JPH10168481A - 特殊効果キャンドル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 家庭でも使えるように火薬を用いずに花火蝋
燭同様の効果を持った蝋燭を得ること。また蝋燭の炎の
燃焼中に火花が出る様にすること、さらに蝋燭の炎の出
す光を炎のすぐ側で反射する花弁状の構成物により蝋燭
の作り出す光と影の効果をより美麗なものとすること。 【構成】 蝋燭の芯の露出部分にマグナリウムあるいは
マグネシウムと、メタアルデヒドの混合粉末を付着させ
て芯に点火した時に火花がでるようにする。また蝋燭本
体の内部にメタアルデヒドとマグネシウム等の火花剤を
埋め込む等の方法で蝋燭燃焼中に火花が発生するように
する。またメタアルデヒドと火花剤の混合物を蝋燭の芯
の周囲に置くことで火花色炎蝋燭とする、さらに花弁状
等の、ガイド穴付き構成物を蝋燭の芯に通して取付ける
ことで蝋燭の光と影の効果を高める。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】家庭や各種イベント等で用いられ
る特殊効果付きの蝋燭として用いる。

【０００２】

【従来の技術】火花を発生する蝋燭としては花火付きの
蝋燭が有るが、これはたとえ０．５グラム以下の微量の
火薬であって一般に販売されている玩具花火例えば爆竹
やクラッカ−に比べても安全なことは一目瞭然であるに
もかかわらず火薬を使用するために一般家庭での使用が
禁じられている。

【０００３】また火花剤として用いられることのあるア
ルミニウムの微粉末を蝋燭の表面に塗って銀色にしたキ
ャンドルも販売されているがこれは通常蝋を混入してあ
るため火花の発生は無く、偶然的に発生することがあっ
たとしても意図的にそれを目的にしたものでない事は当
然の事である。

【０００４】またメタアルデヒドに火花剤及び小量の塩
素酸カリウムを加えて、火花を発生させる火薬を用いな
い、火花と色炎を発生する製品が市販されているがこれ
を蝋燭に埋め込んだものは無い。またこれは自律的に燃
焼するが本発明では蝋燭の燃焼火炎による他律的火花発
生方法を取っている。

【０００５】なお、請求項１１、１２の蝋燭では自律的
燃焼方法を取り、その火炎で蝋燭の芯に着火せしめる方
法もとることが可能である。なお前記火花と色炎を発生
する製品（特許 昭６３−５４６００）においてはメタ
アルデヒドを完全燃焼させるのに硫酸銅を燃焼促進剤と
してもちいているが本発明においては蝋燭の炎と熱が不
完全燃焼を防止する効果をもっているので銅塩の添加は
不要である、したがって銅塩による炎色反応の発生は特
にそれが必要でないかぎりにおいて無い。

【０００６】また請求項１４、１５、１６、１７の蝋燭
においては従来にない構造を有しており、従来は蝋燭本
体を蔽い状の容器に入れてランタンとして使用してきた
のが通常であり、蝋燭の炎の部分のみを蝋燭の燃焼とと
もに芯に添って移動しうる形で蔽う容器状のものはかっ
て無かった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】火薬を用いずに蝋燭の
燃焼に際し火花を発生させること。また火花発生の時間
をできるだけ長くすること。

【０００８】また単に火花を発生させるだけでなく別の
配合比の薬剤で極めて明るい輝きを着火時に示す様にす
ること。

【０００９】また火薬を用いずに灰や煙りの極めて少な
い色炎火花蝋燭を実現すること。それにより家庭でも使
用できる特殊効果蝋燭とすること。

【００１０】また花火や火花が発生し終わった時に花び
らが開くような効果を得ること。あるいは芯の燃焼に際
して花びらの中で炎が燃え咲いているが如き蝋燭の燃焼
状況を作り出すこと。

【００１１】上記の組み合わせにより今までに無い効果
を持った特殊効果蝋燭を実現すること。

【００１２】

【課題を解決するための手段】蝋燭（３）の芯（１）の
表面に火花剤の粉末（２）を付着せしめる事により着火
時に火花が発生するようにする。またメタアルデヒドや
プラスチックの発泡剤に使われるような薬品を同時に表
面に付着させる事、あるいは蝋にそれらを混入して芯に
塗着することによって火花発生量を増加させる。

【００１３】また蝋燭の本体内部に芯を中心としてその
周辺に火花剤、ガス発生剤を蝋に混入し、あるいは混入
せずに配置することにより蝋燭の燃焼中に火花を発生さ
せる。。

【００１４】また蝋燭の芯の先の部分にマグネシウムや
マグナリウムの粉末をごく小量の糊剤で練り合わせたも
の（４）を小量塗り付けておくと芯が着火し燃えたとき
に極めて明るい輝きを示すようにすることができる。

【００１５】またメタアルデヒドと火花剤、燃色剤を主
成分とする組成物（９）を小量の糊剤で結着して棒状あ
るい四面体状等に固化させたものを蝋燭の芯（１）に接
して取付けこれに点火すれば美麗な色炎と火花を発して
燃焼し、燃焼が進行して蝋燭の芯（１）に着火し、蝋燭
の燃焼が始まるとその燃焼がメタアルデヒドの分解燃焼
を促進するので羽毛状のメタアルデヒドは発生しないよ
うにすることができる。

【００１６】なお蝋燭の芯の周囲を上記組成物で囲って
固定固化する方法もある。

【００１７】またたとえある程度の灰が発生したとして
もそれを受ける容器が炎のそばにあれば灰は気にしない
ですむので、そのために花弁状の容器等を蝋燭の芯を通
す穴をあけて取付け、灰受けとする。

【００１８】穴をあけることにより花弁状等の部分が蝋
燭の燃焼に伴って芯に添って下がっていくようにする。

【００１９】

【実施例】芯の長さを３センチメートルとした蝋燭の芯
の部分にマイクロワックスあるいはアクリル系粘着剤を
付けて粘着性とし、その部分にマグナリウム粉末１部に
対しメタアルデヒド１部を混和した混合粉末を押し付け
るか、振り掛けて付着せしめる。このキャンドルの芯の
先端に点火するとマグナリウム粉末の火花が数センチの
範囲に広がって見える。この火花は１０数秒程度続く。

【００２０】また、キャンドルの芯の周りに６ミリ程度
の直径の穴を４箇所あけ、ここにメタアルデヒド３部、
１１０ミクロン以下の粒径のマグナリウムの微粉末１部
を混和したものを詰めたキャンドルに点火すると燃焼熱
により融解した蝋だまりの表面にメタアルデヒドのガス
が泡となって発生し、その際マグナリウムの微粉末を飛
末として飛ばし炎に触れて火花を形成する。この火花は
気泡の発生が続く間見ることができる。なお蝋だまりに
蝋が無くなった場合においても火花は発生する。

【００２１】また、蝋燭の芯の先端に、マグナリウム１
０部、メチルセルロース１部、水２部をよく混和したも
のをごく小量塗り付けて乾燥したものの芯の下部に着火
すると芯の先端に炎が触れてマグナリウムに着火し２秒
程度眩しく輝いて燃えつき、あとは通常の蝋燭の燃焼と
なる。

【００２２】次の配合物を紐状に押し出し成型後乾燥
し、３センチメートル程度に切断し、この成型物をロウ
ソクの芯の脇に１センチ程の深さに埋め込み、これに点
火すれば綺麗な炎と火花を出して燃焼し、次に蝋燭の芯
に着火して蝋燭の通常の燃焼が始まった後、成型物の燃
焼は終わる、この時メタアルデヒドの不完全燃焼による
羽毛状のものの発生は蝋燭の燃焼炎の存在により起こら
ない。 メタアルデヒド ８０％ 炭酸銅（燃色剤） ３％ マグネシウム合金（火花剤） １０％ 過塩素酸アンモニウム ５％ メチルセルロース ３％ 溶媒としての水 上記配合物に適当量混和

【００２３】中心に芯を通す穴をあけた上、さらに溶け
た蝋が通過できるように周囲に一部小穴をあけたカラー
アルミ箔で作った直径３０ないし５０ミリ程度の円錐状
の花弁を取付けて、穴に蝋燭の芯を通してから蝋を溶か
し蝋燭に固着する、その際蝋だまりが芯の周囲に有る様
に構成する。その蝋だまりの上に花火火薬や上記メタア
ルデヒドを主成分とする配合物をとりつけても良い。な
おこれは高さの低いキャンドルでは問題ないが高いもの
では構成物が傾かないようにパイプ状の部分を付けてお
く。

【００２４】

【発明の効果】以上実施例にも記述したように通常の蝋
燭とは一味違った味わいのキラキラ輝く火花を出しなが
ら燃焼するキャンドルとなるので、お祝い事その他のイ
ベント等にもちいて人目を引く効果ある話題性ある商品
となる。また各実施例を組み合わせればより効果的な商
品とする事が出来、特に火薬を使用していないので刺激
性のガスや煙り、灰がほとんど出ず、火薬類取締法の規
制も無いので一般家庭の室内等でも使用可能な商品とし
てケーキ用のキャンドルやホームパーティー等に用いる
事ができる。

【００２５】また花弁状等のものを取付けたキャンドル
では暗いところで使用した場合、炎のちょっとした揺れ
でも花弁の影が大きく位置を変化するため、それだけで
も充分なムード有る効果を形成する。また炎の近くにア
ルミ等の光反射率の高い素材で出来た花びら状のものが
あるためキラキラ輝いて美しい光の変化を楽しめる。ま
たフード状のものとして蝋燭の光を一方向に反射収束す
る様にすることも出来、この場合火炎の位置と反射鏡の
位置関係が変化しない利点がある。

【００２６】またこれの素材をニチノール等の形状記憶
合金の薄い箔で作り、それを折り畳んで管状となし、そ
の中に蝋燭の芯とメタアルデヒドを主成分とする組成物
を配し取付け、これに点火すればその熱で元の形状にも
どり、あたかも花が咲いたかの様に見えることとなる。
以上のような各効果を組み合わせればなお一層キャンド
ルの世界を豊かにし、多くの人々に楽しんでいただける
製品を創り出すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一例の構造図

【図２】 本発明の一例の立体図

【符号の説明】

１ 芯 ２ 火花剤の粉末 ３ 蝋燭 ４ マグネシウムまたはマグナリウムを小量の糊剤で
固めたもの ５ 蝋燭の内部 ６ 蝋だまり ７ 火花剤の微粉末及びガス発生剤を含有する蝋 ８ 花火 ９ 組成物（メタアルデヒドを主成分とした） １０ 穴 １１ 蝋燭の炎 １２ 構造体 １３ 構成物 １４ 変形前の構成物 １５ 組成物 １６ 難燃性の台 １７ ガイド

Claims (19)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 芯（１）に火花剤の粉末（２）を付着し
   た蝋燭（３）
2. 【請求項２】 請求項１の火花剤にメタアルデヒドを混
   入した蝋燭
3. 【請求項３】 請求項１の火花剤に発泡剤を混入した蝋
   燭
4. 【請求項４】 請求項１、２、３の火花剤に糊剤を加え
   たもの（４）を芯（１）に固着した蝋燭
5. 【請求項５】 請求項４の糊剤としてメチルセルロース
   を用いた蝋燭
6. 【請求項６】 火花剤としてマグネシウムあるいはその
   合金の粉末を用いた請求項１から５までの蝋燭
7. 【請求項７】 蝋燭の内部（５）に、火花剤の微粉末及
   び蝋燭の燃焼中の蝋だまり（６）中でガスを発生しうる
   ガス発生剤（７）を入れた蝋燭
8. 【請求項８】 請求項７の薬剤としてメタアルデヒドを
   用いた蝋燭
9. 【請求項９】 花火（８）付きの蝋燭に本発明を組み合
   わせた蝋燭
10. 【請求項１０】 請求項１の芯（１）の長さを３セント
    メートル以上程度と長くした蝋燭
11. 【請求項１１】 メタアルデヒドを主成分とした組成物
    （９）を付けた蝋燭
12. 【請求項１２】 請求項１１の組成物（９）に鉄あるい
    はその塩類を混合して燃焼を安定させかつ促進する方法
    及びその組成物（１５）
13. 【請求項１３】 芯を通す穴（１０）をあけた、蝋燭の
    炎（１１）を囲む花弁状、容器状あるいは覆い様の構造
    体（１２）よりなる構成物（１３）
14. 【請求項１４】 請求項１３の構成物（１３）の穴（１
    ０）に芯（１）を通した蝋燭
15. 【請求項１５】 請求項１３の構成物（１３）あるいは
    請求項１４の蝋燭に花火（８）あるいは組成物（９）を
    付けたもの
16. 【請求項１６】 請求項１３の構造体（１２）の材料が
    火炎の熱で変形してから花弁状の構造（１２）となる様
    に変形する機能を有した素材を用いたもの
17. 【請求項１７】 請求項１６の変形前の構成物（１４）
    に花火（８）あるいは組成物（９）を付けたもの
18. 【請求項１８】 請求項１２の組成物（１５）を難燃性
    の台（１６）に固着したナイヤガラ花火様の効果をもつ
    もの
19. 【請求項１９】 請求項１３の穴（１０）にパイプ等の
    ガイド（１７）を付けた構成物