JPH10168447A - 正孔輸送材料およびその用途 - Google Patents

正孔輸送材料およびその用途

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JPH10168447A
JPH10168447A JP8335216A JP33521696A JPH10168447A JP H10168447 A JPH10168447 A JP H10168447A JP 8335216 A JP8335216 A JP 8335216A JP 33521696 A JP33521696 A JP 33521696A JP H10168447 A JPH10168447 A JP H10168447A
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年男 榎田
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美智子 玉野
Shiyunichi Onikubo
俊一 鬼久保
Satoshi Okutsu
聡 奥津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正孔輸送性の優れた正孔輸送材料並びに該正
孔輸送材料を使用する素子、高輝度・高発光効率、発光
劣化が少なく信頼性の高いエレクトロルミネッセンス素
子、および感度、正孔輸送特性、初期表面電位、暗減衰
率等の電子写真特性の良好な電子写真感光体を提供す
る。 【解決手段】 一般式[1]からなる正孔輸送材料。 一般式[1] 【化1】 [式中、R1 〜R6 はアルキル基、単環基、縮合多環
基、またはR1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 が一体
となって窒素原子を結合手とする縮合多環基を表す。A
1 〜Ar3 はアリーレン基を表す。A1 〜A3 は直接
結合、−(CH2x −Z−(CH2 y −(ただし、
Zは、直接結合、酸素原子、硫黄原子を表し、x、yは
それぞれ0〜8の整数を表すが、xとyが共に0となる
ことはない。)、ジメチルメチレン基を表し、ただしA
1 〜A3 が同時に直接結合となることはない。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は芳香族アミン構造を有す
る正孔輸送材料に関し、該芳香族アミン化合物は、感光
材料、有機光導電材料として使用でき、さらに具体的に
は、平面光源や表示に使用される有機エレクトロルミネ
ッセンス(EL)素子もしくは電子写真感光体等の正孔
輸送材料として利用することができる。
【0002】
【従来の技術】感光材料や正孔輸送材料として開発され
ている有機光導電材料は、低コスト、加工性が多様であ
り、無公害性などの多くの利点があり、多くの化合物が
提案されている。例えば、オキサジアゾール誘導体(米
国特許第3,189,447号)、オキサゾール誘導体
(米国特許第3,257,203号)、ヒドラゾン誘導
体(米国特許第3,717,462号、特開昭54−5
9,143号、米国特許第4,150,978号)、ト
リアリールピラゾリン誘導体(米国特許第3,820,
989号、特開昭51−93,224号、特開昭55−
108,667号)、アリールアミン誘導体(米国特許
第3,180,730号、米国特許第4,232,10
3号、特開昭55−144,250号、特開昭56−1
19,132号)、スチルベン誘導体(特開昭58−1
90,953号、特開昭59−195,658号)など
の有機光導電性材料が開示されている。
【0003】正孔輸送材料を利用した技術の一つとして
は、有機EL素子が挙げられる。有機物質を使用したE
L素子は、固体発光型の安価な大面積フルカラー表示素
子としての用途が有望視され、多くの開発が行われてい
る。一般にELは発光層および該層をはさんだ一対の対
向電極から構成されている。発光は、両電極間に電界が
印加されると、陰極側から電子が注入され、陽極側から
正孔が注入される。さらに、この電子が発光層において
正孔と再結合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯
に戻る際にエネルギーを光として放出する現象である。
【0004】従来の有機EL素子は、無機EL素子に比
べて駆動電圧が高く、発光輝度や発光効率も低かった。
また、特性劣化も著しく実用化には至っていなかった。
近年、10V以下の低電圧で発光する高い蛍光量子効率
を持った有機化合物を含有した薄膜を積層した有機EL
素子が報告され、関心を集めている(アプライド・フィ
ジクス・レターズ、51巻、913ページ、1987年
参照)。この方法は、金属キレート錯体を蛍光体層、ア
ミン系化合物を正孔注入層に使用して、高輝度の緑色発
光を得ており、6〜7Vの直流電圧で輝度は1000
(cd/m2 )、最大発光効率は1.5(lm/W)を
達成して、実用領域に近い性能を持っている。
【0005】有機EL素子は、金属陰極層と透明陽極層
との間に、有機蛍光化合物を含有する発光層を備えた素
子である。また、低電圧で高輝度の発光を得るために、
電子注入層や正孔注入層を加えて素子化している。これ
ら有機EL素子は、陰極から注入された電子と陽極から
注入された正孔との再結合により励起子が生じ、この励
起子が放射失活する過程で光を放出している(特開昭5
9−194393号公報、特開昭63−295695号
公報)。しかしながら、直流電圧を印加して長時間にわ
たり発光し続けると、有機化合物の結晶化などが促進さ
れ、素子にリーク電流が流れ易くなり素子が破壊され
る。そのため、正孔注入層に使用する正孔輸送材料とし
て、4,4’,4”−トリス(N,N’−ジフェニルア
ミノ)トリフェニルアミン(TDATA)、4,4’,
4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェ
ニルアミノ]トリフェニルアミン(MTDATA)等の
化合物を使用して改良している(特開平4−30868
8号公報)。これらの化合物は、立体的な配位構造を有
しているために結晶化しにくく、薄膜形成性も優れてい
るが、有機EL素子を構成する有機薄膜としては未だに
充分なものではない。そのために、発光時に素子が容易
に劣化するという問題があった。
【0006】このように、現在までの有機EL素子は、
発光輝度や繰り返し使用時の発光安定性は未だ充分では
なく、より大きな発光輝度を持ち、発光効率が高く繰り
返し使用時での安定性の優れた有機EL素子の開発のた
めに、優れた正孔輸送能力を有し、耐久性のある正孔輸
送材料の開発が望まれている。
【0007】さらに、正孔輸送材料を利用した技術とし
ては、電子写真感光体が挙げられる。電子写真方式は、
カールソンにより発明された画像形成法の一つである。
この方式は、コロナ放電により感光体を帯電した後、光
像露光して感光体に静電潜像を得、該静電潜像にトナー
を付着させて現像し、得られたトナー像を紙へ転写する
ことからなる。このような電子写真感光体に要求される
基本的な特性としては、暗所において適当な電位が保持
されること、暗所における電荷の放電が少ないこと、光
照射により速やかに電荷を放電することなどが挙げられ
る。従来までの電子写真感光体は、セレン、セレン合
金、酸化亜鉛、硫化カドミウムおよびテルルなどの無機
光導電体が使用されてきた。これらの無機光導電体は、
耐久性が高く、耐刷枚数が多いなどの利点を有している
が、製造コストが高く、加工性が劣り、毒性を有するな
どの問題点が指摘されている。これらの欠点を克服する
ために有機化合物を使用した感光体の開発が行われてい
るが、従来までの有機光導電材料を正孔輸送材料として
用いた電子写真感光体は、帯電性、感度および残留電位
などの電子写真特性が、必ずしも満足されているとは言
えないのが現状であり、優れた電荷輸送能力を有し、耐
久性のある正孔輸送材料の開発が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た正孔輸送能力を有し、耐久性のある正孔輸送材料を提
供することにあり、さらにこの正孔輸送材料を使用する
ことにより、長寿命の有機EL素子、繰り返し使用時で
の安定性の優れた電子写真感光体等を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、一般式[1]で示される少なくとも一種の正孔
輸送材料は、正孔輸送能力が大きく、これを用いて作製
した有機EL素子の素子特性、発光寿命や、電子写真感
光体の感度や繰り返し使用時での安定性が優れているこ
とを見いだし本発明に至った。すなわち、本発明は下記
一般式[1]で示される正孔輸送材料に関する。一般式
[1]
【化2】 [式中、R1 〜R6 は、それぞれ独立に、置換もしくは
未置換のアルキル基、置換もしくは未置換の単環基、置
換もしくは未置換の縮合多環基、またはR1 とR2 、R
3 とR4 、R5 とR6 が一体となって窒素原子を結合手
とする縮合多環基を表す。Ar1 〜Ar3 は置換もしく
は未置換のアリーレン基を表す。A1 〜A3 は、それぞ
れ独立に、直接結合、−(CH2 x −Z−(CH2
y −(ただし、Zは直接結合、酸素原子、硫黄原子を表
し、x、yはそれぞれ0〜8の整数を表すが、xとyが
共に0となることはない。)、ジメチルメチレン基を表
し、ただしA1 〜A3 が同時に直接結合となることはな
い。]
【0010】更に本発明は、一対の電極間に、発光層ま
たは発光層を含む複数層の有機化合物薄膜を形成してな
る有機エレクトロルミネッセンス素子において、少なく
とも一層が上記正孔輸送材料である有機エレクトロルミ
ネッセンス素子に関する。
【0011】更に本発明は、一対の電極間に、少なくと
も正孔注入層と発光層とを含む有機化合物薄膜を形成し
てなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、正
孔注入層が上記正孔輸送材料を含有する層である有機エ
レクトロルミネッセンス素子材料に関する。
【0012】更に本発明は、一対の電極間に、発光層ま
たは発光層を含む複数層の有機化合物薄膜を形成してな
る有機エレクトロルミネッセンス素子において、発光層
が上記正孔輸送材料を含有する層である有機エレクトロ
ルミネッセンス素子に関する。
【0013】更に本発明は、導電性支持体上に、電荷発
生材料および正孔輸送材料を使用してなる電子写真感光
体において、正孔輸送材料が上記正孔輸送材料である電
子写真感光体に関する。
【発明の実施の形態】
【0014】一般式[1]の化合物のR1 〜R6 のアル
キル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ステア
リル基等の炭素数1〜20の直鎖状、分枝状アルキル基
がある。
【0015】一般式[1]の化合物のR1 〜R6 の単環
基としては、単環シクロアルキル基、単環アリール基、
単環複素環基等がある。単環シクロアルキル基として
は、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数
4〜8のシクロアルキル基がある。
【0016】単環アリール基としては、フェニル基があ
る。単環複素環基としては、チオニル基、チオフェニル
基、フラニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾ
リル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、
ピリダジニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、オキ
サジアゾリル基、チアジアゾリル基、イミダジアゾリル
基等がある。
【0017】一般式[1]の化合物のR1 〜R6 の縮合
多環基としては、縮合多環アリール基、縮合多環複素環
基、縮合多環シクロアルキル基等がある。縮合多環アリ
ール基としては、ナフチル基、アントラニル基、フェナ
ントレニル基、フルオレニル基、アセナフチル基、アズ
レニル基、ヘプタレニル基、アセナフチレニル基、ピレ
ニル基等がある。
【0018】縮合多環複素環基としては、インドリル
基、キノリル基、イソキノリル基、フタラジニル基、キ
ノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、ア
クリジニル基、フェナジニル基、フルフリル基、イソチ
アゾリル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノ
キサジニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリ
ル基、ベンズイミダゾリル基等がある。その他の縮合多
環基として、1−テトラリル基、2−テトラリル基、テ
トラヒドロキノリル基等がある。
【0019】一般式[1]の化合物のAr1 〜Ar3
アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、
アントラニレン基、フェナントレニレン基、フルオレニ
レン基、アセナフチレン基、ピレニレン基、ビフェニレ
ン基、ターフェニレン基、クオーターフェニレン基等が
ある。
【0020】一般式[1]の化合物のA1 〜A3 の2価
の結合基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基、イソプロピレン基、ブチレン基、オクチレン基等
の炭素数1〜16のアルキレン基、オキシメチレン基、
オキシエチレン基、オキシプロピレン基、チオメチレン
基、チオエチレン基、チオプロピレン基等、ジメチルメ
チレン基がある。
【0021】本発明におけるR1 〜R6 で示されるアル
キル基、単環基、縮合多環基およびAr1 〜Ar3 で示
されるアリーレン基に置換してもよい置換基の代表例と
しては以下に示す置換基がある。ハロゲン原子としてフ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素。置換もしくは未置換のアル
キル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ステアリ
ル基、トリクロロメチル基、トリフロロメチル基、シク
ロプロピル基、シクロヘキシル基、1,3−シクロヘキ
サジエニル基、2−シクロペンテン−1−イル基、2,
4−シクロペンタジエン−1−イリデニル基等。
【0022】置換もしくは未置換のアルコキシ基とし
て、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブト
キシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、
ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ステアリルオキ
シ基、トリフロロメトキシ基等。置換もしくは未置換の
チオアルコキシ基として、メチルチオ基、エチルチオ
基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、sec−ブチルチ
オ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキ
シルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基等。
【0023】モノまたはジ置換アミノ基として、メチル
アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチ
ルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、
ジフェニルアミノ基、ビス(アセトオキシメチル)アミ
ノ基、ビス(アセトオキシエチル)アミノ基、ビス(ア
セトオキシプロピル)アミノ基、ビス(アセトオキシブ
チル)アミノ基、ジベンジルアミノ基等。
【0024】置換もしくは未置換のアリールオキシ基と
して、フェノキシ基、p−tert−ブチルフェノキシ
基、3−フルオロフェノキシ基等がある。置換もしくは
未置換のアリールチオ基としては、フェニルチオ基、3
−フルオロフェニルチオ基等。
【0025】置換もしくは未置換のアリール基として、
フェニル基、ビフェニル基、トリフェニル基、ターフェ
ニル基、3−ニトロフェニル基、4−メチルチオフェニ
ル基、3,5−ジシアノフェニル基、o−,m−および
p−トリル基、キシリル基、o−,m−およびp−クメ
ニル基、メシチル基、ペンタレニル基、インデニル基、
ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、アセナフ
チレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アント
リル基、アントラキノリル基、3−メチルアントリル
基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル
基、クリセニル基、2−エチル−1−クリセニル基、ピ
セニル基、ペリレニル基、6−クロロペリレニル基、ペ
ンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル
基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル
基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニ
ル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、オバレニル
基等。
【0026】置換もしくは未置換の複素環基として、チ
オニル基、チオフェニル基、フラニル基、ピロリル基、
イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニ
ル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル
基、キノリル基、イソキノリル基、フタラジニル基、キ
ノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、ア
クリジニル基、フェナジニル基、フルフリル基、イソチ
アゾリル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノ
キサジニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリ
ル基、ベンズイミダゾリル基、2−メチルピリジル基、
3−シアノピリジル基、オキサゾリル基、チアゾリル
基、イミダゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾ
リル基、イミダジアゾリル基等。
【0027】本発明の一般式[1]で示される化合物
は、例えば以下の方法により合成することができる。フ
ラスコ中に、極性溶媒、トリスハロゲノアミン化合物、
5〜8倍モルの置換芳香族ジアミン化合物、アルカリ、
金属原子もしくは金属化合物等の触媒を加えて、200
℃以上で5〜50時間反応させて、一般式[1]で示さ
れる芳香族アミン化合物を合成する。
【0028】一般式[1]で示される化合物の代表例を
具体的に表1に例示するが、これらに限定されるもので
はない。
【0029】
【表1】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】本発明の正孔輸送材料は、同一層中で他の
正孔もしくは電子輸送性化合物と混合して使用してもさ
しつかえない。本発明の化合物は正孔輸送性に優れてい
るので、正孔輸送性材料として極めて有効に使用するこ
とができる。
【0046】有機EL素子は、陽極と陰極間に一層もし
くは多層の有機薄膜を形成した素子である。一層型の場
合、陽極と陰極との間に発光層を設けている。発光層
は、発光材料を含有し、それに加えて陽極から注入した
正孔もしくは陰極から注入した電子を発光材料まで輸送
させるために正孔輸送材料もしくは電子輸送材料を含有
しても良い。発光材料が、正孔輸送性もしくは電子輸送
性を有している場合もある。多層型は、(陽極/正孔注
入層/発光層/陰極)、(陽極/発光層/電子注入層/
陰極)、(陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰
極)の多層構成で積層した有機EL素子がある。一般式
[1]の化合物は、どの素子構成においても使用するこ
とが出来る。一般式[1]の化合物は、正孔注入層もし
くは発光層のいずれの層においても、正孔輸送材料とし
て使用できる。本発明の正孔輸送材料は、陽極から有機
層への正孔注入機能、および注入した正孔を輸送し発光
層に注入する機能を有しているので、正孔注入層が二層
以上の場合でも、いずれの正孔注入層に使用することが
出来る。一般式[1]の化合物により形成される薄膜は
非晶質性があるので、薄膜にした場合の長期間の保存や
素子を駆動させた場合の発光寿命等においても有利であ
る。また、一般式[1]の化合物は、ITO等の金属電
極に対する密着性も良好であり、膜膜のイオン化ポテン
シャルも低いことから、陽極からの正孔注入に有利であ
るので、正孔注入層を二層以上にした場合、一般式
[1]の化合物を金属電極(陽極)側の正孔注入層に使
用した方がさらに有利である。
【0047】発光層には、必要があれば、本発明の一般
式[1]の化合物に加えて、発光材料、ドーピング材
料、キャリア輸送を行う正孔輸送材料や電子輸送材料を
使用することもできる。二層構造の場合、発光層と正孔
注入層を分離している。この構造により、正孔注入層か
ら発光層への正孔注入効率が向上して、発光輝度や発光
効率を増加させることができる。この場合、発光のため
には、発光層に使用される発光材料自身が電子輸送性で
あること、または発光層中に電子輸送材料を添加するこ
とが望ましい。もう一つの層構成として、発光層と電子
注入層による二層構造がある。この場合、発光材料自身
が正孔輸送性であること、または発光層中に正孔輸送材
料を添加することが望ましい。
【0048】また、三層構造の場合は、発光層、正孔注
入層、電子注入層を有し、発光層での正孔と電子の再結
合の効率を向上させている。このように、有機EL素子
を多層構造にすることにより、クエンチングによる輝度
や寿命の低下を防ぐことができる。このような多層構造
の素子においても、必要があれば、発光材料、ドーピン
グ材料、キャリア輸送を行う正孔輸送材料や電子輸送材
料を組み合わせて使用することが出来る。また、正孔注
入層、発光層、電子注入層は、それぞれ二層以上で形成
されていても良い。
【0049】有機EL素子の陽極に使用される導電性材
料としては、4eVより大きな仕事関数を持つものが適
しており、炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバ
ルト、ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジ
ウム等およびそれらの合金、ITO基板、NESA基板
と称される酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、さ
らにはポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹
脂が用いられる。陰極に使用される導電性材料として
は、4eVより小さな仕事関数を持つものが好適であ
り、マグネシウム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、
イットリウム、リチウム、ルテニウム、マンガン等およ
びそれらの合金が用いられる。合金としては、マグネシ
ウム/銀、マグネシウム/インジウム、リチウム/アル
ミニウムなどがあるが、これらに限定されるものではな
く、合金の金属比率も限定されるものではない。また、
陽極および陰極は必要があれば二層以上で形成されてい
ても良い。
【0050】有機EL素子では、効率良く発光させるた
めに、少なくとも一方は素子の発光波長領域において充
分透明であることが望ましい。また、基板も透明である
ことが望ましい。透明電極は、上記の導電性材料を使用
して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性を
確保するように設定する。発光面の電極は、光透過率を
10%以上にすることが望ましい。基板は、機械的、熱
的強度を有し、透明であれば限定されるものではない
が、例示すると、ガラス基板、ポリエチレン、ポリエー
テルサルフォン、ポリプロピレン等の透明性樹脂があ
り、板状、フィルム状のいずれでも良い。
【0051】本発明に係わる有機EL素子の各層の形成
は、真空蒸着、スパッタリング等の乾式成膜法やスピン
コーティング、ディッピング等の湿式成膜法のいずれの
方法を適用することもできる。膜厚は特に限定されるも
のではないが、各層は適切な膜厚に設定する必要があ
る。膜厚が厚すぎると、一定の光出力を得るために大き
な印加電圧が必要になり効率が悪くなる。膜厚が薄すぎ
るとピンホール等が発生して、電界を印加しても充分な
発光輝度が得られない。通常の膜厚は5nmから10μ
mの範囲が適しているが、10nmから0.2μmの範
囲がさらに好ましい。
【0052】湿式成膜法の場合、各層を形成する材料
を、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
の適切な溶媒に溶解または分散して薄膜を形成するが、
その溶媒はいずれであっても良い。また、いずれの薄膜
においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため
適切な樹脂や添加剤を使用しても良い。本発明において
使用される樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネ
ート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リウレタン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹
脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光
導電性樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性
樹脂を挙げることができる。また、添加剤としては、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を挙げることができ
る。
【0053】本発明の有機EL素子に使用できる発光材
料またはドーピング材料としては、アントラセン、ナフ
タレン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、コロネ
ン、クリセン、フルオレセイン、ペリレン、フタロペリ
レン、ナフタロペリレン、ペリノン、フタロペリノン、
ナフタロペリノン、ジフェニルブタジエン、テトラフェ
ニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、アルダ
ジン、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、ピラジ
ン、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、アミノキ
ノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、イミン、ジ
フェニルエチレン、ビニルアントラセン、ジアミノカル
バゾール、トリフェニルアミン、ベンジジン型トリフェ
ニルアミン、スチリルアミン型トリフェニルアミン、ジ
アミン型トリフェニルアミンピラン、チオピラン、ポリ
メチン、メロシアニン、イミダゾールキレート化オキシ
ノイド化合物、キナクリドン、ルブレン等およびそれら
の誘導体があるが、これらに限定されるものではない。
【0054】一般式[1]の正孔輸送材料と併せて使用
できる正孔輸送材料としては、正孔を輸送する能力を持
ち、発光層または発光材料に対して優れた正孔注入効果
を有し、発光層で生成した励起子の電子注入層または電
子輸送材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能の優れた
化合物が挙げられる。具体的には、フタロシアニン系化
合物、ナフタロシアニン系化合物、ポルフィリン系化合
物、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、
イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラ
ゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾール、オ
キサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリ
アリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、ベンジジ
ン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型トリフェニ
ルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等と、それら
の誘導体、およびポリビニルカルバゾール、ポリシラ
ン、導電性高分子等の高分子材料等があるが、これらに
限定されるものではない。
【0055】電子輸送材料としては、電子を輸送する能
力を持ち、発光層または発光材料に対して優れた電子注
入効果を有し、発光層で生成した励起子の正孔注入層ま
たは正孔輸送材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能の
優れた化合物が挙げられる。例えば、フルオレノン、ア
ントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオ
キシド、オキサジアゾール、ペリレンテトラカルボン
酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、
アントロン等とそれらの誘導体があるが、これらに限定
されるものではない。また、正孔輸送材料に電子受容材
料を、電子輸送材料に電子供与性材料を添加して増感さ
せることもできる。
【0056】本発明の一般式[1]の化合物は、いずれ
の層に使用することができ、一般式[1]の化合物の他
に、発光材料、ドーピング材料、正孔輸送材料および電
子輸送材料の少なくとも1種が同一層に含有されてもよ
い。また、本発明により得られた有機EL素子の、温
度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素
子の表面に保護層を設けたり、シリコンオイル等を封入
して素子全体を保護することも可能である。以上のよう
に、本発明では有機EL素子に一般式[1]の化合物を
用いたため、発光効率と発光輝度を高くできた。また、
この素子は熱や電流に対して安定であり、さらには低い
駆動電圧で実用的に使用可能の発光輝度が得られるた
め、従来まで大きな問題であった連続発光時の輝度劣化
も大幅に改良することができた。本発明の有機EL素子
は、壁掛けテレビ等のフラットパネルディスプレイや、
平面発光体として、複写機やプリンター等の光源、液晶
ディスプレイや計器類等の光源、表示板、標識灯等へ応
用が考えられ、その工業的価値は非常に大きい。
【0057】次に、本発明の一般式[1]で示される化
合物を電子写真感光体として用いる場合について説明す
る。本発明の一般式[1]で示される化合物は、電子写
真感光体の何れの層においても使用できるが、高い正孔
輸送特性を有することから正孔輸送材料として使用する
ことが望ましい。該化合物は正孔輸送材料として作用
し、光を吸収することにより発生した電荷を極めて効率
よく輸送でき、高速応答性の感光体を得ることができ
る。また、該化合物は、耐オゾン性、光安定性に優れて
いるので、耐久性に優れた感光体を得ることができる。
【0058】電子写真感光体は、導電性基板上に電荷発
生材料と、必要があれば電荷輸送材料を結着樹脂に分散
させてなる感光層を設けた単層型感光体、導電性基板上
に下引き層、電荷発生層、正孔輸送層の順に積層した、
もしくは導電性基板または下引き層上に正孔輸送層、電
荷発生層の順に積層した積層型感光体等がある。ここ
で、下引き層は必要がなければ使用しなくても良い。上
記感光体は、必要があれば活性ガスからの表面保護およ
びトナーによるフィルミング防止等の意味でオーバーコ
ート層を設けることも出来る。
【0059】電荷発生材料としては、ビスアゾ、トリス
アゾ、キナクリドン、ジケトピロロピロール、インジ
ゴ、ペリレン、ペリノン、多環キノン、スクアリリウム
塩、アズレニウム塩、フタロシアニン、ナフタロシアニ
ン等の有機化合物、もしくは、セレン、セレン−テルル
合金、硫化カドミウム、酸化亜鉛、アモルファスシリコ
ン等の無機材料が挙げられる。
【0060】感光体の各層は蒸着もしくは分散塗工方式
により成膜することが出来る。分散塗工は、スピンコー
ター、アプリケーター、スプレーコーター、浸漬コータ
ー、ローラーコーター、カーテンコーターおよびビード
コーター等を用いて行い、乾燥は室温から200℃、1
0分から6時間の範囲で静止または送風条件下で行う。
乾燥後の感光層の膜厚は単層型感光体の場合、5μmか
ら50μm、積層型感光体の場合、電荷発生層は0.0
1μmから5μm、好ましくは0.1μmから1μmで
あり、正孔輸送層は5μmから50μm、好ましくは1
0μmから20μmが適している。
【0061】単層型感光体の感光層、積層型感光体の電
荷発生層もしくは正孔輸送層を形成する際に使用する樹
脂は広範な絶縁性樹脂から選択出来る。また、ポリ−N
−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンやポリ
シラン類などの有機光導電性ポリマーから選択出来る。
好ましくは、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、
ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ、アクリ
ル、ポリアミド、ウレタン、エポキシ、シリコン、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、塩酢ビ共重合体、フェノー
ルおよびメラミン樹脂等の絶縁性樹脂を挙げることが出
来る。電荷発生層もしくは正孔輸送層を形成するために
使用される樹脂は、電荷発生材料もしくは正孔輸送材料
に対して、100重量%以下が好ましいがこの限りでは
ない。樹脂は2種類以上組み合わせて使用しても良い。
また、必要があれば樹脂を使用しなくてもよい。また、
電荷発生層を蒸着、スパッタリング等の物理的成膜法に
より形成させることも出来る。蒸着、スパッタリング法
では、好ましくは10-5Toor以下の真空雰囲気下で
成膜することが望ましい。また、窒素、アルゴン、ヘリ
ウム等の不活性ガス中で成膜することも可能である。
【0062】電子写真感光体の各層を形成する際に使用
する溶剤は、下引き層や他の感光層に影響を与えないも
のから選択することが好ましい。具体的には、ベンゼ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、メタノー
ル、エタノール等のアルコール類、酢酸エチル、メチル
セロソルブ等のエステル類、四塩化炭素、クロロホル
ム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエチ
レン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類、クロルベンゼ
ン、ジクロルベンゼン等の芳香族ハロゲン化炭化水素
類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類等
が用いられるがこれらに限られるものではない。
【0063】正孔輸送層は正孔輸送材料のみ、もしくは
正孔輸送材料を絶縁性樹脂に溶解させた塗液を塗布する
方法、もしくは蒸着等の乾式成膜法により形成される。
本感光体に使用される正孔輸送材料は、一般式[1]の
化合物に加えて他の正孔輸送材料を組み合わせて使用す
ることもできる。更に、耐熱性、耐磨耗性を向上させる
ために絶縁性樹脂を併用した場合においても、他の樹脂
との相溶性が良く、形成された薄膜が結晶として析出し
にくいので、感度、耐久性の向上のために有利である。
【0064】電子写真特性、画像特性等の向上のため
に、必要があれば基板と有機層の間に下引き層を設ける
ことができ、下引き層としてはポリアミド類、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリビニルブチ
ラール等の樹脂類、酸化アルミニウム等の金属酸化物な
どが用いられる。本発明の材料は、有機EL素子もしく
は電子写真感光体等の正孔輸送材料としのみでなく、光
電変換素子、太陽電池、イメージセンサー等有機光導電
材料のいずれの分野においても使用できる。
【0065】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細
に説明する。DSC分析によれば、本発明の一般式
[1]で示される化合物の多くはガラス転移点温度10
0℃、融点250℃以上、分解点300℃以上であり、
非結晶性正孔輸送材料として従来まで使用されている、
4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)
−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミンに比べて、
ガラス転移点温度、融点、分解点が高く、有機EL素子
の正孔輸送材料として、高い耐熱性を有していることが
わかる。また、本発明の一般式[1]で示される全ての
化合物は、結晶性が低く、非結晶性化合物であるので、
陽極基板や有機薄膜層との密着性も良好であり、有機薄
膜としての環境に対する耐性や、有機EL素子を駆動し
た際の発光寿命および素子の保存性についても大きな優
位性がある。
【0066】実施例1 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(2)を
真空蒸着して、膜厚30nmの正孔注入層を得た。次い
で、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯
体を真空蒸着して膜厚50nmの発光層を作成し、その
上に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜
厚150nmの電極を形成して、有機EL素子を得た。
正孔注入層および発光層は10-6Torrの真空中で、
基板温度室温の条件下で蒸着した。この素子は、直流電
圧5Vで発光輝度210(cd/m2 )、最大発光輝度
17000(cd/m2 )、発光効率2.1(lm/
W)の発光特性が得られた。
【0067】実施例2 正孔注入層を、クロロホルムに溶解した化合物(2)を
スピンコート法で形成する以外は、実施例1と同様の方
法で有機EL素子を作製した。この素子は、直流電圧5
Vで発光輝度200(cd/m2 )、最大発光輝度21
000(cd/m2 )、発光効率2.2(lm/W)の
発光特性が得られた。
【0068】実施例3 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(3)を
真空蒸着して、膜厚40nmの正孔注入層を得た。次い
で、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェ
ニルアミノ]ビフェニルを真空蒸着して、膜厚10nm
の正孔輸送層を得た。さらに、トリス(8−ヒドロキシ
キノリン)アルミニウム錯体を真空蒸着して膜厚40n
mの電子注入型発光層を作成し、その上に、マグネシウ
ムと銀を10:1で混合した合金で膜厚150nmの電
極を形成して、有機EL素子を得た。正孔注入層および
発光層は10-6Torrの真空中で、基板温度室温の条
件下で蒸着した。この素子は、直流電圧5Vで発光輝度
190(cd/m2 )、最大発光輝度23000(cd
/m2 )、発光効率2.0(lm/W)の発光特性が得
られた。
【0069】実施例4 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(3)に
示した化合物をクロロホルムに溶解させ、スピンコーテ
ィング法により膜厚50nmの正孔注入層を得た。次い
で、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯
体を真空蒸着して膜厚50nmの電子注入型発光層を作
成し、その上に、マグネシウムと銀を10:1で混合し
た合金で膜厚100nmの電極を形成して有機EL素子
を得た。発光層は10-6Torrの真空中で、基板温度
室温の条件下で蒸着した。この素子は、直流電圧5V発
光輝度230(cd/m2 )、最大発光輝度26000
(cd/m2 )、発光効率1.9(lm/W)の発光特
性が得られた。
【0070】実施例5〜52 洗浄したITO電極付きガラス板上に、表1に示した化
合物を真空蒸着して、膜厚40nmの正孔注入層を得
た。次いで、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−
N−フェニルアミノ]ビフェニルを真空蒸着して、膜厚
10nmの正孔輸送層を得た。さらに、トリス(8−ヒ
ドロキシキノリン)アルミニウム錯体を真空蒸着して膜
厚50nmの発光層を作成し、さらにビス(2−メチル
−8−ヒドロキシキノリナト)(1−フェノラート)ガ
リウム錯体を真空蒸着して膜厚30nmの電子注入層を
作成し、その上に、アルミニウムとリチウムを25:1
で混合した合金で膜厚150nmの電極を形成して、有
機EL素子を得た。正孔注入層および発光層は10-6
orrの真空中で、基板温度は室温の条件下で蒸着し
た。この素子は表2で示された発光特性が得られた。
【0071】
【表2】
【0072】
【0073】実施例53 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(38)
を真空蒸着して、膜厚40nmの正孔注入層を得た。次
いで、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フ
ェニルアミノ]ビフェニルを真空蒸着して、膜厚10n
mの正孔輸送層を得た。さらに、N,N,N’,N’−
[4−(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル]−ア
ントラニル−9,10−ジアミンを真空蒸着して膜厚5
0nmの発光層を作成し、さらにトリス(8−ヒドロキ
シキノリン)アルミニウム錯体を真空蒸着して膜厚40
nmの電子注入層を作成し、その上に、マグネシウムと
銀を10:1で混合した合金で膜厚150nmの電極を
形成して、有機EL素子を得た。正孔注入層および発光
層は10-6Torrの真空中で、基板温度室温の条件下
で蒸着した。この素子は、直流電圧5Vで発光輝度80
0(cd/m2 )、最大発光輝度46000(cd/m
2 )、発光効率4.4(lm/W)の発光特性が得られ
た。
【0074】実施例54 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(10)
を真空蒸着して、膜厚40nmの正孔注入層を得た。次
いで、化合物(2)とルブレンを重量比10:1で真空
蒸着して膜厚50nmの発光層を作成し、さらにトリス
(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体を真空蒸
着して膜厚40nmの電子注入層を作成し、その上に、
マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜厚15
0nmの電極を形成して、有機EL素子を得た。正孔注
入層および発光層は10-6Torrの真空中で、基板温
度室温の条件下で蒸着した。この素子は、直流電圧5V
で発光輝度430(cd/m2 )、最大発光輝度310
00(cd/m2 )、発光効率4.1(lm/W)の発
光特性が得られた。
【0075】実施例55 トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体と
キナクリドンを重量比20:1で蒸着して、膜厚40n
mの発光層を得る以外は実施例53と同様の方法で有機
EL素子を作製した。この素子は、直流電圧5Vで発光
輝度610(cd/m2 )、最大発光輝度39000
(cd/m2 )、発光効率3.8(lm/W)の発光特
性が得られた。
【0076】比較例1 正孔注入層の化合物(2)に代えて、4,4’,4”−
トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルア
ミノ]トリフェニルアミンを使用する以外は、実施例1
と同様の方法で有機EL素子を作成した。この素子は、
直流電圧5Vで発光輝度約160(cd/m2 )、最大
発光輝度16000(cd/m2 )、発光効率1.2
(lm/W)の発光特性が得られた。
【0077】比較例2 正孔注入層の化合物(38)に代えて、4,4’,4”
−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル
アミノ]トリフェニルアミンを使用する以外は、実施例
53と同様の方法で有機EL素子を作成した。この素子
は、直流電圧5Vで発光輝度約550(cd/m2 )、
最大発光輝度15000(cd/m2 )、発光効率3.
5(lm/W)の発光特性が得られた。
【0078】本実施例で示された全ての有機EL素子に
ついて、3(mA/cm2 )で連続発光させたところ、
1000時間以上初期輝度の50%以上の輝度を観測出
来たが、比較例1および比較例2の素子を同様の条件で
連続発光させたところ、共に200時間で初期輝度の5
0%以下になり、素子の未発光部分であるダークスポッ
トの数も増加した。以上の結果の理由としては、本発明
の化合物は非平面性化合物であるので、薄膜形成の際に
は、非結晶性薄膜を形成することが可能であること、化
合物中に多くの縮合芳香族環を有しているために、正孔
輸送性が向上し、有機EL素子の正孔注入性および正孔
輸送性が良好になることが挙げられる。さらには、正孔
輸送材料の耐熱性も向上しているので、連続発光時の発
熱に対しても耐性が向上している。一般式[1]の化合
物は、アリール基の隣接する置換基同士でシクロアルキ
ル環を形成しているので、非結晶性が高くなり、基板か
らの正孔注入との基板との密着性も向上することにな
る。
【0079】本発明の有機EL素子は、発光効率、発光
輝度の向上と長寿命化を達成するものであり、併せて使
用される発光材料、ドーピング材料、正孔輸送材料、電
子輸送材料、増感剤、樹脂、電極材料等および素子作製
方法を限定するものではない。
【0080】次に、本発明の正孔輸送材料を電子写真感
光体に使用した場合の実施例を以下に示す。
【0081】実施例56 ε型銅フタロシアニン4g、化合物(2)2g、ポリエ
ステル樹脂(東洋紡:バイロン200)14gをテトラ
ヒドロフラン80gと共にボールミルで5時間分散し
た。この分散液をアルミニウム基板上に塗工、乾燥し
て、膜厚20μmの単層型電子写真感光体を作製した。
【0082】実施例57 ジブロモアントアントロン6g、化合物(3)2g、ポ
リエステル樹脂(東洋紡:バイロン200)12gをテ
トラヒドロフラン80gと共にボールミルで5時間分散
した。この分散液をアルミニウム基板上に塗工、乾燥し
て、膜厚20μmの単層型電子写真感光体を作製した。
【0083】実施例58 N,N’−ビス(2,6−ジクロロフェニル)−3,
4,9,10−ペリレンジカルボキシイミド2g、ポリ
ビニルブチラール樹脂(積水化学:BH−3)2gをテ
トラヒドロフラン96gと共にボールミルで2時間分散
した。この分散液をアルミニウム基板上に塗工、乾燥し
て、膜厚0.3μmの電荷発生層を作製した。次に化合
物(10)10g、ポリカーボネート樹脂(帝人化成:
パンライトL−1250)10gをジクロロメタン80
gに溶解した。この塗液を電荷発生層上に塗工、乾燥し
て、膜厚20μmの正孔輸送層を形成し、積層型電子写
真感光体を作製した。
【0084】実施例59〜106 τ型無金属フタロシアニン2g、ポリビニルブチラール
樹脂(積水化学:BH−3)2gをテトラヒドロフラン
96gと共にボールミルで2時間分散した。この分散液
をアルミニウム基板上に塗工、乾燥して、膜厚0.3μ
mの電荷発生層を作製した。次に表3に示した化合物1
0g、ポリカーボネート樹脂(帝人化成:パンライトK
−1300)10gをジクロロメタン80gに溶解し
た。この塗液を電荷発生層の上に塗工、乾燥して、膜厚
20μmの正孔輸送層を形成し、積層型電子写真感光体
を作製した。
【0085】電子写真感光体の電子写真特性は以下の方
法で測定した。静電複写紙試験装置(川口電機製作所:
EPA−8100)により、スタティックモード2、コ
ロナ帯電は−5.2(kV)、5(lux)の白色光を
照射して、初期表面電位(V0 )、V0 と2秒間暗所に
放置した時の表面電位(V2 )の比(暗減衰率:DDR
2=V2 /V0 )、光露光後に帯電量が初期の1/2ま
で減少する時間から半減露量感度(E1/2 )および光露
光3秒後の表面電位(VR3 )を調べた。本実施例の電
子写真感光体の電子写真特性を表3に示す。
【0086】
【表3】
【0087】
【0088】本実施例で示された全ての電子写真感光体
は、1万回以上繰り返して使用した前後での表面電位、
感度等の電子写真特性や画像濃度の変化率が2%以内で
あることから、安定な電子写真特性を有し高品質の画像
が保持できる電子写真感光体であることがわかる。
【0089】比較例3 正孔輸送層に、4,4’,4”−トリス[N−(3−メ
チルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルア
ミンを使用する以外は、実施例59と同様の方法で電子
写真感光体を作製した。この電子写真感光体の電子写真
特性は、初期電位(V0 )=−75(V)、2秒後の電
位保持率(DDR2 )=90(%)、半減露光量感度
(E1/2 )=1.0(lux・s)、3秒後の残留電位
(VR3 )=−25(V)であり、本発明の正孔輸送材
料に比べて劣っていた。また、この電子写真感光体を1
万回以上繰り返して使用した前後での表面電位、感度等
の電子写真特性や画像濃度は10%以上の変化率を示
し、高品質の画像を安定して得ることができなかった。
【0090】
【発明の効果】本発明により、優れた正孔輸送能力を有
する化合物を得ることができた。本発明が提供した化合
物により、従来に比べて高発光効率、高輝度であり、長
寿命の有機EL素子、および感度、正孔輸送特性、初期
表面電位、暗減衰率等の電子写真特性に優れ、繰り返し
使用に対する疲労も少ない電子写真感光体を得ることが
できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 5/06 318 G03G 5/06 318 319 319 (72)発明者 奥津 聡 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[1]で示される正孔輸送材
    料。 一般式[1] 【化1】 [式中、R1 〜R6 は、それぞれ独立に、置換もしくは
    未置換のアルキル基、置換もしくは未置換の単環基、置
    換もしくは未置換の縮合多環基、またはR1 とR2 、R
    3 とR4 、R5 とR6 が一体となって窒素原子を結合手
    とする縮合多環基を表す。Ar1 〜Ar3 は置換もしく
    は未置換のアリーレン基を表す。A1 〜A3 は、それぞ
    れ独立に、直接結合、−(CH2 x −Z−(CH2
    y −(ただし、Zは、直接結合、酸素原子、硫黄原子を
    表し、x、yはそれぞれ0〜8の整数を表すが、xとy
    が共に0となることはない。)、ジメチルメチレン基を
    表し、ただしA1 〜A3 が同時に直接結合となることは
    ない。]
  2. 【請求項2】 一対の電極間に、発光層または発光層を
    含む複数層の有機化合物薄膜を形成してなる有機エレク
    トロルミネッセンス素子において、少なくとも一層が請
    求項1記載の正孔輸送材料である有機エレクトロルミネ
    ッセンス素子。
  3. 【請求項3】 一対の電極間に、少なくとも正孔注入層
    と発光層とを含む有機化合物薄膜を形成してなる有機エ
    レクトロルミネッセンス素子において、正孔注入層が請
    求項1記載の正孔輸送材料を含有する層である有機エレ
    クトロルミネッセンス素子。
  4. 【請求項4】 一対の電極間に、発光層または発光層を
    含む複数層の有機化合物薄膜を形成してなる有機エレク
    トロルミネッセンス素子において、発光層が請求項1記
    載の正孔輸送材料を含有する層である有機エレクトロル
    ミネッセンス素子。
  5. 【請求項5】 導電性支持体上に、電荷発生材料および
    正孔輸送材料を使用してなる電子写真感光体において、
    正孔輸送材料が請求項1記載の正孔輸送材料である電子
    写真感光体。
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