JP3437137B2 - 被固定物の壁材への固定構造 - Google Patents

被固定物の壁材への固定構造

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JP3437137B2
JP3437137B2 JP2000048689A JP2000048689A JP3437137B2 JP 3437137 B2 JP3437137 B2 JP 3437137B2 JP 2000048689 A JP2000048689 A JP 2000048689A JP 2000048689 A JP2000048689 A JP 2000048689A JP 3437137 B2 JP3437137 B2 JP 3437137B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばシステムバ
スユニット等の浴室の壁パネル等のように、比較的強度
的に弱い壁材に握りバー等の被固定物を固定する被固定
物の壁材への固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばシステムバスユニット等の
浴室の壁パネルに握りバーを固定する場合、握りバー固
定用のネジを壁パネルに設けるために、壁パネルに穿設
した孔にバルブとワッシャー及びメッシュ付きのファス
ナーを差し込み、メッシュを拡げた後に樹脂を注入し、
樹脂硬化後にバルブとワッシャーを切断除去するアンカ
ー施工が一般的に行われている。ところが、このアンカ
ー施工にあっては、樹脂の硬化に時間が掛かって作業性
が劣るという不都合があることから、例えば特開平9−
72318号公報及び特開平9−111986号公報に
開示の固定具を使用した固定方法が採用されつつある。
【0003】この前者(特開平9−72318号公報)
に開示の固定具は、図12及び図13に示すように、一
対の略板状の壁裏補強材101、102と円形の壁表補
強材103及び固定ねじ104とで形成され、一対の壁
裏補強材101、102や壁表補強材103を紐部材1
05で連結した状態で、壁材106の孔107に表面1
06a側から差し込み裏面106b側で適宜回動させ、
壁裏補強材101、102の長手方向中央の凹状部10
1a、102aを嵌合(交差)させて十字形状とする。
そして、この状態で、壁表補強材103を壁材106の
表面106aに当接させつつ被固定物108から固定ね
じ104を壁表補強材103及び壁裏補強材101、1
02のネジ孔等にねじ込むことによって、被固定物10
8を壁材106に固定するようにしたものである。
【0004】また、後者(特開平9−111986号公
報)に開示の固定具も、壁裏補強材の形状が異なるもの
の、少なくても一対の壁裏補強材をその略長手方向の中
央部で交差させ、これを壁材の裏面に当接させて壁表補
強板と共に被固定物を固定するものであって、基本的に
前者の固定具と同様の固定構造によって被固定物を壁材
に固定するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の固定具にあっては、壁裏補強材101、102の長さ
が長くなって壁材106の裏面106b側に壁裏補強材
101、102の差し込み及び交差用の比較的広い空間
が必要となり、被固定物108の固定位置が限定され易
く汎用性が劣るという問題点があった。すなわち、一対
の壁裏補強材101、102がその長手方向中央部を交
差させて十字形状として壁材106の裏面106bに当
接する構造であるため、浴室用握りバー等の被固定物1
08に所定の固定強度を維持するためには、壁裏補強材
101、102の両端部の壁材裏面への当接面積をある
程度確保する必要があり、壁裏補強材101、102自
体の長さL1が長くなる。
【0006】その結果、孔107の内径に対して長さの
長い壁裏補強材101、102を、例えば図13の二点
鎖線で示すよう孔107に差し込み交差させる際に、壁
材106の裏面106b側に所定の間隔寸法L(空間)
が必要となり、壁材106の裏面106b側に柱材等が
存在して所定の間隔寸法Lが確保できない箇所には被固
定物108を固定することができなくなる。特に、シス
テムバスユニットのように、住宅内のスペースをより効
率的に使用して設置しようとする場合等には、壁パネル
(壁材)の裏面側に十分な空間を確保することが難し
く、前記固定具の所望位置への使用(取付)を困難にし
ているのが実状である。
【0007】また、前記固定具の場合、壁表補強板10
3にガイド凸部103aが設けられているものの、この
ガイド凸部103aは単に壁表補強板103を壁材10
6の表面106aに当接させる際のガイド機能を有する
のみで、被固定物108は一対の壁裏補強材101、1
02と壁表補強材103とで挟持されることによって固
定されている。そのため、固定具自体の壁材106への
取付強度を十分に確保することが難しく、例えば固定具
を介して壁材106に固定した被固定物108に荷重が
加わった際に、被固定物108が図13の矢印ロの如く
上下方向に移動する場合があり、被固定物108の安定
した固定状態が得られ難く、また壁材106自体の硬度
が柔らかい場合等には孔106が潰れて固定強度が一層
低下し易いという問題点があった。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、請求項1記載の発明の目的は、壁材裏面にお
ける作業空間を小さくして被固定物の所望位置への固定
を容易に行い得ると共に、安定かつ十分な固定強度が得
られる被固定物の壁材への固定構造を提供することにあ
る。また、請求項2記載の発明の目的は、請求項1記載
の発明の目的に加え、固定具自体を壁材に強固に取り付
け得る被固定物の壁材への固定構造を提供し、請求項3
記載の発明の目的は、請求項1または2記載の発明の目
的に加え、孔嵌合部材と軸の芯出しが確実に行えて被固
定物を孔の中心に良好に固定し得る被固定物の壁材への
固定構造を提供することにある。また、請求項4記載の
発明の目的は、請求項1ないし3記載の発明の目的に加
え、壁材の孔部表面の見栄えの低下の防止すると共に、
各種形状の被固定物を容易に固定し得る被固定物の壁材
への固定構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、本発明のうち請求項1記載の発明は、壁材に形成し
た孔の表面側に被固定物を固定具を介して固定する被固
定物の壁材への固定構造であって、固定具は、その先端
部に被固定物の固定機能を有する軸と、該軸に基部側が
回動可能に連結された複数の壁裏当接板と、壁材の孔に
略対応した形状に形成されその軸孔に軸が挿通される孔
嵌合部材とを備え、複数の壁裏当接板を先端部が軸に対
して同一方向に向いた略積層状態で壁材の孔に表面側か
ら挿通し、軸の回動動作に連動させつつ同方向に回動さ
せてその先端部を拡開して壁材の裏面に当接させると共
に、孔に嵌合された孔嵌合部材の軸孔から軸を壁材の表
面側に突出させ、該軸の突出部分に被固定物を固定する
ことを特徴とする。
【0010】このように構成することにより、基部側が
軸に回動可能に連結された複数の壁裏当接板は、先端部
が軸に対して同一方向に向いた積層状態で壁材の孔に挿
通され、壁材の裏面側で軸の回動動作に連動しつつ同方
向に回動されてその先端部が拡開される。この孔への挿
通及び拡開時に、各壁裏当接板はその基部側が軸で連結
されていることから、壁裏当接板自体の長さを短くでき
て、壁材裏面における作業(差し込み及び回動作業)空
間を小さくし得る。また、壁材の孔に孔嵌合部材が嵌合
されることから、この孔嵌合部材で壁材の孔が補強され
ると共に被固定物に加わる荷重を分散させることができ
て、被固定物に安定かつ十分な固定強度が得られる。
【0011】また、請求項2記載の発明は、壁裏当接板
が4枚で形成され、拡開した状態において略十字形状を
呈して壁材の裏面に当接することを特徴とする。このよ
うに構成することにより、4枚の壁裏当接板を90度間
隔で配置して略十字形状に設定できることから、壁裏当
接板を壁材裏面の孔周囲に効果的に当接させることがで
きて、固定具自体の壁材への取付強度が高められる。
【0012】また、請求項3記載の発明は、軸がボルト
で形成されると共に孔嵌合部材の軸孔がネジ孔で形成さ
れていることを特徴とする。このように構成することに
より、孔嵌合部材のネジ孔をボルトのネジ部にねじ込み
できることから、孔嵌合部材とボルトが螺合によって結
合されて両部材の芯出し精度が向上し、被固定物が孔の
中心位置に良好に固定される。
【0013】また、請求項4記載の発明は、孔嵌合部材
の表面側と被固定物の固定部との間に孔を閉塞し得るカ
バーが配設されていることを特徴とする。このように構
成することにより、孔嵌合部材の表面側に配設されるカ
バーで壁材の孔を閉塞できることから、被固定物の固定
部において孔の一部が表面側に露出することがなくな
り、壁材の見栄えの低下が防止されると共に、固定部が
孔より小さい被固定物であっても固定できて、各種被固
定物の固定に容易に対応できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1〜図11は、本発明に
係わる固定構造を浴室の握りバーに適用した場合の一実
施例を示し、図1が固定状態を示す要部断面図、図2が
その正面図、図3が固定金具の平面図、図4が図3のA
−A線断面図、図5が図3のB−B線断面図、図6が固
定金具の分解斜視図、図7が固定金具の壁材孔への取付
方法の説明図、図8〜図11が固金具具の動作説明図で
ある。
【0015】図1及び図2において、浴室の壁パネル1
の所定位置には孔2が設けられ、この孔2部分に握りバ
ー3の固定部3aが固定金具4(固体具)を介して固定
されている。固定金具4は、複数枚(図では4枚)の壁
裏当接板5a〜5dと、孔嵌合部材としてのスペーサ6
及び固定ボルト7を有し、後述する如く壁パネル1の孔
2に取り付けることにより、壁裏当接板5a〜5dが壁
パネル1の裏面1bに当接すると共に、スペーサ6が孔
2内に嵌合されている。
【0016】また、スペーサ6の軸芯位置に設けられた
ネジ孔6aには、頭部7aが壁裏当接板5aに固定され
た固定ボルト7のネジ部が螺合し、この固定ボルト7の
反頭部側の端部は壁パネル1の表面1a側に所定長さ突
出し、その先端側に握りバー取付部7bが形成されてい
る。さらに、この固定ボルト7の壁パネル1の表面1a
側の突出部には、カバー8がその略中心位置に設けた長
孔8aを挿通した状態で配置されている。
【0017】前記握りバー3の固定部3aには、中央部
分に貫通孔10aを有する凹部10が形成され、この凹
部10内に取付座11と金具12が嵌合配置されると共
に、取付座11と金具12が一対のネジ13によって固
定部3aに固定されている。また、取付座11と金具1
2には、前記貫通孔10aに連通し該貫通孔10aより
小径の貫通孔がそれぞれ形成され、この貫通孔に固定ボ
ルト7の握りバー取付部7bが挿通している。
【0018】そして、取付座11及び金具12の貫通孔
から固定部3aの貫通孔10a内に突出した固定ボルト
7の握りバー取付部7bに、固定ナット9をねじ込むこ
とによって、握りバー3の固定部3aがカバー8の表面
に当接した状態で壁パネル1の表面1a側に固定されて
いる。なお、取付座11の貫通孔の外側には、シール目
的でリング状のパッキン14が嵌装されている。
【0019】なお、前記スペーサ6は、例えば樹脂によ
って円筒状もしくは円柱状に形成され、その外径が壁パ
ネル1の孔2の内径Rと略同一か僅かに小さく、その高
さhが壁パネル1の板厚tと略同一に設定されると共
に、裏面側には凹部6bが形成され、この凹部6bには
表面側に連通する状態で2つの孔6cが形成されてい
る。この孔6cは、例えばスペーサ6のネジ孔6aを固
定ボルト7に螺合させて回転させる際に、指を掛けて使
用するもので、スペーサ6の固定ボルト7への取り付け
が簡単に行える。
【0020】また、前記カバー8は、壁パネル1もしく
は握りバー3と略同一色の例えば樹脂材によって形成さ
れ、図2に示すように、外周全域において壁パネル1の
孔2の内径より大きく、例えば握りバー3の固定部3a
の外形形状に略合致する形状に設定されている。
【0021】ところでカバー8とスペーサ6の当接部の
形状は、図示した平面による当接構造に限らず、例えば
図1の二点鎖線で示すように、スペーサ6の表面側に径
大な鍔部6dを形成すると共に、この鍔部6dに対応し
てカバー8の裏面側に凹部8bを形成して当接させても
良い。この構造の場合は、スペーサ6の孔2に対する嵌
合作業と板厚方向の位置決めが簡単になり、例えばスペ
ーサ6の高さhを壁パネル1の板厚tと同一とすること
なく小さく設定できて、高さh寸法に精度が要求されな
くなる。また、このカバー8とスペーサ6は別体に限ら
ず、一体化することも勿論可能である。
【0022】ここで、前記固定金具4の構造と、その壁
パネル1の孔2への取付方法の一例について説明する。
先ず、固定金具4は、図3〜図6に示すように、長さL
1で最大幅Wの平面視略長方形状で基部17と当接部1
8がそれぞれ形成された、例えば鋼板等からなる4枚の
前記壁裏当接板5a〜5dを有し、その基部17には孔
19がそれぞれ形成され、この孔19に固定ボルト7が
貫通配置されている。4枚の壁裏当接板5a〜5dのう
ち、最下位の壁裏当接板5aは、基部17と当接部18
が平板状に形成され、基部17の孔19の外面(図4及
び図5で下面)に固定ボルト7の頭部7aが当接して溶
接固定されることにより、固定ボルト7と壁裏当接板5
aとが一体化されている。
【0023】そして、4枚の壁裏当接板5a〜5dは、
図3〜図6に示す積層状態において、その各当接部18
が略密着状態で積層されると共に、基部17側は所定の
隙間を有して積層されている。すなわち、下位に位置す
る壁裏当接板5a〜5cの長手方向の端部に突起20を
一体形成し、この突起20の高さに対応して、最下位の
壁裏当接板5aを除く他の壁裏当接板5b〜5dの基部
17と当接部18との間に所定高さの折曲部21を形成
する。
【0024】この折曲部21の高さは、上位に向かうに
従い順に高くなる如く設定され、これにより、積層状態
において上位の壁裏当接板5b〜5dの基部17の下面
が下位の壁裏当接板5a〜5cの突起20上に載置され
ることになる。なお、最上位の壁裏当接板5dの孔19
近傍には紐挿通孔22が形成され、この紐挿通孔22に
は、固定金具4を後述する壁パネルへ1に固定する際に
使用される紐部材23が挿通されている。
【0025】また、最下位の壁裏当接板5aを除く他の
壁裏当接板5b〜5dの基部17の前方側端部には、切
欠き24がそれぞれ形成されており、この切欠き24
は、前記突起20と同一円周上に形成されると共に、そ
の長さ(大きさ)が突起20の長さ(大きさ)より若干
大きく形成されて、突起20が切欠き24内に係合し得
るようになっている。この切欠き24と突起20が係合
することによって、後述する如く拡開した状態の各壁裏
当接板4a〜4dが所定位置に保持されることになる。
【0026】ところでこの例では、突起20と切欠き2
4を壁裏当接板5a〜5dの基部17の端部に形成した
が、例えば図3の二点鎖線で示すように、基部17内の
孔19を中心とした円周上で90度離れた位置に突起2
0と切欠き(開口)24を設けることもできる。なお、
図4及び図5に示すように、4枚の壁裏当接板5a〜5
dのうち最上位の壁裏当接板5dの外側の固定ボルト7
で固定ナット9との間には、壁裏当接板5a〜5dの固
定ボルト7からの抜けを防止するためのゴム等の弾性材
からなるストッパ部材25が、軸方向に所定力で移動可
能に嵌合されている。
【0027】次に、このように形成された固定金具4の
壁パネル1への固定方法を図7〜図11に基づいて説明
する。固定金具4は、手首等に紐部材23を引っ掛け固
定ボルト7の握りバー取付部7bを手で持ちながら、図
7に示すように、積層状態の各壁裏当接板5a〜5dの
当接部18側を、壁パネル1の孔2にその表面1a側か
ら、各壁裏当接板5a〜5dが回動可能な位置まで挿入
する。
【0028】この時、固定金具4の壁裏当接板5a〜5
dの最大幅Wが孔2の内径Rより小さく設定されている
ため、孔2内に容易に挿入できる。また、この挿入時に
必要とされる壁パネル1の裏面1b側の空間の間隔寸法
Lは、壁裏当接板5a〜5dの長さL1が孔2の内径R
より少し大きい程度の長さであることから、小さい間隔
寸法L(例えばL=20mm程度)で良いことになる。
【0029】固定金具4を壁パネル1の孔2の裏面1b
側の所定位置まで挿入したら、図8に示す積層状態か
ら、固定ボルト7の握りバー取付部7bを手で持って例
えば矢印イ向に略90度回動させる。固定ボルト7が略
90度回動すると、この固定ボルト7に一体化された最
下位の壁裏当接板5aが同方向に回動して、図9に示す
状態となる。この状態において、壁裏当接板5aの突起
20が壁裏当接板5bの切欠き24に係合して、壁裏当
接板5aの基部17上に壁裏当接板5bの基部17が略
密着し、積層状態の壁裏当接板5a〜5dから1枚の壁
裏当接板5aが拡開した状態となる。
【0030】そして、この状態からさらに固定ボルト7
を矢印イ方向に略90度回動させると、壁裏当接板5a
が一体となって同方向に回動すると共に、この壁裏当接
板5aに係合している壁裏当接板5bも同方向に回動し
て、図10に示す状態となる。この状態において、壁裏
当接板5aと壁裏当接板5bの基部17が略密着状態を
維持しながら、壁裏当接板5bの突起20が壁裏当接板
5cの切欠き24に係合し、3枚の壁裏当接板5a〜5
cの基部17が略密着し、積層状態の壁裏当接板5a〜
5dから2枚の壁裏当接板5a、5bが拡開した状態と
なる。
【0031】さらに、この状態から固定ボルト7を矢印
イ方向に略90度回動させると、壁裏当接板5aとこれ
に係合している壁裏当接板5b及び壁裏当接板5bに係
合している壁裏当接板5cも同方向に回動して、図11
に示す状態となる。この状態において、各壁裏当接板5
a〜5dの突起20と切欠き24が全て係合し、各壁裏
当接板5a〜5dの基部17が略密着し、積層状態の壁
裏当接板5a〜5dの全てが拡開した状態となる。
【0032】そして、4枚の壁裏当接板5a〜5dが全
て拡開した十字形状の状態において、前記ストッパ部材
25を固定ボルト7のネジ部に沿って移動させて壁裏当
接板5dに当接させ、拡開した壁裏当接板5a〜5dの
拡開状態の崩れを防止すると共に、壁パネル1の表面1
a側に突出している固定ボルト7のネジ部に、スペーサ
6のネジ孔6aを螺合させる。この時、スペーサ6を固
定ボルト7の握りバー取付部7bに予め螺合させておく
こともでき、このスペーサ6を前記指掛け用の孔6cを
利用して回転させることにより、壁裏当接板5d側に素
早く移動させて、スペーサ6を壁パネル1の孔2内に嵌
合させる。
【0033】スペーサ6を壁パネル1の孔2に嵌合した
ら、固定ボルト7のネジ部に前記カバー8の孔8aを挿
通させ、さらに握りバー3の固定部3aを前述したよう
にセットして、固定ナット9を固定ボルト7の握りバー
取付部7bに螺合させて締め付ける。この固定ナット9
の締め付けにより、握りバー3の固定部3aを介して、
カバー8が壁パネル1の表面1aに所定圧で押さえ付け
られると共に、十字形状を呈する固定金具4の壁裏当接
板5a〜5dの当接部18が、壁パネル1の孔2部分の
裏面1bに所定圧で当接する。
【0034】これにより、固定金具4を介して握りバー
3が、壁パネル1に固定されることになる。なお、前記
紐部材23の引き抜きは、ストッパ部材25によって壁
裏当接板5a〜5dを拡開状態に保持した際に行うこと
もできるし、紐部材23をスペーサ6の孔6cに貫通さ
せた場合は、スペーサ6を孔2に嵌合させた後に行うこ
ともできる。
【0035】このように、上記実施例の握りバー3の壁
パネル1への固定構造にあっては、基部17と当接部1
8を有する4枚の壁裏当接板5a〜5dの基部17を固
定ボルト7で回動可能に連結すると共に、この壁裏当接
板5a〜5dを固定ボルト7の回動動作に連動させて拡
開させ、その当接部18を壁パネル1の裏面1bに当接
させて固定することができるため、壁裏当接板5a〜5
dの長さL1を短くすることができて、壁裏当接板5a
〜5dの壁パネル1の孔2への挿入時や拡開時における
壁パネル裏面側の作業空間の間隔寸法Lを狭くすること
ができる。
【0036】その結果、従来の固定具では壁パネル1の
裏面1bに所定の間隔寸法Lの空間が確保できず、握り
バー3を取り付けることが困難な箇所であっても、握り
バー3を取り付けることができ、壁パネル1の所望位置
への握りバー3の固定が可能になって、固定位置におけ
る汎用性を大幅に向上させることができる。
【0037】また、4枚の壁裏当接板5a〜5dが使用
されこれを拡開状態とした場合に、十字形状にして壁パ
ネル1の裏面1bに当接させることができるため、最適
少数の壁裏当接板5a〜5dで固定金具4自体の壁パネ
ルへ1の取付強度を最適な強度まで高めることができ
る。また、壁パネル1の孔2に該孔6の内径Rと略同一
外径のスペーサ6が嵌合されているため、このスペーサ
6によって固定金具4に加わる荷重等による壁パネル1
の孔2の潰れを防止することができると共に、荷重を荷
重方向と反対側の円弧面(例えば上方からの荷重の場合
はスペーサ6の下面側の円弧面)で分散して受けること
ができる。
【0038】これらのことから、固定金具4自体を壁パ
ネル1に安定かつ十分な強度で取り付けることができる
と共に、被固定物の固定状態を長期に亘り安定して維持
することができ、特に住宅内の所定スペースに効率的な
設置と十分な安全性が要求されるシステムバスユニット
の浴室に固定される握りバー3等の固定構造や、石膏ボ
ード等のように強度的に弱い壁材に被固定物を強固に固
定する固定構造に適用して大きな効果が期待できる。
【0039】さらに、スペーサ6のネジ孔6aに固定ボ
ルト7が螺合するため、壁パネル1の孔2に対する握り
バー3の固定部3aの芯出しを正確に行うことができ
て、例えば握りバー3の固定時の傾きが防止される等、
握りバー3の良好な固定状態を得ることができる。ま
た、壁裏当接板5a〜5dに互いに係合して各壁裏当接
板5a〜5dを所定位置に保持する突起20と切欠き2
4を設けているため、拡開した壁裏当接板5a〜5dを
拡開状態に安定維持することができる。
【0040】またさらに、固定金具4に拡開した壁裏当
接板5a〜5dの状態を保持するストッパ部材25を設
けると共に、スペーサ6に指で回転操作し得る孔6cを
設け、さらに壁裏当接板5dに取付時の固定金具4の壁
パネル1の裏面1a側への落下を防止する紐部材23を
設けているため、固定金具4の壁パネル1への取付作業
を簡単かつ効率的に行うことができて、例えば握りバー
3の固定作業時間の短縮を図ることが可能になる。
【0041】また、壁パネル1の表面1a側に孔2より
大きいカバー8を配設しているため、例えば既存の握り
バー3を使用した場合に発生し易い、壁パネル1の表面
1a側からの孔2の一部の視認をカバー8で確実に防ぐ
ことができると共に、カバー8の形状設定によって各種
形状の握りバー3を見栄え良く固定することができる。
また、アンカー工法のように高価な樹脂等を必要せず安
価に形成し得ると共に、固定金具4と壁パネル1が別体
でその取り外しもアンカー施工に比較して簡単に行える
ため、システムバスユニットのリサイクル時の部品の分
別を容易に行うことができる。また、従来例に示す固定
具に比較して固定金具4自体の小型化が図れるため、そ
の保管や運搬等を容易に行うこともできる。
【0042】なお、上記実施例においては、被固定物が
浴室の握りバー3である場合について説明したが、本発
明に係わる被固定物としては、浴室等の水廻り空間のタ
オル掛けや物干し等にも適用できるし、水廻り空間以外
の比較的強度的に弱い壁材への各種被固定物の固定に適
用することができる。また、上記実施例においては、固
定金具4の壁裏当接板5a〜5dが4枚の場合について
説明したが、例えば2枚や3枚あるいは5枚以上の壁裏
当接板を所定の角度で拡開させるようにしても良い。
【0043】さらに、上記実施例における壁裏当接板5
a〜5dの全体形状や基部17あるいは当接部18の形
状、固定金具4の軸の形態、スペーサ6やカバー8の形
状等も一例であって、本発明に係わる各発明の要旨を逸
脱しない範囲において種々変更することができる。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の発
明によれば、その基部側が回動可能に連結されると共に
積層状態とされた複数の壁裏当接板が、壁材の孔に挿通
されて壁材の裏面側で軸の回動方向に連動しつつ同方向
に回動して拡開されるため、壁裏当接板自体の長さを短
くできて、壁材裏面における作業空間を小さくし得ると
共に、孔嵌合部材が壁材の孔に嵌合されるため、この孔
嵌合部材で壁材の孔が補強されると共に被固定物に加わ
る荷重を分散させることができて、被固定物を安定かつ
十分な固定強度で壁材に固定することができる。
【0045】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の発明の効果に加え、壁裏当接板が4枚で形成
されて、90度間隔で配置することにより略十字形状に
設定できるため、壁材裏面の孔の周囲に壁裏当接板を効
果的に当接させることができて、固定具自体を壁材によ
り十分な強度で取り付けることができる。
【0046】また、請求項3記載の発明によれば、請求
項1または2記載の発明の効果に加え、孔嵌合部材のネ
ジ孔を軸としてのボルトにねじ込みできるため、孔嵌合
部材とボルトが螺合によって結合されて孔嵌合部材に対
する軸の芯出し精度が向上し、被固定物を壁材の孔の中
心位置に容易に固定することができると共に、被固定物
の良好な固定状態を得ることができる。
【0047】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項1ないし3記載の発明の効果に加え、孔嵌合部材の表
面側と被固定物の固定部との間にカバーが配設されるた
め、カバーで壁材の孔を確実に塞ぐことができて、被固
定物の取付部において孔の一部が表面側に露出すること
がなくなり、壁材の見栄えの低下が防止されると共に、
その取付面が孔より小さい被固定物であっても固定でき
て、各種被固定物の固定に容易に対応することができる
等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる固定構造を浴室の握りバーに適
用した場合の要部断面図
【図2】同その正面図
【図3】同固定金具の平面図
【図4】同図3のA−A線断面図
【図5】同図3のB−B線断面図
【図6】同固定金具の分解斜視図
【図7】同固定金具の壁材孔への取付方法の説明図
【図8】同固定金具の動作説明図
【図9】同固定金具の他の動作説明図
【図10】同固定金具のさらに他の動作説明図
【図11】同固定金具のさらに他の動作説明図
【図12】従来の固定具の分解斜視図
【図13】同その固定状態の断面図
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・壁パネル 1a・・・・・・・・・表面 1b・・・・・・・・・裏面 2・・・・・・・・・・孔 3・・・・・・・・・・握りバー 3a・・・・・・・・・固定部 4・・・・・・・・・・固定金具 5a〜5d・・・・・・壁裏当接板 6・・・・・・・・・・スペーサ 6a・・・・・・・・・ネジ孔 7・・・・・・・・・・固定ボルト 7c・・・・・・・・・握りバー取付部 8・・・・・・・・・・カバー 9・・・・・・・・・・固定ナット 17・・・・・・・・・基部 18・・・・・・・・・当接部 19・・・・・・・・・孔 20・・・・・・・・・突起 21・・・・・・・・・折曲部 24・・・・・・・・・切欠き 25・・・・・・・・・ストッパ部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16B 23/00 - 43/02 E04F 11/18 F16B 13/00 - 13/14 F16B 5/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】壁材に形成した孔の表面側に被固定物を固
    定具を介して固定する被固定物の壁材への固定構造であ
    って、 前記固定具は、その先端部に被固定物の固定機能を有す
    る軸と、該軸に基部側が回動可能に連結された複数の壁
    裏当接板と、前記壁材の孔に略対応した形状に形成され
    その軸孔に前記軸が挿通される孔嵌合部材とを備え、 前記複数の壁裏当接板を先端部が前記軸に対して同一方
    向に向いた略積層状態で前記壁材の孔に表面側から挿通
    し、前記軸の回動動作に連動させつつ同方向に回動させ
    てその先端部を拡開して壁材の裏面に当接させると共
    に、前記孔に嵌合された孔嵌合部材の軸孔から軸を壁材
    の表面側に突出させ、該軸の突出部分に被固定物を固定
    することを特徴とする被固定物の壁材への固定構造。
  2. 【請求項2】前記壁裏当接板が4枚で形成され、拡開し
    た状態において略十字形状を呈して壁材の裏面に当接す
    ることを特徴とする請求項1記載の被固定物の壁材への
    固定構造。
  3. 【請求項3】前記軸がボルトで形成されると共に前記孔
    嵌合部材の軸孔がネジ孔で形成されていることを特徴と
    する請求項1または2記載の被固定物の壁材への固定構
    造。
  4. 【請求項4】前記孔嵌合部材の表面側と被固定物の固定
    部との間に前記孔を閉塞し得るカバーが配設されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
    被固定物の壁材への固定構造。
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