JP3041564U - 扉用ロックハンドル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロック板と鎖錠部材の現場組立が作業性良く
行なえると共に、使用中の脱落の懸念がない扉用ロック
ハンドル装置を提供する。 【解決手段】 ハンドル１の回転操作によってロック板
２を直接または間接的に正逆回転させ、ロック板２に枢
着した鎖錠部材３を受金部に対し進退駆動する扉用ロッ
クハンドル装置において、ロック板２と鎖錠部材３の一
方に軸孔４を設け、他方には軸孔４に嵌挿される枢軸ピ
ン５を突設し、軸孔４の孔縁部の切欠６から嵌め通され
る抜け止め突起７を枢軸ピン５の先端部に横向きに突設
し、ロック板２が施錠位置と解錠位置の間で回転する通
常の使用角度範囲内では抜け止め突起７と整列しない位
置に前記切欠６を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案が属する技術分野】 本考案は、ハンドルの回転操作によってロック 板を直接または間接的に正逆回転させ、ロック板に枢着した鎖錠部材を受金部に 対し進退駆動する扉用ロックハンドル装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】 従来の扉用ロックハンドル装置では、ロック板と鎖錠部材 の枢着は、鎖錠部材の末端部を直角に折り曲げて成る枢軸ピンをロック板の軸孔 に一側から嵌挿し、他側に突出した枢軸ピンの先端部横孔に抜け止めピンを挿入 することによって行っている。別の枢着方式では、ロック板と鎖錠部材の双方に 軸孔を設け、両軸孔に嵌挿したビス形の枢軸ピンの先端部に抜け止めナットを螺 合している。

【０００３】 しかしながら、この抜け止めピンやナットを使用する枢着方式では、ロック板 と鎖錠部材の現場組立の作業性が悪いだけでなく、使用中に抜け止めピンやナッ トが緩んで脱落する懸念があるため、定期的な保守点検を行なう必要がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 したがって本考案の目的は、ロック板と 鎖錠部材の現場組立が作業性良く行なえると共に、使用中の脱落の懸念がないの で定期的な保守点検の必要がない、扉用ロックハンドル装置を提供することであ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 以下、添付図面中の参照符号を用いて説明 すると本考案の要旨は、ハンドル１の回転操作によってロック板２を直接または 間接的に正逆回転させ、ロック板２に枢着した鎖錠部材３を受金部に対し進退駆 動する扉用ロックハンドル装置において、ロック板２と鎖錠部材３の一方に軸孔 ４を設け、他方には軸孔４に嵌挿される枢軸ピン５を突設し、軸孔４の孔縁部の 切欠６から嵌め通される抜け止め突起７を枢軸ピン５の先端部に横向きに突設し 、ロック板２が施錠位置と解錠位置の間で回転する通常の使用角度範囲内では抜 け止め突起７と整列しない位置に前記切欠６を設けたことである。

【０００６】 ロック板２と鎖錠部材３の組立は、図４に示したように切欠６と抜け止め突起 ７を互いに同一向きに整列させた状態で軸孔４に枢軸ピン５を嵌挿し、切欠６か ら突き出た抜け止め突起７を図１および図３に示したように切欠６と整列しない 位置において軸孔４の孔縁部に係合させることによって行なわれる。

【０００７】 ハンドル１の回転操作によってロック板２が正逆回転させられるとき、ロック 板２に枢着された鎖錠部材３は、従来装置と同様に所要のガイド部材に案内され て固定枠体側の受金部（図示していない）に向かって進退し、鎖錠部材３の先端 部それ自体または該先端部に連結したラッチ体（図示していない）が該受金部に 係脱することによって、扉を固定枠体に対して施錠または解錠する。

【０００８】 図１に示した施錠位置および図３に示した解錠位置ならびに施錠位置から解錠 位置に移行する間の通常の使用角度範囲内においては、抜け止め突起７が切欠６ と整列して切欠６より抜脱することがないので、枢軸ピン５によるロック板２と 鎖錠部材３の連結は解かれることがない。

【０００９】

【考案の実施の形態】 図１から図４に示した実施例では、円形軸孔４と切 欠６は板状の鎖錠部材３の末端部に設けられ、丸棒状の枢軸ピン５はロック板２ に設けられている。枢軸ピン５はロック板２とは別ピースに製作され、工場段階 で基端小径軸部５ａをロック板２の受孔８に挿入されて加締め固着されている。 切欠６は軸孔４の直径方向に２か所設けられ、これに対応して２個の抜け止め突 起７が枢軸ピン５と一体成形されている。

【００１０】 ハンドル１は扉（図示していない）に固着される装置本体９に装着され、扉面 と平行な面内で回転操作される。ハンドル１の回転軸１０の角軸部１０ａはロッ ク板２の中央角孔１１に嵌挿され、ロック板２は回転軸１０の後端ねじ軸部１０ ｂに螺合したナット１２によって回転軸１０に締付け固着されている。

【００１１】 このようにハンドル１の回転軸１０にロック板２を直結して、ロック板２をハ ンドル１の回転面と平行な面内においてハンドル１により直接回転させる駆動方 式に限定されず、ハンドルに突設した操作アームをロック板の受動孔に係合させ 、ハンドルの回転面と直角な面内でロック板を駆動する方式、あるいはハンドル とロック板の間に連動機構を介在させてロック板を間接的に駆動する方式も採用 することができる。

【００１２】 図５と図６に示した実施例では軸孔４の切欠６と枢軸ピン５の抜け止め突起７ は１個づつ設けられている。図７と図８に示した実施例では、枢軸ピン５と抜け 止め突起７は鎖錠部材３の板材をプレス加工で切り起こすことによって一体成形 されている。なお、上記各実施例とは反対に、ロック板２に軸孔４と切欠６を設 け、鎖錠部材３に枢軸ピン５と抜け止め突起７を設けることもできる。

【００１３】

【考案の効果】 以上のように本考案の扉用ロックハンドル装置では、ロッ ク板２と鎖錠部材３の一方に軸孔４を設け、他方には軸孔４に嵌挿される枢軸ピ ン５を突設し、軸孔４の孔縁部の切欠６から嵌め通される抜け止め突起７を枢軸 ピン５の先端部に横向きに突設し、ロック板２が施錠位置と解錠位置の間で回転 する通常の使用角度範囲内では抜け止め突起７と整列しない位置に前記切欠６を 設けたので、ロック板２と鎖錠部材３の現場組立が作業性良く行なえると共に、 使用中に枢軸ピン５が軸孔４から抜脱することがあり得ないため、保守点検の必 要なく安全に使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例に係る扉用ロックハンドル
装置の施錠状態における背面図である。

【図２】 該扉用ロックハンドル装置の解錠状態におけ
る背面図である。

【図３】 該扉用ロックハンドル装置のロック板と鎖錠
部材の連結部分の一部切欠断面図である。

【図４】 該ロック板と鎖錠部材の組立態様を示す背面
図である。

【図５】 本考案の別の実施例におけるロック板と鎖錠
部材の組立態様を示す背面図である。

【図６】 図５のロック板と鎖錠部材の連結状態を示す
底面図である。

【図７】 本考案の更に別の実施例におけるロック板と
鎖錠部材の組立態様を示す背面図である。

【図８】 図７のロック板と鎖錠部材の連結状態を示す
断面図である。

【符号の説明】

１ ハンドル ２ ロック板 ３ 鎖錠部材 ４ 軸孔 ５ 枢軸ピン ６ 切欠 ７ 抜け止め突起 ８ 枢軸ピン用受孔 ９ 装置本体 １０ ハンドルの回転軸 １１ ロック板の角孔 １２ 固着用ナット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハンドル１の回転操作によってロック板
   ２を直接または間接的に正逆回転させ、ロック板２に枢
   着した鎖錠部材３を受金部に対し進退駆動する扉用ロッ
   クハンドル装置において、ロック板２と鎖錠部材３の一
   方に軸孔４を設け、他方には軸孔４に嵌挿される枢軸ピ
   ン５を突設し、軸孔４の孔縁部の切欠６から嵌め通され
   る抜け止め突起７を枢軸ピン５の先端部に横向きに突設
   し、ロック板２が施錠位置と解錠位置の間で回転する通
   常の使用角度範囲内では抜け止め突起７と整列しない位
   置に前記切欠６を設けたことを特徴とする扉用ロックハ
   ンドル装置。