JPH10169245A - 制振ダンパー - Google Patents
制振ダンパーInfo
- Publication number
- JPH10169245A JPH10169245A JP8342350A JP34235096A JPH10169245A JP H10169245 A JPH10169245 A JP H10169245A JP 8342350 A JP8342350 A JP 8342350A JP 34235096 A JP34235096 A JP 34235096A JP H10169245 A JPH10169245 A JP H10169245A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vibration
- hole
- external force
- absorbing rubber
- damper
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- E—FIXED CONSTRUCTIONS
- E04—BUILDING
- E04H—BUILDINGS OR LIKE STRUCTURES FOR PARTICULAR PURPOSES; SWIMMING OR SPLASH BATHS OR POOLS; MASTS; FENCING; TENTS OR CANOPIES, IN GENERAL
- E04H9/00—Buildings, groups of buildings or shelters adapted to withstand or provide protection against abnormal external influences, e.g. war-like action, earthquake or extreme climate
- E04H9/02—Buildings, groups of buildings or shelters adapted to withstand or provide protection against abnormal external influences, e.g. war-like action, earthquake or extreme climate withstanding earthquake or sinking of ground
- E04H9/021—Bearing, supporting or connecting constructions specially adapted for such buildings
- E04H9/0237—Structural braces with damping devices
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Architecture (AREA)
- Business, Economics & Management (AREA)
- Emergency Management (AREA)
- Environmental & Geological Engineering (AREA)
- Civil Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】風や地震などによる小振動から大振動まで、広
範囲にわたる建築構造物の振動を制振する、簡単な構造
で安価な制振ダンパーを提供する。 【解決手段】内側プレート11aと外側プレート11b
に、高減衰ゴムで形成する吸振ゴム11cをサンドイッ
チ状に挟んで重ねた吸振ゴム部材11と、柱2、梁3、
ブレース5などの建築構造用鋼材より降伏点の低い極軟
鋼で形成する低降伏耐力部材12で構成し、吸振ゴム部
材11と低降伏耐力部材12の接続面には、それぞれ同
径の通孔aを穿設する。垂下柱4下端部の取付部には、
通孔aより小径の通孔a′を穿設し、各通孔aと通孔
a′を同軸上に並べ、これに通孔a′と同径のピンbを
抜止めcを設けて挿通する。
範囲にわたる建築構造物の振動を制振する、簡単な構造
で安価な制振ダンパーを提供する。 【解決手段】内側プレート11aと外側プレート11b
に、高減衰ゴムで形成する吸振ゴム11cをサンドイッ
チ状に挟んで重ねた吸振ゴム部材11と、柱2、梁3、
ブレース5などの建築構造用鋼材より降伏点の低い極軟
鋼で形成する低降伏耐力部材12で構成し、吸振ゴム部
材11と低降伏耐力部材12の接続面には、それぞれ同
径の通孔aを穿設する。垂下柱4下端部の取付部には、
通孔aより小径の通孔a′を穿設し、各通孔aと通孔
a′を同軸上に並べ、これに通孔a′と同径のピンbを
抜止めcを設けて挿通する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築構造物の壁と
梁などの間に組み込んで、振動エネルギーを吸収して制
振効果を発揮する弾塑性履歴型の制振ダンパーに関す
る。
梁などの間に組み込んで、振動エネルギーを吸収して制
振効果を発揮する弾塑性履歴型の制振ダンパーに関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】今日、一般的に用いる
地震や強風時の振動エネルギーを吸収する制振ダンパー
には、鋼材ダンパー、鉛材ダンパー、粘性ダンパーなど
があるが、それぞれに長所、短所がある。
地震や強風時の振動エネルギーを吸収する制振ダンパー
には、鋼材ダンパー、鉛材ダンパー、粘性ダンパーなど
があるが、それぞれに長所、短所がある。
【0003】鋼材ダンパーは、弾性域においては力に比
例した変形を生じ、降伏点を越えて塑性域に入ると、力
の増加に対する変形の度合が急激に大きくなり、鋼材が
破断に至るまでには、降伏点の数倍を超える変形に達す
る。このため、大きな減衰性能を持ち、比較的安価であ
るが、降伏変形以前では減衰力を持たず、風や中小地震
に対しては制振効果が少ない。また、大地震後に残留変
形が残り、取り替えが必要になることがある。
例した変形を生じ、降伏点を越えて塑性域に入ると、力
の増加に対する変形の度合が急激に大きくなり、鋼材が
破断に至るまでには、降伏点の数倍を超える変形に達す
る。このため、大きな減衰性能を持ち、比較的安価であ
るが、降伏変形以前では減衰力を持たず、風や中小地震
に対しては制振効果が少ない。また、大地震後に残留変
形が残り、取り替えが必要になることがある。
【0004】鉛材ダンパーは、鋼材ダンパーに近い復元
力特性を示し、鉛は塑性化後も常温において粒子結合が
回復する性質があるので、大地震後もよほどの損傷を受
けないかぎり、取り替える必要がないといわれている
が、非常に高価である。
力特性を示し、鉛は塑性化後も常温において粒子結合が
回復する性質があるので、大地震後もよほどの損傷を受
けないかぎり、取り替える必要がないといわれている
が、非常に高価である。
【0005】粘性ダンパーは、オイルなどの流体の摩擦
に伴う抵抗力を利用して減衰力を得るもので、剛性を持
たないため、微小振動に対しても減衰力が作用し、風や
中小地震に対しても制振効果が得られるが、流体のメン
テナンスが必要で、比較的高価である。
に伴う抵抗力を利用して減衰力を得るもので、剛性を持
たないため、微小振動に対しても減衰力が作用し、風や
中小地震に対しても制振効果が得られるが、流体のメン
テナンスが必要で、比較的高価である。
【0006】そこで本発明は、風や地震などによる小振
動から大振動まで、広範囲にわたる建築構造物の振動を
制振する、簡単な構造で安価な制振ダンパーを提供する
ことを目的になされたものである。
動から大振動まで、広範囲にわたる建築構造物の振動を
制振する、簡単な構造で安価な制振ダンパーを提供する
ことを目的になされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は以下のように構成した。
めに、本発明は以下のように構成した。
【0008】すなわち、柱、梁、ブレースなどの建築構
造用鋼材より降伏点の低い低降伏耐力部材であって、上
下階の梁を接続するブレースなど接続部材の間隙に跨設
し、この接続部材に振動エネルギーを吸収する吸振ゴム
を介して取付け、この取付箇所に加わる外力が一定の大
きさを超えると前記低降伏耐力部材に外力を伝える外力
伝達手段と、前記低降伏耐力部材に加わる外力を梁と平
行な方向へ導く外力案内手段とを備えることを特徴とす
る制振ダンパーである。
造用鋼材より降伏点の低い低降伏耐力部材であって、上
下階の梁を接続するブレースなど接続部材の間隙に跨設
し、この接続部材に振動エネルギーを吸収する吸振ゴム
を介して取付け、この取付箇所に加わる外力が一定の大
きさを超えると前記低降伏耐力部材に外力を伝える外力
伝達手段と、前記低降伏耐力部材に加わる外力を梁と平
行な方向へ導く外力案内手段とを備えることを特徴とす
る制振ダンパーである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態について説明する。
実施の形態について説明する。
【0010】図1に、本発明の制振ダンパーを取付けた
建築構造物の全体図を示す。制振ダンパー1は、柱2と
梁3で囲む面内に、垂下柱4とブレース5とベースプレ
ート6を接続して取付ける。
建築構造物の全体図を示す。制振ダンパー1は、柱2と
梁3で囲む面内に、垂下柱4とブレース5とベースプレ
ート6を接続して取付ける。
【0011】建築構造物は、所定の間隔で柱2を鉛直に
立設し、これらの柱2を連結する梁3を水平に架設す
る。柱2、梁3、垂下柱4、および、ブレース5は、例
えばH形鋼などの建築構造用鋼材で形成し、互に溶接あ
るいはボルトなどで結合する。
立設し、これらの柱2を連結する梁3を水平に架設す
る。柱2、梁3、垂下柱4、および、ブレース5は、例
えばH形鋼などの建築構造用鋼材で形成し、互に溶接あ
るいはボルトなどで結合する。
【0012】垂下柱4の上端部Aは、上階の梁3に接続
し、下端部Bはブレース5の一端に接続する。ブレース
5の他端Cは、上階の梁3に接続する。ベースプレート
6は、垂下柱4の延長線と下階の梁3との交点Dの近傍
に立設する。
し、下端部Bはブレース5の一端に接続する。ブレース
5の他端Cは、上階の梁3に接続する。ベースプレート
6は、垂下柱4の延長線と下階の梁3との交点Dの近傍
に立設する。
【0013】以上のように垂下柱4、ブレース5、およ
び、ベースプレート6を組み立て、制振ダンパー1をこ
れらの間隙に跨設する。
び、ベースプレート6を組み立て、制振ダンパー1をこ
れらの間隙に跨設する。
【0014】図2に、本発明の制振ダンパー1の分解斜
視図を示す。制振ダンパー1は、垂下柱4とベースプレ
ート6の両面を、対称な鋼板部材で挟持する形なので、
片面についてのみ説明する。制振ダンパー1は、内側プ
レート11aと外側プレート11bに、高減衰ゴムで形
成する吸振ゴム11cをサンドイッチ状に挟んで重ねた
吸振ゴム部材11と、柱2、梁3、ブレース5などの建
築構造用鋼材より降伏点の低い極軟鋼で形成する低降伏
耐力部材12で構成する。内側プレート11aおよび外
側プレート11bと吸振ゴム11cは、ゴム特有の接着
方法(加硫接着等)を用いて相互に1枚ずつ接着し、全
体として一体の吸振ゴム部材11を形成する。吸振ゴム
11cは、内側プレート11aと外側プレート11bの
間に流し込んで全体として一体の吸振ゴム部材11を形
成してもよい。また、外側プレート11bを省略して、
吸振ゴム11cを内側プレート11aと低降伏耐力部材
12の上部プレート12aの間に直接着設してもよい。
あるいは、内側プレート11aと外側プレート11bの
両方を省略して、吸振ゴム11cを低降伏耐力部材12
と垂下柱4あるいはベースプレート6の間に直接着設し
てもよい。
視図を示す。制振ダンパー1は、垂下柱4とベースプレ
ート6の両面を、対称な鋼板部材で挟持する形なので、
片面についてのみ説明する。制振ダンパー1は、内側プ
レート11aと外側プレート11bに、高減衰ゴムで形
成する吸振ゴム11cをサンドイッチ状に挟んで重ねた
吸振ゴム部材11と、柱2、梁3、ブレース5などの建
築構造用鋼材より降伏点の低い極軟鋼で形成する低降伏
耐力部材12で構成する。内側プレート11aおよび外
側プレート11bと吸振ゴム11cは、ゴム特有の接着
方法(加硫接着等)を用いて相互に1枚ずつ接着し、全
体として一体の吸振ゴム部材11を形成する。吸振ゴム
11cは、内側プレート11aと外側プレート11bの
間に流し込んで全体として一体の吸振ゴム部材11を形
成してもよい。また、外側プレート11bを省略して、
吸振ゴム11cを内側プレート11aと低降伏耐力部材
12の上部プレート12aの間に直接着設してもよい。
あるいは、内側プレート11aと外側プレート11bの
両方を省略して、吸振ゴム11cを低降伏耐力部材12
と垂下柱4あるいはベースプレート6の間に直接着設し
てもよい。
【0015】吸振ゴム部材11と低降伏耐力部材12の
接続面には、それぞれ同径の通孔aを穿設する。また、
垂下柱4下端部の取付部には、通孔aより小径の通孔
a′を穿設する。そして、各通孔aと通孔a′を同軸上
に並べ、通孔a′と同径のピンbを抜止めcを設けて挿
通する。これにより、ピンbは垂下柱4下端部の取付部
とは緊く、吸振ゴム部材11と低降伏耐力部材12とは
緩く係合して、外力が一定の大きさを超えると低降伏耐
力部材12に外力を伝える外力伝達手段としての役割を
果す。
接続面には、それぞれ同径の通孔aを穿設する。また、
垂下柱4下端部の取付部には、通孔aより小径の通孔
a′を穿設する。そして、各通孔aと通孔a′を同軸上
に並べ、通孔a′と同径のピンbを抜止めcを設けて挿
通する。これにより、ピンbは垂下柱4下端部の取付部
とは緊く、吸振ゴム部材11と低降伏耐力部材12とは
緩く係合して、外力が一定の大きさを超えると低降伏耐
力部材12に外力を伝える外力伝達手段としての役割を
果す。
【0016】図3と図4に、垂下柱4とベースプレート
6の間隙に取付けた制振ダンパー1の正面図と側面図を
示す。制振ダンパー1は、まず、吸振ゴム部材11の外
側プレート11bと、低降伏耐力部材12の上部プレー
ト12aを一体にボルト結合し、垂下柱4下端部の取付
部に吸振ゴム部材11の内側プレート11aを、ベース
プレート6に低降伏耐力部材12の下部プレート12b
を、それぞれ高力ボルト結合する。そして、垂下柱4下
端部の取付部の通孔a′と、吸振ゴム部材11、およ
び、低降伏耐力部材12の接続面を貫通する通孔aにピ
ンbを挿通して抜止めcを設ける。なお、低降伏耐力部
材12とベースプレート6の接合部には位置合せのスペ
ーサ13を挿入して高力ボルト結合する。
6の間隙に取付けた制振ダンパー1の正面図と側面図を
示す。制振ダンパー1は、まず、吸振ゴム部材11の外
側プレート11bと、低降伏耐力部材12の上部プレー
ト12aを一体にボルト結合し、垂下柱4下端部の取付
部に吸振ゴム部材11の内側プレート11aを、ベース
プレート6に低降伏耐力部材12の下部プレート12b
を、それぞれ高力ボルト結合する。そして、垂下柱4下
端部の取付部の通孔a′と、吸振ゴム部材11、およ
び、低降伏耐力部材12の接続面を貫通する通孔aにピ
ンbを挿通して抜止めcを設ける。なお、低降伏耐力部
材12とベースプレート6の接合部には位置合せのスペ
ーサ13を挿入して高力ボルト結合する。
【0017】垂下柱4とブレース5の交点が面外に変形
したりすると制振ダンパー1にねじれが生じ、その機能
を充分に発揮できない。このため、垂下柱4下端部のフ
ランジ部に、図5の分解斜視図に示すような、外力案内
手段としての案内部材14を取付け、案内部材14の溝
14aをベースプレート6に嵌合する。この案内部材1
4により、建築構造物に加わる外力を梁3と平行な方向
へ導く。外力案内手段としては、図6の平面図と図7の
側面図に示すように、垂下柱4とブレース5を面の外側
と内側から挟持して建築構造物に加わる外力を梁3と平
行な方向へ導く案内部材14を設けてもよい。
したりすると制振ダンパー1にねじれが生じ、その機能
を充分に発揮できない。このため、垂下柱4下端部のフ
ランジ部に、図5の分解斜視図に示すような、外力案内
手段としての案内部材14を取付け、案内部材14の溝
14aをベースプレート6に嵌合する。この案内部材1
4により、建築構造物に加わる外力を梁3と平行な方向
へ導く。外力案内手段としては、図6の平面図と図7の
側面図に示すように、垂下柱4とブレース5を面の外側
と内側から挟持して建築構造物に加わる外力を梁3と平
行な方向へ導く案内部材14を設けてもよい。
【0018】本発明の制振ダンパー1は以上のような構
成で、風や小地震などの外力によって発生する小振動に
対しては、柱2や梁3は弾性域内で変形して振動エネル
ギーを消費しないが、制振ダンパー1の吸振ゴム11c
が変形するので、建築構造物に入り込んだ振動を吸収し
て揺れを抑えることができる。
成で、風や小地震などの外力によって発生する小振動に
対しては、柱2や梁3は弾性域内で変形して振動エネル
ギーを消費しないが、制振ダンパー1の吸振ゴム11c
が変形するので、建築構造物に入り込んだ振動を吸収し
て揺れを抑えることができる。
【0019】外力が大きくなると、吸振ゴム11cの変
形も大きくなり、ピンbが低降伏耐力部材12に当接し
て直接外力を伝えるようになる。これにより、低降伏耐
力部材12は塑性変形を起し、ヒステリシスにより振動
エネルギーを吸収するので、地震による振動を早めに抑
えることができる。
形も大きくなり、ピンbが低降伏耐力部材12に当接し
て直接外力を伝えるようになる。これにより、低降伏耐
力部材12は塑性変形を起し、ヒステリシスにより振動
エネルギーを吸収するので、地震による振動を早めに抑
えることができる。
【0020】さらに、柱2や梁3が塑性変形する程度の
大きさの地震に対しては、先に制振ダンパー1の低降伏
耐力部材12が十分に塑性変形を起して振動エネルギー
を吸収するので、柱2や梁3の著しい塑性化を防ぐこと
ができる。また、制振ダンパー1は、残留変形が残った
り、亀裂が生じても、垂下柱4とベースプレート6にボ
ルト結合しているので、交換が可能であり、容易に修復
することができる。
大きさの地震に対しては、先に制振ダンパー1の低降伏
耐力部材12が十分に塑性変形を起して振動エネルギー
を吸収するので、柱2や梁3の著しい塑性化を防ぐこと
ができる。また、制振ダンパー1は、残留変形が残った
り、亀裂が生じても、垂下柱4とベースプレート6にボ
ルト結合しているので、交換が可能であり、容易に修復
することができる。
【0021】図8〜図12に、さまざまな制振ダンパー
1の取付け位置の例を示す。図8は、梁3と垂下柱4と
ブレース5の交点に、図9は、梁3とブレース5の交点
に、図10は、ブレース5とブレース5の交点に、図1
1は、ブレース5と板壁7の交点に、図12は、梁3と
板壁7の間に、それぞれ取付けた例である。なお、図に
示す制振ダンパー1は、それぞれ上下の位置を逆にして
取付けてもよい。
1の取付け位置の例を示す。図8は、梁3と垂下柱4と
ブレース5の交点に、図9は、梁3とブレース5の交点
に、図10は、ブレース5とブレース5の交点に、図1
1は、ブレース5と板壁7の交点に、図12は、梁3と
板壁7の間に、それぞれ取付けた例である。なお、図に
示す制振ダンパー1は、それぞれ上下の位置を逆にして
取付けてもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明の制振ダンパーは以上のような構
成で、吸振ゴム部材と低降伏耐力部材を接続し、これら
の接続面に穿設した通孔に緩くピンを挿通すると共に、
接続面の両側には外力を梁と平行な方向へ導く案内部材
を取付ける。従って、本発明によれば、風や小地震など
の外力によって発生する小振動に対しては吸振ゴムが変
形して振動を吸収する。そして、吸振ゴムの変形が大き
くなると、ピンと案内部材の働きにより、梁に沿って大
きな外力が加わり低降伏耐力部材が塑性変形を起し、ヒ
ステリシスにより振動エネルギーを吸収する。このた
め、小振動から大振動までの広範囲にわたる建築構造物
の振動を制振することができる。また、この制振ダンパ
ーは、吸振ゴムと低降伏耐力鋼材を組み合わせた比較的
簡単な構造なので、低コストであると共に、施工が簡単
で、交換も容易にでき、部材を小形化することで占有空
間を縮小できる。さらに、吸振ゴムはゴム質、ゴム厚、
ゴム面積を変えることによってヒステリシスループを調
整する。低降伏耐力鋼材は形状、材厚、重ねる枚数によ
ってヒステリシスループを調整する。このため、簡単に
剛性を調整できるので、同一の部材をさなざまな建物や
異なる階に適用することができる。
成で、吸振ゴム部材と低降伏耐力部材を接続し、これら
の接続面に穿設した通孔に緩くピンを挿通すると共に、
接続面の両側には外力を梁と平行な方向へ導く案内部材
を取付ける。従って、本発明によれば、風や小地震など
の外力によって発生する小振動に対しては吸振ゴムが変
形して振動を吸収する。そして、吸振ゴムの変形が大き
くなると、ピンと案内部材の働きにより、梁に沿って大
きな外力が加わり低降伏耐力部材が塑性変形を起し、ヒ
ステリシスにより振動エネルギーを吸収する。このた
め、小振動から大振動までの広範囲にわたる建築構造物
の振動を制振することができる。また、この制振ダンパ
ーは、吸振ゴムと低降伏耐力鋼材を組み合わせた比較的
簡単な構造なので、低コストであると共に、施工が簡単
で、交換も容易にでき、部材を小形化することで占有空
間を縮小できる。さらに、吸振ゴムはゴム質、ゴム厚、
ゴム面積を変えることによってヒステリシスループを調
整する。低降伏耐力鋼材は形状、材厚、重ねる枚数によ
ってヒステリシスループを調整する。このため、簡単に
剛性を調整できるので、同一の部材をさなざまな建物や
異なる階に適用することができる。
【図1】本発明の制振ダンパーを取付けた建築構造物の
全体図である。
全体図である。
【図2】本発明の制振ダンパーの分解斜視図である。
【図3】本発明の制振ダンパーの正面図である。
【図4】本発明の制振ダンパーの側面図である。
【図5】本発明の制振ダンパーの案内部材の分解斜視図
である。
である。
【図6】本発明の制振ダンパーの案内部材の平面図であ
る。
る。
【図7】本発明の制振ダンパーの案内部材の側面図であ
る。
る。
【図8】〜
【図12】本発明の制振ダンパーの取付け位置を示す図
である。
である。
1 制振ダンパー 2 柱 3 梁 4 垂下柱 5 ブレース 6 ベースプレート 7 板壁 11 吸振ゴム部材 12 低降伏耐力部材 13 スペーサ 14 案内部材
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/56 643 E04B 2/56 643A 643B 651 651D 651L 651S 651W 652 652T 652H F16F 7/00 F16F 7/00 F 15/02 15/02 S
Claims (1)
- 【請求項1】 柱、梁、ブレースなどの建築構造用鋼材
より降伏点の低い低降伏耐力部材であって、上下階の梁
を接続するブレースなど接続部材の間隙に跨設し、この
接続部材に振動エネルギーを吸収する吸振ゴムを介して
取付け、この取付箇所に加わる外力が一定の大きさを超
えると前記低降伏耐力部材に外力を伝える外力伝達手段
と、前記低降伏耐力部材に加わる外力を梁と平行な方向
へ導く外力案内手段とを備えることを特徴とする制振ダ
ンパー。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8342350A JPH10169245A (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | 制振ダンパー |
PCT/JP1997/004518 WO1998026142A1 (fr) | 1996-12-09 | 1997-12-09 | Amortisseur de vibrations |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8342350A JPH10169245A (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | 制振ダンパー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10169245A true JPH10169245A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18353050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8342350A Pending JPH10169245A (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | 制振ダンパー |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10169245A (ja) |
WO (1) | WO1998026142A1 (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004535534A (ja) * | 2001-05-09 | 2004-11-25 | ダンプテック アンパーツゼルスカブ | 構造の運動を減衰させるための摩擦ダンパー |
JP2008127859A (ja) * | 2006-11-21 | 2008-06-05 | Daiwa House Ind Co Ltd | 制震構造及び制震パネル |
JP2008144802A (ja) * | 2006-12-07 | 2008-06-26 | Nippon Steel Engineering Co Ltd | ダンパー装置および構造物 |
JP2009121555A (ja) * | 2007-11-13 | 2009-06-04 | Sekisui Chem Co Ltd | 制振装置及び制振建物 |
JP2010007395A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Takenaka Komuten Co Ltd | 波形鋼板を用いた制振壁 |
JP2010018951A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Daiwa House Industry Co Ltd | 粘弾性ダンパーと座屈拘束ブレースを併用した制振間柱 |
JP2012082611A (ja) * | 2010-10-12 | 2012-04-26 | Building Research Institute | 筋交いダンパー構造 |
JP2015094138A (ja) * | 2013-11-13 | 2015-05-18 | 大成建設株式会社 | 石材落下防止方法 |
JP2017026116A (ja) * | 2015-07-28 | 2017-02-02 | センクシア株式会社 | 鋼板ダンパ |
JP2018179302A (ja) * | 2018-06-28 | 2018-11-15 | エスアールジータカミヤ株式会社 | 制振装置 |
JP2021067012A (ja) * | 2019-10-18 | 2021-04-30 | 株式会社大林組 | 制震構造 |
JP2022052689A (ja) * | 2020-09-23 | 2022-04-04 | 海元 崔 | ボルト直接加圧型のゴム制振ダンパー |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
PT102663B (pt) * | 2001-09-13 | 2004-07-30 | Vitor Manuel Bravo Coias Silva | Sistema de amortecimento sismico e amortecedor, para edificios com estrutura portificada de betao armado |
ITUB20159414A1 (it) * | 2015-12-16 | 2017-06-16 | Giovanni Bulferetti | Giunto di collegamento antisismico perfezionato |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03161628A (ja) * | 1989-11-17 | 1991-07-11 | Mitsui Constr Co Ltd | 制振ダンパ |
JPH0389803U (ja) * | 1989-12-27 | 1991-09-12 |
-
1996
- 1996-12-09 JP JP8342350A patent/JPH10169245A/ja active Pending
-
1997
- 1997-12-09 WO PCT/JP1997/004518 patent/WO1998026142A1/ja active Application Filing
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4842503B2 (ja) * | 2001-05-09 | 2011-12-21 | ダンプテック アンパーツゼルスカブ | 構造の運動を減衰させるための摩擦ダンパー |
JP2004535534A (ja) * | 2001-05-09 | 2004-11-25 | ダンプテック アンパーツゼルスカブ | 構造の運動を減衰させるための摩擦ダンパー |
JP2008127859A (ja) * | 2006-11-21 | 2008-06-05 | Daiwa House Ind Co Ltd | 制震構造及び制震パネル |
JP2008144802A (ja) * | 2006-12-07 | 2008-06-26 | Nippon Steel Engineering Co Ltd | ダンパー装置および構造物 |
JP2009121555A (ja) * | 2007-11-13 | 2009-06-04 | Sekisui Chem Co Ltd | 制振装置及び制振建物 |
JP2010007395A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Takenaka Komuten Co Ltd | 波形鋼板を用いた制振壁 |
JP2010018951A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Daiwa House Industry Co Ltd | 粘弾性ダンパーと座屈拘束ブレースを併用した制振間柱 |
JP2012082611A (ja) * | 2010-10-12 | 2012-04-26 | Building Research Institute | 筋交いダンパー構造 |
JP2015094138A (ja) * | 2013-11-13 | 2015-05-18 | 大成建設株式会社 | 石材落下防止方法 |
JP2017026116A (ja) * | 2015-07-28 | 2017-02-02 | センクシア株式会社 | 鋼板ダンパ |
JP2018179302A (ja) * | 2018-06-28 | 2018-11-15 | エスアールジータカミヤ株式会社 | 制振装置 |
JP2021067012A (ja) * | 2019-10-18 | 2021-04-30 | 株式会社大林組 | 制震構造 |
JP2022052689A (ja) * | 2020-09-23 | 2022-04-04 | 海元 崔 | ボルト直接加圧型のゴム制振ダンパー |
JP2022052708A (ja) * | 2020-09-23 | 2022-04-04 | 海元 崔 | ボルト直接加圧型のゴム制振ダンパー |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO1998026142A1 (fr) | 1998-06-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1948878B1 (en) | Structure with increased damping by means of fork configuration dampers | |
JPH10169245A (ja) | 制振ダンパー | |
JP2000336971A (ja) | 張力構造用振動エネルギー吸収装置及びその施工方法 | |
JP2002235454A (ja) | 制振ダンパー装置 | |
JP2003193699A (ja) | 弾塑性・粘弾性ブレース | |
JPH11247488A (ja) | ブレースダンパ | |
JP2000204788A (ja) | 鋼製制震ダンパ―および鋼製制震ダンパ―による制震装置 | |
JP3931944B2 (ja) | 制震ダンパーおよびその設置構造 | |
JP3828695B2 (ja) | 三階建て住宅の制震壁 | |
JP2001207677A (ja) | 建物の制振構造 | |
JP3407237B2 (ja) | 鋼板ブロックを用いた耐震及び制振構造 | |
JPH10220062A (ja) | 建築構造物の制振構造 | |
JP2602888Y2 (ja) | 弾塑性ダンパー | |
JP4703971B2 (ja) | エネルギー吸収ブレース制振装置およびエネルギー吸収装置 | |
JP2520038B2 (ja) | 免震鉄骨梁 | |
JP3772245B2 (ja) | 複合型ダンパーによる制振架構 | |
JP2001146856A (ja) | 粘弾性ダンパーの設置構造 | |
JP3038571U (ja) | 制振ダンパー | |
JPH10299284A (ja) | ダンパー装置 | |
JP2000110400A (ja) | 制振ダンパー装置 | |
JP3100130B2 (ja) | 制震ブレース | |
JPS61191769A (ja) | 構造物の免震装置 | |
JPH1018637A (ja) | 建築物の制振構造 | |
JP3986217B2 (ja) | 中低層建物の制振構造及びその施工方法 | |
JPH1162306A (ja) | 制震架構 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021022 |