JPH10167787A - コンクリート又はモルタル用劣化防止剤、それを含有するコンクリート、モルタル - Google Patents

コンクリート又はモルタル用劣化防止剤、それを含有するコンクリート、モルタル

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JPH10167787A
JPH10167787A JP32126296A JP32126296A JPH10167787A JP H10167787 A JPH10167787 A JP H10167787A JP 32126296 A JP32126296 A JP 32126296A JP 32126296 A JP32126296 A JP 32126296A JP H10167787 A JPH10167787 A JP H10167787A
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azomethine
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Hiromi Uchida
弘美 内田
Reiko Tanaka
玲子 田中
Toshio Enokida
年男 榎田
Michiko Tamano
美智子 玉野
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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    • C04B24/40Compounds containing silicon, titanium or zirconium or other organo-metallic compounds; Organo-clays; Organo-inorganic complexes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】硫黄酸化細菌の作用で生成する硫酸による下水
道施設等のコンクリート又はモルタルの劣化を防止する
コンクリート又はモルタル用劣化防止剤を提供する。 【解決手段】アゾメチン金属錯体もしくはその誘導体か
らなる劣化防止剤をコンクリート又はモルタルに含有さ
せ、硫黄酸化細菌を防菌及び/又は殺菌する方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硫黄酸化細菌を防
菌及び/又は殺菌することを特徴とするコンクリート又
はモルタル用劣化防止剤、それを用いたコンクリート、
モルタルに関する。更に詳しくは、下水道施設等のコン
クリート構造物に好適に用いられる劣化防止剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、わが国の下水道施設等において、
コンクリート構造物の劣化の事例が数多く報告されてい
る。しかも、これらの劣化はわが国に限られたものでは
なく、アメリカ合衆国、エジプト、南アフリカ共和国、
オーストラリアなどでも報告されている。下水道施設等
の建設には多額の費用を要しているので、これらを長期
に渡って効果的に機能させていくには、劣化防止に対す
る適切な処置を講ずることが重要である。
【0003】コンクリートの劣化サイクルには、2種類
の微生物が関与していることが知られている。まず、下
水中に存在している硫酸塩(通常、硫酸塩濃度は20〜
40mg/Lの範囲である)が、嫌気的条件下で硫酸塩
還元細菌により還元され、硫化水素が発生する。次い
で、この硫化水素がコンクリート壁面の付着水に吸着さ
れ、好気的条件下でチオバチルス(Thiobacillus)属等
の硫黄酸化細菌により硫化水素が酸化されて硫酸が発生
し、この硫酸によりコンクリートの腐食が生じる。腐食
生成物は、硫酸イオンとコンクリート中のカルシウムが
反応した硫酸カルシウム(石膏)である。
【0004】2種類の微生物のうち、硫黄酸化細菌がコ
ンクリート劣化の主原因であると考えられており、種々
の防止方法が提案されている。例えば、下水中に過酸化
水素、塩素化合物、又は鉄、亜鉛、鉛、銅等の金属塩を
大量に添加して下水中の硫化水素を捕捉する方法が知ら
れている。また、特開平7−70561号公報には、易
水溶性のキノン誘導体を下水中に添加して硫化水素を酸
化すると同時に、硫酸塩還元細菌の作用も抑制してコン
クリートの劣化を防ぐ方法が示されている。しかし、こ
れらの方法は下水中に添加した物質が流去されるため効
果的ではなく、経済性にも問題がある。これとは別に、
換気により硫化水素の気中濃度を低減する方法が知られ
ているが、換気をした先で悪臭が生じ、満足のいく方法
ではない。
【0005】特開昭63−16072号公報や特開平2
−265708号公報には、エポキシ樹脂やポリエステ
ル樹脂等のライニングによりコンクリートを保護する方
法が、また、特開平1−55493号公報には、ガラス
材のライニングによりコンクリートを保護する方法が示
されている。しかし、これらの方法は施工費が高く、ピ
ンホールを通してライニングの剥離が生じるため寿命が
短いといった欠点を有している。したがって、劣化防止
のためには定期的な再塗装が必要であり、このために長
期間に渡り下水道施設等の運転を停止せざるを得ない。
【0006】高硫酸塩スラグセメント等を用いて、耐酸
性、耐硫酸塩性に優れたコンクリートを得る方法も知ら
れているが、高硫酸塩スラグセメントは強度に乏しく、
また得られたコンクリートも完全に劣化しない訳ではな
い。
【0007】これとは別に、抗菌剤をコンクリートに混
入する方法が知られている。コンクリートに混入させる
抗菌剤として、Na−PCP(ペンタクロロフェノール
ナトリウム)等の有機化合物があるが、抗菌剤は、コン
クリートにピンホールや亀裂を生じさせ、耐久性に欠け
るという問題点があり、更に、該Na−PCPは使用が
禁止されているのが現状である。
【0008】金属及び/又は金属酸化物をコンクリート
に含有させ、溶出する金属イオンにより硫黄酸化細菌を
防菌及び/又は殺菌することでコンクリートの劣化を防
ぐ方法が、特開平4−149053号公報に示されてい
る。しかし、この方法は金属又は金属酸化物を単体で、
あるいは混合して使用しているため、硫酸に対する溶解
性が高く、継続性が短い。このため、使用量が多くなる
などの欠点を有している。
【0009】さらに、特開平6−16460号公報及び
特開平6−16461号公報には、ニケロセン及びニッ
ケルジメチルグリオキシムといった金属錯体をコンクリ
ートに含有させて劣化を防ぐ方法が示されている。しか
し、これらの金属錯体は発ガン性を有しており、安全性
の面で問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、効果的に且
つ長期間に渡ってコンクリート又はモルタルの劣化を防
止することができる劣化防止剤、及びそれらを含有する
コンクリート、モルタルの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、アゾメチ
ン金属錯体もしくはその誘導体を含有することを特徴と
するコンクリート又はモルタル用劣化防止剤を提供す
る。
【0012】更に本発明は、アゾメチン金属錯体が下記
一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物である
ことを特徴とするコンクリート又はモルタル用劣化防止
剤を提供する。
【0013】一般式(1)
【化3】 一般式(2)
【化4】 〔式中、Mは2価の金属イオンを、R1 はアルキレン基
又はアリーレン基を、R2 、R3 はそれぞれ水素原子、
アルキル基又はアリール基を表す。〕
【0014】更に本発明は、上記コンクリート又はモル
タル用劣化防止剤を含有することを特徴とするコンクリ
ートを提供する。
【0015】更に本発明は、上記コンクリート又はモル
タル用劣化防止剤を含有することを特徴とするモルタル
を提供する。
【0016】本発明の劣化防止剤をコンクリート、モル
タルに用いれば、土壌、下水中などに存在して繁殖する
チオバチルス属等の硫黄酸化細菌を防菌及び/又は殺菌
することにより、コンクリート劣化のサイクルを切断す
ることができ、これにより効果的且つ長期間に渡ってコ
ンクリートなどの劣化を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるアゾメチン金
属錯体とは、一般にシッフ塩と呼ばれる化合物と金属と
の錯体のことであるが、特に、下記一般式(1)又は一
般式(2)で表される化合物であることが望ましい。
【0018】一般式(1)
【化5】 一般式(2)
【化6】 〔式中、Mは2価の金属イオンを、R1 はアルキレン基
又はアリーレン基を、R2 、R3 はそれぞれ水素原子、
アルキル基又はアリール基を表す。〕
【0019】上記一般式(1)又は一般式(2)で表さ
れるアゾメチン金属錯体において、Mで示される2価の
金属イオンとしては、例えば、マンガン、鉄、コバル
ト、ニッケル、銅、亜鉛、ロジウム、パラジウム、カド
ミウム、スズ、水銀、鉛の2価のイオンなどを挙げるこ
とができる。
【0020】上記一般式(1)で表されるアゾメチン金
属錯体において、R1 で示されるアルキレン基又はアリ
ーレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基、ブチレン基等の炭素数1〜20のアルキレン基、
及びフェニレン基、ナフチレン基、アントラニレン基、
ピレニレン基、ビフェニレン基等の炭素数6〜20のア
リーレン基を挙げることができる。
【0021】上記一般式(2)で表されるアゾメチン金
属錯体において、R2 、R3 で示されるアルキル基又は
アリール基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基等の炭素数1〜20のアルキル基、及びフ
ェニル基、ナフチル基、アントラニル基、ピレニル基、
ビフェニル基等の炭素数6〜20のアリール基を挙げる
ことができる。
【0022】本発明におけるアゾメチン金属錯体の誘導
体とは、上記一般式(1)又は一般式(2)で表される
アゾメチン金属錯体の分子中のベンゼン環に置換原子も
しくは置換基を有する化合物である。置換原子もしくは
置換基の具体例として、以下のものを挙げることができ
る。即ち、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原
子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、se
c−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基、ヘプチル基、オクチル基、ステアリル基、トリ
クロロメチル基、トリフロロメチル基、シクロプロピル
基、シクロヘキシル基、1,3−シクロヘキサジエニル
基、2−シクロペンテン−1−イル基、2,4−シクロ
ペンタジエン−1−イリデニル基等の置換もしくは未置
換のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−
ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ス
テアリルオキシ基、トリフロロメトキシ基等の置換もし
くは未置換のアルコキシ基、メチルチオ基、エチルチオ
基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、sec−ブチルチ
オ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキ
シルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基等の置換
もしくは未置換のチオアルコキシ基、ニトロ基、シアノ
基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、水酸
基、スルホン酸基、ビニル基、メチルアミノ基、ジメチ
ルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプ
ロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等のアルキル基置換
アミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基等の
炭素環式芳香族アミノ基、ビス(アセトオキシメチル)
アミノ基、ビス(アセトオキシエチル)アミノ基、ビス
(アセトオキシプロピル)アミノ基、ビス(アセトオキ
シブチル)アミノ基、ジベンジルアミノ基等のモノまた
はジ置換アミノ基、フェノキシ基、p−tert−ブチ
ルフェノキシ基、3−フルオロフェノキシ基等の置換も
しくは未置換のアリールオキシ基、フェニルチオ基、3
−フルオロフェニルチオ基等の置換もしくは未置換のア
リールチオ基、フェニル基、ビフェニル基、トリフェニ
ル基、テトラフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−
メチルチオフェニル基、3,5−ジシアノフェニル基、
o−、m−、及びp−トリル基、キシリル基、o−、m
−、及びp−クメニル基、メシチル基、ペンタレニル
基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタ
レニル基、アセナフチレニル基、フェナレニル基、フル
オレニル基、アントリル基、アントラキノニル基、3−
メチルアントリル基、フェナントリル基、トリフェニレ
ン基、ピレニル基、クリセニル基、2−エチル−1−ク
リセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、6−クロロペ
リレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テト
ラフェニレン基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、
ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘ
プタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、
オバレニル基等の置換もしくは未置換の芳香族環基等で
ある。
【0023】前記アゾメチン金属錯体は、コンクリート
又はモルタルと容易に且つ均一に混合できるように、微
粉末状であることが望ましい。粒子は、平均粒子径とし
て0.001μm〜1mm、好ましくは0.01μm〜
0.1mmの微粉末が望ましい。
【0024】前記アゾメチン金属錯体の含有割合は、コ
ンクリート又はモルタル中のセメント成分100重量部
に対して、0.001〜30重量部、好ましくは0.0
1〜5重量部であることが望ましい。アゾメチン金属錯
体の含有割合が0.001重量部未満の場合は、硫黄酸
化細菌に対する防菌及び/又は殺菌効果を長時間持続さ
せることが困難である。一方、30重量部を越えて含有
させても、硫黄酸化細菌に対する防菌及び/又は殺菌効
果の向上は期待できず、コスト高になり好ましくない。
【0025】コンクリート又はモルタルに添加するアゾ
メチン金属錯体は、非水溶性の化合物が望ましい。ま
た、必要があれば二種類以上のアゾメチン金属錯体を混
合して用いても良い。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0027】(アゾメチン金属錯体もしくはその誘導体
の調製)下記一般式(3)において、M、R2 、R3
6 、R7 、及びR9 が、表1に示した組合わせである
アゾメチン金属錯体もしくはその誘導体(1)〜(1
8)を調製して供試した。なお、全てのアゾメチン金属
錯体もしくはその誘導体において、R1 、R4 、R5
及びR8 は水素原子である。また、下記一般式(4)に
おいて、M、R2 、R3 、R6 、R7 、R10、及びR
1 1 が、表2に示した組合わせであるアゾメチン金属錯
体もしくはその誘導体(19)〜(27)を調製して供
試した。なお、全てのアゾメチン金属錯体もしくはその
誘導体において、R1 、R4 、R5 、及びR8 は水素原
子である。
【0028】一般式(3)
【化7】 一般式(4)
【化8】
【0029】 表1 ────────────────────────────────── アゾメチン金属錯体 M R2 3 6 7 9 もしくは誘導体 ────────────────────────────────── 1 Fe H H H H エチレン基 2 Ni H H H H エチレン基 3 Cu H H H H エチレン基 4 Fe H Cl H Cl エチレン基 5 Ni H Cl H Cl エチレン基 6 Cu H Cl H Cl エチレン基 7 Fe OH H OH H エチレン基 8 Ni OH H OH H エチレン基 9 Cu OH H OH H エチレン基 10 Fe H H H H o−フェニレン基 11 Ni H H H H o−フェニレン基 12 Cu H H H H o−フェニレン基 13 Fe H Cl H Cl o−フェニレン基 14 Ni H Cl H Cl o−フェニレン基 15 Cu H Cl H Cl o−フェニレン基 16 Fe OH H OH H o−フェニレン基 17 Ni OH H OH H o−フェニレン基 18 Cu OH H OH H o−フェニレン基 ──────────────────────────────────
【0030】 表2 ────────────────────────────────── アゾメチン金属錯体 M R2 3 6 7 1011 もしくは誘導体 ────────────────────────────────── 19 Fe H H H H メチル基 メチル基 20 Ni H H H H メチル基 メチル基 21 Cu H H H H メチル基 メチル基 22 Fe H Cl H Cl メチル基 メチル基 23 Ni H Cl H Cl メチル基 メチル基 24 Cu H Cl H Cl メチル基 メチル基 25 Fe OH H OH H メチル基 メチル基 26 Ni OH H OH H メチル基 メチル基 27 Cu OH H OH H メチル基 メチル基 ──────────────────────────────────
【0031】(実施例1〜27)セメント100重量
部、砂200重量部、及び水50重量部からなるモルタ
ル成分に、平均粒子径1.0μmのアゾメチン金属錯体
もしくはその誘導体(1)〜(27)をそれぞれ1.0
重量部添加し、モルタルミキサーを用いて充分練り混ぜ
た。これを型枠に入れて成形後、28日間(湿気箱中2
4時間、水中27日間)養生を行い、モルタル供試体を
得た。
【0032】(比較例1)アゾメチン金属錯体もしくは
その誘導体を添加しない以外は、実施例1と同様な操作
を行いモルタル供試体を得た。
【0033】(比較例2)アゾメチン金属錯体もしくは
その誘導体の代わりに有機窒素硫黄系抗菌剤(東京ファ
インケミカル社製「ファインサンドA−3」)を使用し
た以外は、実施例1と同様な操作を行いモルタル供試体
を得た。
【0034】実施例及び比較例で得られた供試体を、下
水処理場の汚泥施設の壁内に曝し、9ヶ月間汚泥に暴露
して硫黄酸化細菌の付着状況及び供試体の石膏化状況
を、以下のようにして評価した。結果を表3に示す。
【0035】(硫黄酸化細菌の付着状況)供試体の表面
を、歯磨き用のブラシを用いて、滅菌した水道水(オー
トクレーブで20分間滅菌)50mlで洗浄し、その洗
浄液を超音波破砕した後、希釈した。これを、固体ON
M培地(今井、和民、片桐著、“硫黄細菌の生化学的研
究”、醗酵工学、42巻、762頁、1964年)を用
いて、培養温度30℃で11日間培養し、生じたコロニ
ーを計数した。この値から、洗浄液1ml当たりの硫黄
酸化細菌の数(cell/ml)を求め、以下に示す評
価基準から硫黄酸化細菌の付着状況を評価した。
【0036】(石膏化状況)供試体の表面を10gサン
プリングし、X線回折装置を用いて硫酸カルシウムの量
を測定した。この値から、供試体表面のカルシウムのう
ち硫酸による腐食生成物である硫酸カルシウムに変化し
た割合(%)を求め、以下に示す評価基準から供試体の
石膏化状況を評価した。
【0037】硫黄酸化細菌の付着状況の評価基準 評価 1:106 cell/ml以上 評価 2:104 〜106 cell/ml 評価 3:102 〜104 cell/ml 評価 4:102 cell/ml未満 評価 5:付着は全く認められず
【0038】供試体の石膏化状況の評価基準 評価 1:80%以上 評価 2:50〜80% 評価 3:30〜50% 評価 4:1〜30% 評価 5:石膏化は全く認められず
【0039】 表3 ────────────────────────────────── 実施例及び比較例 硫黄酸化細菌の付着状況 石膏化状況 ────────────────────────────────── 実施例1 評価 4 評価 5 実施例2 評価 5 評価 5 実施例3 評価 4 評価 4 実施例4 評価 4 評価 5 実施例5 評価 5 評価 5 実施例6 評価 4 評価 4 実施例7 評価 4 評価 5 実施例8 評価 5 評価 5 実施例9 評価 4 評価 4 実施例10 評価 4 評価 5 実施例11 評価 5 評価 5 実施例12 評価 5 評価 5 実施例13 評価 5 評価 5 実施例14 評価 5 評価 5 実施例15 評価 5 評価 5 実施例16 評価 5 評価 5 実施例17 評価 5 評価 5 実施例18 評価 5 評価 5 実施例19 評価 4 評価 4 実施例20 評価 4 評価 5 実施例21 評価 4 評価 4 実施例22 評価 5 評価 5 実施例23 評価 5 評価 5 実施例24 評価 5 評価 5 実施例25 評価 4 評価 5 実施例26 評価 5 評価 5 実施例27 評価 4 評価 4 比較例1 評価 1 評価 1 比較例2 評価 1 評価 2 ──────────────────────────────────
【0040】本発明のアゾメチン金属錯体もしくはその
誘導体を含有させたモルタル供試体では、硫黄酸化細菌
の付着状況、石膏化状況とも評価4〜5であったが、ア
ゾメチン金属錯体もしくはその誘導体を含有しないモル
タル供試体、及びアゾメチン金属錯体もしくはその誘導
体の代わりに有機窒素硫黄系抗菌剤を含有させたモルタ
ル供試体では、硫黄酸化細菌の付着が著しく表面は石膏
化して劣化が進んでいた。このことから、本発明のアゾ
メチン金属錯体もしくはその誘導体は、コンクリート又
はモルタルの劣化防止に有効であることが認められた。
【0041】
【発明の効果】本発明は、コンクリート又はモルタルの
劣化を防止する方法であり、コンクリート又はモルタル
にアゾメチン金属錯体もしくはその誘導体を含有させる
ことで、コンクリート又はモルタルの劣化を防止するこ
とができる。下水道施設等のコンクリート又はモルタル
の劣化の原因となる硫酸を生成するチオバチルス属等の
硫黄酸化細菌は、微量な種々の金属イオンにより生育阻
害されることが知られており、アゾメチン金属錯体か
ら、硫黄酸化細菌の作用により生じる硫酸との反応で金
属イオンが溶出し、これにより硫黄酸化細菌は防菌及び
/又は殺菌される。前述の特開平4−149053号公
報に示されている金属及び/又は金属酸化物を用いる方
法に比べ、アゾメチン金属錯体を用いる本発明の劣化防
止方法は、硫酸により溶出する金属イオン量を生育阻害
活性を示す程度の低いレベルに保つことが可能であり、
これにより長期間に渡って金属イオンの溶出を維持する
ことができるので、特に下水道施設等におけるコンクリ
ート構造物の劣化防止に有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉野 美智子 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アゾメチン金属錯体もしくはその誘導体
    を含有することを特徴とするコンクリート又はモルタル
    用劣化防止剤。
  2. 【請求項2】 アゾメチン金属錯体が下記一般式(1)
    又は一般式(2)で表される化合物であることを特徴と
    する請求項1記載のコンクリー又はモルタル用劣化防止
    剤。一般式(1) 【化1】 一般式(2) 【化2】 〔式中、Mは2価の金属イオンを、R1 はアルキレン基
    又はアリーレン基を、R2 、R3 はそれぞれ水素原子、
    アルキル基又はアリール基を表す。〕
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のコンクリート又は
    モルタル用劣化防止剤を含有することを特徴とするコン
    クリート。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のコンクリート又は
    モルタル用劣化防止剤を含有することを特徴とするモル
    タル。
JP32126296A 1996-12-02 1996-12-02 コンクリート又はモルタル用劣化防止剤、それを含有するコンクリート、モルタル Pending JPH10167787A (ja)

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JP2009533336A (ja) * 2006-04-07 2009-09-17 インペリアル イノヴェイションズ リミテッド テロメラーゼ阻害剤
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