JP4141794B2 - ポーラスコンクリート用セメント組成物およびそれを使用したポーラスコンクリート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染された河川を浄化しつつ、周囲の自然環境と調和を図るために草木の生育を可能にすると同時に、カドミウム、鉛、砒素、ニッケル、水銀、モリブデン、セレン、三価クロム、及び六価クロム等の有害な重金属を低減可能とするポーラスコンクリート用セメント組成物およびそれを使用したポーラスコンクリートに関する。
また、本発明における部や%は、特に規定のない限り質量基準である。
【0002】
【従来の技術と課題】
近年、下水道の整備普及により生活廃水及び汚水は充分に管理されるようになってきた。しかし、一部地域では依然として生活廃水が河川へそのまま排出されている。これら廃水中には多くの有機成分、無機成分が含まれる。
【0003】
排水中に含まれる有害物質による環境汚染を予防するため、環境庁告示第59号(水質汚濁に係る環境基準)、水質汚濁防止法、廃棄物処理法、生活環境保全条例等の環境基準が制定されており、水質中の有害な重金属量は厳しく規制されている。これらの環境基準を遵守するためには、カドミウム、鉛、砒素、ニッケル、水銀、モリブデン、セレン、三価クロム、及び六価クロム等の有害な重金属を含む化合物を、分解、吸着、除去等を行い、低減する方法が求められてきた。
【0004】
このうち有機成分は河川中に生息する微生物やプランクトン等によって、吸着、分解され、自然に浄化される。
【0005】
そこで、排水中に含まれる有機成分を浄化するための緑化基盤材料として、ポーラスコンクリートが注目されている。
ポーラスコンクリートとは、(1) 粗骨材量を多くし、コンクリート中に数mm以下の微細な気泡を設ける、(2) AE剤等、AE減水剤、高性能AE減水剤等によりコンクリート中に数mm以下の微細な気泡を設ける等の方法によって、内部に気泡を有してなるコンクリートの総称であり、水が透過できる、植物が根をはることができる等の特徴を有するため、植物、微生物、プランクトン等を大量に生息させて排水中の有害な有機物を分解する機能をコンクリートに付加することが可能である(特開平06-228967号公報、特開平10-067550号公報、及び特開2000-328574号公報等)。
【0006】
しかし、排水中に含まれる無機成分、特にカドミウム、鉛、砒素、ニッケル、水銀、モリブデン、セレン、三価クロム、及び六価クロム等の有害な重金属は、分解されることなく、生物中に蓄積されたり植物や作物等に吸収され、最終的に人体に影響をおよぼすことが懸念される。そこで、このような有害な重金属を浄化する方法が必要とされている。
【0007】
これら有害な重金属の低減方法としては、セメントを主体とする固化材により固定化する方法や、水溶性の第一鉄塩を添加する方法、4A族元素化合物による方法が提案されている(特開昭48-083114号公報、特開昭49-016714号公報、特開平11-207301号公報等)。
【0008】
しかし固化材による方法は、低濃度から高濃度の重金属の固定に優れ、かつ、長期的にも安定であるが、河川や湖畔の浄化等、大量の汚染水を浄化するのには不向きである。一方、水溶性の第一鉄塩や4A族元素化合物は、比較的大量の有害な金属の低減には適しているが、非常に高価であることや、長期的に渡って有害な金属の低減作用を持続させるのは難しいという課題があった。
【0009】
また、有害な重金属の低減方法として高炉水砕スラグを用いる方法も提案されている(特開2000-086322号公報)。
しかし、高炉水砕スラグは、長期的な効果が期待できるものの、重金属低減効果が水溶性の第一鉄塩や4A族元素化合物等に比べ劣るという課題があった。
また、水溶性の第一鉄塩と高炉水砕スラグを組み合わせる方法も検討されているが、依然として材料が高価であるという課題があった。
【0010】
そこで本発明者が鋭意検討した結果、特定のポーラスコンクリートが周囲の自然環境と調和を図るために、草木の生育を可能とすると同時に、河川中の有害な有機物や有害な重金属を低減できることを知見し、本発明を完成した。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、非硫酸態イオウ量が0.5%以上である高炉徐冷スラグを含有してなる空隙率が10〜50%の、有害な重金属低減ポーラスコンクリート用セメンと組成物であり、高炉徐冷スラグから溶出する溶解性イオウ濃度が100mg/リットル以上である、また、高炉徐冷スラグの酸素消費量が2.5×10-3mmolO2/g以上である、さらに、高炉徐冷スラグの酸化還元電位が100mV以上である、そして、高炉徐冷スラグのガラス化率が30%以下である該セメンと組成物であり、微粉末の高炉徐冷スラグを含有してなる該セメント組成物であり、該セメント組成物を使用してなる空隙率が10〜50%の、有害な重金属低減ポーラスコンクリートであり、該ポーラスコンクリートからなる有害な重金属低減材料であり、該ポーラスコンクリートからなる植生材料である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】
本発明でいう有害な重金属とは、環境庁告示第59号において規制されている、カドミウム、鉛、砒素、水銀、セレン、及び六価クロム等の他に、ニッケル及びモリブデン等の有害な重金属全般を指す。また、三価クロムも空気中で酸化されて六価クロムとなることがあるため、有害な重金属とみなすものとする。
【0014】
本発明で使用する高炉徐冷スラグは、鉄鋼の精錬過程における高炉より副生するものであり、徐冷されて結晶化した高炉スラグの粉末である。
高炉徐冷スラグは、高炉水砕スラグと同様の組成を有しており、具体的には、SiO2、CaO、Al2O3、及びMgO等を主要な化学成分とし、その他の成分として、TiO2、MnO、Na2O、S、P2O5、及びFe2O3等が挙げられる。
【0015】
本発明における高炉徐冷スラグは、そのまま粗骨材又は細骨材として使用することが可能であり、また、粉砕して高炉徐冷スラグ微粉末として使用することも可能である。
【0016】
高炉徐冷スラグに含まれる化合物としては、ゲーレナイト2CaO・Al2O3・SiO2とアケルマナイト2CaO・MgO・2SiO2の混晶である、いわゆる、メリライトを主成分とし、この他の化合物として、ダイカルシウムシリケート2CaO・SiO2、ランキナイト3CaO・2SiO2、及びワラストナイトCaO・SiO2等のカルシウムシリケート、メルビナイト3CaO・MgO・SiO2及びモンチセライトCaO・MgO・SiO2等のカルシウムマグネシウムシリケート、アノーサイトCaO・Al2O3・2SiO2、リューサイト(K2O、Na2O)・Al2O3・SiO2、スピネルMgO・Al2O3、マグネタイトFe3O4、並びに、硫化カルシウムCaSや硫化鉄FeS等の硫化物等を含む場合がある。
【0017】
高炉徐冷スラグ中の非硫酸態イオウ量は、全イオウ量、単体イオウ量、硫化物態イオウ量、チオ硫酸態イオウ量、及び硫酸態イオウ(三酸化イオウ)量を、山口と小野の方法により定量することによって、また、硫酸態イオウ( 三酸化イオウ ) 量と硫化物イオウ量については、JIS R 5202に定められた方法により定量することによっても求めることができる(「高炉スラグ中硫黄の状態分析」、山口直治、小野昭紘:製鉄研究、第301号、pp.37-40、1980参照)。
本発明で使用する高炉徐冷スラグは、非硫酸態イオウを特定量含有するもので、非硫酸態イオウを含まないスラグに、多硫化物、硫化物、チオ硫酸塩、又は亜硫酸塩等を添加したのでは、本発明の効果は得られない。
【0018】
本発明で使用する高炉徐冷スラグ中の非硫酸態イオウの含有量は、0.5%以上である。高炉徐冷スラグ中の非硫酸態イオウの含有量が0.5%未満では、所定の重金属低減効果が得られない場合がある。
【0019】
本発明でいう溶解性イオウ濃度とは、高炉徐冷スラグから水中に溶出するイオウ量を評価するための指標であり、高炉徐冷スラグ粉末20gを、20℃の水100ml中に入れ、30分間攪拌した後、固液分離した液相中に含まれる非硫酸態イオウイオンの濃度をいう。これら水中のイオウ濃度はICP発光分析法やイオンクロマトグラフィーによって定量することができる。
【0020】
本発明における高炉徐冷スラグから溶出する溶解性イオウ濃度は特に限定されないが、100mg/リットル以上であることが好ましい。溶解性イオウ濃度が100mg/リットル未満では、充分な重金属低減効果が得られない場合がある。非硫酸態イオウイオンには、イオウイオン(S2-)、多硫化物イオン(Sn 2-、n≧2)、チオ硫酸イオン(S2O3 2-)、亜硫酸イオン(SO3 2-)、硫酸イオン(SO4 2-)等が挙げられる。
【0021】
高炉徐冷スラグの酸素消費量の測定は次のように行う。
ブレーン比表面積6,000cm2/gに調製した高炉徐冷スラグ粉末2gと蒸留水40mlを混合し、2時間振とうした後、ろ過する。ろ液10mlに、0.1mol/リットルの硫酸四価セリウム水溶液を10mlと、1/40mol/リットルの酸化還元指示薬フェロインを数滴加え、振とう液中の残存四価セリウムを0.1mol/リットルの硫酸第一鉄で滴定する。この値から、高炉徐冷スラグ粉末によって三価に還元された四価セリウム量(単位:mmol/g)が得られ、この値を4で割ったものを酸素消費量(単位:mmolO2/g)とする。酸素消費量が前記範囲にないと、充分な重金属低減効果が得られない場合がある。
【0022】
高炉徐冷スラグの還元能力を示す指標である酸素消費量は、2.5×10-3mmolO 2 /g以上であることが好ましく、3.0×10-3mmolO 2 /g以上であることがより好ましい。
【0023】
高炉徐冷スラグの酸化還元電位は、100mV以上であることが好ましく、150mV以上がより好ましい。
酸化還元電位とは、高炉徐冷スラグの還元能力を表す指標の一つであり、測定は次のように行う。
ブレーン比表面積6,000cm2/gに調製した高炉徐冷スラグ粉末50gと蒸留水100mlを混合し、24時間振とう後、ろ過する。ろ液の酸化還元電位を所定のORP電極で測定し、ORP1とする。その後、このろ液のpHを測定し、同じpHとなるように塩酸又は水酸化ナトリウム等で調整した蒸留水の酸化還元電位ORP2を測定する。このORP2とORP1の差(ORP2−ORP1)を酸化還元電位(単位:mV)とする。
【0024】
本発明でいう高炉徐冷スラグのガラス化率(X)は、X(%)=(1−S/S0)×100として求められる。ここで、Sは粉末X線回折法により求められる高炉徐冷スラグ粉中の主要な結晶性化合物であるメリライト(ゲーレナイト2CaO・Al2O3・SiO2とアケルマナイト2CaO・MgO・2SiO2の混晶)のメインピークの面積であり、S0は高炉徐冷スラグ粉を1,000℃で3時間加熱し、その後、5℃/分の冷却速度で冷却したもののメリライトのメインピークの面積を表す。
【0025】
高炉徐冷スラグのガラス化率は、30%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。ガラス化率がこの範囲外では所定の重金属低減効果が得られない場合がある。ガラス化率が高い場合、ほぼ同量の非硫酸態イオウを含有していても、結晶質である高炉徐冷スラグに比し、チオ硫酸塩、亜硫酸塩、及び硫黄等の非硫酸態イオウの溶出が極めて少なく、有害な重金属の低減効果が得られない場合がある。
【0026】
本発明の有害な重金属低減ポーラスコンクリート(以下、単にポーラスコンクリートという)は、草木の生育に適した空隙があればよく、空隙率は特に限定されるものではないが、ポーラスコンクリート全体に占める空隙の体積割合を示す空隙率は、10〜50%である。ポーラスコンクリートの空隙率が10%未満では効率的に重金属を不溶化できず、草木や生物が生育しないため、水質の浄化が不十分となることがある。また、ポーラスコンクリートの空隙率が50%を超えるとポーラスコンクリートの強度が不足する場合がある。
【0027】
ポーラスコンクリートの空隙率を高くするには、コンクリート中の骨材、特に粗骨材の配合割合を高める方法が一般的である。
【0028】
本発明のポーラスコンクリートを製造するための配合は特に限定されるものではないが、例えば、粗骨材を多用してポーラスコンクリートとする場合は、高炉徐冷スラグ微粉末5〜50部及びセメント95〜50部からなる粉体100部、細骨材0〜100部、粗骨材300〜600部、並びに、水15〜60部とすることが好ましい。
【0029】
上記のポーラスコンクリートの配合において、セメント及び高炉徐冷スラグ微粉末からなる粉体100部中、高炉徐冷スラグ微粉末が5部未満では重金属低減効果が小さくなる場合があり、50部を超えるとコンクリートの強度が低下する恐れがある。
【0030】
また、上記の配合において、粗骨材量が600部を超える場合は、空隙率が50%を超えるために強度不足となることがあり、粗骨材量が300部未満では空隙率が10%未満となり、有害な重金属の低減効果が小さくなる場合がある。
【0031】
本発明で高炉徐冷スラグを細骨材あるいは粗骨材として用いる場合には、スラグの粒度範囲をJIS A 5011-1規格に準じた粒度幅で設定することが好ましい。
すなわち、粗骨材は、BFG40-5区分に記載された40〜5mm、細骨材は、BFS5-0.3区分に記載された5〜0.3mmに準拠した粒度範囲内とすることが好ましい。粗骨材の最大粒径は40mm以下とすることが好ましく、粗骨材の最大粒径が40mmを超えると有害な重金属の低減効果が低下したり、コンクリートの強度が低下するため好ましくない。
【0032】
本発明では、骨材に占める高炉徐冷スラグの配合量が多いほど有害な重金属を低減する効果が顕著である。高炉徐冷スラグの細骨材及び粗骨材の合計量は多いほど好ましく、総骨材量に占める高炉徐冷スラグの細骨材及び粗骨材の合計量が100%であることが最も好ましい。
【0033】
高炉徐冷スラグ微粉末の粒度は特に限定されるものではないが、ブレーン比表面積で2,000cm2/g以上が好ましく、3,000〜10,000cm2/gがより好ましい。2,000cm2/g未満では、有害な重金属の低減効果が不十分な場合があり、10,000cm2/gを超えると過剰な粉砕動力が必要となり、不経済である。
【0034】
セメントは特に限定されないが、ポルトランドセメントを含有するものが好ましく、例えば、普通、早強、超早強、低熱、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、これらポルトランドセメントに、高炉水砕スラグ、フライアッシュ、又はシリカを含有する各種混合セメント、並びに、石灰石微粉末を含有するフィラーセメント等が挙げられる。
【0035】
本発明のポーラスコンクリートは、セメント、骨材、水、高炉徐冷スラグ等を施工時に混合しても良いし、あらかじめ一部あるいは全部を混合しておいても差し支えない。
【0036】
本発明のポーラスコンクリートは、蒸気養生、オートクレーブ養生を行っても良い。蒸気養生を行う場合の雰囲気温度は特に制限されないが、30〜70℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。30℃未満では生産性が不十分であり、70℃を超えると温度応力によりクラックが入り、耐久性が低下する恐れがある。
【0037】
本発明のポーラスコンクリートには、汎用の減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、及び高性能AE減水剤等の減水剤を用いて高流動化することが好ましい。減水剤は液状や粉末状のいずれも使用可能である。
【0038】
減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、及び高性能AE減水剤等の減水剤を用いる場合の使用量は、セメント及び高炉徐冷スラグ微粉末からなる粉体100部に対し、0.5〜5部が好ましい。また、ナフタレン系、メラミン系、スルホン酸系、又はポリカルボン酸系等の高性能減水剤又は高性能AE減水剤を用いると、ポーラスコンクリートの強度発現性が良く好ましい。
【0039】
本発明では、重量骨材や軽量骨材等の骨材、増粘剤、防錆剤、防凍剤、収縮低減剤、高分子エマルジョン、凝結調整剤、ベントナイト等の粘土鉱物、あるいは、ハイドロタルサイト等のアニオン交換体等のセメント混和剤のうちの一種又は二種以上を、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で併用することが可能である。
【0040】
本発明では、ポーラスコンクリートの空隙に土壌を充填することも可能である。具体的には砂質土、粘性土等が挙げられ、有害な重金属の不溶化と同時に植物の生育を促すことも可能である。
【0041】
また、本発明のポーラスコンクリートは、炭酸ガス雰囲気下で促進炭酸化養生して使用することも可能である。炭酸化することによってコンクリートの強度が増進し、かつ充填した土壌のアルカリ性が低くなり、植物の生育がより促進される。
【0042】
促進炭酸化養生は、空気中より炭酸ガス濃度が高い雰囲気中、例えば、炭酸ガス濃度1〜30%が好ましく、5〜10%の雰囲気中で養生するのがより好ましい。また、炭酸ガスの高圧容器中で0.1〜1.0MPaに加圧する方法や、蒸気養生を併用することは、生産性向上の面から有効である。
【0043】
促進炭酸化養生の雰囲気温度は10〜70℃が好ましく、30〜50℃がより好ましい。10℃未満では生産性が不充分であり、70℃を超えると温度応力によってマイクロクラックが生じ、耐久性が低下する恐れがある。
【0044】
【実施例】
以下、実験例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。
【0045】
実験例1
セメント70部、高炉徐冷スラグ微粉末30部からなる粉末100部、細骨材100 部、粗骨材600 部、水30部、減水剤1部とし、使用した細骨材、粗骨材の種類を表1に示すように変化させてなるポーラスコンクリートを、それぞれ調製した。
【0046】
これらのポーラスコンクリートをΦ15×30cmの円柱ブロック状に成型し、20℃、80%RH室内で7日間養生した。これを鉛10mg/リットル、カドミウム10mg/リットル、六価クロム10mg/リットルを含有させた重金属汚染水10リットル中に1ヶ月間浸漬させた。その後、液相中に残存する鉛、カドミウム、及び六価クロム量をIPC発光分析法で定量した。
【0047】
また、比較例として、高炉水砕スラグの微粉末e'、細骨材e、及び粗骨材Eを用いた結果(実験No.1- 5参照)と、通常の珪石質の微粉末f'、細骨材f及び粗骨材Fを用いた結果(実験No.1- 6参照)を併記する。結果を表1に示す。
【0048】
<使用材料>
(1)スラグ
スラグα :高炉徐冷スラグ、ガラス化率5%、非硫酸態イオウ量0.9%、溶解性イオウ濃度418mg/リットル、酸素消費量10.3×10-3mmolO2/g、酸化還元電位290mV、密度3.0g/cm3
スラグβ :高炉徐冷スラグ、ガラス化率5%、非硫酸態イオウ量0.5%、溶解性イオウ濃度229mg/リットル、酸素消費量6.3×10-3mmolO2/g、酸化還元電位218mV、密度3.00g/cm3
スラグγ :高炉徐冷スラグ、ガラス化率5%、非硫酸態イオウ量0.3%、溶解性イオウ濃度138mg/リットル、酸素消費量4.2×10-3mmolO2/g、酸化還元電位178mV、密度3.00g/cm3
スラグδ :高炉徐冷スラグ、ガラス化率30%、非硫酸態イオウ量0.9%、溶解性イオウ濃度291mg/リットル、酸素消費量3.0×10-3mmolO2/g、酸化還元電位150mV、密度3.00g/cm3
スラグε :高炉水砕スラグ、ガラス化率95%、非硫酸態イオウ量0.9%、溶解性イオウ濃度10mg/リットル、酸素消費量2.0×10-3mmolO2/g、酸化還元電位99mV、密度2.90g/cm3
【0049】
(2)細骨材
高炉徐冷スラグ細骨材a:スラグαを骨材寸法1-5mmに調製したもの
高炉徐冷スラグ細骨材b:スラグβを骨材寸法1-5mmに調製したもの
高炉徐冷スラグ細骨材c:スラグγを骨材寸法1-5mmに調製したもの
高炉徐冷スラグ細骨材d:スラグδを骨材寸法1-5mmに調製したもの
高炉水砕スラグ細骨材e:スラグεを骨材寸法1-5mmに調製したもの
細骨材f :新潟県姫川産川砂、密度2.62g/cm3、骨材寸法1-5mm、珪石を主体
【0050】
(3)粗骨材
高炉徐冷スラグ粗骨材A:スラグαを骨材寸法15-25mmに調製したもの
高炉徐冷スラグ粗骨材B:スラグβを骨材寸法15-25mmに調製したもの
高炉徐冷スラグ粗骨材C:スラグγを骨材寸法15-25mmに調製したもの
高炉徐冷スラグ粗骨材D:スラグδを骨材寸法15-25mmに調製したもの
高炉水砕スラグ粗骨材E:スラグεを骨材寸法15-25mmに調製したもの
粗骨材F :新潟県姫川産、砕石、密度2.64g/cm3、骨材寸法15-25mm、珪石を主体
【0051】
(4)微粉末
高炉徐冷スラグ微粉末a':スラグαをブレーン比表面積4,000cm2/gに調製したもの
高炉徐冷スラグ微粉末b':スラグβをブレーン比表面積4,000cm2/gに調製したもの
高炉徐冷スラグ微粉末c':スラグγをブレーン比表面積4,000cm2/gに調製したもの
高炉徐冷スラグ微粉末d':スラグδをブレーン比表面積4,000cm2/gに調製したもの
高炉水砕スラグ微粉末e':スラグεをブレーン比表面積4,000cm2/gに調製したもの
微粉末f’:細骨材fを粉砕しブレーン比表面積4,000cm2/gに調製したもの
【0052】
(5)その他材料
セメント :普通ポルトランドセメント、電気化学工業社製、密度3.15g/cm3
水 :水道水
減水剤 :高性能AE減水剤、ポリカルボン酸系、市販品
【0053】
<試験方法>
空隙率 :連続空隙率、日本コンクリート工学協会、エココンクリート研究委員会「ポーラスコンクリートの測定方法(案)」の容積法に準じて行った。
六価クロム濃度:JIS K 0102に準じて行った。
鉛、カドミウム濃度:IPC発光分析法により定量した。定量下限値0.02mg/リットル。
圧縮強度 :Φ15×30cmの円柱供試体を作成し、上下両面をキャッピングしてJIS A 1106に準拠して材齢7日で測定した。
【0054】
【表1】
注: 微粉末欄のe'は高炉水砕スラグ微粉末、f'は川砂の粉砕粉
【0055】
実験例2
スラグαを原料とした高炉徐冷スラグ微粉末a'、高炉徐冷スラグ粗骨材A、及び高炉徐冷スラグ細骨材aを用い、粗骨材寸法を調製することによって表2に示すように空隙率を調整した。それ以外は実験例1と同様に試験をした。結果を表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】
実験例3
スラグαを原料とした高炉徐冷スラグ微粉末a'、高炉徐冷スラグ粗骨材A、高炉徐冷スラグ細骨材a、川砂、及び川砂利を用い、細骨材及び粗骨材中の高炉徐冷スラグと川砂、川砂利の配合割合を表3に示すように変化させたこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表3に示す。
【0058】
<使用材料>
川砂 :新潟県姫川産川砂、密度2.64g/cm3、骨材寸法5-0.3mm、珪石を主体
川砂利 :新潟県姫川産、砕石、密度2.64g/cm3、骨材寸法40〜5mm、珪石を主体
【0059】
【表3】
注:微粉末欄のf’は川砂の粉砕粉
表中の「細徐冷」は高炉徐冷スラグ細骨材 、「粗徐冷」は高炉徐冷
スラグ粗骨材であることを示す。
【0060】
実験例4
セメント、高炉徐冷スラグ微粉末a'、高炉徐冷スラグ粗骨材A、及び高炉徐冷スラグ細骨材aを用い、セメント及び高炉徐冷スラグ微粉末a'の配合割合を表4に示すように変化させたこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表4に示す。
なお、高炉徐冷スラグの粗骨材及び高炉徐冷スラグの細骨材を使用せず、細骨材f及び粗骨材Fを用いた実験No.1- 6を比較例として併記する。
【0061】
【表4】
注:セメントと高炉徐冷スラグ微粉末a ' は(部)
【0062】
実験例5
蒸気養生を施したポーラスコンクリートを炭酸ガス濃度5%、温度40℃、相対湿度60%の環境で促進炭酸化養生を行った。得られたコンクリートの圧縮強度を測定すると共に、コンクリートをクラッシャーで粉砕し、フェノールフタレインの1%水溶液を噴霧してアルカリ性であるか否か確認した。さらに、コンクリートの空隙部分に土壌材とアルファルファーの種子を注入して植付け、2ヶ月後の植生状況を観察した。結果を表5に示す。
また、通常の蒸気養生のみを施したポーラスコンクリートの植生状況を併記する。
【0063】
【表5】
注 ○:アルファルファーの草丈が5cm以上伸びたもの
△:アルファルファーの草丈が3cm以上伸びたもの
【0064】
【発明の効果】
本発明のポーラスコンクリートを用いることにより、汚染水を浄化し、かつ周囲の自然環境と調和を図るため、植物の生育を促すことが可能であり、同時にカドミウム、鉛、砒素、ニッケル、水銀、モリブデン、セレン、三価クロム、及び六価クロム等の有害な重金属を低減することができるため、土木、建築、及び生活廃水の浄化分野における緑化コンクリートブロック等の用途に適する。
Claims (9)
- 非硫酸態イオウ量が0.5%以上である高炉徐冷スラグを含有してなる空隙率が10〜50%の、有害な重金属低減ポーラスコンクリート用セメント組成物。
- 高炉徐冷スラグから溶出する溶解性イオウ濃度が100mg/リットル以上である請求項1に記載のセメント組成物。
- 高炉徐冷スラグの酸素消費量が2.5×10-3mmolO2/g以上である請求項1又は請求項2に記載のセメント組成物。
- 高炉徐冷スラグの酸化還元電位が100mV以上である請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載のセメント組成物。
- 高炉徐冷スラグのガラス化率が30%以下である請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記載のセメント組成物。
- 微粉末の高炉徐冷スラグを含有してなる請求項1〜請求項5のうちのいずれか1項に記載のセメント組成物。
- 請求項1〜請求項5のうちのいずれか1項に記載のセメント組成物を使用してなる空隙率が10〜50%の、有害な重金属低減ポーラスコンクリート。
- 請求項7に記載の、有害な重金属低減ポーラスコンクリートからなる有害な重金属低減材料。
- 請求項7に記載の、有害な重金属低減ポーラスコンクリートからなる植生材料。
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