JPH1164585A - 放射性廃棄物固化体用腐食防止剤、及び放射性廃棄物固化体の腐食防止方法 - Google Patents

放射性廃棄物固化体用腐食防止剤、及び放射性廃棄物固化体の腐食防止方法

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JPH1164585A
JPH1164585A JP21613697A JP21613697A JPH1164585A JP H1164585 A JPH1164585 A JP H1164585A JP 21613697 A JP21613697 A JP 21613697A JP 21613697 A JP21613697 A JP 21613697A JP H1164585 A JPH1164585 A JP H1164585A
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JP21613697A
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Hiromi Uchida
弘美 内田
Toshio Enokida
年男 榎田
Michiko Tamano
美智子 玉野
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硫黄酸化細菌の作用で生成する硫酸による放
射性廃棄物固化体の腐食を防止することを特徴とする放
射性廃棄物固化体用腐食防止剤、及び腐食防止方法を提
供する。 【解決手段】 本発明は、フタロシアニン化合物を有効
成分とする放射性廃棄物固化体用腐食防止剤、及びそれ
を用いた放射性廃棄物固化体の腐食防止方法に関するも
のである。固化体に混合されたフタロシアニン化合物
は、硫黄酸化細菌に対し生育阻害作用を示し、硫黄酸化
細菌による硫酸の生成を抑制して硫酸による固化体の腐
食を防止する。この方法により、効果的にかつ長時間に
渡って放射性廃棄物固化体の腐食を防止することがで
き、腐食による固化体からの放射性物質の浸出等を防ぐ
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力施設等で発
生する放射性廃棄物の処理に際して用いられる放射性廃
棄物固化体の腐食防止剤、並びにそれを用いた放射性廃
棄物固化体の腐食防止方法に関する。更に詳しくは、硫
黄酸化細菌の生育阻害作用を有するフタロシアニン化合
物を含有することにより、硫黄酸化細菌の作用で生成す
る硫酸による放射性廃棄物固化体の腐食を防止すること
を特徴とする放射性廃棄物固化体用腐食防止剤、及び腐
食防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】放射性鉱石の採掘、核燃料物質の生産、
原子炉の運転、使用済み核燃料の処理、更には研究、工
業、医療用等の放射性物質の使用により、液体、固体の
様々な放射性廃棄物が発生する。これらの放射性廃棄物
の処理方法として、特に低・中レベル放射性廃棄物の場
合は、固化材を用いて専用の放射性廃棄物容器にこれら
を埋め込んで固化し、この放射性廃棄物容器を地表又は
地表近くの浅い地中に埋設する方法(浅層隔離)が取ら
れている。この放射性廃棄物の処理に用いられる固化材
としては、セメントが一般的である。また、これらの放
射性廃棄物容器を収納する躯体(ピット)や、放射性廃
棄物容器と躯体との間の充填物もコンクリート製である
ことが多い。
【0003】セメント等の固化材により固化された放射
性廃棄物からの放射能、あるいは放射性物質の環境中へ
の浸出を低減させるために、様々な方法が取られてい
る。例えば、特開平1−223398号公報には、セメ
ントにアルミニウム含有急硬性物質を加えた水硬性材料
を用いることにより、浸出性の少ない固化材を得る方法
が示されている。また、特開平3−85500号公報に
は、固化材に耐アルカリ性と耐放射線性を併せ持つ金属
繊維、無機あるいは有機高分子繊維等の繊維状物質を添
加することにより、浸出率の増加を防ぐ方法が示されて
いる。
【0004】アメリカのNRC(Nuclear Regulatory C
ommission )は、放射性廃棄物の処理施設に用いられる
コンクリートには、保守等をしなくても500年のサー
ビスライフが必要であるとしており、また、これらのコ
ンクリートの劣化要因として、硫酸塩によるアタック、
鉄筋の腐食、アルカリ骨材反応、地下水へのコンクリー
ト成分の浸出、微生物へのアタック、塩の結晶化、廃棄
物によるアタックを挙げている。
【0005】沸騰水型軽水炉の復水系あるいは放射性廃
棄物処理系の脱塩器の樹脂再生廃液の主成分は硫酸ナト
リウムであり、硫酸ナトリウムをセメント固化させる
と、セメント中の水分を吸収して10水塩化し、体積膨
張することが知られている。セメント固化後に10水塩
化が進行すると、体積膨張のためセメント固化体が崩壊
する恐れがあり、これを防ぐ方法がいくつか示されてい
る。例えば、特開平4−109199号公報には、硫酸
ナトリウムを含む放射性廃液を濃縮してペレットを作製
する際に、塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム、あるい
は硝酸ナトリウムを混入させることで、上記の反応を防
ぐ方法が示されている。また、特開平5−71459号
公報には、放射性廃液を予め冷却し、硫酸ナトリウムを
10水塩化してから固化処理する方法が示されている。
さらに、山本らによれば、分級フライアッシュやシリカ
フュームを用いることで、硫酸イオンによる劣化を防ぐ
ことが可能であることが示されている(山本・東・小
西:“放射性廃棄物処分施設への分級フライアッシュコ
ンクリートの適用性研究”,奥村組技術研究年報,18
巻,139頁,1992年)。
【0006】ところで、近年、わが国の下水道施設にお
いて、コンクリート構造物の腐食の事例が数多く報告さ
れている。しかも、これらの腐食はわが国に限られたも
のではなく、アメリカ合衆国、エジプト、南アフリカ共
和国、オーストラリアなどでも報告されている。下水道
施設の建設には多額の費用を要しているので、これらの
施設を長期に渡って効果的に機能させるには、コンクリ
ートの腐食を防止するための適切な処置を講ずることが
重要である。
【0007】コンクリートの腐食サイクルには、2種類
の微生物、すなわち、硫酸塩還元細菌及びチオバチルス
(Thiobacillus)属等の硫黄酸化細菌が関与しているこ
とが知られている。これらの微生物によるコンクリート
の腐食過程では、まず、下水中に存在する硫酸塩が、嫌
気的条件下で硫酸塩還元細菌により還元され、硫化水素
が発生する。次いで、この硫化水素がコンクリート壁面
に付着した水に吸着され、好気的条件下で硫黄酸化細菌
により酸化されて、硫酸が生成する。コンクリートに含
まれたカルシウムは、生成した硫酸によって硫酸カルシ
ウム(石膏)に変化し、これによりコンクリートが膨張
・脆弱化して腐食する。
【0008】上記の2種類の微生物のうち、硫黄酸化細
菌がコンクリート腐食の主な原因であると考えられてい
る。硫黄酸化細菌は、元素状硫黄や硫化水素等の還元型
硫黄化合物を基質にして、完全な無機培地で生育可能な
化学合成独立栄養細菌で、環境中に普通に認められる細
菌である。従って、硫黄酸化細菌によるコンクリートの
腐食は下水道施設に限られたものではない。例えば、R.
D. Rogersらは、セメント固化した放射性廃棄物(蒸発
塔の塔底廃棄物及びイオン交換樹脂)を、Thiobacillus
ferrooxidans 及びT. thiooxidansを培養しているバイ
オリアクターからの継続的なフローに浸漬した結果、6
0日で表面pHの低下、カルシウム等の損失、著しい崩
壊が認められ、セメント固化した低レベル放射性廃棄物
が、微生物により腐食を受ける可能性があることを示唆
している(R. D. Rogers, M. A. Hamilton, R. H. Vee
h, and J. W. McConnell, Jr. : Microbially Influenc
ed Degradation of Cement-solidified Radioactive Wa
ste Forms, ASTM Spec. Tech. Publ. (Am. Soc. Test M
ater.), 1240, 116, 1996)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、硫黄酸化細
菌の作用で生成する硫酸による放射性廃棄物固化体の腐
食を効果的に且つ長期間に渡って防止することができ
る、放射性廃棄物固化体用腐食防止剤及び腐食防止方法
の提供を目的とする。
【0010】本発明者は、セメントを固化材とする放射
性廃棄物固化体の腐食の主な原因である硫黄酸化細菌の
生育を阻害する方法を開発するために鋭意研究を重ねた
結果、フタロシアニン化合物に硫黄酸化細菌の生育阻害
作用が認められた。また、フタロシアニン化合物を混合
した放射性廃棄物固化体が、硫黄酸化細菌による腐食に
対して強い抵抗性があることが認められ本発明に至っ
た。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、フタロシ
アニン化合物を有効成分とすることを特徴とする放射性
廃棄物固化体用腐食防止剤を提供する。
【0012】更に本発明は、フタロシアニン化合物が金
属フタロシアニンもしくはその誘導体であることを特徴
とする上記放射性廃棄物固化体用腐食防止剤を提供す
る。
【0013】更に本発明は、金属フタロシアニンもしく
はその誘導体の金属原子がクロム、鉄、コバルト、ニッ
ケル、モリブデン、パラジウム、スズ、タングステン、
及び白金からなる群より選ばれた少なくとも1種である
ことを特徴とする上記放射性廃棄物固化体用腐食防止剤
を提供する。
【0014】更に本発明は、フタロシアニン化合物が下
記の一般式(1)で示される金属フタロシアニンもしく
はその誘導体であることを特徴とする上記放射性廃棄物
固化体用腐食防止剤を提供する。 MXn Pc (1) (式中、Mは金属原子、Xは酸素原子、ハロゲン原子も
しくは水酸基、Pcはフタロシアニン骨格、nは1〜5
の整数をそれぞれ示す。)
【0015】更に本発明は、フタロシアニン化合物が無
金属フタロシアニンもしくはその誘導体であることを特
徴とする上記放射性廃棄物固化体用腐食防止剤を提供す
る。
【0016】更に本発明は、セメントを固化材とする放
射性廃棄物固化体に上記腐食防止剤を含有させることを
特徴とする放射性廃棄物固化体の腐食防止方法を提供す
る。
【0017】本発明の腐食防止剤をセメントを固化材と
する放射性廃棄物固化体に用いれば、土壌中などに存在
して繁殖する硫黄酸化細菌の生育を阻害することによ
り、硫黄酸化細菌の作用で生成する硫酸による腐食のサ
イクルを切断することができ、これにより効果的且つ長
期間に渡って、放射性廃棄物固化体の腐食を防止するこ
とができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるフタロシアニ
ン化合物とは、フタロシアニン骨格を有する化合物を示
す。本発明に使用される金属フタロシアニンとは、置換
基を有していないフタロシアニン骨格に金属原子が配位
した化合物であり、その誘導体とは、金属フタロシアニ
ン分子中のベンゼン環に水素原子以外の置換原子もしく
は置換基を有する化合物である。また、本発明に使用さ
れる無金属フタロシアニンとは、置換基を有していない
フタロシアニン骨格の中心に2個の水素原子が配位した
化合物であり、その誘導体とは、無金属フタロシアニン
分子中のベンゼン環に水素原子以外の置換原子もしくは
置換基を有する化合物である。本発明では、水に溶解し
ない金属フタロシアニンもしくはその誘導体を用いるこ
とが望ましい。
【0019】上記の金属フタロシアニンの金属原子とし
ては、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、ケイ
素、カルシウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニ
ッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ジルコニ
ウム、モリブデン、パラジウム、銀、カドミウム、イン
ジウム、スズ、タングステン、白金、水銀、鉛、及び希
土類元素等を挙げることができるが、中でも、クロム、
鉄、コバルト、ニッケル、モリブデン、パラジウム、ス
ズ、タングステン、及び白金からなる群より選ばれた少
なくとも1種であることが望ましい。
【0020】本発明においては、下記の一般式(1)で
示される金属フタロシアニンを用いることも可能であ
る。 MXn Pc (1) (式中、Mは金属原子、Xは酸素原子、ハロゲン原子も
しくは水酸基、Pcはフタロシアニン骨格、nは1〜5
の整数をそれぞれ示す。)一般式(1)で示される金属
フタロシアニンは、置換基を有していないフタロシアニ
ン骨格Pcに、Mで示される金属原子が配位し、さらに
軸方向にXで示される酸素原子、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素等のハロゲン原子もしくは水酸基が1〜5個配位
した化合物である。
【0021】本発明において、金属フタロシアニンが一
般式(1)で示される構造を有するには、金属原子の価
数が3〜7であることが必要である。本発明では、この
ような価数をとることができる金属原子であれば、いず
れの金属原子を用いることも可能であるが、特に、チタ
ン、バナジウム、クロム、モリブデン、タングステン、
ガリウム、インジウム、ケイ素、及びゲルマニウムの少
なくとも1種であることが望ましい。
【0022】上記金属フタロシアニン誘導体及び無金属
フタロシアニン誘導体の水素原子以外の置換原子又は置
換基の具体例として、以下のものを挙げることができ
る。すなわち、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲ
ン原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ステアリル基、
トリクロロメチル基、トリフロロメチル基、シクロプロ
ピル基、シクロヘキシル基、1,3−シクロヘキサジエ
ニル基、2−シクロペンテン−1−イル基、2,4−シ
クロペンタジエン−1−イリデニル基等の置換もしくは
未置換のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、ter
t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ
基、ステアリルオキシ基、トリフロロメトキシ基等の置
換もしくは未置換のアルコキシ基、メチルチオ基、エチ
ルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、sec−ブ
チルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ
基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基
等の置換もしくは未置換のチオアルコキシ基、ニトロ
基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エステ
ル基、水酸基、スルホン酸基、ビニル基、メチルアミノ
基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミ
ノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等のアル
キル基置換アミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルア
ミノ基等の炭素環式芳香族アミノ基、ビス(アセトオキ
シメチル)アミノ基、ビス(アセトオキシエチル)アミ
ノ基、ビス(アセトオキシプロピル)アミノ基、ビス
(アセトオキシブチル)アミノ基、ジベンジルアミノ基
等のモノまたはジ置換アミノ基、フェノキシ基、p−t
ert−ブチルフェノキシ基、3−フルオロフェノキシ
基等の置換もしくは未置換のアリールオキシ基、フェニ
ルチオ基、3−フルオロフェニルチオ基等の置換もしく
は未置換のアリールチオ基、フェニル基、ビフェニル
基、トリフェニル基、テトラフェニル基、3−ニトロフ
ェニル基、4−メチルチオフェニル基、3,5−ジシア
ノフェニル基、o−、m−、及びp−トリル基、キシリ
ル基、o−、m−、及びp−クメニル基、メシチル基、
ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニ
ル基、ヘプタレニル基、アセナフチレニル基、フェナレ
ニル基、フルオレニル基、アントリル基、アントラキノ
ニル基、3−メチルアントリル基、フェナントリル基、
トリフェニレン基、ピレニル基、クリセニル基、2−エ
チル−1−クリセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、
6−クロロペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセ
ニル基、テトラフェニレン基、ヘキサフェニル基、ヘキ
サセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチ
レニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラン
トレニル基、オバレニル基等の置換もしくは未置換の芳
香族環基等である。
【0023】本発明において、金属フタロシアニン誘導
体及び無金属フタロシアニン誘導体としては、前述の金
属フタロシアニン及び無金属フタロシアニンの分子中の
ベンゼン環の1〜8個の水素原子が、ハロゲン原子、炭
素数1〜6のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、水酸
基、スルホン酸基で置換された誘導体であることが望ま
しい。また、これらのフタロシアニン化合物は、単独で
用いても、2種類以上を併用して用いてもよい。
【0024】本発明の放射性廃棄物固体化用腐食防止剤
は、放射性鉱石の採掘、核燃料物質の生産、原子炉の運
転、使用済み核燃料の処理、研究、工業、医療用等の放
射性物質の使用等により発生する液体、固体の放射性廃
棄物のセメントによる固化処理の際に用いられる。本発
明の腐食防止剤は、放射性廃棄物とセメント、骨材、水
等を混練する際に添加されるが、腐食防止剤とセメント
を予め混合しておいたものを用いても差し支えない。ま
た、固化体調製の際、単位水量の減少、ワーカビリティ
ーの改善、耐久性や強度の増大を目的に添加されるAE
剤、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、流動化剤、高
流動コンクリート用減水剤、増粘剤などの混和剤と本発
明の腐食防止剤を予め混合したものを用いることも可能
である。さらに、本発明の放射性廃棄物固化体用腐食防
止剤を、放射性廃棄物固化体を収納する躯体(ピット)
や、固化体と躯体との間の充填物の腐食防止に用いても
差し支えない。
【0025】本発明の放射性廃棄物固化体用腐食防止剤
を用いて固化体を調製する場合、固化体中のセメント成
分100重量部に対して、その添加量が0.001〜3
0重量部、より好ましくは0.01〜5重量部となるよ
うに腐食防止剤を添加することが望ましい。腐食防止剤
のセメント成分に対する添加量が0.001重量部未満
の場合は、硫黄酸化細菌に対する生育阻害作用を長時間
持続させることが困難である。一方、添加量が30重量
部を越えても、硫黄酸化細菌に対する生育阻害作用のさ
らなる向上は期待できず、コスト高になり好ましくな
い。さらに、固化体の強度も著しく低下する。また、本
発明において、腐食防止剤を上記の混和剤に予め混合し
ておく場合は、混和剤の固化体への添加量にもよるが、
混和剤100重量部に対して腐食防止剤は5〜500重
量部であることが好ましく、10〜100重量部である
ことがより好ましい。
【0026】本発明において、腐食防止剤を上記の混和
剤に予め混合しておく場合は、腐食防止剤は混和剤に均
一に分散されていることが望ましい。腐食防止剤を混和
剤に均一に分散させるには、公知の種々な粉砕機又は分
散機を用いることができる。具体的には、せん断応力に
より分散させる3本ロールミル、2本ロールミル、ガラ
スビーズやジルコニアビーズ、メノー球などのメディア
との衝突による衝撃力により分散させるボールミル、ア
トライター、サンドミル、コボールミル、バスケットミ
ル、振動ミル、ペイントコンディショナー、また、せん
断応力、キャビテーション、衝突力、ポテンシャルコア
などを発生させるような回転羽根により分散させるディ
スパーサー、ホモジナイザー、クレアミックス(R)な
どの装置を用いることができる。さらに、ニーダー、エ
クストルーダー、ジェットミル、超音波分散機等も使用
可能である。
【0027】本発明において、放射性廃棄物固化体用腐
食防止剤は、固化体、特に固化体中のセメント成分と容
易に且つ均一に混合できるように、微粉末状であること
が望ましい。また、本発明の腐食防止剤の微粉末の平均
粒子径は0.001μm〜1mmであることが好まし
く、0.01μm〜0.1mmであることがより好まし
い。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0029】(実施例1〜8)セメント100重量部、
砂200重量部、及び水50重量部からなるコンクリー
ト組成物に、表1に示したフタロシアニン化合物(平均
粒子径1.0μm)1重量部を添加した。これに、セシ
ウム(Cs)をコンクリート組成物に対して1000p
pmとなるように添加し、コンクリートミキサーを用い
て充分練り混ぜた。セシウムの人工同位元素の1つであ
るセシウム137(137 Cs)は、核分裂生成物の主要
な放射性核種の1つであり、コンクリート組成物に添加
したセシウムは、放射性廃棄物からの放射性物質の環境
への浸出の指標とした。これを型枠に入れて成形後、2
8日間標準養生を行い、コンクリート供試体(模擬放射
性廃棄物固化体)を得た。
【0030】(比較例1)セメント100重量部、砂2
00重量部、及び水50重量部からなるコンクリート組
成物に、セシウムをコンクリート組成物に対して100
0ppmとなるように添加し、コンクリートミキサーを
用いて充分練り混ぜた。これを型枠に入れて成形後、2
8日間標準養生を行い、コンクリート供試体を得た。
【0031】(実施例9〜16)表1に示したフタロシ
アニン化合物(平均粒子径1.0μm)10重量部と、
リグニンスルホン酸系の減水剤90重量部を混合し、振
動ミルを用いて分散させた。セメント100重量部、砂
200重量部、及び水43重量部からなるコンクリート
組成物に、上記のフタロシアニン化合物を混合させた減
水剤2重量部を添加した。これに、セシウムをコンクリ
ート組成物に対して1000ppmとなるように添加
し、コンクリートミキサーを用いて充分練り混ぜた。こ
れを型枠に入れて成形後、28日間標準養生を行い、コ
ンクリート供試体を得た。
【0032】(比較例2)セメント100重量部、砂2
00重量部、水43重量部、及びリグニンスルホン酸系
減水剤2重量部からなるコンクリート組成物に、セシウ
ムをコンクリート組成物に対して1000ppmとなる
ように添加し、コンクリートミキサーを用いて充分練り
混ぜた。これを型枠に入れて成形後、28日間標準養生
を行い、コンクリート供試体を得た。
【0033】 表1 ────────────────────────────────── 実施例 フタロシアニン化合物 ────────────────────────────────── 1, 9 NiPc 2,10 MoPc 3,11 SnPc 4,12 NiPc/WPc(重量比8:2) 5,13 NiPc−Cl4 6,14 WOPc 7,15 Al(OH)Pc 8,16 H2 Pc ────────────────────────────────── ※フタロシアニン化合物において、NiPc、MoP
c、SnPc、WPcは、それぞれ、金属原子がニッケ
ル、モリブデン、スズ、タングステンである金属フタロ
シアニンを表し、H2 Pcは無金属フタロシアニンを表
す。また、WOPc、Al(OH)Pcは、前述の一般
式(1)において、金属原子Mがタングステンあるいは
アルミニウムで、Xが酸素原子あるいは水酸基である金
属フタロシアニンを表す。更に、Clは置換原子が塩素
原子であることを表す。
【0034】プラスチック製の容器に入れた土壌に、実
施例及び比較例で得られたコンクリート供試体(模擬放
射性廃棄物固化体)を1本ずつ埋設した。供試した土壌
は、粘土質の沖積土であった。これを、30℃の恒温室
に2年間設置した。土壌には定期的に散水をし、土壌表
面が完全に乾燥することのないようにした。埋設2年後
のコンクリート供試体表面の硫黄酸化細菌の付着状況、
供試体の石膏化状況、及びを供試体からのセシウムの浸
出状況を以下のようにして評価した。その結果を、表2
に示した。
【0035】(硫黄酸化細菌の付着状況)コンクリート
供試体の表面を、歯磨き用のブラシを用いて、滅菌した
水道水(オートクレーブで20分間滅菌)50mlで洗
浄し、その洗浄液を超音波破砕した後、希釈した。これ
を、酵母エキスを添加しゲランガムで固化させた固体O
NM培地(今井・和民・片桐、“硫黄細菌の生化学的研
究(第2報)菌の生育条件について”、醗酵工学、42
巻、762頁、1964年)を用いて、培養温度30℃
で11日間培養し、生じたコロニーを計数した。この値
から、洗浄液1ml当たりの硫黄酸化細菌の数(cel
l/ml)を求め、以下に示す評価基準から硫黄酸化細
菌の付着状況を評価した。
【0036】硫黄酸化細菌の付着状況の評価基準 評価 1:106 cell/ml以上 評価 2:104 〜106 cell/ml 評価 3:102 〜104 cell/ml 評価 4:102 cell/ml未満 評価 5:付着は全く認められず
【0037】(供試体の石膏化状況)コンクリート供試
体の表面を10gサンプリングし、X線回折装置を用い
て硫酸カルシウムの量を測定した。この値から、供試体
表面のカルシウムのうち硫酸による腐食生成物である硫
酸カルシウムに変化した割合(%)を求め、以下に示す
評価基準から供試体の石膏化状況を評価した。
【0038】供試体の石膏化状況の評価基準 評価 1:80%以上 評価 2:50〜80% 評価 3:30〜50% 評価 4:1〜30% 評価 5:石膏化は全く認められず
【0039】(供試体からのセシウムの浸出状況)コン
クリート供試体の埋設に用いた土壌を混合して均質化さ
せた後、ここから10gをサンプリングし、これに1M
の塩酸100mlを添加して良く撹拌し、ろ過した。ろ
液中のセシウム量を原子吸光分光光度法で定量し、その
値から土壌中に浸出した全セシウム量を計算し、供試体
に含まれていたセシウムのうち土壌中に浸出したセシウ
ムの割合(%)を求め、以下に示す評価基準から供試体
からのセシウムの浸出状況を評価した。
【0040】供試体からのセシウムの浸出状況の評価基
準 評価 1:80%以上 評価 2:50〜80% 評価 3:30〜50% 評価 4:1〜30% 評価 5:浸出は全く認められず
【0041】 表2 ────────────────────────────────── 実施例及び比較例 付着状況 石膏化状況 浸出状況 ────────────────────────────────── 実施例1 評価 4 評価 4 評価 4 実施例2 評価 4 評価 4 評価 4 実施例3 評価 4 評価 4 評価 4 実施例4 評価 5 評価 5 評価 5 実施例5 評価 4 評価 5 評価 5 実施例6 評価 5 評価 5 評価 5 実施例7 評価 5 評価 5 評価 5 実施例8 評価 5 評価 5 評価 5 実施例9 評価 4 評価 5 評価 5 実施例10 評価 4 評価 4 評価 4 実施例11 評価 4 評価 5 評価 5 実施例12 評価 4 評価 4 評価 4 実施例13 評価 4 評価 4 評価 4 実施例14 評価 5 評価 5 評価 5 実施例15 評価 5 評価 5 評価 5 実施例16 評価 5 評価 5 評価 5 比較例1 評価 1 評価 1 評価 3 比較例2 評価 1 評価 1 評価 3 ──────────────────────────────────
【0042】コンクリート供試体(模擬放射性廃棄物固
化体)の埋設に用いた土壌は粘土質であったため、湿潤
な条件では下層部は還元的になりやすく、土壌中の硫酸
イオンは硫化水素等の還元型硫黄化合物に容易に還元さ
れる。また、これらの物質は、好気的な条件下では硫黄
酸化細菌により硫酸に酸化される。表2に示した結果か
ら、本発明の放射性廃棄物固化体用腐食防止剤を含まな
いコンクリート供試体表面には、硫黄酸化細菌が生育し
表面の石膏化による腐食が進んでいた。また、これによ
り、供試体に添加されたセシウムも土壌中に浸出してお
り、固化された放射性廃棄物からの放射性物質が浸出す
る可能性が示唆された。これに対し、本発明の放射性廃
棄物固化体用腐食防止剤を含有するコンクリート供試体
では、硫黄酸化細菌の付着状況、供試体の石膏化状況、
供試体化かのセシウムの浸出状況とも評価4〜5であ
り、本発明の腐食防止剤が、セメントを固化材とした放
射性廃棄物固化体の、硫黄酸化細菌の作用で生成する硫
酸による腐食防止に有効であることが認められた。
【0043】
【発明の効果】下水や土壌中に存在し、かつコンクリー
ト腐食の原因となる硫黄酸化細菌の体内には、スルフィ
ドオキシダーゼ、サルファジオキシダーゼ等の硫黄の酸
化還元に関与するいくつかの酵素が存在し、これらの相
互作用で硫酸が生成する(小泉,“イオウ酸化細菌の生
理生態と生物工学”,用水と廃水,31巻,307頁,
1989年)。また、硫黄酸化細菌は、硫黄粒子等の固
体物質を基質にすることができるという生態学的な特徴
を有している。このため、コンクリートに含有されたフ
タロシアニン化合物も、硫黄酸化細菌の菌体内に容易に
取り込まれる。硫黄酸化細菌の菌体内に取り込まれたこ
れらの物質は、硫黄酸化細菌の菌体内の酵素反応を阻害
することによって、硫黄酸化細菌の生育を阻害する。ま
た、フタロシアニン化合物は、AE剤、減水剤、AE減
水剤、高性能減水剤、流動化剤、高流動コンクリート用
減水剤、増粘剤等の混和剤に容易に分散するため、混和
剤中でフタロシアニン化合物が凝集・沈澱することな
く、これらが均一に分散したコンクリート又はモルタル
を調製することが可能である。放射性廃棄物をセメント
を固化材として固化し処理する方法は、わが国を含め各
国で用いられている方法であるが、放射性廃棄物固化体
は土壌中の硫黄酸化細菌の作用で生成する硫酸により腐
食される可能性が高い。本発明の放射性廃棄物固化体用
腐食防止剤は、固化体調製時に混合するだけで放射性廃
棄物固化体表面の硫黄酸化細菌の生育、さらにはそれに
よる腐食を長期に渡って阻害できるので、放射性廃棄物
固化体の腐食防止に有効である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フタロシアニン化合物を有効成分とする
    ことを特徴とする放射性廃棄物固化体用腐食防止剤。
  2. 【請求項2】 フタロシアニン化合物が金属フタロシア
    ニンもしくはその誘導体であることを特徴とする請求項
    1記載の放射性廃棄物固化体用腐食防止剤。
  3. 【請求項3】 金属フタロシアニンもしくはその誘導体
    の金属原子がクロム、鉄、コバルト、ニッケル、モリブ
    デン、パラジウム、スズ、タングステン、及び白金から
    なる群より選ばれた少なくとも1種であることを特徴と
    する請求項1又は2いずれか記載の放射性廃棄物固化体
    用腐食防止剤。
  4. 【請求項4】 フタロシアニン化合物が下記の一般式
    (1)で示される金属フタロシアニンもしくはその誘導
    体であることを特徴とする請求項1記載の放射性廃棄物
    固化体用腐食防止剤。 MXn Pc (1) (式中、Mは金属原子、Xは酸素原子、ハロゲン原子も
    しくは水酸基、Pcはフタロシアニン骨格、nは1〜5
    の整数をそれぞれ示す。)
  5. 【請求項5】 フタロシアニン化合物が無金属フタロシ
    アニンもしくはその誘導体であることを特徴とする請求
    項1記載の放射性廃棄物固化体用腐食防止剤。
  6. 【請求項6】 セメントを固化材とする放射性廃棄物固
    化体に請求項1〜5いずれか記載の腐食防止剤を含有さ
    せることを特徴とする放射性廃棄物固化体の腐食防止方
    法。
JP21613697A 1997-08-11 1997-08-11 放射性廃棄物固化体用腐食防止剤、及び放射性廃棄物固化体の腐食防止方法 Pending JPH1164585A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008511531A (ja) * 2004-09-04 2008-04-17 ブリティッシュ・ニュークリア・フューエルズ・パブリック・リミテッド・カンパニー 封入媒体
WO2013065829A1 (ja) * 2011-11-02 2013-05-10 ダイワボウホールディングス株式会社 放射性物質吸着材、その製造方法及びそれを含む繊維製品

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