JPH10167659A - 吊り上げ治具及びこれを用いた建築用パネルの吊り上げ方法 - Google Patents

吊り上げ治具及びこれを用いた建築用パネルの吊り上げ方法

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JPH10167659A
JPH10167659A JP32244496A JP32244496A JPH10167659A JP H10167659 A JPH10167659 A JP H10167659A JP 32244496 A JP32244496 A JP 32244496A JP 32244496 A JP32244496 A JP 32244496A JP H10167659 A JPH10167659 A JP H10167659A
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lifting
hole
insertion portion
rod
stopper
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JP32244496A
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Inventor
Koji Hayashi
康治 林
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Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吊り上げ対象物を安定した状態で確実に吊り
上げ移動させることができ、取付及び取り外しも容易な
吊り上げ治具及びこれを用いた建築用パネルの吊り上げ
方法を提供すること。 【解決手段】 吊り上げ手段60と吊り上げ対象物50
とを連結するため、吊り上げ対象物50に貫通孔56を
形成して取り付けられる吊り上げ治具10において、吊
り上げ手段60と連結するための連結部12と、連結部
12と接続され貫通孔56に挿通される挿通部14と、
貫通孔56に挿通部14が挿通された状態で、貫通孔5
6における挿通開始側の開口56aとは反対側の開口5
6bの縁部に係止されて挿通部14の抜けを防止する抜
け防止手段16と、を備え、抜け防止手段16は、係止
状態と非係止状態とを切り替え可能に形成されること、
を特徴とする吊り上げ治具10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吊り上げ治具に関
し、特に、吊り上げ対象物を安定した状態で確実に吊り
上げ移動させることができ、取付及び取り外しも容易な
吊り上げ治具及びこれを用いた建築用パネルの吊り上げ
方法に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】建物の建
築工法の一つとして、複数のパネルを箱状に組み合わせ
て各パネルに耐力を持たせるパネル工法が知られてい
る。そして、このパネル工法においては、パネルを所定
位置に組み込む際、一般的に、パネルを吊り上げて所定
位置まで移動させる。
【0003】このため、従来は、パネルにロープやワイ
ヤ等をかけたり、結びつけたりして、パネルとクレーン
等の吊り上げ機構とを連結し、パネルを吊り上げ移動さ
せていた。
【0004】しかし、上記従来の方法では、パネルへの
ロープ等の取付及び取り外しに手間がかかる上、パネル
を安定した状態で確実に吊り上げ移動させることが困難
である。
【0005】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、吊り上げ対象物を安定した状態で
確実に吊り上げ移動させることができ、取付及び取り外
しも容易な吊り上げ治具及びこれを用いた建築用パネル
の吊り上げ方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、吊り上げ手段と吊り上げ対
象物とを連結するため、前記吊り上げ対象物に貫通孔を
形成して取り付けられる吊り上げ治具において、前記吊
り上げ手段と連結するための連結部と、前記連結部と接
続され前記貫通孔に挿通される挿通部と、前記貫通孔に
前記挿通部が挿通された状態で、前記貫通孔における挿
通開始側の開口とは反対側の開口の縁部に係止されて前
記挿通部の抜けを防止する抜け防止手段と、を備え、前
記抜け防止手段は、係止状態と非係止状態とを切り替え
可能に形成されること、を特徴とする。
【0007】請求項1記載の発明によれば、吊り上げ対
象物に形成された貫通孔に挿通される挿通部の抜けを防
止するための抜け防止手段が、係止状態と非係止状態と
を切り替え可能に形成されることから、吊り上げ対象物
への取付及び取り外しが容易で、かつ、吊り上げ対象物
を安定した状態で確実に吊り上げ移動することができる
吊り上げ治具を得ることができる。
【0008】つまり、吊り上げ治具が抜け防止手段を備
えることから、吊り上げ移動時に吊り上げ治具が吊り上
げ対象物から外れることが防止される。このため、吊り
上げ対象物を安定した状態で確実に吊り上げ移動させる
ことが可能となる。また、この抜け防止手段が、係止状
態と非係止状態とを切り替え可能に形成されることによ
り、吊り上げ治具の取付時及び取り外し時に抜け防止手
段が吊り上げ対象物に引っかからないようにすることが
できる。このため、吊り上げ治具の取付作業及び取り外
し作業が簡単となる。
【0009】なお、抜け防止手段は、貫通孔に挿通部が
挿通された状態で挿通開始側の開口とは反対側の開口の
縁部に係止され、かつ、係止状態と非係止状態とを切り
替え可能に形成される限り、その具体的な構成は問わな
い。
【0010】また、挿通部を備え、吊り上げ対象物に形
成される貫通孔に挿通部を挿通して取り付けられること
から、吊り上げ対象物の大きさに関係なく使用可能な吊
り上げ治具を得ることができる。つまり、狭持する構成
の吊り上げ治具と異なり、貫通孔さえ形成できれば、ど
のように大きい吊り上げ対象物にでも取り付けることが
可能である。従って、汎用性のある吊り上げ治具を得る
ことができる。
【0011】さらに、連結部を備えることから、ロープ
やクレーン先端のフック等の吊り上げ手段との連結を容
易かつ確実に行うことが可能となる。
【0012】次に、請求項2記載の発明は、請求項1に
おいて、前記抜け防止手段は、係止状態と非係止状態と
を切り替え可能に形成されたストッパと、このストッパ
の切り替え操作を任意に行うための操作部と、を備え、
前記操作部は、前記挿通部が前記貫通孔に挿通された状
態で、挿通が開始される前記開口側から切り替え操作可
能に形成されること、を特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明によれば、抜け防止手
段を形成する操作部が、貫通孔における挿通部の挿通が
開始される開口側から操作可能に形成されることから、
切り替え操作の行いやすい吊り上げ治具を得ることがで
きる。つまり、例えば吊り上げ対象物が内部に空洞を備
え、この空洞に向かって貫通するように貫通孔が形成さ
れている場合、ストッパは吊り上げ対象物の内部に隠れ
てしまうが、操作部は必ず吊り上げ対象物の外部に露出
する。このため、ストッパの切り替え操作を常に容易に
行うことができる。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2において、前記挿通部は、筒状に形成され、前記ス
トッパは、非係止状態において前記挿通部の内部に収納
可能に形成されること、を特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明によれば、挿通部が筒
状であることから、挿通部内に他の部材を納めることが
可能となる。
【0016】また、ストッパが、非係止状態において挿
通部内部に収納可能に形成されることから、吊り上げ治
具の取付時又は取り外し時にストッパを挿通部内部に収
納することが可能となる。このため、吊り上げ治具の取
付作業及び取り外し作業においてストッパが邪魔になら
ない。
【0017】特に、ストッパが挿通部の長さ方向に突出
可能に形成されている場合は、ストッパを挿通部内部に
収納することによって、貫通孔から引き抜くべき部材の
長さを短くすることが可能となる。このため、吊り上げ
治具の取り外し作業を迅速に行うことができる。
【0018】請求項4記載の発明によれば、請求項3に
おいて、前記操作部は、前記挿通部にはめ込まれて少な
くとも長さ方向に可動な筒状のガイド部と、このガイド
部に挿入されて前記挿通部の両端から突出可能な棒状部
と、前記挿通部が前記貫通孔に挿通された状態で前記反
対側の開口付近に位置する前記棒状部の端部に形成され
る大径部と、前記棒状部における前記大径部とは反対側
の端部に接続されて前記棒状部を回転させるハンドル
と、を含み、前記ガイド部は、内壁にねじ溝を備え、前
記棒状部は、回転することによって長さ方向に移動可能
とするため前記ねじ溝と螺合するねじ部を備え、前記大
径部は、少なくとも前記ガイド部の内径より大きく前記
挿通部の外径より小さく形成され、前記ストッパは、弾
性材料からなり、前記大径部付近の棒状部端部がガイド
部端部から突出した状態において前記棒状部の外周に沿
った形態をなし、前記棒状部をハンドル方向に移動させ
た状態において前記大径部と前記ガイド部端部との間で
圧迫されて挿通部端部から前記挿通部の長さ方向と交差
方向に突出するように、前記大径部と前記ガイド部端部
との間に形成されること、を特徴とする。
【0019】請求項4記載の発明によれば、ハンドルを
回して棒状部を回転させることにより、係止状態と非係
止状態とを簡単に切り替えることができるため、切り替
え操作の簡単な吊り上げ治具を得ることが可能となる。
【0020】つまり、棒状部にねじ部が形成され、この
ねじ部と螺合するねじ溝が、棒状部が挿入されるガイド
部の内周に形成されることから、棒状部を回転させるこ
とにより、ガイド部内において棒状部を長さ方向に移動
させることができる。そして、棒状部にハンドルが接続
されることから、このハンドルを回すことにより、棒状
部を容易に回転させることができる。さらに、棒状部に
おけるハンドルと反対側の端部には、ガイド部の内径よ
りも大きい大径部が形成されており、この大径部とガイ
ド部端部との間に弾性材料からなるストッパが形成され
ることから、棒状部を長さ方向に移動させることによ
り、大径部とガイド部端部との間隔を狭めてストッパを
押しつぶしたり、逆に、間隔を広げてストッパを元の状
態に戻したりすることが可能となる。ここで、ストッパ
が押しつぶされてガイド部端部から長さ方向とは交差方
向に突出した状態が係止状態となり、元の状態、すなわ
ちストッパが棒状部の外周に沿った状態が非係止状態と
なる。従って、係止状態と非係止状態との切り替えを簡
単に行うことができる。
【0021】また、棒状部が挿入されるガイド部が、挿
通部内に長さ方向に可動に取り付けられることから、ガ
イド部を動かすことによっても、棒状部を長さ方向に移
動させることができる。このため、ストッパが棒状部の
外周に沿った形態をなす間は、ガイド部をハンドル方向
に動かすことにより、棒状部の大径部付近の端部及びス
トッパを挿通部内部に簡単に収納することができる。
【0022】ここで、大径部が挿通部端部の内径より大
きく形成されている場合は、大径部が挿通部端部に係止
され、抜け防止部全体が挿通部から外れることがない。
そのため、不使用時における抜け防止部の紛失が防止さ
れる。
【0023】なお、大径部は、挿通部の外径よりも小さ
く形成されることから、挿通部端部から長さ方向と交差
方向に突出することがなく、貫通孔への挿通部の挿通及
び引き抜きの妨げとならない。
【0024】請求項5記載の発明は、請求項1から請求
項4までのいずれかにおいて、前記挿通部が前記貫通孔
に挿通された状態で前記吊り上げ対象物から前記挿通部
の長さ方向に対して略直角方向に突出する位置に、前記
挿通部の挿通方向とは反対方向に叩き得るように形成さ
れる叩き部を備えること、を特徴とする。
【0025】請求項5記載の発明によれば、吊り上げ治
具に叩き部があることから、この叩き部を挿通部の挿通
方向とは反対方向に叩くことによって、容易に吊り上げ
治具を吊り上げ対象物から取り外すことが可能となる。
従って、取り外しの一層容易な吊り上げ治具を得ること
ができる。
【0026】請求項6記載の発明は、各一対の縦材と横
材を矩形に組んで少なくとも一方のパネル面に面材を取
り付けて形成される建築用パネルの前記面材を地面と略
平行にして吊り上げる建築用パネルの吊り上げ方法にお
いて、吊り上げ手段と、請求項1から請求項5までのい
ずれかに記載した吊り上げ治具と、を含み、少なくとも
一対の前記縦材又は前記横材に貫通孔を形成する工程
と、前記貫通孔に前記吊り上げ治具の前記挿通部を挿通
し、前記抜け防止手段を係止状態に切り替えて、前記吊
り上げ治具を固定する工程と、前記連結部と前記吊り上
げ手段とを連結して前記建築用パネルを吊り上げる工程
と、を含むことを特徴とする。
【0027】請求項6記載の発明によれば、請求項1か
ら請求項5までのいずれかに記載した吊り上げ治具を用
い、抜け防止手段を係止状態に切り替えてから建築用パ
ネルを吊り上げることにより、面材を地面と略平行にし
た建築用パネルを、安定した状態で確実に吊り上げ移動
させることが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0029】図1は、本発明にかかる吊り上げ治具を床
パネルに取り付けた様子を示す縦断面図である。また、
図2は、図1に示す吊り上げ治具の正面図である。な
お、図1に示す吊り上げ治具の縦断面図は、図2におけ
るI−I線断面図に相当する。
【0030】図1において、吊り上げ治具10は、本体
部11と、吊り上げ手段60に連結される連結部12
と、床パネル50に形成された貫通孔56に挿通される
挿通部14と、この挿通部14の抜けを防止するための
抜け防止手段16と、取り外しを容易にするための叩き
部30と、を備える。また、抜け防止手段16は、スト
ッパ18と操作部20からなり、さらに、操作部20
は、挿通部14内に挿入されるガイド部22と、このガ
イド部22に挿入される棒状部24と、この棒状部24
の端部に形成される大径部26と、この大径部26とは
反対側に形成されるハンドル28によって形成される。
【0031】ここにおいて、本体部11は、金属平板で
あり、連結部12と挿通部16と叩き部30とを互いに
接続している。そして、その大きさは、各部材を確実に
接続し得る範囲において種々設定し得る。
【0032】連結部12は、逆U字型に屈曲した金属棒
からなり、両端を本体部11の上端部に接続されて形成
されている。このため、ロープやフック等を引っかける
ことができる。また、連結部12は、本体部11の上端
からほぼ真上に突出させて形成されている。この連結部
12の太さや形状等は、吊り上げ時における破損を防止
して確実な吊り上げを実現するため、吊り上げ時に加わ
る力の大きさを考慮して決定される。また、連結部12
は、吊り上げ対象物への吊り上げ治具10の取付時及び
取り外し時に作業の邪魔にならず、吊り上げ手段との連
結を確実に行い得る範囲において、任意の位置に形成し
得る。
【0033】なお、連結部12は、十分な強度を得られ
るよう、本体部11と一体形成されている。
【0034】挿通部14は、両端が開放された円筒状の
部材であり、本体部11の面に対して略直角に形成され
ている。また、挿通部14と本体部11とは、一体的に
形成されている。これによって吊り上げ治具10の強度
が向上する。従って、同図に示すように、吊り上げ方向
に対して略直角に形成された貫通孔56に挿通部14が
挿通された場合であっても、吊り上げ時に挿通部14と
本体部11との接続部分が破損しにくい。
【0035】挿通部14の長さは、吊り上げ対象物に形
成される貫通孔の長さにほぼ等しいか、それよりやや長
いことが好ましい。ストッパ18を貫通孔の縁部に確実
に係止可能にすると共に、取り付けられた吊り上げ治具
10のぐらつきを防止するためである。また、挿通部1
4の内径及び外径の寸法は、抜け防止機構16の取り付
け易さや挿通部14の強度等を考慮して決定される。
【0036】なお、本体部11側の挿通部14の開放端
は、縁部が山状に盛り上がり、ガイド部22を固定する
ための切欠溝15が形成されている。この切欠溝15の
形状や形成位置、形成個数等は、必要に応じて任意に設
定し得る。
【0037】ガイド部22は、両端が開放された円筒状
の部材であり、挿通部14の内部に長さ方向及び回転方
向に可動な状態で取り付けられる。そのため、挿通部1
4の内部に挿入可能な外径寸法に形成されている。ま
た、その長さは、挿通部14の長さよりやや長く設定さ
れている。
【0038】このガイド部22は、一方の端部にフラン
ジ22aが形成され、挿通部14の開放端縁部に係止可
能になっている。そして、このフランジ22aの裏面に
は、切欠溝15と係合可能な係止爪22bが形成されて
いる。このため、切欠溝15を備える挿通部14の開放
端側からガイド部22を挿通部14に挿入し、係止爪2
2bを切欠溝15にはめ込むことによって、ガイド部2
2を固定することができる。なお、フランジ22aの大
きさや、係止爪22bの大きさ、形状、形成個数等は、
各機能を果たし得る範囲において任意に設定し得る。
【0039】さらに、ガイド部22の内壁にはねじ溝2
2cが形成され、他の部材と螺合可能になっている。
【0040】棒状部24は、断面形状が円形の金属棒で
あって、挿通部14及びガイド部22のいずれよりも長
く形成されている。なお、ガイド部22との関係におい
ては、一方の端部をガイド部22の端部にあわせた状態
で、他方の端部が、ガイド部22の端部からストッパ1
8を取り付けるのに十分な長さ突出することが好まし
い。
【0041】また、棒状部24の外周には、ねじ溝22
cと螺合可能なねじ部24aが形成されている。このた
め、ガイド部22内で棒状部24を回転させることによ
り、この棒状部24を長さ方向に移動させることが可能
となる。さらに、回転させなければ棒状部24が移動し
ないことから、ガイド部22との関係における棒状部2
4の状態を一定に保つことが可能となる。
【0042】なお、ねじ溝22c及びねじ部24aの形
状やピッチ等は任意に設定し得る。ただ、ピッチについ
ては、通常のボルト等の場合よりもかなり広めに設定す
ることが好ましい。少ない回転で長い距離を移動するた
め、迅速な操作が可能となるからである。
【0043】大径部26は、円盤状をなし、棒状部24
の一方の端部に接続されている。その直径は、挿通部1
4の内径よりも大きく、外径よりも小さく設定されてい
る。このため、大径部26が挿通部14の端部に係止さ
れて、棒状部24及びガイド部22の挿通部14からの
抜けが防止される。
【0044】ハンドル28は、棒状の部材であって、大
径部16とは反対側の端部において棒状部24に接続さ
れている。また、その接続角度は、棒状部24の長さ方
向に対して略直角となっている。このため、棒状部24
を回転させやすい。
【0045】なお、ハンドル28の長さや太さ等は、握
り易さや他の部材とのバランス等を考慮して決定され
る。
【0046】ストッパ18は、ゴムを用いて形成された
円筒状の部材であり、常態では、図3(a),(b)に
示すように、棒状部24の外周に沿った形状をなす。な
お、図3は、抜け防止手段16の作用を示す縦断面図で
ある。
【0047】このストッパ18の長さは、図3(a),
(b)に示すように、棒状部24をガイド部22にハン
ドル28との接続位置まで挿入した状態において、大径
部26とガイド部22の端部との間に納まり、押しつぶ
されたときに挿通部14の外径よりも直径が大きくなる
ような長さに設定される。また、ストッパ18の内径寸
法は、棒状部24を挿入可能に設定され、外径寸法は、
ガイド部22の内径よりも大きく、かつ、挿通部14の
内径よりも小さく設定されている。このため、常態にお
いては、ガイド部22ごと棒状部24を移動させること
により、ストッパ18を挿通部14の内部に収納するこ
とができる。
【0048】なお、ストッパ18の材料としては、弾性
を有する範囲内において、合成樹脂や金属等、種々の材
料を使用することができる。
【0049】叩き部30は、本体部11と一体形成され
た板状部材であり、吊り上げ対象物から挿通部14の長
さ方向にたいして略直角方向に突出する位置に形成され
ている。また、面を挿通部14の長さ方向に向けて形成
されている。このため、叩き部30をハンマー等で叩く
とにより、吊り上げ治具10を挿通部14の長さ方向に
容易に移動させることができる。従って、吊り上げ治具
10の取り外し作業が簡単となる。
【0050】本発明の実施の形態は上述のように構成さ
れており、次に、抜け防止部16の作用について図3を
用いて説明する。
【0051】まず(a)は、非係止状態においてストッ
パ18が挿通部14の内部に収納された様子を示す縦断
面図である。
【0052】同図において、棒状部24がハンドル28
との接続部分までガイド部22に挿入され、大径部26
とガイド部22の端部との間の距離が十分大きくなっ
て、ストッパ18が棒状部24の外周に沿う円筒形の状
態を保っている。そして、この状態で、ガイド部22
を、大径部16が挿通部14の端部に係止されるまでハ
ンドル28方向に移動させることにより、ストッパ18
が挿通部14の内部に収納される。また、ストッパ18
が大径部26とガイド部22の端部との間に形成される
ことから、ストッパ18を挿通部14内部に収納するこ
とにより、棒状部24の大径部26側の端部も併せて収
納される。
【0053】次に(b)は、非係止状態においてストッ
パ18を挿通部14の端部から長さ方向に突出させた様
子を示す縦断面図である。
【0054】同図において、ガイド部22は、フランジ
22aが挿通部14の切欠溝15を備える端部側の縁部
に係止されるまで挿通部14に押し込まれ、係止爪22
bが切欠溝15にはめ込まれている。
【0055】なお、このとき、ガイド部22と棒状部2
4,大径部26,ハンドル28,ストッパ18等との位
置関係は、(a)における状態と同様である。
【0056】(c)は、(b)の状態からストッパ18
が係止状態に切り替えられた様子を示す縦断面図であ
る。
【0057】同図において、棒状部24がハンドル28
方向に引き出され、大径部26がガイド部22及び挿通
部14の端部に接近して、ストッパ18が大径部26と
ガイド部24の端部との間で押しつぶされている。そし
て、このように押しつぶされたストッパ18が、挿通部
14の端部から長さ方向とは交差方向に突出している。
これにより、ストッパ18を貫通孔の縁部に係止するこ
とが可能となる。
【0058】なお、(b)の状態から(c)の状態への
移行は、ハンドル28を回して棒状部24を回転させる
ことにより行う。このとき、係止爪22aが切欠溝15
に係合してガイド部22の回転を妨げるため、棒状部2
4の回転を簡単に行うことができる。
【0059】次に、上述した吊り上げ治具10を用いて
床パネルを吊り上げる方法について、図1及び図3を参
照しつつ説明する。
【0060】図1において、床パネル50は、一対の横
材52と図示しない一対の縦材を矩形に組み、内側に補
強用縦材54と図示しない補強用横材を格子状に組み付
け、さらに、一方の面に合板からなる面材53を張り付
けて形成されている。
【0061】まず、このような構成を有する床パネル5
0の一対の横材52又は一対の縦材に貫通孔56を形成
する。このとき、面材53を上に向けてできるだけ水平
に保った状態で吊り上げることができるよう、全体のバ
ランスを考えて貫通孔56の形成位置及び形成個数を決
定する。また、取り付けられた吊り上げ治具10の叩き
部30が面材53からほぼ垂直に突出するような位置に
貫通孔56を形成する。
【0062】なお、貫通孔56は、面材53に対して平
行で、貫通孔56が形成される縦材又は横材52の面に
対して直角になるように形成する。これにより、吊り上
げ治具10を確実に取り付けることが可能となる。
【0063】その後、吊り上げ治具10を床パネル50
に取り付けてストッパ18を係止状態に切り替える。
【0064】吊り上げ治具10は、連結部12及び叩き
部30を上方に向けた状態で、挿通部14を貫通孔56
に挿通して取り付ける。
【0065】この挿通部14の挿通作業時においては、
抜け防止手段16を、図3(a)に示すようにストッパ
18が挿通部14内部に収納された状態に設定してお
く。これにより、貫通孔56に挿通すべき部分の長さを
最低限にとどめることができ、挿通作業を迅速に行うこ
とが可能となる。なお、挿通部14の貫通孔56への挿
通は、開口56aから開口56b方向に向かって行う。
【0066】挿通作業完了後、図3(b)に示すよう
に、ガイド部22を開口部56b方向に押し込んで、大
径部26付近の棒状部24端部を挿通部14から突出さ
せる。このとき、ガイド部22の係止爪22bを切欠溝
15にはめ込んでおく。
【0067】その後、ハンドル28を回転させて棒状部
24をハンドル28方向に移動させる。これにより、図
1及び図3(c)に示すように、ストッパ18が大径部
26とガイド部22の端部との間で押しつぶされ、挿通
部14の端部から長さ方向と交差方向に突出して、開口
56bの縁部に係止される。これにより、挿通部14が
貫通孔56から外れることが防止される。
【0068】必要な数の吊り上げ治具10を床パネル5
0に取り付けた後、各吊り上げ治具10の連結部12に
吊り上げ手段60を連結し、図示しないクレーン等の吊
り上げ機構によって床パネル50を吊り上げる。ここ
で、吊り上げ手段60の構成は、連結部12との連結を
確実に行い得る限り、特に問わない。このような方法を
とることにより、床パネル50を安定した状態で確実に
吊り上げることが可能となる。
【0069】床パネル50の所定位置への設置後は、抜
け防止手段16を非係止状態に切り替え、挿通部14を
貫通孔56から引き抜いて、吊り上げ治具10を床パネ
ル50から取り外す。抜け防止手段16の非係止状態へ
の切り替えは、係止状態に切り替える際の手順を遡るこ
とにより行う。また、このとき、ストッパ18を挿通部
14内部に収納しておくと、貫通孔56から実際に引き
抜くべき部分の長さを最低限にとどめることができるた
め、取り外しやすくなる。さらに、吊り上げ治具10が
床パネル50から外れにくい場合等は、叩き部30を叩
くことによって簡単に取り外すことができる。従って、
取り外し作業が簡単となる。
【0070】なお、本発明の実施の形態は、上述のもの
に限られず、発明の範囲内において種々の変形実施が可
能である。例えば、本実施形態におけるゴム製の円筒状
のストッパ18に代えて、薄い長方形の金属板を複数枚
並べて円筒状にしたものを用いてもよい。さらに、抜け
防止手段そのものを、ストッパが操作部によって挿通部
端部から長さ方向と交差方向に押し出され、これによっ
て貫通孔の開口縁部に係止されるような構成としてもよ
い。
【0071】また、建築用パネルは、面材を地面と略平
行にして吊り上げられる限り、その種類は特に問わな
い。例えば、上述の床パネルの他、屋根パネル等も吊り
上げ対象物となり得る。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、係止状態と非係止状態とを切り替え可能に
形成された抜け防止部を備えることにより、取付及び取
り外しが容易で、かつ、吊り上げ対象物を安定した状態
で確実に吊り上げ移動させることができる吊り上げ治具
を得ることができる。
【0073】また、請求項2記載の発明によれば、挿通
部が貫通孔に挿通された状態で、挿通が開始される開口
側からストッパを切り替え操作可能に形成される操作部
を備えることにより、切り替え操作を行いやすい吊り上
げ治具を得ることができる。
【0074】そして、請求項3記載の発明によれば、非
係止状態においてストッパを挿通部内部に収納可能であ
ることから、取付及び取り外しが一層容易な吊り上げ治
具を得ることができる。
【0075】さらに、請求項4記載の発明によれば、ハ
ンドルを回して棒状部回転させることによって係止状態
と非係止状態とを切り替えることができるため、切り替
え操作の容易な吊り上げ治具を得ることができる。
【0076】請求項5記載の発明によれば、叩き部を挿
通部の挿通方向とは反対方向に叩くことによって吊り上
げ治具を簡単に取り外すことができることから、取り外
しの一層容易な吊り上げ治具を得ることができる。
【0077】請求項6記載の発明によれば、請求項1か
ら請求項5までのいずれかに記載した吊り上げ治具を用
い、抜け防止部を係止状態に切り替えて建築用パネルを
吊り上げることから、面材を地面と略平行にして吊り上
げられる建築用パネルを安定した状態で確実に吊り上げ
移動させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1における吊り上げ治具を示す正面図であ
る。
【図3】本実施形態における抜け防止手段の作用を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
10 吊り上げ治具 12 連結部 14 挿通部 16 抜け防止手段 18 ストッパ 20 操作部 22 ガイド部 24 棒状部 26 大径部 28 ハンドル 30 叩き部 50 吊り上げ対象物(床パネル) 52 横材 53 面材 56 貫通孔 56a,56b 開口 60 吊り上げ手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吊り上げ手段と吊り上げ対象物とを連結
    するため、前記吊り上げ対象物に貫通孔を形成して取り
    付けられる吊り上げ治具において、 前記吊り上げ手段と連結するための連結部と、 前記連結部と接続され前記貫通孔に挿通される挿通部
    と、 前記貫通孔に前記挿通部が挿通された状態で、前記貫通
    孔における挿通開始側の開口とは反対側の開口の縁部に
    係止されて前記挿通部の抜けを防止する抜け防止手段
    と、を備え、 前記抜け防止手段は、係止状態と非係止状態とを切り替
    え可能に形成されること、を特徴とする吊り上げ治具。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記抜け防止手段は、係止状態と非係止状態とを切り替
    え可能に形成されたストッパと、このストッパの切り替
    え操作を任意に行うための操作部と、を備え、 前記操作部は、前記挿通部が前記貫通孔に挿通された状
    態で、挿通が開始される前記開口側から切り替え操作可
    能に形成されること、を特徴とする吊り上げ治具。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、 前記挿通部は、筒状に形成され、 前記ストッパは、非係止状態において前記挿通部の内部
    に収納可能に形成されること、を特徴とする吊り上げ治
    具。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記操作部は、前記挿通部にはめ込まれて少なくとも長
    さ方向に可動な筒状のガイド部と、このガイド部に挿入
    されて前記挿通部の両端から突出可能な棒状部と、前記
    挿通部が前記貫通孔に挿通された状態で前記反対側の開
    口付近に位置する前記棒状部の端部に形成される大径部
    と、前記棒状部における前記大径部とは反対側の端部に
    接続されて前記棒状部を回転させるハンドルと、を含
    み、 前記ガイド部は、内壁にねじ溝を備え、 前記棒状部は、回転することによって長さ方向に移動可
    能とするため前記ねじ溝と螺合するねじ部を備え、 前記大径部は、少なくとも前記ガイド部の内径より大き
    く前記挿通部の外径より小さく形成され、 前記ストッパは、弾性材料からなり、前記大径部付近の
    棒状部端部がガイド部端部から突出した状態において前
    記棒状部の外周に沿った形態をなし、前記棒状部をハン
    ドル方向に移動させた状態において前記大径部と前記ガ
    イド部端部との間で圧迫されて挿通部端部から前記挿通
    部の長さ方向と交差方向に突出するように、前記大径部
    と前記ガイド部端部との間に形成されること、を特徴と
    する吊り上げ治具。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれかに
    おいて、 前記挿通部が前記貫通孔に挿通された状態で前記吊り上
    げ対象物から前記挿通部の長さ方向に対して略直角方向
    に突出する位置に、前記挿通部の挿通方向とは反対方向
    に叩き得るように形成される叩き部を備えること、を特
    徴とする吊り上げ治具。
  6. 【請求項6】 各一対の縦材と横材を矩形に組んで少な
    くとも一方のパネル面に面材を取り付けて形成される建
    築用パネルの前記面材を地面と略平行にして吊り上げる
    建築用パネルの吊り上げ方法において、 吊り上げ手段と、請求項1から請求項5までのいずれか
    に記載した吊り上げ治具と、を含み、 少なくとも一対の前記縦材又は前記横材に貫通孔を形成
    する工程と、 前記貫通孔に前記吊り上げ治具の前記挿通部を挿通し、
    前記抜け防止手段を係止状態に切り替えて、前記吊り上
    げ治具を固定する工程と、 前記連結部と前記吊り上げ手段とを連結して前記建築用
    パネルを吊り上げる工程と、を含むことを特徴とする建
    築用パネルの吊り上げ方法。
JP32244496A 1996-12-03 1996-12-03 吊り上げ治具及びこれを用いた建築用パネルの吊り上げ方法 Withdrawn JPH10167659A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6410885B1 (en) 2001-05-03 2002-06-25 Praxair Technology, Inc. MIG brazing power source

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