JP2002161788A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピエゾインジェクタを用いた燃料噴射装置で
の空打ち駆動による減圧制御を可能にし、通常噴射時の
高応答性と、減圧時の制御性を、装置の大型化やコスト
上昇をまねくことなく両立させる。 【解決手段】 インジェクタ1は、ノズルニードル13
を開閉させる制御室15とコモンレール3、リーク流路
43の間をピエゾアクチュータ2に駆動される3方弁8
で開閉する。ECU5は,エンジンの運転状態からコモ
ンレール3の減圧条件が成立していると判定された時
に、ピエゾアクチュータ2に印加される電圧の立ち上が
り速度を通常の噴射駆動時よりも遅くして、ノズルニー
ドル13が開弁するに至るまでの無効噴射期間を、通常
の噴射駆動時よりも長くし、この無効噴射期間よりも短
い時間幅で開弁駆動する、空打ち駆動を行って高圧燃料
をリーク流路43へ溢流させることで、コモンレール3
の減圧制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のコモン
レール式燃料噴射装置に関し、詳しくは、ピエゾインジ
ェクタを用いた燃料噴射装置の減圧機構に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関のコモンレール式燃料噴
射装置では、各気筒に共通の蓄圧室(コモンレール)を
設けて、高圧ポンプから圧送される高圧燃料を蓄圧して
いる。この装置では、コモンレール圧、水温、エンジン
回転数といった機関の運転状態に応じて、高圧ポンプか
らコモンレールへの圧送量を調整し、コモンレールの燃
料圧を目標圧力に制御するとともに、上記運転状態に基
づいて燃料噴射量を算出し、所定のタイミングでインジ
ェクタから各気筒に噴射供給している。この時、燃料噴
射圧力(コモンレールの燃料圧)が適正でないと、燃費
や排気浄化性能が低下したり、可変ショック、騒音等が
発生する。これを防止するため、例えば、特開平2−1
91865号に記載されるような、燃料噴射圧力の調整
手段を備えた装置が提案されている。
【0003】コモンレール圧の調整は、通常、昇圧時に
はコモンレールへの圧送量を燃料噴射量より増量し、減
圧時には燃料噴射量より減量ないし圧送を停止すること
によって行われる。ところが、例えば、急減速時した
後、再びアクセルを操作したり、機関の停止直後に再始
動した場合には、燃料噴射が休止されて燃料が消費され
ないために、コモンレール圧が目標圧力まで低下せず、
次の操作時に目標圧力より高い圧力の燃料が噴射されて
しまう。これが上記不具合の原因になることから、特開
平2−191865号の装置では、インジェクタを開閉
する電磁弁を、電磁弁の開弁からノズルニードルが実際
に噴孔を開放するまでの遅延時間(無効噴射期間)より
短い時間幅で駆動する「空打ち」を行って減圧する。電
磁弁の開弁により、コモンレール内の高圧燃料が低圧側
へ溢流するので、燃料噴射を行うことなく、コモンレー
ル圧を速やかに降下させることができる。
【0004】一方、インジェクタには、従来より特開平
2−191865号の装置で使用しているようなソレノ
イド駆動式のインジェクタが使用されているが、近年、
これに代えて、より応答性に優れるピエゾ駆動式のイン
ジェクタを用いることが検討されている。ピエゾ駆動式
のインジェクタは、インジェクタの開閉を、電圧の印加
により伸縮する圧電素子を利用したピエゾ弁で行うもの
で、印加電圧に応じた伸縮量を速やかに発生して弁体を
駆動させることができるため、燃料噴射の制御性を向上
させることが期待される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ピエゾ
駆動式のインジェクタを用いて、上記従来の装置のよう
な「空打ち」による減圧制御を行うことは、以下の理由
で困難であった。すなわち、ソレノイド駆動式のインジ
ェクタは無効噴射期間が約400μmと長く、この無効
噴射期間の範囲内、例えば、300μmの時間幅でソレ
ノイド弁を開閉駆動すればよいのに対し、ピエゾ駆動式
のインジェクタは、その特徴である高応答性のため、無
効噴射期間がソレノイド駆動式のインジェクタに比べて
はるかに短い。このため、無効噴射期間よりも短い時間
幅でピエゾ弁を開閉動作させる「空打ち」駆動は実現困
難であった。
【0006】従って、ピエゾ駆動式の燃料噴射装置にお
ける減圧制御は、通常、コモンレールに設けた専用の減
圧弁によるのが一般的で、必要に応じて減圧弁を開閉す
ることにより、コモンレール圧が目標値より高くなりす
ぎないようにしている。ところが、この方式では、専用
の減圧弁と弁を制御する制御回路が必要であり、部品点
数の増加による装置の大型化やコスト上昇が問題とな
る。
【0007】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、ピエゾインジェクタを用いた燃料噴射装置におい
て、空打ち駆動による減圧制御を可能にし、通常噴射時
の高応答性と、減圧時の制御性の両方を、装置の大型化
やコスト上昇をまねくことなく両立させることを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の内燃機関の燃
料噴射装置は、高圧ポンプから圧送される高圧燃料を蓄
える蓄圧室と、該蓄圧室内の高圧燃料を内燃機関の気筒
に噴射するピエゾ駆動式のインジェクタと、機関の運転
状態に応じて上記高圧ポンプと上記インジェクタの駆動
を制御する制御部を備えている。上記インジェクタは、
噴孔を開放するノズルニードルと、上記蓄圧室から供給
される燃料の圧力を上記ノズルニードルに作用させる制
御室と、上記制御室とリーク流路の間を開閉することに
より上記制御室の圧力を増減する制御弁と、所定電圧を
印加することにより伸長して上記制御弁を開弁駆動し、
充電された電圧を放電することにより収縮して上記制御
弁を閉弁駆動するピエゾ駆動部とを有して、上記制御弁
の駆動に伴い上記ノズルニードルが開弁して上記蓄圧室
から供給される燃料を噴射する構成としてあり、上記制
御部は、内燃機関の運転状態に基づき、上記蓄圧室内の
燃料圧力を低下させるべき減圧条件が成立しているか否
かを判定する減圧判定手段と、上記減圧判定手段により
減圧条件が成立していると判定された時に、通常の噴射
駆動時よりも上記ピエゾ駆動部に印加される電圧の立ち
上がり速度を遅くするか、または上記印加される電圧の
立ち上がり速度および充電された電圧を放電する際の立
ち下がり速度を遅くして、上記制御弁の駆動から上記ノ
ズルニードルが開弁するに至るまでの無効噴射期間を、
通常の噴射駆動時よりも長くする無効噴射期間可変手段
と、上記無効噴射期間可変手段の作動時に、上記制御弁
を、延長された上記無効噴射期間よりも短い時間幅で開
弁駆動する、空打ち駆動を行って上記蓄圧室の高圧燃料
を上記リーク流路へ溢流させ、上記蓄圧室内の燃料圧力
を低下させる減圧手段を備えている。
【0009】本発明のように、応答性に優れるピエゾ駆
動式の上記インジェクタを採用した構成でも、空打ち駆
動時のみ無効噴射期間が長くなるように調整することに
よって、無効噴射期間内での上記制御弁の開弁駆動が可
能になる。具体的には、上記無効噴射期間可変手段は、
上記ピエゾ駆動部に印加する際の電圧の立ち上がり速度
を遅くして、通常の噴射駆動時より実際に制御弁が開弁
している時間を短くすることで、制御室の圧力が噴射開
始圧まで低下しないようにすることが可能である。充電
時の電圧の立ち上がり速度とともに放電時の立ち下がり
速度を遅くした場合も、同様に無効噴射期間を長くする
ことが可能である。よって、通常の噴射駆動時には、短
い無効噴射期間で優れた応答性を発揮し、減圧が必要な
時には無効噴射期間を長くして、空打ち駆動による減圧
制御を行い、騒音等の発生を防止することができる。ま
た、別部材の減圧弁が不要で、装置の大型化やコスト上
昇を抑制できる。
【0010】請求項2の構成では、上記無効噴射期間可
変手段を、上記ピエゾ駆動部への通電電流の大きさを通
常の噴射駆動時よりも小さくし、または通電間隔を通常
の噴射駆動時よりも大きく変更することにより、上記ピ
エゾ駆動部の印加電圧の立ち上がり速度または立ち下が
り速度を遅くするものとする。
【0011】例えば、複数スイッチング方式において、
一回に通電される電流を通常の噴射駆動時より少なくす
れば、上記ピエゾ駆動部の伸長速度または収縮速度が遅
くなり、電圧の立ち上がり速度または立ち下がり速度が
遅くなる。一回の通電電流を同じにして上記ピエゾ駆動
部へ通電する間隔を大きくした場合も同様で、上記ピエ
ゾ駆動部の伸長速度または収縮が遅くなるために、電圧
の立ち上がり速度または立ち下がり速度を遅くすること
ができる。
【0012】請求項3の構成では、上記インジェクタに
おいて、上記ノズルニードルは、上記蓄圧室から供給さ
れる燃料により開弁方向の圧力を受けるとともに、上記
制御室内の燃料により閉弁方向の圧力を受けており、上
記制御弁を開弁駆動して上記制御室とリーク流路の間を
連通させると、上記制御室の圧力が低下するのに伴い上
記ノズルニードルが開弁する構成とする。
【0013】具体的には、このように上記制御室が上記
ノズルニードルに背圧を与える構成とする。上記構成に
おいて、上記制御弁が閉弁している状態では、上記制御
室とリーク流路の連通が遮断され上記制御室の圧力で上
記ノズルニードルは閉弁している。次いで、上記制御弁
を開弁すると上記制御室の圧力が低下し、噴射開始圧以
下となると上記ノズルニードルがリフトを開始して燃料
が噴射される。この時、上記制御部により、上記ピエゾ
駆動部の伸縮速度が遅くなるように調整すると、上記制
御弁の開弁から上記制御室が噴射開始圧以下となるまで
の時間が長くなり、上記無効噴射期間を長くすることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を多気筒ディーゼル
機関(以下、エンジンと称する)のコモンレール式燃料
噴射装置に適用した一実施の形態について説明する。図
1(a)はコモンレール式燃料噴射装置の全体構成図
で、エンジンの各気筒に燃料を噴射供給する複数のピエ
ゾ駆動式のインジェクタ1(図にはその1つを示す)
と、各インジェクタ1に供給される燃料を蓄圧する蓄圧
室としてのコモンレール3と、コモンレール3に高圧燃
料を圧送する高圧ポンプ6と、これらをエンジンの運転
状態に応じて制御する制御部としての電子制御装置(以
下、ECUと称する)5とを備えている。インジェクタ
1は、高圧配管31によってコモンレール3に、リーク
配管41によって燃料タンク7にそれぞれ連結してい
る。また、コモンレール3は、高圧配管32によって高
圧ポンプ6に、リーク配管42によって燃料タンク7に
それぞれ連結される。
【0015】図1(b)は、インジェクタ1の詳細構成
を示す図で、インジェクタ1のハウジング11は、下半
部内にシリンダ12を設けてノズルニードル13を摺動
自在に収容しており、ノズルニードル13の上方に移動
するとハウジング11下端の噴孔14が開放されて燃料
が噴射される。シリンダ12上端部には、ノズルニード
ル13に閉弁方向の圧力を与える制御室15が形成され
ており、この制御室15の圧力が増減するのに伴ってノ
ズルニードル13がシリンダ12内を上下動する。ま
た、制御室15内には、ノズルニードル13を閉弁方向
に付勢するスプリング17が配設されている。ノズルニ
ードル13は、下半部をやや小径としてシリンダ12と
の間に燃料溜まり16となる環状空間を形成しており、
燃料溜まり16内の燃料によって開弁方向の圧力を受け
ている。燃料溜まり16は、高圧配管31に接続される
高圧通路33に連通し、噴孔14に燃料を供給すれる。
【0016】ハウジング11の中間部内には、制御室1
5の油圧を増減する制御弁としての3方弁8が設けられ
ている。3方弁8は、上端部に低圧ポート81を、下端
部に高圧ポート82を有する弁室83内に、ボール状の
弁体84を配してなり、弁室83は連通路85を介して
常時制御室15と連通している。低圧ポート81は、リ
ーク配管41に接続される低圧通路43に、高圧ポート
82は高圧通路33に連通しており、弁体84のシート
位置を切り換えることによって、制御室15が低圧通路
43または高圧通路33に連通する。すなわち、弁体8
4が上方の低圧シート81aに着座して低圧ポート81
を閉鎖すると、高圧通路33から弁室83を介して流入
する高圧燃料によって制御室15の圧力が上昇し、弁体
84が下方の高圧シート82aに着座して高圧ポート8
2を閉鎖すると、制御室15から低圧通路43に燃料が
溢流して圧力が低下する。
【0017】3方弁8は、ハウジング11の上半部内に
収容されるピエゾ駆動部としてのピエゾアクチュエータ
2によって駆動される。ピエゾアクチュエータ2は、平
板状の圧電体を多数積層してなるピエゾスタック21
と、その下端面に当接してシリンダ25内を摺動するピ
エゾピストン22を備えている。ピエゾスタック21は
電荷の注入により伸長し、電荷の除去により収縮するも
ので、上端から延びるリード線26を介してECU5に
接続される。ピエゾピストン22は、下端面より突出す
るロッド23を有し、ピエゾスタック21の伸縮に伴い
ピエゾピストン22が一体に上下動すると、ロッド23
が3方弁8の弁体84を駆動する。図1(b)は、ピエ
ゾスタック21が収縮し、ピエゾピストン22とともに
弁体84が上昇して低圧ポート81を閉鎖している初期
状態を示し、制御室15の圧力とスプリング16の付勢
力でノズルニードル13が下降し、インジェクタ1は閉
弁状態にある。なお、シリンダ25の下端部内には、ロ
ッド23周りに皿ばね24が配設されてピエゾピストン
22およびピエゾスタック21を上方(収縮方向)に付
勢している。
【0018】制御部であるECU5は、図1(a)に示
すように、エンジンを制御するためのプログラムを実行
するCPUと、CPUからの指令に応じて各インジェク
タ1のピエゾアクチュエータ2や高圧ポンプ6等を駆動
するコントローラ(制御回路)を有している。CPUに
は、クランク軸回転角度、エンジン回転数、アクセル開
度、冷却水温、およびコモンレール圧力等を検出する図
略の各種センサからの信号が入力され、これらセンサか
らの信号に基づいてエンジンの運転状態を検出する。そ
して、エンジンが最適な燃焼状態となるようにコモンレ
ール3の目標圧力を算出し、この目標値と実際のコモン
レール圧力が一致するように、高圧ポンプ6に圧送指令
信号を出力して、公知のコモンレール圧力のフィードバ
ック制御を行う。
【0019】一方、ECU5は、上記検出した運転状態
に基づき、所定のタイミングでインジェクタ1を駆動し
てエンジンへの燃料噴射を制御するとともに、インジェ
クタ1の空打ち駆動によってコモンレール圧力の減圧制
御を行う。インジェクタ1を駆動するための制御ブロッ
クを図2に示す。CPUには、通常の噴射駆動時におけ
る目標の燃料噴射量と噴射時期を算出して噴射信号を出
力する噴射量・時期演算回路と、コモンレール圧力を低
下させるべき所定の減圧条件が成立しているか否かを判
定し、減圧条件が成立している時に空打ち信号を出力す
る減圧判定手段たる減圧判定回路が設けられている。減
圧判定は、例えば、急減速時であれば、目標の燃料噴射
量と実際のコモンレール圧力を基になされ、噴射量・時
期演算回路で算出された目標の燃料噴射量がゼロ以下で
あり、かつ実際のコモンレール圧力が目標とするコモン
レール圧力より高い時に、減圧条件が成立していると判
定する。
【0020】CPUから噴射信号が所定の時期に出力さ
れると、コントローラの噴射弁通電処理回路を経由して
所定のインジェクタ1が通電駆動され、エンジンの気筒
に燃料を噴射する。コントローラの電圧立ち上げ/立ち
下げ時間可変回路は、インジェクタ1のピエゾアクチュ
エータ2に充電して所定電圧にするまでの時間および所
定電圧から放電する時間を設定するもので、通常の噴射
駆動時には、ピエゾアクチュエータ2の駆動からノズル
ニードル13が開弁するに至るまでの無効噴射期間を短
くして速やかに燃料噴射がなされるように、これら立ち
上げ/立ち下げ時間はできるだけ短く設定される。噴射
弁通電処理回路は、噴射信号に従って充放電を開始する
とともに、電圧立ち上げ/立ち下げ時間可変回路で設定
した時間で充電または放電が完了するように、ピエゾア
クチュエータ2への通電を制御してインジェクタ1を噴
射駆動する。
【0021】一方、減圧判定回路から空打ち信号が出力
されると、コントローラの電圧立ち上げ/立ち下げ時間
可変回路は、ピエゾアクチュエータ2の充電電圧が所定
電圧に立ち上がるまでの時間のみ、または充電電圧の立
ち上げ時間と印加された電圧を放電する際の立ち下げ時
間の両方を、通常の噴射駆動時よりも遅くする。これに
よりピエゾアクチュエータ2の駆動からノズルニードル
13が開弁するに至るまでの無効噴射期間が通常の噴射
駆動時よりも長くなり、この無効噴射期間より短い時間
幅でインジェクタ1を通電駆動する、空打ち駆動を行う
ことが可能になる。噴射弁通電処理回路は、空打ち信号
に従って充放電を開始するとともに、設定変更された立
ち上げ/立ち下げ時間で充電または放電が完了するよう
に、ピエゾアクチュエータ2への通電を制御し、インジ
ェクタ1を空打ち駆動する。この時、電圧立ち上げ/立
ち下げ時間可変回路は、無効噴射期間を通常の噴射駆動
時よりも長くする無効噴射期間可変手段を構成し、噴射
弁通電処理回路は、延長された無効噴射期間より短い時
間幅で空打ち駆動を行ってコモンレール3の高圧燃料を
リーク流路43へ溢流させ、コモンレール圧力を低下さ
せる減圧手段を構成する。この制御の詳細は後述する。
【0022】なお、コントローラの故障検出回路は、ピ
エゾアクチュエータ2の異常を検出するためのもので、
例えば、ピエゾアクチュエータ2の充電電圧を検出し、
充電から一定時間経過してもピエゾアクチュエータ2の
印加電圧が所定電圧に到達しない時、あるいは放電から
一定時間経過しても印加電圧がゼロにならない時に、異
常信号を出力するように構成される。
【0023】図1の構成のインジェクタ1の通常の噴射
駆動時の作動を、図3(一点鎖線)を参照して説明す
る。図1(a)において、コモンレール3から高圧配管
31を介してピエゾインジェクタ1に供給される高圧燃
料は、高圧流路33を経て燃料溜まり16に流入する。
同時に、高圧流路33に連通する3方弁8の高圧ポート
82にも高圧燃料が流入する。ピエゾアクチュエータ2
に電圧が印加されていない時(例えば図3のAの時点以
前)、3方弁8の弁体84は低圧シート81aに当接し
て、高圧ポート82が開放されており(図1(b)に示
す状態)、高圧ポート82から弁室83および連通路8
5を経て制御室15に高圧燃料が流入して、制御室15
は高圧となっている。この状態では、ノズルニードル1
3に加わる開弁方向の力(燃料溜まり16の燃料圧力)
より、閉弁方向の力(制御室15の圧力とスプリング1
6の付勢力)の方が大きいため、ノズルニードル13は
リフトせず、噴孔14が閉鎖されて閉弁状態となるた
め、エンジンの気筒に燃料が噴射されることはない。
【0024】次に、ECU5からの噴射信号(例えば矩
形のパルス信号)により、ピエゾアクチュエータ2に電
圧の印加が開始されると(図3のAの時点)、ピエゾ電
圧の上昇とともにピエゾスタック21が伸長し、ピエゾ
ピストン22が下降して3方弁8の弁体84を下方に移
動させる。この際、図3に一点鎖線で示すように、ピエ
ゾ電圧が上昇するのに伴い、まず弁体84が上方の低圧
シート81aから離れて低圧ポート81を開放し、次い
で、下方の高圧シート82aに着座して高圧ポート82
を閉鎖する。そして、制御室15の高圧燃料が低圧ポー
ト81から低圧通路43へ溢流するのに伴い、制御室1
5の圧力が徐々に低下し、燃料溜まり16の開弁方向の
燃料圧力が、制御室15とスプリング16による閉弁方
向の力を上回ると、ノズルニードル13がリフトを開始
する(図3のBの時点)。すなわち、インジェクタ1は
開弁状態となり、燃料溜まり16と噴孔14が連通して
エンジンの気筒に燃料が噴射される。
【0025】その後、ECU5によりピエゾアクチュエ
ータ2に印加されていた電圧を放出すると(図3のDの
時点)、ピエゾスタック21が収縮し、ピエゾピストン
22および3方弁8の弁体84が上昇する。そして、弁
体84が下方の高圧シート82aから離れて高圧ポート
81を開放し、次いで、上方の低圧シート81aに着座
して低圧ポート81を閉鎖することにより、制御室15
に再び高圧燃料が流入し、圧力が徐々に上昇する。そし
て、制御室15とスプリング16による閉弁方向の力
が、燃料溜まり16の開弁方向の燃料圧力を上回ると、
ノズルニードル13が下降を開始し、噴孔14が閉鎖さ
れてインジェクタ1は閉弁状態に戻る。
【0026】このように、上記構成のインジェクタ1
は、電圧の印加を開始してから実際にノズルニードル3
7がリフトを開始するまでに、所定の無効噴射期間
(t)を要する。従って、無効噴射期間(t)より短い
時間幅で弁体84を駆動する、空打ち駆動を行えば、コ
モンレール3からの高圧燃料を制御室15を経て溢流さ
せることによって、燃料を噴射させずにコモンレール3
圧力を減圧することが可能である。ただし、ピエゾ駆動
式のインジェクタ1は応答性が良いために、図3に一点
鎖線で示した通常の噴射駆動制御条件では、従来の電磁
駆動式のインジェクタに比べて無効噴射期間(t)が短
く、この無効噴射期間(t)の範囲内で、弁体84を二
位置往復駆動させ、空打ち駆動を行うことは難しい。
【0027】そこで、本発明では、ECU5によるピエ
ゾアクチュエータ2への通電を制御することにより、通
常の噴射駆動時と空打ち駆動時とでインジェクタ1の噴
射特性を変更し、空打ち駆動時の無効噴射期間(tk
が、通常の噴射駆動時の無効噴射期間(tf )よりも長
くなるようにする。具体的には、上記したECU5の電
圧立ち上げ/立ち下げ時間可変回路と噴射弁通電処理回
路を用いて、ピエゾアクチュエータ2に充電する際の電
圧の立ち上がり速度と放電する際の電圧の立ち下がり速
度を調整することによって、無効噴射期間(t)を調整
することが可能である。以下、これについて詳述する。
【0028】図3に実線で示すように、空打ち信号のパ
ルス幅が、噴射駆動時のパルス幅と同じである時、ピエ
ゾアクチュエータ2に充電する際の電圧の立ち上がり速
度が遅くなるように、電圧立ち上げ時間を長くすると、
ピエゾスタック21の伸長速度、すなわち、ピエゾピス
トン22の下降速度が遅くなるために、3方弁8の弁体
84が上方の低圧シート81aから離れるタイミングが
遅くなる。このため、制御室15の圧力が低下し始める
タイミングが遅くなり(図3のCの時点)、さらに圧力
降下も緩やかになる。従って、弁体84が下方の高圧シ
ート82aに着座するのと、放電開始(図3のDの時
点)がほとんど同時期となり、弁体84が再び上昇して
高圧ポート82から高圧燃料が流入するために、制御室
15の圧力が、ノズルニードル13がリフトを開始する
圧力(噴射開始圧)P0 を下回ることがなく、燃料噴射
はなされない。その間、高圧ポート82から低圧ポート
81へ燃料が溢流するために、コモンレール3圧力は低
下する。
【0029】このように、空打ち信号のパルス幅が噴射
駆動時のパルス幅と同程度に長くても、所定電圧に立ち
上がるまでの時間(充電時間)を長くすることで、実際
に弁体84が開弁している時間(低圧ポート82aを開
放している時間)Tk が、噴射駆動時の弁体84の開弁
時間Tf よりも短くなり空打ち駆動が可能になる。この
インジェクタ1を駆動する噴射パルス幅と噴射量の関係
を図4に例示する。本実施の形態の構成のインジェクタ
1において、通常の噴射駆動を行った場合には、図中
のように噴射が開始される噴射パルス幅(=無効噴射期
間(tf )が約100μmであるのに対し、上記図3で
説明したように充電時間を長くした場合には、図中の
通り無効噴射期間(tk1)は約330μmとなり、図中
の従来のソレノイド駆動式インジェクタ1の無効噴射
期間(t)である約400μmに近づく。従って、この
無効噴射期間(tk1)の範囲内で、3方弁8の弁体84
を2位置往復駆動すれば、燃料を噴射させずにコモンレ
ール3圧力を減圧する空打ち駆動が可能である。
【0030】なお、充電時の電圧の立ち上がり速度とと
もに、放電時の電圧の立ち下がり速度を遅くしてもよ
く、この場合も、無効噴射期間(tk2)を長くすること
ができる。ただし、この場合には、放電開始(図3のD
の時点)からのピエゾ電圧の立ち下がり速度が遅くな
り、電圧立ち下げ時間が長くなるために、弁体84が高
圧ポート82を離れて低圧ポート81を閉鎖するまでに
時間を要する。その間、制御室15の圧力が低下し上昇
に転じるのが遅れるため、図中のように充電時間と放
電時間の両方を遅くした時の無効噴射期間(tk2)は、
図中の充電時間のみを長くした場合よりは短くなる
(約220μm)。
【0031】次に、本発明を4気筒エンジンに適用した
場合のインジェクタ制御の一例を、図5のタイミングチ
ャートを用いて説明する。図6は、インジェクタ1を駆
動するための回路構成を示す図で、スイッチングには、
充放電時に段階的にスイッチングして充放電を行う複数
スイッチング方式が用いられる。INJ1〜INJ4は
各気筒に設けた4つのインジェクタ1(#1〜#4)が
内蔵するピエゾアクチュエータ2を表し、対応する気筒
制御スイッチング素子T111〜T114と切り離し制
御スイッチング素子T112、T132を選択すること
で、所定のINJ1〜INJ4に充放電する(ここで
は、#1のインジェクタ1に対応するINJ1を駆動さ
せる場合を例にとって説明する)。コイルL151・ス
イッチング素子T151・ダイオードD151は、電圧
昇圧回路(DC−DC)を構成しており、バッテリの電
圧を所定の電圧に昇圧させる。C151は、電圧昇圧回
路によって高電圧に変換されたエネルギーを蓄えるコン
デンサ、T152は充電用スイッチング素子、T153
は放電用スイッチング素子、L152は充放電コイル、
R111、R112は充電電流検出用の検出抵抗であ
る。
【0032】図5において、まず、通常の噴射駆動時
に、CPUの噴射量・時期演算回路の演算結果に基づき
噴射信号が所定の時期に出力されると、コントローラの
噴射弁通電処理回路は、#1のインジェクタ1に対応す
る気筒制御スイッチング素子T111と切り離し制御ス
イッチング素子T112をオンする。コンデンサC15
1には、L151・T151・D151にて構成される
電圧昇圧回路(DC−DC)にてピエゾアクチュエータ
2へ充電すべき十分なエネルギーが充電されている。さ
らに、CPUからコントローラを経由して充電用スイッ
チング素子T152を駆動するゲート信号が出力される
と、この信号に従い充電用スイッチング素子T152が
オンし、INJ1への充電が開始される。
【0033】この時、コンデンサC151から充電電流
I11(例えば10A)が、充電用スイッチング素子T
152−充放電コイルL152−切り離し制御スイッチ
ング素子T112−COMA−INJ1−#1−気筒制
御スイッチング素子T111−検出抵抗R111−GN
Dの経路にて流れ、INJ1のピエゾ電圧が上昇する。
この動作を繰り返し行えば、目標の所定電圧(例えば1
50V)までピエゾ電圧を充電できる。本実施例では、
I11−I12−I13−I14というように4回のパ
ルスにて充電がなされ、電圧立ち上げ/立ち下げ時間可
変回路により予め設定された充電時間T1で、インジェ
クタ1を開駆動させるのに必要な上記所定電圧に到達す
るように制御駆動している。
【0034】次に、噴射信号が立ち下がると放電制御に
入る。放電時は、充電とは逆に、充電用スイッチング素
子T152をオフさせ、放電用スイッチング素子T15
3を駆動するゲート信号を出力する。これにより、GN
D−検出抵抗R111−気筒制御スイッチング素子T1
11−#1−INJ1−COMA−切り離し制御スイッ
チング素子T112−充放電コイルL152−放電用ス
イッチング素子T153の経路にて放電電流I21が流
れ、INJ1に充電されていたエネルギーが放電されて
ピエゾ電圧が所定電圧減少する。この動作を繰り返すこ
とで、ピエゾ電圧を0Vまで放電する。本実施例では、
I21−I22−I23−I24というように4回のパ
ルスにて放電がなされ、電圧立ち上げ/立ち下げ時間可
変回路により予め設定された放電時間T2で、インジェ
クタ1を閉駆動させるのに必要な電圧まで制御駆動して
いる。
【0035】一方、ECU5の減圧判定手段により減圧
判定がなされ、空打ち信号が出力されると、空打ち駆動
制御が実行される。この空打ち駆動時においても、上記
噴射駆動時と同じ駆動シークエンスにてインジェクタ1
の駆動を実行することができる。ただし、電圧立ち上げ
/立ち下げ時間可変回路により、充電時間T1’を噴射
制御時より長くし、無効噴射時間を長くして、それより
短い時間幅でインジェクタ1を空打ち駆動させる。具体
的には、噴射弁通電処理回路による一回のピエゾ充電電
流I31を噴射駆動時の充電電流I11の約半分(例え
ば5A)に設定し、充電回数をI31〜I38の8回の
パルスとする。一回の充電電流が半分であるから、充電
時間T1’は噴射制御時の充電時間T1の2倍となり、
充電立ち上げ速度を遅くすることが可能である。噴射時
の充電時間T1に対して空打ち時の充電時間T1’はシ
ステムの要求値によって決定される。
【0036】充電時と同様に、放電時も一回のピエゾ放
電電流I41を噴射駆動時I21の約半分(例えば5
A)に設定し、放電回数をI41からI48の8回のパ
ルスとして放電時間T2’にて制御駆動する。一回の放
電電流が半分であるから、結果、放電時間T2’は噴射
制御時の放電時間T2の2倍となり、放電立ち下げ速度
を遅くすることが可能である。噴射時の放電時間T2に
対して空打ち時の放電時間21’はシステムの要求値に
よって決定される。
【0037】以上のようにして、充電時間T1、T1’
および放電時間T2、T2’を調整することにより、無
効噴射期間(t)を調整することが可能である。よっ
て、通常の噴射駆動時には、無効噴射期間(t)を短く
して高応答性を確保し、空打ち駆動時には、無効噴射期
間(t)を長くして、この無効噴射期間(t)の範囲内
で空打ち駆動を行い、コモンレール3を減圧制御するこ
とが可能である。
【0038】図7は、インジェクタ制御の他の例を示す
タイミングチャートである。上記図5の実施例では、一
回当たりの充電電流値、放電電流値を調整し、通電回数
を増すことにより充電時間、放電時間を調整したが、図
7の例では、通電回数、電流値は通常の噴射駆動時と同
じで、充電(I31〜I34)、放電(I41〜I4
4)のインターバルを長くしている。電流値の調整の代
わりに、このようにしても、充電時間T1’、放電時間
T2’を調整することができ、同様の効果が得られる。
【0039】なお、上記図5、図7のタイミングチャー
トに示した例では充電、放電時ともに時間調整を実施し
ているが、上記図3で示したように充電時のみ時間調整
を実施してももちろんよい。また、これらの例では、空
打ち駆動を多気筒のうちの1つの気筒を用いて行う場合
を示したが、多気筒のうちの半数の気筒、あるいは全気
筒均等に空打ちすることもできる。このようにすれば、
より適切な減圧制御を行って、最適なコモンレール圧に
制御することができる。
【0040】また、空打ち駆動のタイミングは、1気筒
当たりの多段噴射のうち、各噴射前毎に行っても、ある
いはメイン噴射の前のみ、さらにメイン噴射の前後のみ
に行ってもよい。このように空打ちを行う気筒数やタイ
ミング等を最適に設定することにより、コモンレール圧
の制御性をより向上させることができる。
【0041】上記実施の形態では、減圧判定条件を、例
えば急減速により、燃料噴射量<0でかつ実際のコモン
レール圧力>目標コモンレール圧力となった場合とした
が、高負荷運転後にエンジンを再始動させたり、スター
タスイッチのオン・オフを繰り返すことにより、コモン
レール3内の圧力が必要以上に高くなった場合に、本発
明を適用してももちろんよい。この場合には、コモンレ
ール3内の燃料圧力を低下させるべき減圧条件として、
例えば、イグニッションスイッチやスタータスイッチが
オン状態からオフ状態となったことを確認すればよく、
同様にして空打ち駆動を行うことでコモンレール3内の
圧力を効率よく低減することができる。
【0042】また、上記実施の形態では、制御弁として
3方弁を用いたが、2方弁としてももちろんよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は第1の実施の形態の燃料噴射装置の全
体構成図、(b)はインジェクタの概略構成を示す断面
図である。
【図2】ECUによる制御のブロック図である。
【図3】噴射駆動時と空打ち駆動時とインジェクタの作
動を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】噴射パルス幅と噴射量の関係を示す図である。
【図5】ECUによる制御の一例を示すタイミングチャ
ートである。
【図6】インジェクタを駆動するための回路構成図であ
る。
【図7】ECUによる制御の他の一例を示すタイミング
チャートである。
【符号の説明】
1 インジェクタ 13 ノズルニードル 14 噴孔 15 制御室 2 ピエゾアクチュエータ(ピエゾ駆動部) 3 コモンレール(蓄圧室) 33 高圧流路 43 リーク流路 5 ECU(制御部) 6 高圧ポンプ 7 燃料タンク 8 3方弁(制御弁)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 47/02 F02M 47/02 51/00 51/00 E F (72)発明者 成瀬 英生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G066 AA07 AC09 AD07 BA19 CB12 CC01 CC05U CE27 DB17 DC04 DC05 DC09 DC14 DC18 3G301 HA02 JA03 KA16 LB11 LC05 MA11 NE03 NE08 PB03Z PB08Z PE01Z PE03Z PE08Z PF03Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧ポンプから圧送される高圧燃料を蓄
    える蓄圧室と、該蓄圧室内の高圧燃料を内燃機関の気筒
    に噴射するピエゾ駆動式のインジェクタと、機関の運転
    状態に応じて上記高圧ポンプと上記インジェクタの駆動
    を制御する制御部を備え、 上記インジェクタが、噴孔を開放するノズルニードル
    と、上記蓄圧室から供給される燃料の圧力を上記ノズル
    ニードルに作用させる制御室と、上記制御室とリーク流
    路の間を開閉することにより上記制御室の圧力を増減す
    る制御弁と、所定電圧を印加することにより伸長して上
    記制御弁を開弁駆動し、充電された電圧を放電すること
    により収縮して上記制御弁を閉弁駆動するピエゾ駆動部
    とを有して、上記制御弁の駆動に伴い上記ノズルニード
    ルが開弁して上記蓄圧室から供給される燃料を噴射する
    構成であり、 上記制御部が、内燃機関の運転状態に基づき、上記蓄圧
    室内の燃料圧力を低下させるべき減圧条件が成立してい
    るか否かを判定する減圧判定手段と、 上記減圧判定手段により減圧条件が成立していると判定
    された時に、通常の噴射駆動時よりも上記ピエゾ駆動部
    に印加される電圧の立ち上がり速度を遅くするか、また
    は上記印加される電圧の立ち上がり速度および充電され
    た電圧を放電する際の立ち下がり速度を遅くして、上記
    制御弁の駆動から上記ノズルニードルが開弁するに至る
    までの無効噴射期間を、通常の噴射駆動時よりも長くす
    る無効噴射期間可変手段と、 上記無効噴射期間可変手段の作動時に、上記制御弁を、
    延長された上記無効噴射期間よりも短い時間幅で開弁駆
    動する、空打ち駆動を行って上記蓄圧室の高圧燃料を上
    記リーク流路へ溢流させ、上記蓄圧室内の燃料圧力を低
    下させる減圧手段を備えていることを特徴とする内燃機
    関の燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 上記無効噴射期間可変手段が、上記ピエ
    ゾ駆動部への通電電流の大きさを通常の噴射駆動時より
    も小さくし、または通電間隔を通常の噴射駆動時よりも
    大きく変更することにより、上記ピエゾ駆動部の印加電
    圧の立ち上がり速度または立ち下がり速度を遅くする請
    求項1記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 上記インジェクタにおいて、上記ノズル
    ニードルは、上記蓄圧室から供給される燃料により開弁
    方向の圧力を受けるとともに、上記制御室内の燃料によ
    り閉弁方向の圧力を受けており、上記制御弁を開弁駆動
    して上記制御室とリーク流路の間を連通させると、上記
    制御室の圧力が低下するのに伴い上記ノズルニードルが
    開弁する構成である請求項1または2記載の内燃機関の
    燃料噴射装置。
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