JPH10169524A - 圧電式燃料噴射弁 - Google Patents
圧電式燃料噴射弁Info
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Abstract
ータに付加される圧縮荷重のバラツキを抑える。 【解決手段】 加圧された燃料が導かれる噴口1bと、
噴口1bを開閉するニードル弁2と、印加される電圧に
より伸長してニードル弁2を駆動する圧電アクチュエー
タ10と、噴口1bに導かれる燃料圧力により圧電アク
チュエータ10を圧縮荷重を付加する与圧ピストン11
と、与圧ピストン11に加わる燃料圧力を検出する圧電
素子15と、与圧ピストン11に加わる燃料圧力が所定
値を超えて上昇する条件で圧電アクチュエータ10に電
圧を印加するコントローラ33とを備えるものとした。
Description
射弁等に適用される、圧電素子をアクチュエータとする
弁構造に関するものである。
弁等に、印加電圧に応じて伸張する圧電素子(ピエゾ素
子)を積層した圧電アクチュエータを備え、圧電アクチ
ュエータを介してニードル弁を開弁作動させるものがあ
る。ニードル弁を圧電アクチュエータにより駆動するこ
とにより、燃料噴射弁の高速応答性が高まり、高出力化
に対応して噴射可能範囲を拡大できる。また、少量の燃
料を安定して噴射することが可能となり、燃費の低減が
はかれる。
て、例えば図4に示すようなものがある(特開平7−1
93295号公報、参照)。
クチュエータ71は、その両端に端板72,73が取付
けられ、各端板72,73を介して圧電アクチュエータ
71に圧縮荷重を付加する円筒状をした与圧スプリング
74が設けられる。圧電アクチュエータ71は与圧スプ
リング74を介して通常の動作力の2〜3割の圧縮荷重
が付加されることにより、安定した作動性が確保され
る。
プリング74は所定温度に加熱された状態で各端板7
2,73に溶接により結合される。溶接後に与圧スプリ
ング74が常温まで低下すると、熱膨張差により所定の
圧縮荷重が圧電アクチュエータ71に付加与されるよう
になっている。
うな従来の与圧スプリング74は、熱膨張差を利用して
圧縮荷重を発生させる構造のため、圧縮荷重にバラツキ
が生じやすいという問題点があった。
によって与圧スプリング74の付与する圧縮荷重が大き
く変化するため、温度変化が著しいエンジンの燃料噴射
弁に適用した場合、圧電アクチュエータ71の作動特性
が安定しないという問題点があった。また、高温時にお
いては、このような圧縮荷重を発生させる構造では必要
な圧縮荷重を確保できないという問題もある。
のであり、圧電式燃料噴射弁において、圧電アクチュエ
ータに付加される圧縮荷重のバラツキを抑えることを目
的とする。
燃料噴射弁は、加圧された燃料が導かれる噴口と、噴口
を開閉するニードル弁と、印加される電圧により伸長し
てニードル弁を駆動する圧電アクチュエータと、噴口に
導かれる燃料圧力により圧電アクチュエータに圧縮荷重
を付加する与圧ピストンと、与圧ピストンに加わる燃料
圧力を検出する燃圧センサと、与圧ピストンに加わる燃
料圧力が所定値を超えて上昇する条件で圧電アクチュエ
ータに電圧を印加する手段と、を備えるものとした。
求項1に記載の発明において、前記圧電アクチュエータ
を与圧ピストンに加わる燃料圧力を検出する燃圧センサ
として構成するものとした。
求項1または2に記載の発明において、前記噴口に導か
れる燃料圧力を所定値以下に調節する燃料供給手段を備
えるものとした。
求項1から3のいずれか一つに記載の発明において、前
記噴口に加圧燃料を導く燃圧室と、与圧ピストンによっ
て画成される背圧室と、ニードル弁に形成されて燃圧室
と背圧室を仕切るピストン部と、燃圧室と背圧室を連通
する絞り通路と、ニードル弁を閉弁方向に付勢するスプ
リングと、を備えるものとした。
て、圧電アクチュエータに印加される電圧を制御するこ
とにより、圧電アクチュエータを伸縮させてニードル弁
を移動し、噴口を開閉する。
より圧電アクチュエータに圧縮荷重を付加する。このた
め、従来装置のように圧電アクチュエータを圧縮する与
圧スプリングを設けることなく、構造の簡素化がはかれ
るとともに、組立時等に圧電アクチュエータの圧縮荷重
にバラツキが生じる心配がない。
超えて上昇する条件で圧電アクチュエータに電圧を印加
する構成のため、圧電アクチュエータの安定した作動性
が得られる。
チュエータに発生する電圧から圧電アクチュエータに付
加される圧縮荷重を検出する。これにより、燃料圧力を
検出するセンサを燃料供給系に設ける必要がなく、構造
の簡素化がはかれる。
手段は噴口に導かれる燃料圧力を所定値に調節するた
め、このとき与圧ピストンは圧電アクチュエータに付与
する圧縮荷重が所定の範囲に保たれ、圧電アクチュエー
タの安定した作動性が得られる。
チュエータに電圧を印加して伸長させた状態ではニード
ル弁の前後に生じる燃圧室と背圧室の圧力は絞り通路に
より均等化されている。このときニードル弁はスプリン
グの弾性復元力により閉弁保持されている。
エータは印加される電圧が遮断されて収縮する。圧電ア
クチュエータの収縮に伴って与圧ピストンが移動するこ
とにより、背圧室はその容積が拡大してその圧力が低下
する。燃圧室には絞り通路により圧力低下が遅れて伝わ
るので、背圧室と燃圧室に圧力差が直ちに発生する。こ
の圧力差によりニードル弁がスプリングに抗して噴口を
開き、噴口から燃料が噴射される。
ュエータは電圧を印加されることにより伸長する。圧電
アクチュエータの伸張に伴って与圧ピストンが移動する
ことにより背圧室の圧力が直ちに上昇し、背圧室と燃圧
室の圧力差とスプリングの付勢力によりニードル弁が噴
口を閉じ、噴口からの燃料噴射が停止される。
方向とニードル弁の変位方向が一致しているため、圧電
アクチュエータとニードル弁を直列に並べることが可能
となり、構造の簡素化がはかれる。
火エンジンに備えられる燃料噴射弁に適用した実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
端に設けられるノズルボディ1をエンジンの燃焼室に臨
ませる。ノズルボディ1はエンジンの燃焼室天井壁から
燃焼室に臨み、ノズルボディ1の先端に開口した噴口1
bから燃料噴霧をピストンの冠部に向けて噴出するよう
になっている。
動可能に収装される。ノズルボディ1の内部にはニード
ル弁2のまわりに燃圧室3が画成される。ノズルボディ
1の先端に噴口1bが開口し、噴口1bはニードル弁2
によって開閉される。
料入口6から燃圧室3に導入され、ニードル弁2のリフ
トに伴って噴口1bから噴射される。
cが環状に突出形成される。ノズルボディ51およびケ
ーシング9とピストン部2cの間には背圧室8が画成さ
れる。燃圧室3と背圧室8はピストン部2cの外周に形
成された絞り通路5を介して連通する。
スプリング4が設けられる。コイルスプリング4はニー
ドル弁2のピストン部2cとケーシング9の間に圧縮さ
れた状態で介装され、ニードル弁2と同軸上に配置され
る。
る与圧ピストン11が摺動可能に介装される。与圧ピス
トン11の外周にはOリング12が介装される。Oリン
グ12がケーシング9の円筒状をした内壁面に摺接する
ことにより、背圧室8の密封がはかれる。
開弁方向に駆動する圧電アクチュエータ10が設けられ
る。圧電アクチュエータ10は円盤状をした複数の圧電
素子13が、同じく円盤状をした内部電極を挟んで積層
される。
4が結合される。端板14はケーシング9に溶接により
結合される。
にリード線18,19、外部電極26,27および内部
電極を介して電圧が印加される。圧電アクチュエータ1
0は各圧電素子13に電圧が印加されることにより伸長
し、背圧室8の圧力を高めてニードル弁2を閉弁させ
る。圧電アクチュエータ10は各圧電素子13に印加さ
れる電圧が遮断されることにより収縮し、背圧室8の圧
力を低下させてコイルスプリング4を圧縮しながらニー
ドル弁2を開弁方向に駆動する。
駆動用アンプ31へと延びている。コントローラ33で
は演算された燃料噴射量に対応するパルス信号がつくら
れ、このパルス信号に応じた電圧が駆動用アンプ31を
介して圧電アクチュエータ10に印加される。
ジンの吸入空気量を始めエンジンの運転条件を検出する
各種信号を入力し、これらのエンジン運転条件に応じて
燃料噴射量を演算する。
り、圧電アクチュエータ10の各圧電素子13は電圧が
印加されて伸長しており、ピストン部2cの前後に生じ
る燃圧室3と背圧室8の圧力は絞り通路5を介して均等
化されている。このときニードル弁2はコイルスプリン
グ4の弾性復元力によりノズルボディ1のシート部に着
座している。この状態で図2にも示すように各燃料噴射
ポンプ57,58は電動モータによって駆動され、燃圧
室3および背圧室8の圧力が高められる。
グ4の弾性復元力により、ニードル弁2のノズルボディ
1のシート部に着座させて、燃料の洩れを防止するよう
になっている。
噴射弁7の開弁作動時に、各圧電素子13はエンジン回
転に同期して印加される電圧が遮断されることにより収
縮する。各圧電素子13の収縮に伴って与圧ピストン1
1が移動することにより、背圧室8はその容積が拡大し
てその圧力が低下する。燃圧室3は絞り通路5を介して
圧力低下が遅れて伝わるので、背圧室8と燃圧室3に圧
力差が直ちに発生する。この圧力差によりニードル弁2
がコイルスプリング4に抗して噴口1bを開き、燃圧室
3に導かれる高圧燃料が噴口1bを通ってエンジンの燃
焼室に噴射される。
13はエンジン回転に同期して電圧が印加されることに
より伸長し、与圧ピストン11が移動することにより背
圧室8の圧力が直ちに上昇し、背圧室8と燃圧室3の圧
力差およびコイルスプリング4の付勢力によりニードル
弁2が移動してノズルボディ1のシート部に着座する。
ニードル弁2がシート部に着座することにより、噴口1
bが閉塞され、燃料の噴射が停止される。
の変位方向とニードル弁2の変位方向が一致しているた
め、圧電アクチュエータ10とニードル弁2を直列に並
べることが可能となり、構造の簡素化がはかれる。
を安定させるため、圧電アクチュエータ10に所定の与
圧(圧縮荷重)を付与する必要がある。
ータに圧縮荷重を付加する与圧スプリングを設けると、
組立時等に圧縮荷重にバラツキが生じやすいという問題
点があった。
れる燃料圧力によって与圧ピストン11を介して圧電ア
クチュエータ10に与圧を付与する構成とし、従来装置
に設けられていた与圧スプリングを廃止するものとし
た。
に貯溜された燃料は、低圧燃料ポンプ58を介して吸い
上げられ、高圧燃料ポンプ57に送られる。高圧燃料ポ
ンプ57は、加圧した燃料を蓄圧室56へと送り、蓄圧
室56から各気筒の燃料噴射弁7に燃料を圧送する。高
圧燃料ポンプ57から蓄圧室56に送られる余剰燃料は
燃料戻し通路52を通ってフューエルタンク59へと戻
される。
はプレッシャレギュレータ55を介して所定値になるよ
うに調節される。
燃料噴射弁7に導かれる燃料圧力を検出し、検出された
燃料圧力が所定値を超えたことを判定してから、圧電ア
クチュエータ10を作動させて燃料噴射弁7を開閉し、
エンジンの始動を行う。
る燃圧センサとして、圧電アクチュエータ10において
与圧ピストン11に隣接して設けられる1枚の圧電素子
15に付加される圧縮荷重を検出する構成とする。
の内部電極は、これに接続した一対の外部電極36,3
7、リード線38,39を介して燃圧測定用アンプ40
に接続される。圧電素子15に付加される圧縮荷重が増
減することにより圧電素子15に発生する電圧を燃圧測
定用アンプ40が増幅し、コントローラ33はこの発生
電圧を燃圧荷重Fnとして入力する。
における制御ルーチンを示しており、コントローラ33
において一定周期毎に実行される。
タスイッチがONとなるのに伴って、低圧燃料ポンプ5
8と高圧燃料ポンプ57を駆動し、燃料を各気筒の燃料
噴射弁7に圧送する。
に付加される燃圧荷重Fnを読込む。
圧荷重Fnが所定値F0を超えたかどうかを判定する。
合、ステップ5に進んで、圧電アクチュエータ10の作
動を待機する。
判定されると、ステップ4に進んで、圧電アクチュエー
タ10を作動させて燃料噴射弁7を開閉し、エンジンの
始動を行う。
プレッシャレギュレータ55を介して大気圧との差圧が
所定値以上になってから、圧電アクチュエータ10を作
動させる構成により、与圧ピストン11を介して圧電ア
クチュエータ10に所定値以上の圧縮荷重が付加された
状態で圧電アクチュエータ10が作動し、圧電アクチュ
エータ10の安定した作動性が得られる。
縮荷重を付加する与圧スプリングを設けることなく、構
造の簡素化がはかれるとともに、組立時等に圧電アクチ
ュエータ10の圧縮荷重にバラツキが生じる心配もな
い。
Claims (4)
- 【請求項1】加圧された燃料が導かれる噴口と、 噴口を開閉するニードル弁と、 印加される電圧により伸長してニードル弁を駆動する圧
電アクチュエータと、 噴口に導かれる燃料圧力により圧電アクチュエータに圧
縮荷重を付加する与圧ピストンと、 与圧ピストンに加わる燃料圧力を検出する燃圧センサ
と、 与圧ピストンに加わる燃料圧力が所定値を超えて上昇す
る条件で圧電アクチュエータに電圧を印加する手段と、 を備えたことを特徴とする圧電式燃料噴射弁。 - 【請求項2】前記圧電アクチュエータを与圧ピストンに
加わる燃料圧力を検出する燃圧センサとして構成したこ
とを特徴とする請求項1に記載の圧電式燃料噴射弁。 - 【請求項3】前記噴口に導かれる燃料圧力を所定値以下
に調節する燃料供給手段を備えたことを特徴とする請求
項1または2に記載の圧電式燃料噴射弁。 - 【請求項4】前記噴口に加圧燃料を導く燃圧室と、 与圧ピストンによって画成される背圧室と、 ニードル弁に形成されて燃圧室と背圧室を仕切るピスト
ン部と、 燃圧室と背圧室を連通する絞り通路と、 ニードル弁を閉弁方向に付勢するスプリングと、 を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一
つに記載の圧電式燃料噴射弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32692596A JP3692669B2 (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 圧電式燃料噴射弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32692596A JP3692669B2 (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 圧電式燃料噴射弁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10169524A true JPH10169524A (ja) | 1998-06-23 |
JP3692669B2 JP3692669B2 (ja) | 2005-09-07 |
Family
ID=18193301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32692596A Expired - Lifetime JP3692669B2 (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 圧電式燃料噴射弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3692669B2 (ja) |
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-
1996
- 1996-12-06 JP JP32692596A patent/JP3692669B2/ja not_active Expired - Lifetime
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