JPH10168002A - 2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル基を有する液晶化合物の製造法 - Google Patents

2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル基を有する液晶化合物の製造法

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JPH10168002A
JPH10168002A JP8346634A JP34663496A JPH10168002A JP H10168002 A JPH10168002 A JP H10168002A JP 8346634 A JP8346634 A JP 8346634A JP 34663496 A JP34663496 A JP 34663496A JP H10168002 A JPH10168002 A JP H10168002A
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trifluorophenyl
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Teru Shimada
輝 縞田
Kota Oka
広太 岡
Masatoshi Fukushima
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C25/00Compounds containing at least one halogen atom bound to a six-membered aromatic ring
    • C07C25/18Polycyclic aromatic halogenated hydrocarbons

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 一般式1の化合物に1−ブロモ−3,
4,5−トリフルオロベンゼンのMg又はLi誘導体を
縮合反応させた後、脱水反応つづいて水素化反応する一
般式6の化合物の製造方法。 (式1、6においてRはC1〜10のアルキル基、シク
ロヘキサン環はトランス配置であり、m、nは0または
1の整数でmが1の時nは1である) 【効果】 公知方法と比べ原料使用量減、工程数減及び
作業環境が改善された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気光学的液晶表
示材料として有用な2−(3,4,5−トリフルオロフ
ェニル)エチル基を有する液晶化合物の製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、時計、電卓に始まり、
電子手帳、ワープロ、ノートブック型パソコン、モニタ
ー付きビデオカメラ、カーナビゲーションシステムに至
るまでに広く利用されている。これらの液晶表示素子
は、液晶物質の光学異方性(Δn)および誘電率異方性
(Δε)を利用したものである。液晶表示素子にはこれ
に応用されている電気光学効果に対応して、TN(ねじ
れネマチック)型、STN(超ねじれネマチック)型、
DS(動的散乱)型、ゲストホスト型、DAP(配向相
変形)型等の表示方式がある。いずれの方式においても
液晶性化合物はなるべく広い温度範囲で液晶相を示すこ
とが望ましく、また水分、熱、空気等に対して安定であ
ることが要求されている。また、他の液晶性化合物との
相溶性が大きいことも要求される。既に多くの液晶性化
合物が知られているが、現在のところ単一の液晶性化合
物で前述の条件を満たす物質はなく、実際には数種の液
晶性化合物及び非液晶性化合物を混合して使用されてい
る。
【0003】最近では薄膜トランジスター(Thin
Film Transistor;TFT)に代表され
るアクティブ素子を用いた液晶装置の駆動技術の進歩の
結果、CRTと同等な高解像度で高品質な画像が実現さ
れている。アクティブマトリックスLCD用液晶組成物
に使用される液晶化合物の特徴はフッ素系の化合物を使
用していることにある。フッ素系の液晶化合物はきわめ
て低粘性でかつ誘電率異方性が小さい割には駆動電圧を
低下させる際立った特性を有する。その中でも一般式
(6)で示される液晶化合物はネマチック液晶を呈する
温度領域が広いにもかかわらず、誘電率の異方性が大き
く、かつ粘度が低くアクティブマトリックス液晶用材料
として非常に有用である。当該材料を使用した表示素子
は既にひろく使用されており、液晶化合物メーカーは当
該液晶化合物をより安価に製造しなければならない。
【0004】該液晶化合物と類似の骨格を有する液晶化
合物の製造方法として、例えば特開平4−95041号
公報に化合物(A)の製造方法が開示されている。
【0005】
【化6】
【0006】(ただし、R’は炭素数1から5の直鎖状
アルキル基をあらわし、nは1から7の整数を表し、X
は水素原子またはフッ素原子を表し、シクロヘキサン環
はトランス配置である。)
【0007】特開平4−95041号公報によるエチレ
ン骨格を有する液晶化合物の製造方法はホスホニウム塩
を使用するウィティッヒ反応(A.Maercker,
Organic Reactions 14,270
(1965))と水素化反応を組み合わせた方法であ
り、以下のようにして製造できるとされている。
【0008】
【化7】
【0009】すなわちホスホニウム塩(8)を対応する
臭化物(7)から製造し(第一段階)、そのホスホニウ
ム塩(8)とケトン(9)とのウィティッヒ反応により
スチレン誘導体(10)とし(第二段階)、さらに水素
化することにより目的物(11)を得ている(第三段
階)。しかしスチレン誘導体(10)はホスホニウム塩
(8)とケトン(9)とのウィティッヒ反応では製造す
ることはできないので、明らかにケトン(9)はアルデ
ヒド(9')との記載ミスと考えられる。また当該液晶化
合物と類似の骨格を有する液晶化合物は以下のようなウ
ィティッヒ反応でも製造できる。
【0010】
【化8】
【0011】(ただしXは水素原子又はフッ素原子を表
し、Yはハロゲン原子を表す)。すなわち3,4−置換
ベンズアルデヒド(14)と対応するホスホニウム塩
(13)とのウィティッヒ反応によりスチレン誘導体
(15)を製造する。つぎにスチレン誘導体(15)を
水素化してエチレン結合を有する液晶化合物(16)を
得ることができる。
【0012】ところで2−(3,4,5−トリフルオロ
フェニル)エチル基を有する液晶化合物をウィティッヒ
反応を経由して製造する場合、以下の問題点がある。ま
ず第一にホスホニウム塩(8)は単位量あたりの体積が
大きいので、1バッチあたり製造効率が悪い(後述の
【発明の効果】を参照のこと)。またホスホニウム塩
(13)の単位量あたりの体積はホスホニウム塩(8)
よりも著しく大きいので、ホスホニウム塩(13)を使
用したウィティッヒ反応はさらに製造効率が悪い。この
ようにウィティッヒ反応を経由して製造する方法は、効
率的に液晶化合物を製造するには不向きな方法である。
したがってエチレン結合を有する液晶材料をより安く、
しかもより多く製造する方法が望まれている。第二にウ
ィティッヒ反応は、必然的に副生するトリフェニルホス
フィンオキサイドおよびトリフェニルホスフィンの除去
が問題である。必然的にこれらの副生成物を除去する工
程が必要となるので、ある程度の収率低下は避けられな
い。よって副生成物の除去が容易でしかも収率が高い製
造方法が望まれている。第三にホスホニウム塩(8)の
原料となる3−置換−4−フルオロベンジルブロマイド
(7)は催涙性が強いので、大量に取り扱う時に作業者
の健康を損なう恐れがある。よって液晶化合物をより安
価に製造する事以上に、より良い作業環境を保つことが
できる製造方法の確立が望まれている。以上のようにエ
チレン結合を有する当該液晶化合物を高収率でかつより
安価に製造できる実用的な製造方法が望まれていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する問題点は、誘電率異方性(Δε)が非常に大きく、
液晶組成物に高い比抵抗値と電圧保持率を付与する事が
できる2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチ
ル基を有する液晶化合物(一般式(6))を従来よりも
効率的にかつ安全に製造できる方法を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は下記(1)〜
(4)の構成を有する。 (1)下式(1)で示される直鎖状の含シクロヘキサン
環アルデヒドに下式(2)で示される1−ブロモ3,
4,5−トリフルオロベンゼンから誘導された下式
(3)の有機金属化合物を反応させて下式(4)で示さ
れる化合物とし、
【化9】
【化10】 (ただし、Mは、MgもしくはLiである。)
【化11】 該化合物(4)を脱水して下式(5)のスチレン誘導体
とし、これを水素化して下式(6)の化合物とするこ
と、
【化12】
【化13】 (上記式(1)、(4)、(5)および(6)におい
て、Rは炭素数1〜10のアルキル基、シクロヘキサン
環はトランス配置であり、m、nは0または1の整数で
mが1の時nは1である。)を特徴とする上記式(6)
の液晶化合物の製造法。
【0015】(2)一般式(1)においてm=1、n=
1である前記(1)に記載の製造法。
【0016】(3)一般式(1)においてm=0、n=
1である前記(1)に記載の製造法。
【0017】(4)一般式(1)においてm=0、n=
0である前記(1)に記載の製造法。
【0018】本発明の製造方法は、まず3,4,5−ト
リフルオロハロベンゼンの有機金属化合物を調製する。
たとえば1−ブロモ−3,4,5−トリフルオロベンゼ
ン(2)を例えばマグネシウムと反応させていわゆるグ
リニャール試薬(3(M=MgBr))とする。次にこ
のグリニャール試薬と、下記アルデヒド(1)を反応さ
せる。得られたアルコール体(4)を脱水してスチレン
誘導体(5)とし、さらに水素添加反応を行い、一般式
(6)の化合物を得る方法である。また(3)がM=L
iである有機金属化合物は、ブチルリチウムなどのアル
キルリチウムと反応させることにより得ることができ
る。
【0019】
【化14】
【0020】(ただし、式中MはMgまたはLiを表
し、Rは炭素数が1から10のアルキル基を示し、シク
ロヘキサン環はトランス配置のものを表し、m、nは0
または1の整数を表し、mが1のときnは1である。)
このようにして製造することができる一般式(6)で表
される化合物の代表的なものの例を下記表1に表す。
【0021】
【化15】
【0022】
【表1】
【0023】(表中、Crは結晶相を、Smはスメクチ
ック相を、Nはネマチック相を、Isoは等方性液体相
をそれぞれ表す。)
【0024】
【実施例】以下に本発明の製造法による実施例を示し、
本発明を詳細に説明する。さらに従来のウィティッヒ反
応を使用した比較例を示し、本発明の有用性を明らかに
する。しかしながら本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0025】実施例1 4−n−ペンチル−4’−[2−(3,4,5−トリフ
ルオロフェニル)エチル]−1,1’−ビシクロヘキシ
ル(一般式(6)においてR=C511、m=0、n=
1である化合物)の有機金属化合物を利用した製造法 マグネシウム2.4g(0.1mol)にテトラヒドロ
フラン(以下THFと略称する)100mlを加え攪拌
し、そこに1−ブロモ−3,4,5−トリフルオロベン
ゼン(2)20.7g(0.1mol)をTHF100
mlに溶解した溶液を10ml室温で滴下した。発熱を
確認した後、徐々に残りの溶液を滴下した。滴下終了後
アルデヒド(17)30.5g(0.11mol)とT
HF100mlの溶液を60℃で滴下した。滴下終了後
2時間熟成した後室温まで放冷し、3規定塩酸水溶液を
水相が酸性になるまで加えた。トルエン150mlで抽
出し、水洗浄、3規定水酸化ナトリウム水溶液洗浄を行
った後、洗浄水が中性になるまで水洗した。減圧下溶媒
を留去した後、残分をエチルアルコールと酢酸エチルの
混合溶媒から再結晶しアルコール体(18)を39g得
た。次に(18)をトルエン150mlとパラトルエン
スルホン酸2gとともに2時間加熱還流し、生成する水
を系外に除去した。放冷後反応溶液を炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、ついで水で洗浄した後に無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を減圧下留去し、スチレン誘導体(1
9)を31.6g得た。これを酢酸エチル200mlに
溶解し5%パラジウム炭素2gを加え、水素雰囲気下、
常圧、25℃で6時間攪拌した。反応後触媒を濾別し、
シリカゲルクロマトグラフィーで処理した後、エチルア
ルコールから2回再結晶して目的物(20)を26.4
g(0.07mol)を得た。
【0026】
【化16】
【0027】比較例1 4−n−ペンチル−4’−[2−(3,4,5−トリフ
ルオロフェニル)エチル]−1,1’−ビシクロヘキシ
ルのウィティッヒ反応を利用した製造法 特開平4−95041号公報に記載されている製造法に
したがって目的物を製造してみた。3,4,5−トリフ
ルオロベンジルブロマイド(21)22.5g(0.1
mol)をトルエン200mlに加え、トリフェニルホ
スフィン(22)26.3g(0.1mol)を添加後
3時間加熱還流する。冷却後析出した結晶を濾過し、真
空乾燥してホスホニウム塩(23)を46.8g得た。
このホスホニウム塩(23)46.8gTHF250m
lに加え、−5℃に冷却しカリウム−t−ブトキシド1
2.9g(0.12mol)で処理した後室温で1時間
反応させ反応中間体(24)を得た。次に反応混合物を
−5℃冷却し、これにアルデヒド(25)21.1g
(0.08mol)のTHF溶液80mlを滴下し、室
温で2時間反応させた。反応終了後水250mlを加
え、酢酸エチル150mlで3回抽出した。抽出液を水
洗、乾燥した後、溶媒を減圧留去して得られた残差をト
ルエン100mlに溶解し、同量のヘプタンを加え2
3.6gのトリフェニルホスフィンオキサイド(26)
を析出させた。濾液を濃縮して得られた残差をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、溶出液を
濃縮してスチレン誘導体(26)を23.9g(0.0
61mol)得た。このスチレン誘導体(26)をガス
クロマトグラフィーで分析したところトリフェニルホス
フィンが1%残存していることがわかった。トリフェニ
ルホスフィンはこの後の水素化工程の反応速度を遅く
し、更には水素化反応後の再結晶工程で効率良く除くこ
とができない。そこで残存するトリフェニルホスフィン
をこの段階で適当な方法により除去しなければならな
い。たとえば一つの方法としてトリフェニルホスフィン
を適当な酸化剤でトリフェニルホスフィンオキサイドへ
変換し除去を行う方法がある。すなわちこのスチレン誘
導体23.9gをヘプタン75mlに溶解し、水75m
lとともに室温で攪拌した。この中へ酸化剤であるオキ
ソン(potassium peroxymonosu
lfate)を12.3g(0.02mol)を加え、
40℃以下で4時間攪拌した。ガスクロマトグラフィー
でトリフェニルホスフィンがトリフェニルホスフィンオ
キサイドに完全に酸化されたことを確認した後、生成し
たトリフェニルホスフィンオキサイドをろ別した。ろ液
を洗浄水が中性になるまで洗浄した。有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を除いた。残分を酢
酸エチル200mlに溶解しラネーニッケル触媒2gを
触媒として水素圧5kg/cm2 、60℃で5時間接触
還元した。反応後触媒を濾別し、濾液を減圧濃縮して目
的物(20)を18.4g得た。
【0028】
【化17】
【0029】本発明により公知方法より改善された項目
を以下にまとめる。 (1)単位量あたりの収率の向上 実施例1では1−ブロモ−3,4,5−トリフルオロベ
ンゼンを0.1mol使用し、4−ペンチル−4’−
[2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]
ビシクロヘキシルを26.4g得ることができる。これ
に対し、3,4,5−トリフルオロベンジルブロマイド
を原料として使用した比較例では4−ペンチル−4’−
[2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]
−1,1’ビシクロヘキシルを18.4gしか得ること
ができない。単純に製品を10kg製造しようとした場
合、実施例1では原料の1−ブロモ−3,4,5−トリ
フルオロベンゼンが37.9mol必要であるのに対
し、比較例では54.3molの3,4,5−トリフル
オロベンジルブロマイドが必要となるので約16mol
少ないスケールで製造できる。また本発明で使用する1
−ブロモ−3,4,5−トリフルオロベンゼンの分子量
は3,4,5−トリフルオロベンジルブロマイドより小
さく、単位molあたりの質量が小さいので、より効率
良く製造できる。しかも3,4,5−トリフルオロベン
ジルブロマイドは商業的に入手できないので、たとえば
1−ブロモ−3,4,5−トリフルオロベンゼンから製
造しなければならない。
【0030】(2)反応工程数の短縮 従来のウィティッヒ反応を経由する製造方法は5工程が
必要であった(ホスホニウム塩の製造、ウィティッヒ反
応剤の調製、ケトン類とのカップリング反応、残存する
トリフェニルホスフィンの除去、水素化反応)。しかも
前述の通り3,4,5−トリフルオロベンジルブロマイ
ドの調製工程を考慮に入れると6工程が必要となる。こ
れに対し本発明による製造工程数は4工程(有機金属化
合物(グリニャール試薬)の調製、アルデヒドとのカッ
プリング工程、アルコールの脱水工程、水素化工程)で
あり、しかも原料の1−ブロモ−3,4,5−トリフル
オロベンゼンは商業的に入手可能である。
【0031】(3)作業環境の向上 比較例で使用する3,4,5−トリフルオロベンジルブ
ロマイドは催涙性が強く、取り扱う時には通常の保護具
に加えて、ゴーグルの着用が必要である。これに対して
1−ブロモ−3,4,5−トリフルオロベンゼンは通常
の保護具だけで良く、作業効率は高い。このように本発
明の製造法は、従来の製造法より工程数が短く、しかも
収率良く2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エ
チル基を有する液晶化合物(一般式(6))を製造でき
るので有用である。
【0032】実施例2 1−(4−ペンチルシクロヘキシル)−2−[4−〔2
−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル〕シク
ロヘキシル]エタン(一般式(6)においてR=C5
11、m=1、n=1である化合物)の有機金属化合物を
利用した製造法 1−ブロモ−3,4,5−トリフルオロベンゼン(2)
20.7g(0.1mol)をTHF100mlに溶解
した溶液をドライアイス浴で−78℃に冷却した。窒素
雰囲気下この中に1.67mol濃度のノルマルブチル
リチウム90ml(0.15mol)を−75℃以下で
滴下した。滴下後30分ほど−75℃以下で攪袢した後
アルデヒド(28)30.6g(0.1mol)をTH
F100mlに溶解した溶液を−75℃で滴下した。滴
下後−75℃で2時間攪拌した後室温に戻した。反応液
中に水250mlを加え、酢酸エチルで3回抽出した。
水洗浄、3規定水酸化ナトリウム水溶液洗浄を行った
後、洗浄水が中性になるまで水洗した。減圧下溶媒を留
去した後、残分をエチルアルコールと酢酸エチルの混合
溶媒から再結晶しアルコール体(29)を35g得た。
次に(18)をトルエン150m理とルとパラトルエン
スルホン酸2gとともに2時間加熱還流し、生成する水
を系外に除去した。放冷後反応溶液を炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、ついで水で洗浄した後に無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、スチレン誘導体(30)を30g得た。これ
を酢酸エチル200mlに溶解し5%パラジウム炭素2
gを加え、水素雰囲気下、常圧、25℃で6時間攪拌し
た。反応後触媒を濾別し、シリカゲルクロマトグラフィ
ーで処理した後、エチルアルコールから2回再結晶して
目的物(31)を20.4gを得た。
【0033】
【化18】
【0034】実施例3 1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−2−(4
−ペンチルシクロヘキシル)エタン(一般式(6)にお
いてR=C511、m=0、n=0である化合物)の有
機金属化合物を利用した製造法 マグネシウム2.4g(0.1mol)にTHF100
mlを加え攪拌し、そこに1−ブロモ−3,4,5−ト
リフルオロベンゼン(2)20.7g(0.1mol)
をTHF100mlに溶解した溶液を10ml室温で滴
下した。発熱を確認した後、徐々に残りの溶液を滴下し
た。滴下終了後アルデヒド(32)30.5g(0.1
1mol)とTHF100mlの溶液を60℃で滴下し
た。滴下終了後2時間熟成した後室温まで放冷し、3規
定塩酸水溶液を水相が酸性になるまで加えた。トルエン
150mlで抽出し、水洗浄、3規定水酸化ナトリウム
水溶液洗浄を行った後、洗浄水が中性になるまで水洗し
た。減圧下溶媒を留去した後、残分をエチルアルコール
と酢酸エチルの混合溶媒から再結晶しアルコール体(3
3)を39g得た。次に(33)をトルエン150ml
とパラトルエンスルホン酸2gとともに2時間加熱還流
し、生成する水を系外に除去した。放冷後反応溶液を炭
酸水素ナトリウム水溶液、ついで水で洗浄した後に無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、スチ
レン誘導体(34)を31.6g得た。これを酢酸エチ
ル200mlに溶解し5%パラジウム炭素2gを加え、
水素雰囲気下、常圧、25℃で6時間攪拌した。反応後
触媒を濾別し、シリカゲルクロマトグラフィーで処理し
た後、エチルアルコールから2回再結晶して目的物(3
5)を26.4g(0.07mol)を得た。
【0035】
【化19】
【0036】
【発明の効果】一般式(6)で表される2−(3,4,
5−トリフルオロフェニル)エチル基を有する液晶化合
物の本発明による製造方法は、実施例でも示したように
3,4,5−トリフルオロハロベンゼンの有機金属化合
物を使用することにより工業的に容易に製造することが
できる。また本発明による製造方法は反応工程数が少な
いので、従来の製造方法よりも収率が良い。このように
本発明の製造法は、従来より安価に一般式(6)で表さ
れる2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル
基を有する液晶化合物を製造し、市場に供給する上で極
めて有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式(1)で示される直鎖状の含シクロ
    ヘキサン環アルデヒドに下式(2)で示される1−ブロ
    モ3,4,5−トリフルオロベンゼンから誘導された下
    式(3)の有機金属化合物を反応させて下式(4)で示
    される化合物とし、 【化1】 【化2】 (ただし、Mは、MgもしくはLiである。) 【化3】 該化合物(4)を脱水して下式(5)のスチレン誘導体
    とし、これを水素化して下式(6)の化合物とするこ
    と、 【化4】 【化5】 (上記式(1)、(4)、(5)および(6)におい
    て、Rは炭素数1〜10のアルキル基、シクロヘキサン
    環はトランス配置であり、m、nは0または1の整数で
    mが1の時nは1である。)を特徴とする上記式(6)
    の液晶化合物の製造法。
  2. 【請求項2】 一般式(1)においてm=1、n=1で
    ある請求項1に記載の製造法。
  3. 【請求項3】 一般式(1)においてm=0、n=1で
    ある請求項1に記載の製造法。
  4. 【請求項4】 一般式(1)においてm=0、n=0で
    ある請求項1に記載の製造法。
JP8346634A 1996-12-10 1996-12-10 2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル基を有する液晶化合物の製造法 Pending JPH10168002A (ja)

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JP8346634A JPH10168002A (ja) 1996-12-10 1996-12-10 2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル基を有する液晶化合物の製造法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006063049A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Dainippon Ink & Chem Inc フェニルシクロヘキセン誘導体またはスチレン誘導体の製造方法

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JP2006063049A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Dainippon Ink & Chem Inc フェニルシクロヘキセン誘導体またはスチレン誘導体の製造方法

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