JPH07145372A - 正孔輸送材料およびその用途 - Google Patents

正孔輸送材料およびその用途

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JPH07145372A
JPH07145372A JP6209573A JP20957394A JPH07145372A JP H07145372 A JPH07145372 A JP H07145372A JP 6209573 A JP6209573 A JP 6209573A JP 20957394 A JP20957394 A JP 20957394A JP H07145372 A JPH07145372 A JP H07145372A
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年男 榎田
Tadashi Ogawa
但 小川
Yasumasa Suda
康政 須田
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    • C09B57/00Other synthetic dyes of known constitution
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正孔輸送性の優れた正孔輸送材料を提供する
ことにあり、正孔輸送材料を使用する素子、高輝度・高
発光効率、発光劣化が少なく信頼性の高いエレクトロル
ミネッセンス素子、感度、正孔輸送特性、初期表面電
位、暗減衰率等の電子写真特性の良好な電子写真感光体
を提供することを目的とする。 【構成】 一般式[1]からなる正孔輸送材料 【化1】 [式中、R1ないしR18は、それぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、チオア
ルコキシ基、シアノ基、アミノ基、モノまたはジ置換ア
ミノ基、水酸基、メルカプト基、アリールオキシ基、ア
リールチオ基、炭素環式芳香族環基、複素環式芳香族環
基、複素環基を表し、R9ないしR13のうち少なくとも
一つ、および、R14ないしR18のうち少なくとも一つ
が、アミノ基、モノ置換アミノ基もしくはジ置換アミノ
基である。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフルオレン構造を有する
正孔輸送材料に関し、該フルオレン化合物は、感光材
料、有機光導電材料として使用でき、さらに具体的に
は、平面光源や表示に使用される有機エレクトロルミネ
ッセンス(EL)素子もしくは電子写真感光体等の正孔
輸送材料として利用できる。
【0002】
【従来の技術】感光材料や正孔輸送材料として開発され
ている有機光導電材料は、低コスト、加工性が多様であ
り、無公害性などの多くの利点があり、多くの化合物が
提案されている。例えば、オキサジアゾール誘導体(米
国特許第3,189,447号)、オキサゾール誘導体
(米国特許第3,257,203号)、ヒドラゾン誘導
体(米国特許第3,717,462号、特開昭54−5
9,143号、米国特許第4,150,978号)、ト
リアリールピラゾリン誘導体(米国特許第3,820,
989号、特開昭51−93,224号、特開昭55−
108,667号)、アリールアミン誘導体(米国特許
第3,180,730号、米国特許第4,232,10
3号、特開昭55−144,250号、特開昭56−1
19,132号)、スチルベン誘導体(特開昭58−1
90,953号、特開昭59−195,658号)など
の有機光導電性材料が開示されている。
【0003】正孔輸送材料を利用した技術の一つとして
は、有機EL素子が挙げられる。有機物質を使用したE
L素子は、固体発光型の安価な大面積フルカラー表示素
子としての用途が有望視され、多くの開発が行われてい
る。一般にELは発光層および該層をはさんだ一対の対
向電極から構成されている。発光は、両電極間に電界が
印加されると、陰極側から電子が注入され、陽極側から
正孔が注入される。さらに、この電子が発光層において
正孔と再結合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯
に戻る際にエネルギーを光として放出する現象である。
【0004】従来の有機EL素子は、無機EL素子に比
べて駆動電圧が高く、発光輝度や発光効率も低かった。
また、特性劣化も著しく実用化には至っていなかった。
近年、10V以下の低電圧で発光する高い蛍光量子効率
を持った有機化合物を含有した薄膜を積層した有機EL
素子が報告され、関心を集めている(アプライド・フィ
ジクス・レターズ、51巻、913ページ、1987年
参照)。この方法は、金属キレート錯体を蛍光体層、ア
ミン系化合物を正孔注入層に使用して、高輝度の緑色発
光を得ており、6〜7Vの直流電圧で輝度は100cd
/m2、最大発光効率は1.5lm/Wを達成して、実
用領域に近い性能を持っている。
【0005】しかしながら、現在までの有機EL素子
は、構成の改善により発光強度は改良されているが、未
だ充分な発光輝度は有していない。また、繰り返し使用
時の安定性に劣るという大きな問題を持っている。従っ
て、より大きな発光輝度を持ち、繰り返し使用時での安
定性の優れた有機EL素子の開発のために、優れた正孔
輸送能力を有し、耐久性のある正孔輸送材料の開発が望
まれている。
【0006】さらに、正孔輸送材料を利用した技術とし
ては、電子写真感光体が挙げられる。電子写真方式は、
カールソンにより発明された画像形成法の一つである。
この方式は、コロナ放電により感光体を帯電した後、光
像露光して感光体に静電潜像を得、該静電潜像にトナー
を付着させて現像し、得られたトナー像を紙へ転写する
ことからなる。このような電子写真方式における感光体
に要求される基本的な特性としては、暗所において適当
な電位が保持されること、暗所における電荷の放電が少
ないこと、光照射により速やかに電荷を放電することな
どが挙げられる。従来までの電子写真感光体は、セレ
ン、セレン合金、酸化亜鉛、硫化カドミウムおよびテル
ルなどの無機光導電体が使用されてきた。これらの無機
光導電体は、耐久性が高く、耐刷枚数が多いなどの利点
を有しているが、製造コストが高く、加工性が劣り、毒
性を有するなどの問題点が指摘されている。これらの欠
点を克服するために有機感光体の開発が行われている
が、従来までの有機光導電材料を正孔輸送材料として用
いた電子写真感光体は、帯電性、感度および残留電位な
どの電子写真特性が、必ずしも満足されているものとは
言えないのが現状であり、優れた電荷輸送能力を有し、
耐久性のある正孔輸送材料の開発が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た正孔輸送能力を有し、耐久性のある正孔輸送材料を提
供することにあり、さらにこの正孔輸送材料を繰り返し
使用時での安定性の優れた有機EL素子、電子写真感光
体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、一般式[1]で示される少なくとも一種の正孔
輸送材料は、正孔輸送能力が大きく、これを用いて作製
した有機EL素子もしくは電子写真感光体等の素子の感
度もしくは繰り返し使用時での安定性が優れていること
を見いだし本発明に至った。一般式[1]
【化2】 [式中、R1ないしR18は、それぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子、置換もしくは未置換のアルキル基、
置換もしくは未置換のアルコキシ基、置換もしくは未置
換のチオアルコキシ基、シアノ基、アミノ基、モノまた
はジ置換アミノ基、水酸基、メルカプト基、置換もしく
は未置換のアリールオキシ基、置換もしくは未置換のア
リールチオ基、置換もしくは未置換の炭素環式芳香族環
基、置換もしくは未置換の複素環式芳香族環基、置換も
しくは未置換の複素環基を表す。また、隣接した置換基
同士で置換もしくは未置換の脂肪族式環、置換もしくは
未置換の炭素環式芳香族環、置換もしくは未置換の複素
環式芳香族環基、置換もしくは未置換の複素環を形成し
ても良い。ここで、R9ないしR13のうち少なくとも一
つ、および、R14ないしR18のうち少なくとも一つが、
アミノ基、モノ置換アミノ基もしくはジ置換アミノ基で
ある。]
【0009】第二の発明は、一対の電極間に、一層また
は複数層の有機化合物薄膜よりなる発光層を備えた有機
エレクトロルミネッセンス素子において、少なくとも一
層が一般式[1]で示される化合物を含有する層である
有機エレクトロルミネッセンス素子である。
【0010】第三の発明は、少なくとも一層が発光層で
ある上記有機エレクトロルミネッセンス素子である。
【0011】第四の発明は、少なくとも一層が正孔注入
層である上記有機エレクトロルミネッセンス素子であ
る。
【0012】第五の発明は、導電性支持体上に、電荷発
生材料および正孔輸送材料を使用してなる電子写真感光
体において、上記正孔輸送材料が、上記式[1]で示さ
れる化合物であることを特徴とする電子写真感光体であ
る。
【0013】本発明における一般式[1]で示される化
合物の、R1ないしR18は、それぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子、置換もしくは未置換のアルキル基、
置換もしくは未置換のアルコキシ基、置換もしくは未置
換のチオアルコキシ基、シアノ基、アミノ基、モノまた
はジ置換アミノ基、水酸基、メルカプト基、置換もしく
は未置換のアリールオキシ基、置換もしくは未置換のア
リールチオ基、置換もしくは未置換の炭素環式芳香族環
基、置換もしくは未置換の複素環式芳香族環基、置換も
しくは未置換の複素環基を表す。また、隣接した置換基
同士で置換もしくは未置換の脂肪族式環、置換もしくは
未置換の炭素環式芳香族環、置換もしくは未置換の複素
環式芳香族環基、置換もしくは未置換の複素環を形成し
ても良い。ここで、R9ないしR13のうち少なくとも一
つ、および、R14ないしR18のうち少なくとも一つが、
アミノ基、モノ置換アミノ基もしくはジ置換アミノ基で
ある。R1ないしR18の具体例は、ハロゲン原子として
は弗素、塩素、臭素、ヨウ素、置換もしくは未置換のア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ステ
アリル基、トリクロロメチル基、シクロプロピル基、シ
クロヘキシル基、1,3−シクロヘキサジエニル基、2
−シクロペンテン−1−イル基、2,4−シクロペンタ
ジエン−1−イリデニル基等がある。置換もしくは未置
換のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、
tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオ
キシ基、ステアリルオキシ基等がある。置換もしくは未
置換のチオアルコキシ基としては、メチルチオ基、エチ
ルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、sec−ブ
チルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ
基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基
等がある。モノまたはジ置換アミノ基としては、メチル
アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチ
ルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、
ジフェニルアミノ基、ビス(アセトオキシメチル)アミ
ノ基、ビス(アセトオキシエチル)アミノ基、ビス(ア
セトオキシプロピル)アミノ基、ビス(アセトオキシブ
チル)アミノ基、ジベンジルアミノ基等がある。置換も
しくは未置換のアリールオキシ基としては、フェノキシ
基、p−tert−ブチルフェニキシ基、3−フルオロ
フェニキシ基等がある。置換もしくは未置換のアリール
チオ基としては、フェニルチオ基、3−フルオロフェニ
ルチオ基等がある。置換もしくは未置換の炭素環式芳香
族環基としては、フェニル基、ビフェニレニル基、トリ
フェニレニル基、テトラフェニレニル基、3−ニトロフ
ェニル基、4−メチルチオフェニル基、3,5−ジシア
ノフェニル基、o−,m−およびp−トリル基、キシリ
ル基、o−,m−およびp−クメニル基、メシチル基、
ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニ
ル基、ヘプタレニル基、アセナフチレニル基、フェナレ
ニル基、フルオレニル基、アントリル基、アントラキノ
ニル基、3−メチルアントリル基、フェナントリル基、
トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、2−
エチル−1−クリセニル基、ピセニル基、ペリレニル
基、6−クロロペリレニル基、ペンタフェニル基、ペン
タセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル
基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、ト
リナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル
基、ピラントレニル基、オバレニル基等等がある。置換
もしくは未置換の複素環式芳香族環基としては、チオニ
ル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾ
リル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、
ピリダジニル基、インドリル基、キノリル基、イソキノ
リル基、フタラジニル基、キノキサリニル基、キナゾリ
ニル基、カルバゾリル基、アクリジニル基、フェナジニ
ル基、フルフリル基、イソチアゾリル基、イソキサゾリ
ル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、ベンゾチア
ゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル
基、2−メチルピリジル基、3−シアノピリジル基等が
ある。
【0014】ここで、R9ないしR13のうち少なくとも
一つ、および、R14ないしR18のうち少なくとも一つ
が、アミノ基、モノ置換アミノ基もしくはジ置換アミノ
基であり、アミノ基に置換される置換基としては、R1
〜R18を構成する置換基として具体例で示したものであ
っても良いが、好ましくは以下のものが挙げられる。置
換もしくは未置換のアルキル基としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、tert−ブチル基等があり、置
換もしくは未置換の炭素環式芳香族基としては、フェニ
ル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p
−クロロフェニル基、p−メトキシフェニル基、p−
(N,N−ジフェニル)アミノフェニル基等がある。置
換もしくは未置換の複素環基としては、ピリジン基、ピ
ラジン基、ピリミジン基、トリアジン基、キノキサリン
基等があるが、上記置換基に具体的に限定されるもので
はない。
【0015】本発明において、一般式[1]で示される
化合物は、例えば以下の方法により製造することができ
る。
【0016】一般式[1]の本発明の化合物は、一般式
[1]の基本骨格のアミノ基に、ハロゲン等を置換基と
して持つ誘導体化合物を、窒素雰囲気下、有機溶媒中ま
たは無溶媒で、塩基および触媒の存在下で、所定の温
度、所定の時間反応させて得ることが出来る。
【0017】本発明の化合物の合成で用いられるハロゲ
ン置換基は、塩素、臭素、沃素等が挙げられ、特にアミ
ノ基に対する置換が容易である。本発明で使用される塩
基は、炭酸カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ムのような無機塩基、ピリジン、ピコリン、トリエチル
アミン、N−メチルピロリジン、1,5−ジアザビシク
ロ[5,4,0]ウンデセン(DBU)のような有機塩
基が挙げられる。本発明で使用される触媒は、銅粉、酸
化銅、ハロゲン化銅、硫酸銅等か挙げられる。本発明で
使用される溶媒は、原料を溶解して、反応を行なわせる
ことが出来るものであればいずれのものでも良い。例え
ば、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、ジメチルス
ルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒が
挙げられる。酸触媒は、濃硫酸、p−トルエンスルホン
酸、ポリリン酸、TiCl4、AlCl3、ポリエチレン
スルホン酸等が挙げられる。還元剤としては、Zn、S
n、H2/Pt、H2/Pd、H2/Ni等が挙げられ
る。
【0018】以下に、本発明の化合物の代表例を表1に
具体的に例示するが、本発明は以下の代表例に限定され
るものではない。
【0019】
【表1】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】本発明の正孔輸送材料は、他の正孔もしく
は電子輸送材料と混合して使用してもさしつかえない。
本発明の化合物は正孔輸送性に優れているので、正孔輸
送性材料として極めて有効に使用することができる。
【0024】まず、一般式[1]で示される化合物を有
機EL素子の正孔輸送材料として用いる場合について説
明する。図1〜3に、本発明で使用される有機EL素子
の模式図の一例を示した。図中、一般的に電極Aである
2は陽極であり、電極Bである6は陰極である。また、
(電極A/発光層/電子注入層/電極B)の層構成で積
層した有機EL素子もあり、一般式[1]の化合物は、
どの素子構成においても好適に使用することが出来る。
一般式[1]の化合物は、大きな正孔輸送能力をもって
いるので、正孔注入層3もしくは発光層4のいずれの層
においても、正孔輸送材料として使用できる。
【0025】図1の発光層4には、必要があれば、本発
明の一般式[1]の化合物に加えて、発光物質、発光補
助材料、キャリア輸送を行う正孔輸送材料や電子輸送材
料を使用することもできる。図2の構造は、発光層4と
正孔注入層3を分離している。この構造により、正孔注
入層3から発光層4への正孔注入効率が向上して、発光
輝度や発光効率を増加させることができる。この場合、
発光効率のためには、発光層に使用される発光物質自身
が電子輸送性であること、または発光層中に電子輸送輸
送材料を添加して発光層を電子輸送性にすることが望ま
しい。
【0026】図3の構造は、正孔注入層3に加えて電子
注入層5を有し、発光層4での正孔と電子の再結合の効
率を向上させている。このように、有機EL素子を多層
構造にすることにより、クエンチングによる輝度や寿命
の低下を防ぐことができる。図2および図3の素子にお
いても、必要があれば、発光物質、発光補助材料、キャ
リア輸送を行う正孔輸送材料や電子輸送材料を組み合わ
せて使用することが出来る。また、正孔注入層、発光
層、電子注入層は、それぞれ二層以上の層構成により形
成されても良い。
【0027】有機EL素子の陽極に使用される導電性物
質としては、4eVより大きな仕事関数を持つものが好
適であり、炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバ
ルト、ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジ
ウム等およびそれらの合金、ITO基板、NESA基板
と称される酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、さ
らにはポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹
脂が用いられる。陰極に使用される導電性物質として
は、4eVより小さな仕事関数を持つものが好適であ
り、マグネシウム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、
イットリウム、リチウム、ルテニウム、マンガン等およ
びそれらの合金が用いられるが、これらに限定されるも
のではない。陽極および陰極は、必要があれば二層以上
の層構成により形成されていても良い。
【0028】有機EL素子では、効率良く発光させるた
めに、2で示される電極Aまたは6で示される電極Bの
うち、少なくとも一方は素子の発光波長領域において充
分透明にすることが望ましい。また、基板1も透明であ
ることが望ましい。透明電極は、上記した導電性物質を
使用して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光
性が確保するように設定する。発光面の電極は、光透過
率を10%以上にすることが望ましい。
【0029】基板1は、機械的、熱的強度を有し、透明
なものであれば限定されるものではないが、例示する
と、ガラス基板、ポリエチレン板、ポリエーテルサルフ
ォン板、ポリプロピレン板等の透明樹脂があげられる。
【0030】本発明に係わる有機EL素子の各層の形成
は、真空蒸着、スパッタリング等の乾式成膜法やスピン
コーティング、ディッピング等の湿式成膜法のいずれの
方法を適用することができる。膜厚は特に限定されるも
のではないが、各層は適切な膜厚に設定する必要があ
る。膜厚が厚すぎると、一定の光出力を得るために大き
な印加電圧が必要になり効率が悪くなる。膜厚が薄すぎ
るとピンホール等が発生して、電界を印加しても充分な
発光輝度が得られない。通常の膜厚は5nmから10μ
mの範囲が好適であるが、10nmから0.2μmの範
囲がさらに好ましい。
【0031】湿式成膜法の場合、各層を形成する材料
を、クロロフォルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等の適切な溶媒に溶解または分散して薄膜を形成する
が、その溶媒はいずれであっても良い。また、いずれの
薄膜においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等の
ため適切な樹脂や添加剤を使用しても良い。このような
樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ
アリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリ
メチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹
脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂を挙
げることができる。
【0032】本有機EL素子は、発光層、正孔注入層、
電子注入層において、必要があれば、一般式[1]の化
合物に加えて、公知の発光物質、発光補助材料、正孔輸
送材料、電子輸送材料を使用することもできる。
【0033】公知の発光物質または発光物質の補助材料
としては、アントラセン、ナフタレン、フェナントレ
ン、ピレン、テトラセン、コロネン、クリセン、フルオ
レセイン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレ
ン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロペリノン、ジ
フェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマ
リン、オキサジアゾール、アルダジン、ビスベンゾキサ
ゾリン、ビススチリル、ピラジン、シクロペンタジエ
ン、オキシン、アミノキノリン、イミン、ジフェニルエ
チレン、ビニルアントラセン、ジアミノカルバゾール、
ピラン、チオピラン、ポリメチン、メロシアニン、イミ
ダゾールキレート化オキシノイド化合物、キナクリド
ン、ルブレン等およびそれらの誘導体があるが、これら
に限定されるものではない。
【0034】一般式[1]の正孔輸送材料と併せて使用
できる正孔輸送材料としては、正孔を輸送する能力を持
ち、発光層または発光物質に対して優れた正孔注入効果
を有し、発光層で生成した励起子の電子注入層または電
子輸送材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能の優れた
化合物が挙げられる。具体的には、フタロシアニン系化
合物、ナフタロシアニン系化合物、ポルフィリン系化合
物、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、
イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラ
ゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾール、オ
キサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリ
アリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、ベンジジ
ン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型トリフェニ
ルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等と、それら
の誘導体、およびポリビニルカルバゾール、ポリシラ
ン、導電性高分子等の高分子材料等があるが、これらに
限定されるものではない。
【0035】電子輸送材料としては、電子を輸送する能
力を持ち、発光層または発光物質に対して優れた電子注
入効果を有し、発光層で生成した励起子の正孔注入層ま
たは正孔輸送材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能の
優れた化合物が挙げられる。例えば、フルオレノン、ア
ントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオ
キシド、オキサジアゾール、ペリレンテトラカルボン
酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、
アントロン等とそれらの誘導体があるが、これらに限定
されるものではない。また、正孔輸送材料に電子受容物
質を、電子輸送材料に電子供与性物質を添加することに
より増感させることもできる。
【0036】図1,2および3に示される有機EL素子
において、本発明の一般式[1]の化合物は、いずれの
層に使用することができ、一般式[1]の化合物の他
に、発光物質、発光補助材料、正孔輸送材料および電子
輸送材料の少なくとも1種が同一層に含有されてもよ
い。また、本発明により得られた有機EL素子の、温
度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素
子の表面に保護層を設けたり、シリコンオイル等を封入
して素子全体を保護することも可能である。以上のよう
に、本発明では有機EL素子に一般式[1]の化合物を
用いたため、発光効率と発光輝度を高くできた。また、
この素子は熱や電流に対して非常に安定であり、さらに
は低い駆動電圧で実用的に使用可能の発光輝度が得られ
るため、従来まで大きな問題であった劣化も大幅に低下
させることができた。
【0037】本発明の有機EL素子は、壁掛けテレビ等
のフラットパネルディスプレイや、平面発光体として、
複写機やプリンター等の光源、液晶ディスプレイや計器
類等の光源、表示板、標識灯等へ応用が考えられ、その
工業的価値は非常に大きい。
【0038】次に、本発明の一般式[1]で示される化
合物を電子写真感光体として用いる場合について説明す
る。本発明の一般式[1]で示される化合物は、電子写
真感光体の何れの層においても使用できるが、高い正孔
輸送特性を有することから正孔輸送材料として使用する
ことが望ましい。該化合物は正孔輸送材料として作用
し、光を吸収することにより発生した電荷を極めて効率
よく輸送でき、高速応答性の感光体を得ることができ
る。また、該化合物は、耐オゾン性、光安定性に優れて
いるので、耐久性に優れた感光体を得ることができる。
【0039】電子写真感光体は、導電性基板上に電荷発
生材料と、必要があれば電荷輸送材料を結着樹脂に分散
させてなる感光層を設けた単層型感光体、導電性基板上
に下引き層、電荷発生層、正孔輸送層の順に積層した、
もしくは導電性基板または下引き層上に正孔輸送層、電
荷発生層の順に積層した積層型感光体等がある。ここ
で、下引き層は必要がなければ使用しなくても良い。上
記感光体は、必要があれば活性ガスからの表面保護およ
びトナーによるフィルミング防止等の意味でオーバーコ
ート層を設けることも出来る。
【0040】電荷発生材料としては、ビスアゾ、キナク
リドン、ジケトピロロピロール、インジゴ、ペリレン、
ペリノン、多環キノン、スクアリリウム塩、アズレニウ
ム塩、フタロシアニン、ナフタロシアニン等の有機化合
物、もしくは、セレン、セレン−テルル合金、硫化カド
ミウム、酸化亜鉛、アモルファスシリコン等の無機物質
が挙げられる。
【0041】感光体の各層は蒸着もしくは分散塗工方式
により成膜することが出来る。分散塗工は、スピンコー
ター、アプリケーター、スプレーコーター、浸漬コータ
ー、ローラーコーター、カーテンコーターおよびビード
コーター等を用いて行い、乾燥は室温から200℃、1
0分から6時間の範囲で静止または送風条件下で行う。
乾燥後の感光層の膜厚は単層型感光体の場合、5ミクロ
ンから50ミクロン、積層型感光体の場合、電荷発生層
は0.01から5ミクロン、好ましくは0.1から1ミ
クロンであり、正孔輸送層は5から50ミクロン、好ま
しくは10から20ミクロンが好適である。
【0042】単層型感光体の感光層、積層型感光体の電
荷発生層もしくは正孔輸送層を形成する際に使用する樹
脂は広範な絶縁性樹脂から選択出来る。また、ポリ−N
−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンやポリ
シラン類などの有機光導電性ポリマーから選択出来る。
好ましくは、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、
ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ、アクリ
ル、ポリアミド、ウレタン、エポキシ、シリコン、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、塩酢ビ共重合体、フェノー
ルおよびメラミン樹脂等の絶縁性樹脂を挙げることが出
来る。電荷発生層もしくは正孔輸送層を形成するために
使用される樹脂は、電荷発生材料もしくは正孔輸送材料
に対して、100重量%以下が好ましいがこの限りでは
ない。樹脂は2種類以上組み合わせて使用しても良い。
また、必要があれば樹脂を使用しなくてもよい。また、
電荷発生層を蒸着、スパッタリング等の物理的成膜法に
より形成させることも出来る。蒸着、スパッタリング法
では、好ましくは10-5Toor以下の真空雰囲気下で
成膜することが望ましい。また、窒素、アルゴン、ヘリ
ウム等の不活性ガス中で成膜することも可能である。
【0043】電子写真感光体の各層を形成する際に使用
する溶剤は、下引き層や他の感光層に影響を与えないも
のから選択することが好ましい。具体的には、ベンゼ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、メタノー
ル、エタノール等のアルコール類、酢酸エチル、メチル
セロソルブ等のエステル類、四塩化炭素、クロロホル
ム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエチ
レン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類、クロルベンゼ
ン、ジクロルベンゼン等の芳香族ハロゲン化炭化水素
類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類等
が用いられるがこれらに限られるものではない。
【0044】正孔輸送層は正孔輸送材料のみ、もしくは
正孔輸送材料を樹脂に溶解させた塗液を塗布することに
より形成される。本感光体に使用される正孔輸送材料
は、一般式[1]の化合物に加えて他の正孔輸送材料を
組み合わせて使用することもできる。一般式[1]の化
合物は、樹脂との相溶性が良く、結晶が析出しにくいの
で、感度、耐久性の向上のために有利である。
【0045】電子写真特性、画像特性等の向上のため
に、必要があれば基板と有機層の間に下引き層を設ける
ことができ、下引き層としてはポリアミド類、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリビニルブチ
ラール等の樹脂類、酸化アルミニウム等の金属酸化物な
どが用いられる。
【0046】本発明の材料は、有機EL素子もしくは電
子写真感光体等の正孔輸送材料としのみでなく、光電変
換素子、太陽電池、イメージセンサー等有機光導電材料
のいずれの分野においても好適に使用できる。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に
説明する。化合物(1)の合成方法 フラスコ中に、9、9−ビス(4−アミノフェニル)フ
ルオレン17.4g、p−ヨードトルエン27.1g、
苛性カリ26.1gおよび硫酸銅五水和物0.05gを
入れて、窒素雰囲気下200℃で12時間反応させた。
反応終了後、60℃まで冷却し、酢酸エチルで希釈して
ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して得た残渣を、トルエ
ンから再結晶して35.2g得た。質量分析、赤外線吸
収スペクトル、NMRスペクトル分析の結果、化合物
(1)であることがわかった。以下に生成物の元素分析
結果を示す。 元素分析結果 C53442として 計算値(%):C:89.83 H:6.22
N:3.95 実測値(%):C:89.52 H:6.47
N:4.01 この化合物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図
6に示す。
【0048】化合物(2)の合成方法 フラスコ中に、9、9−ビス(4−アミノフェニル)フ
ルオレン34.8g、m−ヨードトルエン81.3g、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン100g、苛
性カリ78.3gおよび塩化第一銅0.1gを入れて、
窒素雰囲気下200℃で12時間反応させた。反応終了
後、60℃まで冷却し、酢酸エチルで希釈してろ過し
た。ろ液を減圧下で濃縮して得た残渣を、トルエンから
再結晶して48.5g得た。質量分析、赤外線吸収スペ
クトル、NMRスペクトル分析の結果、化合物(2)で
あることがわかった。以下に生成物の元素分析結果を示
す。 元素分析結果 C53442として 計算値(%):C:89.83 H:6.22
N:3.95 実測値(%):C:89.68 H:6.51
N:3.81 この化合物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図
7に示す。
【0049】実施例1 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(1)の
発光層を、真空蒸着法により膜厚500オングストロー
ムで形成して、有機EL素子を作製した。発光層は10
-6Torrの真空中で、基板温度室温の条件下で蒸着し
た。その上に、蒸着法によりマグネシウムと銀を10:
1で混合した合金で1500オングストロームの膜厚の
電極を形成して図1に示す有機EL素子を得た。この素
子は、直流電圧10Vで53cd/m2の発光輝度と
1.8ml/Wの発光効率を有していた。
【0050】実施例2 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(3)を
クロロフォルムに溶解分散させ、スピンコーティング法
により発光層を形成して、500オングストロームの膜
厚の発光層を得た。その上に、マグネシウムと銀を1
0:1で混合した合金で1500オングストロームの膜
厚の電極を形成して図1に示す構成の有機EL素子を得
た。この素子は、直流電圧10Vで42cd/m2の発
光輝度と1.2ml/Wの発光効率を有していた。
【0051】実施例3 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(5)、
N,N'―ジフェニル―N,N'―(3―メチルフェニ
ル)―1,1'―ビフェニル―4,4'―ジアミン、ポリ
−N−ビニルカルバゾールを3:2:5の比率でクロロ
フォルムに溶解分散させ、スピンコーティング法により
1000オングストロームの膜厚の発光層を得た。その
上に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で1
500オングストロームの膜厚の電極を形成して図1に
示す有機EL素子を得た。この素子は、直流電圧10V
で130cd/m2の発光輝度と2.0ml/Wの発光
効率を有していた。
【0052】実施例4 洗浄したITO電極付きガラス板上に、N,N'―ジフ
ェニル―N,N'―(3―メチルフェニル)―1,1'―
ビフェニル―4,4'―ジアミンを真空蒸着して、30
0オングストロームの膜厚の正孔注入層を得た。次い
で、真空蒸着法により化合物(1)の膜厚500オング
ストロームの発光層を作成し、その上に、マグネシウム
と銀を10:1で混合した合金で1500オングストロ
ームの膜厚の電極を形成して図2に示す有機EL素子を
得た。正孔注入層および発光層は10 -6Torrの真空
中で、基板温度室温の条件下で蒸着した。この素子は、
直流電圧10Vで約200cd/m2の発光輝度と2.
7ml/Wの発光効率を有していた。この結果から、本
発明の化合物は電子輸送をする発光物質であることが解
る。
【0053】実施例5 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(1)を
真空蒸着して、300オングストロームの膜厚の正孔注
入層を得た。次いで、トリス(8−ヒドロキシキノリ
ン)アルミニウム錯体を真空蒸着して膜厚500オング
ストロームの発光層を作成し、その上に、マグネシウム
と銀を10:1で混合した合金で1500オングストロ
ームの膜厚の電極を形成して図2に示す有機EL素子を
得た。正孔注入層および発光層は10-6Torrの真空
中で、基板温度室温の条件下で蒸着した。この素子は、
直流電圧10Vで約310cd/m2の発光輝度と4.
6ml/Wの発光効率を有していた。
【0054】実施例6 洗浄したITO電極付きガラス板上に、N,N'―ジフ
ェニル―N,N'―(3―メチルフェニル)―1,1'―
ビフェニル―4,4'―ジアミンを真空蒸着して、膜厚
300オングストロームの正孔注入層を得た。次いで、
真空蒸着法により化合物(6)の膜厚200オングスト
ロームの発光層を作成し、さらに真空蒸着法により[2
−(4−tert−ブチルフェニル)−5−(ビフェニ
ル)−1,3,4−オキサジアゾール]の膜厚200オ
ングストロームの電子注入層を得た。その上に、マグネ
シウムと銀を10:1で混合した合金で膜厚1500オ
ングストロームの電極を形成して図3に示す有機EL素
子を得た。この素子は、直流電圧10Vで約390cd
/m2の発光輝度と4.2ml/Wの発光効率を有して
いた。
【0055】本実施例で示された全ての有機EL素子に
ついて、1mA/cm2で連続発光させたところ、10
00時間以上安定な発光を観測することができた。本発
明の有機EL素子は発光効率、発光輝度の向上と長寿命
化を達成するものであり、併せて使用される発光物質、
発光補助材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、増感剤、
樹脂、電極材料等および素子作製方法を限定するもので
はない。
【0056】実施例7 ε型銅フタロシアニン4g、化合物(4)2g、ポリエ
ステル樹脂(バイロン200:東洋防(株)製)14g
をテトラヒドロフラン80gと共にボールミルで5時間
分散した。この分散液をアルミニウム基板上に塗工、乾
燥して、図4に示す膜厚20ミクロンの単層型電子写真
感光体を作製した。
【0057】実施例8 ジブロモアントアントロン6g、化合物(6)2g、ポ
リエステル樹脂(バイロン200:東洋防(株)製)1
2gをテトラヒドロフラン80gと共にボールミルで5
時間分散した。この分散液をアルミニウム基板上に塗
工、乾燥して、図4に示す膜厚20ミクロンの単層型電
子写真感光体を作製した。
【0058】実施例9 τ型無金属フタロシアニン2g、ポリビニルブチラール
樹脂(BH−3:積水化学(株)製)2gをテトラヒド
ロフラン96gと共にボールミルで2時間分散した。こ
の分散液をアルミニウム基板上に塗工、乾燥して、膜厚
0.3ミクロンの電荷発生層を作製した。次に化合物
(2)10g、ポリカーボネート樹脂(L−1250;
帝人化成(株)製)10gをジクロロメタン80gに溶
解した。この塗液を電荷発生層上に塗工、乾燥して、膜
厚20ミクロンの正孔輸送層を形成し、図5に示す積層
型電子写真感光体を作製した。 実施例10 N,N’−ビス(2,6−ジクロロフェニル)−3,
4,9,10−ペリレンジカルボキシイミド2g、ポリ
ビニルブチラール樹脂(BH−3:積水化学(株)製)
2gをテトラヒドロフラン96gと共にボールミルで2
時間分散した。この分散液をアルミニウム基板上に塗
工、乾燥して、膜厚0.3ミクロンの電荷発生層を作製
した。次に化合物(2)10g、ポリカーボネート樹脂
(L−1250;帝人化成(株)製)10gをジクロロ
メタン80gに溶解した。この塗液を電荷発生層上に塗
工、乾燥して、膜厚20ミクロンの正孔輸送層を形成
し、図5に示す積層型電子写真感光体を作製した。
【0059】電子写真感光体の電子写真特性は以下の方
法で測定した。静電複写紙試験装置(EPA−810
0;川口電機製作所(株)製)により、スタティックモ
ード2、コロナ帯電は−5.2(kV)、5(lux)
の白色光を照射して、初期表面電位(V0)、V0と2秒
間暗所に放置した時の表面電位(V2)の比(暗減衰
率:DDR2=V2/V0)、光露光後に帯電量が初期の
1/2まで減少する時間から半減露光量感度(E1/2
および光露光3秒後の表面電位(VR3)を調べた。実
施例7〜10の電子写真感光体の電子写真特性を表2に
示す。
【0060】
【表2】
【0061】1万回以上繰り返して電子写真特性を測定
したところ、本実施例で示された全ての電子写真感光体
について、安定な表面電位、感度を得ることができた。
【発明の効果】本発明により、優れた正孔輸送能力を有
する化合物を得ることができた。本発明が提供した化合
物は、従来に比べて高発光効率、高輝度であり、長寿命
の有機EL素子および感度、正孔輸送特性、初期表面電
位、暗減衰率等の初期電子写真特性に優れ、繰り返し使
用に対する疲労も少ない電子写真感光体を得ることがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用した有機EL素子の概略構造を表
す断面図
【図2】実施例で使用した有機EL素子の概略構造を表
す断面図
【図3】実施例で使用した有機EL素子の概略構造を表
す断面図
【図4】実施例で使用した電子写真感光体の概略構造を
表す断面図
【図5】実施例で使用した電子写真感光体の概略構造を
表す断面図
【図6】化合物1の赤外吸収スペクトル
【図7】化合物2の赤外吸収スペクトル
【符号の説明】
1.基板 2.電極A 3.正孔注入層 4.発光層 5.電子注入層 6.電極B 7.Al基板 8.感光層 9.電荷発生層 10.正孔輸送層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[1]で示される正孔輸送材
    料一般式[1] 【化1】 [式中、R1ないしR18は、それぞれ独立に、水素原
    子、ハロゲン原子、置換もしくは未置換のアルキル基、
    置換もしくは未置換のアルコキシ基、置換もしくは未置
    換のチオアルコキシ基、シアノ基、アミノ基、モノまた
    はジ置換アミノ基、水酸基、メルカプト基、置換もしく
    は未置換のアリールオキシ基、置換もしくは未置換のア
    リールチオ基、置換もしくは未置換の炭素環式芳香族環
    基、置換もしくは未置換の複素環式芳香族環基、置換も
    しくは未置換の複素環基を表す。また、隣接した置換基
    同士で置換もしくは未置換の脂肪族式環、置換もしくは
    未置換の炭素環式芳香族環、置換もしくは未置換の複素
    環式芳香族環基、置換もしくは未置換の複素環を形成し
    ても良い。ここで、R9ないしR13のうち少なくとも一
    つ、および、R14ないしR18のうち少なくとも一つが、
    アミノ基、モノ置換アミノ基もしくはジ置換アミノ基で
    ある。]
  2. 【請求項2】 一対の電極間に、一層または複数層の有
    機化合物薄膜よりなる発光層を備えた有機エレクトロル
    ミネッセンス素子において、少なくとも一層が請求項1
    記載の有機エレクトロルミネッセンス素子材料を含有す
    る層であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子。
  3. 【請求項3】 少なくとも一層が発光層である請求項2
    記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 【請求項4】 少なくとも一層が正孔注入層である請求
    項2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 【請求項5】 導電性支持体上に、電荷発生材料および
    正孔輸送材料を使用してなる電子写真感光体において、
    正孔輸送材料が、請求項1記載の正孔輸送材料であるこ
    とを特徴とする電子写真感光体。
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