JPH1017178A - 吸込み式コンベヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 枚葉紙用の搬送側ベルト区分５と、これを支
持する支持面９と、インレット開口１３に連通する吸込
み室装置１１とを有し、該吸込み室装置が、この吸込み
室装置内に形成された負圧によって、枚葉紙を搬送側ベ
ルト区部分５に押しつける保持力を生ぜしめ、インレッ
ト開口１３を貫流する吸込み空気流に絞り作用を与え
る、枚葉紙７用の吸込み式コンベヤを改良して、搬送さ
れる枚葉紙を確実にガイドするために不都合な、保持力
に作用する影響が減少されるようにする。 【解決手段】 吸込み室装置１１が通路１６の形状の内
室を有し、該通路が搬送方向に延びていて、支持体８と
少なくとも１つの搬送側ベルト区分５とによって形成さ
れた通路側を有し、これらの通路側のうちの、その都度
設置された枚葉紙に向けられた通路側が、少なくとも部
分的に開放していて、残りの通路側が、少なくとも１つ
のインレット開口１３を除いて閉鎖されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、枚葉紙を搬送する
ための吸込み式コンベヤであって、運転中に搬送方向に
移動する、枚葉紙が載せられる少なくとも１つの搬送側
ベルト区分と、この少なくとも１つの搬送側ベルト区分
を支持する支持面と、少なくとも１つのインレット開口
に連通する吸込み室装置とが設けられており、該吸込み
室装置が、運転中にこの吸込み室装置内に形成された負
圧によって、設置された枚葉紙を搬送側ベルト区部分に
押しつける保持力を生ぜしめ、インレット開口を貫流す
る吸込み空気流に絞り作用を与えるようになっている形
式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】このような形式の吸込み式コンベヤは、
旧東ドイツ経済特許第２４７４３３号明細書により公知
である。このような吸込み式コンベヤによって、このコ
ンベヤ上に載せられた枚葉紙を確実に搬送するために
は、比較的高い保持力が必要である。この保持力に枚葉
紙は搬送側ベルト区分に押しつけられる。これは、公知
の形式で、搬送側ベルト区分の内側に向かって開放す
る、搬送方向で連続する複数の吸込みカップ（suction
cup)が支持面に形成されていることによって得られる。
この吸込みカップは、絞り通路又は絞り孔を介して互い
に接続されている。

【０００３】複数の吸込みカップを、支持面に形成され
た絞り通路によって接続する構造においては、吸込みカ
ップと絞り通路とが搬送方向で（数に基づいて）、幾度
も相互に入り組んで配置されている。これによって、搬
送側ベルト区分が例えば枚葉紙の後縁部を支持体上でガ
イドする際に、保持力の突然の変動が生じる。さらに、
枚葉紙の前縁部と後縁部との間に位置する枚葉紙の領域
における最大可能な保持力は、ほぼ同じ直径に設定され
た吸込みカップ及び吸込み開口において、吸込み開口が
吸込みカップと同心的である運転状態においてのみ得ら
れる。しかしながらこのような運転状態が生じるのは、
非常に短時間だけであって、保持力が最小値に低下し、
また前記最大値に上昇する運転状態を有する、コンベヤ
ベルトの循環速度に基づいた周波数で運転される吸込み
式コンベヤの所定の幾何学形状においては、運転状態は
変化する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、冒頭に述べた吸込み式コンベヤを改良して、搬送さ
れる枚葉紙を確実にガイドするために不都合な、保持力
に作用する影響が減少されるようなものを提供すること
である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明によれば、吸込み室装置が通路の形状の内室を有して
おり、該通路が搬送方向に延びていて、支持体と少なく
とも１つの搬送側ベルト区分とによって形成された通路
側を有しており、これらの通路側のうちの、その都度設
置された枚葉紙に向けられた通路側が、少なくとも部分
的に開放していて、残りの通路側が、少なくとも１つの
インレット開口を除いて閉鎖されている。

【０００６】

【発明の効果】本発明による吸込み式コンベヤによれ
ば、このコンベヤによって搬送される鱗状の枚葉紙搬送
流において、一定の保持力が得られ、吸込み室装置が個
別の枚葉紙によって覆われる間、個別の枚葉紙搬送時に
おいてもその都度供給される枚葉紙に一定の保持力が作
用する。

【０００７】通路が吸込み開口から、搬送方向とは逆方
向に延びる構成において、吸込み開口を枚葉紙によって
覆いながら、個別の枚葉紙の後縁部の領域においても、
公知の吸込み式コンベヤに対して、保持力に関する改良
が得られる。何故ならば、枚葉紙の搬送時に、枚葉紙の
後縁部が搬送側ベルト区分によって吸込み室装置上を通
過した時に、枚葉紙の後縁部の周囲を通って空気が貫流
するようになっているからである。

【０００８】前記空気の貫流は、枚葉紙の周囲から吸い
込まれた空気が強制的に、搬送側ベルト区分の長手方向
に向けられた流過方向を有する通路内の流れにされるこ
とによって得られる。これによって前記空気の貫流は、
吸い込まれた空気が少なくとも９０゜変向させられるこ
とによって得られる。しかしながらこれによって、搬送
側ベルト区分の循環速度で、通路に沿って移動する、枚
葉紙の後縁部に配属された、通路の領域内で既に、周囲
圧力に対する圧力差だけ低められた圧力が生ぜしめられ
る。この圧力差は、通路の幾何学形状に応じて、吸込み
式コンベヤのそれ以外は固定されている構造的な状態に
おいて、程度の差はあるが大きく低下し、一方、枚葉紙
の後縁部はインレット開口に向かって移動する。

【０００９】吸込み式コンベヤは、少なくとも１つの搬
送側ベルト区分の一様な循環速度において、特に、パイ
ルから引き出された鱗状の枚葉紙搬送流のうちの１枚の
枚葉紙を、枚葉紙輪転印刷機の給紙装置のフロントゲー
ジに供給するために使用される。吸込み式コンベヤが、
少なくとも１つの搬送側ベルト区分の非一様な循環速度
で駆動される場合には、吸込み式コンベヤは、特に枚葉
紙輪転印刷機の排紙装置に設けられた枚葉紙制動装置と
して適している。このような排紙装置における使用は、
少なくとも１機械周期の時間のために時々、非一様な循
環速度による運転の代わりに、一様な循環速度による運
転を行う形式でも実現することができる。この場合の速
度は、機械による枚葉紙供給速度に相当する。これによ
って、有利な形式で少なくとも１枚の枚葉紙を試し刷り
枚葉紙として、そうでなければ制動された枚葉紙によっ
て形成された、排紙装置内のパイル上に送ることができ
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を用いて詳しく説明する。

【００１１】図１に示した、吸込み式コンベヤの実施例
においては、エンドレスで平らな個別のベルト１が、駆
動ローラ２と変向ローラ３とを有しており、これらのロ
ーラは、矢印で示された回転方向４で回転駆動せしめら
れるので、ベルト１は、循環駆動され、図１で駆動ロー
ラ２及び変向ローラ３の上側に配置された、ベルト１の
区分で搬送側ベルト区分５を形成しており、この搬送側
ベルト区分５が、循環運動中に、循環方向６の矢印で示
された搬送方向で移動する。搬送側ベルト区分５上に載
せられた、搬送しようとする枚葉紙７は、後続の枚葉紙
７の縁部が搬送側ベルト区分５上に既に位置している搬
送段階にある。駆動ローラ２と変向ローラ３との間には
支持体８が配置されている。この支持体８には、搬送側
ベルト区分５側に向けられた支持面９が形成されてお
り、この支持面９は、搬送側ベルト区分５の内側によっ
て擦過される。支持体８と、支持面９を擦過する搬送側
ベルト区分５とは、共通して１つの吸込み室装置１１を
形成している。この吸込み室装置１１は、図１の縦断面
図で示した通路１６の形状の内室を有しており、該内室
は、循環方向６の矢印によって搬送方向に延びている。

【００１２】枚葉紙７側に向けられた、通路１６の通路
側は、図示の実施例では、ベルト１の搬送側ベルト区分
５によって形成されており、この搬送側ベルト区分５
は、搬送方向に対して横方向で通路１６を覆っていて、
通路１６の内室と連通する吸込み開口１４を有している
ので、この通路側は部分的に開放している。残りの通路
側は、インレット開口１３を残して閉鎖されていて、図
示の実施例では、支持面９に設けられた切欠によって形
成されている。

【００１３】以上のようなベルト１の構成及び配置は、
枚葉紙７を示していない図３の吸込み式コンベヤの部分
によって明らかに示されているが、この図３に示した部
分は、インレット開口１３の領域内に位置してはいな
い。この場合勿論、通路１６において搬送方向に対して
横方向に、同じ構成の別の通路１６′が続いていて、通
路１６及び１６′と共通でこれらの通路を搬送方向で横
方向に覆う搬送側ベルト区分５が設けられており、この
搬送側ベルト区分５が吸込み開口１４を備えている。

【００１４】通路１６若しくは１６′は、ギャップ１７
若しくは１７′の形状の横断面を有しており、このギャ
ップ１７若しくは１７′は、通路底部１６．１若しくは
１６′．１と搬送側ベルト区分との間でギャップ高さｈ
を有しており、このギャップ高さｈは、通路１６若しく
は１６′の幅ｂよりも著しく小さい。これらの寸法は、
通路１６若しくは１６′が、インレット開口１３を貫通
する吸込み空気流のための絞り区分を形成するように選
定されている。

【００１５】図３には通路１６若しくは１６′が示され
ており、この通路の基本的な構成は第１実施例のものに
相当するが、前記絞り区分としての通路１６若しくは１
６′を構成するために必要な実際の寸法を示してはいな
い。これは他の図面においてもそうである。

【００１６】枚葉紙の重さが約８００ｇ／ｍ^２である場
合、通路１６若しくは１６′内に、１時間当たり４００
０〜６０００規格リットル(standard litre)の吸込み流
を供給し、通路の幅ｂを約８ｍｍ、ギャップ高さｈを１
ｍｍ〜２ｍｍに選択すると有利である。

【００１７】通路１６若しくは１６′を明らかにするた
めに、通路の横断面を形成するギャップ１７若しくは１
７′は、一点鎖線で縁付けされ斜線で示されている。

【００１８】図１に示されているように、インレット開
口１３は、通路底部１６．１を形成する、通路１６の通
路側内に開口していて、吸込み導管１２を介して負圧源
１８に接続されている。これによって、吸込み室装置１
１内つまり通路１６内に運転に応じて生ぜしめられる負
圧において、この負圧は、搬送側ベルト区分５内に設け
られた吸込み開口１４を介して、それぞれ搬送側ベルト
区分５に載せられる枚葉紙７に作用して、枚葉紙７を搬
送側ベルト区分５に押しつける保持力を枚葉紙に加え
る。この場合、ベルト１が、図１に示したものとは異な
ってその全長に亙って吸込み開口１４を備えていれば、
吸込み開口１４を備えた搬送側ベルト区分５は、この搬
送側ベルト区分５を形成するベルト１が完全に循環して
いる間、利用できる。

【００１９】図４に示した実施例においては、それぞれ
図１に従ってガイドされた２つの搬送側ベルト区分５′
が、互いに側方の間隔ａを保って配置されていて、同期
駆動されている。これらの搬送側ベルト区分５′は、支
持体８′と共に吸込み室装置１１′を形成している。こ
の吸込み室装置１１′の内室は、図示のように通路１
６″を形成している。通路１６″の横断面を形成するギ
ャップ１７″は、一点鎖線で縁取りされていて、斜線が
引かれている。この横断面は、間隔ａを除いて、２つの
搬送側ベルト区分５′によって覆われており、従って搬
送側ベルト区分５′に当てつけられた枚葉紙７（図示せ
ず）側に向けられた通路側は部分的に開放されている。
インレット開口１３′以外は閉鎖されている、残りの通
路側は、やはり支持面９内に設けられた切欠によって形
成されている。この切欠は特に通路底部１６″．１を形
成しており、この通路底部内に、吸込み導管１２′と連
通するインレット開口１３′が開口している。図１及び
図３による実施例において、運転に応じて吸込み室１１
内に形成される負圧は、ここに設けられた搬送側ベルト
区分５の吸込み開口１４を介して、この搬送側ベルト区
分に当てつけられた枚葉紙７に作用する。これは、吸込
み室装置１１′の場合には、図４に示した実施例に応じ
て、２つの搬送側ベルト区分５′間に形成された、間隔
ａに相当する幅を有するスリットを介して行われる。こ
のスリットは通路１６″に沿って延びている。

【００２０】図５に示した実施例においては、それぞれ
図１に従ってガイドされた２つの搬送側ベルト区分５″
は、互いに間隔ａを保って配置されていて、同期的に駆
動される。これらの搬送側ベルト区分５″は、支持体８
と共に吸込み室装置１１″を形成しており、この吸込み
室の内室は、通路１６″′を形成しており、この通路１
６″′においては、搬送側ベルト区分５″に当てつけら
れた枚葉紙７に向けられた通路側は、前記実施例におけ
るように部分的に開放しているのではなく、完全に開放
している。搬送側ベルト区分５″は、１実施例として円
形横断面を有していて、閉鎖した側方の通路側を形成し
ており、一方、インレット開口１３″を取り囲み、残り
が閉鎖されている通路底部１６″′．１は、支持面９の
一部を成している。前記実施例おいては、インレット開
口１３″を備えた吸込み導管１２″は通路底部１６″′
内に開口しているが、これは特に、インレット開口以外
は開放している通路側が、支持面に形成された切欠によ
って形成されている実施例においては、強制されるもの
ではない。このような実施例においては、インレット開
口は例えば、通路を側方で制限する通路側内に開口して
いてもよい。

【００２１】図５に示した実施例においては、通路１
６″′のギャップ高さｈ′は、搬送側ベルト区分５″の
円形横断面の直径によって規定される。一方、通路１
６″′の幅ｂ′は、その最も狭い箇所において間隔ａ′
に相当する。

【００２２】図６に示した実施例においては、支持面９
は通路底部１６″″．１を形成しており、この通路底部
内にインレット開口１３″′が開口している。搬送側ベ
ルト区分５″′は、図１の構成に応じて、支持体８″′
に形成された支持面９で支持されながらガイドされ、駆
動される。図１、図３及び図４に示した実施例とは異な
り、通路１６″″を形成する切欠が、搬送側ベルト区分
５″′に設けられている。切欠は、通路底部１６″″側
に向けられていて、搬送方向に延びている。通路底部１
６″′．１とは反対側で、搬送側ベルト区分５″′は吸
込み開口１４を備えているので、搬送側ベルト区分
５″′に載せられた枚葉紙７側に向けられた通路側は、
やはり部分的に開放している。インレット開口１３″′
以外は閉鎖されている、その他の通路側は、一部が、通
路底部１６″″．１の形状で支持体８″′に形成されて
いて、一部が、側方の通路側の形状で搬送側ベルト区分
５″′に形成されており、これらの通路側は、搬送側ベ
ルト区分５″′に設けられた切欠を側方で制限してい
る。

【００２３】図示の実施例において、支持体又は搬送側
ベルト区分の切欠によって形成されたそれぞれの通路の
横断面の、図面で選択された形状は、必ずしもこれに限
定されるものではない。重要なことは、それぞれの通路
が、インレット開口を貫通する吸込み空気流に絞り作用
を与えるということだけである。

【００２４】有利には、以上述べた実施例のそれぞれの
通路は、少なくとも１つの閉鎖された端面側を有してい
て、それぞれ１つのインレット開口が、それぞれの通路
の一方の端部に配置されている。

【００２５】このような構成は、特に図１に示されてい
る。この図１に示した実施例においては、インレット開
口１３は、通路１６がそのインレット開口から搬送方向
とは逆方向に延びるように配置されていて、特にこのイ
ンレット開口に向けられた、通路１６の端部は閉鎖した
端面側を有している。

【００２６】図１に示した、移動中の枚葉紙の位置にお
いては、この枚葉紙は、この枚葉紙の後縁部から延び
る、上流側に位置する、枚葉紙７側に向けられた、（こ
こでは、搬送側ベルト区分５に設けられた吸込み開口１
４のために）部分的に開放された通路側の部分を開放
し、インレット開口１３を覆う。枚葉紙７は「通り過ぎ
る；going out」。このような構成においてはインレッ
ト開口１３と低圧源１８とが駆動接続されている状態に
おいて、この場合通路１６内に生じる、インレット開口
１３に開口する吸込み空気流によって、前述のような、
枚葉紙７の前記後縁部周囲を空気が流過する状態が得ら
れる。

【００２７】この場合、枚葉紙７側に向けられた通路側
が部分的に開放しているか又は完全に開放してるかによ
って、また通路が前記実施例のうちのどの実施例に従っ
て構成されているかによって異なっている。しかしなが
ら前記吸込み空気流の構成においては、インレット開口
１３に直接隣接する、通路１６の端面側が閉鎖されてい
るということが、有利に作用している。

【００２８】本発明による吸込み式コンベヤの作用形式
の実施例は、図２に示した線図を用いて図１に示されて
いる。図２では、横座標に搬送側ベルト区分５若しくは
通路１６の延びが示されていて、縦座標には、ギャップ
状の通路１６によって形成された絞り区分の負圧Δｐが
示されている。この絞り区分内で、図１に示された枚葉
紙搬送段階において、インレット開口１２内で運転状態
で生ぜしめられた低圧に基づいて、前記吸込み空気流が
インレット開口１３に向けて調節される。この吸込み空
気流は、枚葉紙７の後縁部の、インレット開口１３から
の瞬間的な間隔２２とインレット開口１３との間で、通
路１６内に形成された（線２１によって特性的に示され
た）負圧勾配によって生ぜしめられる。この場合、前記
間隔２２内で調節された負圧Δｐｌは、枚葉紙の後縁部
周囲を前記のような空気流が流れることによって生ぜし
められる。

【００２９】通路１６が枚葉紙７によって完全に覆われ
る場合には、通路１６内に、線２３によって特性的に示
された、通路１６に沿った負圧Δｐ２によって生ぜしめ
られる。この場合、負圧Δｐ２は、通路１６が枚葉紙７
によって部分的に覆われた時に、インレット通路１３の
領域内に形成された負圧Δｐ０よりも大きい。

【００３０】図７及び図８に示された構成においては、
支持面９を形成する支持体８″″は、吸込み室装置によ
って示されている。この吸込み室装置は、搬送側ベルト
区分５″″の長手方向で連続して配置された２つの吸込
みボックス８．１及び８．２を有しており、これらの吸
込みボックスに、それぞれ１つの吸込み導管１２．１若
しくは１２．２が接続されている。通路１６０の、枚葉
紙７側に向けられた通路側は、搬送側ベルト区分５″″
によって形成されており、該搬送側ベルト区分は、吸込
み開口１４を備えている。この通路側は、やはり部分的
に開放する形式である。通路１６０の端面側を含む、残
りの通路側は、やはり、支持面９内に形成された切欠に
よって形成されていて、インレット開口１３．１及び１
３．２以外は閉鎖されている。これらのインレット開口
のうちの１つが、通路１６０のその都度の一方の端部に
配属されていて、その都度１つの吸込みボックス８．１
及び８．２の内部を通路１６０に接続する。

【００３１】図２を用いて説明した吸込み式コンベヤの
前記作用は、図７若しくは図８に示した構成において
は、図８に示した、搬送側ベルト区分５″″に対する枚
葉紙７の位置若しくは、枚葉紙７によって通路１６０が
完全に覆われた位置を占めるように働く。

【００３２】図７に示した段階では、搬送側ベルト区分
５″″に載せられた枚葉紙７が、この枚葉紙７の前縁部
から見て下流側に位置し、かつ、枚葉紙７に向けられ
た、吸込み開口１４に基づいて部分的に開放する通路側
の部分を開放し、吸込み開口１３．１を覆う。この吸込
み開口１３．１から、通路１６０が循環方向６に応じた
搬送方向に延びている。枚葉紙７″は、「侵入;coming
in」する。運転中に吸込み開口１３．１内に形成された
負圧において、前記図２に示した通路１６内の圧力比に
応じた、通路１６０内の状態が得られる。この場合、吸
込み空気流は逆方向に向けられていて、前記形式で枚葉
紙７の前縁部の周囲を貫流する。

【００３３】図７に示した段階（枚葉紙７が「侵入」す
る）では、インレット開口１３．２内の負圧は、枚葉紙
７において保持力を生ぜしめられることに関して効果が
なくなる。これと同じことは、図８に示した、インレッ
ト開口１３．１のための段階（枚葉紙が「通過」する）
においても当てはまる。相応の効果は、その都度インレ
ット開口１３．１若しくは１３．２が枚葉紙７によって
覆われる時点から生じる。

【００３４】従ってインレット開口１３．１及び１３．
２は、有利には互いに独立して負圧源１８に接続可能で
ある。これは、図７及び図８に示した実施例では、その
都度インレット開口１３．１及び１３．２のそれぞれ１
つに連通する吸込み導管１２．１及び１２．２の、その
都度１つは、弁２４を介して負圧源１８に接続されてい
る。この弁２４は、有利な形式で（図示していない制御
手段によって）、図７及び図８に示した段階に関連し
て、インレット開口１３．１及び１３．２のそれぞれ
が、枚葉紙７において生ぜしめられた保持力に関連して
有効となる負圧によって負荷されるように、制御され
る。

【００３５】以上述べた吸込み式コンベヤの有利な使用
は図９に示されている。この場合、枚葉紙７を処理する
機械として有利には輪転オフセット印刷機が設けられて
おり、この輪転オフセット印刷機のうちの印刷装置１０
０及び、この印刷装置に枚葉紙７を供給する給紙装置１
０１とが概略的に示されている。運転中に給紙装置１０
１は、さばき装置(singling device）１０２によって枚
葉紙７を１枚ずつ、枚葉紙７によって形成されたパイル
（紙積み）１０３から引き取って、この枚葉紙を、全体
が符号１０４で示されている吸込み式コンベヤの搬送側
ベルト区分１０５に引き渡す。この吸込み式コンベヤは
個別の枚葉紙７を引き渡し装置１０６に搬送する。この
引き渡し装置１０６は、図示の実施例では、給紙テーブ
ルと給紙ドラムとの間での枚葉紙処理周期で往復運動す
る前グリッパを有しており、この前グリッパは、給紙テ
ーブルで整列された枚葉紙７の掴み縁部を掴んで、給紙
ドラムに設けられたグリッパシステムに引き渡す。

【００３６】吸込み式コンベヤのさらに有利な使用形式
は図１０に示されている。この図１０に示した実施例に
おいては、全体が符号１０４′で示された吸込み式コン
ベヤが、枚葉紙を処理する印刷機に設けられている。こ
の印刷機のうちの、オフセット方式で作業する印刷装置
１０８と、この印刷装置に接続された排紙装置１０９と
が概略的に示されている。この印刷機は、循環するグリ
ッパシステム１１１を備えたチェーンコンベヤ循環装置
を有している。グリッパシステム１１１は運転中に、枚
葉紙７を印刷装置１０８の対抗圧胴１１２から引き取っ
て、概略的に示されている吸込み式コンベヤ１０４′の
搬送側ベルト区分１０５′に機械速度で引き渡す。この
場合、吸込み式コンベヤ１０４′は、排紙パイル１１３
に向かう枚葉紙７の搬送方向に関連して上流に配置され
ていて、この吸込み式コンベヤ１０４′は、グリッパシ
ステム１１１から解放された後の枚葉紙７をさらに、搬
送側ベルト区分１０５′の選択された速度経過で搬送す
る。この速度は、第１の場合に枚葉紙７が機械速度から
排紙速度に制動され、次いで排紙パイル１１３に引き渡
され、また第２の場合には、枚葉紙７が排紙パイル１１
３を越えて、図示していない試し刷り枚葉紙置き場に搬
送されるように選択可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による吸込み式コンベヤの概略的な部分
縦断面図である。

【図２】通路に沿った枚葉紙の種々異なる位置におけ
る、枚葉紙に沿った圧力差のプロフィールの性質を示す
線図である。

【図３】第１の通路における、搬送方向に対して横方向
の、吸込み式コンベヤの実施例の一部を示す斜視図であ
る。

【図４】横方向で間隔を保って配置された搬送側ベルト
区分を有し、これらの搬送側ベルト区分間に、当てつけ
られた枚葉紙に向けられた通路側の開放する部分が形成
されている、本発明の別の実施例による吸込み式コンベ
ヤの一部を示す斜視図である。

【図５】通路が、支持面によって形成された、インレッ
ト開口を取り囲む通路底部を有していて、側方で、互い
に間隔を保って配置された搬送側ベルト区分によって制
限されている、吸込み式コンベヤの別の実施例の一部を
示す斜視図である。

【図６】支持面及びこの支持面に向けられた、搬送側ベ
ルト区分の切欠によって形成された通路側によって、通
路が制限されている、別の実施例による吸込み式コンベ
ヤの一部を示す斜視図である。

【図７】連通する２つのインレット開口を有する吸込み
室装置で、２つのインレット開口のうちの一方が、通路
のそれぞれの端部に配置されており、搬送側ベルト区分
上に載せられた枚葉紙の運動段階を示す、図１に示した
吸込み式コンベヤと同じ状態を示す、別の実施例による
吸込み式コンベヤの概略的な縦部分断面図である。

【図８】枚葉紙の別の運動段階を示す、図７に示した吸
込み式コンベヤの概略的な部分縦断面図である。

【図９】給紙装置が吸込み式コンベヤを備えている、輪
転印刷機の給紙装置を取り囲む部分を示す概略的な側面
図である。

【図１０】給紙装置が吸込み式コンベヤを備えている、
輪転印刷機の給紙装置を取り囲む部分を示す概略的な側
面図である。

【符号の説明】

１ エンドレスなベルト、 ２ 駆動ローラ、 ３ 変
向ローラ、 ４ 回転方向、 ５，５′，５″，
５″′，５″″ 搬送側ベルク区分、 ６ 循環方向、
７ 枚葉紙、 ８，８′，８″，８″′，８″″ 支
持体、 ８．１，８．２ 吸込みボックス、 ９ 支持
面、 １１，１１′，１１″，１１″′ 吸込み室装
置、 １２，１２′，１２″，１２．１，１２．２ 吸
込み導管、 １３，１３′，１３″，１３″′，１３．
１，１３．２ インレット開口、 １４吸込み開口、
１６，１６′，１６″，１６″′，１６″″ 通路、
１６．１，１６′．１，１６″．１，１６″′．１，１
６″″．１ 通路底部、 １７，１７′，１７″ ギャ
ップ、 １８ 負圧源、 ２１ 負圧勾配、 ２２ イ
ンレット開口１３からの枚葉紙後縁部の間隔、 ２３
負圧Δｐ２の勾配、 ２４弁、 １００ 給紙装置、
１０２ さばき装置、 １０３ パイル、 １０４，１
０４′ 吸込み式コンベヤ、 １０５，１０５′ 搬送
側ベルト区分、１０６ 引き渡し装置、 １０８ 印刷
装置、 １０９ 排紙装置、 １１０枚葉紙コンベヤ、
１１１ グリッパシステム、 １１２ 対抗圧胴、
１１３排紙パイル、 １６０ 通路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 390009232 Ｋｕｒｆｕｅｒｓｔｅｎ−Ａｎｌａｇｅ 52−60，Ｈｅｉｄｅｌｂｅｒｇ，Ｆｅｄｅ ｒａｌ Ｒｅｐｕｂｌｉｃ ｏｆ Ｇｅｒ ｍａｎｙ

Claims (16)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 枚葉紙（７）を搬送するための吸込み式
   コンベヤであって、運転中に搬送方向に移動する、枚葉
   紙（７）が載せられる少なくとも１つの搬送側ベルト区
   分（５，５′，５″，５″′，５″″，１０５，１０
   ５′）と、この少なくとも１つの搬送側ベルト区分
   （５，５′，５″，５″′，５″″，１０５，１０
   ５′）を支持する支持面（９）と、少なくとも１つのイ
   ンレット開口（１３，１３′，１３″，１３″′，１
   ３．１，１３．２）に連通する吸込み室装置（１１，１
   １′，１１″，１１″′）とが設けられており、該吸込
   み室装置が、運転中にこの吸込み室装置内に形成された
   負圧によって、設置された枚葉紙（７）を搬送側ベルト
   区部分（５，５′，５″，５″′，５″″，１０５，１
   ０５′）に押しつける保持力を生ぜしめ、インレット開
   口（１３，１３′，１３″，１３″′，１３．１，１
   ３．２）を貫流する吸込み空気流に絞り作用を与えるよ
   うになっている形式のものにおいて、 吸込み室装置（１１，１１′，１１″，１１″′）が通
   路（１６，１６′，１６″，１６″′，１６″″，１６
   ０）の形状の内室を有しており、該通路が搬送方向に延
   びていて、支持体（８，８′，８″，８″′，８″″）
   と少なくとも１つの搬送側ベルト区分（５，５′，
   ５″，５″′，５″″，１０５，１０５′）とによって
   形成された通路側を有しており、これらの通路側のうち
   の、その都度設置された枚葉紙（７）に向けられた通路
   側が、少なくとも部分的に開放していて、残りの通路側
   が、少なくとも１つのインレット開口（１３，１３′，
   １３″，１３″′，１３．１，１３．２）を除いて閉鎖
   されていることを特徴とする、吸込み式コンベヤ。
2. 【請求項２】 搬送方向に対して横方向に、通路（１
   ６）に、この通路（１６）と同じ形状の少なくとも１つ
   の別の通路（１６′）が続いている、請求項１記載の吸
   込み式コンベヤ。
3. 【請求項３】 少なくとも部分的に開放する通路側が、
   吸込み室装置（１１，１１″′）を搬送方向に対して横
   方向で覆う、吸込み開口（１４）を備えた搬送側ベルト
   区分（５，５″）によって形成されている、請求項１記
   載の吸込み式コンベヤ。
4. 【請求項４】 第１の通路（１６）と、搬送方向に対し
   て横方向に続く少なくとも１つの第２の通路（１６′）
   との少なくとも部分的に開放する通路側が、これらの第
   １及び第２の通路のための共通の、搬送方向に対して横
   方向で通路側を覆う、吸込み開口（１４）を備えた搬送
   側ベルト区分（５）によって形成されている、請求項２
   記載の吸込み式コンベヤ。
5. 【請求項５】 その都度の設置された枚葉紙（７）に向
   けられた通路側の少なくとも１部が、第１の搬送側ベル
   ト区分（５′）と、運転中にこの第１の搬送側ベルト区
   分（５′）と一緒に移動する第２の搬送側ベルト区分
   （５′）との間に位置していて、しかも第１の搬送側ベ
   ルト区分（５′）に対して横方向で間隔（ａ）を保って
   配置されている、請求項１記載の吸込み式コンベヤ。
6. 【請求項６】 吸込み開口（１３，１３′，１３．１，
   １３．２）以外は閉鎖されている通路側が、支持面
   （９）に形成された、支持体（８，８′，８″″）の切
   欠によって形成されている、請求項１記載の吸込み式コ
   ンベヤ。
7. 【請求項７】 通路（１６″′）が、支持面（９）によ
   って形成された、吸込み開口（１３″）を取り囲む通路
   底部（１６″′．１）を有していて、側方で、第１の搬
   送側ベルト区分（５″）と運転中にこの第１の搬送側ベ
   ルト区分と一緒に移動する第２の搬送側ベルト区分
   （５″）とによって制限されており、該第２の搬送側ベ
   ルト区分（５″）が、第１の搬送側ベルト区分（５″）
   に対して横方向で間隔（ａ′）を保って配置されてい
   る、請求項１記載の吸込み式コンベヤ。
8. 【請求項８】 支持面（９）が、吸込み開口（１３″）
   を取り囲む、通路（１６″″）の通路底部（１６″″．
   １）を形成していて、搬送側ベルト区分（５″′）が、
   通路底部（１６″″．１）に向けられた、搬送方向に延
   びる切欠を有していて、通路底部（１６″″．１）とは
   反対側に位置する吸込み開口（１４）を備えている、請
   求項１記載の吸込み式コンベヤ。
9. 【請求項９】 通路（１６，１６０）が少なくとも１つ
   の閉鎖された端面側を有している、請求項１記載の吸込
   み式コンベヤ。
10. 【請求項１０】 少なくとも１つのインレット開口（１
    ３，１３′，１３″，１３″′，１３．１，１３．２）
    が、通路（１６，１６′，１６″，１６″′，１
    ６″″，１６０）の端部に配置されている、請求項１記
    載の吸込み式コンベヤ。
11. 【請求項１１】 通路（１６０）が２つのインレット開
    口（１３．１及び１３．２）と連通していて、これらの
    ２つのインレット開口のうちの１つが、通路（１６０）
    のそれぞれの端部に配置されている、請求項１記載の吸
    込み式コンベヤ。
12. 【請求項１２】 ２つのインレット開口（１３．１及び
    １３．２）が互いに独立して負圧源（１８）に接続可能
    である、請求項１１記載の吸込み式コンベヤ。
13. 【請求項１３】 少なくとも１つの搬送側ベルト区分
    （５，５′，５″，５″′，５″″，１０５，１０
    ５′）が運転中に一様に循環する、請求項１から１２ま
    でのいづれか１項記載の吸込み式コンベヤ。
14. 【請求項１４】 少なくとも１つの搬送側ベルト区分
    （５，５′，５″，５″′，５″″，１０５，１０
    ５′）が運転中に非一様に循環する、請求項１から１２
    までのいづれか１項記載の吸込み式コンベヤ。
15. 【請求項１５】 給紙装置（１０１）を備えた、枚葉紙
    （７）を処理する印刷機に使用されており、前記給紙装
    置（１０１）が、さばき装置（１０２）によって、枚葉
    紙（７）より形成されたパイル（１０３）から個別に取
    り出された枚葉紙（７）を運転中に、少なくとも１つの
    搬送側ベルト区分（１０５）に引き渡し、吸込み式コン
    ベヤ（１０４）が枚葉紙を印刷機の引き渡し装置（１０
    ６）に搬送する、請求項１から１２までのいづれか１項
    記載の吸込み式コンベヤ。
16. 【請求項１６】 排紙装置（１０９）を備えた、枚葉紙
    （７）を処理する印刷機に使用されており、前記排紙装
    置（１０９）が、処理する枚葉紙（７）を運転中に枚葉
    紙コンベヤ（１１０）によって機械速度で、枚葉紙
    （７）の搬送方向に関連して排紙パイル（１１３）に対
    して上流側に配置された吸込み式コンベヤ（１０４′）
    の少なくとも１つの搬送側ベルト区分（１０５′）に引
    き渡し、吸込み式コンベヤ（１０４′）が枚葉紙（７）
    を、搬送側ベルト区分（１０５′）の選択された速度経
    過でさらに搬送する、請求項１から１２までのいづれか
    １項記載の吸込み式コンベヤ。