオン・オフと結果値R
VC(RVM)の演算とを行なった後(ステップS34
0)、次に誤差計算を行なう(ステップS350)。誤
差計算は、補正データDCC(DCM)から結果値RV
C(RVM)を減算することにより求める。濃淡いずれ
のドットも形成されなかった場合には結果値RVC(R
VM)は値0に設定されているから、誤差ERRには、
補正値DCC(DCM)が算入される。即ち、その画素
において実現されるべき濃度が全く得られなかったの
で、その濃度が誤差として計算されるのである。他方、
濃ドットもしくは淡ドットが形成された場合には、各ド
ットに対応した結果値RVが代入されているから、判断
の元になったデータDCC(DCM)との差分が、誤差
ERRとなる。また、本実施例では、黒インクによるド
ットが形成された場合には、シアン及びマゼンタの濃ド
ットがオンされた(形成された)とみなして、結果値R
VC(RVM)を求め、補正データを作成した上で、直
接上記ステップS350以下の処理を行なっているか
ら、着目画素に対応して黒インクによるドットが形成さ
れた場合には、シアン及びマゼンタインクのドットは形
成されないが、結果値RVC(RVM)には、所定値r
vck(rvmk)が設定され、これにより誤差計算
(ステップS350)が行なわれることになる。
VC(RVM)の演算とを行なった後(ステップS34
0)、次に誤差計算を行なう(ステップS350)。誤
差計算は、補正データDCC(DCM)から結果値RV
C(RVM)を減算することにより求める。濃淡いずれ
のドットも形成されなかった場合には結果値RVC(R
VM)は値0に設定されているから、誤差ERRには、
補正値DCC(DCM)が算入される。即ち、その画素
において実現されるべき濃度が全く得られなかったの
で、その濃度が誤差として計算されるのである。他方、
濃ドットもしくは淡ドットが形成された場合には、各ド
ットに対応した結果値RVが代入されているから、判断
の元になったデータDCC(DCM)との差分が、誤差
ERRとなる。また、本実施例では、黒インクによるド
ットが形成された場合には、シアン及びマゼンタの濃ド
ットがオンされた(形成された)とみなして、結果値R
VC(RVM)を求め、補正データを作成した上で、直
接上記ステップS350以下の処理を行なっているか
ら、着目画素に対応して黒インクによるドットが形成さ
れた場合には、シアン及びマゼンタインクのドットは形
成されないが、結果値RVC(RVM)には、所定値r
vck(rvmk)が設定され、これにより誤差計算
(ステップS350)が行なわれることになる。
【0096】以上の誤差計算の処理の後、誤差拡散の処
理を行なう(ステップS360)。ステップS350で
得られた誤差に対して、着目している画素の周辺画素に
所定の重み(第1実施例図12参照)を付けて、この誤
差を拡散する。以上の処理の後、次の画素に移動して、
上述した処理を繰り返す。なお、シアンインク及びマゼ
ンタインクの2値化の処理(ステップS220,23
0)に引き続いて行なわれるイエロインクの2値化の処
理(ステップS240)では、シアンインクやマゼンタ
インクのような処理は行なわず、組織的ディザ法による
2値化の処理を行なっている。但し、黒インクについて
使用した閾値マトリックスを同じマトリックスを使用
し、黒インクによるドットが形成される場合には、イエ
ロインクのドットは形成しないようにしている。
理を行なう(ステップS360)。ステップS350で
得られた誤差に対して、着目している画素の周辺画素に
所定の重み(第1実施例図12参照)を付けて、この誤
差を拡散する。以上の処理の後、次の画素に移動して、
上述した処理を繰り返す。なお、シアンインク及びマゼ
ンタインクの2値化の処理(ステップS220,23
0)に引き続いて行なわれるイエロインクの2値化の処
理(ステップS240)では、シアンインクやマゼンタ
インクのような処理は行なわず、組織的ディザ法による
2値化の処理を行なっている。但し、黒インクについて
使用した閾値マトリックスを同じマトリックスを使用
し、黒インクによるドットが形成される場合には、イエ
ロインクのドットは形成しないようにしている。
【0097】以上説明した本実施例によれば、多色の画
像を黒インクを含む複数種類のインクにより記録する場
合、黒インクによるドットが形成されると、シアン及び
マゼンタのインクによるドットが形成されたものとみな
し、着目している画素に対応してシアン及びマゼンタの
ドットを形成することがない。またイエロインクによる
ドットも形成しない。この結果、無駄なインクを吐出す
ることがなく、インクの使用量を低減できるだけでな
く、用紙に対するインク吐出量の制限(インクデューテ
ィ)の面からも好ましい。更に、シアンインク,マゼン
タインクについては、黒インクによるドットが形成され
た場合には、あたかもシアンインク,マゼンタインクに
よるドットが形成されたものとみなして、結果値RV
C,RVMの計算を行なっているので、黒インクによる
ドットがオンになった場合には、そのドットの周辺に
は、シアン,マゼンタのドットは形成されにくくなる。
この結果、例えば各色インクがまばらに記録されるよう
な領域で、黒インクのドットの間近にシアンインクやマ
ゼンタインクはもとより、ライトシアンインク,ライト
マゼンタインクのドットも記録されにくくなり、画像の
粒状感は著しく低減される。
像を黒インクを含む複数種類のインクにより記録する場
合、黒インクによるドットが形成されると、シアン及び
マゼンタのインクによるドットが形成されたものとみな
し、着目している画素に対応してシアン及びマゼンタの
ドットを形成することがない。またイエロインクによる
ドットも形成しない。この結果、無駄なインクを吐出す
ることがなく、インクの使用量を低減できるだけでな
く、用紙に対するインク吐出量の制限(インクデューテ
ィ)の面からも好ましい。更に、シアンインク,マゼン
タインクについては、黒インクによるドットが形成され
た場合には、あたかもシアンインク,マゼンタインクに
よるドットが形成されたものとみなして、結果値RV
C,RVMの計算を行なっているので、黒インクによる
ドットがオンになった場合には、そのドットの周辺に
は、シアン,マゼンタのドットは形成されにくくなる。
この結果、例えば各色インクがまばらに記録されるよう
な領域で、黒インクのドットの間近にシアンインクやマ
ゼンタインクはもとより、ライトシアンインク,ライト
マゼンタインクのドットも記録されにくくなり、画像の
粒状感は著しく低減される。
【0098】なお、上記の実施例では、黒インクとシア
ンインク,マゼンタインクの関係について説明したが、
有彩色のインクであれぱシアン,マゼンタインクに限る
ものではなく、イエロインクに適用することも可能であ
る。また、ヘッドから吐出されるインクがCYM以外の
組み合わせによっている場合にも適用することができ
る。更に、無彩色のインクとしては黒インクに以外に、
灰色のインクなど、濃度の低いインクを用いることもで
きる。こうした濃度の低い無彩色インクを用いたり、用
紙のにじみの状態が異なる場合には、無彩色のインクに
よるドットが形成された場合の結果値RVを、変更する
ことが妥当である。
ンインク,マゼンタインクの関係について説明したが、
有彩色のインクであれぱシアン,マゼンタインクに限る
ものではなく、イエロインクに適用することも可能であ
る。また、ヘッドから吐出されるインクがCYM以外の
組み合わせによっている場合にも適用することができ
る。更に、無彩色のインクとしては黒インクに以外に、
灰色のインクなど、濃度の低いインクを用いることもで
きる。こうした濃度の低い無彩色インクを用いたり、用
紙のにじみの状態が異なる場合には、無彩色のインクに
よるドットが形成された場合の結果値RVを、変更する
ことが妥当である。
【0099】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。この実施例では、第3実施例と同様、黒インクの
ドットを形成するか否かの判断結果をシアンおよびマゼ
ンタインクのドットの形成に反映させているが、第3実
施例とは反映の手法が異なっている。第4実施例でのハ
ーフトーン処理を、図25ないし図27に示した。な
お、ここでは、黒インクのドットの形成の判断とシアン
インクのドットの形成の判断のみを示したが、同様のマ
ゼンタインクについても処理が行なわれている。
する。この実施例では、第3実施例と同様、黒インクの
ドットを形成するか否かの判断結果をシアンおよびマゼ
ンタインクのドットの形成に反映させているが、第3実
施例とは反映の手法が異なっている。第4実施例でのハ
ーフトーン処理を、図25ないし図27に示した。な
お、ここでは、黒インクのドットの形成の判断とシアン
インクのドットの形成の判断のみを示したが、同様のマ
ゼンタインクについても処理が行なわれている。
【0100】図25に示した処理が開始されると、まず
着目する画素の位置を初期化する処理が行なわれる(ス
テップS400)。即ち水平方向位置を示す変数xおよ
び垂直方向位置を示す変数yに、それぞれ値0を代入す
るのである。次にこの画素の無彩色の濃度K(x,y)
に基づきね黒インクを2値化する処理を行ない、結果値
KRSTを求める処理を行なう(ステップS410)。
ここで黒インクの2値化は、前述した通り、組織的ディ
ザ法により行なった。組織的ディザ法の処理の概要を図
26に示した。即ち、予め用意した分散型ディザの閾値
マトリックスから読み出された閾値Kdthと無彩色の
濃度K(x,y)とを比較し(ステップS411)、そ
の結果により閾値より大きければ黒インクによるドット
を形成するとしてKdot(x,y)をオンとし(ステ
ップS412)、それ以外ではオフとする(ステップS
413)。また、結果値は、黒インクによるドットが形
成された場合には値255が、またドットか形成されな
かった場合には値0が、それぞれ設定される(ステップ
S415,S416)。
着目する画素の位置を初期化する処理が行なわれる(ス
テップS400)。即ち水平方向位置を示す変数xおよ
び垂直方向位置を示す変数yに、それぞれ値0を代入す
るのである。次にこの画素の無彩色の濃度K(x,y)
に基づきね黒インクを2値化する処理を行ない、結果値
KRSTを求める処理を行なう(ステップS410)。
ここで黒インクの2値化は、前述した通り、組織的ディ
ザ法により行なった。組織的ディザ法の処理の概要を図
26に示した。即ち、予め用意した分散型ディザの閾値
マトリックスから読み出された閾値Kdthと無彩色の
濃度K(x,y)とを比較し(ステップS411)、そ
の結果により閾値より大きければ黒インクによるドット
を形成するとしてKdot(x,y)をオンとし(ステ
ップS412)、それ以外ではオフとする(ステップS
413)。また、結果値は、黒インクによるドットが形
成された場合には値255が、またドットか形成されな
かった場合には値0が、それぞれ設定される(ステップ
S415,S416)。
【0101】次に、黒インクについての2値化の処理を
受けて、シアンについての修正データCxを求める処理
を行なう(ステップS420)。修正データCxは、着
目している画素のシアン成分の階調データC(x,y)
に、黒インクの階調データK(x,y)を加えることに
より求める。シアン成分についての修正データCxを求
めるのに、黒インクの階調データを加えるのは、黒イン
クによるドットが形成されやすい場所(K(x,y)の
値が大きい場所)には、シアンインクのドットが打たれ
にくくするようにするためである。なお、修正データC
xを求めるのに、 Cx=C(x,y)+K(x,y)・KCW のように、重み付け係数KCWを用いても良い。
受けて、シアンについての修正データCxを求める処理
を行なう(ステップS420)。修正データCxは、着
目している画素のシアン成分の階調データC(x,y)
に、黒インクの階調データK(x,y)を加えることに
より求める。シアン成分についての修正データCxを求
めるのに、黒インクの階調データを加えるのは、黒イン
クによるドットが形成されやすい場所(K(x,y)の
値が大きい場所)には、シアンインクのドットが打たれ
にくくするようにするためである。なお、修正データC
xを求めるのに、 Cx=C(x,y)+K(x,y)・KCW のように、重み付け係数KCWを用いても良い。
【0102】上記実施例は、重み付け係数KCWは、値
1としたものと等価であるが、値1より小さい値、ある
いは大きな値としてもよい。小さい値とすれば、シアン
インクのドットは平均的には形成されやすくなり、値1
より大きな値とすれば、シアンインクのドットは平均的
には形成されにくくなる。
1としたものと等価であるが、値1より小さい値、ある
いは大きな値としてもよい。小さい値とすれば、シアン
インクのドットは平均的には形成されやすくなり、値1
より大きな値とすれば、シアンインクのドットは平均的
には形成されにくくなる。
【0103】シアン成分に関する階調データを補正した
後(ステップS420)、次にシアンについての3値化
処理を行なう(ステップS430)。この処理の詳細は
図26に示したが、単純化して言えば、シアン成分につ
いての拡散誤差補正済みデータCcrに基づいて、シア
ンインクC1,ライトシアンインクC2によるドット形
成のオンオフを判断するものである。この処理について
は後述するものとし、図25により、全体の処理を先に
説明する。
後(ステップS420)、次にシアンについての3値化
処理を行なう(ステップS430)。この処理の詳細は
図26に示したが、単純化して言えば、シアン成分につ
いての拡散誤差補正済みデータCcrに基づいて、シア
ンインクC1,ライトシアンインクC2によるドット形
成のオンオフを判断するものである。この処理について
は後述するものとし、図25により、全体の処理を先に
説明する。
【0104】シアン成分についての3値化処理を行なっ
た後、シアン成分について生じた誤差を周辺の誤差に拡
散する処理を行なう(ステップS450)。3値化処理
により、濃度の高いシアンインクC1によるドットを形
成するか,濃度の低いライトシアンインクC2によるド
ットを形成するかあるいはいずれのドットも形成されな
いかのいずれかの結果が得られるが、いずれの場合も、
もとの画素の階調データと一致するとは限らず、通常は
幾分かの誤差を生じる。そこで、これを第1実施例図1
2に示した重み付けを施して、周辺の画素に配分するの
である。
た後、シアン成分について生じた誤差を周辺の誤差に拡
散する処理を行なう(ステップS450)。3値化処理
により、濃度の高いシアンインクC1によるドットを形
成するか,濃度の低いライトシアンインクC2によるド
ットを形成するかあるいはいずれのドットも形成されな
いかのいずれかの結果が得られるが、いずれの場合も、
もとの画素の階調データと一致するとは限らず、通常は
幾分かの誤差を生じる。そこで、これを第1実施例図1
2に示した重み付けを施して、周辺の画素に配分するの
である。
【0105】その後、主走査方向(ヘッド搬送方向)の
位置を示す変数xを値1だけインクリメントし(ステッ
プS460)、主走査方向の位置が端(Hmax)を越
えたかを判断する(ステップS470)。主走査方向端
を越えていなければ、上述したステップS410から処
理を繰り返す。一方、処理が主走査方向の端を越えてい
れば、変数xを値0に戻し、副走査方向(用紙搬送方
向)の位置を示す変数yを値1だけインクリメントする
処理を行なう(ステップS480)。その後、副走査方
向の位置が用紙端(Vmax)を越えているか判断し
(ステップS490)、越えていなければ、上述したス
テップS410に戻って、処理を繰り返す。
位置を示す変数xを値1だけインクリメントし(ステッ
プS460)、主走査方向の位置が端(Hmax)を越
えたかを判断する(ステップS470)。主走査方向端
を越えていなければ、上述したステップS410から処
理を繰り返す。一方、処理が主走査方向の端を越えてい
れば、変数xを値0に戻し、副走査方向(用紙搬送方
向)の位置を示す変数yを値1だけインクリメントする
処理を行なう(ステップS480)。その後、副走査方
向の位置が用紙端(Vmax)を越えているか判断し
(ステップS490)、越えていなければ、上述したス
テップS410に戻って、処理を繰り返す。
【0106】次に、図27に拠って、シアン成分につい
ての3値化処理について説明する。この処理が開始され
ると、まずシアン成分について図25ステップS420
で求めた修正データCxに、同じくステップS450で
処理した拡散誤差Cdferを加えて、補正データCc
rを求める処理を行なう(ステップS431)。即ち、
着目している画素の階調データC(x,y)に、対応す
る黒インクの階調データと結果値との誤差を加えて求め
た修正データに、更に周辺の画素から拡散された誤差を
加えて、その画素で実現すべき濃度を求めるのである。
次に、その画素について、黒インクのドットを形成した
か否かの判断を行なう。Kdot(x,y)がオフ、即
ち黒インクのドットを形成していない場合には、次に上
記の補正データCcrが第1の閾値EdTh1より大き
いか否かの判断を行なう(ステップS433)。補正デ
ータCcrが、第1の閾値EdTh1より大きければ、
その画素で実現すべき濃度は高く、その点に濃ドットを
形成するとしてCdot(x,y)について、シアンイ
ンクC1のドットをオンとする処理を行なう(ステップ
S434)。また、濃ドットをオンとしたことから結果
値CRSTには値255を入れ(ステップS435)、
補正データCcrと結果値CRSTとの偏差を、濃度誤
差Cerrとして求める処理を行なう(ステップS44
0)。この濃度誤差Cerrは、上述した誤差拡散処理
(図25、ステップS450)により、周辺の画素に拡
散される量子化誤差である。
ての3値化処理について説明する。この処理が開始され
ると、まずシアン成分について図25ステップS420
で求めた修正データCxに、同じくステップS450で
処理した拡散誤差Cdferを加えて、補正データCc
rを求める処理を行なう(ステップS431)。即ち、
着目している画素の階調データC(x,y)に、対応す
る黒インクの階調データと結果値との誤差を加えて求め
た修正データに、更に周辺の画素から拡散された誤差を
加えて、その画素で実現すべき濃度を求めるのである。
次に、その画素について、黒インクのドットを形成した
か否かの判断を行なう。Kdot(x,y)がオフ、即
ち黒インクのドットを形成していない場合には、次に上
記の補正データCcrが第1の閾値EdTh1より大き
いか否かの判断を行なう(ステップS433)。補正デ
ータCcrが、第1の閾値EdTh1より大きければ、
その画素で実現すべき濃度は高く、その点に濃ドットを
形成するとしてCdot(x,y)について、シアンイ
ンクC1のドットをオンとする処理を行なう(ステップ
S434)。また、濃ドットをオンとしたことから結果
値CRSTには値255を入れ(ステップS435)、
補正データCcrと結果値CRSTとの偏差を、濃度誤
差Cerrとして求める処理を行なう(ステップS44
0)。この濃度誤差Cerrは、上述した誤差拡散処理
(図25、ステップS450)により、周辺の画素に拡
散される量子化誤差である。
【0107】ステップS433において、補正データC
crが第1の閾値EdTh1より大きくないと判断され
場合には、第1の閾値EdTh1により小さな第2の閾
値EdTh2より大きいか否かの判断を行なう(ステッ
プS441)。補正データCcrが、第1の閾値EdT
h1以下で第2の閾値EdTh2より大きいと判断され
た場合には、その画素で実現すべき濃度は淡ドットをオ
ンにすべき程度の濃度であると判断する。即ち、その点
に淡ドットを形成するとしてCdot(x,y)につい
て、ライトシアンインクC2のドットをオンとする処理
を行なう(ステップS442)。また、淡ドットをオン
としたことから結果値CRSTには値128を設定する
(ステップS443)。更に、補正データCcrが、第
2の閾値EdTh2以下であると判断された場合には、
その点には濃淡を問わずドットを形成しないと判断し、
Cdot(x,y)について、濃淡のシアンインクC
1,C2のドットを共にオフとする処理を行なう(ステ
ップS444)。また、濃淡のドットをオフとしたこと
から結果値CRSTには値0を設定する(ステップS4
45)。
crが第1の閾値EdTh1より大きくないと判断され
場合には、第1の閾値EdTh1により小さな第2の閾
値EdTh2より大きいか否かの判断を行なう(ステッ
プS441)。補正データCcrが、第1の閾値EdT
h1以下で第2の閾値EdTh2より大きいと判断され
た場合には、その画素で実現すべき濃度は淡ドットをオ
ンにすべき程度の濃度であると判断する。即ち、その点
に淡ドットを形成するとしてCdot(x,y)につい
て、ライトシアンインクC2のドットをオンとする処理
を行なう(ステップS442)。また、淡ドットをオン
としたことから結果値CRSTには値128を設定する
(ステップS443)。更に、補正データCcrが、第
2の閾値EdTh2以下であると判断された場合には、
その点には濃淡を問わずドットを形成しないと判断し、
Cdot(x,y)について、濃淡のシアンインクC
1,C2のドットを共にオフとする処理を行なう(ステ
ップS444)。また、濃淡のドットをオフとしたこと
から結果値CRSTには値0を設定する(ステップS4
45)。
【0108】以上で、着目している画素に黒インクによ
りドットが形成されていない場合(ステップS43
2)、シアン成分について3値化し、濃ドットC1,淡
ドットC2のいずれを形成するかあるいはいずれも形成
しないかの処理が行なわれる。これに対して、黒インク
のドットが形成されている場合には、ステップS446
に処理は移行し、シアンインクC1,ライトシアンイン
クC2については、ドットを形成しないものとし(ステ
ップS446)、他方、結果値CRSTには、値255
を設定する処理を行なう(ステップS447)。即ち、
色インクによりドットが形成されていることから、シア
ン成分のドットは形成せず、しかしあたかもシアンの濃
ドットが形成されたものとしみなして結果値CRSTを
設定するのである。
りドットが形成されていない場合(ステップS43
2)、シアン成分について3値化し、濃ドットC1,淡
ドットC2のいずれを形成するかあるいはいずれも形成
しないかの処理が行なわれる。これに対して、黒インク
のドットが形成されている場合には、ステップS446
に処理は移行し、シアンインクC1,ライトシアンイン
クC2については、ドットを形成しないものとし(ステ
ップS446)、他方、結果値CRSTには、値255
を設定する処理を行なう(ステップS447)。即ち、
色インクによりドットが形成されていることから、シア
ン成分のドットは形成せず、しかしあたかもシアンの濃
ドットが形成されたものとしみなして結果値CRSTを
設定するのである。
【0109】上述した濃淡ドットの形成の判断(ステッ
プS434,S442,S444およびS446)およ
び結果値CRSTの設定(ステップS435,S44
3,S445およびS447)を行なった後、上述した
濃度誤差の演算処理を行なう(ステップS440)。
プS434,S442,S444およびS446)およ
び結果値CRSTの設定(ステップS435,S44
3,S445およびS447)を行なった後、上述した
濃度誤差の演算処理を行なう(ステップS440)。
【0110】以上説明した第4実施例によれば、黒イン
クのドットの形成の有無により、シアンインクの濃淡ド
ットの形成に影響を与えることができる。即ち、黒イン
クによるドットが形成された場合には、その周辺にシア
ンインクのドットが形成され難くなる。このため、黒イ
ンクとシアンインク(あるいはマゼンタインク)につい
て、それぞれ単独の分散性が高い場合でも、両方のドッ
トが隣接して形成されてしまい、結果的に粒状性が視認
されると言った不具合を生じることがない。しかも、こ
の実施例では、シアンインク,マゼンタインクについて
は濃淡のインクを記録することができるから、仮に形成
されるとすれば淡ドットが形成されやすく、画像の品質
は極めて高いものとなる。
クのドットの形成の有無により、シアンインクの濃淡ド
ットの形成に影響を与えることができる。即ち、黒イン
クによるドットが形成された場合には、その周辺にシア
ンインクのドットが形成され難くなる。このため、黒イ
ンクとシアンインク(あるいはマゼンタインク)につい
て、それぞれ単独の分散性が高い場合でも、両方のドッ
トが隣接して形成されてしまい、結果的に粒状性が視認
されると言った不具合を生じることがない。しかも、こ
の実施例では、シアンインク,マゼンタインクについて
は濃淡のインクを記録することができるから、仮に形成
されるとすれば淡ドットが形成されやすく、画像の品質
は極めて高いものとなる。
【0111】ここで、上記実施例において、ステップS
447において、シアンインクのドットを形成しないに
も関わらず、シアンインクについての結果値CRSTに
値255を代入していることの意味について、説明す
る。本実施例では、図25に示すステップS420でシ
アンインクについての修正データCxを求めるのに、シ
アンインクについての階調データC(x,y)に黒イン
クの階調データK(x,y)を加えている。したがっ
て、図27に示したステップS431で求めた補正デー
タCcrは、 Ccr=Cx+Cdfer=C(x,y)+K(x,
y)+Cdfer となる。
447において、シアンインクのドットを形成しないに
も関わらず、シアンインクについての結果値CRSTに
値255を代入していることの意味について、説明す
る。本実施例では、図25に示すステップS420でシ
アンインクについての修正データCxを求めるのに、シ
アンインクについての階調データC(x,y)に黒イン
クの階調データK(x,y)を加えている。したがっ
て、図27に示したステップS431で求めた補正デー
タCcrは、 Ccr=Cx+Cdfer=C(x,y)+K(x,
y)+Cdfer となる。
【0112】ステップS447において、黒インクのド
ットを形成した場合に、シアンインクについての結果値
CRSTに値255を代入し、これを補正データCcr
から減算して求める濃度誤差Cerrは、 Cerr=Ccr−CRST=C(x,y)+K(x,
y)−CRST+Cdfer となる。ここで、黒インクのドットを形成した場合に、
シアンインクについてのドットの形成を何ら判断するこ
となく、シアンインクについての結果値CRSTに値2
55を設定していることから、この場合の結果値CRS
Tは、結局、黒インクのドットを形成した場合の結果値
を反映している。即ち、 K(x,y)−CRST=Ker とみなすことができる。この結果、黒インクのドットを
形成した場合には、その誤差分がステップS450で周
りのシアンインクのドットの形成に反映されることにな
る。なお、黒インクのドットが形成されない場合には、
黒インクについての結果値KRSTは、値0に設定され
るのが通常なので、黒インクの階調データK(x,y)
を加える処理(図25ステップS420)は、結局黒イ
ンクについての濃度誤差を加える処理に相当し、黒イン
クのドットを形成した場合と同様、黒インクのドットの
オン・オフの影響を、周辺のシアンインクのドットのオ
ン・オフに反映させていることになる。
ットを形成した場合に、シアンインクについての結果値
CRSTに値255を代入し、これを補正データCcr
から減算して求める濃度誤差Cerrは、 Cerr=Ccr−CRST=C(x,y)+K(x,
y)−CRST+Cdfer となる。ここで、黒インクのドットを形成した場合に、
シアンインクについてのドットの形成を何ら判断するこ
となく、シアンインクについての結果値CRSTに値2
55を設定していることから、この場合の結果値CRS
Tは、結局、黒インクのドットを形成した場合の結果値
を反映している。即ち、 K(x,y)−CRST=Ker とみなすことができる。この結果、黒インクのドットを
形成した場合には、その誤差分がステップS450で周
りのシアンインクのドットの形成に反映されることにな
る。なお、黒インクのドットが形成されない場合には、
黒インクについての結果値KRSTは、値0に設定され
るのが通常なので、黒インクの階調データK(x,y)
を加える処理(図25ステップS420)は、結局黒イ
ンクについての濃度誤差を加える処理に相当し、黒イン
クのドットを形成した場合と同様、黒インクのドットの
オン・オフの影響を、周辺のシアンインクのドットのオ
ン・オフに反映させていることになる。
【0113】次に、本発明の第5の実施例について説明
する。この実施例は、第4実施例と同様、黒インクのド
ットのオンオフを濃淡シアンシンクのドットの形成に反
映させるものであり、印刷装置のハードウェア構成およ
びその他の処理は、第4実施例と類似している。第4実
施例の図25に対応させて図28を示す。即ち、第5実
施例は、第4実施例のハーフトーン処理(ステップS4
10処理)まで、およびシアンについての誤差拡散処理
(ステップS450の処理)以下は、同一である。図2
8に示したように、第5実施例では、黒インクについて
の2値化の処理(ステップS510)の後、修正データ
Cxを求める処理を行なうが、この処理の内容が第4実
施例とは異なっている。即ち、第5実施例では、修正デ
ータCxを、シアンインクについての階調データC
(x,y)に、黒インクの階調データから黒インクのド
ットについての結果値KRSTを減算した値に、所定の
重み付け係数KCWを掛けたものを加えている。これを
数式で表現すると、 Cx=C(x,y)+{K(x,y)−KRST}・K
CW である。
する。この実施例は、第4実施例と同様、黒インクのド
ットのオンオフを濃淡シアンシンクのドットの形成に反
映させるものであり、印刷装置のハードウェア構成およ
びその他の処理は、第4実施例と類似している。第4実
施例の図25に対応させて図28を示す。即ち、第5実
施例は、第4実施例のハーフトーン処理(ステップS4
10処理)まで、およびシアンについての誤差拡散処理
(ステップS450の処理)以下は、同一である。図2
8に示したように、第5実施例では、黒インクについて
の2値化の処理(ステップS510)の後、修正データ
Cxを求める処理を行なうが、この処理の内容が第4実
施例とは異なっている。即ち、第5実施例では、修正デ
ータCxを、シアンインクについての階調データC
(x,y)に、黒インクの階調データから黒インクのド
ットについての結果値KRSTを減算した値に、所定の
重み付け係数KCWを掛けたものを加えている。これを
数式で表現すると、 Cx=C(x,y)+{K(x,y)−KRST}・K
CW である。
【0114】その後、シアンインクについての3値化処
理を行なう(ステップS530)。この3値化処理の詳
細を図29に示した。第5実施例の3値化処理では、第
4実施例の3値化処理と比べて、黒インクのドットがオ
フであるか否かの判断(図27ステップS432)と、
その判断結果が「NO」であった場合に実行されるシア
ンのドットC1,C2をオフにする処理(ステップS4
46)および結果値CRSTを値255に設定する処理
(ステップS447)とが、存在しない点以外は、全く
同一である。
理を行なう(ステップS530)。この3値化処理の詳
細を図29に示した。第5実施例の3値化処理では、第
4実施例の3値化処理と比べて、黒インクのドットがオ
フであるか否かの判断(図27ステップS432)と、
その判断結果が「NO」であった場合に実行されるシア
ンのドットC1,C2をオフにする処理(ステップS4
46)および結果値CRSTを値255に設定する処理
(ステップS447)とが、存在しない点以外は、全く
同一である。
【0115】したがって、この実施例によれば、黒イン
クのドットをオフにした場合には常にシアンインクのド
ットC1,C2をオフにするとはしていないので、黒イ
ンクのドットを形成すると判断した場合でも、シアンイ
ンクのドットが形成される可能性が存在する。但し、黒
インクのドットを形成した場合には、黒インクの階調デ
ータK(x,y)から結果値KRSTを減算した結果
(正確には、これに重み付け係数KCWを掛けた値)を
加えているので、黒インクのドットが形成されている場
合には(KRST=255)、シアンインクの修正デー
タCxは、シアンインクの階調データC(x,y)より
小さな値となることから、シアンインクのドットは形成
されにくくなる。
クのドットをオフにした場合には常にシアンインクのド
ットC1,C2をオフにするとはしていないので、黒イ
ンクのドットを形成すると判断した場合でも、シアンイ
ンクのドットが形成される可能性が存在する。但し、黒
インクのドットを形成した場合には、黒インクの階調デ
ータK(x,y)から結果値KRSTを減算した結果
(正確には、これに重み付け係数KCWを掛けた値)を
加えているので、黒インクのドットが形成されている場
合には(KRST=255)、シアンインクの修正デー
タCxは、シアンインクの階調データC(x,y)より
小さな値となることから、シアンインクのドットは形成
されにくくなる。
【0116】即ち、シアン成分についての修正データC
xを求めるのに、黒インクの階調データを減算している
のは、黒インクによるドットが形成された場合(結果値
KRST=255)、黒インクのドットの近傍にシアン
インクのドットが打たれにくくするようにするためであ
る。第5実施例では、黒インクの階調データと結果値と
の差分を加えていることから、所定領域でみればシアン
成分に加えている黒インクによる補正分は、ほとんど0
であるが、局所的には黒ドットの近傍にシアンインクの
ドットが生成されにくくするよう作用していることが分
かる。なお、実施例では、重み付け係数KCWは、値1
としたが、値1より小さい値、あるいは大きな値として
もよい。小さい値とすれば、シアンインクのドットは平
均的には形成されやすくなり、値1より大きな値とすれ
ば、シアンインクのドットは平均的には形成されにくく
なることは、第4実施例と同様である。
xを求めるのに、黒インクの階調データを減算している
のは、黒インクによるドットが形成された場合(結果値
KRST=255)、黒インクのドットの近傍にシアン
インクのドットが打たれにくくするようにするためであ
る。第5実施例では、黒インクの階調データと結果値と
の差分を加えていることから、所定領域でみればシアン
成分に加えている黒インクによる補正分は、ほとんど0
であるが、局所的には黒ドットの近傍にシアンインクの
ドットが生成されにくくするよう作用していることが分
かる。なお、実施例では、重み付け係数KCWは、値1
としたが、値1より小さい値、あるいは大きな値として
もよい。小さい値とすれば、シアンインクのドットは平
均的には形成されやすくなり、値1より大きな値とすれ
ば、シアンインクのドットは平均的には形成されにくく
なることは、第4実施例と同様である。
【0117】また、既述したように、黒インクのドット
の影響は、重み付け係数KCWにより自由に調整でき、
しかも重み付け係数を値1に近づければ、局所的には影
響を与えても平均的には、シアンインクの濃度には何の
影響も与えないようにすることができる。なお、上記実
施例では、シアンインクを3値化したが、濃度の異なる
3種類の以上のインクを吐出可能なヘッドを用意すれ
ば、4値化以上の階調を表現することかも容易である。
また、濃度の低いインクを重ね打ちすることで、多階調
を表現する構成と組み合わせて、2値化以上を実現して
も良い。また、シアンインクに限るものではなく、マゼ
ンタインクその他、プリンタが採用したインクについて
適用することができる。
の影響は、重み付け係数KCWにより自由に調整でき、
しかも重み付け係数を値1に近づければ、局所的には影
響を与えても平均的には、シアンインクの濃度には何の
影響も与えないようにすることができる。なお、上記実
施例では、シアンインクを3値化したが、濃度の異なる
3種類の以上のインクを吐出可能なヘッドを用意すれ
ば、4値化以上の階調を表現することかも容易である。
また、濃度の低いインクを重ね打ちすることで、多階調
を表現する構成と組み合わせて、2値化以上を実現して
も良い。また、シアンインクに限るものではなく、マゼ
ンタインクその他、プリンタが採用したインクについて
適用することができる。
【0118】以上説明した第4,第5実施例は、黒イン
クのドットのオン・オフの影響をシアンインクC1,C
2のドットの形成の判断に反映させたが、第5実施例の
手法は、シアンインクC1とライトシアンインクC2
(同様にマゼンタインクM1,M2)の形成の判断に適
用することができる。この場合のハーフトーン処理の一
例を図30に示した。図30において、ステップS60
5ないし650を除く他の処理は、第4実施例と同一な
ので、その下2桁の符号を同一として示した。これらの
処理の詳細については説明を省略する。図30は、シア
ンインクについてのハーフトーン処理を示したが、他の
色相の濃淡インクにも適用可能なことはもちろんであ
る。
クのドットのオン・オフの影響をシアンインクC1,C
2のドットの形成の判断に反映させたが、第5実施例の
手法は、シアンインクC1とライトシアンインクC2
(同様にマゼンタインクM1,M2)の形成の判断に適
用することができる。この場合のハーフトーン処理の一
例を図30に示した。図30において、ステップS60
5ないし650を除く他の処理は、第4実施例と同一な
ので、その下2桁の符号を同一として示した。これらの
処理の詳細については説明を省略する。図30は、シア
ンインクについてのハーフトーン処理を示したが、他の
色相の濃淡インクにも適用可能なことはもちろんであ
る。
【0119】図30に示したハーフトーン処理が開始さ
れると、初期化の処理(ステップS600)の後、シア
ンインクの階調データC(x,y)に基づいて、シアン
インクC1とライトシアンインクC2がそれぞれ実現す
べき記録濃度、即ちドット記録率C1(x,y)、C2
(x,y)を決定する処理を行なう(ステップS60
5)。両インクにより実現すべきドット記録率(記録濃
度)は、例えば第1実施例で説明した図13に示した関
係を用いて定めることができる。次に、こうした求めた
シアンインクC1についての記録濃度C1(x,y)に
基づいてシアンインクC1を2値化し、結果値CRST
を求める処理を行なう(ステップS610)。シアンイ
ンクC1について2値化を行ない、結果値を求める処理
は、第1実施例にならっても良いし、第4実施例になら
っても良い。
れると、初期化の処理(ステップS600)の後、シア
ンインクの階調データC(x,y)に基づいて、シアン
インクC1とライトシアンインクC2がそれぞれ実現す
べき記録濃度、即ちドット記録率C1(x,y)、C2
(x,y)を決定する処理を行なう(ステップS60
5)。両インクにより実現すべきドット記録率(記録濃
度)は、例えば第1実施例で説明した図13に示した関
係を用いて定めることができる。次に、こうした求めた
シアンインクC1についての記録濃度C1(x,y)に
基づいてシアンインクC1を2値化し、結果値CRST
を求める処理を行なう(ステップS610)。シアンイ
ンクC1について2値化を行ない、結果値を求める処理
は、第1実施例にならっても良いし、第4実施例になら
っても良い。
【0120】こうして求めた結果値CRSTを用いて、
次に、シアンインクについての修正データCxを求める
処理を行なう(ステップS620)。修正データCx
は、ライトシアンインクC2についての記録濃度C2
(x,y)に、シアンインクC1の記録濃度C1(x,
y)からシアンインクC1のドットについての結果値C
RSTを減算した値に、所定の重み付け係数WCを掛け
たものを加えている。これを数式で表現すると、 Cx=C2(x,y)+{C1(x,y)−CRST}
・WC である。
次に、シアンインクについての修正データCxを求める
処理を行なう(ステップS620)。修正データCx
は、ライトシアンインクC2についての記録濃度C2
(x,y)に、シアンインクC1の記録濃度C1(x,
y)からシアンインクC1のドットについての結果値C
RSTを減算した値に、所定の重み付け係数WCを掛け
たものを加えている。これを数式で表現すると、 Cx=C2(x,y)+{C1(x,y)−CRST}
・WC である。
【0121】こうして修正データCxを求めた後、ライ
トシアンインクC2についての2値化の処理(ステップ
S630)を行なう。2値化の処理は、第1実施例にな
らっても良いし、第5実施例にならっても良い。2値化
の処理の後、ライトシアンインクC2についての誤差拡
散処理を行ない(ステップS650)、シアンインクC
1,ライトシアンインクC2のオン・オフにより生じた
誤差を、周辺の画素に反映させる。以上の処理を画面の
全体(0<x≦Hmax、0<y≦Vmax)に適用す
る(ステップS660ないしS690)。
トシアンインクC2についての2値化の処理(ステップ
S630)を行なう。2値化の処理は、第1実施例にな
らっても良いし、第5実施例にならっても良い。2値化
の処理の後、ライトシアンインクC2についての誤差拡
散処理を行ない(ステップS650)、シアンインクC
1,ライトシアンインクC2のオン・オフにより生じた
誤差を、周辺の画素に反映させる。以上の処理を画面の
全体(0<x≦Hmax、0<y≦Vmax)に適用す
る(ステップS660ないしS690)。
【0122】以上説明した第6実施例によれば、濃度の
高いインクC1と濃度の低いインクC2とを、一方のオ
ン・オフの影響を他方に反映して全体として適正なハー
フトーン処理を実現することができる。この場合、第1
実施例のように、濃度が高い側のインクのドットをオン
とした場合には濃度が低い側のインクのドットを必ずオ
フにするという処理は行なっていないので、濃度の高い
側のインクのドットが形成されると濃度が低い側のイン
クのドットは形成させにくくはなるが、必要に応じて形
成されることもあり、ハーフトーン処理を一層精密に行
なうことが可能となっている。例えば、濃淡両ドットに
より実現すべき濃度が100パーセントを超えるような
場合、第6実施例の手法は、適正な結果を与える。こう
した利点は、例えば紙質により、濃淡両ドットにより実
現する濃度を可変する様な場合に極めて大きなメリット
となる。また、同一濃度のインクを同じ場所に2度吐出
して、一度しか吐出しない場合との間で濃度差を作り出
しているような印刷装置では、インクの吐出回数により
単位面積当たりの濃度が異なる2種類以上のドットを結
果的に形成することになるが、第6実施例の構成で、シ
アンインクC1とライトシアンインクC2とが同じもの
であるとして、処理を行なえばよいのである。このよう
に、第6実施例の構成は、ハードウェア構成やインク濃
度の相違を越えて適用することができる極めて汎用性の
高い手法である。
高いインクC1と濃度の低いインクC2とを、一方のオ
ン・オフの影響を他方に反映して全体として適正なハー
フトーン処理を実現することができる。この場合、第1
実施例のように、濃度が高い側のインクのドットをオン
とした場合には濃度が低い側のインクのドットを必ずオ
フにするという処理は行なっていないので、濃度の高い
側のインクのドットが形成されると濃度が低い側のイン
クのドットは形成させにくくはなるが、必要に応じて形
成されることもあり、ハーフトーン処理を一層精密に行
なうことが可能となっている。例えば、濃淡両ドットに
より実現すべき濃度が100パーセントを超えるような
場合、第6実施例の手法は、適正な結果を与える。こう
した利点は、例えば紙質により、濃淡両ドットにより実
現する濃度を可変する様な場合に極めて大きなメリット
となる。また、同一濃度のインクを同じ場所に2度吐出
して、一度しか吐出しない場合との間で濃度差を作り出
しているような印刷装置では、インクの吐出回数により
単位面積当たりの濃度が異なる2種類以上のドットを結
果的に形成することになるが、第6実施例の構成で、シ
アンインクC1とライトシアンインクC2とが同じもの
であるとして、処理を行なえばよいのである。このよう
に、第6実施例の構成は、ハードウェア構成やインク濃
度の相違を越えて適用することができる極めて汎用性の
高い手法である。
【0123】なお、第6実施例において、修正データC
xを求める処理(S620)を、 Cx=C2(x,y)+C1(x,y)−CRST・W
C とすれば、C2(x,y)+C1(x,y)は、シアン
インク全体が実現すべき濃度に相当するから、入力した
階調データDSそのものと見なせるから、修正データC
xは、 Cx=DS(x,y)−CRST・WC として求めることができる。この場合には、ステップS
605で求めたように、濃度の高いインクと低いインク
両方の記録濃度を予め決定するのではなく、濃度が高い
側のインクの記録濃度だけを決定すれば良いことにな
る。但しこの手法では、重み付け係数WCが値1以外の
時には、重み付け係数WCの影響は、結果値CRSTに
しか及ばない。
xを求める処理(S620)を、 Cx=C2(x,y)+C1(x,y)−CRST・W
C とすれば、C2(x,y)+C1(x,y)は、シアン
インク全体が実現すべき濃度に相当するから、入力した
階調データDSそのものと見なせるから、修正データC
xは、 Cx=DS(x,y)−CRST・WC として求めることができる。この場合には、ステップS
605で求めたように、濃度の高いインクと低いインク
両方の記録濃度を予め決定するのではなく、濃度が高い
側のインクの記録濃度だけを決定すれば良いことにな
る。但しこの手法では、重み付け係数WCが値1以外の
時には、重み付け係数WCの影響は、結果値CRSTに
しか及ばない。
【0124】上記いくつかの実施例では、ドットの形成
を制御するプログラムは、プリンタ20側ではなくコン
ピュータ90のプリンタドライバ96側に用意したが、
プリンタ20内に用意することも可能である。例えば、
コンピュータ90からは、ポストスクリプトなどの言語
により印刷する画像情報が送られてくる場合には、プリ
ンタ20側にハーフトーンモジュール99などを持つこ
とになる。また、これらの機能を実現するソフトウェア
プログラムは、本実施例では、コンピュータ90内のハ
ードディスク等に記憶されており、コンピュータ90が
起動する際にプリンタドライバの形態でオペレーティン
グシステムに組み込まれるが、フロッピディスクやCD
−ROM等の携帯型記憶媒体(可搬型記憶媒体)に格納
され、携帯型記憶媒体からコンピュータシステムのメイ
ンメモリまたは外部記憶装置に転送されるものとするこ
とも可能である。また、コンピュータ90からプリンタ
20の内部に転送して利用する形態とすることも可能で
ある。なお、通信回線を介して、これらのソフトウェア
プログラムを提供する装置を設け、上記ハーフトーンモ
ジュールの処理内容を、通信回線を介して、このコンピ
ュータやプリンタ20に転送して利用する形態とするこ
ともできる。
を制御するプログラムは、プリンタ20側ではなくコン
ピュータ90のプリンタドライバ96側に用意したが、
プリンタ20内に用意することも可能である。例えば、
コンピュータ90からは、ポストスクリプトなどの言語
により印刷する画像情報が送られてくる場合には、プリ
ンタ20側にハーフトーンモジュール99などを持つこ
とになる。また、これらの機能を実現するソフトウェア
プログラムは、本実施例では、コンピュータ90内のハ
ードディスク等に記憶されており、コンピュータ90が
起動する際にプリンタドライバの形態でオペレーティン
グシステムに組み込まれるが、フロッピディスクやCD
−ROM等の携帯型記憶媒体(可搬型記憶媒体)に格納
され、携帯型記憶媒体からコンピュータシステムのメイ
ンメモリまたは外部記憶装置に転送されるものとするこ
とも可能である。また、コンピュータ90からプリンタ
20の内部に転送して利用する形態とすることも可能で
ある。なお、通信回線を介して、これらのソフトウェア
プログラムを提供する装置を設け、上記ハーフトーンモ
ジュールの処理内容を、通信回線を介して、このコンピ
ュータやプリンタ20に転送して利用する形態とするこ
ともできる。
【0125】これらの構成を実現するには、コンピュー
タ90は、次の構成をとればよい。図31は、コンピュ
ータ90の内部構成を示すブロック図である。図示する
ように、このコンピュータ90は、プログラムに従って
画像処理に関わる動作を制御するための各種演算処理を
実行するCPU81を中心に、バス80により相互に接
続された次の各部を備える。ROM82は、CPU81
で各種演算処理を実行するのに必要なプログラムやデー
タを予め格納しており、RAM83は、同じくCPU8
1で各種演算処理を実行するのに必要な各種プログラム
やデータが一時的に読み書きされるメモリである。入力
インターフェイス84は、スキャナ12やキーボード1
4からの信号の入力を司り、出力インタフェース85
は、プリンタ20へのデータの出力を司る。CRTC8
6は、カラー表示可能なCRT21への信号出力を制御
し、ディスクコントローラ(DDC)87は、ハードデ
ィスク16やフレキシブルドライブ15あるいは図示し
ないCD−ROMドライブとの間のデータの授受を制御
する。ハードディスク16には、RAM83にロードさ
れて実行される各種プログラムやデバイスドライバの形
式で提供される各種プログラムなどが記憶されている。
このほか、バス80には、シリアル入出力インタフェー
ス(SIO)88が接続されている。このSIO88
は、モデム18に接続されており、モデム48を介し
て、公衆電話回線PNTに接続されている。画像処理装
置30は、このSIO88およびモデム18を介して、
外部のネットワークに接続されており、特定のサーバー
SVに接続することにより、画像処理に必要なプログラ
ムをハードディスク16にダウンロードすることも可能
である。また、必要なプログラムをフレキシブルディス
クFDやCD−ROMによりロードし、コンピュータ9
0に実行させることも可能である。
タ90は、次の構成をとればよい。図31は、コンピュ
ータ90の内部構成を示すブロック図である。図示する
ように、このコンピュータ90は、プログラムに従って
画像処理に関わる動作を制御するための各種演算処理を
実行するCPU81を中心に、バス80により相互に接
続された次の各部を備える。ROM82は、CPU81
で各種演算処理を実行するのに必要なプログラムやデー
タを予め格納しており、RAM83は、同じくCPU8
1で各種演算処理を実行するのに必要な各種プログラム
やデータが一時的に読み書きされるメモリである。入力
インターフェイス84は、スキャナ12やキーボード1
4からの信号の入力を司り、出力インタフェース85
は、プリンタ20へのデータの出力を司る。CRTC8
6は、カラー表示可能なCRT21への信号出力を制御
し、ディスクコントローラ(DDC)87は、ハードデ
ィスク16やフレキシブルドライブ15あるいは図示し
ないCD−ROMドライブとの間のデータの授受を制御
する。ハードディスク16には、RAM83にロードさ
れて実行される各種プログラムやデバイスドライバの形
式で提供される各種プログラムなどが記憶されている。
このほか、バス80には、シリアル入出力インタフェー
ス(SIO)88が接続されている。このSIO88
は、モデム18に接続されており、モデム48を介し
て、公衆電話回線PNTに接続されている。画像処理装
置30は、このSIO88およびモデム18を介して、
外部のネットワークに接続されており、特定のサーバー
SVに接続することにより、画像処理に必要なプログラ
ムをハードディスク16にダウンロードすることも可能
である。また、必要なプログラムをフレキシブルディス
クFDやCD−ROMによりロードし、コンピュータ9
0に実行させることも可能である。
【0126】したがって、上述した実施例で実行された
各種プログラムは、記録媒体としてのフレキシブルディ
スクやCD−ROMに記録しておくことができる。コン
ピュータ90は、これをディスクドライブ15などによ
り読み取ることにより、上述した画像記録方法を実現す
ることができる。
各種プログラムは、記録媒体としてのフレキシブルディ
スクやCD−ROMに記録しておくことができる。コン
ピュータ90は、これをディスクドライブ15などによ
り読み取ることにより、上述した画像記録方法を実現す
ることができる。
【0127】また、上述した実施例では、濃淡いずれの
インクの吐出も、ピエゾ素子PEを用い、ピエゾ素子P
Eに所定時間幅の電圧を印可することにより行なってい
るが、この他のインク吐出方式を採用することも容易で
ある。実用化されているインク吐出方式としては、大ま
かに分けると、連続したインク噴流からインク粒子を分
離して吐出する方式と、上述した実施例でも採用された
方式であるオンデマンド方式に大別される。前者には、
荷電変調によりインクの噴流から液滴を分裂させる荷電
変調方式、インクの噴流から大径粒子が分裂する際に生
じる微少なサテライト粒子を印字に利用するマイクロド
ット方式などが知られている。これらの方式も、複数種
類の濃度のインクを利用した本発明の印刷装置に適用可
能である。
インクの吐出も、ピエゾ素子PEを用い、ピエゾ素子P
Eに所定時間幅の電圧を印可することにより行なってい
るが、この他のインク吐出方式を採用することも容易で
ある。実用化されているインク吐出方式としては、大ま
かに分けると、連続したインク噴流からインク粒子を分
離して吐出する方式と、上述した実施例でも採用された
方式であるオンデマンド方式に大別される。前者には、
荷電変調によりインクの噴流から液滴を分裂させる荷電
変調方式、インクの噴流から大径粒子が分裂する際に生
じる微少なサテライト粒子を印字に利用するマイクロド
ット方式などが知られている。これらの方式も、複数種
類の濃度のインクを利用した本発明の印刷装置に適用可
能である。
【0128】また、オンデマンド方式は、ドット単位で
インク粒子が必要となったとき、インク粒子を生成する
ものであり、上述した実施例で採用したピエゾ素子を用
いた方式の他、図32(A)〜(E)に示すように、イ
ンクのノズルNZ近傍に発熱体HTを設け、インクを加
熱することでバブルBUを発生させ、その圧力によりイ
ンク粒子IQを吐出する方式などが知られている。これ
らのオンデマンド方式のインク吐出方式も、複数種類の
濃度のインクあるいは径の異なる複数のドットを利用す
る本発明の印刷装置に適用可能である。また、上記実施
例の中でも触れたが、同一濃度のインクを複数回吐出し
て濃度の異なるドットを形成する構成にも適用すること
ができる。
インク粒子が必要となったとき、インク粒子を生成する
ものであり、上述した実施例で採用したピエゾ素子を用
いた方式の他、図32(A)〜(E)に示すように、イ
ンクのノズルNZ近傍に発熱体HTを設け、インクを加
熱することでバブルBUを発生させ、その圧力によりイ
ンク粒子IQを吐出する方式などが知られている。これ
らのオンデマンド方式のインク吐出方式も、複数種類の
濃度のインクあるいは径の異なる複数のドットを利用す
る本発明の印刷装置に適用可能である。また、上記実施
例の中でも触れたが、同一濃度のインクを複数回吐出し
て濃度の異なるドットを形成する構成にも適用すること
ができる。
【0129】以上説明した本発明の印刷装置、画像記録
方法および画像記録方法を記憶したプログラム製品は、
濃度の異なる2種類以上のインクを用いて、多階調の画
像を、用紙などの印字対象に印字することができ、ドッ
と当たりの階調数が少ないプリンタなどの印刷装置によ
り、高品質の画像の形成を行なうのに適している。
方法および画像記録方法を記憶したプログラム製品は、
濃度の異なる2種類以上のインクを用いて、多階調の画
像を、用紙などの印字対象に印字することができ、ドッ
と当たりの階調数が少ないプリンタなどの印刷装置によ
り、高品質の画像の形成を行なうのに適している。
【図1】実施例のプリンタ20の概略構成図である。
【図2】プリンタ20における制御回路40の構成を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図3】キャリッジ30の構成を示す斜視図である。
【図4】印字ヘッド28における各色ヘッド61ないし
66の配置を示す説明図である。
66の配置を示す説明図である。
【図5】カラーインク用カートリッジ70の形状を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図6】各色ヘッド61ないし66におけるインク吐出
のための構成を示す説明図である。
のための構成を示す説明図である。
【図7】ピエゾ素子PEの伸張によりインク粒子Ipが
吐出される様子を示す説明図である。
吐出される様子を示す説明図である。
【図8】コンピュータ90が扱う画像情報から印刷が行
なわれるまでの処理の様子を例示するブロック図であ
る。
なわれるまでの処理の様子を例示するブロック図であ
る。
【図9】各色インクの成分を示す説明図である。
【図10】各色インクの記録率と明度との関係を例示す
るグラフである。
るグラフである。
【図11】ハーフトーンモジュール99における処理を
例示するフローチャートである。
例示するフローチャートである。
【図12】誤差拡散における周辺ドットへの誤差の配分
の様子を例示する説明図である。
の様子を例示する説明図である。
【図13】本実施例における淡インクと濃インクとによ
る記録率と階調データとの関係を例示するグラフであ
る。
る記録率と階調データとの関係を例示するグラフであ
る。
【図14】濃ドット形成判断処理ルーチンを示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図15】淡ドット形成判断処理ルーチンを示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図16】組織的ディザ法を用いた濃ドットの決定手法
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図17】データDCに対して閾値Dref2を与えるグラ
フである。
フである。
【図18】濃ドットおよび淡ドットのオン・オフの決定
時に結果値RVを与えるグラフである。
時に結果値RVを与えるグラフである。
【図19】淡ドットについての結果値RVを濃ドット密
度Snおよび淡ドット密度Stから求めるグラフであ
る。
度Snおよび淡ドット密度Stから求めるグラフであ
る。
【図20】濃淡インクによるドット形成の過程を例示し
た説明図である。
た説明図である。
【図21】径の異なるドットの形成過程を例示した説明
図である。
図である。
【図22】本発明の第3実施例の画像記録処理ルーチン
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
【図23】第3実施例における黒インクの2値化処理ル
ーチンを示すフローチャートである。
ーチンを示すフローチャートである。
【図24】シアン(マゼンタ)についてのハーフトーン
処理ルーチンを示すフローチャートである。
処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図25】第4実施例のハーフトーン処理ルーチンを示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図26】第4実施例における黒インクの2値化の処理
を示すフローチャートである
を示すフローチャートである
【図27】第4実施例におけるシアン成分についての3
値化処理を示すフローチャートである。
値化処理を示すフローチャートである。
【図28】第5実施例の要部を示すフローチャートであ
る。
る。
【図29】第5実施例におけるシアンインクCについて
の3値化処理を示すフローチャートである。
の3値化処理を示すフローチャートである。
【図30】第6実施例におけるハーフトーン処理を示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図31】コンピュータ90の内部構成と共に、ネット
ワークとの接続について説明する説明図である。
ワークとの接続について説明する説明図である。
【図32】インク粒子の吐出機構の他の構成例を示す説
明図である。
明図である。
20…プリンタ 22…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 25…ジエチレングリコール 26…プラテン 28…印字ヘッド 30…キャリッジ 31…仕切板 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 41…CPU 43…ROM 44…RAM 50…I/F専用回路 52…ヘッド駆動回路 54…モータ駆動回路 56…コネクタ 61〜66…インク吐出用ヘッド 70…カラーインク用カートリッジ 71…導入管 80…インク通路 90…コンピュータ 91…ビデオドライバ 93…CRTディスプレイ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…ラスタライザ 98…色補正モジュール 99…ハーフトーンモジュール P…用紙 PE…ピエゾ素子 n…ノズル
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 2/05 B41J 3/04 103B H04N 1/23 101 H04N 1/40 B 1/405
Claims (41)
- 【請求項1】 単位面積当たりの濃度の異なる2種類以
上のドットを、印字対象物上に形成可能なヘッドを備
え、該ドットの分布により多階調の画像を記録する印刷
装置であって、 印刷すべき画像の階調信号を画素毎に順次入力する入力
手段と、 該入力された階調信号に基づいて、前記濃度の異なる2
種類以上のドットのうちの少なくとも濃度が高低いずれ
か一方の側のドットにより実現すべき記録濃度を決定す
る記録濃度決定手段と、 該記録濃度に基づいて、2以上の多値化を行なって、前
記単位面積当たりの濃度が前記いずれか一方の側のドッ
トの形成を判断する第1のドット形成判断手段と、 該多値化の結果を、前記単位面積当たりの濃度が高低い
ずれか他方の側のドットにより実現すべき記録濃度に反
映させ、該記録濃度に従って、単位面積当たりの濃度が
他方の側のドットによる2以上の多値化を行ない、該他
方の側のドットの形成を判断する第2のドット形成判断
手段と、 前記第1および第2のドット形成判断手段の判断結果に
基づいて、前記ヘッドを駆動して、単位面積当たりの濃
度の異なる2種類以上のドットを形成させるヘッド駆動
手段とを備えた印刷装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記記録濃度決定手段は、前記入力した階調信号に基づ
いて、前記単位面積当たりの濃度の高低いずれか一方の
側のドットが分担する記録濃度と前記単位面積当たりの
濃度の高低いずれか他方の側のドットが分担する記録濃
度とを求める手段であり、 更に、該単位面積当たりの濃度が高低いずれか一方の側
のドットの多値化の結果に基づいて、前記単位面積当た
りの濃度が高低いずれか他方の側のドットの記録濃度に
反映すべき補正データを求め、前記他方の側のドットが
分担する記録濃度を補正する記録濃度補正手段を備え、 前記第2のドット形成判断手段は、前記他方の側のドッ
トの形成を判断を、前記他方の側のドットにより実現す
べき記録濃度が、前記補正された記録濃度であるとして
行なう手段である印刷装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記第1のドット形成判断手段は、前記入力した記録濃
度に基づいて、前記単位面積当たりの濃度が異なる2種
類以上のドットのうちの1種類のドットについて、該ド
ットを形成するか否かの判断を、該ドット以外の濃度の
ドットについての判断に先立って行なう手段であり、 前記第2のドット形成判断手段は、該第1のドット形成
手段により前記ドットの形成を行なわないとの判断がな
されたとき、単位面積当たりの濃度が異なる他の種類の
ドットについて、該ドットを形成するか否かを判断する
手段であり、 更に、該第1,第2のドット形成判断手段よるドット形
成の有無の判断に基づき、前記階調信号に対応した印刷
濃度と該ドットにより実現される印刷濃度との差を濃度
誤差として求め、該濃度誤差を、ドット形成の対象とな
っている画素の周辺の画素についての前記第1または第
2のドット形成判断手段における前記ドット形成の判断
に反映させるよう配分する誤差拡散手段を備えた印刷装
置。 - 【請求項4】 単位面積当たりの濃度の異なる2種類以
上のドットを、印字対象物上に形成可能なヘッドを備
え、該ドットの分布により多階調の画像を記録する印刷
装置であって、 印刷すべき画像の階調信号を画素毎に順次入力する入力
手段と、 前記入力した階調信号に基づいて、前記単位面積当たり
の濃度が異なる2種類以上のドットのうちの1種類のド
ットについて、該ドットが分担すべき階調値である第1
ドットの記録濃度を決定する記録濃度決定手段と、 該第1ドットの記録濃度に基づいて、該ドットを形成す
るか否かの判断を行なう第1のドット形成判断手段と、 前記入力した階調信号に、前記画素の近傍の処理済み画
素から拡散された量子化誤差を加えて補正した補正信号
を求める補正信号演算手段と、 前記第1のドット形成判断手段により前記ドットの形成
を行なわないとの判断がなされたとき、前記補正信号に
基づいて、前記ドットとは単位面積当たりの濃度が異な
る他の種類のドットを形成するか否かを判断する第2の
ドット形成判断手段と、 前記第1,第2のドット形成判断手段の判断結果に基づ
いて、前記ヘッドを駆動して、単位面積当たりの濃度の
異なる2種類以上のドットを形成させるヘッド駆動手段
と、 前記第1,第2のドット形成判断手段の判断結果に基づ
いて、前記補正信号と前記形成されたドットによって実
現された階調値との差である量子化誤差を濃度誤差とし
て演算し、該演算された濃度誤差を、該画素の近傍の画
素に配分・拡散する誤差拡散手段とを備えた印刷装置。 - 【請求項5】 前記第1のドット形成判断手段が、単位
面積当たりの濃度が高い側の種類のドットについての判
断を行なう手段である請求項1ないし4のいずれか記載
の印刷装置。 - 【請求項6】 前記第1のドット形成判断手段が、単位
面積当たりの濃度が低い側の種類のドットについての判
断を行なう手段である請求項1ないし4のいずれか記載
の印刷装置。 - 【請求項7】 請求項1ないし4のいずれか記載の印刷
装置であって、 更に、前記第1,第2のドット形成判断手段によるドッ
ト形成の有無の判断に基づき、前記決定された記録濃度
と前記単位面積当たりの濃度が異なる2種類以上のドッ
トにより実現される記録濃度との差を濃度誤差として求
め、該濃度誤差を、ドット形成の対象となっている画素
の周辺の画素についての前記第2のドット形成判断手段
における前記ドット形成の判断に反映させるよう配分す
る誤差拡散手段を備えた印刷装置。 - 【請求項8】 請求項1ないし4のいずれか記載の印刷
装置であって、 前記記録濃度補正手段は、前記第1のドット形成判断手
段より判断された多値化の結果による局所的な記録濃度
を反映し、かつ所定範囲についての平均的な記録濃度が
前記単位面積当たりの濃度が高低いずれか一方の側のド
ットが分担する濃度に実質的に等しくなるよう補正する
手段である印刷装置。 - 【請求項9】 請求項8記載の印刷装置であって、前記
記録濃度補正手段は、前記第1,第2のドット形成判断
手段による多値化の結果により実現される記録濃度との
差を、前記単位面積当たりの濃度が高低いずれか他方の
側のドットが分担する濃度に加える手段である印刷装
置。 - 【請求項10】 請求項1ないし4のいずれか記載の印
刷装置であって、 第1のドット形成判断手段が、ディザ法によりドットの
有無を決定する手段である印刷装置。 - 【請求項11】 請求項10記載の印刷装置であって、
第1のドット形成判断手段が用いるディザ法の閾値マト
リックスが分散型の閾値マトリックスである印刷装置。 - 【請求項12】 請求項1ないし4のいずれか記載の印
刷装置であって、前記ヘッドが、濃度の異なる2種類以
上の濃淡インクを吐出可能であり、該インクにより単位
面積当たりの濃度の異なる2種類以上のドットを形成可
能なヘッドである印刷装置。 - 【請求項13】 濃淡インクは2種類のインクからな
り、低濃度インクの染料濃度は、高濃度インクの染料濃
度の略1/4である記載の請求項12記載の印刷装置。 - 【請求項14】 請求項1ないし4のいずれか記載の印
刷装置であって、前記ヘッドが前記単位面積当たりの濃
度の異なる2種類以上のドットを形成するインクが有彩
色であり、前記ヘッドは該有彩色のインクの他に、無彩
色のインクのドットを形成可能であり、 該無彩色のインクについて、2以上の多値化を行なって
該無彩色のドットの形成を判断する第3のドット形成判
断手段と、 該第3のドット形成判断手段による無彩色のインクの多
値化の結果に応じて、前記第1,第2のドット形成判断
手段および前記誤差拡散手段を動作させる判断修正手段
とを備えた印刷装置。 - 【請求項15】 請求項14記載の印刷装置であって、 前記第3のドット形成判断手段が、前記無彩色のインク
についてのドットを形成すると判断したとき、前記誤差
拡散手段における濃度誤差の演算を、第1のドット形成
判断手段がドットを形成すると判断した場合の演算とは
異なる手法により行なう印刷装置。 - 【請求項16】 前記ヘッドは、少なくともシアン,マ
ゼンタの何れかについて濃淡2種類のインクを吐出可能
な請求項12または請求項14記載の印刷装置。 - 【請求項17】 請求項14記載の印刷装置であって、 前記ヘッドが前記単位面積当たりの濃度の異なる2種類
以上のドットを形成するインクがシアンおよびマゼンタ
のインクであり、 前記ヘッドは該シアンおよびマゼンタインクの他に、黒
インクによるドットを形成可能であり、 前記第3のドット形成判断手段は、前記無彩色のインク
として該黒インクについて、ドットを形成するか否かを
判断する手段であり、 前記判断修正手段は、該第3のドット形成判断手段によ
り黒インクによるドットを形成すると判断されたとき、
前記第1のドット形成判断手段により、シアンおよびマ
ゼンタのインクについて単位面積当たりの濃度が異なる
2種類以上のドットのうちの1種類のドットについて、
ドットを形成すると判断されたものとみなして前記第2
のドット形成判断手段および前記誤差拡散手段を動作さ
せる手段である印刷装置。 - 【請求項18】 単位面積当たりの濃度の異なる有彩色
インクによる2種類以上のドットと無彩色のインクによ
るドットとを、印字対象物上に形成可能なヘッドを備
え、該ドットの分布により多階調の画像を記録する印刷
装置であって、 印刷すべき画像の階調信号を画素毎に順次入力する入力
手段と、 該入力した階調信号に基づいて、前記有彩色インクが分
担する濃度と前記無彩色インクが分担する濃度とを求め
る濃度演算手段と、 該求められた無彩色インクの濃度に基づいて、該無彩色
インクについて、2以上の多値化を行なって、無彩色イ
ンクのドットの形成を判断する無彩色ドット形成判断手
段と、 該無彩色についての多値化の結果に基づいて、前記有彩
色インクの濃度に反映すべき補正データを求め、前記有
彩色インクが分担する濃度を補正する濃度補正手段と、 該補正された有彩色インクの濃度に基づいて、前記単位
面積当たりの濃度が異なる2種類以上のドットによる多
値化を行ない、該2種類以上のドットの形成を判断する
有彩色ドット形成判断手段と、 前記無彩色ドット形成判断手段および前記有彩色ドット
形成判断手段の判断結果に基づいて、前記ヘッドを駆動
して、単位面積当たりの濃度の異なる有彩色インクの2
種類以上のドットおよび前記無彩色インクのドットを形
成させるヘッド駆動手段とを備えた印刷装置。 - 【請求項19】 請求項18記載の印刷装置であって、 更に、前記無彩色ドット形成判断手段および有彩色ドッ
ト形成判断手段によるドット形成の有無の判断に基づ
き、前記階調信号に対応した印刷濃度と該無彩色インク
および有彩色インクのドットにより実現される印刷濃度
との差を濃度誤差として求め、該濃度誤差を、ドット形
成の対象となっている画素の周辺の画素についての前記
有彩色ドット形成判断手段における前記ドット形成の判
断に反映させるよう配分する誤差拡散手段を備えた印刷
装置。 - 【請求項20】 請求項18記載の印刷装置であって、 前記濃度補正手段は、前記無彩色インクのドットの多値
化の結果による局所的な無彩色インク濃度を反映し、か
つ所定範囲についての平均的な無彩色濃度が該無彩色イ
ンクが分担する濃度に実質的に等しくなるよう補正する
手段である印刷装置。 - 【請求項21】 請求項20記載の印刷装置であって、 前記濃度補正手段は、前記無彩色インクが分担する濃度
と前記無彩色ドット形成判断手段による多値化の結果に
より実現される無彩色インクの濃度との差を、前記有彩
色インクが分担する濃度に加える手段である印刷装置。 - 【請求項22】 前記ヘッドが、ドット径の異なる2種
類以上のドットを形成可能なヘッドである請求項1ない
し4または請求項18のいずれか記載の印刷装置。 - 【請求項23】 前記ヘッドは、インク通路に設けられ
た電歪素子への電圧の印加によりインクに付与される圧
力によってインク粒子を吐出する機構を備えた請求項1
ないし4または請求項18のいずれか記載の印刷装置。 - 【請求項24】 前記ヘッドは、インク通路に設けられ
た発熱体への通電により発生する気泡により該インク通
路のインクに付与される圧力によってインク粒子を吐出
する機構を備えた請求項1ないし4または請求項18の
いずれか記載の印刷装置。 - 【請求項25】 請求項1または4に記載の印刷装置で
あって、 前記第2のドット形成判断手段は、 前記第1のドット形成判断手段によりドットの形成が判
断されたドットについての前記記録濃度と該ドットによ
り実現される印刷濃度とから局所的な影響度を求める局
所影響度演算手段と、 該求められた局所的な影響度を、前記他方の側のドット
により実現すべき記録濃度に加味して、該他方の側のド
ットについてのドット形成の判断に供する記録濃度補正
手段とを備える印刷装置。 - 【請求項26】 請求項25記載の印刷装置であって、 前記局所影響度演算手段は、前記記録濃度と該ドットに
より実現される印刷濃度との差である局所誤差を求める
手段であり、 前記記録濃度補正手段は、前記局所誤差に所定の重み付
けを施した値を前記記録濃度に加えて、前記他方の側の
ドットについてのドット形成の判断に供する手段である
印刷装置。 - 【請求項27】 単位面積当たりの濃度の異なる2種類
以上のドットを、対象物上に形成可能なヘッドを備え、
該ドットの分布により多階調の画像を記録する印刷装置
であって、 印刷すべき画像の階調信号を画素毎に順次入力する入力
手段と、 該入力された階調信号に基づいて、前記濃度が異なる1
種類のドットについて2以上の多値化を行ない、該ドッ
トの形成を判断する第1のドット形成判断手段と、 該他値化の結果、前記階調信号と該ドットにより実現さ
れる印刷濃度から、両者の差分相当値を求める差分演算
手段と、 該差分相当値に従って、濃度が異なる他の種類のドット
による2以上の多値化を行ない、該ドットの形成を判断
する第2のドット形成判断手段と、 前記第1および第2のドット形成判断手段の判断結果に
基づいて、前記ヘッドを駆動して、前記濃度の異なる2
種類以上のドットを形成させるヘッド駆動手段とを備え
た印刷装置。 - 【請求項28】 請求項27記載の印刷装置であって、 前記差分演算手段は、 前記階調信号と前記濃度が異なる1種類のドットによる
記録濃度とに基づいて、前記他の種類のドットの多値化
への影響の度合いを求める第1の影響度演算手段と、 前記濃度が異なる1種類のドットにより実現された印刷
濃度に基づいて、前記他の濃度のドットの多値化への影
響の度合いを求める第2の影響度演算手段とを備え、 前記両多値化への影響の度合いを考慮して、前記差分相
当値を求める手段である印刷装置。 - 【請求項29】 請求項27記載の印刷装置であって、 更に、該第2のドット形成判断手段によるドット形成の
有無の判断に基づき、前記階調信号に基づく該ドットの
記録濃度と該ドットにより実現される印刷濃度との差を
濃度誤差として求め、該濃度誤差を、ドット形成の対象
となっている画素の周辺の画素についての前記第2のド
ット形成判断手段における前記ドット形成の判断に反映
させるよう配分する誤差拡散手段を備えた印刷装置。 - 【請求項30】 請求項27または28記載の印刷装置
であって、 第1のドット形成判断手段または第2のドット形成判断
手段が、ディザ法によりドットの有無を決定する手段で
ある印刷装置。 - 【請求項31】 請求項30記載の印刷装置であって、
第1または第2のドット形成判断手段が用いるディザ法
の閾値マトリックスが分散型の閾値マトリックスである
印刷装置。 - 【請求項32】 前記ヘッドが、単位面積当たりの濃度
が異なる2種類以上のドットとして、ドット径の異なる
2種類以上のドットを形成可能なヘッドである請求項2
7記載の印刷装置。 - 【請求項33】 前記ヘッドは、インク通路に設けられ
た電歪素子への電圧の印加によりインクに付与される圧
力によってインク粒子を吐出する機構を備えた請求項2
7記載の印刷装置。 - 【請求項34】 前記ヘッドは、インク通路に設けられ
た発熱体への通電により発生する気泡により該インク通
路のインクに付与される圧力によってインク粒子を吐出
する機構を備えた請求項27記載の印刷装置。 - 【請求項35】 単位面積当たりの濃度の異なる2種類
以上のドットを、印字対象物上に形成可能なヘッドを備
え、該ドットの分布により多階調の画像を記録する方法
であって、 印刷すべき画像の階調信号を画素毎に順次入力し、 該入力された階調信号に基づいて、前記濃度の異なる2
種類以上のドットのうちの少なくとも濃度が高低いずれ
か一方の側のドットにより実現すべき記録濃度を決定
し、 該記録濃度に基づいて、2以上の多値化を行なって、前
記単位面積当たりの濃度が前記いずれか一方の側のドッ
トの形成を判断し、 該多値化の結果を、前記単位面積当たりの濃度が高低い
ずれか他方の側のドットにより実現すべき記録濃度に反
映させ、該記録濃度に従って、単位面積当たりの濃度が
他方の側のドットによる2以上の多値化を行ない、該他
方の側のドットの形成を判断し、 前記両判断の結果に基づいて、前記ヘッドを駆動して、
単位面積当たりの濃度の異なる2種類以上のドットを形
成させる画像記録方法。 - 【請求項36】 単位面積当たりの濃度の異なる2種類
以上のドットを、記録対象物上に形成可能なヘッドを備
え、該ドットの分布により多階調の画像を記録する方法
であって、 記録すべき画像の階調信号を画素毎に順次入力し、 前記入力した階調信号に基づいて、前記単位面積当たり
の濃度が異なる2種類以上のドットのうちの1種類のド
ットについて、該ドットが分担すべき階調値である第1
ドット階調値を決定し、 該第1ドット階調値に基づいて、該ドットを形成するか
否かの判断を行ない、 前記入力した階調信号に、前記画素の近傍の処理済み画
素から拡散された量子化誤差を加えて補正した補正信号
を求め、 前記第1ドット階調値に基づいて前記ドットの形成を行
なわないとの判断がなされたとき、前記補正信号に基づ
いて、前記ドットとは単位面積当たりの濃度が異なる他
の種類のドットを形成するか否かを判断し、 該ドット形成についての判断結果に基づいて、前記ヘッ
ドを駆動して、単位面積当たりの濃度の異なる2種類以
上のドットを形成させ、 該判断結果に基づいて、前記補正信号と前記形成された
ドットによって実現された階調値との差である量子化誤
差を濃度誤差として演算し、該演算された濃度誤差を、
該画素の近傍の画素に配分・拡散する画像記録方法。 - 【請求項37】 請求項35または36に記載の画像記
録方法であって、 前記ヘッドが前記単位面積当たりの濃度の異なる2種類
以上のドットを形成するインクが有彩色であり、前記ヘ
ッドは該有彩色のインクの他に、無彩色のインクのドッ
トを形成可能であり、 前記単位面積当たりの濃度が異なる他の種類のドットを
形成するか否かの判断に先立って、該無彩色のインクに
ついて、ドットを形成するか否かを判断し、 該無彩色のインクによるドットを形成すると判断された
とき、前記単面積当たりの濃度が異なる2種類以上のイ
ンクの1種類についてドットを形成すると判断されたも
のとみなして、該単位面積当たりの濃度が異なる他の種
類のドットを形成するか否かの判断および前記濃度誤差
の演算を行なわせる画像記録方法。 - 【請求項38】 単位面積当たりの濃度の異なる有彩色
インクによる2種類以上のドットと無彩色のインクによ
るドットとを、印字対象物上に記録可能なヘッドを備
え、該ドットの分布により多階調の画像を記録する方法
であって、 印刷すべき画像の階調信号を画素毎に順次入力し、 該入力した階調信号に基づいて、前記有彩色インクが分
担する濃度と前記無彩色インクが分担する濃度とを求
め、 該求められた無彩色インクの濃度に基づいて、該無彩色
インクについて、2以上の多値化を行なって、無彩色イ
ンクのドットの形成を判断し、 該無彩色についての多値化の結果に基づいて、前記有彩
色インクの濃度に反映すべき補正データを求め、前記有
彩色インクが分担する濃度を補正し、 該補正された有彩色インクの濃度に基づいて、前記単位
面積当たりの濃度が異なる2種類以上のドットによる多
値化を行ない、該2種類以上のドットの形成を判断し、 前記無彩色インクのドットおよび前記有彩色インクのド
ットの多値化の判断結果に基づいて、前記ヘッドを駆動
して、単位面積当たりの濃度の異なる有彩色インクの2
種類以上のドットおよび前記無彩色インクのドットを形
成する画像記録方法。 - 【請求項39】 単位面積当たりの濃度の異なる2種類
以上のドットを、印字対象物上に形成可能なヘッドを制
御し、該ドットの分布により多階調の画像を記録するプ
ログラム製品であり、コンピュータにより読み取り可能
な媒体と、この媒体に記録されたコンピュータプログラ
ムコード手段とからなり、該コンピュータプログラムコ
ード手段は、以下を備える画素毎に順次入力した印刷す
べき画像の階調信号に基づいて、前記濃度の異なる2種
類以上のドットのうちの少なくとも濃度が高低いずれか
一方の側のドットにより実現すべき記録濃度を決定する
第1のプログラムコード手段と、 該記録濃度に基づいて、2以上の多値化を行なって、前
記単位面積当たりの濃度が前記いずれか一方の側のドッ
トの形成を判断する第2のプログラムコード手段と、 該多値化の結果を、前記単位面積当たりの濃度が高低い
ずれか他方の側のドットにより実現すべき記録濃度に反
映させ、該記録濃度に従って、単位面積当たりの濃度が
他方の側のドットによる2以上の多値化を行なって、該
他方の側のドットの形成を判断する第3のプログラムコ
ード手段。 - 【請求項40】 単位面積当たりの濃度の異なる2種類
以上のドットを、印字対象物上に形成可能なヘッドを制
御し、該ドットの分布により多階調の画像を記録するプ
ログラム製品であり、コンピュータにより読み取り可能
な媒体と、この媒体に記録されたコンピュータプログラ
ムコード手段とからなり、該コンピュータプログラムコ
ード手段は、以下を備える画素毎に順次入力した印刷す
べき画像の階調信号に基づいて、前記単位面積当たりの
濃度が異なる2種類以上のドットのうちの1種類のドッ
トについて、該ドットが分担すべき階調値である第1ド
ット階調値を決定する第1のプログラムコード手段と、 該第1ドット階調値に基づいて、該ドットを形成するか
否かの判断を行なう第2のプログラムコード手段と、 前記入力した階調信号に、前記画素の近傍の処理済み画
素から拡散された量子化誤差を加えて補正した補正信号
を求める第3のプログラムコード手段と、 前記第1ドット階調値に基づいて前記ドットの形成を行
なわないとの判断がなされたとき、前記補正信号に基づ
いて、前記ドットとは単位面積当たりの濃度が異なる他
の種類のドットを形成するか否かを判断するプログラム
コード手段と、 該ドット形成についての判断結果に基づいて、前記ヘッ
ドを駆動させて、単位面積当たりの濃度の異なる2種類
以上のドットを形成させる第4のプログラムコード手段
と、 該判断結果に基づいて、前記補正信号と前記形成された
ドットによって実現された階調値との差である量子化誤
差を濃度誤差として演算し、該演算された濃度誤差を、
該画素の近傍の画素に配分・拡散する第5のプログラム
コード手段。 - 【請求項41】 単位面積当たりの濃度の異なる有彩色
インクによる2種類以上のドットと無彩色のインクによ
るどっととを、印字対象物上に形成可能なヘッドを制御
し、該ドットの分布により多階調の画像を記録するプロ
グラム製品であり、コンピュータにより読み取り可能な
媒体と、この媒体に記録されたコンピュータプログラム
コード手段とからなり、該コンピュータプログラムコー
ド手段は、以下を備える画素毎に順次入力した印刷すべ
き画像の階調信号に基づいて、前記有彩色インクが分担
する濃度と前記無彩色インクが分担する濃度とを求める
第1のプログラムコード手段と、 該求められた無彩色インクの濃度に基づいて、該無彩色
インクについて、2以上の多値化を行なって、無彩色イ
ンクのドットの形成を判断する第2のプログラムコード
手段と、 該無彩色についての多値化の結果に基づいて、前記有彩
色インクの濃度に反映すべき補正データを求め、前記有
彩色インクが分担する濃度を補正する第3のプログラム
コード手段と、 該補正された有彩色インクの濃度に基づいて、前記単位
面積当たりの濃度が異なる2種類以上のドットによる多
値化を行ない、該2種類以上のドットの形成を判断する
第4のプログラムコード手段。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001001733A JP2001225488A (ja) | 1996-07-18 | 2001-01-09 | 印刷装置、画像記録方法、および記録媒体 |
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JP8-209232 | 1996-07-18 | ||
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Related Parent Applications (1)
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---|---|---|---|
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---|---|
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Country Status (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7355748B2 (en) | 2001-02-27 | 2008-04-08 | Seiko Epson Corporation | Color matching server, color matching client, print control server, print control client, print control system, print control process, medium on which print control program is stored profile providing server and profile demanding client |
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JP2011120134A (ja) * | 2009-12-07 | 2011-06-16 | Seiko Epson Corp | 印刷装置、印刷方法、コンピュータープログラム |
-
2001
- 2001-01-09 JP JP2001001733A patent/JP2001225488A/ja active Pending
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